2019年12月22日
これで生産台数世界第4位、売上高世界第3位に躍り出るのか
年間売上高20兆円超え! 超巨大自動車企業が誕生へ……FCA(フィアット・クライスラー)とPSA(プジョー)が統合に合意
世界的な巨大自動車グループ企業であるFCA(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)とグループPSA(プジョーS.A.)が、統合することに合意したことが発表された。これにより生産台数で世界4位、売上高で世界3位となる、超巨大自動車製造グループが誕生することになる、
FCAはフィアットとクライスラーを中心とし、その傘下にアルファロメオ、マセラティ、ジープなどを抱える。一方でPSAは、プジョーやシトロエン、DS、オペルなどを傘下に持つ。この両グループが統合し、販売台数は年間870万台(世界4位)、売り上げ金額は1700億ユーロ(約20兆7300億円/世界第3位)になる見通しだという。
今回の統合は、50:50の対等合併となり、法的な拘束力のある覚書が交わされたという。その意義は「持続可能なモビリティ新時代を形作る挑戦に応じるため、広範囲にわたる革新的な能力を結集するものである」と、プレスリリースでは説明されている。統合の完了には12~15ヵ月かかるものと言われていて、グループ会長は、現FCA会長のジョン・エルカーンが、グループCEOは現PSAのCEOであるカルロス・タバレスが務めることになる。
タバレスCEOは、今回の統合発表について、次のようにコメントを寄せている。
「私たちの統合は、クリーンで安全、かつ持続可能なモビリティへの世界的な移行と私たちの顧客に向けて世界レベルの製品、技術そしてサービスを提供することを目指し、自動車産業における強力なポジションを確立するための極めて大きなチャンスと言えるでしょう。私は、統合会社にいる個々の計り知れない才能と協力を惜しまない姿勢に自信を深めています。私たちのチームは活力と熱意をもって最大限のパフォーマンスを発揮し、成功を収めると確信しています」
また現FCAのCEOであるマイク・マンリーは、次のようにコメントを寄せた。
「この統合は、信じられないほど素晴らしいブランドを持ち、スキルも忠誠心も高い従業員に恵まれた2社の統合です。両社とも、試練の時を経て生き残り、互いに俊敏でスマートな、素晴らしい競合相手となっています。我々の従業員には共通する特徴があります。それは、チャレンジをチャンスと捉え、現状を改善する道として受け入れる態度です」
【速報】PSAグループとフィアット・クライスラーが合併を正式に発表
PSAとFCA、合併契約を正式に締結
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
PSAグループとフィアット・クライスラー(FCA)は合併契約を正式に締結し、年間販売台数約870万台、売上高約1440億ポンド(20兆6400億円)を誇る、世界第4位の自動車メーカーとなった。
両社は10月に暫定的に合弁に合意していたが、今回、正式な契約の署名に至った。
合併後の調整は今後12~15か月間で行われ、「持続可能なモビリティの新時代の最前線に立つ、リーダーシップ、リソース、規模を持つ企業」の設立を目指すと述べている。
新会社の戦略
企業の詳細は発表されていないが、PSA-FCAは、生産の3分の2以上が2つのプラットフォームに集中しており、小型プラットフォームとコンパクト/ミッドサイズプラットフォームが、いずれも年間約300万台を占める。
これらはガソリンエンジン、ハイブリッド、EVすべてのパワートレインの搭載能力をもつ、PSAグループのCMPおよびLMA2プラットフォームである可能性が高い。
PSA-FCAは欧州、北米、ラテンアメリカでそれぞれ確立した地位を維持しつつ、他の地域、特に両社が近年足場を築くのに苦労している中国での戦略を、再構築すると述べている。
また、この契約により、EVや自動運転システムなどの「モビリティソリューションと最先端技術」への投資効率が向上する。PSAグループはプジョーe-208やヴォグゾールeコルサを含む多くのEV、FCAは現在フィアット500のEVバージョンの準備を進めている。
新会社の目指すもの
現在PSAを率いるカルロス・タヴァレスが新会社のCEO、現FCA会長ジョン・エルカンが新会社の会長に就任する。
タヴァレスは、「自動車業界で大きな影響力を得る機会となった。クリーンかつ安全で持続可能なモビリティ世界への移行を促し、カスタマーに世界クラスの製品、技術、サービスを提供することを目指している」と述べた。
PSAとFCAが対等合併に合意。売上高で世界3位の自動車メーカーが誕生
グループCEOを務めるのは日本でも知られるカルロス・タバレス氏
自動車業界が大きく変革する中、従来のままでは生き残れないと言われています。CASE(コネクティッド・自動化・シェアリング・電動化)の時代、走りを担うシャシーやエンジン、燃費性能やスタイリングといった商品力だけでは立ち行かなくなっていくからです。そのために自動車メーカーは合併を模索していますが、ついにFCA(フィアット・クライスラー)とPSA(プジョーシトロエン)が対等合併を発表しました。これにより、年間販売台数で870万台という世界第4位の自動車メーカーが誕生します。ちなみに、3位までのメーカーはフォルクスワーゲン、ルノー日産三菱アライアンス、トヨタとなります。また、FCAとPSAを合計した売上高は1700億ユーロ規模となり、こちらは世界第3位にあたるということです。
もともと経営危機に陥ったクライスラーをフィアットが吸収するカタチで生まれたFCAは、ここ数年の業界再編においてキープレイヤーでした。一方、PSAも単独で生き残るのは難しい規模といえ、アライアンスを模索していました。2017年には、PSAはGMから欧州の事業といえるオペル・ブランドを買収、はやくもアライアンス効果を出しているのは知られているところです。むしろ、オペルを吸収していなければ今回の対等合併という話にはならなかったでしょう。
さて、目先で考えられる合併による効果は、いわゆる「スケールメリット」と呼ばれるものです。一例をあげれば、同じプラットフォームやパワートレインを複数のブランドで共有することによる開発費負担の軽減にあります。FCAとPSAの合併においても、年間37億ユーロの相乗効果を生み出すとされています。これは様々な部分での共通化により見込まれるコストダウンが生み出すメリットといえます。フィアット、プジョー、シトロエン、オペルといったブランドのラインナップは同じようなセグメントで重なっていますが、だからこそスケールメリットが追求しやすいといえます。
また、両社の主なブランドとしてはフィアット、アルファロメオ、ジープ、プジョー、シトロエン、オペルといった名前が並びます。これらは維持し、また工場の整理も考えていないといいます。それぞれのブランドが強みを持つ市場(欧州・北米・南アメリカ)は守りながら、他地域での存在感を強めることで販売台数を伸ばそうということになるでしょう。
しかし、CASEがキーワードとなる時代における合併の狙いは、プラットフォームやパワートレインの共通化というスケールメリットだけではありません。CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の各分野においても規模は重要です。より具体的にいえば、電動化に伴うバッテリーなどのサプライチェーンの確立は緊急のテーマといえます。コネクテッドや自動運転といった技術、シェアリングのビジネスモデルなどは個社がそれぞれ進めていっても、デファクトスタンダードを取れるとはいえず、メーカーとしてのスケールが生き残りに影響するためです。CASEの各分野は開発費もかかりますが、メーカーとしての規模を大きくすることで、相応の負担が可能になるといえます。
FCAとPSAの合併によって誕生する新しい自動車メーカー、そのCEO(最高経営責任者)を務める人物も発表されました。それはPSAを率いているカルロス・タバレス氏です。かつて日産自動車の副社長も務めていましたから、その名前や顔を覚えているという自動車ファンも少なくないでしょう。ルノーのCOOからPSAに転身したカルロス・タバレス氏はPSAを復活させた立役者として、その経営手腕が高く評価されています。新会社でも最初の5年間はCEOを務めると発表されているほどです。
トップへのこだわりを持ち続けるカルロス・タバレス氏が率いる、FCA-PSA合併会社は果たして自動車業界のトップに立つことができるのか、さらに他社との合併はあるのか。今後の動きに注目です。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
PSAとFCAが統合に合意! 年間販売台数で世界第四位、年間売上高で世界第三位へ
12月18日、プジョーやシトロエン、オペルを擁する「グループPSA」と、フィアットやアルファロメオ、ジープなどを擁する「FCA」は、統合に合意したことを発表した。
新会社の会長はジョン・エルカン(FCA会長)が、CEOはカルロス・タバレス(グループPSA会長兼CEO)が就任
今回の統合により、新会社は年間販売台数で世界第四位に、年間売上高では世界第三位となる。彼らの試算によると、年間販売台数は870万台、年間売上高は1700億ユーロ(約20兆7460億円)近くにおよぶとのこと。なお、統合後の新会社のグループ会長はジョン・エルカン(FCA会長)が、グループCEOはカルロス・タバレス(グループPSA会長兼CEO)が就任する。
新会社が展開するビジネスは世界のさまざまな地域だが、最も高い利潤幅の獲得が見込まれる中核市場は欧州、北米およびラテンアメリカ。新会社は、ラグジュアリー、プレミアム、メインストリームの乗用車から、SUV、トラック並びにライトコマーシャルビークスまでの各セグメントにおいて、相互に補完しあいながら、アイコン的ブランドも持つ構成となる。
これは、FCAが北米とラテンアメリカに持つ強みと、グループPSAが欧州に持つ堅固な足場の組み合わせにより実現される。この結果、統合会社は世界的に非常にバランスの取れた販売体制となり、2018年実績の単純合算ベースで、収益の46%を欧州から、43%を北米から上げる見込み。それ以外の地域は戦略を再構築する方針とのこと。
統合の合意に対して、グループPSAのカルロス・タバレスCEOは以下のようにコメントしている。
「私たちの統合は、クリーンで安全、かつ持続可能なモビリティへの世界的な移行と私たちの顧客に向けて世界レベルの製品、技術そしてサービスを提供することを目指し、自動車産業における強力なポジションを確立するための極めて大きなチャンスといえるでしょう。私は、統合会社にいる個々の計り知れない才能と協力を惜しまない姿勢に自信を深めています。私たちのチームは活力と熱意をもって最大限のパフォーマンスを発揮し、成功を収めると確信しています。」
一方、FCAのマイク・マンリーCEOのコメントはこうだ。
「この統合は、信じられないほど素晴らしいブランドを持ち、スキルも忠誠心も高い従業員に恵まれた2社の統合です。両社とも、試練の時を経て生き残り、互いに俊敏でスマートな、素晴らしい競合相手となっています。我々の従業員には共通する特徴があります。それは、チャレンジをチャンスと捉え、現状を改善する道として受け入れる態度です。」
なお、統合の手続きには12~15カ月を要するとみられていることから、新会社がスタートするのは早くても2021年初頭からとなりそうだ。
フィアット・クライスラーとプジョー・シトロエンが経営統合、年間売上高世界3位の自動車企業が誕生
Fiat Chrysler Automobiles N.V. (FCA) 並びにPeugeot S.A. (PSA)は、OEM生産規模にして世界第4位、売上 高にして世界第3位の自動車企業を50:50の対等合併で誕生させる、拘束力のある覚書に 署名した。
この統合により、経営的にも、能力的にも、リソース的にも、規模の点で も持続可能なモビリティ新時代の提起する機会を捉える点において、自動車業界をリード する存在が誕生することになる。
両社の強い財務体質と手腕が統合されることで、統合会社は革新的でクリーンで持続的な モビリティの提案において、全世界の急速に都市化が進行する地域及び地方のいずれに対 しても優位な地位を占める。
規模の拡大からもたらされる効率化と両社の強みと競争優 位性の統合による恩恵により、統合会社は、消費者に対し、クラス最高の製品、技術、サー ビスを提供すると共に、要求の高い自動車業界の変革により素早く対応する。
統合会社は、2018年決算を単純合算するベースで、年間販売台数870万台、1700億ユーロ 近い売上高、110億ユーロを超える経常利益、営業利益率6.6%。
強い財務体質の両社が統合されることにより、財務上の柔軟性が向上し、車両開発の全サイクルを通じての新技術開発投資や戦略的計画の実行に十分な余裕が生まれる。
統合後の新会社は、ラグジュアリー、プレミアム、メインストリームの乗用車から、 SUV、トラック並びに軽商用車までの各セグメントにおいて、相互に補完しあいつつ、ア イコン的ブランドも持つ構成となる。
これは、FCAが北米とラテンアメリカに持つ強 みとグループPSAが欧州に持つ堅固な足場の組み合わせにより実現。
この結果、 統合会社は世界的に非常にバランスの取れた販売体制となり、2018年実績の単純合算ベー スで、収益の46%を欧州から、43%を北米から上げる見込みだ。
他方、それ以外の地域 については、統合会社の実現は戦略を再構築する良い機会となる。
効率向上は、車両車台(プラットフォーム)やエンジンファミリー、新技術の開発に対す る投資の最適化により得られる一方、スケール規模の拡大が購買力の向上をもたらし、そ の結果、全ての関係者に付加価値の向上がもたらされる。
現在の生産台数の2/3は2つの 車台に集約され、スモール車台及びコンパクト/ミドルサイズ車台でそれぞれ300万台の 車両が生産される計画だ。
これらの技術、製品、車台の集約による節約効果は、総額37億ユーロと見込まれている通 常ビジネスでのシナジー効果の約40%を占める一方、規模の増大と最低価格の一元化によ り恩恵を受ける購買からの節約効果も40%と試算されている。
その他の分野、例えば マーケティングやIT、一般管理費や物流からの節約効果が残りの20%となる。
これら シナジー効果の試算には、統合による工場閉鎖は前提とされていない。また、これらに より、統合初年度からポジティブなネットキャッシュフローが生じる見込みだ。
上述の シナジー効果の80%は統合後4年間に見込まれている。同効果を得るための一時 的コストは28億ユーロと予想されている。
これらのシナジー効果により、統合会社は未来のモビリティのための技術やサービス、世 界的なCO2排出規制への対応に大きな投資が可能となる。
両社には世界各地に確固と した研究開発拠点があるので、それらは、統合会社が革新的技術を揺籃し、新エネルギー 自動車や持続可能なモビリティ、自律運転やコネクティビティに関わる変革技術の開発を 加速するための堅固な基盤となる。
統合会社は、高効率なパフォーマンスを実現すべくデザインされた効率的なガバナンス体 制をから恩恵を受ける見込みであり、11名の取締役から構成される取締役会の大多数は独立した存在だ。
取締役5名はFCA及びその株主代表(会長のジョン・エルカン氏含む)が 推薦し、5名はグループPSA及びその株主代表(シニア・ノンエクゼクティブ・ディレク ター並びに副会長を含む)が推薦。
2席はFCA並びにグループPSAの各従業員代表 が占める。最高経営責任者は、当面の5年間は取締役兼務でカルロス・タバレス氏が務める。
関連情報:https://www.peugeot.co.jp/
構成/DIME編集部
グループPSAとFCAが対等合併で合意。生産規模世界第4位の自動車企業グループ誕生!
年間販売台数870万台という巨大自動車グループに
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とグループPSA(プジョー・シトロエン)は、50:50の対等合併で合意に至り、拘束力のある覚書に署名した。その結果、生産規模世界第4位、売上高世界第3位の巨大自動車企業連合が誕生した。
この統合により、経営的、能力的、リソース的、そして規模の点でも持続可能なモビリティ新時代に対応し、自動車業界をリードすることができる規模の自動車企業連合となる。
両社の強い財務体質と経営手腕が統合されることで、急速に都市化が進行する地域、そして発展途上地域のどちらにおいても、優位な地位を占めることが可能になる。規模の拡大からもたらされる効率化、そして両社の強みと競争優位性の統合により、統合会社は消費者に対し、クラス最高の製品、技術、サービスを提供しながら自動車業界の変革にも素早く対応する。
ラグジュアリーブランドからSUV、そして商用車まで網羅
統合会社は、2018年決算を単純合算ベースで年間販売台数870万台、1700億ユーロ近い売上高、110億ユーロを超える経常利益、営業利益率6.6%という巨大自動車グループとなる。良好な財務体質の両社が統合されることで、財務上の柔軟性が向上。車両開発における新技術への投資や戦略的計画の実行に十分な余裕が生まれるという。
統合後の新会社はラグジュアリー、プレミアム、メインストリームの量産乗用車から、SUV、トラック、軽商用車までの各セグメントを網羅。足りないラインアップを相互に補完することができる。さらに、非常に強力なアイコン的ブランドもグループ内に保有している。北米とラテンアメリカに強いFCAと、グループPSAが欧州に持つ堅固な足場の組み合わせにより実現される。
この結果、統合会社は世界的に非常にバランスの取れた販売体制となり、2018年実績の単純合算ベースで、収益の46%を欧州から、43%を北米から上げる見込みとなっている。それ以外の地域についても統合会社の実現により、戦略を再構築する良い機会となる。
統合によるシナジー効果により大きな節約効果も
効率向上は、プラットフォームやエンジン、新技術の開発に対する投資の最適化に加えて、スケール規模の拡大が購買力の向上をもたらす。現在の生産台数の3分の2は2基のプラットフォームに集約される予定で、「スモール車台」と「コンパクト/ミドルサイズ車台」、それぞれ300万台の車両を生産する計画となっている。
これらの技術、製品、プラットフォームの集約による節約効果は、総額37億ユーロと見込まれており、そのシナジー効果の約40%を占める。また、規模の拡大と最低価格の一元化により、節約効果も40%と試算されている。マーケティングやIT、一般管理費や物流からの節約効果も20%とされている。
シナジー効果の試算には統合による工場閉鎖は前提とされていない。一方で、この効果を得るための、一時的に必要とされるコストは、28億ユーロと予想されている。
これらのシナジー効果により、統合会社は未来のモビリティのための技術やサービス、世界的なCO2排出量規制への対応に大規模な投資が可能となる。両社には世界各地に研究開発拠点を保有しており、それらは変革技術の開発を加速するための堅固な基盤となる。
今後5年間はグループ企業のCEOをカルロス・タバレスが担当
統合会社の取締役5名はFCAとその株主代表(会長のジョン・エルカンを含む)が推薦し、5名はグループPSAと株主代表(シニア・ノンエクゼクティブ・ディレクター兼副会長を含む)が推薦する。そして、2席はFCAとグループPSAの各従業員代表が占める。最高経営責任者(CEO)は、今後5年間は取締役兼務で、カルロス・タバレスが務めることになった。
グループPSAのカルロス・タバレスCEO、FCAのマイク・マンリーCEO、そしてそれぞれの経営陣は、これまでグループの業績を好転させ、大きな成功を収めてきた実績を持つ。近年の好調な業績と堅調な財務状況を背景に、スピーディな統合を実現させていくだろう。
新グループのオランダ国籍の親会社は、Euronext証券取引所(パリ)、イタリア証券取引所(ミラノ)、ニューヨーク証券取引所に上場する予定。現在、各社の本社があるフランス、イタリア、米国で存在感は維持されることになる。
厳しい状況を経て復活を果たした2グループの統合
今回の統合決定を受けて、カルロス・タバレスCEOは以下のようにコメントした。
「私たちの統合は自動車産業における強力なポジションを確立するためにも、極めて大きなチャンスと言えるでしょう。世界の自動車業界はクリーンで安全、そして持続可能なモビリティへと急速に移行しつつあります」
「このなかで、カスタマーに向けて世界レベルの製品と技術、そしてサービスを提供することを目指し、私は統合会社が持つ高いポテンシャルに自信を深めています。私たちのチームは活力と熱意をもって、最大限のパフォーマンスを発揮し、成功を収めると確信しています」
FCAのマイク・マンリーCEOも、今回の統合に歓迎の意を表した。
「これは、いくつもの素晴らしいブランドを保有し、スキルも忠誠心も高い従業員に恵まれた2社の統合です。両社とも試練の時を経て生き残り、互いに俊敏でスマートな素晴らしい競合相手となっています。我々の従業員には共通する特徴があります。それはチャレンジをチャンスと捉え、現状を改善する道として受け入れる態度です」
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2019/12/22 11:30:06
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