2020年05月19日
これならちゃんとベンチマークになりそうだね
新型フォルクスワーゲン ゴルフ GTIは新様式の制御デバイスを搭載! 進化を遂げたホットハッチのアイコン
Volkswagen Golf GTI
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI
最新ホットハッチは先進の統合制御デバイスを搭載
フォルクスワーゲンは2020年2月に8代目ゴルフの高性能仕様、GTIを世界に向けて公開した。ホットハッチの代名詞として半世紀にわたり君臨してきた代表選手は、セグメントの勢力図に再び波乱を巻き起こす気配だ。
なかでも注目したいのが、新型ゴルフ GTIが搭載する次世代の統合制御デバイス「ビークル ダイナミクス マネージャー」である。
FF特有のアンダーステアを打ち消す
フォルクスワーゲンのドライビング ダイナミクス部門を率いるカルステン・シェブスダートは次のように説明している。
「ビークル ダイナミクス マネージャーは、電気システムと機械システムの複合体である足まわりを“中枢”で調整するハイレベルなコントロールシステムです。フロントディファレンシャルロック機構と協働してゴルフ GTIのパフォーマンス全体を次のレベルへと押し上げます。さらに、ソフトウェアが新しくなったDCC(ダンパーの減衰力やパワーステアリングの設定を電子制御するシステム)と組み合わせることで一層の威力を発揮します」
ドライバーは走行モードやDCCのモードを様々に切り替えて好みのセッティングを試すことができる。シャープなハンドリングを与えられた新型ゴルフ GTIはこれまで以上に正確かつ精密なドライビングを実現。実際、前輪駆動車特有のアンダーステア傾向も見られなくなったという。
245ps+370Nmの2.0リッターガソリンエンジンを搭載
8代目ゴルフに加わる伝統のホットハッチは、これまでの慣例に従い「パワフルなガソリンエンジン+前輪駆動」のレシピを守る。過給器付きの直噴2.0リッターユニット(EA888 evo4)が発揮するのは、最高出力245ps、最大トルク370Nm。7代目ゴルフ GTIに比べて出力で+15ps、トルクで+20Nmアップしている。
8代目ゴルフの標準仕様が積む1.5リッター直列4気筒ガソリンターボの高出力モデルは150ps/250Nm、最上級の2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボモデルでも150ps/360Nmであり、GTIの力強さが群を抜いているのが分かる。
GTI専用の意匠で全身360度を“武装”
専用のフロントバンパーやハニカムグリルに加え、ラジエーターグリルにはデイタイムランニングライトと統合された水平基調のLEDバーを装着する。ハニカムグリルのパターンの一部のようにデザインされたフォグライトはオプションとして用意する模様。
また、LEDマトリクスヘッドライト“IQ.ライト”もオプション設定される。ヘッドライトユニットそれぞれに22個のLEDを備え、10通りのパターンで路面を照射する先進のシステムだ。
足元には17インチのアルミホイールを標準装備。GTI専用のリヤディフューザーや左右2本出しのテールパイプを備えるとともに、LEDテールランプを標準で装着した後ろ姿もGTI“らしさ”を主張する。
伝統のチェック柄シートも最新パターンに進化
運転席の前方には10.25インチのデジタル・コクピットと10インチのナビゲーションシステムを組み合わせた「デジタル時代」ならではの風景が広がる。30色の背景色などを用意し、好みに合わせて運転席周りの雰囲気を変えることができるのも最新のトレンド。タッチコントロール付きの革巻きマルチファンクション・ステアリングホイールのスポーク部分には、GTIを象徴するカラーである赤を印象的に配した。ドアを開けるとエンジンのスタート&ストップボタンが赤く点滅してドライバーに始動を促すというギミックも用意する。
デジタル化を積極的に進めた最新のゴルフといえど、GTI伝統のアイコンはもれなく踏襲。ラジエーターグリルに水平に走る赤いライン、そしてもちろん新しく進化したチェック柄のシート地も採用している。VWはこのチェック柄を「Scalepaper(方眼紙)」と呼んでいる。
さらに、8代目ゴルフに準ずる最先端の機構を採用。210km/hまで対応する運転支援システム“トラベル・アシスト”をはじめ、半径800mまでの範囲にいる車両や交通インフラストラクチャーと相互に連携する車車間・路車間通信「Car2X」も標準で搭載する。
ホットハッチの代名詞ともいえるGTIがいよいよ次世代へ。いまやプレミアムブランドもこぞって参入しているこのセグメントで、元祖がいかなる闘いを見せるか。
新型ゴルフ GTIは欧州市場への導入は2020年下半期を予定している。日本への導入時期は未定。
VW ゴルフ GTI 新型、新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」採用
フォルクスワーゲンは5月15日、新型『ゴルフGTI』(Volkswagen Golf GTI)に、新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を採用すると発表した。
『ゴルフ』の高性能グレードが「GTI」だ。フォルクスワーゲンによると、8世代目となる新型ゴルフGTIにも、歴代ゴルフGTIのDNAが継承されているという。
◆目標はFF車のパフォーマンスの新基準
前輪駆動(FF)車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークを目指した。新開発のビークル・ダイナミクス・マネージャーが、その役割を果たす。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。「XDS」機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御する。これにより、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化されているという。
「DCC」と呼ばれるアダプティブシャシーコントロールも、FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークの実現を支援するシステムだ。DCCは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作といったさまざまな要素を考慮しながら、路面と運転状況に対して断続的に反応する。ドライバーは、走行モードを選択することで、車両の挙動を希望通りに調整することができる。各ホイールにおける必要な減衰力は瞬時に計算され、4 つのショックアブソーバーを調整する。その結果、DCC は常に最高レベルの快適性を提供し、ビークル・ダイナミクス・マネージャーと連携することで、理想的な動力性能を発揮するという。
最新世代のDCCでは、「コンフォート」、「エコ」、「スポーツ」の車両設定モードに、「インディビジュアル」が追加された。ドライバーは、デジタルスライダーを使用して、個人の運転プロファイルを正確に設定して保存できる。コンフォートモードをさらに快適性重視に調整することによって、ボディは可能な限り路面から切り離され、走行快適性を高めることができる。スポーツモードをさらに走行性重視に調整すると、車体の挙動を最小限に留めるために最大の減衰力が設定され、非常にダイレクトなハンドリングにより、GTIならではのフィーリングを楽しむことができるという。
◆GTIらしさを表現したエクステリア
エクステリアは、GTIウィングとハニカムグリルを備えたフロントバンパーを採用する。このGTIの伝統となっているハニカムパターンを採用したワンピースの大型エアインテークグリルは、ブラックのフレームで縁取りされ、両サイドには、ウィングデザインが施されている。
フロントグリルには、赤いストライプが配された。LED ストリップとの連続性を持つ照明付ラジエーターグリルが標準装備される。また、オプションのフォグランプは、バンパーグリルに組み込まれ、X字型に光る。
レーシングカーを連想させるスプリッターデザインを採用した幅の広いブラックのサイドシルが装着されている。サイドシルは、フロントスポイラーとリアのディフューザーとともに、スポーティなデザインを強調する役割を果たす。
17インチのアルミホイールが標準で、18インチまたは19インチはオプションだ。リアにはディフューザーとルーフスポイラー、左右に分かれたテールパイプを装備した。赤いブレーキキャリパーも装備されている。
◆10.25インチのデジタルコックピット+10インチナビ
3 本のシルバーのダブルスポークと、エンボスでウォルフスブルグのエンブレムを象ったスポーツステアリングホイール、ゴルフボールの形を模したブラックのシフトレバー、タータンチェック柄のシート地とブラックのサイドボルスターを備えたGTIスポーツシートなどが装備されている。ステンレス製ペダルも標準だ。エンジン始動前に、スタート/ストップボタンが赤く点滅する演出も施される。
デジタルコックピットも採用された。すべてのディスプレイと操作系を、広範囲にデジタル化した。これにより、各機能を直感的に操作できるようにしている。新開発のインストルメントパネルとオンラインインフォテインメントシステムは、タッチボタンとタッチスライダーを備えた横長のディスプレイに組み込まれる。
10.25インチのデジタルコックピットに10インチのナビゲーションシステムを融合した。2つの画面の視覚的および機能的な組み合わせにより、新しいデジタルアーキテクチャを生み出したという。GTI専用モードを含めて、デジタルコックピットの画面の背景色は、30色が切り替えられる。
◆2.0リットル直4ターボは最大出力245ps
直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの「EA888 エボ4」を搭載。最大出力は245ps、最大トルクは37.7kgmを獲得する。
欧州仕様のトランスミッションは、6速MTが標準だ。オプションとして、7速デュアルクラッチの「DSG」が選択できる。駆動方式はFFで、電子ディファレンシャルロックのXDSが装備されている。スポーツサスペンションによって、車高は15mm低められている。
フォルクスワーゲンの最新の先進運転支援システム(ADAS)「トラベルアシスト」(Travel Assist)が用意される。新型ゴルフGTIでは、最高210km/hを上限に、部分自動運転を実現する。
トラベルアシストは、マルチファンクションステアリングホイールのボタンに触れて、システムを起動する。法律や安全上、ドライバーは常にこのシステムの作動を監視する。そのため、トラベルアシストでは、ドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを確認する。
【デザイン責任者インタビュー】新しいVWゴルフGTI ダイナミックなスタイリング 2020年後半発売 英国
ダイナミックなスタイル
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
フォルクスワーゲンのデザイン責任者であるクラウス・ビショフは、新しい第8世代のゴルフGTIは、長年のファンだけでなく、よりデジタル志向の若い世代からも、支持されるだろうと述べている。
「わたし達は、クラシックなデザインに敬意を払いつつ、これまでで最もダイナミックなスタイルを持つ、ゴルフGTIを提供することに成功しました」
「伝統を継承しているだけでなく、さまざまな新しいデジタル機能を採用し、新しい魅力にあふれたモデルとなっています」と述べている。
2007年からVWブランドのデザインを担当し、2020年からはVWグループ全体のデザインを統括しているビショフは、ゴルフGTIのデザインは最も難しいタスクの一つだと言う。
「GTIのデザインの責任は重大です」
「引き継ぐべき素晴らしい歴史がありますが、それと同時に、時代に合わせて進化していかなければなりません。良いバランスを保つことが課題となります」
スタイリングの詳細
新しいモデルは、ビショフが、プロポーションが長く、くさび形のスタイリングと呼ぶ、第8世代ゴルフ標準モデルをベースとしている。
ヘッドライト内および、細いグリルの上部全体には、特徴的な赤いハイライト、新しいゴルフRと共有のフロントバンパーには、5つのフォグランプを備えた、黒いハニカム・ロアセクションが採用されている。
「フロントエンドの全幅LEDライトグラフィックは、クルマの幅を際立たせます」
「既存のモデルと比へ、より堂々としたエクステリアとなっています」
2020年モデルでは、ビショフが「フリッツァー」と呼ぶフロントウィング内の控えめなバッジプレート、ドアの下のブラック・サイドシル・エレメントが採用されている。
リアは、ユニークなテールライト・グラフィックと、際立ったGTIバッジが特徴となっている。
バンパーは、ゴルフの標準モデルと共有しているが、下部にブラックのユニークなセクションが追加されている。
従来の丸型テールパイプは、7代目モデルよりも外側に配置されている。
最新のゴルフGTIは、他の新しいゴルフモデルと同じインテリアを採用しているが、赤いハイライトとユニークさと追加されている。
GTIグラフィックを備えたデジタル・インストゥルメント・ディスプレイと、GTIをテーマとした機能を備えた、標準の10.25インチ・デジタルインフォテインメント・ディスプレイを備えている。
おなじみのタータンチェック・シートは、従来のものよりも、デジタルで魅力的な仕上がりとなっていると言われており、サポート力に優れたシートには、新しくヘッドレストが統合されている。
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フォルクスワーゲン | 日記
Posted at
2020/05/19 21:36:16
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