2020年07月18日
愛知県的には開催する気まんまんって事なのかな〜
できる? できない?? WRCラリージャパン11月下旬は開催できるのか???
10年ぶりに復活するWRCのラリージャパンは、北海道の帯広を中心とする付近のエリアから、愛知県と岐阜県エリアで場所を変えて開催される。
ラリージャパンの開催概要は、以下のとおりとなっている。
【Rally Japan開催概要 ( 2020年7月現在)】
・開催日:2020年11月19~22日
・大会名称:Rally Japan
・開催エリア:愛知県内(名古屋市・岡崎市・豊田市・新城市・長久手市・設楽町)および岐阜県内(中津川市・恵那市)の公道
・メイン会場:愛・地球博記念公園(長久手市:通称モリコロパーク)
ラリーに興味のある人だけでなく、世界的なイベントが開催されるということで、地元を中心に盛り上がっている、に違いないが、コロナ禍の影響はないのだろうか?
鈴鹿で2020年10月11日決勝予定だったF1の日本GPは早々と中止を決定していることもあり、ラリージャパンが本当に開催されるのかについて、モータージャーナリストの古賀圭介氏が現在持っている情報をもとに考察する。
文:古賀圭介/写真:TOYOTA、HYUNDAI MOTORSPORT、M-SPORT
【画像ギャラリー】3戦終了してトップはトヨタ&オジエ 史上まれに見る大接戦を演じる3ワークスのマシンチェック!!
チケット発売開始は再々延期中
ラリージャパンのシンボルステッカー。ラリージャパンがWRCのカレンダーに組み込まれたのは、2010年以来10年ぶりとなる
10年ぶりのWRC日本ラウンド「ラリージャパン」は、このコロナ禍で果たして開催できるのか?
観戦チケットは当初5月発売予定だったが、それが6月にずれ、7月に入っても「諸事情により当面延期します」とホームページに記されているため「本当に大丈夫なのか?」と、開催自体を危惧する人が自分の周りには多い。
実際、10月開催予定だった鈴鹿のF1日本GPや、もてぎのMoto GPは早々に今季の開催中止を発表した。同じく世界選手権の1戦であるWRCラリージャパンが、中止になったとしても不思議ではない。
F1は当初の予定から約4カ月遅れの2020年7月5日(決勝)にオーストリアGPで開幕。しかし10月開催予定だった日本GPは早々と中止を発表
しかし、ラリージャパン実行委員長の高橋浩司氏は、「現時点で中止は考えておらず、FIAやWRCプロモーターとともに実現に向けて作業を進めています」と言葉に力を込める。
F1やMoto GPよりも開催時期が1カ月程度遅く、まだ見極めに余裕があるのは事実だ。また、シリーズ最終戦であり、他にヨーロッパ圏外のイベントがないことから、機材の輸送などロジスティクスの面でも制限は少ない。
他の世界選手権イベントよりも、障壁は低いといえる。
WRカーが一般公道をギリギリのライン取りを駆使して超絶なスピードで駆け抜けていく様子を見ると、ラリーにハマること請け合い
チケットの販売が延期されているのは、コロナ禍による移動制限で、観戦エリアの現地視察および決定をしばらく行なえなかったという理由もあると聞く。
実際、6月19日にはチケット販売大手であるイープラスが、ラリージャパンのオフィシャルパートナーに名を連ねた。販売開始に向けての準備は着々と進んでいるようだ。
再開スケジュールで最終戦に組み込まれている
WRCの年間開催スケジュールについても、7月2日にようやく今後の改訂カレンダーが発表され、ラリージャパンは以前と変わらず最終戦に据えられている。
コロナ禍でアルゼンチン、ポルトガル、サファリ(ケニア)、フィンランド、ニュージーランド、GB(イギリス)など計6イベントが今シーズンの中止を余儀なくされた。
育成ドライバーの勝田貴元が、9月4日からのラリー・エストニアで活動を再開すると同時に、ラリージャパンへの参戦も正規に発表された
それにも関わらず、フライアウェイイベントである日本がカレンダーに残ったことに、主催者とFIAおよびWRCプロモーターの、強い意志を感じる。
ちなみに、当初予定されていたラリーが次々と中止になったことにより、年間イベント開催数は13戦から7戦にまで減る可能性があった。
また、今後さらに開催不可能となるラリーが出る危険性も排除できないため、WRCは本来シリーズに含まれていなかった「ラリー・エストニア」を、急きょ加えることにした。
1~3戦は新型コロナが世界的に深刻化する前だったためにすでに終了している。再開後のスケジュールで日本だけが欧州外というのが気になる
FIAは最低7戦を確保したい考え
また、それ以外にもベルギーの「イープル・ラリー」と、「クロアチア・ラリー」もシリーズに加えることを協議している。この3戦はいずれも過去WRC未開催のイベントであり、異例の措置といえる。
WRCとしては、さらに2~3戦が減ったとしても、最低7戦は確保したいという考えだろう。
WRC初開催となるエストニアは、2019年にタナックがトヨタでチャンピオンを獲得したことでラリーが大ブーム。ヒーローの誕生が国全体を盛り上げる典型例だ
バルト三国のエストニアは昔からラリーが盛んだったが、自国のオィット・タナックがWRCで優勝し、昨年トヨタで世界チャンピオンに輝いたことで今や国中がラリーブームに沸いている。
ラリー・エストニア自体も以前からWRC誘致に熱心で、国もそれをバックアップしていた。
地理的にはフィンランドに近く、WRCラリー・フィンランドの直前に開催されることが多かったため、これまで多くのトップ選手やチームが前哨戦として参戦していた。
つまり、WRC開催実績こそないが、WRCレベルの選手やマシンを迎えた経験は十分で、運営面での懸念事項はあまりない。
大会のボスが、かつてスズキやシトロエンからWRCに出場していた、ウルモ・アーヴァ氏であることも、競技運営面では安心材料だ。
イープル・ラリーはベルギーの伝統的なターマックイベントで、絶大な人気を誇る1戦だ。
イープル・ラリーはヒュンダイにとってはぜひともカレンダーに組み込みたい1戦に違いない。地元のヌービルの存在で盛り上がること間違いなし
大会のトップは、ヒュンダイのチームマネージャーであるアラン・ペナスであり、こちらも運営面では問題ないが、ヒュンダイに有利な材料が揃うことは想像に難くない。
また、自国イベントということもあり、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが過去何度も出場していることも、ヒュンダイにとっては大きなアドバンテージである。
エストニアとイープルの2戦は、その国のヒーローであり大会経験も豊かなふたりのドライバーを抱えるヒュンダイにとって、好機に違いない。
クロアチア・ラリーが候補イベントに抜擢されたのは意外だったが、クロアチアも以前からWRC開催を熱望しており、政府も予算を確保していた。
それでも、ヨーロッパ圏でのイベントがあまりにも多すぎるため、例え東ヨーロッパの国であろうと実現は難しいと考えられていたが、急きょビッグチャンスが回ってきた形だ。
第3戦のラリー・メキシコではトヨタのオジエが優勝。3戦を終了した時点で、オジエ&トヨタがポイントトップ。しかしライバルとは僅差
入国制限、隔離期間は不可避の問題
WRCのシーズン再開は9月初旬のエストニアからとなり、9月のトルコ、10月のドイツ、サルディニア(イタリア)、11月の日本と続く。
このうちトルコからの4戦はいずれも依然コロナ禍にあり、収束には至っていない。
現在は開催できる状況にあるとされているが、急転する可能性もある。
WRCを含めたラリーは一般道や街中も走行するため、サーキットのように完全無観客状態にはしづらい。
ラリーは一般公道を使うという性格上、サーキットのように観客を完全に締め出しての無観客状態というのが作りづらい
観客とコンペティターの距離が近いという、通常ならば美点として語られる特徴が、このコロナ禍においては逆にマイナスポイントになりかねないのだ。
ドライバーとコ・ドライバーという、ふたり1組で戦うというスタイルも、レース以上に感染リスクが高い。
普段はそれぞれ別の生活を送るふたりが、競技期間中は約1週間に渡り車内という密な空間で過ごすのだから、どちらかひとりが感染したら避けようがない。リスク管理は、間違いなくレースよりも難しい。
ラリージャパンについては、ヨーロッパの関係者の入国制限と、入国後の隔離期間もネックになり得る。
日本とヨーロッパの行き来は制限が緩和傾向にあるが、状況は刻々と変化しており、ここしばらく日本での感染者数が再び急増していることを考えると、予断を許さない状況にある。
以上のように、ラリージャパンは開催する方向で準備が進められているが、その最終的な判断は今後の国内外の状況による。 チケットの販売も含めて、開催が難しいとなったら、遅くとも8月までには何らかの発表があるはずだ。今は、吉報を待つしかない。
ラリージャパンでは地元トヨタ勢の活躍に期待がかかる。日本の国旗、Gazoo Racingのフラッグがいたるところで振られるシーンを見てみたいものだ
WRC:10年ぶり開催のラリージャパン、ラリーガイド1が公開。愛知県庁でセレモニアルスタートを予定
WRC世界ラリー選手権の日本ラウンドを運営するラリージャパン運営事務局は7月16日、2020年11月19~22日に開催が予定されているシリーズ第8戦ラリージャパンの“案内書”となるラリーガイド1を公式ホームページで公開した。
今シーズン、2010年以来、10年ぶりにWRCのカレンダーに復活したラリージャパンに向けては昨年、WRC日本ラウンド招致準備委員会が『Central Rally Aichi/Gifu 2019(セントラル・ラリー愛知/岐阜2019)』を開催。このイベントでの実績がFIA国際自動車連盟に認められ、2020年シーズンのWRC日本ラウンド開催が決定した。
今回公開されたラリーガイド1は、そんなラリージャパンの案内書と呼べるもので、大会概要をはじめ、ラリー競技では“アイテナリー”と呼称される走行スケジュールやエントリー方法、車両やパーツの日本への持ち込みと運転に必要な手続きなどが記載されている。
昨年のイベントと同様にサービスパークが置かれる、愛・地球博記念公園(通称モリコロパーク)を中心に設定された走行ルートの概要も明らかにされ、スペシャルステージ(SS)と呼ばれる競技区間は全19ステージ、その合計距離は307.78kmに上ることが確認できる。また、ステージ間の移動区間(リエゾン)を含めた3日間の総走行距離は1023.55kmとされた。
この走行スケジュールによれば、ラリーのスタートが切られる“セレモニアル・スタート”は11月19日(木)17時30分から名古屋市内の愛知県庁で実施されるとされ、市中心部を通るルートがとられていることが附則2-オーバービューマップ(暫定)で確認することが可能だ。
この他のルートでは愛知県の伊勢神、稲武、設楽、額田、三河湖、新城、岡崎総合中央公園、岐阜県の恵那、根の上などにSSが設定され、サービスパークとなるモリコロパーク内にも走行ステージが設けられている。
なお、ラリーガイド1に記載されている事項については今後の調整で変更となる可能性があるほか、同書はあくまでも競技参加者およびメディア向けの案内であることから観戦エリアや観戦チケットに関する情報は掲載されていない。
■ラリージャパン2020 ラリーガイド1
ラリージャパン公式サイト:https://rally-japan.jp/1181/
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Posted at
2020/07/18 13:39:46
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