2020年09月25日
まだまだプロトタイプもディーラーに配備されないからガラガラな店頭が物悲しい…もう少しマイチェンをずらして欲しかった〜
【どう変わったのか?】新型スバル・レヴォーグに試乗 同じ価格帯ではトップレベルのコストパフォーマンス
スバル・レヴォーグ 先代からの変更点
text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
北米市場のニーズに対応すべく車格アップと車体サイズの拡大を図ってきたレガシィ。初代からは1クラスも2クラスも上のモデルになってしまった。
そこで本来のレガシィに相当する2L級の新型車として開発されたのがレヴォーグ。つまり、黄金期のレガシィ・ツーリングワゴンの実質的な後継モデルである。
次期モデルはスポーツ性の高さを表現したスタイルやターボの採用など、従来車の基本コンセプトをそのままに継承する。
しかし、プラットフォームもパワートレインも新世代型に一新。スバルのオンロード4WD車の次世代を予感させるモデルとなった。
走行関連ハードウェアの注目点はスバル車では初採用となった電子制御サス(可変ダンパー)と完全新設計のパワートレイン、そして新型アイサイトとアイサイトX。
スバル車でサス周りの上位設定と言えばSTIチューンのビルシュタイン製ダンパーだったが、電子制御サスを最上級仕様(STIスポーツ)に採用したのは興味深い点。
また、従来は1.6Lと2Lの構成だったが、次期モデルは1.8Lの1タイプとなっている。
アイサイト関連に関しては次世代型の先行搭載だが、走行性能関連はレヴォーグらしい快適性や実用性、ファントゥドライブをまとめ上げる少数精鋭型のハードウェアラインナップと言える。
動力性能以上に変化を感じたところは
新開発パワートレインは車種設定上では従来1.6L車代替となっているが、実用域では従来2L車相応の余力、高負荷域では従来1.6L車プラスαの伸びやかさを併せ持っている。
切れ味とか迫力を楽しむタイプではなく、実用域での扱いやすさにターボらしい昂揚感をトッピングした感じだ。
がんがん踏み込んで攻め立てるような走りには向かないが、スポーツ&ツーリングを品よく纏めている。
なお、JC08モード燃費は従来の1.6L車を多少上回る程度だが、超希薄燃焼やさらなるロングストローク化により実用燃費はカタログ値以上に改善されたとのこと。
動力性能以上に変化を感じたのはフットワーク。従来車のハンドリングと言えば回頭の操舵追従最優先。前オーバーハングの重さをロールで逃がして回頭性を向上させるため、回頭と求心旋回力(横G)のタイムラグが大きく、また直進時も鼻先の動きの収まりが今ひとつだった。
それがスバル車特有のファントゥドライブでもあったが、次期モデルでは旋回力の応答遅れもロール収束も改善された。
とくにSTIスポーツのスポーツ+モード(サス制御スポーツ)は回頭と旋回力の一致感のある好ましい操縦特性となった。
このストローク制御の変化は乗り心地にも好影響し、スムーズな動き出しと腰の据わった収束性で落ち着きある乗り味をもたらしていた。
アイサイトX ありがたみを感じる時
運転支援機能の目玉商品が手放し運転機能を取り入れたアイサイトXである。
新型アイサイトをベースに3D高精度電子地図、ドライバーモニタリングシステム、ステアリングタッチセンサーを追加し、自車位置測定はGPSに加えて日本版GPSの「みちびき」も併用し測位精度の向上を図った。
売り物の手放し走行は高速道路で50km/h以下、前走車追従時、つまり高速渋滞限定。他にはカーブ前速度制御、料金所前速度制御、渋滞時発進アシスト、自動車線変更の機能がある。
特設路でこれらの機能を試してみたが、手放し自動操舵は興味深いものの、運転待機を維持を前提にすればそれほど有り難みもない。文字通りの手持ち無沙汰。
一方、カーブ前と料金所前の自動減速はACCの機能向上として有用性が高い。地図参照の先読み制御は安心感も高く、システム任せで状況に応じた滑らかな走行が可能である。
ベースとなるアイサイトは市街地を中心とした衝突回避機能の向上が見所。右左折時の車両/歩行者/自転車も対象に加えている。
交差点死角からの左方直交車や右折時歩行者を対象としたデモ走行では、自動制御のドンッ踏みブレーキで見事に回避。ありがちな状況だけに有り難みも殊更。
他にも追突回避操舵支援や車線変更時等の側後方接近車回避支援機能等が追加されている。
300~350万円スポーティ系でトップ
一昔前ならステーションワゴンはユーティリティで乗用車をリードする存在だったが、その地位はクロスオーバーSUVに取って代わられ、シューティングブレークに象徴されるユーティリティも良好なプレミアム&スペシャリティなモデルの意味合いが濃い。
レヴォーグはそういった現代的なワゴンに有り様に沿ったモデルだ。
次期モデルでは積載性の向上を図っているが、総合的なキャビン実用性に大きな変化はない。
新旧で大きく変わったのは走りだ。とくにサスストローク速度の抑制が利いたフットワークは乗り味の車格感を向上。振動騒音面の雑味も減って全体的に洗練された印象が強い。
回頭性優先のスバル流ファントゥドライブも程よく残されている。さらにグレードアップしたアイサイトとアイサイトXである。
価格詳細は未発表だが、標準モデルのGTが税込み約310万円。従来の1.6GT-Sと同等。ちなみに電子制御サス仕様のSTIスポーツは約370万円、アイサイトX搭載車は約40万円高である。
アイサイトX込みでは価格のハードルも高くなるが、性能や走りの質感、アイサイトの機能などの向上がそのまま買い得度に上乗せ。
適応用途や嗜好に大きく影響されるものの300~350万円を主力とするスポーティ系ではトップレベルのコスパである。
スバル水平対向エンジンは燃費が悪い?いや今度こそ! 新型レヴォーグの「CB18」はリーンバーン採用で熱効率40%を実現
EJ20でリーンバーンに挑戦してきたが…
新型レヴォーグに搭載される完全新開発のCB18型エンジンは、世界トップレベルと言っていい熱効率40%を実現している。その達成技術の一つがリーンバーン(希薄燃焼)だ。
スバルのリーンバーン。若いスバルファンにもピンとくる人は少ないかもしれない。しかし、平成のはじめを知るクルマ好きならご存じのように、レガシィにリーンバーンエンジンがラインアップされていた時代があった。
●スバルのリーンバーン・エンジンのスペックを比較
「酒気帯び」と「酒酔い」運転の違いとは?
初搭載は1996年6月。2代目レガシィ ツーリングワゴンの大幅改良で、EJ20&18型エンジンは「BOXER MASTER-4」に進化を遂げた。話題をさらったのは、MTで2L初の280馬力を達成した2ステージツインターボ、さらにフロントが倒立式のビルシュタイン製ダンパーを備えたGT-B。その陰に隠れてしまったが、標準グレードTX-Sの4WDにはこれも新開発のリーンバーン仕様が追加されていたのだ。
●2代目レガシィ ツーリングワゴン(GT-B)
●2代目レガシィ ツーリングワゴン(TX-S)
その96年は、三菱がガソリン直噴「GDI」を量産車で世界初搭載し、トヨタが同じく「D-4」をリリース。ともに成層燃焼による超リーンバーンを実現し、自動車業界はリーンバーンに対する気運が再び高まっている時期だった。
レガシィのリーンバーンはEJ20のOHC(1カム4バルブ)がベース。まだ連続可変バルブタイミングもガソリン直噴も採用していない時代で、空燃比を自在にコントロールすることはできなかった。それでもベースエンジンに対して、10・15モード燃費は10%アップの13.6km/Lを実現。最高出力は10馬力低い125馬力だが、最大トルクの低下は0.5kgmに抑えて必要十分なドライバビリティを確保した。ただし、トルクピークは4400回転と高めで、ミッションも5速MTのみの設定だった。
98年6月に3代目へフルモデルチェンジされると、EJ20はまたもや「PHASE II」へと刷新。トルクや燃費の改善が図られ、OHCには吸気系にタンブルストレートポートが採用された。ツーリングワゴンTXのOHCエンジンはリーンバーンに統一。新設計ヘッドの採用などと相まって、動力性能は137馬力・19.0kgmと大幅な増強が実現された。4速ATの設定もトピック。また、新方式のNOx吸蔵触媒採用によってリーンバーンの領域が拡大し、実用燃費の向上も図られた。先代に対して車重は5速MT車比で80kg増えたものの、10・15モード燃費は先代と同じ13.6km/Lが確保されていた。
●3代目レガシィ ツーリングワゴン(250T-B)
●3代目レガシィ ツーリングワゴン(TX)
その後、排ガス規制の強化などによって、リーンバーンエンジンは各メーカーから姿を消すことになる。
3L・NA並のトルクをわずか1600回転から発生させる「CB18」
新型レヴォーグのCB18で採用のリーンバーンは、基本的には従来技術の延長線上にあるものだ。とはいえ、現在は吸排気の連続可変バルブタイミング、直噴、電子制御スロットルといった技術の採用、またECUや各センサー類の高性能化によって、点火時期に加えて空気の採り入れ方や燃料の噴射まで緻密かつ広範囲にコントロールできるようになった。
空燃比は最大でλ=2、つまり理論空燃比(ストイキ)14.7の2倍。燃焼状態は走行に応じて切り換わり、2000回転少々までの低負荷領域ではλ=1.3~2のリーンバーンが可能だ。
ターボチャージャーの採用も、今どきのリーンバーンならではの特徴。主眼は排気量の縮小によって省燃費化するダウンサイジングコンセプトにあるが、リーンバーンに重要なエアサプライ機能の役割にも適している。λ=2の場合、ストイキ(λ=1)の2倍の空気量をシリンダーに押し込む必要があるのだ。また、大量の空気をスムーズに取り込むため、吸気ポートはTGV(タンブルジェネレーションバルブ)の廃止を前提に新設計されている。
ノッキングで不利なターボエンジン、しかもレギュラーガソリンでありながら、圧縮比は10.4とNAのEJ20リーンバーンを上まわる。燃費は10・15モードより10%ほど低下するとされたJC08モードで16.6~16.6km/L。実勢に近い現行のWLTCモードで、およそ20年前と同じ13.6~13.7km/Lを確保している。
動力性能は3LガソリンNA並みの30.6kgmを、わずか1600回転から発揮。まさにすべての面でEJ20リーンバーンとは隔世の感がある。
開発担当者が今後の課題に挙げたのは、点火系。リーンバーンはいかにして薄い混合気に火をつけ安定的に燃焼させるかがポイントで、例えば点火系の技術でブレークスルーがあれば、さらに進化する余地があるという。ただし、水平対向エンジンは点火コイルがただでさえ専用の小型タイプ。点火を強化するにも、さらに大型のものはスペース上難しいとか。
またもや立ちはだかるボクサーの横幅問題。しかし、スバルはEJ、さらに遡れば第1世代のEA型エンジンから、時代の移り変わりとともに直面していたいくつもの難問を、独自の技術力と飽くなき執念で乗り越えてきたのだ。
〈文=戸田治宏〉
ワゴン需要減少でもなぜ新型投入? スバルが「レヴォーグ」を刷新する狙いとは
■ワゴンが下火でも、なぜスバルは新型モデルを投入する?
かつてのワゴン(正確にはステーションワゴン)は、車種数も多く、相応に人気の高いカテゴリでした。
しかし近年になると、国内では車内が広いミニバンが人気を集め、ワゴンの売れ行きは下がりました。北米ではSUVの需要が増して、同様にワゴンが下火になっています。
その結果、国産ワゴンは次々に廃止。トヨタ「カルディナ」「マークIIブリット」、日産「アベニール」「ステージア」、ホンダ「アコードツアラー」など、すべて過去のクルマになっています。
現在販売されている国産ワゴンは、トヨタ「プリウスα」や継続生産型の「カローラフィールダー」を加えても、合計6車種程度です。
このような状況で、ミドルサイズワゴンのスバル「レヴォーグ」がフルモデルチェンジを実施します。
新型レヴォーグは2020年8月20日に先行予約を開始して、10月15日に正式「発表」をおこない、11月27日に納車を伴う「発売」となります。
先行予約の開始から発売までに3か月もあると、メーカーにとっては売れ筋動向が分かって生産効率を高められますが、ユーザーは納車まで延々と待たされます。
こういった売り方には疑問がありますが、ワゴンの車種数が減っている現状を考えると、新型レヴォーグは貴重な新型車でしょう。
ワゴンが売れない時代ですが、スバルがレヴォーグをフルモデルチェンジするのはなぜなのでしょうか。
スバルの開発者は次のようにいいます。
「レヴォーグは、『より遠くまで、より速く、より快適に、より安全に』というスバルのグランドツーリング思想と、『レガシィツーリングワゴン』の血統を受け継ぐクルマです。
日本のお客さまに向けた商品として開発され、いまでは国内で売られるスバルの中心的な存在に成長しました。そのためにレヴォーグは進化を続けます」
ワゴンの人気が下がった現在でも、レヴォーグがフルモデルチェンジをおこなう背景には、大きく分けてふたつの意味があるのでしょう。
まずは開発者がコメントした通り、レヴォーグがレガシィツーリングワゴンを含めたスバルの伝統を受け継ぐ車種であることです。
スバルは1966年に水平対向エンジンを搭載する「スバル1000」を発売して、1972年には「レオーネ」のエステートバンに4WDを設定。
1981年には、レオーネにツーリングワゴンが登場して、水平対向エンジン+4WD+ワゴンという組み合わせが築かれました。
その後、レオーネは熟成を重ね、1989年にはレガシィに発展。レガシィツーリングワゴンが新たな進化を開始しました。
このようなスバルの営みを継承する車種がレヴォーグなので、いわばブランドの根幹に位置する存在です。やめるわけにはいかないでしょう。
■スバルのラインナップで中心的な存在になったレヴォーグ
もうひとつの意味は、スバルの車両開発コンセプトに、ワゴンというボディ形状が適していることです。
先の開発者の言葉にあった「より遠くまで、より速く、より快適に、より安全に」は、スバルの全車種に通じる考え方でもあります。
そして「速く、快適に、安全に」走るには、低重心で左右に振られにくいクルマ造りが求められます。この条件に合ったボディタイプは、ルーフの低いセダンやワゴン、クーペです。
「より遠くまで」という要素も加えると、荷物を相応に積める使い勝手の優れた荷室も必要です。アクティブな雰囲気まで含めて、ワゴンボディが相応しいわけです。
スバルがワゴンに力を入れる意味は、欧州車を見ても分かります。
前述の通り、日本と北米ではワゴンの車種数が大幅に減りましたが、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンといった欧州車には、いまでもワゴンが豊富に用意されています。
欧州車にワゴンが多い理由は、低重心のボディにより、積載性に優れたクルマは走行安定性と乗り心地を高く保ちやすいからです。
欧州では日常的に高速走行をおこなう機会があることから、ほかの地域以上に優れた安定性が求められます。
そのためSUVが普及した現在でも、欧州ではワゴンの支持が厚く、日本にも豊富なラインナップが輸入されています。
そしてスバルの場合、2008年に3列シートミニバンの「エクシーガ」を発売しましたが、売れ行きは伸び悩み、SUVの「クロスオーバー7」に発展させても低迷して終わりました。
「レガシィアウトバック」は、北米のニーズに合わせてボディが拡大し、国内では売れ行きを下げています。
そうなるとスバルとしては、ミドルサイズワゴンのレヴォーグが自ずから中心的な存在になるのです。
スバルにはミドルサイズカーの標準ともいえる「インプレッサ」、そのSUV仕様になる「XV」、本格SUVの「フォレスター」、スポーツセダンの「WRX」、スポーツクーペの「BRZ」もありますが、スバルの考え方をもっとも色濃く反映させた主力車種はレヴォーグだといえます。
ワゴンの需要がミニバンなどに押されて下がったのは事実ですが、車種の数はそれ以上に減ってしまいました。
その結果、国産ワゴンを好むユーザーの視線は、設計の新しいミドルサイズワゴンのレヴォーグと、コンパクトなカローラツーリングに向けられています。
ライバルになるワゴンが減ったいまだからこそ、レヴォーグにとっては売れ行きを伸ばすチャンスで、力の入った開発をしているともいえるでしょう。
レヴォーグが新型になった背景には、いろいろな理由とスバルの思惑があるのです。
スバル 新型レヴォーグをサーキットで試乗|極限状態の中から見えてきたものとは!?
2020年10月15日から発売を開始するスバルの新型レヴォーグを、ひと足お先にサーキット試乗! 一般道ではなく、あえてサーキットで乗ることで見えてくるポイントとは!? モータージャーナリスト今井 優杏さんがわかりやすく解説します!
イマイさん、新しいレヴォーグって本当に良いの!? その答えは…
『イマイさん、本当にレヴォーグって良いの?』
各メーカーさんの試乗会に行くたびに、エンジニアや広報さんなど、業界のナカノヒトにまでそう聞かれるようになってきた。そう、スバルの新型レヴォーグのことだ。
で、そのたびにわたしは金太郎飴のようにこう答えている。「とても良いですよ、このまま市場に出てくれば購入満足度は高いと思います。でもちょっと大人になりすぎたかな」。
そう、我々報道陣に明かされた試乗車には、最終段階ではあるが“プロトタイプ”という冠が載っている。結論から先に言えば、市販車までこのレベルでセッティングされていれば、革新の出来と言えそうだ。走りは上質だし内外装の質感も段違い。その進化幅には現行型オーナーでなくとも目を見張るだろう。
そんなプロトタイプにサーキットでのハイスピード試乗が叶った。早速レポートしよう。
そもそもサーキットで超高速テストをする意味って、なに!?
さて、一般道でなくサーキットで試乗することにはどんな発見があるのか。ちょっと初心に還って考えてみたいと思う。
まず、サーキットは速度域が無制限だ。これによってエンジンやトランスミッション、車台、サスペンションなどに、一般道では与えることの出来ない負荷をかけることができる。
実は一般道でもこの“高負荷”という状態はたびたび起こる。
たとえば信号待ちからの発進、高速道路の合流、料金所通過直後、追い越し時、レーンチェンジ時。一般道では登坂道、ワインディング、そして下り坂、急ブレーキなどもそうだ。
しかし、一般道でその現象が起こるのは、ほんの僅かの時間のみとなる。そう、サーキットではその高負荷時の状況をハイスピードで走行することによって人工的に作り出すことが出来る。しかも安全に、合法に。
よって、低速時には隠されていたいわゆる“アラ”の部分を、まるであぶり出しのように探ってゆくことができるのだ。
イケメンルックスに隠された肉体の強化が凄かった
新型レヴォーグは、まずエクステリアの進化が目に新しい。しっかりと“先進顔”を手に入れ、端正なイケメンルックとなった。そして、その下にたくさんの刷新を隠している。
まずは1.6リッターから1.8リッターにアップサイジングされた(!)エンジンと80%以上を刷新したという新CVT『リニアトロニック』を組み合わせたパワーユニットの採用。
次に実に+44%というねじり剛性値の向上を図ったボディーの補強だ。
新世代のSGPプラットフォームに国内初となる“フルインナーフレーム構造”、つまり外板パネルを最後に接合する工法を取り入れたことに加え(“外板を最後に接合”だなんて当たり前のことにも思えてしまうが、実はこれまでは外板自体をも補強部材として使用していたこともあったのだという。『液体洗剤の70%が水です!』と同じくらい衝撃の事実…)、構造用接着剤の拡大や樹脂製の補強部材の採用などが図られた。
さらに電動パワステも新しくなり(スバル初の2ピニオン電動パワーステアリングを採用)、サスペンションもフロント25%、リア5~10%のロングスロトーク化が図られるなど、総とっかえと言ってもいいくらいの刷新がなされている。
さらにアイサイトは“アイサイトX”という最新世代に進化。これは別の記事にするのでご期待いただきたい。しかし、大門未知子[(C)ドクターX]みたいなネーミングは、ラスボス感すら漂うな…
サーキットをギュンギュン走ってみて、実際のところどこがどう良かったのか
スバルの進化と共に歩んできたCVT“リニアトロニック”の進化
で、前置き長いけど実際走ってどうなのよ、だ。
まず一番の感動点。ノーマルのレヴォーグ、それからスポーティーなSTI スポーツ、双方に共通して言えるのが“リニアトロニック”ことCVTの圧倒的な進化だ。
旧型ではややもすれば3000回転くらいをこえてくると「キーン」というCVT独特の金属音のような回転音が耳に入ってきていた。これが綺麗サッパリ払しょくされていたこと。そして音だけでなく、まるでデュアルクラッチトランスミッションのようにきっちりと段付き感もあり、高回転域まできれいにトルクが繋がって、スロットルワークとの遅れや滑り感なくきっちりと高速まで回っていくこと。これは本当に天晴だと思った。
スバルは水平対向というエンジンにこだわり、御本尊のように大事に大事に育ててきた。しかし、とくに近年色々規制が厳しくなった燃費との両立のために、CVTを選ぶしかなかった。だから、近年スバルの歴史はCVTとの戦いの歴史でもあったと、わたしは思っている。で、今回のレヴォーグのCVTは、お世辞抜きである頂点に達したんじゃないかな、と感じた。
スバルらしい真面目で地道な取り組みが、上質で強い新型レヴォーグの足腰を生み出した
そして、さらに剛性の向上のためか、サスペンションのフレキシビリティはもちろんのこと、急制動時のボディーのブルブル、バタバタが全く出ないこと。
今回、STI スポーツには電子制御サスペンションが採用されたのも大きなニュースだが、この電制サスですらもブレーキGの影響をさほど受けなかった。エンジニアに聞けば、剛性はもちろんのこと、サスペンションの回転軸とホイールセンターのズレ、いわゆるマスオフセットを15%低減したこともこのブレーキフィールに貢献しているのだということだ。
さらに、コーナリングの特に後半の気持ちよさったらない。これはアンシンメトリカルAWDのおかげかと思ったら、これもスバル初である空力アイテム群(マッドガードスリットやエアアウトレット)がとくにリアの接地性に貢献しているのだという。ううむ、細かい。実に細かい。しかし、こういう重箱の隅を突く技術こそが洗練につながるってことは、クルマづくりの定説なのだ。
で、これらを手に入れて、ノーマルのレヴォーグは冒頭に述べたとおりの「大人」なフィールを手に入れている。
エンジンこそ1.8リッターになったから、音だけはともすれば先代より踏めばそれなりにコックピットに入ってくるのだけど、低回転域、つまり一般道領域ではかなり静か。ねばるサスペンションでコーナーへの出入りの際にもレーンチェンジのような左右にGが変化していくようなシーンでもキャビンは驚くほどフラットだし、反発するような揺り返しも感じさせないのだ。よって、本当に「良いクルマになったなぁ」という印象だ。まるで高級車だ。しっとりジェントルなんである。
上級バージョン「STI Sport」専用! 5つのドライブモードセレクトが凄かった
期待のSTI スポーツは、これにZF製の電子制御ダンパー(スバル初! 地味にこれは凄いことだと思ってます)と、ボタン一つでキャラ変する“ドライブモードセレクト”が備えられる。
選択できるモードは優しい順からコンフォート・ノーマル・スポーツ・スポーツ+と4つ、さらに“ほかはコンフォートでいいけどアシだけ硬めたい”とか、“全部スポーツでいいけどエアコンはマイルドにしたい”など、ドライブとアイサイトとエアコンに関する設定をそれぞれ自分好みに設定出来る“インディビジュアル”モードの計5つ。
このレヴォーグを創り上げたスバルのプロダクトゼネラルマネジャー 五島 賢氏はドライブモードチェンジを「キャラ変」と呼んでいらしたが、まさに言い得て妙。しかも「劇的キャラ変」なんだから。
これはまさに“キャラ変”! ドライブモード毎の様変わりがオモシロイ
コンフォートではゆったりとした出力にルーズめのハンドリング、また滑らかなサスペンションでわたしの性格までゆったりエレガントになり(いやほんとに踏む気がなくなるの!)、スポーツ+にした瞬間に(爆発的なエンジン音とともに)キュッとアシが締まりステアリングも重くなり、そしてぐいん! と回転数が上がる。ペダルレスポンスもいきなりクイックになって、まさに目の中に炎がメラっと燃える感じに!! 嘘みたいでしょ。でも本当なんです。まるでボディーサイズまで変わってしまうかのような乗り味変化の違いをつけたのは大拍手だ。
スゴイ! 複数の任意設定可能な“インディビジュアル”は、ドライバーの顔で個別設定を呼び出す!
しかし、スバルならではの凄さは、インディビジュアルにこそある。
アイサイトXとも密接にかかわるドライバーモニタリングシステムのカメラ(ナビの上部に隠されている)を、このお好みモードの記憶にも役立ててくれるのだ。最初に任意の設定さえしておけば、なんと5人分の顔と設定を記憶してリンクし、乗員が乗り込んだ瞬間に顔をセンサリング。さらにステアリングスイッチの★を押せば一発で自分のインディビジュアル設定を呼び出してくれるというものだ。正直、これは世界をリードする技術だと思っている。未来すぎる。しかもこの価格帯のクルマで!!
遠慮なくマシマシで全部載せしちゃうのがスバルの凄いところ
いろんなメーカーのクルマをずっと観察していると、このレヴォーグには二郎系ラーメンでいうところのマシマシ全部のせ! みたいなこってりモデチェンがなされている。
五島氏が言う。「ほかのメーカーさんにはたくさんクルマがあるでしょう。セグメントごとの制約も多いはずです。ウチはラインナップが少ない分、全部コレに込めることが出来ました。だから競合には負けない商品力を凝縮できたと、自負しています」。
そう、濃く深く、それがレヴォーグの真髄。
さらに言えば全体的な印象が“オトナ”なだけに、正直、このクルマはサーキットより一般道でのほうが良さを実感できそうでもある。楽しみだ。
[筆者:今井優杏/撮影:茂呂 幸正・小林 岳夫・SUBARU]
新型レヴォーグの手放し運転可能な「アイサイトX」! イチオシ装備なのに「非搭載」グレードを用意するワケ
アイサイトは全車装備も「X」がつくグレードは限られる
走りの良さや新しいアイサイトの性能の高さなどで話題となっているSUBARUの新型レヴォーグ。SUBARUは2010年にアイサイトVer.2を搭載した5代目レガシィで衝突被害軽減ブレーキをはじめとする運転支援システムをブレイクさせ、「ぶつからないクルマ」のCMコピーも奏功し、運転支援システムの普及に大きく貢献した。2016年に初めて生産台数が100万台を超えたなど、最近のSUBARU車の販売台数増はアイサイトによるところが大きい。
そんなアイサイトも、2017年の夏にツーリングアシストを導入して以来、これといって大きな進歩がなかったので、競合各社の運転支援システムの精度がどんどん向上するなか、既存のアイサイトVer.3のアドバンテージはかなり少なくなってしまい、存在感も埋没してしまった感があったが、新型レヴォーグ搭載のアイサイトで再びに大躍進。運転支援システムを90年代から商品化してきたパイオニアだけあって、新しいアイサイトXは玄人筋からの評価がすこぶる高い。
10月に正式デビューする新型レヴォーグのグレード構成はシンプルな3種類で、アイサイト自体は全車に装備されるのだが、購入時に注意すべきはフルスペックの「アイサイトX」となるのは35万円アップで設定される「EX」になるということ。「EX」がつかない素のグレードに搭載されるのは、実質自動運転の渋滞時ハンズオフアシストや、自動でレーンチェンジを実施するアクティブレーンチェンジアシストなどの高度運転支援システムが備わらないタイプのアイサイトとなる。
もちろん基本性能は最新バージョンで、プリクラッシュやツーリングアシストなどのコアテクノロジーは備わっており、これらの性能や制御も再び最先端レベルに躍り出ている。しかし、せっかく新型レヴォーグを買うのなら、自動運転感覚が楽しめるフルスペックのアイサイトXが是非とも欲しいところ。実際、受注予約の段階で売れているのは大半が「EX」グレードだという。
ハンズオフ機能は必要ないと判断するユーザーの存在も考慮
車両価格が上がっても良いから、フルスペックのアイサイトXを全車に装備すべきではないだろうか?
そこで、SUBARUの先進安全設計部主査の関 淳也さんに尋ねたところ、次のように答えてくれた。
「アイサイトXは”あくまでドライバー支援のためのシステム”であり、いわゆる自動運転のためのシステムではありません。SUBARUとしては、基本的にお客様にはご自分で運転を愉しんでいただきたいと考えていますので、渋滞時ハンズオフなどの高度運転支援システムは、安全性プラスアルファの装備という位置付けとしました。SUBARUのお客様は運転好きの方が多いので、ハンズオフ機能などは必要ないと判断される場合もあると考えています」。
「ただ、渋滞ではクルマの走りを楽しむことはできませんし、そういう煩わしいところは機械任せで疲労を軽減していただきたいという思いもありますので、基本的にはアイサイトX搭載の『EX』を強くオススメします。運転に不慣れな方や、なるべく機械のアシストを受けたいという方にはもちろん、必要ないと判断なさる方にとっても決して邪魔になることはありませんので、ご安心ください」。
確かに、新型レヴォーグの美点である気持ちの良いエンジンフィールやハンドリング、質の高い直進性などは自分の運転でしっかり味わいたいという人が多いはず。実際、もし自分が新型レヴォーグを買ったとすれば、自動レーンチェンジなどは過剰な性能としてあまり使わない気がするので、「EX」分の35万円で他のオプションを選ぶかも知れない。有り無しを選択できる余地があるのはありがたい設定だと思える。
ワゴンは斜陽か? 実は売れてる現存モデルに新型レヴォーグも登場 実際何がイイのか
90年代の華だったステーションワゴンのいま
2020年秋に発売開始が予定されているスバルの新型「レヴォーグ」が注目されているようです。スバルのオフィシャルYouTubeチャンネルには、1か月で20本近くの動画が公開されており、どれも数万から20万ほども再生されています。また、自動車メディアの多くで、新型レヴォーグの試乗レポートなどが数多く公開されています。
レヴォーグの初代は2014(平成26)年にデビューしていますが、その年はスバルの最多量販モデルである「インプレッサ」よりも、レヴォーグの方が数多く売れるほどのヒットとなりました。この感じでは新型となる2代目モデルの売れ行きも好調が予想されます。
新型レヴォーグはヒットしそうな気配が濃厚ですが、その一方でレヴォーグの車形となるステーションワゴンは、いまや日本市場では斜陽と呼べる状況です。
レヴォーグのルーツとも呼べる「レガシィ ツーリングワゴン」が大人気となった1990年代の日本は、ステーションワゴンの人気が高く、数多くのモデルが発売されていました。トヨタからは「カルディナ」、日産は「ステージア」や「アベニール」、ホンダは「アコードワゴン」などが人気を競っていたのです。
ところが、SUVブーム真っただ中の現在、それら多くのステーションワゴンは姿を消しており、現存するステーションワゴンは、ほんのわずかになってしまいました。
では、ステーションワゴンは、もう消えてなくなる運命のクルマなのでしょうか。それは間違いだというのは、レヴォーグの注目度の高さを見れば明らかです。また実際に、現存する数少ないステーションワゴンは、意外と売れているのです。
カローラのワゴンが売れまくっている!
その筆頭が、トヨタ「カローラ」のステーションワゴンです。2019年にカローラはフルモデルチェンジしましたが、その内訳は、セダンが「カローラ」、ハッチバックが「カローラ スポーツ」、ステーションワゴンが「カローラ ツーリング」という3車種で構成されます。さらに、旧型モデルのセダン「カローラ アクシオ」、ステーションワゴン「カローラ フィールダー」も併売となりました。
なぜ旧型が併売され5車種展開になったかといえば、「新型が大きくなって3ナンバー化したから」「社用車ニーズが高く、その人たちは3ナンバーが嫌」というのが理由。社用車ニーズには、5ナンバーの旧型で対応しようという狙いです。そうした5車種のカローラシリーズのうち、カローラ ツーリングとカローラ フィールダーが販売台数の6割ほどを占めています。つまり、カローラの中ではステーションワゴンが一番に売れる車形なのです。
2020年1月から6月におけるカローラシリーズの販売台数は、通称名別ランキングでいえば、1位「ライズ」に次ぐ2位のポジションで約5万7000台。その6割ですから約3万4200台にもなります。これはランキング12位の「アクア」に肉薄する数字です。つまり、カローラのステーションワゴンは、それだけで12位になるほど売れているのです。
カローラのステーションワゴンが人気の理由は複数考えられます。まず、トヨタのラインナップ中にステーションワゴンが、カローラとプリウスにしか存在しないということ。これまであったニーズを2車種だけで受け止めているのです。また、プリウスのステーションワゴンとなるのは「プリウスα」ですが、こちらの特徴は荷室が広いことで、欧州ではタクシーでも利用されています。
それに対して、カローラのステーションワゴンは、セダン由来の走りの良さが魅力です。特に新型は低重心を売りにするTNGAプラットフォームを採用するため、走りの実力が高く、カローラよりも格上になる車種のユーザーが受け入れることもあるでしょう。また、旧型のカローラ フィールダーが5ナンバーでコスパに優れているも魅力です。
他メーカーも健闘!
続いて人気なのはホンダのワゴン「シャトル」です。2020年1月から6月の販売ランキングは38位。2015(平成27)年のデビューから5年を経ていることを考えれば大健闘の成績でしょう。
コンパクトカーのフィットをベースに、荷室を伸ばしたようなスタイルで、ミニバンのような室内の広さが確保されています。それでいて200万円弱という価格は、手ごろ感があるでしょう。兄貴分であった「ジェイド」が販売終了になってしまったのも、シャトルという存在があったことも理由になるのではないでしょうか。
最後に紹介するのが、マツダの「マツダ6」ワゴン。フラッグシップセダンの派生モデルです。マツダの中では上級モデルということで、パワフルな2.5Lガソリンターボエンジンや2.2Lディーゼルを選べます。
また、セダンとワゴンでホイールベースを変えるといったこだわりで、広い荷室と優れたハンドリングを両立しており、近年のマツダ車共通ともいえる「デザインの良さ」「走りの良さ」を味わえると言えるでしょう。弱点はハイブリッドがないことくらいでしょうか。マツダ6の販売台数もワゴンが46%を占め、セダンとほぼ互角です。ユーザーは40代から50代が中心で、キャンプやスキー、トレッキングなどを楽しんでいるとか。
そもそも、ステーションワゴンの魅力は「セダンと変わらぬ優れた走行性能」「スタイリッシュな姿」を備えつつも「商用車にも使われるほどの高い実用性(荷室の広さ)」を実現することです。そうしたクルマを求める声が消えたわけではありません。それはカローラを筆頭とする、現存するステーションワゴンの売れ行きを見れば、間違いないことと言えるでしょう。
一方、SUVブーム真っただ中の日本市場において、ステーションワゴンは「トラディショナルな存在ゆえの古臭さ」「実用性でミニバンには劣る」という欠点があるとも言えます。ただし、それらは本来的には、致命傷になるようなものではありません。新型レヴォーグの登場をきっかけに、ステーションワゴンの魅力を改めて見直すのはいかがでしょうか。
スバルの新大黒柱となるか 新型レヴォーグ搭載の新エンジンが持つ「名機」の予感
2019年末、WRX STIの販売終了をもってEJ20エンジン30年の歴史が終了した。
それから約8カ月後の2020年8月20日、新型レヴォーグの先行予約が開始された(正式発表は2020年10月15日)。
ここで注目したいのは、新型レヴォーグに初搭載された新型1.8L水平対向4気筒エンジン。先代となるFB16型エンジンの登場から実に10年ぶりの新エンジンである。
さて、CB18型と名付けられた、完全新規開発となるこの1.8L水平対向エンジンは、どれほど凄いのか? 新型レヴォーグ以外に搭載する予定はあるのか? モータージャーナリストの岡本幸一郎氏が解説する。
文/岡本幸一郎
写真/ベストカーweb編集部 ベストカー編集部 スバル
【画像ギャラリー】すべてにおいて超絶進化した新型レヴォーグを写真でチェック!
FB16型エンジンの後継
2020年8月20日に先行予約を開始し、2020年10月15日発表予定の新型レヴォーグ
CB型水平対向4気筒DOHCターボ。 総排気量:1795cc 、ボア×ストローク:80.6mm×88.0mm、圧縮比:10.4 、最高出力:177ps/5200~5600rpm 、最大トルク:300Nm/1600~3600rpm
新型レヴォーグに搭載されるCB18型1.8Lエンジンは、型式が変わったことが示すとおり、完全に新規に開発された1.8L直噴ターボエンジンだ。
初代レヴォーグにはFB16型とFA20型がラインナップされていたが、販売比率が圧倒的に高かったFB16型の後継とみてよい。
そもそもCB18型エンジンの18は1.8Lの略だと思われるがCBはどんな意味があるのか?
現行主力エンジンのFB型は「Future Boxer」の意味が込められていた。このCBには、Concentration(集中)&Compact+Boxerの意味を持たせており、集中とは、今、我々の持てる技術を結集したとの想いが込められているという。
同じくレギュラーガソリン仕様となり、ボア×ストロークはFB16型が82.0×78.8mmであるのに対し、80.6×88.0mmとロングストロークとされているのも特徴。
スペックは最高出力177ps/5200~5600rpm、最大トルク300Nm/1600~3600rpmと、同170ps/4800~5600rpm、250Nm/1800~4800rpm のFB16型から7ps/50Nmの向上で、特に最大トルクが大きく向上している。
このタイミングでエンジンを全面刷新した最大の理由は?
先代レヴォーグに搭載されていたFB16型1.6Lターボエンジン。170ps/250Nmを発生する
新型レヴォーグに相応しいエンジン性能目標を達成するには、既存のFA型やFB型がベースでは難しいと判断したからという。
CB18型の開発にあたっては、出力特性、燃費、安全性のすべてを高次元でバランスさせることを念頭に改良を図ったという。
実のところ初代のユーザーからはFB16型の動力性能への不満の声が少なからず聞かれたという。
スバルにとってツーリングワゴンはパフォーマンスワゴンであり、それでは非常によろしくない。そこでエフィシェンシー(効率)を確保しながらパフォーマンスを高めるべく、排気量を増やすことを考えた。
2Lでは燃費面で不利になってしまうことから、1.8Lとすることを前提に、クランク長からボア×ストローク、ボアピッチなどすべてを1.8Lエンジンとして最適となるよう新設計した。以前のように既存品からブロックを流用していない。
CB18型ではレスポンスを向上して低回転域からトルクを立ち上げるためにターボチャージャーを小径とするとともに、リーンバーン(エンジンが吸い込む空気量は従来のままにして、投入するガソリンの量を極限まで減らして薄い混合気を作り、これを素早く燃やして燃費を向上させる技術)を採用して効率を高めているのも特徴だ。
専門的で申し訳ないが、空気過剰率は理論空燃比(ラムダ)が2で空燃比は25~26程度となり、熱効率は40%を達成している。
リーン燃焼中はミラーサイクルではなく、ターボチャージャーによる過給で空気を送り込み補っているという。
他社の高応答エアサプライのようなシステムを用いる案もあり、それもスバルとしても素晴らしいと考えているが、ターボチャージャーをより効率的に使おうとの発想からオーソドックスな手法としたという。
さらに、リーンバーン化に合わせてインジェクターを着火性に有利なセンターマウントとするとともに、FB16型にあったタンブルジェネレーションバルブを、ポンピングロス低減のために廃している。
ノッキングにも万全に配慮しており、レギュラーガソリン仕様を維持しているのもありがたい。
FB16型エンジンを搭載した先代レヴォーグで聞かれた不満点を払拭してきた新型レヴォーグ
ターボチャージャーは、FB16型のツインスクロールをやめて、CB18型ではシングルスクロールとしたが、これにもいろいろ理由がある。
排ガス対策には触媒を少しでも早く温めたいため、できるだけ熱を逃がさず触媒に集められるよう、従来は排気系が左右2本ずつ出てくるところを、CB18ではヘッドのなかで1本にした。
しかし、1本にすると従来の手法ができず、シングルスクロールに変更した。また、リーンバーンを採用すると三元触媒が効かないためNOxが出てしまうところ、NOxを吸着して還元するトラップ触媒も採用している。
燃焼効率のさらなる向上のため、エンジン自体も工夫している。たとえばフリクション低減を図るべく、オフセットシリンダーを採用したり、ピストンスカートにもともと潤滑性のあるコーティングを施していたところにパターンを配し、オイル保持だけでなく必要な時に必要なオイルをかき集めるようなアイデアを採用した。
オイルが常に介在するとよくないため、こうすることで爆発工程前と圧縮工程の力を受けるタイミングで最適にオイルを集めることができる。
写真中央の薄いクランクウェブはその独特な形状からカミソリクランク言われてきたが新型CB16型のクランクウェブはさらに薄い。これだけ薄くても強度はFB型よりCB18型のほうが高いという
エンジンオイルが1L程度減り4Lに
そのほかにも多岐にわたり変更されているが、効率向上のため可変式のオイルポンプをスバルとして初めて採用したのも新しい。これによりエンジンオイルの総量を減らすことができたのもメリットのひとつだ。
エンジンオイル量はFB16型に比べ1L程度減り(オイルフィルター未交換)、4L以下の設定となっている。
1L減らしたからといって大したことはないと思うことなかれ。スバルとしては、エンジンオイル量が多いことを「水平対向エンジンの弱点」とし、今回これを克服できた、としているのだ。
オイルのグレードは、新設定の0W-16グレード指定となっており、燃費性能の向上を狙いより低粘度な仕様となっている。つまり量販店などで販売されている、一般的な4L缶を1つ買うだけで済むということになる。
FB16型よりも約15kgも軽い
FB16型より全長が44mm短くなり、約15kgも軽量化されたCB18型エンジン
CB18型はFB16型よりもずっとコンパクトで約15kgも軽くなっていることも特徴だ。
全長を詰めるためにクランクシャフトのカウンターウエイトを3分の2の厚さとしたことは軽さにも寄与しているほか、チェーンカバーを樹脂とするなど、これまでアルミの鋳物だった部品のさらなる軽量化を図っている。
コンパクト化により安全面でも、全長を44mm詰めたことで、エンジン前のスペースが広く空いたことで、クラッシャブルゾーンをより大きく確保することができた。これが衝突安全性能の向上に効くことはいうまでもない。
1.8Lエンジンはほかの車種に搭載されるのか?
2020年10月22日に行われるフォレスターのマイナーチェンジでCB18型エンジンが搭載される予定
ご存じのとおり、初代レヴォーグにはFB16型のほかに、FB20型の設定があり、後者にはVTD-AWDが搭載されていた。
まさしくWRX S4のワゴン版という印象だったのだが、新型レヴォーグにはいまのところ、ほかのエンジンやVTD-AWDを搭載する予定はないという。
このCB18型エンジンがほかの車種に搭載されるかも気になるところ。
2020年9月17日に先行予約が行われるインプレッサスポーツのマイナーチェンジ(2020年10月8日発表)では、e-BOXERとSTIスポーツが追加されるものの、CB18型エンジンは搭載されない。
新型レヴォーグの次にCB18型エンジンが搭載されるのは、2020年10月22日にマイナーチェンジが行なわれるフォレスター。従来の2.5LNAを廃止し、このCB18型1.8Lターボを搭載する予定だ。
また、今後、1.8Lから2Lなど排気量アップされるかどうかだが、ボアピッチは98.6mmとあまり大きくなく、ボア方向での排気量拡大は考えられない。設計からすると1.8Lが上限と見てよい。
WRX系に搭載される可能性は?
2022年の登場が予想されるWRX STI(CGイラストはベストカーが製作したもの)
いずれ新しくなるであろうWRX系に積まれるかどうかも気になるところ。レヴォーグの開発者も、CB18型で追求したのはあくまでエフィシェンシー(効率)であり、パフォーマンスの追求は考えていない、と開発者は述べていたとおり、WRX系に搭載されるとは考えにくい。
次期WRX S4のパワートレーンは現行FA20ターボからFA24ターボにスイッチ。STIにはこのFA24ターボを専用チューンしたエンジンが搭載されるだろう。
CB18型エンジンは、拡張性を持つFB系やFA系の次の世代のエンジンと考えたほうがよさそうだ。
むしろ、1.6L程度に排気量を縮小したり、過給を行なわず自然吸気とするようなデチューン方向の展開のほうが考えられそうだ。
将来的にどう発展していくのか?
FBエンジンは、大排気量もカバーしていくためタフなエンジン感があったが、このCB18型エンジンには(全長を短くするなどもそうだが)切り詰められた、かつてのEJ20のような研ぎ澄まされたデザインを感じるものとなっている。
スバルの開発者から、このCB18型エンジンは「EJ20時代の強度剛性思想を採用」と聞いた時には驚くとともに、やはりかとも感じた。
ここでさらに先の話をしておこう。スバルは2020年1月の技術ミーティングで、「脱炭素社会の実現」を目指す観点から3つの長期目標を公表している。
スバルが公開したCO2削減のためのロードマップ
CB18型エンジンがマザーエンジンになっていくのではないだろうか?
●2050年に、Well-to-Wheelで新車平均(走行時)のCO2(二酸化炭素)排出量を、2010年比で90%以上削減
●2030年までに、全世界販売台数の40%以上を、電気自動車(EV)+ハイブリッド車にする
●2030年代前半には、生産・販売する全てのSUBARU車に電動技術を搭載
この計画を見るかぎり、2030年には多くのハイブリッド車を出すと宣言しているが、このCB18型エンジンはそれらのハイブリッド車のマザーエンジンとしても存在しているように思える。
エンジン全長の短さも公表されているような衝突安全向上のためもあるが、モーターを搭載する空間にもなりえる。
CB18型エンジンは全長短縮による約15kgの軽量化や薄いクランクウェブ、水平割りのコンロッドなど、高効率でありながらレーシングエンジンのような高出力を狙った凄みを感じるエンジン設計だ。
しかも、1.8Lながらワイドバンドの最大トルク300Nm(30.6kgm)というスペックは、3LNAエンジンに匹敵するもの。
高効率でタフなFA/FBとはまったく違う、夢のあるエンジンといえるのではないだろうか。
CB18型水平対向エンジンを搭載した新型レヴォーグ。試乗した評論家からは高評価を得ている
“電動化”がすべてではない! 新型スバル・レヴォーグ試乗記
スバルの新型「レヴォーグ」のプロトタイプに、小川フミオが試乗した。内燃機関にこだわる新型はどんなクルマか?
開発者のこだわり
新型レヴォーグが2020年10月に登場する。最大の特徴は“スポーツワゴン”であること。ステーションワゴンの機能性に、スポーティな味付けを加えた独自のコンセプトだ。新型のプロトタイプに乗ると、かなり楽しい。
「レヴォーグは、時代に合っていない」という意見もある。SUVばかり売れるトレンドのなかで、ステーションワゴンという車型だし、パワートレインも、電動化がすすむなかで、ICE(Internal Combustion Engine=内燃機関)にこだわっているからだ。
Hiromitsu Yasuiとはいえ、欧州ではスポーツワゴンの人気はいまも高い。昨今の新型コロナウイルス感染症の蔓延で、国境を越えての高速長距離移動は控えざるを得なくなっているものの、機能性と楽しさを兼ね備えた上質なステーションワゴンの人気は定着している。
レヴォーグは、(おそらく燃費法などの関係で)日本でしか販売されない。出来のよさを味わうと、”自分たちだけこんな楽しい思いをしてもいいのかな(イッヒッヒ)”と、欧米その他の市場に対して、嬉しいような後ろめたいような気持になるほどだ。
今回、サーキットでプロトタイプを試乗してみて、熟成方向のモデルチェンジは、クルマ好きには嬉しい、と、あらためて思った。EV化ってなんですか? みたいな、スバルの開発者のこだわりが、スポーツワゴンとしての完成度を上げているのは事実だったのだ。
ドライバーの意のままに動く
新型レヴォーグで、私がいいなぁと思っているのは、スタイリングと走りの内容が、きれいにマッチしている点にある。上下幅が薄くなったフロントグリルをはじめ、シャープなエッジを各所に効かせたボディは、従来からのレヴォーグファンの期待に応えるイメージだ。
走っている姿をみると、ボディの面とエッジが陽光を反射させ、陰影がドラマチックな効果を上げている。止まっているときよりも、走っているときのほうがあきらかに美しく見えるのだ。
Hiromitsu Yasuiデザインコンセプトとして“内圧”があげられている。内部に充溢した力が面を押しだしているようなイメージなのだそうだ。前後フェンダーの力強いふくらみかたも目をひく。デザイナーはがんばったなぁと思う。
全長4755mmのボディを持つプロトタイプに搭載されていたのは、新開発の1795cc水平対向4気筒ユニット。8つの段を設けた無段変速機「リニアトロニック」も、燃費と静粛性をともに向上させるため、8割がたのパーツが新設計だそうだ。そして全輪駆動システムが組み合わせられる。
Hiromitsu Yasuiこの1.8リッターユニットは、現行モデルの1.6リッターに代わるものだ。新型におけるエンジンラインナップは、2.0リッターも廃止されて、当面この1.8リッターのみになるとか。
試乗の当日は、現行レヴォーグ(1.6 STI Sport)と比較して乗ることが出来た。すでにスバルのカタログから落とされてしまった現行型。久しぶりにスピードを上げて走ってみると、よく出来ている。いちばんいいなぁと思うのは、エンジン性能を堪能させてくれるところだ。
Hiromitsu Yasui1599cc水平対向エンジンはよくまわり、低回転からトルクがもりもり出て、高回転域までパワーがとぎれるかんじがない。段を設けた変速機が、いたずらに(というかんじで)低燃費を狙って回転を下げすぎず、加速したいときはドライバーの意図どおりに、回転を高めに保ってくれるのもよい。
新型レヴォーグのプロトタイプは、気持よくまわって、しっかりパワーを出すエンジンのよさを受け継いでいた。1.6リッターユニットは、125kW(170ps)の最高出力と250Nmの最大トルクを持つのに対して、それと代わる1.8リッターは130kW(177ps)と300Nmへパワーアップ。
最大トルクは1600rpmから発生するので力強いうえ、吹け上がりがよく、最高出力が発生する5200rpmまで、エンジンをまわして走る楽しみもちゃんとあるのだ。
走りのよさには、新設計シャシーも貢献しているという。ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接する新工法が採用されている。ねじり剛性を現行比44%あげたとされる「フルインナーフレーム構造」もあらたに採用された。
くわえて、構造用接着材を、(そもそもベースになっていた)インプレッサ比で約4倍使い、強度を保ちつつしなやかに動くボディを目指したという。
はたして、STI Sportのプロトタイプは、開発陣が目指したとおりの出来ではないだろうか。ドライバーの意のままに動く。サスペンションはストロークを伸ばしてタイヤの接地性を確保。さらに、オフセット量などファインチューニングを施して、操舵フィールの向上に努めたとスバルではいう。
自動車好きとして応援したくなる
現行モデルとおおきく異なるのは、乗り心地だ。今度登場するSTI Sport系は電子制御ダンパーを備えている。その効果は、フラットな姿勢を保ちつつ、かつ、路面の凹凸をていねいに吸収する足まわりにあらわれている。
これに、「ずっと熟成を重ねて、ようやく市販化出来る性能にたどりつきました」とスバルのエンジニアがいう新しい電動パワーステアリング(EPS)が組み合わされたことで、速度域に関係なく、すばらしくナチュラルな動きが実現した。
Hiromitsu Yasui「ドライバーのステアリング操作軸をモーターアシスト軸から切り離し、 操舵時のフリクションを低減。なめらかでリニアにトルク伝達」することが可能になったとスバルが謳う、新世代のEPSは、レヴォーグに期待する走りのレベルをさらに引き上げてくれていると思う。
はたして、気持が若々しくなるモデルだ。レヴォーグの躍動的なスタイリングも、一種の回春剤効果があるかもしれないし。世のクルマの電動化が進むなかで、あえて、内燃機関とドライブトレインのさらなる熟成に手間ひまとお金をかけるスバルのありかたは、自動車好きにとしては応援したくなるのである。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
「最新モデル試乗02」新しいSUBARUレヴォーグの完成度は抜群。アイサイトXは自動運転に一歩近づいた!
走りは「激変レベル」STIコンプリートカーの洗練されたイメージ
プラットフォームはインプレッサから採用がスタートしたSGP(スバルグローバルプラットフォーム)の進化型。具体的にはフルインナーフレーム構造(外板パネルを最後に結合)と構造用接着剤の使用拡大、樹脂リンフォースにより高いボディ剛性を追求(ねじり剛性は従来比44%アップ)。新型は、締結剛性を引き上げる新形状ボルトを採用した。
足回りは新世代。体幹を鍛えた車体に、ロングストローク化されたサスペンションを組み合わせる。GTとGT-Hはコンベンショナルダンパー(KYB製)、STIスポーツはスバル初採用の電子制御可変ダンパー(ZF製)を装備。加えて、2ピニオン式電動パワーステアリングや操縦性を高める空力アイテムをプラスした。
走りは「正常進化」ではなく「激変レベル」だ。たとえるなら、STI社がファインチューニングした至高のコンプリートカーのSシリーズ、その中でもSTIハンドリングマイスター・辰己英治氏が手掛けたS206に近い走りに到達している。
具体的にいうと、車体は固さだけでなく、しなやさを持っている。フロントからリアへの力の伝達に遅れがないうえに、伝わり方が滑らかな点が印象的。サスペンションの味つけは「ロールを抑え、クイックに動かす」ではなく、「ロールを上手に活かし、綺麗に動かす」セッティングだ。ステアリング系は穏やかなのに、レスポンスがよく、直結感が高い。
STIスポーツはドライブモードセレクト標準。はっきり違いが分かる!
電子制御可変ダンパーを採用したSTIスポーツの完成度は、さらにハイレベル。STIスポーツはパワートレーン、パワーステアリング、ダンパーなどの特性を変更するドライブモードセレクトを採用。その効果はテキメンだ。
コンフォートは別名「奥様モード」。超しなやかな足の動きでSTIスポーツとは思えないほど優しく、柔らかな感触が味わえる。スポーツ+を選ぶと、ダイレクトで一体感を備えた「お前はWRXか!?」と思うほどシャープになる。ベストはオールラウンダーな特性のノーマルだが、単純に柔らかい、硬いとは違う「キャラクター変化」はうれしいポイントだ。
従来モデルは、ドライビングに相応の技量を要求したが、新型は誰でも上手に走らせられる。まさに「運転が楽しくなるクルマ」だ。
アイサイトXの完成度抜群。安心安全、渋滞時ハンズオフ機能は超便利!
従来モデルでも定評のあった先進安全性能、アイサイトは飛躍的にレベルアップ。広角化されたステレオカメラ、前後合わせて4基のレーダー、電動ブレーキブースターの採用などで衝突回避性能は世界トップレベル。加えてEX仕様は、3D高精度地図データとGPS情報を利用する先進運転機能、アイサイトXを搭載している。
アイサイトXは高速域でレーンチェンジを支援するアクティブレーンチェンジアシスト、コーナー通過速度を最適にするカーブ前速度制御、料金所でもアイサイトをOFFする必要のない料金所前速度抑制。渋滞時に50km/hまで手放し運転が可能なハンズオフアシスト、渋滞時に自動で再発進する渋滞時発進アシスト。ドライバーに何かあった際にクルマを安全に停止&周囲に状況を伝えるドライバー異常時対応システムなど、多彩な機能を搭載。実際の制御は、まるでプロドライバーが操っているかのような滑らかさ。「これならクルマに任せてもいい」と思える。実走テストを徹底的に繰り返し、システムを煮詰めた成果だ。
価格は310万2000円から409万2000円のもよう。従来モデル比で少し値上がりしているが、装備の充実と走りの性能を考えると、「実質値下げ」といっていい。
開発の陣頭指揮を取ったプロジェクト・ゼネラル・マネージャーの五島賢氏は、「スバルが持つ技術をすべて盛り込んだ」と語る。新型レヴォーグは新世代スバルの方向性を示す先駆モデルであり、イメージリーダーである。
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富士重工 | 日記
Posted at
2020/09/25 21:31:07
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