2020年10月03日
GTOなのではなくオモロガータだけなのね
フェラーリ、最新ワンオフ『オモロガータ』発表…800馬力のV12搭載
フェラーリは9月25日、ワンオフモデルの『オモロガータ』(Ferrari Omologata)をイタリア本国で発表した。
オモロガータは、『812スーパーファスト』がベースだ。欧州在住の顧客に依頼され、フェラーリが手がけたワンオフモデルの最新作となる。GTレーシングに関するフェラーリの価値観を、強烈に思い起こさせる1台を目指したという。
◆フェラーリとしては10台目となるフロントエンジンV12のワンオフ
フラヴィオ・マンツォーニ率いるデザインチームにとって、ワンオフモデルの開発で常に大きな課題となっているのは、フェラーリの使い勝手と扱いやすさを損なうことなく、公道でのホモロゲーション(認証)のための安全上の制約を満たすことだ。ベース車両のプラットフォームを使う場合は、なおさらだという。
実際、2009年の『P540スーパーファスト・アペルタ』以来、フェラーリが生み出してきた10台目となるフロントエンジンのV12ワンオフモデルの開発作業でキーワードとなったのは、「ホモロゲーション取得済み」を意味する「オモロガータ」という言葉だった。
世界中のフェラーリのショールームに置いても、すぐに見つけられるような特注モデルとなるように、デザイナーは顧客から出された明確な指示を超え、車のあらゆるディテールに至るまで、多くの要素を効果的に散りばめたという。
◆ベース車から流用された車体パーツはフロントウインドウとヘッドライトのみ
このプロジェクトは、最初のスケッチの提示から完成まで、およそ2年を要した。出発点となったのは、レーシングの伝統からSFや現代建築まで、さまざまなインスピレーションによるイメージだった。最初のアイデアは、時代を超えたシェイプを生み出せるよう、独特な要素に新鮮な解釈を加えた未来的なデザインを作ることだったという。
これを実現するために、フェラーリのデザイナーは、812スーパーファストの基本的なパッケージから、フロントウインドウとヘッドライトだけを既存のボディの要素としてそのまま使用した。オモロガータの目標となったのは、フロントミッドシップレイアウトのプロポーションを生かし、滑らかな立体感を特長とする流線形のデザインを生み出すこと。さらに、エアロダイナミクスを追求しながら、鋭い形状よってデザインを高めることも目標に掲げられた。
デザイナーは、車両のスタンスと姿勢をあらゆる角度から研究し、フラットになった楕円形グリルを出発点として、徐々に広がるフロントのボリューム感を決定した。フロントのホイールアーチの上で丸くなったセクションは、ボンネットを包み込むストライプによって強調され、グリルから自然に押し出されたように見せるようにしたという。
ドアの後方では、力強い膨らみがすっきりと上方のリアスリークォーターパネルに溶け込んでおり、リアのクォーターウインドウを取り払ったことで、リア全体のボリュームが増している。ファストバックからせり上がるようなリアスポイラーは、ダウンフォースだけではなくアグレッシブ性も高めるものだ。シングルのテールランプは、狭くレイアウトされている。
◆車体色には燃えるような3層のロッソマグマを専用開発
ハンドクラフトによるアルミ製ボディのボディカラーには、このモデル専用に新しい色調のレッドが開発された。燃えるような3層の「ロッソマグマ」が、暗いカーボンファイバー仕上げに組み合わされている。
室内はブラックを基調とした。エレクトリックブルーのシートは、レザーと「Jeans Aunde」と呼ばれるファブリックを組み合わせたもので、4点式シートベルトが備わる。リアのクォーターウインドウとサンシェードを意図的に取り払うことで、旧き良き時代を思い起こさせるキャビンの雰囲気とした。
ダッシュボードとステアリングホイールの金属製パーツは、1950~1960年代のGTレーサーやフェラーリのエンジンカムカバーと関連のある、ひび焼き塗装効果で仕上げられた。インナードアハンドルやエンブレムなどには、『250LM』 や『250GTO』などに見られるハンマー塗装効果が用いられている。
◆0~100km/h加速は2.9秒で最高速は340km/h以上
オモロガータには、812スーパーファストと同じく、6.5リットルのV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを、フロントミッドシップに搭載する。最大出力は800ps/8500rpm、最大トルクは73.2kgm/7000rpmを引き出す。0~100km/h加速は2.9秒、最高速は340km/h以上と、世界屈指の性能を備えている。
世界にたった1台のフェラーリ完成!! 「オモロガータ」の結晶塗装に注目!
■10台目のフロントエンジンV12ワンオフ・モデルが誕生
2020年9月25日、ワンオフ・モデルのフェラーリ「オモロガータ」が、フィオラーノサーキットを周回した。
オモロガータは、洗練されたレーシーな外観に、ロッソ・マグマのボディカラーをまとい、70年の歴史を持つフェラーリの偉大なGTの伝統を色濃く受け継いだモデルである。
●2年の歳月を費やしてついに完成!
フェラーリのワンオフ・モデルは、目の肥えたカスタマーから依頼され、コーチビルダーによって製作される。最新作のオモロガータは、サーキットで頂点を極めると同時に、一般道でもリラックスして走行できる真のジェントルマン・ドライバーのための1台である。
オモロガータのプロジェクトは、最初のラフスケッチをカスタマーに見せてから、2年ほど歳月を要している。フェラーリのレーシングの伝統からSF、現代建築などさまざまな分野からインスピレーションを受けている。プロジェクトスタート時から、時代を超えたシェイプを生み出せるよう、独特な要素に新鮮な解釈を加えた未来的なデザインが生み出されている。
ベースとなっているのは、「812スーパーファスト」である。エクステリアで812スーパーファストの要素をそのまま使用しているのは、フロント ウインドウとヘッドライトだけである。
ロングノーズ・ショートデッキのフロントミッドレイアウトのプロポーションを活かしたデザインを生み出す際にもっとも困難だったのは、ワンオフ・モデルであることを示す自己主張と、フォーマルで抑制の効いたスタイルをバランスさせる点にあった。
まずデザイナーは、フラットになった楕円形グリルを起点として、徐々に広がるフロントのボリューム感を決定。フロントホイールアーチの上で丸みを帯びた魅力的なセクションは、ボンネットを包み込むストライプによってさらに強調され、グリルから自然と押し出されたようにも見える。
■コックピットには、エンジンフェチにはたまらない仕掛けが!!
リアセクションでは、リアクォーターウインドウを取り払い、ボディ同色のリアスリークォーターパネルを採用することで、リア全体のボリュームがさらに強調されている。
また、ダックテール状のリアスポイラーは、ダウンフォースを稼ぐだけでなく、視覚的なアグレッシブさを強調する役割も持っている。
●「250GTO」を想起させるフェラーリらしい美しさ
フラウヴィオ・マンツォーニが率いるデザイン・チームにとって、使い勝手と扱いやすさを一切損なうことなく、公道でのホモロゲーション(認証)のための安全上の制約を満たすことが、常に大きな課題となっている。この課題は、既存のプラットフォームをベースとする場合は、常につきまとうものであるという。
2009年に製作した「P540スーパーファスト・アペルタ」以来、フェラーリは10台のフロントエンジンV12ワンオフ・モデルを開発してきたが、その作業のキーワードとなったのが「ホモロゲーション取得済み」を意味する「オモロガータ」という言葉であった。
いかなるフェラーリと並んでも、すぐに特注のモデルであることが認識できるよう、デザイナーはカスタマーからのオーダー以上に、あらゆるディテールに配慮を施している。ついには、このモデルの専用色として新色レッドを開発するほどだ。
インテリアでは、極めて多くのトリムのディテールが、フェラーリの豊かなレーシングの伝統への結びつきを物語っている。
フルブラックのインテリアに際立っているエレクトリック・ブルーのシートは、レザーとJeans Aundeファブリックを趣味よく組み合わせており、4点式シートベルトが備わっている。
リアクォーターウインドウとサンシェードを故意に取り払ったことで、旧き良き時代のキャビンを想起させる雰囲気を作ることに成功している。
ダッシュボードとステアリングホイールの金属製パーツは、1950年代と1960年代のGTレーサーや、エンジンのカムカバーのような結晶塗装(ちぢみ塗装)、ドアハンドルやF1バッジなどのディテールは、「250LM」や「250GTO」などでよく見られたハンマートーン塗装で仕上げられている。
このようにワンオフ・モデルとしてフェラーリ特有の繊細なデザイン特徴を数多く盛り込みながら、懐古主義には陥っていないのが、オモロガータの素晴らしい点であろう。ここに極めて美しい跳ね馬が、また1台誕生した。
フェラーリがV12気筒搭載のワンオフ・モデル「オモロガータ」を発表!
812スーパーファストをベースにヨーロッパの目の肥えた顧客の要望に対応
9月25日、フェラーリはV12プラットフォームをもとに作られた10台目のワンオフ・モデルとなる「フェラーリ・オモロガータ」を製作したことを発表した。
目の肥えたヨーロッパの顧客に依頼され、コーチビルダーによってつくられるフェラーリの 1 台だけのワンオフ・モデル・ラインのこの最新作は、 レーシングに関するフェラーリの価値観を強烈に思い起こさせるもの。それは、サーキットで頂点を極めると同時に、公道でもリラックスして走行できる、真のジェントルマン・ドライバーのためのモデルという価値観だ。
オモロガータのプロジェクトは、最初のスケッチの提示から完成まで、2年あまりかかったという。出発点となったのは、レーシングの伝統からSFや現代建築まで、さまざまなインスピレーションによるイメージ。最初のアイディアは、持続的な印象を残さずにはおかない時代を超えたシェイプを生み出せるよう、独特な要素に新鮮な解釈を加えた未来的なデザインをつくることだったという。
これを実現するためにデザイナーは、 812スーパーファストの基本的なパッケージから、考えうるあらゆる自由な領域を解き放ち、フロントウインドーとヘッドライトだけを既存のボディの要素としてそのまま使用。目標となったのは、強烈なミッド・フロント・レイアウトのプロポーションを活かしつつ滑らかな立体感と揺れ動く反射を特徴とする、流線形のデザインを生み出すこと。
さらに、エアロダイナミクスを追求し、表面の急激な変化を控えめに昇華させ鋭い形状よってデザインを高めることだった。最も困難だったのは、自己主張と抑制の理想的なバランスを取ることだったという。なぜならオモロガータは、街で存在感を放ちながらも、きわめて純粋なフォーマルなスタイルを維持する必要があったからだ。
デザイナーは、クルマのスタンスと姿勢をあらゆる角度から入念に研究し、フラットになった楕円形グリルを出発点として、徐々に広がるフロントのボリューム感を決定。フロント・ホイールアーチの上で丸くなった魅力的なセクションは、ボンネットを包み込むストライプによって強調され、グリルから自然に押し出されたように見える。ドアの後方では、力強いリヤの筋肉がすっきりと上方のリヤ・スリークォーター・パネルに溶け込んでおり、リヤ・クォーター・ウインドーを取り払ったことで、リヤ全体のボリュームがことさら堂々としたものになっている。
横断する3つの切断部は、このボリュームを切り裂きながらクルマを統御しており、ファストバックからせり上がる顕著なリヤスポイラーは、ダウンフォースだけではなくアグレッシブ性も高めている。この結果、静止しているときでさえこのクルマは舗装路を制覇する準備ができているような感じを抱かせ、リヤから見ると狭く配置されたシングル・テールランプが緊張感を引き立てている。
フラヴィオ・マンツォーニ率いる同社のデザイン・チームにとって、いつも大きな課題となっているのは、フェラーリの使い勝手と扱いやすさを一切損なうことなく道路でのホモロゲーション(認証)に必要な安全上の制約を満たすこと。既存のプラットフォームをベースとする場合はなおさらだ。実際、 2009年に発表された「P540スーパーファスト・アペルタ」以来、フェラーリが生み出してきた10台目となるこのフロントエンジン・ワンオフ・モデルの開発作業を通じて交わされるキーワードとなったのは、「ホモロゲーション取得済み」を意味する「オモロガータ」という言葉。
どのフェラーリのショールームに置いてもすぐに見つけられるような隅々まで特注のモデルとなるよう、デザイナーは顧客から出された明確な指示を超え、クルマのあらゆるディテールにいたるまで無数の要素を効果的に考慮に入れた。究極のタッチを追求した結果、このモデル専用に新しい色調のレッドまでもが開発され、燃えるような3層のロッソ・マグマが暗いカーボン・ファイバー仕上げに組み合わされた。
インテリアでは、きわめて多くのトリムのディテールがフェラーリの豊かなレーシングの伝統への強い結びつきを物語っている。フル・ブラックのインテリアを背景に際立つエレクトリック・ブルーのシートは、レザーとJeans Aundeファブリックを趣味よく組み合わせて仕上げられ、4点式シートベルトが備わっている。リヤ・クォーターウインドーとサンシェードを故意に取り払うことで、過ぎ去った時代を思い起こさせるキャビンの雰囲気を醸し出している。
ダッシュボードとステアリングホイールの金属製パーツは、1950年代と1960年代の偉大なGTレーサーやフェラーリのエンジン・カムカバーと関連のある、ひび焼き塗装効果で仕上げられている。インナードアハンドルやF1バッジなどのディテールでは、「250LM」や「250GTO」などのマシンで頻繁にみられるハンマー塗装効果が用いられている。
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2020/10/03 23:46:43
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