2021年06月17日
カップカーでは初の電動パワステって事か
ポルシェ カレラカップ競技車両「911GT3カップ」の申込み開始。最高出力は8400rpmで発生する高回転エンジン
ポルシェジャパンは、「ポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)」2022年シリーズカップカー(競技車両)「911 GT3カップ(タイプ992)」の購入申し込みを2021年6月9日より開始した。
より進化したドライバーオリエンテッドなコックピット
ポルシェのレーシングカーによるワンメイクレース「ポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)」の2022年シリーズカップカー(競技車両)「911GT3カップ(タイプ992)」の購入申し込みが始まった。今回で7世代目となる。
2018年デビューのタイプ992の911カレラをベースに開発された911 GT3カップの最大の特徴は、カップカーとして初めて採用されたワイドなターボ仕様&軽量ボディだ。リアの全幅は先代を28mm上回る1902mmで、ホイール前方に冷却空気のインレットが追加されている。
さらにフレアフェンダーの追加でフロントアクスルの寸法が1920mmとなり、フロント12インチ、リアに13インチの調和のとれたホイールとタイヤの組み合わせが可能になったという。ハンドリングとドライバビリティーに好影響を与えることは言うまでもない。
大型リアウイングを備えたリアスポイラーとフロントエプロン(フロントリップスポイラー/セパレーションエッジ)の組み合わせによる、ダウンフォースの大幅な増加もセールスポイントだ。特に「スワンネック」と呼ばれる、空力効果に大きく貢献する方式でマウントされた、11段階の調整が可能なリアウイングによる効果は大きい。
コックピットも、人間工学を重視した先進のものとなっている。レーシングシートは、角度に加えて2段階の高さ調節が可能で、ステアリングコラムの調整機能との組み合わせで、最適なドライビングポジションが取れるよう配慮されている。そして、ドライバーからの要望でイルミネーテッドスイッチが再配置されたカーボンファイバー製モータースポーツ マルチファンクション ステアリングホイールは、911 GT3 Rからの採用となる。
右側に10個の大型スイッチを備えたラバースイッチパネル(RSP)は、レース中の過酷な条件下での使用を意識したもので、照明や換気、ドライからウェットへのタイヤの設定変更、ブレーキバランスの調整などが割り当てられている。一新された中央の10.3インチカラーモニターには、ドライバーにとって重要なエンジン回転数や、水温と油温、使用中のギア、エラーメッセージ、あるいは雨天時の路面状況などが表示される。
リアサスペンションはベース車両と基本的に同じだが、フロントはポルシェのトップレーシングモデルである911 RSRと同様に、ダブルウイッシュボーンとユニボールベアリングによっての制御が行われる。これにより、精確なターンインが実現されてフロントアクスルの感触が向上するという。ショックアブソーバーは、919ハイブリッドと911 RSRから最先端のバルブテクノロジーを受け継いでいる。
カップカーとして初めて完全電気機械式パワーステアリングが導入されたこともトピックだ。これにより、油圧ポンプと関連の油圧ラインが不要となった。
パワーソースは、自然吸気のドライサンプ潤滑方式を備えた高回転ユニットの水冷式4L水平対向6気筒エンジンを搭載。先代より7500rpm高い8400rpmで最高出力375kW(510ps)、6150rpmで最大トルク470Nmを発生する。トランスミッションは、6速ドグクラッチ式シーケンシャルが組み合わされる。
なお、911GT3カップの購入希望者は、6月23日(水)までにポルシェカレラカップジャパン事務局へ問い合わせの上、所定の車両購入申込書にての申し込みが必要となる。ただし、販売台数に限りがあることと、ポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)2022年シーズンへのフル参戦が義務付けられている。
911 GT3カップの車両価格は3465万円(6速シーケンシャルドグミッション/左ハンドル)となる。
ポルシェ911(992)のレーシングモデル「GT3カップ」が日本での予約受注をスタート
エアロダイナミクスの向上やサスペンションの改良を果たした新型ポルシェ911 GT3カップが日本での受注を開始。車両価格は3465万円に設定
ポルシェ ジャパンは2021年6月9日、第8世代のポルシェ911(992)のレーシングモデルで、ポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)の競技車両である新型911 GT3カップ(911 GT3 CUP)の予約受注を開始した。車両価格は3465万円に設定する。
新型911 GT3カップは、2019年初めに具体的な開発が始まり、時間とメンテナンスの費用を抑えながらパフォーマンスを高めて、さらにアグレッシブなデザイン、より素直なハンドリング、優れた耐久性を実現することに主眼が置かれる。
エクステリアに関しては、カップカー初のワイドなターボ仕様ボディを採用。全幅は先代のリア幅を28mm上回る1902mmに仕立て、合わせて冷却空気を取り入れるインレットをホイールの前に設置する。また、フロントアクスルもフレアフェンダーの追加によってワイド化。この設計変更により、フロントに12インチ幅、リアに13インチ幅のホイールと幅広タイヤの装着を可能とした。
ボディの着実な軽量化を図ったことも特徴だ。先代は構成材を70%のスチールと30%のアルミニウムで構成していたが、新型ではその比率が入れ替わり、さらに全ウィンドウには傷のつきにくいハードコートグレージングを施した軽量ポリカーボネート材を、ドア/エンジンフード/リアウイングにはカーボンファイバー強化プラスチック材を採用する。また、フロントフードはエアアウトレットダクトとセンターエアインテークを配するとともにアルミ材で仕立て、アクシデントの際の修理費用の削減を図った。乾燥重量はスチール製セーフティセルへのストラットの追加などを行いながら、先代比で約35kg増の1260kgを実現。また、取り外し可能なルーフのエスケープハッチは最新のFIA基準に準拠させた。
エアロダイナミクスの最適化を図った点も見逃せない。前端部には専用のリップスポイラーとセパレーションエッジを組み合わせたフロントエプロンを、後端部には“スワンネック”マウントを配したうえで11段階の調整を可能とした大型リアウイングを装備。ダウンフォース量をいっそう引き上げている。
コクピットについては、重要なデータや情報を表示する10.3インチカラーモニターへの刷新や911 GT3 Rから採用したカーボンファイバー製モータースポーツマルチファンクションステアリングホイールの装着、ドライバーからのフィードバックを得て再配置したスイッチ類の組み込みなどがトピック。また、モータースポーツコントロールユニットとデータロガーを助手席足もとから右側リアコンパートメントに移設し、同乗走行が必要な場合などに助手席の設置を可能としている。一方、ドライバーズシートの形状も刷新。サポート性を高めるとともに、角度に加えて2段階の高さ調節機構を内蔵した。
パワーユニットにはドライサンプ潤滑方式を備えた自然吸気の3996cc水平対向6気筒DOHCエンジンを搭載。最高出力は510ps/8400rpm、最大トルクは470Nm/6150rpmを発生し、レブリミットは8750rpmに設定する。エンジンパワーはシングルマスフライホイールと3プレート焼結金属レーシングクラッチを介して、72kgと軽量に仕立てた6速ドッグクラッチ式シーケンシャルギアボックスに接続。ギアチェンジはステアリングホイールのパドルシフトを使って行う仕組みだ。
強力パワーを支える懸架機構に関しては、リアサスをプロダクションモデルと同構造で仕立てる一方、フロントサスはダブルウィッシュボーンとユニボールベアリングに変更。また、ショックアブソーバーはWEC用の919ハイブリッドと911RSRから最先端のバルブテクノロジーを継承する。さらに、操舵機構にはカップカー初の完全電気機械式パワーステアリングを採用し、油圧ポンプと関連の油圧ラインを不要とした。
なお、ポルシェ ジャパンがデリバリーする911 GT3カップは、PCCJ 2022年シーズンへのフル参戦が義務づけられ、また購入を希望する場合は6月23日までにポルシェカレラカップジャパン事務局へ問い合わせたうえ、所定の車両購入申込書にて申し込む必要がある。販売台数には限りがあるので、希望に沿えない場合もあるそうだ。
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Posted at
2021/06/17 22:59:03
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