2021年06月28日
ボディ側面の1−2−4−5−3ってなんだよ?って思ったら直列5気筒の点火順序か
アウディ RS3 新型、「RSトルクスプリッター」初採用…ドリフトも可能に
アウディ(Audi)は6月22日、現在開発を進めている新型『RS3スポーツバック』と新型『RS3セダン』に、「RSトルクスプリッター」を初採用すると発表した。
両車は、新型『A3スポーツバック』と新型『A3セダン』をベースに、アウディスポーツが開発を進めている高性能モデルだ。アウディ「RS」シリーズの最新モデルになる。
◆後輪の左右間で可変トルクベクタリングが可能に
アウディは初めて、新型にRSトルクスプリッターを採用する。RSトルクスプリッターは、後輪の左右間で可変トルクベクタリングを可能にするもの。従来のマルチディスククラッチとは異なり、RSトルクスプリッターは各ドライブシャフトに、それぞれ電子制御マルチディスククラッチを備える。
スポーツ走行時には、RSトルクスプリッターは負荷が高まるにつれて、後輪外側への駆動トルクを増加させ、アンダーステア傾向を低減する。左カーブではトルクを右後輪に伝達し、右カーブではトルクを左後輪に伝達。直進時には、両方の車輪にトルクを伝達する。これにより、とくに高速コーナリングで最適な安定性と最大の敏捷性が得られるという。
サーキットを走行する場合、RSトルクスプリッターは、後輪の片側にすべてのエンジンパワーを伝達することにより、ドリフトを可能にする。トルクの配分は、「アウディドライブセレクト」で選択されたモードと走行状況によって決定される。
2つのマルチディスククラッチには、それぞれコントロールユニットがあり、ESCのホイールスピードセンサーを使用して車速を測定する。縦方向と横方向の加速度、操舵角、アクセルペダルの踏み込み量、ギア、ヨー角なども、トルク配分を決める要因になる。
◆「アウディドライブセレクト」でRSトルクスプリッターの特性を変更
アウディドライブセレクトによって、RSトルクスプリッターの特性は変更でき、選択したモードに応じたハンドリングを可能にする。「コンフォート/エフィシエンシー」、「オート」、「ダイナミック」、「RSパフォーマンス」、「RSトルクリア」の5種類のモードの特性が、システムに保存される。
コンフォート/エフィシエンシーモードでは、フロントアクスルを優先しながら、4輪すべてにトルクが分配される。オートモードでは、トルク配分のバランスを追求し、アンダーステアでもオーバーステアでもないニュートラルな特性が追求される。一方、ダイナミックモードは、最大限の敏捷性とダイナミクスの向上のために、可能な限り多くの駆動トルクをリアアクスルに伝達する。これは、RSトルクリアモードで顕著になり、ドライバーはサーキットなどにおいて、ドリフトに持ち込めるという。
さらに、アウディは、エンジンとトランスミッションの特性を調整した。このセットアップは、サーキット向けのRSパフォーマンスモードにも適用される。RSパフォーマンスモードは、ピレリ「Pゼロ・トロフェオR」パフォーマンスセミスリックタイヤ向けに特別に調整された。このモードでは、RSトルクスプリッターは、アンダーステアとオーバーステアをできるだけ抑え、ダイナミックでスポーティな乗り心地を実現するという。これにより、コーナーからの加速が速くなり、ラップタイムが向上する、と自負する。
◆モジュラービークルダイナミクスコントローラー
RSトルクスプリッターは、「モジュラービークルダイナミクスコントローラー(mVDC)」に接続されている。モジュラービークルダイナミクスコントローラーは、新型『A3』シリーズと新型『S3』シリーズに続いての採用となる。
モジュラービークルダイナミクスコントローラーは、RSトルクスプリッターの2つのコントロールユニット、アダプティブダンパー、ホイールセレクティブトルクコントロールを同期させて、高精度のステアリングとハンドリングを可能にする、としている。
【より遊び心あるものに】新型アウディRS3 新開発の4輪駆動とドリフトモード搭載
マグナ社製のトルクスプリッター採用
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
3代目となるアウディRS3は、新しい4輪駆動システムを採用し、現行モデルよりも性能と俊敏性を向上させ、サーキット走行用の専用ドリフトモードを搭載している。
RS3はハッチバックとセダンの2タイプで、9月に英国での発売が予定されており、RSモデルとしては初めてマグナ社製の新しいトルクスプリッターを採用している。このシステムは、従来のRS3のハルデックス4輪駆動システムの多板ディスククラッチとリアディファレンシャルに代わるものだ。
このトルクスプリッターは、電子制御式の2つのクラッチで構成されており、リアのドライブシャフトにそれぞれ1つずつ取り付けられている。スポーティな走行モードでは、後輪に個別にトルクを配分することができる。
この新しいトルクスプリッターは、RS3の主要なライバルであるメルセデスAMG A 45 S 4マチックが採用しているドリフトモード機能と同様に、スタート時のトラクションを向上させ、オンロードでの敏捷性を高めることができるとしている。
また、RS3の新しいドライビングモード「RSトルク・リア」で制御されたドリフトを行うことが可能。このモードでは、独自のマッピングによりスロットル・レスポンスが鋭くなり、トランスミッションのシフトストラテジーが変更され、4輪駆動システムが制御される。また、トルクスプリッターの駆動力を片側の後輪に集中させ、後輪駆動ならではのオーバーステアを実現する。
RS3専用のトラックモードも用意された。「RSパフォーマンス」と名付けられたこのモードは、独自のドライブトレイン・マッピングを使用し、サーキット走行に適したピレリPゼロ・トロフェオRタイヤとの組み合わせを想定して専用開発されており、販売開始時にオプションとして提供される予定だ。
加速力はライバルのAMG超え
新型RS3は、現行モデルの横置きターボチャージャー付き2.5L 5気筒ガソリンエンジン(EA850)を継承している。最高出力は先代と同じ400psを発揮するが、その回転数は250rpm早い5600rpmとなり、レッドラインの7000rpmまで回転する。トルクは2kg-m増加し、2250rpmから5600rpmで50.9kg-mを発揮する。
トランスミッションは、これまでと同じ7速DCTを採用。ドライビングモードは、「コンフォート」、「オート」、「エフィシェンシー」、「ダイナミック」、「RSインディビジュアル」、「RSパフォーマンス」、「RSトルク・リア」の7つが用意されている。
さらに、排出ガス規制に対応するためにガソリン・パティキュレート・フィルターを大型化し、音質を変化させるフルバリアブル・フラップを採用した新しいエグゾーストシステムを採用した。
新開発のトルクスプリッターは、ハルデックスを採用した現行モデルに比べて8kg軽量化されているが、全体としては40kgの重量増となっている。しかし、アウディ・スポーツは、ローンチコントロール・システムの見直しにより、0-100km/h加速の公式タイムを0.3秒短縮し、3.8秒とした。
これは、メルセデスAMGが発表したA 45 S 4マチックのタイムを0.1秒上回るものだ。A 45 S 4マチックは、420ps の2.0L 4気筒ターボエンジンを搭載している。
シャシー制御も一新
ドライブトレインの変更に加えて、マクファーソンストラット式フロントサスペンションとマルチリンク式リアサスペンションを再設計。標準のA3と比べて25mm、最新のS3と比べて10mm車高が低くなり、フロントのトレッド幅は33mm拡大して1592mm、ネガティブキャンバーは1度増加している。
ダンパーは、従来のマグネティック・ライド・システムに代わり、アダプティブ・ダイナミック・シャシー・コントロールに変更されている。
S3と同様に、新型RS3にも「モジュラー・ビークル・ダイナミクス・コントローラー」が搭載され、アダプティブ・ダンパー、トルクスプリッター、トルクベクタリング・システムなどの設定を変更することができる。
19インチのホイールに装着するタイヤは、ピレリPゼロとブリヂストン・ポテンザスポーツの2種類から選択することができる。プロファイルはフロントが265/30、リアが245/35となっている。
ブレーキは、フロントに375mmのスチールディスクと6ポットキャリパー、リアに310mmのスチールディスクと1ポットキャリパーを採用。また、オプションで380mmのカーボンセラミック製フロントディスクを選択することも可能だ。
新型RS3のさらなる全貌は今後数週間のうちに明らかになり、価格や仕様についても追って発表される予定だ。
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AUDI | 日記
Posted at
2021/06/28 22:44:24
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