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2022年06月25日

SC500だから500馬力かと思ったら507馬力なのね〜

SC500だから500馬力かと思ったら507馬力なのね〜 速さは往年のF1級 レボリューションSC500へ試乗 3.7L V6スーチャーで634ps/t

パワーウエイトレシオは634ps/t

今まで運転したことのないモデルでも、基本的な操作は大体共通している。だが、今まで自分には無理だったことが、このクルマなら可能だという。

筆者が挑戦しようとしているのは、ドニントンパーク・サーキットの第3コーナー、クラナー・カーブを右足を緩めずに通過すること。運転するのは、レボリューションSC500というサーキット専用マシンだ。

開発ドライバーのジェームズ・アボット氏が実際に駆け抜ける様子を、車載カメラの映像で確認はした。だが、コトはそんなに簡単ではない。

このSC500には、スーパーチャージャー付きのフォード社製3.7L V6エンジンが搭載されている。最高出力は507psだといい、車重は800kgしかない。パワーウエイトレシオは、634ps/tもある。

クラナー・カーブの入り口からは、先が見通せない。下り坂で、出口には少しタイトなコーナーが続いている。カーブへ侵入する手前では、SC500は240km/h近い速度に届いてしまう。

一般的なスポーツカーで生成可能な、2倍以上の横Gがドライバーに掛かるという。左のブラインドコーナーをそんな高速で通過することは、筆者にとっては相当に大きなチャレンジだ。

実際、勇気を振り絞ってサーキットに出てみたものの、結局は右足の力を緩めずにはいられなかった。大きく減速するほどではなかったとはいえ、ベタ踏みはできない。

SC500の直線加速自体は、そこまで圧倒的ではない。だが制動力とグリップ力が、ヘルメットを被った頭を強く揺さぶる。

GT3以上の能力をGT4よりお手頃に

こらえきれない右足に、少しがっかりする。プロのレーシングドライバーとアマチュアとの間には、大きな壁がある。ピットに戻り休憩することにした。

このクルマのことは、初耳という読者も多いだろう。レボリューション・レース・カーズ社は、1996年にラディカル社を創業したフィル・アボット氏が中心となって、2018年から進められているプロジェクト。そこで生み出されたのが、SC500となる。

スタッフは6名おり、28台目のクルマを製造中だという。アメリカから10台の追加注文があり、スポーツ・プロトタイプ・カップに、ラディカルなどと並んで出場する可能性もある。

レボリューション独自のワンメイク・レースも検討しているようだ。「スーパーチャージャーがクルマを一変させました。パワフルなだけでなく、回転数の上昇とともにブースト圧も高まり、ターボより管理が簡単なんです」。とアボットは話す。

彼は、トップレベルのGT3マシンより優れたパフォーマンス持つレーシングカーを、GT4マシンより手頃な価格で提供することを目的としている。予定では、SC500を16万ポンド(約2608万円)で提供するつもりだという。

生粋のレーシングカーで、ル・マン・プロトタイプのように、カーボンファイバー製タブで構成されている。ドライバーの頭上には、命を守るハロ・システムが備わる。実際、サーキットのラップタイムはLMP3に肉薄するらしい。

CS500へ乗るには、ハロ・システムの上から。身体をねじ込んだら、想像以上に快適なドライビングポジションに収まれる。

ハーフウエットでフルパワーを放てる安定性

今回筆者が試乗させてもらうマシンは、英国の自転車競技選手、クリス・ホイ氏によってレースへ参戦した過去がある。彼は、LMP2ル・マン・マシンのレーシングドライバーでもある。

ホイが筆者に優しく話しかけてくれた。「きっと気に入ると思いますよ。とても扱いやすいクルマです」。そして続ける。

「コースイン時は、スリックタイヤが冷えた状態なので、プッシュしすぎない方が良いでしょう。ピットレーンの出口で、1回転するのを見たことがあります」

1回目のセッションは雨上がり。コースは部分的にウェットで、部分的にドライだった。状況が読みにくく、最も難しいコンディションだといえる。完全にウェットの方が、むしろ簡単だったりする。

コースインすると、SC500はとても安定していた。数週を走り終えた辺りで、トラクションコントロールをオフにする。フルパワーを放ちながら、ドニントンパークのタイトコーナーを楽しめるようになっていく。リアがうずく様子がわかる。

6速シーケンシャルMTにはシフトパドルが付いていて、シフトアップは高級車のように滑らか。シフトダウンは、V6エンジンの唸り声を交えながら、ドラマチックにスパスパと決まる。クラッチペダルは付いているが、基本的に踏まなくていい。

自分でコントロールできる範囲で、コーナリングスピードを徐々に上げる。自信を持ってSC500を走らせている限り、幸福感が湧いてくる。だが、例のクラナー・カーブをベタ踏みでは通過できない。

1970年代後半のF1マシンと同等の速さ

2回目のセッションは、完全なドライ。能力の高いモデルの場合は、手強いコンディションだ。マシンの限界付近まで迫っていたと感じていたが、実際にはまだ上がある。その事実がもどかしい。

乾燥した路面では、コーナリング時に掛かる力は想像を超えている。普段どおり、インを突いたラインをたどることが難しい。まだ限界の手前なことはわかるが、そこへ迫るにはどう操れば良いのか、正確にはわからない。

若くない筆者だが、可能な限り踏ん張り、イン側の縁石へ乗り上げる。テールが軽く流れ、マシンが筆者のガッツに応えてくれた。

自動車ジャーナリストの筆者にとっては、これが限界。SC500は比較的手頃なレーシングカーだが、たやすくプロドライバー級にラップタイムを刻めるわけではない。突出した才能も求められる。走行データを分析し、それを走りに展開できる技術も必要だ。

このマシンを手懐けることができれば、ラディカルやLMP3で戦うレース、スポーツ・プロトタイプ・カップも目指せるだろう。ごく一部の、特別なドライバーなら。

筆者がSC500を試乗した同じ日、ドニントンパークにはレーシングドライバーのニック・パドモア氏も来ていた。古いF1マシンのテスト走行をしていた彼は、業界では名の通った人物だ。

SC500のラップタイムをパドモアに見せると、パワフルで軽量で、ダウンフォースが弱かった1970年代後半のF1マシンと同等の速さだと話していた。それを聞いて、クラナー・カーブで右足を緩めた自分を許すことができたのだった。

レボリューションSC500(英国仕様)のスペック

英国価格:16万ポンド(約2608万円/予定)
全長:4353mm
全幅:2000mm
全高:1125mm
最高速度:289km/h
0-97km/h加速:2.4秒(予想)
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:800kg
パワートレイン:V型6気筒3726ccスーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:507ps
最大トルク:−
ギアボックス:6速シーケンシャル・マニュアル
ブログ一覧 | 自動車業界あれこれ | 日記
Posted at 2022/06/25 21:20:49

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「@うーさー トランクに切れ込み入っていて車体にウイングの足を残しながら外れてくれます(開くって表現はしなくなります)」
何シテル?   06/22 22:42
初めまして。 インプレッサG4に代替を致しました~ 自分色に染めて行こうと思います 燃費を気にする割にアクセル踏んじゃうんですよ~ バトンに関し...

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