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2020年05月19日 イイね!

これならちゃんとベンチマークになりそうだね

これならちゃんとベンチマークになりそうだね新型フォルクスワーゲン ゴルフ GTIは新様式の制御デバイスを搭載! 進化を遂げたホットハッチのアイコン

Volkswagen Golf GTI

フォルクスワーゲン ゴルフ GTI

最新ホットハッチは先進の統合制御デバイスを搭載

フォルクスワーゲンは2020年2月に8代目ゴルフの高性能仕様、GTIを世界に向けて公開した。ホットハッチの代名詞として半世紀にわたり君臨してきた代表選手は、セグメントの勢力図に再び波乱を巻き起こす気配だ。

なかでも注目したいのが、新型ゴルフ GTIが搭載する次世代の統合制御デバイス「ビークル ダイナミクス マネージャー」である。

FF特有のアンダーステアを打ち消す

フォルクスワーゲンのドライビング ダイナミクス部門を率いるカルステン・シェブスダートは次のように説明している。

「ビークル ダイナミクス マネージャーは、電気システムと機械システムの複合体である足まわりを“中枢”で調整するハイレベルなコントロールシステムです。フロントディファレンシャルロック機構と協働してゴルフ GTIのパフォーマンス全体を次のレベルへと押し上げます。さらに、ソフトウェアが新しくなったDCC(ダンパーの減衰力やパワーステアリングの設定を電子制御するシステム)と組み合わせることで一層の威力を発揮します」

ドライバーは走行モードやDCCのモードを様々に切り替えて好みのセッティングを試すことができる。シャープなハンドリングを与えられた新型ゴルフ GTIはこれまで以上に正確かつ精密なドライビングを実現。実際、前輪駆動車特有のアンダーステア傾向も見られなくなったという。

245ps+370Nmの2.0リッターガソリンエンジンを搭載

8代目ゴルフに加わる伝統のホットハッチは、これまでの慣例に従い「パワフルなガソリンエンジン+前輪駆動」のレシピを守る。過給器付きの直噴2.0リッターユニット(EA888 evo4)が発揮するのは、最高出力245ps、最大トルク370Nm。7代目ゴルフ GTIに比べて出力で+15ps、トルクで+20Nmアップしている。

8代目ゴルフの標準仕様が積む1.5リッター直列4気筒ガソリンターボの高出力モデルは150ps/250Nm、最上級の2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボモデルでも150ps/360Nmであり、GTIの力強さが群を抜いているのが分かる。

GTI専用の意匠で全身360度を“武装”

専用のフロントバンパーやハニカムグリルに加え、ラジエーターグリルにはデイタイムランニングライトと統合された水平基調のLEDバーを装着する。ハニカムグリルのパターンの一部のようにデザインされたフォグライトはオプションとして用意する模様。

また、LEDマトリクスヘッドライト“IQ.ライト”もオプション設定される。ヘッドライトユニットそれぞれに22個のLEDを備え、10通りのパターンで路面を照射する先進のシステムだ。

足元には17インチのアルミホイールを標準装備。GTI専用のリヤディフューザーや左右2本出しのテールパイプを備えるとともに、LEDテールランプを標準で装着した後ろ姿もGTI“らしさ”を主張する。

伝統のチェック柄シートも最新パターンに進化

運転席の前方には10.25インチのデジタル・コクピットと10インチのナビゲーションシステムを組み合わせた「デジタル時代」ならではの風景が広がる。30色の背景色などを用意し、好みに合わせて運転席周りの雰囲気を変えることができるのも最新のトレンド。タッチコントロール付きの革巻きマルチファンクション・ステアリングホイールのスポーク部分には、GTIを象徴するカラーである赤を印象的に配した。ドアを開けるとエンジンのスタート&ストップボタンが赤く点滅してドライバーに始動を促すというギミックも用意する。

デジタル化を積極的に進めた最新のゴルフといえど、GTI伝統のアイコンはもれなく踏襲。ラジエーターグリルに水平に走る赤いライン、そしてもちろん新しく進化したチェック柄のシート地も採用している。VWはこのチェック柄を「Scalepaper(方眼紙)」と呼んでいる。

さらに、8代目ゴルフに準ずる最先端の機構を採用。210km/hまで対応する運転支援システム“トラベル・アシスト”をはじめ、半径800mまでの範囲にいる車両や交通インフラストラクチャーと相互に連携する車車間・路車間通信「Car2X」も標準で搭載する。

ホットハッチの代名詞ともいえるGTIがいよいよ次世代へ。いまやプレミアムブランドもこぞって参入しているこのセグメントで、元祖がいかなる闘いを見せるか。

新型ゴルフ GTIは欧州市場への導入は2020年下半期を予定している。日本への導入時期は未定。


VW ゴルフ GTI 新型、新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」採用

フォルクスワーゲンは5月15日、新型『ゴルフGTI』(Volkswagen Golf GTI)に、新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を採用すると発表した。

『ゴルフ』の高性能グレードが「GTI」だ。フォルクスワーゲンによると、8世代目となる新型ゴルフGTIにも、歴代ゴルフGTIのDNAが継承されているという。

◆目標はFF車のパフォーマンスの新基準

前輪駆動(FF)車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークを目指した。新開発のビークル・ダイナミクス・マネージャーが、その役割を果たす。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。「XDS」機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御する。これにより、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化されているという。

「DCC」と呼ばれるアダプティブシャシーコントロールも、FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークの実現を支援するシステムだ。DCCは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作といったさまざまな要素を考慮しながら、路面と運転状況に対して断続的に反応する。ドライバーは、走行モードを選択することで、車両の挙動を希望通りに調整することができる。各ホイールにおける必要な減衰力は瞬時に計算され、4 つのショックアブソーバーを調整する。その結果、DCC は常に最高レベルの快適性を提供し、ビークル・ダイナミクス・マネージャーと連携することで、理想的な動力性能を発揮するという。

最新世代のDCCでは、「コンフォート」、「エコ」、「スポーツ」の車両設定モードに、「インディビジュアル」が追加された。ドライバーは、デジタルスライダーを使用して、個人の運転プロファイルを正確に設定して保存できる。コンフォートモードをさらに快適性重視に調整することによって、ボディは可能な限り路面から切り離され、走行快適性を高めることができる。スポーツモードをさらに走行性重視に調整すると、車体の挙動を最小限に留めるために最大の減衰力が設定され、非常にダイレクトなハンドリングにより、GTIならではのフィーリングを楽しむことができるという。

◆GTIらしさを表現したエクステリア

エクステリアは、GTIウィングとハニカムグリルを備えたフロントバンパーを採用する。このGTIの伝統となっているハニカムパターンを採用したワンピースの大型エアインテークグリルは、ブラックのフレームで縁取りされ、両サイドには、ウィングデザインが施されている。

フロントグリルには、赤いストライプが配された。LED ストリップとの連続性を持つ照明付ラジエーターグリルが標準装備される。また、オプションのフォグランプは、バンパーグリルに組み込まれ、X字型に光る。

レーシングカーを連想させるスプリッターデザインを採用した幅の広いブラックのサイドシルが装着されている。サイドシルは、フロントスポイラーとリアのディフューザーとともに、スポーティなデザインを強調する役割を果たす。

17インチのアルミホイールが標準で、18インチまたは19インチはオプションだ。リアにはディフューザーとルーフスポイラー、左右に分かれたテールパイプを装備した。赤いブレーキキャリパーも装備されている。

◆10.25インチのデジタルコックピット+10インチナビ

3 本のシルバーのダブルスポークと、エンボスでウォルフスブルグのエンブレムを象ったスポーツステアリングホイール、ゴルフボールの形を模したブラックのシフトレバー、タータンチェック柄のシート地とブラックのサイドボルスターを備えたGTIスポーツシートなどが装備されている。ステンレス製ペダルも標準だ。エンジン始動前に、スタート/ストップボタンが赤く点滅する演出も施される。

デジタルコックピットも採用された。すべてのディスプレイと操作系を、広範囲にデジタル化した。これにより、各機能を直感的に操作できるようにしている。新開発のインストルメントパネルとオンラインインフォテインメントシステムは、タッチボタンとタッチスライダーを備えた横長のディスプレイに組み込まれる。

10.25インチのデジタルコックピットに10インチのナビゲーションシステムを融合した。2つの画面の視覚的および機能的な組み合わせにより、新しいデジタルアーキテクチャを生み出したという。GTI専用モードを含めて、デジタルコックピットの画面の背景色は、30色が切り替えられる。

◆2.0リットル直4ターボは最大出力245ps

直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの「EA888 エボ4」を搭載。最大出力は245ps、最大トルクは37.7kgmを獲得する。

欧州仕様のトランスミッションは、6速MTが標準だ。オプションとして、7速デュアルクラッチの「DSG」が選択できる。駆動方式はFFで、電子ディファレンシャルロックのXDSが装備されている。スポーツサスペンションによって、車高は15mm低められている。

フォルクスワーゲンの最新の先進運転支援システム(ADAS)「トラベルアシスト」(Travel Assist)が用意される。新型ゴルフGTIでは、最高210km/hを上限に、部分自動運転を実現する。

トラベルアシストは、マルチファンクションステアリングホイールのボタンに触れて、システムを起動する。法律や安全上、ドライバーは常にこのシステムの作動を監視する。そのため、トラベルアシストでは、ドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを確認する。


【デザイン責任者インタビュー】新しいVWゴルフGTI ダイナミックなスタイリング 2020年後半発売 英国

ダイナミックなスタイル

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

フォルクスワーゲンのデザイン責任者であるクラウス・ビショフは、新しい第8世代のゴルフGTIは、長年のファンだけでなく、よりデジタル志向の若い世代からも、支持されるだろうと述べている。

「わたし達は、クラシックなデザインに敬意を払いつつ、これまでで最もダイナミックなスタイルを持つ、ゴルフGTIを提供することに成功しました」

「伝統を継承しているだけでなく、さまざまな新しいデジタル機能を採用し、新しい魅力にあふれたモデルとなっています」と述べている。

2007年からVWブランドのデザインを担当し、2020年からはVWグループ全体のデザインを統括しているビショフは、ゴルフGTIのデザインは最も難しいタスクの一つだと言う。

「GTIのデザインの責任は重大です」

「引き継ぐべき素晴らしい歴史がありますが、それと同時に、時代に合わせて進化していかなければなりません。良いバランスを保つことが課題となります」

スタイリングの詳細

新しいモデルは、ビショフが、プロポーションが長く、くさび形のスタイリングと呼ぶ、第8世代ゴルフ標準モデルをベースとしている。

ヘッドライト内および、細いグリルの上部全体には、特徴的な赤いハイライト、新しいゴルフRと共有のフロントバンパーには、5つのフォグランプを備えた、黒いハニカム・ロアセクションが採用されている。

「フロントエンドの全幅LEDライトグラフィックは、クルマの幅を際立たせます」

「既存のモデルと比へ、より堂々としたエクステリアとなっています」

2020年モデルでは、ビショフが「フリッツァー」と呼ぶフロントウィング内の控えめなバッジプレート、ドアの下のブラック・サイドシル・エレメントが採用されている。

リアは、ユニークなテールライト・グラフィックと、際立ったGTIバッジが特徴となっている。

バンパーは、ゴルフの標準モデルと共有しているが、下部にブラックのユニークなセクションが追加されている。

従来の丸型テールパイプは、7代目モデルよりも外側に配置されている。

最新のゴルフGTIは、他の新しいゴルフモデルと同じインテリアを採用しているが、赤いハイライトとユニークさと追加されている。

GTIグラフィックを備えたデジタル・インストゥルメント・ディスプレイと、GTIをテーマとした機能を備えた、標準の10.25インチ・デジタルインフォテインメント・ディスプレイを備えている。

おなじみのタータンチェック・シートは、従来のものよりも、デジタルで魅力的な仕上がりとなっていると言われており、サポート力に優れたシートには、新しくヘッドレストが統合されている。
Posted at 2020/05/19 21:36:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | 日記
2020年05月18日 イイね!

もうエンジンはevo4なんだ…進化してんな〜

もうエンジンはevo4なんだ…進化してんな〜新型ゴルフGTIはMT&内燃機関にこだわる!

新型フォルクスワーゲン「ゴルフ」のハイパフォーマンス・バージョンの「GTI」の詳細が、一部ジャーナリスト向けに発表された。オンライン上でおこなわれたプレゼンテーションに参加した小川フミオがリポートする。

サーキットでの走りを重視

フォルクスワーゲンが新型「ゴルフGTI」の詳細を(ようやく)発表した。本来、2020年3月のジュネーブ自動車ショーで発表される予定だったものの、新型コロナウイルス感染拡大に伴いショー自体が中止になったため、ズレこんだ。シャープなスタイルと、かなりスポーティな操縦性がセリングポイントである。

新型ゴルフGTIの“バーチャル・プレゼンテーション”は、5月初旬、スカイプ上で開催された。世界中のジャーナリストが対象だった。

The new Volkswagen Golf GTIドイツ本社からは、デザインを統括するクラウス・ビショフ氏、車両ダイナミクス&シャシー制御システム責任者のカルステン・シェーブスダト氏、そしてフォルクスワーゲン・ワークスドライバーのベンヤミン・ロイヒター氏が参加した。3人が説明するGTIの内容を、コンピューター画面で見聞きし、質問があればテキストを打ち込む、という形式のプレゼンテーションだった。

8世代目になったゴルフGTIとはどんなクルマなのか? フォルクスワーゲンの開発陣による解説を端的にまとめると“コンパクト・スポーツカー”。サーキットでの走りのよさが何回も強調されていたのが印象的だった。

「開発目標は、サーキットの高速コーナーをまわるとき、よりニュートラルなハンドリング特性を持ちつつ、リアは高いスタビリティを確保することでした」

開発者のシェーブスダト氏が述べる。

The new Volkswagen Golf GTI「EA888 evo4」と呼ばれるエンジンは、2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ。180kW(245ps)の最高出力と370Nmの最大トルクを発揮し、前輪を駆動する。7代目ゴルフで「GTIパフォーマンス」という特別なモデルに搭載されたパワーユニットだ。

ギアボックスは6段マニュアルが標準で、オプションで7段ツインクラッチ式AT(DSG)が用意される。「マニュアル変速機はやはり大事か?」という筆者の質問に対し、シェーブスダト氏は「それが純粋主義者の選択です」と、答えてくれた。「ただし、変速スピードなどはあきらかにDSGが上なので、あとはエモーション(好み)の問題」と、つけくわえた。

快適性も両立

新型ゴルフGTIは、「ニュルブルクリンクを相当走りこんだ」と、シェーブスダト氏が胸を張るように、走りにこだわったという。とくに凝ったメカニズムの駆動系がポイント。注目すべきは「ビークルダイナミクスマネジャー」だ。

コーナリング中にアクセルを踏んだとき、内側のタイヤにブレーキをかけることで、アンダーステアを軽減する「XDS+」と、 ダンパーの減衰力や電動パワーステアリング特性をコントロールするアダプティブシャシーコントロール「DCC」を、統合制御するシステムである。目的は、前輪駆動車につきもののアンダーステアを打ち消し、「完璧なニュートラルステアの実現にある」と、メディア向け資料には記されている。

The new Volkswagen Golf GTIさらに、「ビークルダイナミクスマネジャーによって、正確かつ反応のするどいハンドリングを実現した」と、記されていた。

ステアリング・ホイールはステアリング・ギア比が見直され、従来よりクイックになっているそうだ。

「あまりにステアリングがシャープなので、テストコースにパイロンを並べてスラローム走行をしたとき、最初はうっかりパイロンに接触してしまいました」

ワークスドライバーのベンヤミン・ロイヒター氏は苦笑まじりの声で、開発エピソードを述べた。ステアリング・ホイールを切ったとき、車両が反応するまでの時間を誤ったのだ。「まるでスポーツカー」というのが感想である。

The new Volkswagen Golf GTIいっぽう、「長距離ドライブ時の快適性も確保しています」とのこと。

「前輪は正確に動くこと、後輪は安定していること。これが重要なのです」と、シェーブスダト氏は述べた。1975年に初代ゴルフGTIが登場して以来、卓越したスポーティさとともに、すぐれた快適性を両立させてきた”伝統”に忠実であることを強調した。

The new Volkswagen Golf GTIGTIの電動化は当分ナシ?

デザイン面では、新しいデジタル・デザイン・ツールが活用されているのは、すでに以前の記事で述べた通り。「短い時間にもかかわらず、精緻なデザインを作り上げた」と、デザインを統括したクラウス・ビショフ氏はほこらしげに述べる。

「デザインの主眼は、高性能を視覚的に表現することでした。たとえばフロントは、低く見えるよう腐心しました。GTIがスポーツカーであることをより強調したつもりです」

新型は、ボンネットをできるだけ下げ、ヘッドランプの上にはアイブラウ(眉毛)のようなアクセントを設け、さらにハニカムパターンのアンダーグリルを採用した。

「Not too loud, not too silent(過剰でなく、かつおとなしすぎない)」

デザインについて、この英文がたいへん興味ぶかかった。

ハイパフォーマンスカーのEV化が進むなか、パワフルなガソリンエンジン搭載のホットハッチの”余命”はどれくらいだろう? この質問については、フォルクスワーゲン開発陣の考えを聴かせてもらう時間はなかった。残念。

ただしプレゼンテーション内では「ハイブリッドの需要があるのは承知しています。そういうひと向けには、プラグ・イン・ハイブリッドモデルの『ゴルフGTE』を用意しています。操縦性と燃費を高次元でバランスさせたモデルです」という説明があった。GTIの電動化の話は一切ナシ。どうやら、ゴルフGTIの電動化は当分なさそうだ。

新型ゴルフGTIの日本への導入は2020年後半以降という。果たして、どんなクルマに仕上がっているのか? GTIやGTEとともに、体験できる機会を楽しみにしよう。

The new Volkswagen Golf GTIMARTIN MEINERS文・小川フミオ


【すでに素晴らしいホットハッチ】VWゴルフGTI 新型開発車両の助手席へ 前編

8代目ゴルフGTIプロトタイプの助手席へ

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


せっかくフォルクスワーゲン・ゴルフGTIに乗るなら、普段なら助手席は選ばない。理屈抜きに、スリリングなドライビングを体験できるから。

でも、今回試乗するのは、最新の8世代目ゴルフGTI。英国のショールームに並ぶのは、2020年後半が予定されている。

世界屈指のテストコースで、開発途中のGTIを、1時間ほど楽しませてくれるという。またとない機会。今日ばかりは助手席でも構わない。

いくつもの書類にサインをし、厳重なセキュリティをクリアする。ドイツ北部、広大な敷地に広がるフォルクスワーゲンのエーラ・レッシエン開発センター・テストコースへの入場を許された。

わたしの隣りに座っているのは、フォルクスワーゲンのドライビング・ダイナミクスを取りまとめるエンジニア、カルステン・シェブスダット。新しいGTIのギアを7速に入れ、終わりの見えないストレートで、フラットアウトしている。

テストコースの路面は極めてスムーズ。部分的に4車線がある。全長は8.7kmもある。

デジタルのスピードメーターは249km/hを表示している。シェブスダットは新しいゴルフGTIと、2013年発表の先代とのドライビング特性の違いを、熱心に説明してくれる。

「高速域でも非常に安定しています。荷重がかかった時のリア側の剛性を高め、バランスを改善させ、ライン取りを向上させています」 ダッシュボード中央のモニターをなぞりながら話す。ドライビング・モードを、よりスポーツ志向のものへ変更した。

マイルド・ハイブリッドは不採用

突然、何の前触れもなく、シェブスダットはステアリングホイールを四分の一ほど切って、すぐにカウンターを当てた。「非常にレスポンスに優れ、従来以上に安定性も増しています」 そう話しながら、隣の車線を勢いよくまたぐ。ステアリング修正を加え、姿勢を整える。

横方向にかかる力は巨大なものだった。筆者のみぞおち辺りに強い力がかかる。プロトタイプはすぐに落ち着きを取り戻し、何もなかったように疾走を続ける。

新しいゴルフが登場したばかり。最新のゴルフGTIは、まだ知らないことだらけだ。でも、標準のゴルフとは違った印象を受ける。よりエネルギッシュでスポーティ。洗練性と落ち着きは、通常のゴルフと変わらないところにある。

駆動方式は、名高い血統にもとづいて前輪駆動。ライバルは、フォード・フォーカスSTやホンダ・シビック・タイプR、ルノー・メガーヌR.S.。引き続き、激しい競い合いとなる。

2020年に登場する8代目も、7代目と同じEA888型と呼ばれるエンジンを搭載する。2.0Lの直列4気筒ターボガソリンだ。

一度は電圧48Vのマイルド・ハイブリッド化を示唆していたが、フォルクスワーゲンは先代モデルに引き続いて、純粋な内燃エンジンのみの搭載を決定した。8代目ゴルフの標準モデルには、オルタネーターによる電動アシストも採用されているのだが。

7代目GTIパフォーマンスに近い動的性能

8代目ゴルフGTIの最高出力は、245psを4700rpmから6200rpmで発生。最大トルクは、37.6kg-mを1600rpmから4300rpmの範囲で生み出す。

通常の7代目ゴルフGTI比で見れば、15psと2.0kg-mの増強となる。一段高性能だった、7代目GTIパフォーマンスと同じ数値だ。

トランスミッションは、標準が6速マニュアル。オプションで、ステアリングホイールにシフトパドルの付く、7速デュアルクラッチAT、DCTも選択できる。プロトタイプもこちらだった。

電子制御のリミテッド・スリップデフも装備される。フォルクスワーゲン流に呼ぶと、XDS。コーナー内側のタイヤのスリップを検出し、電子制御のスタビリティ・コントロールを介して左右個別にブレーキを掛け、トラクションを維持する。

フォルクスワーゲンは、まだ動的性能の具体的な数値の多くを明らかにしていない。だが、標準のゴルフGTIは、先代のゴルフGTIパフォーマンスに近いことを、シェブスダットはほのめかした。つまり、0-100km/h加速は6.2秒付近だろう。

ちなみに彼は、初代フォード・フォーカスや、ポルシェ911GT3 RS 4.0など、評価の高いモデル開発にも取り組んできた人物。7代目ゴルフGTIの戦略を展開し、最新GTIでも2段階のラインナップを計画しているという。

従来のGTIパフォーマンスはなくなる。標準のゴルフGTIが、それに代わる性能を得ている。先代では限定生産となっていたサーキット走行前提のグレード、クラブスポーツが、GTI TCRと交代してレギュラーになる。

まだ多くの細かい調整項目が残っている

GTIクラブスポーツには、先代のGTI TCRと同等のチューニングを受けたEA888型が搭載される見込み。7代目ゴルフGTI TCRは、最高出力290ps/5400rpm、最大トルク37.6kg-m/1950rpm-5300rpmだった。

それ以外の駆動系に関する情報はない。ダイナミクス性能に関わる部分だからだろう。

エーラ・レッシエン開発センターで確かめられるのは、新しい標準のゴルフGTIが、どんな走りをするのかということだけだ。

このコースには、ほとんど何でもある。数分間はアクセルをベタ踏みできる、地平線へ消える長いストレート。遠心力を借り、適正な速度ならステアリングホイール操作が不要となる、大きなバンク角の付いたコーナーも。

インフィールドにはハンドリングコースもある。あらゆる種類のカーブや、路面状態が用意されている。

クルマにとっては、かなりきついテストのはず。公道に出ることなく、さまざまな条件で、限界領域付近での挙動も確かめることができる。

1974年にフォルクスワーゲンがゴルフGTIを発表して以来、クルマを際立たせてきたダイナミクス性能を、8代目も養うことができたのだろうか。従来以上の幅広い顧客を獲得するのに充分な、訴求力を備えているのだろうか。

「まだ多くの細かい調整項目が残っています。すべてのコンポーネントが対象です。新しいゴルフの開発当初から、予め組み込まれていたプロセスです」 と、シェブスダットは説明を続けた。

この続きは後編にて。


【すでに素晴らしいホットハッチ】新型VWゴルフGTI 開発車両の助手席へ 後編

メカニズムのネットワーク化

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


8代目フォルクスワーゲン・ゴルフGTIの開発でも、出発点となっているのは、多目的なMQBプラットフォーム。このクラスでは最高水準の剛性を備えた、スグレモノだ。

新しいゴルフでは、先代ではスチール製だったフロントのサブルームを、アルミニウム製としている。以前のゴルフGTIクラブスポーツS用に開発されたものに似ている。

3kgの軽量化だけでなく、電動パワーステアリングや、マクファーソンストラット式のフロントサスペンションの取り付け剛性を高める役割を持つ。

ステアリングは、予想通り可変レシオが標準。ダイレクト感は増すそうで、センター付近でのレシオは14.1:1。2回転でロックトゥロックとなる。新しいソフトウェアを採用し、ステアリングレスポンスを向上。セルフセンタリングもより素早い動きを得ている。

もう1つの開発の鍵となっているのが、ビークル・ダイナミクス・マネージャー(VDM)と呼ばれるシステム。ステアリングやスロットル、トランスミッション、アダプティブダンパーなどをネットワーク化し、集中管理する。

このシステムで、4本のダンパー調整をより高速化し、姿勢制御を向上させ、乗り心地も改善。高速走行時でも明らかだったように、クルマ全体の安定感が高まっている。

アダプティブダンパーは、最新版のダイナミクス・シャシー・コントロール(DCC)の1つとして、オプション装備が可能となる。

動的性能のためにナーバスさは望まない

フォルクスワーゲンによれば、VDMへDCCを含める複数の情報を伝えることで、電子制御デフ、XDSの機能も強化されるという。「特にハードコーナリング中は、従来以上に効果的に機能します」 とシェブスダット。

「フロントタイヤ左右へ分配されるトルクは、従来以上に細かな制御が可能です。これまでにも増して、複数の要因を加味して制御されます」

ドライブ・モードには、コンフォートとエコ、スポーツ、インディビジュアルが用意される。デジタルスライダーを用いて設定変更は簡単になった。各モードの間には追加ステップが設けられ、ドライビング特性を広範囲に選べる。

リアサスペンションは、7代目同様にマルチリンク式。車高は通常の8代目ゴルフより15mm低い。もちろん設定もGTI専用となる。

ホイールは17インチが標準。オプションで18インチと19インチも選べる。プロトタイプには18インチのホイールに、ブリヂストン・ポテンザS005タイヤを履いていた。サイズは225/40だ。

フォルクスワーゲンが新しいGTIで目指していることの1つ。それは、複数のメカを、複数の電子制御システムと連携させ、より優れた統一感と漸進性、鋭さを備えたドライビング特性を獲得すること。

7代目のシステムをベースにしながら、ネットワークを強化し、精度や落ち着き、安定性といったフィーリングも引き上げている。「究極のパフォーマンスのために、ナーバスなクルマは望んでいません」

「新しいシステムは、考えられるあらゆる状況下で、ドライバーとクルマとの信頼関係を高めるものです」 シェブスダットは、自信を伺わせる。

執拗に路面を掴み続けるゴルフGTI

エーラ・レッシエン開発センターのハンドリングコースでは、シャシー・バランスや機敏な身のこなしなど、調和の取れた挙動を感じることができた。

スポーツ・モードを選んだGTIは、鮮明にコーナリングしていく。フロントタイヤのトラクションを保つべく、電子制御デフは巧みに処理を続ける。

タイヤのグリップ力は秀抜。路面に細かなうねりがあっても、フロントタイヤは衝撃に耐え、外へ膨らまずにラインをキープ。ドライバーは不安感なく、コーナーの頂点めがけて勢いよくクルマを向けていける。

特に細かなバンプが続く、タイトな円弧を描く厳しい区間へ侵入する。8代目GTIを運転するシェブスダットは、アクセルペダルを深く踏み込み続ける。ステアリングの角度を一定に保っているが、GTIは内側の白い白線から逸れることなく曲がっていく。

助手席の筆者は、進入時の鋭い喰らい付きから緩なる場面を伺う。だが、GTIは執拗に路面を掴み続ける。

サスペンションには横方向への遠心力だけでなく、路面からの垂直方向の複雑な力も加わっている。しかし、跳ねることもなく、アンダーステアの予兆すらない。

次のコーナーは、長く伸びる左カーブ。シェブスダットは高速で侵入し、突然アクセルペダルを戻すと、再び目一杯蹴飛ばす。リアタイヤの安定性に驚かされる。ドライバーの挑発を受けても、プロトタイプは動揺することなく先を急ぐ。

7代目から大きな進歩を遂げつつある

幅広いドライビング・モードでの、優れた姿勢制御も新しいゴルフGTIの強みの1つ。低速域でのコーナーではある程度のロールも見せるが、改良を受けたアダプティブ・ダンパーの力もあって、従来以上に穏やかで漸進的だ。

8代目ゴルフGTIのハンドリングで、全体的な落ち着きは重要視している特性。乗り心地の面でも有効となる。

確かに、予想通りの硬さがあるものの、オプションの18インチタイヤでも鋭さは感じられない。垂直方向の動きは良くコントロールされ、コンフォート・モードを選べば、印象的なほどのしなやかさがある。

大きなバンプを超えた直後の、振動の収まりの早さも注目に値するだろう。乗り心地を確かめているうちに、助手席での試乗時間は終了となった。

恐らくこのクラスでは最強でも、最速でもない。だが、8代目フォルクスワーゲン・ゴルフGTIは、7代目から大きな進歩を遂げたようだ。

伝統のゴルフGTIとして、ベストといえる俊敏性とレスポンスを獲得しているように感じた。安定感が強く、限界領域での落ち着きも明らかに高い。

筆者が実際にステアリングホイールを握れるのは、あと数ヶ月ほど先。しかし、既に素晴らしいホットハッチが完成していることは、間違いなさそうだ。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI プロトタイプのスペック

価格:2万9900ポンド(397万円)
全長:4284mm(標準ゴルフ)
全幅:1789mm(標準ゴルフ)
全高:1456mm(標準ゴルフ)
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:6.2秒(予想)
燃費:-
CO2排出量:-
乾燥重量:1370kg(予想)
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:245ps/4700-6200rpm
最大トルク:37.6kg-m/1600-4300rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
Posted at 2020/05/18 21:32:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | 日記
2020年05月09日 イイね!

4気筒を搭載する可能性もあるのかね?

4気筒を搭載する可能性もあるのかね?VW最速4ドアクーペ『アルテオンR』に3L・VR6ターボ搭載の可能性

VWの旗艦4ドアクーペ、『アルテオン』最速モデルとなる『アルテオンR』開発車両がニュルブルクリンクで初の高速テストを開始した。

捉えたプロトタイプは、フロントバンパーの一部を白いテープで隠している程度のほぼフルヌード状態だ。ベースモデルと比較して大型のコーナーエアインテーク、青いブレーキキャリパー、ドリルディスクを備える大型ブレーキ、タービンのような形状のスポークを特徴とするガンメタルカラーホイール、クワッドテールパイプなどアグレッシブなエクステリアが確認できる。

またリアエンドでは、トランクリップにコンパクトな黒いスポイラーを装着しているほか、バンパー左右のコーナーにパネルを配置、その下に何かを隠している様子が伺える。

注目のパワートレインに関して、現在二つの噂が存在する。1つは『ゴルフR』から流用される2.0リットル直列4気筒ターボエンジンで、最高出力は333psを発揮するというもの。そしてもう一つは、最高出力400ps以上を叩き出す新開発3.0リットルVR6ツインターボチャージャーエンジンの搭載だ。

いずれも、「4MOTION」全輪駆動システム、及びDSGデュアルクラッチトランスミッションが標準装備される可能性が高いという。

ワールドプレミアは、2020年内と予想されているが、コロナウィルスのパンデミックにより、流動的と言えそうだ。アルテオンRが発表された後、最強ワゴンの『アルテオンR シューティングブレーク』の登場も噂されている。
Posted at 2020/05/09 20:44:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | 日記
2020年05月05日 イイね!

どうしてもプラスが中途半端な立ち位置になってしまうよな(純然たるワゴンでもないし)…トゥーランはミニバンだったからハッチともセダンとも違うのだけど

どうしてもプラスが中途半端な立ち位置になってしまうよな(純然たるワゴンでもないし)…トゥーランはミニバンだったからハッチともセダンとも違うのだけど【ヒットの法則221】ゴルフ4兄弟はユーザーの様々なニーズにしっかりと応えていた

Motor Magazine誌は 2006年9月号で「ゴルフ」を大特集。1974年に誕生したゴルフはどうやって進化してきたのか、そして2006年の時点でどういった境地に達しているのかをじっくりと検証している。その中で興味深いのがゴルフファミリーの比較試乗。ゴルフ、ゴルフプラス、ジェッタ、ゴルフトゥーランはどのような関係にあり、どのような違いがあったのか。ここではその記事を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2006年9月号より)

合理的な2ボックスのゴルフには「良いもの感」がある
ゴルフとは一体どういうクルマなのか。これをひと言で答えるのは、実は相当に難しい。1974年に登場した初代や、その後の第2世代あたりまでなら「小型車の世界的なベンチマーク」という言葉で表現することもできるだろうが、5つの世代を重ねた現行モデルは、もはや「小型車」と呼ぶのは憚れるほどの立派な姿態と充実したメカ&装備を持つクルマになっている。

とは言え、こうしたゴルフの上昇志向がユーザーのニーズであったのも、また事実である。なぜならゴルフは変わらずフォルクスワーゲンブランドを象徴する基幹車種であり、いまなお圧倒的なセールスを維持しているからだ。その傾向は日本国内において特に顕著で、ゴルフの販売台数はフォルクスワーゲンブランド全体の半分近くを占めるという。

ゴルフが最初に世に出たときの姿は、実は現在のポロの成り立ちに近いのだが、にもかかわらず世間はゴルフの成長を愛情をもって受け入れて来たわけだ。その理由を「ネームバリュー」だけで片付けるのは無理があると僕は考えている。時代とともに移り変わって行くユーザーの心を繋ぎ止めるのはそんなに簡単なことではない。ゴルフという名前の他に、常に「見て、触れて、乗って」納得させるだけの魅力を提示してきたということだろう。

僕はそれを「良いもの感」と呼びたい。ゴルフには確かにこれがある。例えばスタイリング。ゴルフは2ボックスカーの基本みたいに捉えられていて、実はスタイリングデザインそのものに言及されることは少ないが、安定感のある、カチッと合理的な佇まいは実によくまとまっている。

インテリアにしても然り。依然として華美な装飾は控える傾向だが、パーティングラインの詰まったインパネや仕立ての良いシートなど見る者を納得させる質感を持っている。前後席に十分なゆとりを振り分けたキャビンや大きなラゲッジルームなど合理性をメインとしたパッケージングも健在だ。全体から受ける緻密な雰囲気もいかにもドイツ車といった風情で、これもゴルフの大きな魅力だ。

ここまでゴルフVの成り立ちを紹介したが、ご存知のように現在のゴルフは多彩なファミリーを持つに至っている。ここから先は、それらとともに見ることで、ゴルフの本質を探っていきたいと思う。

まず今回ゴルフとともに連れ出したゴルフプラス、ゴルフトゥーラン、ジェッタの各車は、それぞれ血縁関係に微妙な違いがあることを頭に入れておいた方が良いだろう。ちなみに、今回は4車の違いをより明確にするため、グレードはゴルフの基本とされるGLiに合わせた。ジェッタはグレード呼称が異なるが、今回の2.0は他モデルのGLiに当たるモデルだ。

最も血縁が深い、兄弟車とも言える存在がゴルフプラスである。このクルマは全長/全幅がゴルフとまったく同一。全高を85mm文字通り「プラス」しただけで、本国でもゴルフの1バリエーションとして扱われている。

それに対して、トゥーランは最も遠い親戚と言っていいだろう。ボディ外寸がまったく異なる上に、ホイールベースも今回の4車で一台だけ100mm延長の2675mm。それにもちろんシートレイアウトも5人乗りではなく7人乗りだ。すでに広く知られているようにゴルフトゥーランと呼ぶのは日本だけで、欧州ではフォルクスワーゲン トゥーランとして、まったく独立した車種として扱われる。つまりはカローラに対するウィッシュ、シビックに対するストリームのような存在。日本でゴルフの名をあえて使ったのは、輸入車となると意外に伸びないミニバン需要をゴルフのネームバリューで盛り上げたかったのが真相だろう。

ジェッタは血縁は深いが、嫁いで名前の変わった姉妹のような存在。端的に言えばゴルフのノッチバックセダンで、メカニカルコンポーネンツはほぼ共通だが、ゴルフよりやや豪華な演出が行われている。

ゴルフプラスはシンプルで質実剛健な持ち味
以上の4台の中で僕が最も興味深かったのが、ゴルフプラスの存在だった。このクルマ、いちばん血縁関係が深いはずなのに、乗ると明確にゴルフとは違う味わいを感じたのである。

ヒップポイントが高くゴルフより開放感があり、上方向にスペースの余裕を求めた結果、後席を中心にキャビンがさらに広くなっているのは言うまでもない。そういった実用面のゴルフプラスは確かに歓迎したいのだが、ゴルフと乗り較べると微妙に走りそのものの味わいが異なるのだ。

誤解を恐れずに言えば、ゴルフプラスはゴルフよりも少し安っぽい。例えばエンジンノイズのインシュレーションはワンランク落ちる感じで、エンジン音が目立つし、ロードノイズもフロアからポコポコとした音が入る。

ただし、これはあくまでもゴルフと較べた時の話であって、ゴルフプラスが同クラス他車と較べて快適性において特に見劣りがするわけではない。つまりゴルフの方が常識はずれにコンフォート性能が高いのだ。

それが先に記したゴルフの「良いもの感」をさらに際立たせているのは間違いないが、さらに考えるなら、フォルクスワーゲンはゴルフのもうひとつの姿をこのプラスで提案したかったのではないだろうか。やや豪華に行きすぎたゴルフを、実用性を重視したゴルフプラスでは少し引き戻して見せたい。そんな考え方だ。

だからなのか、ゴルフではガスダンパーで支えられていたボンネットがゴルフプラスでは金属バー式に改められていたり、リアゲートオープナーがゴルフのVWマークを反転させる方式から単純なスイッチ式に改められていたりもする。さらに言うなら、インパネ周辺の造作も専用デザインとしているものの、面積が増えたせいかやや殺風景だ。コストダウンのひと言で片付けてしまうのは簡単だが、よりシンプルで質実剛健な持ち味をこのゴルフプラスに込めたと考えるのは、必ずしも好意的過ぎる解釈とは言えないと思う。

なぜなら、ゴルフプラスは走りにおいてゴルフと同じ、正確で安心できるシャシ性能を受け継いでいるからだ。上背が増した分だけボディのアクションは大きくなっているし、追い込んでいくとアンダーステアやアクセルオフでのタックインもやや大きく出る。しかし、それでも緊張感が高まらないコントローラブルなハンドリングはゴルフVの血筋そのものと言っていい。

気になるのは価格だけだ。ゴルフプラスはゴルフに対して5万円ほど高い。これがゴルフと同等か、あるいは少しでも安く設定されていたならば、プラスはよりその存在価値を高めていたと思う。

豪華で華やかな雰囲気のジェッタ
ジェッタは、ある意味ゴルフプラスの対極にあるゴルフファミリーだ。最も大きな違いはリアノッチを持つセダンボディである点だが、同時にゴルフプラスにもゴルフにもない、豪華で華やかな雰囲気を備えている。

それは外観に特に顕著に出ている。クロームメッキを大胆に使ったフロントマスクはゴルフの楚々とした顔立ちとは一線を画するものだ。

インテリアも、基本的な造形はゴルフと同じであるものの、ステアリングとパーキングブレーキレバーは革巻きになり、シフトノブやトリム類にウッドパネルが盛大に使われるなど明らかに上昇志向が強い。またゴルフでは2006年モデルから廃止されたオートライトが残るなど、機能面でも差をつけている。

セダンはハッチバックより保守的なユーザーが多いという読みから、それらにアピールすべくよりわかりやすい豪華さを打ち出した。おそらくそういうことだろう。それは決して外れてはいないと思うし、スタイリングも歴代のジェッタ→ヴェント→ボーラの中で最も均整がとれている。ゴルフの優れた資質を胸を張ってノッチバックボディで味わえるというのは魅力的だ。

ただ、フットワークの味付けも変えている点は賛否の分かれるところかも知れない。ジェッタの足まわりはゴルフより多少柔らかいのだ。おそらく、より平穏な乗り心地を目指したのだろう。その証拠にステアリングのゲインは若干落ちていて、高速域ではよりどっしりとした乗り味になっている。これ自体は悪くないのだが、例えばコーナリングで多少追い込んでいったときのボディアクションはやや大きめだし、ゴルフでは正確無比と感じた接地感も多少ぼやけている。

ワンサイズ上のタイヤを履いてなお、ゴルフ以上の乗り心地と静粛性を実現しているのは評価できるが、走りの軽快さや安心感という点においてはゴルフの方がわずかながら上を行くというのが僕の偽らざる感想だ。

ジェッタにはこの上にターボエンジンの2.0Tが存在する。こちらはさらに締まった足まわり(締まりすぎという指摘もあるが)でスポーツセダンとしての味わいを強めているが、僕は2.0にも同じ味わいが欲しかった。

こう書くと「ジェッタ2.0TはゴルフGTIと対を成す特別なグレードだろう」との声も聞こえて来そうだが、実はゴルフGLiも熟成を重ね、現在は快適性と軽快さを両立させた、良質なフットワークを実現している。これに対し、ジェッタとゴルフプラスはそれぞれまだ何がしかの迷いを抱えているように思えてならない。それにしても、これだけのファミリーの中にあって、走りに関しては常にベストの仕上がりを維持するゴルフは、やはりさすがと言うほかない。

ところで、これまでエンジンに関して触れて来なかった。今回連れ出した4車はともに自然吸気の2L FSIでパワースペックも同一だが、実はセッティングが微妙に異なっている。もっとも顕著な違いを見せたのは、やはりゴルフだった。他車に対し車重が最も軽いということも勘案しなければならないが、重量差が最も近いジェッタと較べても差は想像以上に大きい。

まず言えるのは、アクセルレスポンスがシャープで出足が実に軽快なこと。おそらく電子スロットルの制御が異なっているのだろう。その後の加速感も、他車がフワーっと車速を乗せるイメージなのに対して、ゴルフはモリモリと来る。全体にメリハリが効いた味付けなのだ。ちなみに絶対的な動力性能は3車とも十分。ゴルフファミリーにはターボ系やR32なども存在するため、自然吸気にことさら大人しいイメージがあるが、6速ATの効果は絶大で2Lクラスとしてはいずれも俊足なクルマに仕上がっている。

ひとクラス上に感じてしまうトゥーラン
さて、最後にトゥーランに触れなければならない。このクルマを後回しにしたのは、他の3車と明らかに味わいが異なるからだ。ディメンジョンが大きく違うので予想できていたことだが、やはり驚きもあった。

まず静粛性。ゴルフを含めた3車よりもさらに充実していたのに驚かされた。トゥーランは3列シートのいわゆる実用車だから、この辺を真っ先に見切って来そうだが、実はエンジン音、ロードノイズともにもっとも静かで、広いキャビンと相まってひとクラス上のクルマを運転しているような気分になる。

ただ、インテリアはフラットなシートやアップライトな乗車姿勢で豪華な雰囲気は薄い。それに動力性能も車重が最も重いため、他の3車ほどの俊足はない。決して鈍重ではなく、ちょうど良いという感じの加速感だ。

もうひとつ、フットワークの良さにも驚かされた。トゥーランは上背が高いため、最も締まった足にゴルフよりワンサイズ太いタイヤを履く。そのためやや当たりは硬いのだが、一方で旋回時の安定感とフラットな姿勢を保つセッティングになっている。攻めた走りでは、ゴルフに次いでこのトゥーランが楽しめたのは意外な発見だった。

ゴルフを中心に4車を見てきて感じたのは、「走りの味わいの中心にいつもゴルフがある」という事実だった。パッケージ面ではそれぞれ異なった提案を行っているわけで、オーソドックスなハッチバックという形態をとるゴルフが最も保守的と言えるが、動力性能、ハンドリング、快適性などで常に最新のスペックが与えられるのは、やはりゴルフなのである。だからこのクルマはステアリングを握ったときの「良いもの感」がいつも新鮮なのだ。

いずれはこれを基本に他のファミリーも熟成されるのだろうが、その時、ゴルフは次の高みへと登るべく新たなステップを踏みだしているはず。その意味でも、フォルクスワーゲンを、そして世のミドルサルーンの行く末を常にリードしているのがゴルフであるのは間違いない。そして、それこそがベンチマークに課せられた役目なのである。(文:石川芳雄/Motor Magazine 2006年9月号より)



フォルクスワーゲン ゴルフGLi主要諸元
●全長×全幅×全高:4205×1760×1520mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1380kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1984cc
●最高出力:150ps/6000pm
●最大トルク:200Nm/3500pm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●荷室容量:350-1305L
●車両価格:279万3000円(2006年)

フォルクスワーゲン ゴルフプラスGLi主要諸元
●全長×全幅×全高:4205×1760×1605mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1480kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1984cc
●最高出力:150ps/6000pm
●最大トルク:200Nm/3500pm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●荷室容量:395-1450L
●車両価格:284万5500円(2006年)

フォルクスワーゲン ジェッタ2.0 主要諸元
●全長×全幅×全高:4565×1785×1470mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1410kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1984cc
●最高出力:150ps/6000pm
●最大トルク:200Nm/3500pm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●荷室容量:527L
●車両価格:289万円(2006年)

フォルクスワーゲン ゴルフトゥーランGLi主要諸元
●全長×全幅×全高:4390×1795×1660mm
●ホイールベース:2675mm
●車両重量:1600kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1984cc
●最高出力:150ps/6000pm
●最大トルク:200Nm/3500pm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●荷室容量:121-1913L
●車両価格:319万円(2006年)
Posted at 2020/05/05 14:00:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | 日記
2020年04月28日 イイね!

今のゴルフRとは違った良さがR32にはあるからね

今のゴルフRとは違った良さがR32にはあるからね【ヒットの法則214】ゴルフGTIとR32は同じスポーツモデルながら、それぞれ独自の満足感があった

2006年6月に日本上陸を果たしたゴルフR32は439万円(5ドア)という価格にもかかわらず大ヒット、たちまちその年の輸入予定台数を売り切ってしまった。またゴルフGTIも相変わらずの人気で、ゴルフ全体の販売台数の3割に達していた。そしてゴルフの同じスポーツモデルであるこの2台がともに独自の存在感を示していた。それぞれどのような個性を発揮していたのかだろうか。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2006年9月号より)

特別な存在であるGTI、R32が売れている
最近、日本でのゴルフの売れ方に大きな変化が起きている。たとえばGTI。昨年春の登場以来、常に数カ月待ちという状況のこの大ヒットモデルの販売比率は、何と今やゴルフ全体の3割にも達しているのである。世界的に見ても大成功のGTIだが、日本のこの割合は、さすがに突出している。

さらに、続いて導入されたR32も、やはり今年の分は予約でほぼ完売してしまった。ゴルフでありながら、車両価格は400万円以上するモデルにしてコレだ。この状況は異常とすら言ってもいいかもしれない。

一体、今ゴルフには何が起こっているのだろうか? GTIとR32。これらのモデルはゴルフにとって何なか。それらは今も特別な存在なのか、それとも、もはや特別ではないのか。

GTIに関して言えば、人気の理由として価格の安さも大きな部分を占めているはずだ。語弊を招く言い方かもしれないが、現行GTIは、ゴルフのラインアップの中では、ちょっと安過ぎる。たとえばGTがざっと300万円。それに50ps増しのターボエンジンと特別な内外装、望むならDSGまで組み合わせても、その50万円増しとくれば、迷う人は少ないというものだ。

もちろん50万円が小さな金額だと言うつもりはない。けれど現実に今のご時世にクルマに300万円なりの予算を投じることができる人は、それなりに経済的余裕をもった人だと考えていいはずだ。そしてGTIには、当然ながら単に安いというだけではなく、それならあと50万円出そうと思わせるだけの沢山の魅力が詰まっている。

まずは、これがゴルフGTIだということ。それ自体、十分なプレミアムである。その名は改めて説明する必要など皆無。少しでもクルマに興味のある、あるいはあった人なら、誰もが知るスーパーブランドなのだ。

そして、その名に憧れを抱いていた人を魅了する要素が、今のGTIにはふんだんに備わっている。ブラックアウトされたハニカムグリルと、それを囲む赤いストライプが生み出すフロントマスクや、標準のスコティッシュチェック柄のシート地等々のディテールは、今ようやく、それに手が届くだけの余裕をもった人の思いを再燃させるに十分。現役当時には雑誌などでその姿を見ている程度だった僕より下くらいの年齢の人なら、誰だってコレはグッと来るに違いないのである。

走りっぷりも皆の期待を裏切らない。その心臓、2L TFSIユニットは、低速域ではいかにも過給器付きらしい厚みのあるトルクで頬を緩ませてくれる一方、そのまま踏み込めば、ほとんどターボラグを意識させることなくトップエンドまで回り切り、最高出力200psという高出力で迫力ある加速を演出する。

実用性もパワーも、そしてそのピーキー過ぎず大人し過ぎない絶妙な出力特性も、すべて今のGTIに対するニーズを完璧に満たしているのが、このエンジンなのだ。

フットワークも同様に、日常プラスアルファの領域でもっとも楽しさを感じさせる躾けである。限界が飛び抜けて高いわけではなく、コーナーでは他のゴルフと同じく早めにタイヤが鳴き出すが、動きにはそこそこ軽快感があって、しかも路面が荒れているとちょと暴れ気味になるなど、そんなに頑張らなくても十分攻めている気にさせてくれる。その一方で、高速域では圧倒的なスタビリティを発揮し、乗り心地も優れるという具合である。

そしてDSGが、その魅力をダメ押しする。ATは絶対イヤという人も興味をそそられ、逆にMTは運転できないという人にも問題なく勧められる。これは家族のクルマとして選ぶ時に大きなポイント。DSGなら夫も妻も妥協のない、嬉しい選択が可能なのだ。

そんなわけでゴルフGTI、人気にならない理由の見当たらない、その商品企画の鋭さには、本当に脱帽である。しかし、本当にそれで納得していいのか……ということについては、後でまとめて触れることにしよう。

絶妙に棲み分けされたR32とGTI
さて、こんなGTIがあるのに、さらにR32が必要なのか。いや、必要なのだ。GTIがこれだけ世に溢れれば、さらにエクスクルーシヴなゴルフを求める人は絶対に現れる。そうした人には、R32は絶好のターゲットとなる。

実際、そのキャラクターの棲み分け方は絶妙だ。まず外観。R32はサイドやリアのスカートまでフルカラードとし、そしてグリルをマットクロームとすることで、スポーティかつ高級な印象をもたらすことに成功している。インテリアも、レザーシートが標準だ。

そして夜になると、メーターパネルの文字の夜間透過照明は青ではなく白とされ、代わりに指針が青く光ることで、乗り手に他のゴルフとは明らかに違うという満足感をもたらすのである。

走りのテイストも、実は結構違っている。ここでも、もっとも鮮烈な印象をもたらすのはエンジンだ。3.2L V6ユニットは、最新のFSIではなく基本的に先代譲り。それでも最高出力は250psに到達している。

そしてアクセルペダルを踏み込めば、吹け上がりは実にキメが細かく、回転を高めるほどに表情を変え、そして力を増しながらトップエンドまでドラマチックに吹け上がる。一瞬ごとのキレ味や軽快感が持ち味のGTIに対して、R32には回転の上昇に伴って移ろう表情、盛り上がるパワー感を満喫するという、より奥深い歓びが備わっているのだ。

そして実は、フットワークも方向性も結構違っている。乗り心地はGTIより明らかに硬く、段差超えではビシビシと突き上げて、日常域では快適とは言い難い。その代償は? それは大幅に高まった限界性能だ。ステアリングの応答は鋭く、GTIのような早期のアンダーステアを感じさせずにグイグイとノーズを引き込んで行く。

ただし、そのぶんエッジは相当シャープだ。神経質なのはストロークの短さがモロに出たリア。驚異的に粘りはするのだが、それが発散する瞬間が非常に掴み辛く、ESPがあるとわかっていても結構シビれる。しかも、これは何も限界まで攻めての話ではなく、高速道路の導入路などでも十分感じられる速さ、そして緊張感なのである。

一方、必要な時には即座に後輪にトルクを伝達する4MOTIONのおかげで、発進時などのホイールスピンが圧倒的に少ないのは美点と言える。普段はほぼFF状態とは言え、このパワーならさすがに恩恵は小さくないのだ。

今やゴルフは、クラスレスな存在というよりは、むしろ乱暴に言えばそれなりに良い暮らしをしているクラスの象徴的な存在だ。台数も増えた。だから昔のように単にゴルフだというだけでは、オーラは強くない。しかし、だからと言ってジェッタやパサートには彼らの目は向かない。欲しいのは、あくまでゴルフ。説明要らずのライフスタイルアイコンなのだ。そうなると求められてくるのは、ゴルフという枠の中での差別化。GTIやR32は、そのニーズにあまりにぴたりとハマる。

日本でのゴルフの存在意義や価値を考えれば、こういう売れ方になるのは必然だろう。しかし先に書いたように、本当にそれで良いのかとも思う。おかしな話だが、乗用車のメートル原器的存在だというゴルフのこれまで築いてきた価値が損なわれては、GTIもR32も輝きを失いかねないからだ。

では、他のゴルフはどうやって存在感を取り戻せばいいのか。ひとつには、やはり根源的魅力だったはずの合理性や知的さといった部分から起こるプレミアム感が、今一度強調されてもいい。

たとえば圧倒的な低燃費、圧倒的な環境性能は、非常に有効なはずだ。そうなると、日本にも導入が期待されているTSIユニットの存在が大きくクローズアップされてくる。このエンジンは170psという2.0FSIを凌ぐ最高出力の一方で、燃費は7.2L/100kmと控えめ。これならGTIともR32とも違った興味を惹き付けることができるのでは? 願わくば、そこにTDIが加われば、もっと良い。

そんな次の展開まで含めて、ベストセラー輸入車であるゴルフは今後どこへ向かうのかが気になる一方で、今ゴルフを買うならGTIとR32こそ、もっとも強く意識せざるを得ないのは確か。何しろ、これまで書いてきたように、今もっともゴルフらしいゴルフは、この2台なのかもしれないのだから。(文:島下泰久/Motor Magazine 2006年9月号より)



フォルクスワーゲン ゴルフGTI 主要諸元
●全長×全幅×全高:4250×1760×1505mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1984cc
●最高出力:200ps/5100-6000pm
●最大トルク:280Nm/1800-5000pm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:FF
●最高速:233km/h
●0-100km/h加速:6.9秒
●車両価格:341万2500円(2006年)

フォルクスワーゲン ゴルフR32 主要諸元
●全長×全幅×全高:4250×1760×1505mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1590kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:3188cc
●最高出力:250ps/6300pm
●最大トルク:320Nm/2500-3000pm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:4WD
●最高速:248km/h
●0-100km/h加速:6.2秒
●車両価格:439万円(2006年)
Posted at 2020/04/28 20:32:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | 日記

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