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2021年06月05日 イイね!

M6よりは安く出来るからM4で参戦する人増えてくれるのかな

M6よりは安く出来るからM4で参戦する人増えてくれるのかなBMW、ニュルブルクリンク24時間に先駆け新型M4 GT3を正式にお披露目

 BMWモータースポーツは6月2日、ドイツのニュルブルクリンクで開催されるADAC・トタル24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)に先駆け、2020年から開発が進められてきた新型M4 GT3を正式にお披露目した。6月26日に開催されるニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)で正式デビューとなる予定で、価格は41万5000ユーロ(約5550万円)となっている。

 BMWはGT3カーレースにZ4 GT3、そして現行のM6 GT3をリリースし、世界中のカスタマーが使用してきたほか、多くの主要レースで優勝を飾ってきた。そんな歴史を紡ぐ新たなGT3カーであるBMW M4 GT3は、これまで開発が進められていることが公表されていたが、ニュルブルクリンク24時間に先立つ6月2日、正式にMカラーに彩られお披露目された。

 M4 GT3は2020年に開発がスタートして以降、CAD、CFDのシミュレーションやテストベンチでのエンジン開発、テストシャシーの組み立て、風洞などの開発過程を経て、2020年7月18日にロールアウト。その後さまざまなサーキットでBMWワークスドライバーが開発を続けてきた。

 さらに12月のイベントではフィリップ・エングがドライブし、シミュレーター用ステアリングホイールを手がけるファナテックと共同開発したステアリングホイールをトライ。リアルとバーチャルの両方で使用できる世界初のステアリングホイールが発表された。

 2021年には、スペインのモンテブランコやアルメリア、ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)でテストが続けられ、1万4000km、70時間のマイレージを稼いだ。新型BMW M4 GT3は、2022年に向けて世界中のカスタマーに届けられる前に、さらに多くのテストと実戦での開発を経ていくという。

 現行車両のBMW M6 GT3との比較としては、ドライバビリティの改善、コスト効率の改善、操作性という3つの領域をターゲットに開発された。M4 GT3のハンドリングとコクピットはジェントルマンドライバーにもより快適に、さらにタイヤへの負担が少なくされているという。またエンジンとトランスミッションはライフが伸ばされコストを削減。また、多くの基本設定が外部からパソコンを接続しなくてもステアリングホイールから直接設定できるという。

「BMW M4 GT3の開発作業は現在最終段階に入っており、ニュルブルクリンク24時間はBMW M モータースポーツのカラーリングで車両を発表し、最終段階に向けたパーフェクトなステップだと考えている」と語るのは、BMW M GmbHのマルクス・フラッシュ代表取締役。

「市販の新型BMW M4コンペティションは、M4 GT3にとって完全なベースとなっている。エンジンは当初からサーキットでの使用を想定して設計されており、BMW M GmbHがロードカーとレースカーを連携して開発していることを示している」

「新型M4 GT3はテクニカルパートナーたちのおかげで最先端の技術を提供する。彼らはそれぞれの分野でのベストであり、そのノウハウで開発を支援してくれていることを嬉しく思っている」

 新型M4 GT3は41万5000ユーロ(約5550万円)で販売される予定で、M6 GT3よりも4000ユーロ安く、ライバルメーカーと同等だとしている。また、耐久レースでの使用のためのオプションを含めた“コンペティションパッケージ”が工場出荷時のオプションとして利用が可能となっているほか、購入特典として社内でのBMW M4 GT3のシミュレーターを使ったスペシャルトレーニングも含まれている。
Posted at 2021/06/05 23:17:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | BMW | 日記
2021年06月04日 イイね!

BMWはどこまで直6を拘ってもらえるかな

BMWはどこまで直6を拘ってもらえるかな新型BMW M3/M4搭載「S58B30Aエンジン」を解説。究極の直6を目指して

BMWの新型M3/M4には3L直6ツインターボ「S58B30Aエンジン」が搭載されており、一見先代モデルと変わっていないようだが実はそうではない。ここでは歴代モデルの進化と共に最新エンジンを解説する。(Motor Magazine2021年6月号より)

直4NA→直6NA→V8NA→直6ツインターボへの変遷
新型M3とM4が登場したところで、BMW M社が開発した歴代3シリーズベースのMの日本導入モデルのエンジンを解説しよう。Mモデルには約40年の歴史があるが、そこに搭載されるS型エンジンの5つの特徴は一貫している。

(1)ハイパフォーマンス:これは最高出力と最大トルクが並のエンジンより高いこと。
(2)高回転型:出力(仕事量)を高めようとする時はトルクを太くするか回転数を高める方法がある。S型エンジンは高回転型にしている。
(3)ハイレスポンス:アクセルペダルの応答性が素早いことは、サーキットを走る上では重要な要素になる。
(4)サーキット走行に対応:ハイスピードでの高が続くサーキットでは冷却系、オイル潤滑系が重要となってくる。
(5)新しいテクノロジーを採用:BMWエンジンに採用するための先行開発の意味もあり、新開発のS型エンジンには専用技術を使う。

これらの特徴を守り抜きながら、S型エンジンは時代と共に進化を果たしてきた。初代からざっと見ていくことしよう。

まず初代M3(E30)のエンジンは、2.3L直列4気筒(S14B23型)だった。M3スポーツエボリューションというE30 M3の最終モデルでは、2.5Lに排気量をアップ。238psと240Nmを発生した。2世代目のM3(E36)は3L直列6気筒(S50B30型)になった。インテーク側のみVANOS(可変バルブタイミング機構)を組み込んだのが特徴で、後期モデルでは排気量が3.2Lにアップして、321psと350Nmと順調にパワーとトルクがアップした。

3世代目(E46)も直列6気筒で、排気量は3.2L(S54B32型)と先代の後期型と同じだが、今度はエキゾースト側にも可変バルブタイミング機構が付いてダブルVANOSに進化。ボディを軽量化したCSLモデルでは360psと370Nmとさらなる動力性能向上を果たしている。4世代目(E90/E92)のM3/M4は4LのV型8気筒(S65B40A型)を搭載。直6と同等まで軽量化されたこのエンジンは、ベッドプレート方式でクランクシャフトを支え、アルミニウムのシリンダーブロックを採用した。ここまでは自然吸気の時代だが、次からは方向転換してターボチャージャー付きの時代になる。

5世代目(F80/F82)は3L直列6気筒+ツインターボエンジン(S55B30A型)を搭載する。通常のBMW 6気筒エンジンはシングルターボだが、Mモデルはツインターボでレスポンスとパワーを稼ぐ。トピックは最後に登場したGTSで、500psと600Nmを発生するのだが、500psを発生させる燃焼室を冷やすためにウォーターインジェクションシステムを採用。トランクの床に埋め込んだ水タンクからエンジンルームに水を引き、負荷が大きい時にインテークマニフォールド内部に水を噴射するのだ。

これで燃焼室を冷却してノッキング限界を高めてパワーアップを果たした。もし水を使い切っても、最高出力は出せないが普通に走れるので安心だ。要するにターボチャージャーのブースト圧を高めても、冷却が追いつかなければパワーは出せない。次モデルでは秘策によって、ウォーターインジェクションなしでもさらなるパワーアップを果たした。

最新のS58B30A型はより高回転型に進化
そして最新型となる6世代目(G80/G82)M3/M4のエンジンは、3L直列6気筒ツインターボを踏襲しており、一見5世代目と大差ないように見えるが、実は中身が大きく変わっている。

シリンダーヘッドの内部を冷却水が巡回するために隅々まで細かい回路が必要になる。それを作るためにひとつずつ3Dプリンターを使って型をとってアルミ鋳造するという丁寧な作業によって成り立っている。これによりウォーターインジェクターなしでノーマルのM4クーペ(ベースモデル、6速MTのみ)用のS58B30B型は480psと550Nmを発生。さらにM3/M4コンペティション用のS58B30A型は510psと650Nmにパワーアップしている。

さらにS58型から始めた冷却方法は、ピストンを下から冷やすオイルサンプだ。通常は1本の噴射だが、S58型は2本にしたのだ。この他に新しいS58型が先代のS55型と大きく異なるのは、クランクシャフトの受け方だ。クランクシャフトを下から支えるのはアルミニウム製のベッドプレートタイプだったが、新しいエンジンでは鉄製の受けになった。アルミのベッドプレート方式は高回転で回る分には問題ないが、1回ずつのより大きな爆発力に耐えられるようにするためには鉄製の受けが必要になったからだ。

クランクシャフトといえば、S58型はフルカウンタータイプになっている。ひとつひとつは薄くして質量を減らしているが、これでバランスを取って高回転に対応できるようにしている。また、サーキットを走ることを前提に作られたエンジンだから、長い高速コーナーでオイルが偏っても潤滑できるようにメインポンプ以外にサクションポンプを複数設けているのも特徴だ。

このS58型エンジン、実はM3/M4の前に2018年にデビューしたX3 M/X4 Mですでに採用されていた。ただしチューニングはM3/M4とは異なり、ベースモデルは480psと600Nm、コンペティションは510psと600Nmの仕様となる。X3 M/X4 Mの場合はエンジンルームの高さに余裕があったから、吸気用のインタークーラーがヘッドの上に配置されていたが、M3/M4ではシリンダーの横に移されている。

こうしてBMW M社はMモデル専用のエンジンを絶え間なく開発している。このMモデル専用エンジンはコードの頭に「S」が付く。通常のBMWのエンジンコードはB(古いのはN)から始まるが、Sから始まるものはない。ただし例外的にG30/G31のBMWアルピナB3には、新しいS58B30型エンジンが採用されている。もちろんプログラムはアルピナのキャラクターに合わせて変えられていて、最大トルクは700Nmとかなり太い。

エンジンコードの頭文字に関わらずBMWのすべてのエンジンは「TVDI」の要素が入っている。これはターボ、バルブトロニック、ダイレクトインジェクションで、今のBMWエンジンに共通する技術である。

新しいM4コンペティションに乗ると、先代よりも低速トルクが薄くなった気がする。不精してシフトダウンしないで高いギアのままアクセルペダルを踏み込んでも期待するほど加速してくれない。その代わりエンジン回転を高めにして走ると凄い性能を発揮する。安楽ドライブではなく、超官能的ドライブ。これぞMモデルらしい味わいと言えるだろう。

今後CSLやGTSが出るのか不明だが、さらなるパワーアップ、トルクアップする際にはまた別の秘策があるのだろうか・・・。(文:こもだきよし/写真:伊藤嘉啓・永元秀和)
Posted at 2021/06/04 22:24:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW | 日記
2021年05月28日 イイね!

フラグシップが6気筒になるのもそう遠くない未来かな?

フラグシップが6気筒になるのもそう遠くない未来かな?BMW 7シリーズ 次期型、ついにV12エンジンと決別へ…デザインは往年オマージュか

BMWが現在開発を進めるフラッグシップ・4ドアセダン『7シリーズ』の最新プロトタイプをカメラが捉えた。

ニュルブルクリンクで捉えた車両は、ボディをフルカモフラージュ。しかしいくつかの注目すべき点が見られる。フロントフェンダーには、カメラが組み込まれた小さなウィングレットを装着。ドアハンドルは『iX』に採用された新開発のものが装備されている。

後部ではプレースホルダーのLEDテールライトが見てとれるほか、コンパクトなスポイラー、現行「M760i」に似たクワッドエキゾーストパイプが配置されている。

フロントエンドは、1990年代の『8シリーズ』を思い起こさせる「ローマウントヘッドライト」、2013年ピニンファリーナによってデザインされた『グランルッソ』コンセプトを彷彿させるシャープなノーズデザインを採用しているのが特徴だ。キドニーグリルは極端に巨大化されず、カメラやセンサー類を内臓していることが確認できる。

わずかに捉えたコックピットには、第8世代の「iDrive」インフォテイメントを備え、iXから継承されるデュアルスクリーンセットアップを装備しているように見える。

次世代型のラインアップは「735d」、「740i」、「745e」、そして「M750e」。そして電動バージョンの新シリーズ「i7」は「i740i」、「i750i」、そして頂点には最高出力650psとも噂される「i7 M60」が設定されるようだ。i7 M60では少なくとも2つの電気モーターを搭載、1回の充電による後続は400マイル(644km)を超えると思われる。またRWDのi735dとi740を除いてファミリーすべてのモデルは全輪駆動「xDrive」を搭載する。

BMWは1986年に発売された「E32型」第2世代以降、すべてのモデルにV型12気筒エンジンを搭載してきたが、ついに終焉を迎えることになりそうだ。最上級レンジを求める顧客は「i7 M60」へ移行することになるだろう。

7シリーズ新型とi7はほぼ同時の公開が期待されており、最速で2021年内、遅くとも2022年初めにはワールドプレミアが予想される。
Posted at 2021/05/28 22:10:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW | 日記
2021年05月25日 イイね!

8シリーズのような「なにか」なのかな?それともちゃんと8シリーズの一つとして出るのかな

8シリーズのような「なにか」なのかな?それともちゃんと8シリーズの一つとして出るのかなBMWがスーパーカーを開発!? 謎の「M8」は何を意味するのか

2ドア・ラグジュアリークーペ、BMW『8シリーズ』の頂点に君臨する『M8』をベースとした謎のプロトタイプをカメラが捉えた。2020年夏にも8シリーズをベースとする開発車両を目撃したが、それとも異なるコンポーネントが見られ、謎が深まっている。

キャッチしたプロトタイプは、『ビジョンMネクストコンセプト』を彷彿させる赤いアクセント、カーボンファイバーサラウンドを備えるグリルを装備。さらにカーボンファイバースプリッター、独自のフロントフェンダーベント、赤いキャリパーを備えた高性能ブレーキシステム、軽量ホイールも確認できる。またリアクォーターウィンドウの場所にはカーボンファイバー製ベントが装着されている。

後部では、大型ウィングを装着。F1を想起させる第3のブレーキライト備えるディフューザー、よりスリムなリフレクター、おなじみ4テールパイプエキゾーストシステムなども確認できる。

M8のパワートレインは、最高出力608psを発揮する3.0リットル直列6気筒エンジンを搭載、コンペティションモデルでは626psまで高められている。このプロトタイプの正体は「M8 CSL」の可能性もあるが、一部報道ではアクセサリーとレーシングパーツのテストとも伝えられている。

M8 CSLだとすれば『M5 CS』の636psを超える700ps程度も期待できるが、果たして。来春までにはその正体も見えてくるだろう。
Posted at 2021/05/25 21:39:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW | 日記
2021年05月17日 イイね!

挑戦としては良かったんだろうけどスーパーカーとは言い難いからな〜

挑戦としては良かったんだろうけどスーパーカーとは言い難いからな〜わずか1.5リッターエンジンの画期的スーパーカー「BMW i8」! 後継モデルも出ず「消滅」した理由とは

 2020年に生産を終了し後継車は存在しない

 見るからに前衛的なスタイリングのスーパーカー。なのに、リヤミッドシップエンジン、排気量は1.5リッターで、前後車輪軸にモーターを持つプラグインハイブリッド車。パワーウエイトレシオへの対応は、アルミ合金を用いてボディの軽量化を狙った。

 言うなれば、スーパーエコカーである、BMW i8は2020年を持って生産が終了し、後継車は現状では存在しない。なぜ、i8は1世代だけで終わってしまったのか?

 その理由について考えるために、時計の針を少し戻そう。時は2000年代後半、BMWは次世代電動車に関して世界各地でさまざまなリサーチを行っていた。そのなかで、こんな話がある。

 米西海岸の有名大学で、EV関連ベンチャーの経営者がEVに関する講演を行った。講演後、「BMW USAの関係者が声をかけてきた」(同ベンチャー経営者)という。さらに「その数カ月後、まさか私がミュンヘン(BMW本社)で契約書にサインをしているとはまったく想像できなかった」(同)という。

 こうした生まれたのが、「MINI E」である。BMWは70年代からさまざまなEV試作車を自社開発してきたが、2000年代に新たに立ち上げたEV関連チームとしては、米ベンチャーの力を借りて、早期に実証向けの車両が必要だという見解だった。このチーム、BMW社内では「プロジェクトi」と称した。

 BMW i8は使命を終えた

「プロジェクトi」がまず考えたのは、EV向けの電池の確保だ。「MINI E」では、当時は”いわゆるパソコン用の電池”と呼ばれた、直径18cm×高さ65cmの円筒形リチウムイオン二次電池「18650」を大量に採用した。

 この手法は、テスラと同じだ。なぜならば、前述の米ベンチャー企業はテスラ向けに18650を使ったEV設計の基盤技術を自社のパテントとしてテスラに提供していたからだ。

 その上で、2010年代前半にBMWが出した将来の電動車事業戦略では、ドイツのボッシュと韓国のサムスン電池が協業した設立した大型リチウムイオン二次電池の設計・製造企業をタッグを組むことだった。

 そうした経緯を現場で見てきた筆者が、2010年代前半にミュンヘンで開催されたEV関連シンポジウムで目にしたのは、「BMW i」というブランドネームであった。

 当時、BMW iの開発担当者らは「EVプラットフォーム化を進めることが重要だ」としながらも「当面は、レンジエクステンダーやプラグインハイブリッド車を併用し、iをシリーズ化していく」と語っていた。それが「i3」と「i8」である。

 だが、ボッシュとサムスンの合弁企業はさまざまな理由で企業そのものが消滅という結末となるなど、プロジェクトiが目指した当初の計画は大きく軌道修正する必要が出てきた。

 一方で、欧州でのCO2規制強化に動きが活発化し、また中国政府のEV施策でも2010年代中盤になり大きな軌道修正があった。

 そうした時代の流れのなかで、「i8」は事実上、孤立してしまったといえる。キレイごとでまとめるならば「i8は、その使命を終えた」と表現するべきだろうか。筆者の実体験を踏まえて、i8に対する”送る言葉”としたい。




【名車への道】’14 BMW i8

21世紀的デザインのエポックメーキング、未来を見据えたBMW渾身の1台

——自動車のデザインって明らかに21世紀になって大きく変わりましたよね? 奇抜なデザインの車も多いですから、多少新しくても「過去に残したいモデル」としてこの企画に登場させるべきなんじゃないかと。どうでしょう?

松本 さすがに長くこの企画を担当してるから目が肥えてきたね。確かに2000年代になって明らかにデザインが変わっていったよね。CO2を削減しながらもパフォーマンスを損ねない、そんなビジョンが明確になってきた時代だからだろうね。空力パーツを高性能化させることによって「高出力で空気を押し切る」ではなく「空気をフローさせて高性能を得る」、そんなモデルが登場し始めたんだ。

——前にその代表格がBMW i8だと聞いていたので、今回はそちらにしました。

松本 いいじゃない。個人的にも好きだな、この車は。昨年の4月に生産を終えてしまったけど、明らかにエポックメーキングなモデルだと思うよ。

——確か最初に世に出たのはショーカーでしたよね?

松本 そうだね。i8のもととなったのは2009年にアナウンスされたBMW VisionEfficient Dynamicsというショーカーなんだ。発表を見て、これは新しい考え方のショーカーだなって思ったよ。

——東京モーターショーで見て、市販化は無理だろうなって思ってました。

松本 僕は六本木ヒルズでプロトタイプを見たんだけど、カーボンとポリカーボネートを使ってとにかく作りがすごかったのをよく覚えているよ。BMW Vision Efficient Dynamicsのコンセプトは素晴らしくて、パフォーマンスはBMW Mモデル、それでいて燃費はプレミアムスモールカー、そんなスポーツカーだったんだ。それにはやはりハイブリッドしかない。i8は3気筒のガソリンターボとモーター駆動によるPHEVなんだけど、BMW Vision Efficient Dynamicsはi8と違い1.5Lディーゼルターボだったんだよね。個人的にはディーゼルユニットであったら、よりエポックメーキングなモデルとなったと思うけど。

——そもそもなんですが、デザインがかなりキテますよね?

松本 そうだね。冒頭にも触れたけど、出力よりも効率の良いクリーンなパワーを有効に使うフォルムなんだ。「速さ」と「静かさ」を印象づけるデザインだね。BMWはステアリングを握って走らせたときのスポーティな感覚をダイレクトに伝える自動車メーカーだと思うんだ。まずデザインでその特性を示したよね。

——なるほど。なんとなく分かります。

松本 デコラティブな空力パーツを取り付けずに、すべてのデザインが空力的に必要不可欠な造形として表現されているんだよ。エアロダイナミクスあってのi8と言えるだろうね。特に素晴らしいのはリアのフローティングしたスポイラーかな。そしてタイヤの見せ方も上手だよね。燃費性能を考えてi8はホイール径に対して細めのタイヤを履いているんだ。でもそうは見えないでしょ? スポーツカーとしてリアの力強い雰囲気をしっかりと作り出してる。これはリアのホイールアーチやフェンダー、ドアの深い造形、リアウインドウのデザインを上手に組み合わせているからなんだよね。

——でも、今じっくり見てみるとフロントも相当に特徴的ですよね……。

松本 このフロントは、他のモデルにはなかったギリシャのエッセンスが組み込まれていると思うんだよね。古代ギリシャのコリント式のヘルメットをほうふつさせるデザインだと思ってるんだ。

——え……?

松本 まったく伝わらない? グラディエーターみたいな感じというと分かる?

——あー、分かりますね(笑)。

松本 キドニーグリルの象徴的な装飾、奥まったヘッドライト、フローティングデザインによるバンパー、これらは空力的に決してアドバンテージがあるように思えないんだ。でも、試乗して長距離を走らせたときに付着していた汚れには空気をよどみなく流した痕跡もあったんだよ。

——見た目からは分からない性能ということですか?

松本 そういうこと。もはやコンピュータだけでは造形できないモデリングスタイリストのセンスの領域なんだよ。他にもフロントバンパーの両サイドに凝ったデザインがされた場所があるでしょ? これはタイヤハウスの前方から後方への空気の流れを作り、タイヤハウス内の空気を整流する役割があるんだ。BMWに取り付けられているダクトのすべては真実だということだね。i8で長距離を走って感じたんだけど、こんなスーパーカーのようないでたちで、乗り心地が良くて疲れないモデルは他にないと思うよ。とにかく静粛性が抜群でね。フロントに当たる空気をフロントガラス上部に当てて、左右のガラスにもスムーズに流しているんだ。だから風切り音も最小限に抑えられてる。これには本当に驚いたよ。あと高速道路を走って感じたのはスタビリティの高さ。CD 値が低いモデルはちょっとした横風でふらつく傾向にあるんだけど、i8は路面に吸い付くように走るんだ。ボディ下に流れる空気を重要視してデザインされているのが感じられるよね。空力にこだわり、スタビリティも高く、快適性も十分。BMWが未来を見据えた渾身の1台、i8はそんなモデルだと思うね。

BMW i8

次世代モビリティのサブブランド、BWM iから登場したプラグインハイブリッドの2+2スポーツ。CFRP 製キャビンとアルミ製シャシーを組み合わせたライフドライブ構造を採用する。フロントのモーターで前輪を、リアのエンジンで後輪を駆動するシステムを取り入れている。 BMW i8の中古車を探す▼検索条件BMW i8 × 全国※カーセンサーEDGE 2021年7月号(2021年5月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています文/松本英雄、写真/岡村昌宏
Posted at 2021/05/17 23:01:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW | 日記

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