アウディがダカールラリー参戦、電動SUV開発中…フォーミュラE参戦は終了
アウディ(Audi)は11月30日、2022年に「ダカールラリー」にファクトリーとして初めて参戦すると発表した。
世界一過酷なラリーといわれるダカールラリーは、2020年から舞台を中東のサウジアラビアに変更し、2021年は1月3~15日の13日間に渡って開催される予定だ。アウディその次の2022年大会に初参戦する。
アウディは、ブランド初の市販EVの『e-tron』シリーズを発売するなど、電動化を加速している。この流れに従い、アウディのダカールラリー参戦マシンは、電動プロトタイプSUVとなる。
現在開発を進めているアウディの電動プロトタイプSUVは、電動パワートレインに高電圧バッテリー、高効率エネルギーコンバーターを初めて組み合わせる。強力なモーターによって駆動し、電力は高電圧バッテリーから供給する。高効率の「TFSI」エンジンも搭載され、エネルギーコンバーターを介して、走行中にバッテリーの充電を行う。
なおアウディは、この電動プロトタイプSUVのティザーイメージを1点公開した。アウディは、このプロセスで得られた経験は、将来の電動モデルの開発に生かされる、としている。
なおダカール参戦に伴い、電動フォーミュラカーのレース、フォーミュラEへのファクトリー参戦は、2021年シーズン限りで終了する。
アウディのワークス ラリーチームが2022年に復活。ダカールラリーに電動化マシンによる参戦を表明!
2020年12月2日、アウディAGは電動化車両による2022年のダカールラリー参戦を発表。また、フォーミュラeやル・マン24時間レース、デイトナ24時間レースへのワークス活動についても言及した。
シリーズハイブリッドを搭載した電動化マシンを開発中か?
モータースポーツに参戦することはメーカーにとってブランドや車種、新しい技術の宣伝、また技術開発の場となっていることはよく知られている。
ドイツプレミアムブランドの一角をなすアウディもまた1980年代に世界ラリー選手権(WRC)へ初参戦し、4WDシステムで圧倒的強さを見せた。また世界耐久選手権(WEC)においては2000年代にディーゼルエンジンで、2010年代にはハイブリッドマシンでいずれも総合優勝するなど、モータースポーツシーンで存在感を見せつけてきた。こうして投入された技術が、その後のスタンダードになることも多かったのだ。
そしてアウディのワークスモータースポーツチームが再びラリーの世界で復活しようとしている。舞台となるのが、砂漠から泥濘地、山岳地帯まであらゆる環境を走破する「世界で最も過酷なラリー」と言われているダカールラリーで、2022年の参戦を予定する。
導入されるレースマシンの外観はまだベールに覆われているが、パワートレーンは電動化されているという。とはいえ、アウディが参戦しているフォーミュラeのような電気自動車ではなく、エンジンとモーターを組み合わせることによるハイブリッドマシンのようだ。
詳細は明らかとなっていないが、電動ドライブトレーンと高電圧バッテリー、高効率なTFSIエンジンをエネルギーコンバーターとして利用するとしている。走行中に必要な電力を充電するとあるとおり、エンジンを発電機として稼働させるシリーズハイブリッドである可能性が高い。
しかも、ダカールラリーにおいて電動レースマシンを投入する最初の自動車メーカーとなり、成功を収めることになれば、またもモータースポーツにおけるパイオニアとなるのだ。さらに言えばクワトロやTDI、eトロンなどのように、新しい名称を与えられた新技術搭載の市販車両も、登場を目前にしていると考えられなくもない。
ちなみに、この発表と同時にアウディワークスチームとしての、今後の活動についても公表された。2014年から参戦してきたフォーミュラeは、2021年シーズンをもってワークスとしては撤退、翌シーズン以降はパワートレーンのカスタマーレーシングチームへの供給を継続するという。
また、2020年11月末に発表された2022年以降の新しいスポーツプロトタイプカテゴリー「LMDh」適合車両の開発も表明している。具体的なレースも挙げられ、デイトナ24時間レースとル・マン24時間レースへの挑戦となるようだ。
アウディ 電動モデルでモータースポーツに挑戦 2022年「ダカール ラリー」に参戦
アウディ本社は2020年12月2日、2022年に開催されるクロスカントリー耐久ラリー「ダカール ラリー」に革新的なプロトタイプのハイブリッドカーで参戦すると発表しました。
このプロトタイプは、電動ドライブトレーン、高電圧バッテリー、高効率な発電用エンジンを組み合わせた駆動システムが初採用されています。このクロスカントリーラリーへの参戦は、将来のファクトリー体制によるモータースポーツへの取り組みの先駆けとしています。
取締役会会長・兼テクニカルデベロップメント&プロダクトライン担当取締役のマルクス ドゥスマンは、「モータースポーツへの多角的な取り組みは、アウディの事業戦略における不可欠な部分であり、今後も継続的に実施します。私たちは、国際的なトップレベルのモータースポーツにおいてブランドのスローガンである“Vorsprung durch Technik”(技術による先進)を示し続け、量産車向けの革新的なテクノロジーを開発したいと考えています。世界で最も過酷なラリーは、そのための完璧な舞台となるでしょう」と語っています。
アウディにとって国際的なラリーへの参戦は1981年の世界ラリー選手権から始まり、アウディとクワトロのブランドを確立する原動力になっています。
アウディが、究極のラフロードの中を走るダカールラリーに挑戦するプロトタイプは、パワフルな電動ドライブトレーンによって駆動されることが最大の特長です。
駆動エネルギーは高電圧バッテリーから供給され、きわめて効率的なTFSIエンジンを発電用として使用することで走行中に必要な電力を確保するハイブリッドカーです。目標は、今後の2年間で、電動ドライブトレーンとバッテリーの性能をさらに改善することになっています。
いうまでもなくアウディはダカールラリーにこうした電動ドライブ コンセプトで参戦する最初の自動車メーカーとなります。これまでにル・マン24時間レースにおいてハイブリッド レーシングカーで初優勝したほか最終モデルのR18 e-troでは3連覇を達成しています。
また2014年からは電気自動車によるレースシリーズ、フォーミュラEでも活躍しています。アウディは、早ければ2025年には電気自動車とプラグインハイブリッドが販売台数の約40%を占めると予測しています。
アウディが過酷なモータースポーツに電動モデルで挑戦する理由として、こうした企業目標が前提になっているわけです。
ダカールラリーのレギュレーションでは、プロトタイプ クラスは搭載する技術に関して大幅なな自由度が認められているため、アウディにとって最高の試験場と位置付け、それゆえにファクトリー体制で参戦するわけです。
なおアウディがフォーミュラEにファクトリーチームとして参戦するのは、2021年シーズンが最後となり、アウディが開発した新しいパワートレーンは、22年以降はカスタマーレーシングに供給されることになります。
フォーミュラEの次はEVで新境地へ! アウディがダカールラリーへの参戦を表明!
参戦マシンの開発で得た技術は、電動プロダクションモデルのさらなるパフォーマンスアップに活かす
11月30日、アウディは2022年から電動パワートレインを搭載したプロトタイプ車両で、ダカールラリーに参戦すると発表。ベールに包まれた参戦マシンのイメージビジュアルを公開した。
アウディAGのマルクス・ドゥスマン取締役会会長は、このたびの発表に際して次のようにコメントしている。
「モータースポーツへの取り組みは、アウディの戦略において不可欠なものであり、今後も続いていくでしょう。私たちは国際的にトップレベルのモータースポーツにおいて、ブランドスローガン「技術による先進」を示し続け、ロードカーの革新的な技術を開発したいと考えています。世界で最も過酷なラリーは、これを推進するための完璧なステージです」
幅広いカテゴリーで多くの成功を収めたアウディはラリーに戻り、モータースポーツにおけるブランドの新たな歴史の始まりを示した。1981年から、「アウディ・クワトロ」はラリーに革命をもたらした。今日ではラリーカーだけでなく、四輪駆動技術「クワトロ」が重要なスタンダードとなっている。電気駆動技術においても、「e-tron」の登場によって最もスポーティなプロダクションモデルの安全性を保証している。
2022年から参戦するダカールラリーには、強力な電動パワートレインが採用される。モーターは高電圧バッテリーと組み合わされ、エネルギーコンバーターによって運転しながら必要に応じて充電される。現在アウディが取り組んでいるのは、今後数年間で電動ドライブトレインとバッテリーの性能をさらに高めること。この開発プロセスで得た経験は、将来の量産モデルに活かされる。
このたびの発表により、アウディは世界で初めて内燃機関の代替ドライブコンセプトを搭載するラリーマシンの開発に取り組むことになる。これまでも、2012年にはル・マン24時間レースにハイブリッドレーシングカーで初勝利を達成。「R18 e-tronクワトロ」は世界で最も重要な耐久レースで3回連続無敗を維持するなど、電気駆動技術を用いたレースカーで輝かしい実績を残している。そして2014年以来、フォーミュラEへの参戦によって電動マシンによるレースでも成功。今年、アウディスポーツABTシェフラーチームは、フォーミュラEの歴史のなかで最も成功したエントラントとなり、12回の勝利を含む合計43回の表彰台を獲得している。
「フォーミュラEへの参戦は、アウディの大きなターニングポイントとなりました。今日、“フォーリングス”のバッジを付ける電気自動車は夢ではなく、現実のものとなりました。私たちは最も過酷なレースに挑戦することで、電動モータースポーツの次のステップを踏み出します。ダカールラリーへの参戦は完璧な技術ラボとなるでしょう」(ドゥスマン会長)
この計画とともにアウディは、デイトナ24時間レースやル・マン24時間レースに、新しいプロトタイプカテゴリーとなる「LMDh」クラス(LMP2マシンをベースにKERS=エネルギー回生システムを搭載する)で参入する準備も進めている。
VWの方はモータースポーツからの撤退だもんなぁ〜グループ内でバッティングしないためっていうのもあるのかな?
VWブランド、モータースポーツから撤退…電動化に経営資源を集中
フォルクスワーゲンブランドは12月1日、モータースポーツ活動を終了すると発表した。
フォルクスワーゲンブランドはこれまで、ドイツ・ハノーバーに本拠を置く子会社の「フォルクスワーゲンモータースポーツ」を通じて、モータースポーツ活動に取り組んできた。同社は、169人の従業員を雇用。今後数か月以内に、従業員はフォルクスワーゲン本社に転籍する予定だ。
フォルクスワーゲンモータースポーツは、50年以上に及ぶモータースポーツの歴史を持つ。 1960~1970年代の「フォーミュラV」の全盛期と「フォーミュラ3」での成功を皮切りに、フォルクスワーゲン『ポロ』、『ゴルフ』、『シロッコ』などの市販車をベースにした競技車両が、サーキットやラリーのグリッドに並んでいた。
最大の成果には、『レーストゥアレグ』での3回のダカールラリー優勝(2009~2011年)、『ポロR WRC』での4回の世界ラリー選手権(WRC)タイトル獲得(2013~2016年)、『ゴルフGTI』での2回のTCRインターナショナルタイトル獲得(2016~2017年)などがある。
今回の発表は、フォルクスワーゲンブランドがさらなる電動化に向けて、経営資源を蓄えておくのが狙い。フォルクスワーゲンブランドは、企業の再編と集中の一環として、モータースポーツ活動を終了するという。
なお、レーシングカーの『ポロGTI R5』と『ゴルフGTI TCR』のスペアパーツの供給は今後も継続する。ラリーカスタマー向けのポロGTI R5の生産は、2020年内に終了する、としている。
Posted at 2020/12/06 16:19:41 | |
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