歴代ロータス 1番 “売れなかった” クルマは? 10位~6位
ロータス販売台数ワースト10 10位~6位
歴代ロータスのグレイテストヒッツに続き、今度は “売れなかった” ランキングをお届けしよう。
10位 ロータス・エクセル(1982-1992):1327台
売れなかったランキング第10位は、エクセルだ。トヨタとパーツを共用したことは正しい選択だった。
しかし、先代にあたるエクラから大きな改良を受けたものの、依然として見た目は美しさに欠ける。ポルシェ944のライバルを名乗るには、そもそも建付けや信頼性の点でかなわなかった。5速ギアボックスやブレーキはスープラのもの。
9位 ロータス・エリート(1957-1963):1078台
初代エリートの革新性といえば、ファイバーグラス製モノコックボディと(当時としては)空力に優れたボディワークだ。
1957年のロンドン・モーターショーではまさにスター級の注目。心臓部は1.2ℓコベントリークライマックスで76psを発揮した。
ただし、低い製造品質(キット販売もあった)、空調の未搭載、過剰な振動が災いし、セールスは伸び悩んだ。
8位 ロータス・エヴォーラ2+0 全モデル(2009-現在):614台
非常に頭を悩ませる現象だ。
というのも、エヴォ―ラの後席というのは、人類がおさまるのはほぼ不可能である。それにも関わらず、カスタマーは2+0仕様を選ばない。
後席を省くことで、
・10kgの軽量化
・£1455(20万円)のロープライス
を得られるというのに。とくにエヴォ―ラ410 AUTO 2+0は、2016年の導入以来5台が売れたのみだ。天然記念物並みの希少性である。
7位 ロータス・エキシージ・シリーズ1(2000-2002):583台
初代エキシージが目指したのは、むき身の公道レーサーに散財してくれるサーキット狂に買ってもらうことだった。しかし問題は思わぬところにあった。
エリーゼとそれほど違いのないフロントフェイス、これが致命傷だったのだ。いったいどこが異なるのか、といぶかしがるカスタマーは、£33,000(470万円)も払おうとしなかったのである。
6位 ロータス・ヨーロッパ(2006-2010):458台
このモデルは端的に言って、エリーゼをベースにしたもう一つの新型モデルだ。それがグランドツアラーという触れ込みで登場したのだから、AUTOCAR編集部も読者も、誰ひとり納得することはなかった。
なにしろ同時期にさらに性能の高いポルシェ・ケイマンが、それほど変わらぬ価格で発売されているのだ。ヒットしなかった理由は考えるまでもない。
歴代ロータス 1番 “売れなかった” クルマは? 5位~1位
ロータス販売台数ワースト10 5位~1位
5位 ロータス・2イレブン(2007-2011):358台
売れなかったランキングの第5位は、エリーゼをベースにしてトヨタの2ZZ-GTスーパーチャージドエンジン(255ps)を積んだ2イレブンである。
余分な重量を生むものは、なにもかも剥がした2イレブン。
英国仕様は、
・車重:670kg
・0-97km/h加速:3.8秒
・最高速度:240km/h
という公道走行可能なサーキットウェポンの名に恥じないスペック。たしかにロータスのなかにあってなお、敷居が高いモデルだ。
4位 ロータス340R(2000):340台
こちらもエリーゼをベースにしているが、見ての通り
・ドアなし
・屋根なし
・シルバーまたはブラックのカラースキームのみ
というスペシャルエディション。
エンジンは、KシリーズのVHPDユニットで178psを発生。タイヤまでもヨコハマによる専用設計と、スペシャルづくしのモデルであった。
3位 ロータス・エスプリ・スポーツ350(1999-2001):48台
ロータスは、この限定車を50台製造しようと計画した。
スポーツ350は、エスプリV8仕様を究極のサーキットマシンにすべく、
・改良型APレーシングブレーキ
・ハードなサスペンション
・OZレーシングのアロイホイール
を採用。極めつけは、カーボンファイバー製リアウイングの搭載。まさに究極のエスプリである。
2位 ロータス・エヴォーラ・モータースポーツGT4レーシング(2011-2015):21台
車両価格£125,000(1780万円)。ヨーロッパや英国のGT4選手権用にロータスレーシングが開発したモデル。
・コスワース開発4.0ℓエンジン:360ps
・X-トラック製6速シーケンシャルギアボックス
・大径ブレーキ+4ポットキャリパー(四輪)
という強烈なパッケージを選んだ。
さらにインテリアを極限までシンプルにしたことで、車重1200kgを達成している。
1位 ロータス・エリーゼ2 SPS(2011):5台
そして1位に輝いたのは、販売台数5台というなんとも希少なロータス・エリーゼ2 SPSである。
SPS(シリアル・プレシジョン・シフト)は、
・ロボタイズド・マニュアルミッション
・パドルシフト
という賢い組み合わせによって軽量化をすすめ、ドライビングエクスペリエンスを高めたモデルだ。
しかし “複雑すぎる” アイデアが、ロータスの哲学にそぐわないと判断するカスタマーが多く、受注は振るわなかった。
比較して
歴代ロータス 1番売れたクルマは? 10位~6位
[編集部より]
ロータス史上もっとも売れたモデルは? ベスト10をご紹介しましょう。まずは、10位~6位です。
ロータス販売台数ベスト10 10位~6位
英国のスポーツカーを象徴するスペシャリスト「ロータス」。
1952年の設立以来、数々の素晴らしいモデルを送り出してきたが、その販売台数をカウントダウンしてみよう。
10位 ロータス・セブン(1957-1973):2477台
第10位は、シンプルな2シーターオープンカー。コリン・チャップマンが造り上げた「セブン」は、
・平日はロードユース
・休日はサーキットユース
という夢を叶える人気モデルとなった。
手先が器用なヒト向けに、英国では税金が安くなるキットカー販売(自分で組み立てる)も存在した。
9位 ロータス・エスプリ(1976-1990):2919台
1976年のある日。ロータスは偶然を装って、新型車エスプリをロンドンの街角に停めた。そこは、カビ―・ブロッコリこと映画プロデュ―サー「アルバートR.ブロッコリ」の事務所の目の前であった。これによって「007 私を愛したスパイ」のボンドカーの座を射止めたのは有名な話である。
素晴らしいハンドリング、イタルデザインによるくさび型スタイリング、そして “無料に等しい” 宣伝活動の甲斐あって、ロータスは活気を取り戻す。説明するまでもないが、ミサイルランチャーというオプションは存在しない。
8位 ロータス・エキシージ2 S(2006-2011):3306台
トヨタ製スーパーチャージドエンジンを積むハードモデルとして登場。はるかに価格の高いモデルを相手に、「ライバル」として認められた。
英国では多くの車両が、サーキット性能を高めるパフォーマンスアップグレードを適用されている。もちろん標準状態でもハンドリングは逸品。
7位 ロータス・エリーゼ2(2000-2006):4535台
初代エリーゼの成功を受け、そしてGMの投資に支えられて登場。姉妹モデルはあのボグゾールVX220(英国以外の欧州・日本名:オペル・スピードスター)である。
2代目エリーゼは、内装を改善、さらに1.8ℓKシリーズ・ユニットの改良を受けている。コンセプトカー、M250のデザインを取り入れアグレッシブな顔立ちになった。
6位 ロータス・エラン/同S2(M100 1989-1992/1994-1995):4655台
M100エランは、最初で最後の前輪駆動ロータス。
・GMの潤沢な資金
・1.6ℓいすゞエンジン(ターボ/ノンターボ)
により、生産化が実現。しかし商業的には成功とは呼び難い結果に終わる。このスタイリングはキアが買取り、その後3年間生産を行った。
歴代ロータス 1番売れたクルマは? 5位~1位
ロータス販売台数ベスト10 5位~1位
ロータスのビッゲストセラーを追うランキング。ベスト5を発表しよう。
5位 ロータス・エラン+2(1967-1974):5168台
セールスを伸ばした勝利の方程式は? 30cmばかり伸ばしたことである。
エラン+2は、実用性を重視し、後席を追加。車重増加に対応するべくツインカムエンジンはパワーアップを果たした。
また、ロータスにとって初のキット販売をしなかったモデルであり、これが信頼性の改善につながっている。
4位 ロータス・エリーゼ(1996-2001):8613台
窮地に追い込まれたロータスを救った1台。ルーフを取り付けるには、嵐のなかでテントを張ることよりも忍耐が必要だ。さらに、高いドアシルは乗り降りの度に悩まされる。
しかしながら、軽やかに舞う運動性能を一度味わってしまうと、もう離れられない。今でもファンが多いのには頷ける。
3位 ロータス・エリーゼ2 111R(2003-2011):8628台
111Rが、選んだのは日本製エンジンだ。192psのトヨタパワーは111Sを上回るもので、トランスミッションも異なっている。
北米ではKシリーズエンジンが環境規制を満たせなかったために、この111Rからエリーゼのアメリカ市場展開がはじまった。
2位 ロータス・ヨーロッパ(1967-1975):9887台
フォーミュラ1の世界ではメインストリームとなったミドエンジン・レイアウトを、大量生産モデルに適用する。それこそヨーロッパが目指したものである。
軽量ファイバーグラスボディによって、ルノーベースの82psユニットは最大限にパフォーマンスを発揮することができた。
1位 ロータス・エラン(1962-1972):1万2224台
小柄でキュートなエランは、スティールバックボーンシャシーと軽量ファイバーグラスボディを採用した最初のロータスだ。
誰もが認める素直な走りは、4輪独立サスペンションによるもの。くわえてすべての車輪にディスクブレーキを搭載する。
テレビの「Avengers」シリーズに登場したことでアイコニックな存在となり、ロータス史上もっとも売れたモデルの栄冠を手にする。
製造期間考えても未だにエランが一番売れているっていうのも感慨深いものがあるな~
モノは考えようでエリーゼシリーズの総販売台数はそれなりに売れてそうだね
Posted at 2017/08/15 20:18:17 | |
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