2020年02月11日
ポルシェが新たに投入したサーキット専用車の実力とは?
日本のレースファンにとって馴染みのあるところではブランパンGTアジアシリーズやスーパー耐久、そしてニュルブルクリンク24時間といった、多くのレースに出場可能なジェントルマンドライバー向けのレース車両として、目下世界で注目されているのが「GT4」カテゴリーである。市販車からの改造範囲が狭く、それ故に価格は抑えられるが、一方でベース車両の素性の良さが戦闘力に直結するこのクラスにポルシェが投入したケイマンGT4クラブスポーツは、この3年間に世界で421台を販売する優れた実績を残した。
GT4クラブスポーツはPSCJ(ポルシェ・スプリント・チャレンジ・ジャパン)への参戦を前提としたコンペティションモデル(2361万9600円)とブランパンGTシリーズへ参戦するためのFIA GT4モデル(2714万400円)の2モデルが設定されている。ベース車のマイナーチェンジに伴って登場した718ケイマンGT4クラブスポーツは、その進化版だ。大型の固定式リアウイングを装備する外装は、従来よりダウンフォースを大幅に向上。また面白い試みとして、このリアウイングのマウントや左右ドアには、亜麻や麻の繊維などの天然素材を用いたファイバーコンポジット材が用いられている。農業副産物であるこの素材、重量も剛性もCFRPと同等だという。
車体には溶接固定のロールケージ、燃料タンク、ルーフの緊急脱出口などFIA規格に則った装備が追加されており、耐久レースでは欠かせないエアジャッキも備わる。メーターはデータロガー内蔵。クイックリリース式のステアリングホイールは911GT3R譲りで、ピットレーン速度リミッタースイッチもここに置かれる。
FIAなどの規定に準じたロールケージやタイヤ空気圧モニタリングシステム、ピットスピードメーターなどが用意されている。他にもマルチファンクションモータースポーツステアリングなども備えている。キャビン背後にマウントされる水平対向6気筒3.8ℓエンジンは、最高出力が従来より40ps引き上げられ、425psに。トランスミッションの6速PDKはこのエンジンにブッシュなどを介さずリジッド結合されている。サスペンション、ブレーキは当然、レーシングスペックで強化されているが、市販車では標準の車両姿勢制御装置、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメント)は廃されず残され、トラクションコントロールと別個にオン・オフできる。タイヤは溝の無いレース用スリックである。
当然ブレーキまわりも大幅に強化。直径380mmのスチール製ブレーキディスクやフロント6ピストン、リア4ピストンのアルミニウム製モノブロックキャリパーを備えている。車両価格が納得できる圧倒的な性能富士スピードウェイを走らせて、思わず唸ったのがその走りの軽快さだ。自然吸気らしくアクセルワークに即応して鋭く吹け上がるエンジンのレスポンスと爽快な伸びが、市販車とはひと味違った6速PDKのカツン、カツンとダイレクトな変速ぶりと相まって、まさに弾けるような加速感に繋がっている。絶対的な速さは特筆すべきほどではないが、この全域での反応の良さは、タイヤが摩耗した時でも、レース中のバトルの際にも有効に違いない。
サスペンションもフロントに911 GT3カップ用という軽量ストラットサスペンションを採用。コンペティションモデルのショックアブソーバーは3段階の調整が可能となっているという。シャシー性能も同様で、やはりフットワークの軽やかさが光る。市販車と同じく911のようなトラクション性能はない代わりに、とにかく俊敏によく曲がる。今回乗った車両は試乗用ということでコーナー進入時のアンダーステアが強めにセットされていたが、それでもきっかけを作って一旦曲がりだしてしまえば、優れた前後バランスを活かして、気持ち良いコーナリングを楽しませてくれた。
レカロ製のレーシングバケットや6点式シートベルトなどその内容はまさにレーシングモデル。それこそ911のようなある種のクセがない操縦性は間口が広いけれど、直線よりもコーナーでタイムを稼がないといけないマシンだから、決して簡単なわけではない。たとえば、その先にポルシェ・カレラカップ・ジャパンへのステップアップを見据えるジェントルマンドライバーの愛機としても、若いドライバーの教習用としても、なるほど最適な1台となりそうである。
リアウイングと2枚のドアには農業副産物の亜麻や麻の繊維を使った有機繊維の混合物を使用。レーシングカーにこうした素材を組み込むのは極めて珍しい。この718ケイマンGT4クラブスポーツは日本ではポルシェジャパンが取り扱っており、プライスリストも用意されている。今回試乗したポルシェ・スプリント・チャレンジ・ジャパン(PSCJ)参戦用の“コンペティション”は、税込み2405万7千円。ブランパンGT、スーパー耐久などに対応する“GT4”は、同2764万3千円となる。
決して安いとは言わないが、ポルシェのレーシングカーには長く楽しめるイベントが用意されているし、それ故にリセールバリューも高い。興味をもたれた方はお近くのポルシェディーラーに問い合わせを。パーツ供給などの各種サポートも含めて相談に乗ってくれるはずだ。
文・島下泰久 写真・ポルシェジャパン 編集・iconic
Posted at 2020/02/11 19:27:20 | |
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ポルシェ | 日記
2020年02月11日
【WRX S4、アウトバック、アドレナリン!!】 2021年スバル期待の新型車たち!!!
ベストカーの取材による2020年の新車カレンダーを見てみると、新型レヴォーグを筆頭にインプレッサSTIスポーツなどのニューモデルが登場予定だが、2021年はさらに盛り上がりそうな気配が漂っている。
WRX S4のフルモデルチェンジ、「VIZIV ADRENALINE CONCEPT」あらためアドレナリンと、スバルの新しいデザインコンセプト「BOLDER(=「大胆」)」を軸に据えたニューモデルがあれば、フラッグシップである(ファンからすれば「待ちわびた」だろう)レガシィアウトバックの“帰還”と、話題性充分の新型車たちが出揃う。
1台ずつ紹介していこう。2021年はスバルが掲げる「安心と愉しさ」という理想を更に更に追求してゆく年となりそうだ。
■2020年 スバル 新車登場予定カレンダー
1月 レヴォーグ 2.0GTアイサイト Vスポーツ(特別仕様車)、インプレッサ、XV(マイナーチェンジ)
9月 新型レヴォーグ
10月 スバル インプレッサSTIスポーツ(追加モデル)
■2021年 スバル 新車登場予定カレンダー
4月 新型WRX S4、新型レガシィアウトバック、レヴォーグ2.4L直噴ターボ
12月 アドレナリン
●【画像ギャラリー】大黒柱、そして期待の新星…!! スバル2021年のラインナップをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年1月のものです。新車スケジュールは2020年1月時点で当編集部および流通ジャーナリストの遠藤徹氏が、各メーカーや新車販売店に取材した結果を反映したものであり、発売日が近づくことによって流動する可能性があります。新型車の発表スケジュールについては、新情報が入り次第更新していきます
文:ベストカー編集部/写真・予想CG:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年2月10日号
■スバル 新型WRX S4(2021年4月デビュー予定)
●新開発のダウンサイジング直噴ターボを搭載。進化型アイサイトはハンズオフドライブも実現か?
2020年後半に新型レヴォーグの1.8L直噴ターボが登場。その数カ月遅れのタイミングでWRX S4がフルモデルチェンジする。
スバルの新デザインコンセプト「BOLDER(大胆)」でデザインされるエクステリア。レヴォーグのセダン版という位置づけは次期型も変わらない(画像はベストカー予想CG)
レヴォーグと同じ新開発の水平対向1.8L直噴ターボに加え、2.4L直噴ターボも設定。
1.8Lは200ps、2.4Lは270ps前後となりそうだが、最高出力よりもトルク特性と燃費性能を重視したエンジンになるという。
組み合わされるトランスミッションは進化型のリニアトロニック(CVT)だ。
もちろん、剛性と運動性能に優れたスバルグローバルプラットフォーム(SGP)を使い、そのうえ新開発のフルインナーフレーム構造を採用。
従来型を大きく凌ぐ圧倒的なボディ剛性を実現する。
米国で販売中のアセントに使われている2.4L直噴ターボを搭載。スペックは270ps/40.8kgm前後と予想
アイサイトも進化。広角化した新開発ステレオカメラと前後4つのレーダーによる360度センシングにより、安全性を大きく向上。高速道路でのハンズオフも視野に入れて開発が進んでいるようだ。
デザインはスバルの新デザインコンセプト「BOLDER(大胆)」を採り入れたシャープさが際立つもの。
日本市場をメインにするスポーツセダンは貴重な存在であり、登場が待ち遠しい。
■スバル WRX S4予想スペック
・全長×全幅×全高:4650mm×1800mm×1480mm
・ホイールベース:2675mm
・車両重量:1500kg
・エンジン:水平対向4気筒DOHC2.4L+ターボ
・最高出力:270ps/6000rpm
・最大トルク:40.8kgm/4000rpm
・価格:300万~400万円
■スバル 新型レガシィアウトバック(2021年4月デビュー予定)
●スバルのフラッグシップSUVが刷新。キープコンセプトながらSGP採用で動的質感を大幅向上!
現行型はモデル末期に入っていても北米で高セールスを続けている人気車のレガシィアウトバック。日本でのスバルSUVフラッグシップモデルがいよいよフルモデルチェンジ。
2019年のニューヨークショーでワールドプレミアされた次期型レガシィアウトバック。北米ではエンジンは水平対向の2.5L NAと北米専売のアセントにも積まれる2.4Lターボの2本立て
アウトバックは2代目レガシィのグランドワゴンを祖に、3代目レガシィではランカスター、4代目レガシィ以降にアウトバックを名乗り、一貫してレガシィのクロスオーバーモデルとして人気を集めてきた。
次期型は2019年4月のニューヨークショーですでに公開されたが、そのエクステリアは基本的に現行型の正常進化版、キープコンセプトとなっている。
新開発のスバルグローバルプラットフォーム(SGP)採用で、動的質感を現行モデルからさらに向上させているという次期型レガシィアウトバック
「知的好奇心を刺激する」をテーマとしており、プラットフォームには「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」を採用。
エンジンは現行型からブラッシュアップされた水平対向4気筒、2.5L DOHCに加え、北米専売の3列シートSUV、アセントにも搭載される260ps/38.8kgmの水平対向4気筒、2.4Lターボを採用する。
ただし、このターボエンジンは日本市場に導入されるかどうか、今のところ微妙な情勢となっている。そのボディサイズは全長4860×全幅1855×全高1680mmと若干大きくなる。
11.6インチという縦型の大型ディスプレイが目を惹く次期型レガシィアウトバックのインテリア
■スバル アドレナリン(2021年12月デビュー予定)
グローバル市場でも売れ筋となっているクーペSUVにスバルが放つモデルがこのアドレナリン。
スバル初となる流麗なクーペスタイルのクロスオーバーSUVは「BOLDER」がキーワードに(画像はベストカー予想CG)
そのデザインはスバルが推し進める「ダイナミック×ソリッド」にボールダー(大胆な)の要素を組み合わせたもの。
流麗なボディラインが目を惹くが、SUVらしくタフでラギッドなイメージをも兼ね備えている。パワーユニットは2Lマイルドハイブリッドと2Lの水平対向NAという2本立てが濃厚だ。
なお2021年内の登場と目されてはいるがまだまだ流動的な部分も多く、2022年以降になる可能性もある
2019年のジュネーブショーで出展された「VIZIVアドレナリンコンセプト」がこの新型SUVの元となる
【番外スクープ!】WRX S4と同じタイミングでNEWレヴォーグ2.4L直噴ターボも登場!!
レヴォーグがWRX S4よりも早くデビューするのは現行モデルと同じ。
新型レヴォーグは、まず新開発の水平対向4気筒1.8L直噴ターボモデルが今年後半(2020年12月と予想)に登場し、2021年の新型WRX S4のデビューと同時期に2.4L直噴ターボが追加されるというスケジュールになっている。
クルマの内容はWRX S4とほぼ同じで、SGP+フルインナーフレーム構造の新シャシーを採用し、進化型のアイサイトも搭載する。
新型レヴォーグは昨年の東京モーターショーで公開ずみ。今年後半に1.8L直噴ターボが登場する
Posted at 2020/02/11 19:20:12 | |
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富士重工 | 日記
2020年02月11日
プロドライブ、2021年ダカール・ラリー参戦へ。”長年の野望”をバーレーンが支援
イギリスのレーシングカーコンストラクターであるプロドライブは、新たに”プロドライブ・インターナショナル”という新会社を設立し、2021年にダカール・ラリーに参戦すると発表した。
プロドライブはスバルと共にWRCを戦い、ドライバーズタイトル3度(コリン・マクレー/1995年、リチャード・バーンズ/2001年、ペター・ソルベルグ/2003年)、コンストラクターズタイトル3連覇(1995~1997年)を達成。スバルの撤退後はミニと組んでWRCを戦った。
2012年を最後にWRCプログラムを終了して以来、世界耐久選手権(WEC)におけるアストンマーチン・レーシングのチーム運営以外、プロドライブは目立ったモータースポーツ活動をしていない。
しかし、フォルクスワーゲン・ゴルフのラリーカー開発や、ルノー・メガーヌをベースとしたラリークロスマシンを開発するなど、ラリーとの繋がりは維持してきた。
そのプロドライブは、バーレーンの政府系ファンドであるマムタラカトの支援を受け、ダカール・ラリーへの初参戦を目指すと発表。マムタラカトは2020年のダカール・ラリーのスポンサーも務めていた。
プロドライブは2台のワークスカーを製造し、四輪のトップクラスであるT1クラスに参戦。また、カスタマー向けのマシン生産も行なうという。
プロドライブの創設者であり会長のデビット・リチャーズは、「ダカール・ラリー出場は、私とプロドライブの、長年の野望だった」と語った。
「バーレーン王国の政府系ファンド(マムタラカト)の支援で、それが可能になった。そして、(ダカール・ラリー開催地の)サウジアラビアは1984年にプロドライブがモータースポーツの旅を始めた地(中東ラリー選手権で初優勝)でもある。それが、この計画をより特別なものにしている」
「ダカールはプロドライブにとって新しく、挑戦的なプロジェクトだが、チーム全員がそれを楽しんでいる」
プロドライブ・インターナショナルの暫定CEOとなったジョニー・ボーンは、プロジェクトの意義について次のように付け加えた。
「新たに中東を舞台とする素晴らしいダカール・ラリーで、コンペティティブに、そして革新的に戦うことを目指す。そして同時にこの会社は、バーレーン王国に雇用を生み出し、当地の専門知識を深めるとともに、アラブ諸国の中でも技術面で同国の存在感を高める絶好の機会をもたらす」
Posted at 2020/02/11 19:18:17 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年02月11日
スバル、「レッドブル・アイスクロス」横浜大会にオフィシャルカーを提供
SUBARU(スバル)は、2月15日に臨港パーク特設会場(横浜市西区)で開催される「レッドブル・アイスクロス・ワールドチャンピオンシップ横浜2020」に協賛し、オフィシャルカーとしてスバル『XV』を提供する。
「アイスクロス」とは、アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスキークロスやスノーボードクロスの要素を取り入れたウィンタースポーツ。アイスホッケーのプロテクターを付けた選手たちが、コース途中に設置されたヘアピンカーブやバンクコーナー、連続バンプや段差などの障害物をかわしながら高低差のある全長約350mの氷の特設コースを滑り降りる。
スバルでは、オフィシャルカーとして架装したXVを2月10日までスバル恵比寿ショールームにて展示するほか、2月8日に渋谷・原宿・新宿周辺を、9日に横浜みなとみらい・中華街・関内周辺を走行し、イベントの告知を行う。
また当日は、会場内にオフィシャルカーとして架装したXVを展示するとともにスバルブースを展開。XVの車内で大迫力のアイスクロス競技をVRで体験できる「アイスクロスVR体験 in SUBARU XV」、傾斜30度の坂を登るXVに同乗できる「SUBARU XVによる登坂走行体感」などを実施する。
Posted at 2020/02/11 19:14:33 | |
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富士重工 | 日記
2020年02月11日
AT搭載のインプレッサSTI A-Lineなら、より気軽にSTIらしさを楽しめる!
インプレッサSTI史上唯一! 5速ATを搭載した「A-Line」
インプレッサSTIといえば、WRCで勝つことを至上命題として生まれた4WDスポーツモデルであることはもはや説明不要でしょう。
スバルの量販車種であるインプレッサをベースとしながらも、大きく張り出したブリスターフェンダーやボンネットダクト、大型バンパースポイラーなどが通常モデルとは一線を画していることを静かにアピールしています。
とはいえ、本格的なスポーツモデルであるインプレッサSTIの基本は3ペダルのMT。
ファミリーカーとして使うにはややハードルが高いというのもまた事実でしょう。
しかし、そんなインプレッサSTIにもイージードライブを可能とした2ペダルモデルが存在していたのです。
それが、3世代目のインプレッサSTIにモデル途中で追加された「A-Line」シリーズです。
インプレッサSTIの後を継いで登場したWRXにも、S4と呼ばれる2ペダルのグレードが存在します。
しかし、搭載されるのはリニアトロニックと呼ばれるCVT。
一方で今回紹介するA-Lineは、変速感が楽しめる5速ATとなっています。
また、搭載されるエンジンもEJ20型の2Lターボではなく、EJ25型と呼ばれる2.5Lターボ。
等長排気系とツインスクロールターボは採用されておらず、カタログスペックもEJ20ターボの308ps/43.0kgf・mに対し、300ps/35.7kgf・mと低い数値ですが、大排気量エンジンらしく低回転からトルクフルな走りを堪能できる、まさにATにベストマッチなエンジンでした。
MTモデルは、センターデフの差動制限力を任意に変更できるドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)式が採用されていますが、A-lineでは電子制御のVTD-AWDを採用。トルク配分は前後45:55に固定されています。
リアのLSDはビスカスLSDになり、ブレンボ製ブレーキキャリパーが省かれる(オプション設定アリ)など、MTモデルとの差異は意外と大きくなっていますが、これもATとのマッチングを考えてのこと。
サーキットやラリーで競うのであれば別ですが、一般道を気持ちよく走るという点では、これらの装備が変更されていてもSTIらしい走り味はしっかり残されているのでご安心ください。
A-Lineだから選べる装備も!
MTモデルに比べるとラグジュアリーな味付けとなっているA-Lineですが、それは装備面にも表れています。
例えば、MTモデルのインプレッサSTIには設定されていない、サンルーフや本革シートがメーカーオプションで用意されています。
特に本革シートは、精悍なブラックレザーの他に「プレミアムタンインテリア」と名付けられたオレンジに近いタンレザーも用意されており、こちらを選択するとステアリングもタンレザーとのコンビレザーになるこだわりっぷり。
硬派なスポーツモデル一辺倒ではない、A-Lineのキャラクターをうかがい知ることができますね。
ボディタイプは5ドアハッチバックと4ドアセダンの2種類
3世代目のインプレッサSTIは、5ドアハッチバックモデルとしてスタートしました。
そして2009年2月の一部改良のタイミングでA-Lineが追加されているのですが、2010年7月にセダンボディのSTIが登場すると、A-Lineもハッチバックとセダン両方に設定がなされ、以降2タイプのボディが併売される形となりました。
基本的にハッチバックとセダンの違いはリアセクションの違いのみ。
トランクがある分、セダンの全長が65mm長くなる以外は共通で、リアシートが可倒式となるのも同様です。
インプレッサSTI A-Lineの相場は?
気になるインプレッサSTI A-Lineの中古車の状況ですが、ハッチバックもセダンも同じような台数が流通しており、執筆時点(2020年2月6日)ではハッチバックが50台、セダンが55台見つかりました。
スポーツモデルでは高くなりがちな修復歴車の割合も1~2割程度と少なめで、ハードなカスタマイズが施された個体も少ない印象。
2014年まで販売されていたモデルだけに、程度良好な個体を見つけるのもそこまで難しくなさそうです。
支払総額で見ると、230万円程度から100万円を切るものまで幅広くなっていますが、ボリュームゾーンは150万~180万円といったところで、この価格帯でも走行距離5万km未満のものを見つけることができます!
ハッチバックとセダンでは若干ハッチバックモデルの方が安めな印象ですが、ハッチバックの方が登場が早いため、低年式で走行距離の多い個体があるという点が影響しているようです。
販売店にヒアリングしたところ、使い勝手の面でハッチバックを探しているユーザーも多く、直接的な後継車種が存在しないことから、今後ハッチバック人気が上がっていく可能性がありそうとのことでした。
なお、A-Lineの特徴のひとつである本革シートやサンルーフですが、本革シートについては装着車率は全体の3割弱とあまり高くなく、タンカラーの個体はさらに少なくなります。
そしてサンルーフに至っては数えるくらい(執筆時点でセダンの2台のみ)と非常にレア。A-Lineらしい装備の組み合わせの個体狙いなら、早めのアクションがカギでしょう。
とはいえ、前述したようにインプレッサSTIとしては唯一の5速AT&2.5Lターボエンジンを搭載したモデルだけに、今後その価値が見いだされる可能性も高いはず。
程度の良い個体を比較的安価に購入することができる今こそ、大人のスポーツモデルとして狙うのは大いにアリと言えそうです。
文/小鮒康一(フナタン)
日本仕様としては2.5Lもコイツくらいだしな~
Posted at 2020/02/11 19:08:11 | |
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富士重工 | 日記