2020年03月07日
ポルシェ「911」のトップエンドモデル! 「911ターボS」世界初公開
■クーペとカブリオレのふたつのボディをラインナップ
ポルシェは、ジュネーブモーターショーがおこなわれる予定となっていた2020年3月3日、インターネトでのライブ配信を介し、「911」のトップエンドモデルとなる「911ターボS」を世界初公開した。
この新しい911のトップエンドモデルには、最高出力650馬力のクーペとカブリオレがラインナップされる。
2つのVTGターボチャージャーを搭載し、最高出力で先代モデルを70馬力上回る新しい3.8リッター水平対向6気筒エンジンの最大トルクは800Nmにもなる。ターボ専用8速PDK仕様車の0-100km/h加速タイムはわずか2.7秒で、最高速度は330km/hに達するという。
さらに、その強化されたドライビングダイナミクスに合わせて、フロントアクスル上部を45mmワイドとなる1840mm、リアアクスル上部を20mmワイドとなる1900mmと、大幅にボディサイズを拡大。
アダプティブエアロダイナミクスにはフロントの制御式クーリングエアフラップが含まれており、大型のリアウイングはさらに大きなダウンフォースを発生させる設計となっている。
さらに、フロントに20インチホイール(タイヤサイズ:255/35)、リアに21インチホイール(タイヤサイズ:315/30)と、前後異なるサイズのタイヤを装着するなど、トレッド幅の変更やエアロダイナミクスの改善、およびサイズの異なる新しいタイヤ構成により、俊敏性とスポーツ性を向上させた。
また、よりワイドなエアインテーク、デュアルフロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを装備する新しいフロントエンドは、ターボ特有の外観を演出。
再設計された空気圧展開式フロントスポイラーと大型リアウイングはダウンフォースが15%強化され、エアインテークを統合する力強いリアウイングセクションはターボSの流線型ボディを強調。ハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプを備えた新しいリアエンドが、車両のリアの外見を引き立てている。
インテリアは、標準装備にフルレザーインテリアおよびライトシルバーのアクセントを組み合わせたカーボントリムが含まれるなど、スポーティーな高級感を醸し出だしている。
また、18wayスポーツシートには、初めて911ターボSに敬意を表するステッチが施され、メーターパネルの高品質グラフィックエレメントとロゴが、ターボS特有の機能を引き立てる。
PCMのセンターディスプレイのサイズは10.9インチで、新しいアーキテクチャーによって気を散らすことなく迅速に操作することが可能だ。
そのほかにも、GTスポーツステアリングホイールや、新しいポルシェトラップレシジョンアプリを統合したスポーツクロノパッケージ、BOSEサラウンドサウンドシステムが含まれるなど、911のトップエンドモデルとしての豪華な仕様となっている。
ポルシェ 911 新型に頂点、「ターボ S」は650馬力ツインターボ搭載…オンライン発表
ポルシェは3月3日、新型『911ターボS』(Porsche 911 Turbo S)を欧州で発表した。クーペとカブリオレの2種類のボディが設定されている。プレゼンテーションをオンラインで開催した。
新型911ターボSは、現時点での新型『911』(992型)シリーズの頂点に位置する高性能モデルだ。新型911ターボSには、3.8リットル水平対向6気筒ガソリンエンジンを、2つのVTG(可変タービンジオメトリー)ターボで過給した新ユニットを搭載する。
◆従来型を70ps上回るパワー
新型911ターボSの新エンジンは、新型『911カレラ』のエンジンがベースだ。完全に再設計された給気冷却システム、電動調整可能なウエストゲートフラップを備えた対称レイアウトの新しい大型VTGターボチャージャー、応答性や出力、トルク特性、エミッション挙動、吹け上がり性能に関する車両の特性を大幅に改善するピエゾインジェクターが採用されている。
この新しい6気筒エンジンは、新設計のエアインテークシステムによって吸気される。そのために、処理空気と給気冷却の経路が、入れ替えられている。処理された空気の一部は、リアサイドセクションの特長的なターボエアインテークを通って流れる。リアフェンダーに備わるエアフィルターの前方にも、リアリッドグリルを通る2つの別のエアフローが組み込まれた。
新型911ターボSは、全体の断面積が大きく空気抵抗の小さな4つのエアアインテークを備えており、エンジンの効率を向上させる。可変タービンジオメトリーを備えて対称に配置された2つの大型ターボチャージャーが、従来型のパーツに代わり、コンプレッサーとタービンホイールは反対方向に回転する。タービンホイールの直径はプラス5mmの55mmに、コンプレッサーホイールの直径はプラス3mmの61mmに、拡大された。ウエストゲートフラップは、ステッピングモーターによって電気的に制御される。
これらの新技術の結果、新型911ターボSの最大出力は従来型を70ps上回り、650psを獲得した。最大トルクは5.1kgmプラスの81.6kgmを引き出す。
◆0~100km/h加速2.7秒で最高速330km/h
強化された4WDシステムの「ポルシェ・トラクション・マネジメント(PTM)」によって、最大で51kgmのトルクがフロントホイールに伝達される。標準装備の新世代「PASM」シャシーも、さらにスポーティに改良された。ポルシェによると新型では、より迅速かつ精確に制御されるダンパーが、ロール安定性、ロードホールディング、ステアリング挙動、コーナリングスピードのダイナミクスに大きなメリットをもたらすという。
トランスミッションは、ターボ専用の8速「PDK」(ポルシェ ドッペルクップルング)。0~100km/h加速は、従来型を0.2秒短縮する2.7秒で駆け抜け、最高速は330km/hに到達する。0~200km/h加速は、従来型を1秒短縮する8.9秒だ。ポルシェによると、新型911ターボSは、前例のない出力とドライビングダイナミクス、快適性を備えているという。
◆大幅にワイド化されたボディは全幅1900mm
新型911ターボSは、強化されたドライビングダイナミクスに合わせて、大幅にボディサイズが拡大された。フロントアクスル上部では45mmワイドになり1840mmに、リアアクスル上部では20mmワイドになり全幅が1900mmとなる。トレッド幅の変更、エアロダイナミクスの改善、サイズの異なる新しいタイヤ構成によって、俊敏性とスポーツ性を向上させた。トレッドはフロントを42mm、リアを10mmワイド化している。
さらに、アダプティブエアロダイナミクスには、フロントの制御式クーリングエアフラップが含まれており、大型のリアウイングは、さらに大きなダウンフォースを獲得するように設計された。新型911ターボSは、初めて2つの異なるサイズのタイヤでパワーを路面に伝える。フロントに255/35R20、リアに315/30R21サイズを装着した。オプションで、車高を10mm低くする「PASMスポーツシャシー」や、調節可能なフラップを備えたスポーツエグゾーストシステムが選択できる。
◆専用デザインの内外装
専用のフロントマスクには、よりワイドなエアインテーク、デュアルフロントライトモジュール、ダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを装備する。再設計された空気圧展開式フロントスポイラーと大型リアウイングはダウンフォースを15%強化し、エアインテークを組み込んだリアウイングセクションは、新型の流線型ボディを強調する。ハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプも採用された。
インテリアには、フルレザーやライトシルバーのアクセントを組み合わせたカーボントリムが標準装備される。18ウェイのスポーツシートには、初代『911ターボ』(930型)に敬意を表するステッチが施された。メータパネルのグラフィックエレメントとロゴは、新型911ターボS専用デザインだ。
「ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント(PCM)」のセンターディスプレイのサイズは10.9インチ。新しいアーキテクチャーによって、迅速に操作することができるという。また、GTスポーツステアリングホイール、ポルシェ トラックプレシジョンアプリを組み込んだ「スポーツクロノパッケージ」、BOSEサラウンドサウンドシステムが標準装備されている。
ポルシェが新型「911ターボS」を発表! 650psと800Nmを発揮する3.8Lフラット6ツインターボ搭載
3月3日、ポルシェは新型911シリーズの頂点の一角を担うハイパフォーマンスモデル「911ターボS」を発表した。
0-100km/h加速は2.7秒、最高速は330km/h
エンジンは650psと800Nmを発揮する3.8L水平対向6気筒ツインターボ。スペックは先代モデルから70psと50Nmプラスされたものだ。
このエンジンは、現行911カレラシリーズ用の3.0Lエンジンをベースに、完全に再設計された給気冷却システムや電動調整可能なウエストゲートフラップを備えた対称レイアウトの新しい大型VTGターボチャージャー、そして応答性、出力、トルク特性、エミッション挙動、吹け上がり性能に関するクルマの特性を大幅に改善するピエゾインジェクターの使用を特徴としている。
トランスミッションはターボ専用の8速DCT(PDK)で、四輪を駆動。0-100km/h加速タイムは従来型から0.2秒短縮となる2.7秒、最高速は330km/hに達する。
新型911ターボSの性能の飛躍は0-200km/h加速タイムに顕著で、先代を1秒短縮する8.9秒をマーク。強化された4WDシステムの「PTM(ポルシェ トラクションマネジメント)」によって、最大で500Nmのトルクがフロントホイールに供給される。標準装備される新世代PASMシャシーもさらにスポーティに改善。より迅速かつ精確に制御されるダンパーが、ロール安定性、ロードホールディング、ステアリング挙動、コーナリングスピードのダイナミクスに大きなメリットを提供する。
これまでと同様に、クーペとカブリオレが用意されるボディは、強化されたドライビングダイナミクスに合わせてフロントトレッドで42mm、リヤトレッドで10mm拡幅されたことにより、フロントアクスル上部では45mmワイドな1840mm、リヤアクスル上部では20mmワイドな1900mmとなった。
よりワイドなエアインテーク、デュアルフロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを装備する新しいフロントエンドによって、ターボ特有の外観を実現。再設計された空気圧展開式フロントスポイラーと大型リアウイングはダウンフォースを15%強化し、エアインテークを統合する力強いリアウイングセクションはターボSの流線型のボディを強調しする。ハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプを備えた新しいリアエンドは、特徴的なリヤビューをさらに引き立てている。
タイヤサイズはフロントが255/35R20、リヤが315/30R21。オプション装備として、車高を10mmローダウンする「PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネジメント)」や、調整可能なフラップを備えたスポーツエグゾーストシステムが用意されている。
インテリアはスポーティな高級感を醸し出す仕立てだ。標準装備にはフルレザーインテリアやライトシルバーのアクセントを組み合わせたカーボントリムが含まれている。18wayスポーツシートには、初めて911ターボ(タイプ930)に敬意を表するステッチが施された。
メータパネルの高品質のグラフィックエレメントとロゴは、ターボS特有のディテール。「PCM(ポルシェ コミュネーケーション マネジメント)」のセンターディスプレイのサイズは10.9インチで、新しいアーキテクチャーによって気を散らすことなく迅速な操作が可能だ。その他のハイライトには、GTスポーツステアリングホイールや新しいポルシェ トラックプレシジョンアプリを統合したスポーツクロノパッケージ、BOSE製サラウンドサウンドシステムが含まれている。
【スクープ】992世代最強の「ポルシェ911ターボS」がフルヌードで出没! これが最終デザインだ。
ワールドプレミアは3月のジュネーブ・ショーとなる模様!
現行「ポルシェ911」の頂点に位置付けられる「ターボS」のプロトタイプがカメラに捉えられた。デビュー秒読み、ということでもはやフルヌードの状態だ。
現行911は、先代比で20mmボディがワイド化されたが新世代911ターボにおけるワイド化は44mm。外観は、圧倒的な迫力を醸し出す。テールライトの詳細を隠す黒いカモフラージュを除けばフルヌードのプロトタイプは、991で導入された「PAA(ポルシェ・アクティブエアロダイナミクス)」を採用している。これはボタンを押すか最高速度に達すると、エラストマー製の空気圧スポイラーがフロントバンパーの下から出現。さらにリヤスポイラーが上昇してダウンフォースを強化するシステム。また、新型ではターボで初めて「スポーツパフォーマンスパッケージ」を搭載。車高がわずかに低くなり、トラック用に調整されたダンパーが装備される。
足元に目を転じると、ホイールはフロントが20インチ、リヤは21インチを装着。ブレーキシステムは、「パナメーラ・ターボSEハイブリッド」でも採用されているもの。フロントに10ピストンキャリパーと16.5インチ(419mm)ディスク、リヤには8ピストンキャリパーと15.4インチ(391mm)のディスクを組み合わせたカーボンセラミックブレーキとなる。
キャビン内は、ベースモデルの現行911と大きくは変わらない。しかし、専用ステアリングホイールやシート。さらには豊富なトリムオプションが提供されてエクスクルーシブな仕立てとなることは間違いない。
搭載するパワーユニットは、3Lフラット6のツインターボ。ベース仕様では最高出力600ps、最大トルク700Nmを発揮するが、ターボSではそれぞれ650psと800Nmにまで強化される。組み合わせるトランスミッションはいずれも8速DCT(PDK)で、駆動方式は4WDだ。そのパフォーマンスは0~100km/h加速が2.5秒、最高速度は340km/hと「911 GT2 RS」とほぼ同等のレベルに達しているという。そのワールドプレミアは、3月のジュネーブ・ショーという説が有力だ。
ポルシェ 650psの992型「911ターボS」登場【動画】
ポルシェAGは2020年3月3日、空前のパワーとドライビング・ダイナミクス、そして快適性を兼ね備えた新世代の「911ターボS」(992型)をオンラインで発表した。この新しい911シリーズの頂点に立つモデルには、最高出力650psのクーペとカブリオレがラインアップされている。
モデル概要
で先代モデルを70ps上回り、新規開発の3.8L・水平対向6気筒エンジンを搭載している。最大トルクは800Nm、ターボ専用8速ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)仕様車の0-100km/h加速タイムはわずか2.7秒(0.2秒短縮)で、最高速度は330km/hに達する。
迫力の増したエクステリア
よりワイドになったエアインテーク、デュアル・フロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付LEDマトリックス・ヘッドライトを装備する新しいフロントエンドは、いかにもターボモデルらしいデザインだ。
再設計された展開式フロントスポイラーと大型リヤウイングはダウンフォースを15%増大させ、エアインテークを兼ねた力強いリヤウイング・セクションはターボSの流線型のボディを強調。ハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプを備えた新しいリヤエンドが、高いパフォーマンスを象徴している。
インテリアはスポーティな高級感を生み出している。標準装備でフル・レザーインテリア、ライトシルバーのアクセントを組み合わせたカーボントリム仕上げを採用。18ウェイ・スポーツシートには、初代911ターボ(タイプ930)をイメージさせるステッチが施されている。
メータパネルは、高品質のグラフィックスとロゴがターボSであることを示す。PCMのセンターディスプレイのサイズは10.9インチで、操作も直感的に行なうことができるようになっている。その他は、GTスポーツ・ステアリングホイール、新しい機能を追加したスポーツクロノパッケージ、ボーズ・サラウンドサウンドシステムも装備されている。
ボディ幅を拡大
911ターボSは、一段と高められたドライビング・ダイナミクスに合わせて大幅にボディサイズが拡大されている。フロント・アクスル上部では45mmワイドになり全幅1840mm、リヤ・アクスル上部では20mmワイドとなり全幅1900mmとなっている。
トレッド幅の変更、エアロダイナミクスの改善、サイズの異なる新しいタイヤ装着によって、俊敏性とスポーツ性が一段と向上している。なおトレッド幅はフロントが42mm、リヤが10mmワイドになっている。
さらに、アダプティブ・エアロダイナミクスでは、フロントの可変クーリング・エアフラップが、リヤの大型のウイングによって、より大きなダウンフォースを提供するようにデザインされている。911ターボSは、初めて前後異サイズのタイヤ/ホイールを採用。フロントは20インチホイール(タイヤサイズ:255/35)、リヤには21インチホイール(タイヤサイズ:315/30)を装着。
新しい装備オプションが、4WDである911のスポーツ性能を強調している。その他に車高を10mm低く設定するポルシェ・アクティブサスペンションマネジメント(PASM)スポーツシャシーや、調節可能なフラップを備えたスポーツ・エグゾーストシステムもオプション設定されている。
992用エンジンをベースにターボ専用設計
911ターボSの新開発エンジンは、現行モデルの911カレラのエンジンをベースにしている。新設計された吸気冷却システムや、電動式のウエストゲートフラップを備えた対称レイアウトの大型VTGターボチャージャーは、応答性、出力、トルク特性、エミッション、吹け上がりなど性能に関する特性を大幅に改善するピエゾ・インジェクターを採用している。
この新しい6気筒ターボ・エンジンは、全く新しいエアインテーク・システムを装備する。そのために、吸気、インタークーラー配管経路が専用設計となっている。リヤサイドセクションのターボ・エアインテークから吸気され、経路とは別にリヤフェンダーに備わるエアフィルターの前方にも、リヤ・リッドグリルからの2本の吸気エア配管が組み込まれている。つまり、新型911ターボSは、断面積が大きく空気抵抗の小さな4ヶ所のエアアインテークを備え、エンジンの吸気効率を高めている。
対称に配置された2個の大型の可変タービンジオメトリー(VTG)ターボを備えており、コンプレッサーと左右のタービンホイールはそれぞれ反対方向に回転する。タービンホイールの直径は55mm(5mm増加)、コンプレッサーホイールの直径は61mm(3mm増加)とそれぞれ拡大。ウエストゲートバルブは、ステッピングモーターによって電気的に制御される。
これらの変更により、日常における使用からサーキットまで、ドライビング・プレジャー、動力性能、スポーツ性を高めている。新型911ターボSの性能の向上具合は0-200km/h加速タイムで特に顕著で、先代を1秒短縮する8.9秒をマークする。
強化された4WDシステムのポルシェ・トラクションマネジメント(PTM)により、最大500Nmのトルクがフロントホイールに配分される。標準装備される新世代PASMシャシーもさらにスポーティに仕上げられ、より素早く正確に制御されるダンパーが、ロール安定性、ロードホールディング、ステアリング・フィードバック、コーナリングスピードなどに幅広く貢献している。
なおこの新型911ターボSの日本への導入時期、価格は未定だ。
992世代最強スペック! 新型「ポルシェ911ターボS」が発表
最高出力は650㎰、最大トルクは800Nmに到達!
ポルシェAGは、992世代の旗艦となる新型「ポルシェ911ターボS」を発表した。この新しい911のトップエンドモデルには、クーペとカブリオレがラインアップ。その心臓部には、2つのVTGターボチャージャーを搭載し最高出力で先代モデルを51kW(70㎰)上回る478kW(650㎰)を発揮する新しい3.8Lの水平対向エンジンを採用した。最大トルクは800Nm(50Nm増)、ターボ専用8速ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)を組み合わせ、0-100km/h加速タイムはわずか2.7秒(0.2秒短縮)、最高速度は330km/hに達するとのことだ。
新型911ターボSは、その強化されたドライビングダイナミクスに合わせて大幅にボディサイズが拡大。フロントアクスル上部では45mmワイドな1,840mm、リヤアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1,900mmに。トレッド幅の変更、エアロダイナミクスの改善、およびサイズの異なる新しいタイヤ構成によって俊敏性とスポーツ性が向上した。トレッドはフロントが42mm、リヤが10mmワイドになり、アダプティブエアロダイナミクスにはフロントの制御式クーリングエアフラップが含まれる。また、大型リヤウイングはさらに大きなダウンフォースを提供するように設計されている。
911ターボSは、初めて2つの異なるサイズのタイヤを採用。フロントに20インチホイール(タイヤサイズ:255/35)、リヤに21インチホイール(タイヤサイズ:315/30)を装着する。さらに、新しい装備オプションでは車高を10mm低く設定するポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント(PASM)スポーツシャシーや、調節可能なフラップを備えたスポーツエキゾーストシステムが含まれる。
先述の新エンジンは、現行911カレラのユニットがベース。完全再設計の給気冷却システム、電動調整可能なウエストゲートフラップを備えた対称レイアウトの新しい大型VTGターボチャージャー、および応答性、出力、トルク特性、エミッション挙動、吹け上がり性能に関するクルマの特性を大幅に改善するピエゾインジェクターの使用を特徴としている。
新しいエアインテークシステムは、処理空気と給気冷却の以前の経路が入れ替えられている。処理された空気の一部は、リヤサイドセクションの特徴的なターボエアインテークを通って流れる。一方、リヤフェンダーに備わるエアフィルターの前方にもリアリッドグリルを通る2つの別のエアフローが組み込まれている。つまり、新型911ターボSは、全体の断面積が大きく空気抵抗の小さな4つのエアアインテークを備え、エンジン効率の向上を助けることになる。
可変タービンジオメトリー(VTG)を備えて対称に配置された2つの大型ターボチャージャーでは、コンプレッサーとタービンホイールは反対方向に回転する。そのタービンホイールの直径は55mmに、コンプレッサーホイールの直径は61mmにそれぞれ拡大。ウエストゲートフラップは、ステッピングモーターによって電気的に制御される。
これらの変更は、日常からサーキット走行に至るドライビングプレジャー、ダイナミクス、およびスポーツ性の完全なバランスを実現する目的で採用されたもの。そのパフォーマンス向上は、特に0~200km/h加速タイムで顕著に現れ、先代を1秒短縮する8.9秒をマーク。強化された4WDシステムのポルシェ・トラクションマネジメント(PTM)は、最大で500Nmのトルクをフロントホイールに供給。標準装備される新世代PASMシャシーも、一層スポーティに改善された。より迅速かつ精確に制御されるダンパーがロール安定性、ロードホールディング、ステアリング挙動、コーナリングスピードのダイナミクスに大きなメリットを提供している。
エクステリアは、ワイドなエアインテーク、デュアルフロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付きLEDマトリックスヘッドライトを装備する新しいフロントエンドが新型911ターボ特有のアピアランスを実現。再設計された空気圧展開式フロントスポイラーと、大型リヤウイングはダウンフォースを15%強化。エアインテークを統合する力強いリヤウイングセクションは、ターボSの流線型のボディを強調。加えてハイグロスブラックのターボスタイルの角型テールパイプを備えた新しいリヤエンドが、車両のエクスクルーシブ性を演出している。
インテリアは、フルレザーインテリアやライトシルバーのアクセントを組み合わせたカーボントリムが標準装備。スポーティにしてラグジュアリーな仕立てとなる。18wayスポーツシートには、初の911ターボ(タイプ930)に敬意を表するステッチが施される。また、メーターパネルの高品質のグラフィックエレメントとロゴは、ターボS特有の機能を引き立てるもの。PCMのセンターディスプレイのサイズは10.9インチで、新しいアーキテクチャーにより優れたインターフェイスを実現。さらにGTスポーツステアリングホイール、新しいポルシェ・トラックプレシジョンアプリを統合したスポーツクロノパッケージ、BOSEサラウンドサウンドシステムなど、現行911シリーズの旗艦に相応しい装備はふんだんに盛り込まれている。
Posted at 2020/03/07 09:22:07 | |
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ポルシェ | 日記
2020年03月07日
「マツダ認定の改造車量産会社『M2』の遺作」NC8CEベースのコンプリート『M2 1028』に乗った!【ManiaxCars】
ベースモデルはシリーズ初となるNA8CE、フラットなパワー感と分厚いトルクが魅力!
徹底した軽量化とボディ剛性の向上を両立。走りに関する基本的なポテンシャルを追求する!
“環八”の通称でよく知られる東京都の幹線道路環状八号線(都道311号)。その外回りの世田谷区砧付近にある、一際モダンなビルをご存じだろうか? そのビルの名はM2ビル。新国立競技場の設計を手がけた、隈 研吾氏がデザインしたもので、ビル名のM2は「ふたつ目のマツダ」を意味していた。
そこに1991年から95年まで存在したのが、ロードスターベースのコンプリートカスタムカーシリーズを手がけたM2であった。マツダ100%出資の商品企画会社で、ユーザーとのダイレクトコミュニケーションを通じてクルマの新しい価値創造をすることを目的に発足。
その第1弾として登場したのがM2 1001。NA6CEをベースとした硬派のライトウェイトスポーツで、外装は専用設計のフロントスポイラーとリヤスポイラー、インテリアにも専用品がふんだんに奢られた。B6型エンジンにもチューニングが施され、ベース車比プラス10psの130psを獲得。ベース車のおよそ2倍となる340万円という価格設定ながら、限定300台に対して7倍もの希望者が殺到したのだ。
翌92年に登場したのが、NA6CEベースのM2 1002。こちらはブリティッシュスポーツをイメージした大人のライトウェイトスポーツカー的パッケージで、ユーノスコスモ用の素材を使ったレザー内装やヤマハ製ウッドパーツを採用など、インテリア中心のカスタムが施された。しかし、エンジンがノーマルだったためか、希望者が予定数の300台に満たず、大不振に終わっている。
そんな1002の反省を踏まえ(!?)、94年に発売されたのがロードスターカスタムコンプリートの第3弾となるM2 1028だ。シリーズとしては初のNA8CEベースで、“STREET COMPETITION”をコンセプトに、スポーツカーとしてのポテンシャル向上を追求した。
ちなみに、開発コードである車名の数字に大きく飛んでいるのは、未発売となった幻の車両が多くあったから。その中にはロードスターにルーチェ用3LV6エンジンを搭載した、M2 1006という和製コブラ的なパンチの効いたマシンもあったのだ。
というわけで原点回帰となったM2 1028は予定の300台が即日完売となり、多くの希望者が涙を飲んだ。今回取材した1028のオーナーSさんもそのひとりだったが、諦めずに探し続け、ついに4年前、納得できる個体にめぐり逢ったという。
M2 1028でまず注目すべきは、徹底した軽量化だ。その内容はソフトトップを廃止して軽量ハードトップ化、アルミ製トランクリッドや軽量ホイール、FRP製バケットシートの採用、センターコンソールの廃止など多岐に及び、トータルでベース車比50kgもの軽量化を達成している。
デタッチャブルハードトップは素材比重の見直しとポリカーボガラス採用でマイナス8.7kgを実現。トランクリッドも専用品で、後端がスポイラー形状のアルミ製。フロントリップも専用の2分割タイプとなっている。
モモ製のステアリングはφ370。メーターはリングが廃止され目盛が細かく刻まれた専用デザインだが、フードがつや消しタイプになっている点にも注目したい。
軽量化のために樹脂製のセンターコンソールは廃止され、シフト周辺はカーペット仕様。アルミシフトノブとレザーブーツは専用品。ドアパネルもレギュレター仕様だけでなく、プルハンドルまでベルトとして軽量化を徹底している。
運転席はブリッド製のフルバケが装着されているが、助手席側は純正シートのままだった。軽量なFRPシェルを採用したフルバケットタイプとなっている。
シートステーにも軽量化の肉抜き加工が施されているのも、注目すべきポイントと言えるだろう。
1.8LのBP型エンジンは各部のバランス取りが施されたハイコンプハイカム仕様で、高効率な吸排気系パーツと合わせてベース車比10psアップの140ps/6500rpm、最大トルクも1.0kgmアップの17.0kgm/5000rpmを獲得している。
ホンダF1用も手がける日高精機が製造した等長ステンレスマニホールドは、4-2-1レイアウトでセカンダリーを長くとっているのが特徴。
シリアルプレートの製造番号は1001からの通しとなっていて、1028の1号車は0401。リヤのエンブレムはシリーズ共通デザインだ。
小ぶりでレーシーなドアミラーは、ビタローニ製のセブリングタイプ。M2 1028は紺と白の2色があり、ボディ同色塗装となっていた。この他、10点式アルミ製ロールケージやストラットタワーバーによるボディ剛性アップ、専用開発のサスペンションとタイヤなど、人馬一体感を向上させて走る楽しさを満喫するための装備も多数となっている。
取材担当は、1001、1002も含めて今回の1028が初めてのM2試乗体験であったが、まずはスペシャリティ感あふれるインテリアに圧倒される。走らせてみるとエンジンの気持ち良さが際立っていて、低回転から高回転まで全域フラットなパワー特性。足まわりはテイン製の車高調に変更されていたが、Sさんに合わせたアライメントセッティングだと、少々操舵時の切れ込みが強めの印象だった。
M2はマツダの経営立て直しの一環として95年にその活動を休止し、この1028が最終モデルとなった。「こんなすげぇクルマを280万で売ってれば、そりゃ経営もおかしくなるよな」というのが、正直な感想だ。
TEXT:川崎英俊(Hidetoshi KAWASAKI)/PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)
Posted at 2020/03/07 09:06:56 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年03月07日
イスパノ スイザ カルメンに、5台限定ハイパフォーマンス仕様の「ブローニュ」が登場
Hispano Suiza Carmen Boulogne
イスパノ スイザ カルメン ブローニュ
スペイン・バルセロナにおいてアンベール
かつて航空機エンジンなどで得た技術を自動車に投入し、ヨーロッパで高い人気を誇ったスペインの自動車メーカー「イスパノ スイザ」。同社は2019年3月のジュネーブ・モーターショーにおいてフルEVグランドツアラー「カルメン」を発表し、復活の狼煙を上げた。
そのクラシカルなエクステリアに注目が集まるカルメンに、モータースポーツからインスパイアされた5台限定のハイパフォーマンス仕様「カルメン ブローニュ」が登場。3月3日にスペイン・バルセロナのサン・ペレ・デ・リベスにおいてアンベール・イベントが開催されている。
最高出力1114psから最高速度290km/hを達成
「ブローニュ」というネーミングは、1921年に初開催されたジョルジュ・ボワイヨ・カップにまで遡る。フランス・ブローニュで開催された耐久レースには当時多くの自動車メーカーが参戦し、3時間半以上にわたり激闘を繰り広げた。このレースにイスパノ スイザは「H6クーペ」を投入した。
イスパノ スイザは、ジョルジュ・ボワイヨ・カップで3連覇を達成。1921年にアンドレ・デュボネ、1922年にポール・バブロ、1923年にレオンス・ガルニエが、H6クーペのステアリングを握り、レースを制している。
このイスパノ スイザが誇るモータースポーツの遺産に敬意を評し、カルメン ブローニュは大幅なパフォーマンスアップを実現。電動パワートレインの開発を担当するQEVテクノロジーズ社は、ベースモデルの1019psから95psものパワーアップを実現、最高システム出力は1114ps(820kW)にまで向上した。
この結果、最高速度は40km/h向上した290km/h、1630kgの車重ながらも0-100km/h加速は2.6秒を発揮する。
クラシカルな外観に採用されたカーボン製ボディワーク
カルメンのシャシーとパワートレイン技術をベースにしたカルメン ブローニュは、並外れたパワーだけでなく、ラグジュアリーさとエレガントなデザインを融合させた存在となった。イスパノ スイザのテーラーメイド部門から誕生したカルメン ブローニュは、無限とも言えるカスタマイズにも対応する。
ハイパフォーマンス仕様の追加は、復活を果たしたスペインの高級車ブランドが次なるステップへと踏み出したことを意味している。 バルセロナで設計、開発、製造されるフルEVグランツーリスモは、ベースモデルのカルメンからクラシカルなデザインを踏襲しているが、レーシーなカーボンファイバー製ボディワークを採用し、スポーティな空力パーツも追加された。
19台の生産台数のうち5台を“ブローニュ”として製造
インテリアはブラウン基調を採用していた標準モデルからは一転、バルクヘッドとドアパネル全体にスエードとブラックのアルカンターラをチョイス。アクセントとして、カッパーカラーが組み合わされている。
カルメン ブローニュの欧州における価格は165万ユーロ。19台の製造を予定しているカルメンのうち、5台がカルメン ブローニュとして販売される。現在、カルメンは走行テストを含む開発が続けられており、最初のカスタマーへのデリバリーは2022年を予定している。
【2.6秒で100km/hに】イスパノ・スイザ・カルメン・ブローニュ、2億円のEVハイパーカー 1114ps
3連覇の地 モデル名に
スペインに生まれたラグジュアリーカー・ブランド「イスパノ・スイザ」が、EVグランドツアラー「カルメン」の新バージョンを発表した。
「カルメン・ブローニュ」は、同社が1920年代に活躍したレースにインスピレーションを受けたモデル。従来のカルメンに比べて、パフォーマンスとハンドリングを高めているという。
ブローニュは、フランスの都市の名前。この地で開催されたジョージ・ボワイヨ・カップを、イスパノ・スイザは1921年~23年まで3年連続で勝利しているのだ。
カルメン・ブローニュの最高出力は、カルメンに比べて95psアップし、1114psに。最大トルクはブガッティ・シロンと同じ163.2kg-mに達する。
最高速度 290km/h
カルメン・ブローニュは、昨2019年のジュネーブショーで公開されたコンセプトと同じ、ツインモーターによる後輪駆動パッケージを採用。
ギア・レシオを変更したほか、シリコン・カーバイド・トランジスタ(SiC Mosfet)の採用、サスペンションの改良により最高速度は290km/hにアップ。カルメンに比べて40km/hも速いスピードに到達することができる。
全長×全幅×全高:4733×2040×1242mm
車両重量:1630kg
0-100km/h加速:2.6秒未満
80kWhのバッテリーはフロア下にT字状に搭載。予定航続可能距離は400km以上と発表されている。また、高速充電器を使用すれば、バッテリー残量が30%から80%まで回復するのに30分しか掛からないという。
限定モデル 5台のみ製造
車体構造は軽量なカーボンモノコックを採用。カルメンでは1690kgあった車重は、本作では1630kgになっている。インテリア・トリムを最小限にして25kgを削ったほか、カーボン製のルーフ、新開発のサブフレームを投入しウエイト・ダウンを図ったという。
外観の変更点は、カーボンを剥き出しにしたボディパネル、銅の色を活かしたカラーアクセント、さらに後輪のカバーを外したことが挙げられる。
生産予定台数は5台となる見込み。価格は165万ユーロ(1億9773万円)。納車開始は2022年初頭の予定だ。
Posted at 2020/03/07 08:59:54 | |
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