2020年05月13日
車で10分は徒歩だと何分? 適度な運動に必要なカロリー数値とは
■心身にメリットのある「適度な運動」、意外とイケそう?
クルマやバイクが無い時代、人々の移動手段の基本は徒歩でした。しかし、現代はクルマで10分、さらにクルマで1時間以上の距離となれば、そもそも歩く距離としては考えない人がほとんどでしょう。普段クルマ移動する距離は、徒歩や自転車で移動した場合、どれほどの時間がかかるのでしょうか。
現在、新型コロナウイルスの影響で不要な外出自粛が要請されており、家のなかにいる時間が増えています。運動不足や心理的な不安が募る一方ですが、それらのストレス解消には「適度な運動」が推奨されているようです。
こうなれば、3密を避けながら歩くほかありません。普段はクルマで移動していた道を運動がてらに歩いてみましょう。
しかし、実際にクルマで10分・1時間・3時間の距離は、歩くとどれくらいかかるのでしょうか。検討がつかない道をひたすら歩くことは、かえってストレスを溜めかねません。
実際の所要時間をみていきましょう。なお、今回は「歩くのはさすがに…」という人向けに、自転車の場合も同時にみていきます。
まず、徒歩1分で進める距離は、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」を参考にします。この規則によると、「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間要するもの」とされているため、徒歩1分で進める距離は「80m」とします。
クルマについては公式な基準はないため、一般的な目安とされる1分「250m」とし、10分の距離は、一般道での平均速度を40kmとして計算した場合の「およそ6.7km」とします。同じ計算で、1時間の距離は40km、3時間の距離は120kmとします。
では、計算していきましょう。
クルマで10分の距離は、歩いた場合は6.7km÷0.08kmで「約84分(1時間24分)」、自転車の場合は6.7km÷0.25kmで「約27分」となります。
クルマで1時間の距離は、歩いた場合は40km÷0.08kmで「約500分(8時間20分)」、自転車の場合は40km÷0.25kmで「約160分(2時間40分)」。
クルマで3時間の距離は、歩いた場合は120km÷0.08kmで「約1500分(25時間)」、自転車の場合は120km÷0.25kmで「約480分(8時間)」です。
ちなみに、日本一周(海岸線沿い)した場合はどうでしょうか。明確に測定した基準はありませんが、ユーザーが実際に走行した距離を参考にして1万2000kmとします。
歩き続けた場合は1万2000km÷0.08kmで「15万分(2500時間・約104日)」、自転車で走り続けた場合は12000km÷0.25kmで「4万8000分(800時間・約33日)」となります
※ ※ ※
クルマで10分の距離を歩いた場合は、かなり良い運動です。
ちなみに、ウォーキングの消費カロリーは、一般的に「体重(kg)×2×時間」で計算可能なため、体重60kgの人であれば60km×2×1.4時間で、「168キロカロリー」となります。
クルマで1時間の距離であれば「約1000キロカロリー」、3時間の距離であれば「約3000キロカロリー」となります。なお、日本一周では「30万キロカロリー」です。
また、片道クルマで10分の距離を徒歩で通勤している、千葉県に住む男性会社員(32歳)は以下のように話します。
「最初は2時間近くかかっていましたが、慣れてきてペースが上がると1時間ちょっとで行けるようになりました。朝から気持ちよく仕事ができ、帰り道は仕事で溜まったストレスを解消できます。先日の健康診断では、体内年齢が20代半ばから後半の数値になりました」
新型コロナウイルスの影響で外出自粛を余儀なくされ、心身ともにストレスフルな生活を送る人が増えています。今回の目安を参考に、買い物などで普段ならクルマで移動する距離も、気分転換がてらに徒歩や自転車で移動してみてはいかがでしょうか。
Posted at 2020/05/13 21:43:25 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年05月13日
117クーペ ピアッツァ ビークロス… かつての御三家 名門いすゞの名車を今こそ狙え!
いすゞといえば、トラックやバスを生産・販売するメーカーとして知られているが、かつては乗用車を生産・販売していたことをご存じだろうか?
1916年に創業したいすゞは、自動車および船舶、産業用のディーゼルエンジンを得意とし、戦後はトラックやバスなど大型ディーゼル車両の生産で日本を代表するメーカーとなり、1953年以降は、英国ヒルマン社のノックダウン生産(ヒルマンミンクス)から乗用車生産にも進出、総合自動車メーカーを目指した。
かつてはトヨタ、日産とともに日本自動車界の御三家ともいわれていたのだ。
そして、1993年には小型乗用車の自社開発・生産を中止し、ホンダなど他社からのOEM供給のみとなり、商用車、SUVの生産、販売に経営資源の集中を図った。
2002年9月30日には、さらなる経営資源の集中を図るため、日本国内での乗用車部門から完全撤退し、商用車に専念することとなった。
こうして乗用車部門から完全撤退したいすゞだが、自社生産したクルマたちを見ていくと独創的なデザインの名車が多い。
しかし、ベレット、117クーペ、ピアッツァ、FFジェミニ、ビークロスと、現在流通している、いすゞ車の中古車価格を見ていくと、昨今の旧車ブームの影響で高騰している他メーカー車に比べ、あまり値が上がっておらず、お買い得なようにも思える。
そこで、改めてモータージャーナリストの萩原文博氏に、各いすゞ車の中古車相場を調査してもらい、なぜ高騰していないのか、徹底解説!
文/萩原文博
写真/ベストカーWeb編集部 いすゞ
【画像ギャラリー】思わず見とれてしまう美しいデザインのいすゞ車たち
いすゞ車の中古車価格を徹底調査!
いすゞのクルマはデザインが優れたクルマが多い。写真はビークロス
いすゞ自動車といえば、現在はバスやトラックといった商用車を製造・販売している自動車メーカーだが1993年までは小型乗用車の開発・製造を行い、2002年までは日本国内で乗用車の販売も行っていた。
さらに、歴史を遡ると第1回日本GPが開催された1963年から1973年までいすゞはワークス体制でレースに参戦していた自動車メーカーだったのだ。
1993年、小型乗用車の開発・製造が中止された後は業務提携している自動車メーカーからOEM供給を受けたクルマを中心に販売していた。例えば、ミドルセダンのアスカはホンダアコード。コンパクトセダンのジェミニはドマーニ。ミニバンのフィリーは日産エルグランドだった。
一方、SUV系のビッグホーン、ミュー/ミューウィザード、ウィザード/ウィザードアライブ、ビークロスなどの自社開発車が2002年まで販売された。
今回はいすゞが自社が開発・生産した純いすゞ車の中古車相場を紹介していこう。
現在、いすゞの中古車の流通台数は約2580台。そのうち乗用車は約125台で、ほとんどは商用車というのが現状だ。そのいすゞの中古車のなかで約28台と最も多いのが、117クーペと2代目ビッグホーンとなっている。
117クーペ/1968~1981年
1968年12月から約3年間で月産30~50台、2458台が生産されたハンドメイドの117クーペ(価格は172万円)。ハンドメイドモデルはヘッドライト下にターンレンズが装着されている
1973年3月~1977年12月まで生産された丸目の117クーペ
まずは、いすゞを代表する名車の1台である117クーペを紹介しよう。117クーペは1968~1981年まで販売された2ドアクーペで、デザインは若きG・ジウジアーロが担当した。
1968~1972の初期モデルは「ハンドメイド」と呼ばれており、月産30~50台という小ロット生産だった。
1973年に機械によるプレス成形に目処が立ち、量産体制が整った。そして1977年にマイナーチェンジが行われ、丸型のヘッドライトが角型へと変更された。
搭載されているエンジンは多岐に渡っているが、なんといっても、いすゞ初の量産DOHCエンジン、1.6L、直4エンジンを搭載していることがポイントだ。
現在、28台の中古車が流通している117クーペの価格帯は約117万~約468万円で、最高価格車は1971年のハンドメイドで走行距離4.7万kmの468万円となっている。
丸いヘッドライトの前期型は170万円以上のプライスが付いており、角型ヘッドライトとなったマイナーチェンジ後はほとんどが160万円以下のプライスとなっている。
1970年代を代表する国産名車が100万円台でまだ購入できるのは旧車ファンにとっては朗報といえるだろう。
1977年12月以降の角目117クーペ
上の写真をクリックすると117クーペの中古車情報が見られます!
2代目ビッグホーン/1991~2002年
ビッグホーンのなかでも一番人気だったのはハンドリングバイロータス
続いてビッグホーン。中古車は初代が2台、2代目が約28台流通している。ここでは流通台数の多い2代目に絞って紹介する。
2代目ビッグホーンは1991年に登場。当初は5ドアのロングボディだけで、3ドアのショートボディは1992年に追加された。
搭載されたエンジンは3.1L、直4ディーゼルターボ、そして3.2L、V6ガソリンエンジンの2種類。
ガソリンエンジン車には、ハンドリングバイロータス、イルムシャーという海外のブランドがチューニングを施したモデルを設定。
最もホットモデルの3ドアイルムシャーRSは5速MTのみが組み合わされていた。1995年、そして1998年にマイナーチェンジを行い、1998年はディーゼルエンジンがコモンレール式直噴に変更。またガソリンエンジンは排気量を3.5Lへとアップさせ、2002年まで販売された。
現在、2代目ビッグホーンの中古車の価格帯は約80万~約140万円。グレードでは後期型の3.5プレジールIIロング4WDが約6台で最も多く、次いで、3.0DTプレジールロング4WDと3.0DTプレジールIIロング4WDが約5台となる。
ホットモデルのイルムシャーはガソリンエンジン車がなく、ディーゼル車がわずか2台流通している程度だ。
ハンドリングバイロータスもわずか2台しかないが、この2台が現在100万円以上の価格を付けている。こうして見ると、ビッグホーンはハンドリングバイロータスの人気が高いというのは、昔から変わっていない。
上の写真をクリックするとビッグホーンの中古車情報が見られます!
FFジェミニ/1985~1990年
街の遊撃手というキャッチコピーで人気だったFFジェミニ
ホイールのデザインが斬新だったジェミニイルムシャー
続いてコンパクトセダンのジェミニ。最終型はドマーニのOEM車だったが、中古車として流通しているのは、いすゞが生産した3代目まで主流。
そのなかで流通台数が最も多いのは5台で1985年にFFジェミニの名前で登場した2代目だ。
「街の遊撃手」というキャッチコピーともに、2台のジェミニがまるで社交ダンスを踊っているかのように街を走るTV-CFを覚えている人も多いはず。
1987年にはサイドマーカーを回り込ませた通称つり目といわれるフォグランプ一体の異型ヘッドランプを採用したほか、同時にグリル形状も変更された。
また、1986年にドイツのチューニングメーカーであるイルムシャーが手がけた1.5Lターボエンジンを搭載したスポーティモデルのイルムシャー、1988年には1.6Lエンジンを搭載し、イギリスのスポーツカーブランド、ロータスがチューニングした、ZZハンドリングバイロータスが通過されるなど、スポーティグレードを設定している。
流通している中古車もこのイルムシャーやハンドリングバイロータスが中心で、価格帯は約37万~約80万円となっている。
1990年に登場した3代目ジェミニの中古車は4台が流通していて、価格帯は約38万~約86万円でこちらもイルムシャーが中心となっている。
現在ジェミニの中古車で100万円以上のプライスが付いているのは初代ジェミニのFRモデルだけで、価格帯は約79万~約220万円。
すべて1979年のマイナーチェンジ後のモデルとなっている。グレードでは、1.8L、直4DOHCエンジンを搭載したZZ-Rが最も多くなっている。
2代目ジェミニのハンドリングバイロータス
ハンドリングバイロータスのコクピット
レカロシートを装着したハンドリングバイロータス
上の写真をクリックするとジェミニの中古車情報が見られます!
ベレット/1963~1973年
いすゞが誇る名車、ベレットGT-R
そのほかのモデルで流通台数が多いのは、9台流通しているベレット。ベレットは1963~1973年まで販売されたモデルで、いすゞのレースにおけるワークス活動を支えた一台だ。
スポーティモデルは、日本初のディスクブレーキを採用し、四輪独立サスペンションによって当時国産車のなかでは抜群の運動性能を誇り、日本で初めてGT(グランツーリスモ)というグレードを設定した。
ベレットというと1.6L、直4DOHCエンジンを搭載したGT-R(後期型はGT typeR)を思い浮かべるが残念ながら現在は流通していない。過去の販売車両のを調べると400万円前後で販売されていた。
現在ベレットの中古車の価格帯は約150万~約295万円で、1800GTが主力となっている。ノーマル車だけでなく、公認車検をとったレース仕様車も販売されている。
上の中古車情報をクリックするとベレットの中古車情報が見られます!
ピアッツァ/1981~1991年
1981年に登場したピアッツァはG・ジウジアーロのデザイン
ピアッツァの元になったコンセプトカー、アッソ・ディ・フィオーリ(1979年発表)
続いて5台の中古車が流通している3ドアクーペのピアッツァ。5台のうち3台が1981~1991年まで販売された初代モデルとなる。
ピアッツァは117クーペの後継車ということもあり、デザインはG・ジウジアーロが担当し、ほぼコンセプトカーのアッソ・ディ・フィオーリのイメージを保ったまま量産化されているのが特徴だ。
初代ピアッツァの中古車の価格帯は約148万~約160万円でやや値上がり傾向がみられる。販売開始から約40年も経過しているにも関わらず、ノーマルコンディションのクルマが多いという奇跡に近い状況だ。
1981年に登場したピアッツァは、1983年にマイナーチェンジが行われ、ドアミラーを装着。
1984年には前年に登場したアスカ用エンジンにインタークーラー付きターボエンジンを搭載したモデルを投入(XE、XS)。最高出力は180psで、当時、2LのSOHCエンジンとしては最も高出力だった。
航空機のコクピットを思わせるピアッツァのコクピットデザイン
そして1985年には旧ドイツのチューナー、イルムシャーに足回りのチューニングを依頼したイルムシャーグレードを追加。
MOMO製ステアリング、レカロ製シートを装着し、イルムシャーシリーズ専用デザインのフルホイールカバーを装着したスポーティな外観を持っていた。
1987年には一部改良され、テールランプの大型化やアルミホイールの意匠変更、コンソール/ステアリングのデザイン変更を受けた。
また1984年から受注生産となった1.9L、DOHCを廃止。2L版の出力表示をネット化(180psは150psに、1.9L、SOHCはグロス表示の120psのまま)。
1988年にはロータス社との技術提携により、ハンドリングバイロータスを追加。MOMO製ステアリング、ロータスチューンドサスペンション、BBS製2ピースアルミホイールなどを装備。
このモデルで国内モデルでは初めてリアサスペンション形式が変更され、それまでの3リンクから5リンクとなった。また1.9L版が廃止され、2Lターボに一本化された。
イルムシャー、ハンドリングバイロータス以外にも、ヤナセによって販売されたピアッツァネロがある。
これは、1971年以降GM傘下であって国内販売網の拡大を意図したいすゞと、日本におけるGM車の正式な輸入代理店であり、販売車種の拡大を意図したヤナセとの提携によって生まれたモデルである。
ネロはイタリア語で黒を意味するもので、ブラックやピンストライプが入れられ、1984年には異形2灯ヘッドライトからインパルス(ピアッツアの輸出仕様)用の異形4灯に変更され、さらに1988年にはインパルス用のボンネットフードが採用され、可動式ヘッドライトカバーが廃止された。
そしてデビューから約10年が経つ1991年8月に販売が終了した。
初代ピアッツァの中古車は、数年前には100万円以下も見られたが、現在値上がり傾向にあるので、今が手に入れる最後のチャンスかもしれない。
一方の1991年に登場した2代目ピアッツァの中古車は約100万円のプライスが付いており、やはり人気は圧倒的に初期型に軍配が上がる。
1985年に追加されたピアッツァイルムシャー
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ビークロス/1997~2000年
今見ても色褪せないデザインのビークロスが100万円以下で買えるとは驚き
セミハンドメイドであったにもかかわらず、発表当時で295万円というバーゲンプライスは他社も含めた他車パーツの流用でコストを抑えた賜物。ヘッドライトのシールドビーム部分はオートザムキャロル、フロントターンレンズはダイハツオプティ、サイドターンレンズはユーノスロードスター、ポジションレンズは日産パオ、ハイマウントストップランプはユーノス100(ファミリアアスティア)の純正部品が流用された
5台の中古車が流通しているのがビークロス。ミドルサイズSUVのビークロスは1997~2000年にかけて発売された。
デザインはベルギーにあるIEE(いすゞ・ヨーロッパ・エンジニアリング)で行われ、エクステリアデザインのキーデザインはサイモン・コックスが行い、元日産自動車専務執行役員・デザイン本部長を務めた中村史郎氏がチーフデザイナーとなり、完成にこぎつけた。
シャシー、プラットフォームはビッグホーンのものが流用され、エンジンもビッグホーンに搭載されていた215ps/29.0kgmの3.2L、V6が積まれ、4速ATを組み合わせている。
リアゲートは背面タイヤのようなデザインが施されており、後方視界が悪かったため、リアカメラ連動型モニターを搭載するなどハイテク化も注目のポイントだ。
ハイテク化といえば、搭載されている4WDシステムはTODと呼ばれる電子制御のトルクスプリット式のフルタイム4WDだった。
現在、ビークロスの中古車の価格帯は約49万~約98万円とすべて100万円以下で購入可能となっている。個性派SUVの先駆けとなったビークロスがこの価格で購入できるのも今のうちかもしれない。
コクピットはウイザードから流用されたものだが、専用のMOMOステアリングやマルチカラーのレカロシート、オーガニックがテーマのドア内張りが装着されている
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いすゞの中古車はあまり暴騰していないので今がチャンス!
G・ジウジアーロが手掛けた美しいピアッツアは100万円台で購入することができる
かつてはサーキットを沸かし、その後いち早くSUV路線へと転換したいすゞ。そのいすゞが手がけた乗用車の中古車は残り少なくなっている。
しかし、ほかの名車に比べると、中古車価格が高騰していないことにお気付きだろうか?
丸目のハンドメイドの117クーペにしても500万円以下、ベレットGTタイプRも400万円前後、初代ピアッツァも100万円台、ビークロスも100万円以下と、数年前と比べると少々高くなっているかなという程度で、他メーカーの名車と比べ暴騰している印象はあまりない。
いくつかの旧車専門店に聞いてみたが、その要因として考えられるのは、「いすゞ車は、海外での人気はさほど高くなく、特にアメリカでの需要が高くないので、外国人バイヤーが日本に来て買い漁ることもないからではないか」という。
しかし、いつ触手が伸びて価格が高騰するかわからない。この落ち着いた相場の今こそ購入のチャンスといえるだろう。
Posted at 2020/05/13 21:41:15 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年05月13日
ル・マン24時間:ポルシェ、北米GTチームの出場を撤回。バイコレスが繰り上げ参戦へ
ポルシェは、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックのさなかにある現在の財政的、物流上の不確実性を理由にLM-GTE Proクラスへの4台体制でのワークス参戦を撤回。この内2台のエントリーを取り消し、2台体制で2020年のル・マン24時間レースに参戦することを明らかにした。
ドイツのメーカーが5月8日に確認したところでは、ポルシェが北米IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に送り込み実際にはコア・オートスポーツが走らせている2台のポルシェ911 RSRは今季のル・マンに登場しないという。
そのため、マンタイ・レーシングが運営を担いWEC世界耐久選手権にフル参戦している欧州メンバーの911 RSRのみがフランスの耐久クラシックレースにエントリーされることになった。
この件についてはポルシェモータースポーツのファクトリーチームを率いるパスカル・ズーリンデンが先週水曜日、ル・マン24時間を主催するACOフランス西部自動車クラブに通知したとされ、ポルシェの広報担当者はSportscar365に対してこれを認めている。
「(関係する)すべての人々にとって(エントリー数を)減らすのは容易な決断ではなかった。しかし、ポルシェは世界中すべての自動車メーカーと同様に困難に直面しているため、経済状況を尊重して(コストを)少し削減しなければならなかった」と、このスポークスマンは述べた。
参戦するドライバーはフルシーズンWECドライバーであるジャンマリア・ブルーニとリチャード・リエツ、現GTEチャンピオンのケビン・エストーレ、マイケル・クリステンセンとなることが予想され、ここにフレデリック・マコウィッキ、ローレンス・ファントールの2名が第3ドライバーとして加わるものと思われる。
一方、北米組2台の撤退によってIMSAを主戦場とする2015年のル・マンウイナー、アール・バンバーとニック・タンディ、その他パトリック・ピレ、マット・キャンベル、マシュー・ジャミネット、ジュリアン・アンドロウアーの計6名はル・マンでのシートを失うかたちとなった。
ポルシェの広報担当者は、今回の決定は北米チームが2020年後半に予定されているIMSAシリーズに出場するためのロジスティクスの不確実性も一因になっていると述べた。
現在、アメリカからヨーロッパへの渡航は禁止されていないが、フランスでは渡仏または帰国するすべての人を対象に14日間の強制隔離を実施している。これと同様の義務がアメリカでも導入されており、フランスで北米を拠点とするドライバーやクルーを利用した場合、コア・オートスポーツがIMSAでのGTプログラムを行う際の能力に影響を与える可能性があるのだ。
なお、ACOからまだ正式な発表は行われていないが、2台のポルシェ911 RSRがエントリーリストから姿を消したことでリザーブリストに載っていたバイコレス・レーシングチームと、アイデック・スポーツの2チームがレースに参加することが期待されている。
Posted at 2020/05/13 21:32:52 | |
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ポルシェ | 日記
2020年05月13日
ポルシェ911 タイプ992に見るこだわりのスポーツカー造り
この記事は2019年7月に有料配信したものを無料公開したものです。
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第8世代となるポルシェ911(タイプ992)は2018年11月のロサンゼルス モーターショー2018で初めて披露された。そして2019年初頭から欧州市場で販売が開始され、日本では7月5日から発売が開始された。そのタイプ992からポルシェのスポーツカー造りへのこだわりを覗いてみた。
伝統の911
ポルシェ911は、1964年に初代が発売されて以来、グローバルで最も広く知られた、しかも世界トップレベルの高いパフォーマンスを持つスポーツカーとして地位を確立している。高いブランド価値を誇り、スポーツカーだけを造り続けるという特異な自動車メーカーであり、911はポルシェ社のフラッグシップでもある。
ポルシェ911は、デビューモデル以来一貫してリヤエンジン搭載/後輪駆動のRR駆動方式を継承している点も大きな特長だ。また、初代モデルに搭載されたエンジンはフェルディナント ピエヒが開発を担当し、スタイリングはフェルディナント アレクサンダー ポルシェが担当するなど、ポルシェ家の人々によって造り上げられ名声を獲得した。空冷式の水平対向型エンジンや2+2のパッケージング、そしてスタイリングの基本フォルムはその後も受け継がれている。ただし、エンジンだけは排気ガス規制に対応するため、1997年に登場したタイプ996からは水冷エンジンになってる。
しかし、変わらないデザイン手法、受け継がれるレイアウトやパッケージは、911のブランドそのものと言えるかもしれない。このように伝統、名声、そして常に世界のスポーツカーの基準とされ、他に比べようもないスポーツカーである911がタイプ992には、どう受け継がれているのだろうか。
モジュラー・プラットフォーム「MMB」
第8世代となるタイプ992は、スポーツカーとしての資質をさらに高めると同時に、より最新の排ガス規制、燃費基準に対応していた。またデザインは911ならではのデザインDNAをより鮮明にしながら、筋肉質でダイナミックさを強調。そして、インテリアでは10.9インチのタッチスクリーンを装備するなど、デジタル時代に合わせて進化する一方で、スタイリングはかつての911を思い起こさせる水平基調のインスツルメントパネルを採用している。
ボディサイズは、全長4519mm、全幅1852mm、全高1300mm、ホイールベース2450mmで、ワイドトレッド、ショートホイールベース、そして低い全高を形成している。ホイールベースはタイプ991と同一だが、リヤのトレッドは40mm、フロントは45mm拡大されている。従来は4WDモデルと2WDモデルでは4WDモデルの方が全幅は広かったが、今回のモデルからは共通化され、さらに21インチサイズのホイールを装着できるようになっている。そして全長は20mm長くなり、全高は5mmだけ高くなっている。
ポルシェ社は、この911シリーズ、718ケイマン/ボクスター シリーズの基本骨格にMMBモジュラー プラットフォームを採用している。MMBとは「モジュラー ミッドエンジン プラットフォーム」を意味している。つまりRR駆動の911とミッドシップの718の主要プラットフォームを共用化し、さらにそれぞれのボディ バリエーションに適合できるように設計されている。具体的には、フロント ボディ、ミドル フロア、リヤ ボディの3要素から成り、718用、911用のフロント、リヤ ボディとミドル フロアを組み合わせてそれぞれのプラットフォームを製造できるようになっている。
911には、クーペ、カブリオ、タルガの3タイプのボディをラインアップし、さらにベースモデル、ターボモデル、GT3など出力、性能の異なる車種を想定して基本設計が行なわれている。また、911ならではのルーフは、標準のアルミ、マグネシウム、スチールパネル サンルーフ、ガラス サンルーフ、CFRPなどのバリエーションが展開できるように最初から設計に織り込まれている。
ボディの70%がアルミ材
また最新世代のMMBは、ボディサイズが拡大しているにもかかわらず軽量化をしている。そのためボディの材料はマルチマテリアル化が進められ、現在では、アルミ鋳造材が13%、アルミ押し出し材が25%、アルミパネル材が32%(アルミ材合計で70%)、熱間成形の超高張力鋼板が17%、冷間成形高張力鋼板が12%、そして重要な骨格結合部には鋳造鋼(1%)が採用されている。したがってボディ全体ではアルミボディ化と熱間成形材の組み合わせとなっている。
これは車両サイズの拡大、装備品の増大による重量増化を抑え、より軽量化を重視した結果だ。実際、ホワイトボディ重量では、1993年のタイプ993が220kg、1997年のタイプ996が255kg、2004年のタイプ997が270kgと増大してきた。こうした重量増大という負のスパイラルから脱却するために、2011年のタイプ991からはボディ構造、材料を大幅に革新して、11%軽量化し今回のタイプ992ではさらに5%(約12kg)軽量化している。そのためホワイトボディ重量は240kgと1993年モデルに近づいているのだ。もちろん軽量化するだけではなく、ダイナミック剛性、スタティック剛性のいずれも従来モデルより向上している。公表値は静的なねじり剛性は3万9000Nm/度、曲げ剛性は2万5000Nm/度となっている。
ただし、こうした最新のボディはアルミ材や超高張力鋼板を多用しているため、組み立て工程では、従来では考えられないほど多様な製造工程が追加されている。スポット溶接、ガスアーク溶接、クリンチ(圧縮)接合、各種のリベット結合、摩擦溶接結合、構造接着剤の採用、そしてローラーヘミング処理などが行なわれるなど、一般的な乗用車の組み立て工程に比べ、数倍の工程が使い分けられており、それだけ工数をかけた高価なボディとなっているのだ。
また、このタイプ992の開発ではフロント ローディング体制を徹底し、試作車ゼロを実現していることも画期的だ。ただし、量産仕様車が完成して以降は世界各地で徹底して現地テスト走行を繰り返し、細部のチューニングを行なっている。
生産に関しては、世界各地の販売店からの発注に応じて生産を開始し、生産工程での品質チェックと品質データの照合を行ないつつラインが進行し、ラインアウトの時点で完璧な仕上がり品質を確保するという、合理的な生産工程を備え、その生産工程管理は高いレベルで行われている。
エンジン
タイプ992に搭載されるエンジンは「EA9A2」型と呼ばれる3.0L 水平対向6気筒直噴ツインターボだ。従来のEA9A2型を大幅に改良したため、EA9A2evoと呼ばれる。ボア・ストロークは91.0mm×76.4mmと近年では珍しくなったオーバースクエア・エンジンで、圧縮比は10.2。
このエンジンは1気筒あたりの排気量は約500ccと適正だが、スポーツカー用エンジンとしてビッグボア、ショートストロークで、吹け上がりのレスポンスの良さ、高回転性能などを重視している。だが、当然ながら現在の排ガス規制やCO2期制を考えると不利な条件とならざるをえない。
そのためポルシェは、高出力を維持しながら燃費、排ガス対策を徹底する必要があり、それゆえに細部にわたって改良を加えている。この新型水平対向6気筒はインテークシステムを新設計し、左右対称に設計された2個のターボチャージャーを装備。エンジンに対して左右対称に配置されているため、左右のターボチャージャーはそれぞれ逆方向に回転する。圧縮された吸気は新たに配置されたインタークーラーを通過してエンジン内部に送られる。また排気マニホールドは従来の板金製から鋳鉄製に変更されている。
タービン翼の直径は従来より3mm拡大され48mmになり、コンプレッサー翼の直径は4mm拡大され55mmとなっている。最大過給圧は約1.2bar(従来は1.10bar)で、電子制御アクチュエーター、ステップモーターによる電子制御ウエストゲートバルブで制御される。
先代モデルではリヤフェンダー内に配置されていたインタークーラーはエンジン真上、つまりエンジンフードの下へとレイアウトが変更され、サイズもアップ。吸気経路が短縮され、同時に冷却効率は大幅に向上している。
この新型エンジンは、高レスポンス、高精度で、しかも高価なピエゾ式直噴インジェクターを初採用し、燃焼室中央に配置している。ピエゾ式インジェクターは俊敏に開閉できるため、1サイクルあたり最大8回、実際に使用するのは低速・高負荷時に5回噴射するというマルチ噴射を行なうことができる。それに加えて噴射孔がより拡散タイプとなり、燃料の霧化性能が向上している。そのため、燃料圧力は200barのままで、より均一な燃焼を実現している。つまり気筒内の壁面などに付着する燃料や、混合気の不均一により発生する煤粒子を低減しているのだ。
可変バルブコントロールを担当するバリオカム・プラスは初めて非対称のインテーク カムプロファイルを採用し、低中速域では片側の吸気バルブリフト量を小さくしている。つまり低中速域では片側のバルブリフトは2.0mm、もう片側は4.5mmとし、吸気流に差をつけることでスワール流(横向きの渦流)を発生させ、噴射された燃料と混合させることで燃焼速度を高めている。また排気バルブも低中速、高速でリフト量を切り替えるシステムになっている。このスワール流を発生させる吸気メカニズムも低中負荷での燃焼を改善による排ガスレベルの改善が狙いで、CO2排出を低減させるためである。
さらに、新たにガソリン粒子フィルター(GPF)を装備することで、最新のユーロ6d-Temp規制をクリアしている。このエンジンの最高出力は450ps/6500rpm、最大トルク530Nm/2300-5000rpm、最高回転数7500rpm。またこのエンジンのシリンダー部は鉄プラズマ溶射によるライナーレス構造とし、そしてもちろんドライサンプ構造を採用している。
トランスミッション
新型911は、トランスミッションも一新された。ZF製8速PDK(DCT)が採用され、この新設計のトランスミッションは最大800Nmのトルク容量を持ち、可変制御LSDのトルク容量は1000Nmとなっている。
また構造的にモジュラー設計となっており、他の7速PDKと多くの部品を共通化しているのも特長だ。この8速PDKは湿式ツイン・クラッチ+4軸構造で、全長は極端に短いレイアウトになっている。さらに前輪駆動用のアウトプットも備え、デファレンシャル部にはトルクベクタリング用クラッチも内蔵している。
8速化により変速ギヤ比幅は8.06とワイド化されている。なお最高速の308km/hは6速ギヤで達成される。したがって7速、8速は巡航用でエンジン回転を抑え燃費を稼ぐ設定になっている。
また、ギヤチェンジはシフトbyワイヤーで、さらにDモードでは最新のドライバー支援システムとともに協調制御される。例えばACCの作動中、前方に遅いクルマに接近した場合はシフトアップを抑制する、登坂路では自動的にシフトダウンし、登坂を終えるとシフトアップ、カーブでは自動シフトダウンするなど、プレビュー制御機能を備えている。
最高速度308km/h、0-100km/h加速3.5秒(クロノパッケージ装着車)の992は、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムが7分25秒で、従来モデルの動力性能を上回り、依然としてスポーツカー カテゴリーのリーダーに相応しい性能を備えている。だが、今後を考えると、少なくとも水平対向6気筒エンジンの将来は相当にハードルの高い改良がさらに求められることを予想せざるを得ない。
Posted at 2020/05/13 21:29:44 | |
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