2020年09月07日
アバルト 595にモトGPカラーのマシンが登場! 2000台限定の特別仕様が2モデル同時プレミア
Abarth 595 Scorpioneoro/595 Monster Energy Yamaha
アバルト 595 スコルピオーネ オーロ/595 モンスターエナジー ヤマハ
世界に向けたお披露目は9月18日
アバルトは本国で595の特別仕様車を2モデル発表する。ブラック基調の「595 スコルピオーネ オーロ(Scorpioneoro)」は2万2345ポンド(約313万円)、「595 モンスターエナジー ヤマハ(Monster Energy Yamaha)」は2万1590ポンド(約303万円)。2020年9月18日に世界へ向けて公式披露を行う。
595 スコルピオーネ オーロは世界2000台限定販売。かつてのA112 アバルト“Gold Ring”にオマージュを捧げたカラースキームが特徴だ。A112 アバルト “Gold Ring”は、ファンの間ではA112 アバルト タルガ オーロ(金のナンバープレート)として知られる特別仕様車で、1979年に150台のみが生産された。
ゴールドカラーの17インチホイールを装着
往年の特別仕様車にちなみ、595 スコルピオーネ オーロはブラックのボディカラーにゴールドの17インチホイール、充実の標準装備で構成する。また、センターコンソールにはシリアルナンバーを刻印したゴールドプレートを配した。
ルーフ上にはチェスボードをモチーフにしたパターンを採用。ドアハンドルやミラーキャップ、フロント及びリヤのエアダムをグレイ塗装仕上げとした。さらに、ボンネットとホイールのハブキャップにはアバルトを象徴するサソリが鎮座している。
限定クロノグラフもリリース予定
キャビンでは、トリコローレと“Scorpioneoro”の刺繍を施したブラックレザーのスポーツシートを前席に配置。ブラック基調のダッシュボードに専用のフロアマットも装備した。Apple CarPlayやAndroid Auto対応の7インチディスプレイや、出力480WのBeats Audioシステムも標準搭載する。
1.4リッターのT-jetエンジンの出力は165hpで、0-62mph(約100km/h)加速は7.3秒を記録する。
また、今回画像は公開されていないが、イタリアのラグジュアリーブランド「Breil(ブレイル)」が595 スコルピオーネ オロに捧げる限定クロノグラフをリリースする予定という。
ロッシのマシンがアバルトに!
595 モンスターエナジー ヤマハも世界限定2000台の販売で、2015年以来続く両ブランドのパートナーシップを記念した仕様となる。
カラーリングは、2020年シリーズに参戦中のモンスターエナジー ヤマハ モトGPチームのYZR-M1にインスパイアされたもの。バレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスが駆る注目のマシンだ。
ボンネットにはモンスターの“爪痕”
ブルーとブラックの象徴的な配色とともに、ファクトリーレーシングチームのアイコンをまとう。ボンネットではモンスターの“爪痕”が存在感を主張。ドアハンドルやフロント&リヤのエアダムはグレイ塗装で仕上げている。
車内には同チームのロゴとモンスターアイコンを刺繍したスポーツシートを配置。やはりセンターコンソール部分にシリアルナンバー入りのプレートをセットした。
レコードモンツァが生むサソリの雄叫びも
アバルトサウンドを奏でる「レコードモンツァ」エキゾーストシステムをはじめ、前284mm×後240mmのベンチレーテッドディスクを備えたブレーキシステムを搭載。リヤにはコニ製の減衰力可変(FSD)ダンパーを標準で装着している。
Apple CarPlay及びAndroid Auto対応の7インチディスプレイはこちらも標準装備で、スクリーンのスタート画面にはモンスターエナジー ヤマハ モトGPのロゴが浮かび上がる。
595 スコルピオーネ オーロ、そして595 モンスターエナジー ヤマハのワールドプレミアは2020年9月18日。日本への導入時期はまだ公開されていないが、全世界で2000台ずつの限定というから、さほど迷っている時間はないかもしれない。
ヤマハとアバルトのコラボモデル「アバルト595・モンスターエナジー・ヤマハ」欧州で発表
■2015年から続くスペシャルシリーズ登場
アバルト595モンスターエナジー・ヤマハ・スペシャルシリーズは、2015年から続く、アバルトとヤマハ2つのブランドのパートナーシップを記念し、2000台限定で欧州にて発売されます。2015年にスタートしたこのパートナーシップは、「Abarth 595 Yamaha Factory Racing Edition」(2015年)、2シーターの「Abarth 695 biposto Yamaha Factory Racing Edition」(2015年)、限定モデル「Abarth 695 XSR Yamaha」(2017年)を販売しています。
アバルト595モンスターエナジー・ヤマハは、MotoGPに参戦する2020年型Monster Energy Yamaha MotoGP「YZR-M1」のブルーとブラック2色のカラーリングを採用し、モータースポーツファンや若い世代にも受け入れられる外装とされています。さらに、アバルトとモンスターエナジーのコラボレーションを象徴する”モンスタークロー”をボンネットに配しています。
内装は、ブルー仕上げの新型アバルト専用スポーツシートを採用し、ヘッドレストには「Monster Energy Yamaha MotoGP」のロゴをあしらっています。また、センターコンソールには、ユーザー心を擽るシリアルナンバープレートが配置されています。
アバルト595モンスターエナジー・ヤマハには、レースカーにインスパイアされたフラットボトムステアリングホイールと、ステアリングホイール上部にはセンタリングストライプを採用。さらに、配置されたスポーツボタンを押すことで、最大トルクを伝達し、パワーステアリングシステムや、スロットルレスポンスをコントロールします。
アバルト595モンスターエナジーヤマハには、Apple CarPlayとGoogle Android Auto、つまりApple iOSとAndroidに対応した最高のスマートフォンミラーリングソリューションを搭載した7インチHD Uconnectも標準装備されています。また、プラットフォームにはAbarth Telemetryシステムが内蔵されており、ドライバーは自分の走行データなどのパフォーマンスを測定することも可能です。また、専用のスプラッシュスクリーンには、起動時に「モンスターエナジー・ヤマハMotoGP」のロゴが画面に表示されるなど、特別な仕様となっています。
欧州排ガス基準「Euro6D TEMP」に適合した165馬力を発揮する1.4 リットル直列4気筒エンジンを搭載し、マニュアルトランスミッションを採用していますが、パドルシフト(アバルトロボット シーケンシャルトランスミッション)を装備することも可能です。
アバルトのために特別に設計されたブレーキシステムは、フロント284mm、リア240mmのベンチレーティングディスクを介して減速時の安全性を最大限に高めています。また、FSD(Frequency Selective Damping)技術を採用したKoni製リアサスペンションも標準装備されており、路面のホールド性、ハンドリング性、安定性を向上させています。
アバルト 595 にMotoGP「モンスター・エナジー・ヤマハ」仕様
フィアットの高性能車部門のアバルトは8月28日、アバルト『595モンスター・エナジー・ヤマハ』(Abarth 595 Monster Energy Yamaha)を欧州で発表した。
アバルト595モンスター・エナジー・ヤマハは、とくに若い顧客やモータースポーツファン向けに開発されたスペシャルシリーズだ。この新しいスペシャルシリーズは、2015年から続いているアバルトとヤマハの2つのブランドのパートナーシップを祝福する。アバルトとヤマハは、パフォーマンス、レース、テクノロジー、エンターテインメントという共通の価値観を持つ。アバルト595モンスター・エナジー・ヤマハは、限定2000台が生産される。
◆MotoGP参戦中のヤマハYZR-M1のカラーリングに着想
外観は世界最高峰の二輪レース、「MotoGP」の2020年シーズンに参戦している「モンスター・エナジー・ヤマハ」チームのヤマハ『YZR-M1』のカラーリングからインスピレーションを得た。ブルーとブラックの2色のカラーリングが特長だ。ボンネットを境に、上側をブラック、下側をブルーで仕上げた。17インチのアルミホイールは、フォーミュラブラック塗装とした。
ボンネットやリアフェンダーには、モンスター・エナジーの「爪」が添えられる。これは、アバルトとモンスター・エナジーの新しいコラボレーションのサインであり、新しいスペシャルシリーズのイメージの「エネルギーブースト」を表現しているという。ドアミラーやドアハンドル、ウインドウ周りは、タールコールドグレーで仕上げられた。
インテリアでは、特別にブルーで仕上げた新しいアバルトスポーツシートを装備した。ヘッドレストには、「Monster Energy Yamaha MotoGP」のロゴが添えられる。このアバルトスポーツシートには、青いアクセントが入る。限定車を示すシリアルナンバープレートは、センタートンネルに配されている。
◆1.4ターボは最大出力165hp
アバルト595モンスター・エナジー・ヤマハのパワートレインには、1.4リットル直列4気筒ガソリンエンジンに、大容量のギャレット製ターボチャージャーを装着した。圧縮比は9:1で、燃焼室の温度も最適化された。「レコード モンツァ」のアクティブエキゾーストシステムが装着される。
これらのチューニングにより、最大出力165hp、最大トルク23.5kgmを獲得する。23.5kgmの最大トルクは、2250rpmの低回転域で引き出される。0~100km/h加速は7.3秒、最高速は218km/hだ。80km/hから120km/hの中間加速は、7.8秒となる。
トランスミッションは、マニュアルトランスミッションを基本に、パドルシフトを備えた「アバルトロボットシーケンシャルトランスミッション」が選択できる。1.4 リットルの「Tジェット」エンジンは、欧州の排出ガス基準の「Euro6D TEMP」に適合している。
◆アバルト・テレメトリー・システム
アバルト用に特別に設計されたブレーキシステムには、フロント284mm、リア240mmのベンチレーションディスクが採用された。Koni製のリアサスペンションが標準装備されている。「FSC(Frequency Selective Damping)」テクノロジーにより、路面のホールド性、操作性、安定性を引き上げているという。
アバルト595モンスター・エナジー・ヤマハには、レーシングカーにインスパイアされたフラットボトムステアリングホイールを装備した。このステアリングホイールリムの上部には、センタリングストライプが配される。「スポーツ」ボタンを押すと、最大トルク、パワーステアリングシステムの特性、スロットルレスポンスが変化する。
Appleの 「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」を備えた7インチの「HD Uconnect」を標準装備した。Apple「iOS」とグーグル「Android」向けのスマートフォンミラーリングソリューションも、標準採用されている。「アバルト・テレメトリー・システム」が組み込まれており、ドライバーがサーキットなどで、パフォーマンスを測定できる。起動時には、画面に「Monster Energy Yamaha MotoGP」のロゴが表示される専用のスプラッシュスクリーンが導入されている。
アバルト 595 に「黄金のサソリ」…A112アバルト・タルガ・オーロをオマージュ
フィアットの高性能車部門のアバルトは8月28日、アバルト『595スコルピオーネ・オーロ』(Abarth 595 Scorpioneoro)を欧州で発表した。
同車は、名車アウトビアンキ『A112アバルト』の限定車として、1979年に150台が生産された「A112アバルト・タルガ・オーロ」に敬意を表したモデルだ。アバルト595スコルピオーネ・オーロは、2000台が限定生産される。
アバルト595スコルピオーネ・オーロは、イタリアの「グランツーリスモ」の伝統に従い、ブラックのカラーリング、ゴールドのディテール、洗練されたインテリア、充実した装備などを備える。車名の「スコルピオーネ・オーロ」とは、黄金のサソリを意味している。
◆ブラックボディにゴールドのアルミホイール
アバルト595スコルピオーネ・オーロは、ライフスタイルとパフォーマンスの完璧な融合を目指している。日常の快適性を維持しながら、洗練されたディテールやパフォーマンスを忘れたくない顧客のために開発された。
アバルト595スコルピオーネ・オーロは、1979年のA112アバルト・タルガ・オーロ同様、ブラックのカラーリングをまとう。足元は、光沢ゴールド塗装のアルミホイールで引き締められた。
ボディカラーはブラックを基本に、ゴールドのストライプを添えた。ブラック以外では、ポディウムブルー、レーシングホワイト、レコードグレイが選択できる。ルーフには、マットブラックのチェスパターンが施された。ドアハンドルやドアミラーカバーもマットブラックで仕上げられる。クールさを強調するために、ボンネットにはサソリのデカールが配された。17インチの「ゴールデン」ホイール、17インチの「ブラック」アルミホイール(オプション)には、ゴールドのアクセントが入る。ホイールセンターキャップには、金色のサソリが添えられた。
◆ブラック内装にゴールドのアクセント
インテリアには、ブラックレザー張りの新しいスポーツシートを装備した。フロントシートのヘッドレストには、イタリア国旗や、「Scorpioneoro」のレタリングが刺繍されている。ブラックのダッシュボードは、マットブラック仕上げが施された。
センタートンネルのゴールドプレートとパーソナライズされたフロアマットも装備されている。コックピットには、限定車を示すシリアルナンバープレートが装着されており、「コレクターズアイテム」となることを狙う
インフォテインメントシステムは、Appleの「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」を搭載した7インチHD 「Uconnect 」システムだ。高解像度モニター、GPSおよびDABデジタルラジオを採用する。出力480Wの「BeatsAudio」システムと、レコーディングスタジオの音響を再現できる最先端のイコライゼーションアルゴリズムを含む8チャンネルのデジタルスピーカーが装備された。
◆0~100km/h加速7.3秒で最高速218km/h
パワートレインには、1.4リットル直列4気筒ガソリンエンジンに、大容量のギャレット製ターボチャージャーを装着した。圧縮比は9:1で、燃焼室の温度も最適化された。「レコード モンツァ」のアクティブエキゾーストシステムが装着される。
これらのチューニングにより、最大出力165hp、最大トルク23.5kgmを獲得する。23.5kgmの最大トルクは、2250rpmの低回転域で引き出される。0~100km/h加速は7.3秒、最高速は218km/hだ。80km/hから120km/hの中間加速は、7.8秒となる。
トランスミッションは、マニュアルトランスミッションを基本に、パドルシフトを備えた「アバルトロボットシーケンシャルトランスミッション」が選択できる。1.4 リットルの「Tジェット」エンジンは、欧州の排出ガス基準の「Euro6D TEMP」に適合している。
Posted at 2020/09/07 22:25:39 | |
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2020年09月07日
【ミニ・リマスタードの英DBA】新たな大株主、UKアドバンスド・インダストリーズを迎える 新モデル投入のため
2人のベテラン起業家が経営に参加
英デビッド・ブラウン・オートモーティブ(DBA社)は、「スピードバックGT」および「ミニ・リマスタード」のメーカーだ。同社は、UKアドバンスド・インダストリアル(UKAI)が新たに大株主となるに際し、「成長と刺激的な新しいモデルの投入」を約束している。
UKAIの代表であるリチャード・ウェストリーとデビッド・ロバーツの2人がDBAの取締役会に新たに参加することとなり、2013年にDBAを創設した前CEOのデビッド・ブラウンが取締役および同社の公式ブランドアンバサダーを務めることとなった。
ウェストリーは英国の自動車業界の中で、金属プレス及び車両構造のサプライヤーであるファブリンクの創設者として知られる人物であり、ロバーツは工業製品および高級品メーカーに関心を持っているベテラン起業家だ。
同社には、フォード、ホンダそしてアストン マーティンで上級職を歴任してきたエディ・ケンバリーが新CEOとして就任する。現在の営業およびマーケティングディレクターであるミシェル・ゲイは最近買収したシルバーストン本社で現職に留まるとのことだ。
さらに刺激的な新製品を投入へ
ウェストリーは、「現在の困難な環境の中、この取引を完了できたことに興奮しています。わたしたちは、知識、経験、及び関連ビジネスの既存ネットワークを通じて、DBAに大きな価値を付加できると感じています」と述べた。
ロバーツは、「(DBAは)スタイルと豪華さの両立を体現するだけでなく、今後はさらに、目の肥えた顧客の要望を満たすべく追加の到達点とプラットフォームを開発していくことを楽しみにしています」と語る。
さらに「我が社のオーダーメイドの職人技は、デビッド・ブラウン・オートモーティブのブランドとしての中核であり、英国の高級自動車ビジネス界における顧客サービスの基盤でもあります。会社が成長し拡大するにつれて、こうした基本理念への献身さは、我が社に関するすべての中心となるでしょう」と付け加えた。
デビッド・ブラウン・オートモーティブがこれまでに発表した製品には、2013年の60万ポンド(8440万円)超のスピードバックGTがある。さらに2017年に9万ポンド(1266万円)のミニ・リマスタードが加わり、特に東南アジアで人気となっている。
ブラウンは、新しい買収契約に満足しているそうだ。「わたしたちは世界中の顧客を魅了する素晴らしい製品を持っています。また、さらなる成長と、刺激的な新製品を発売したいと熱望しております。UKAIの投資、経験、大規模な事業形態ががそれを支えてくれ、われわれの将来の成功への鍵となるでしょう」と語った。
Posted at 2020/09/07 22:13:27 | |
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2020年09月07日
「これがレヴォーグの打倒VABパッケージだ!」360馬力のパワーとCVTの組み合わせは快適すぎる
ブーストアップのVABとも互角以上の性能を発揮!
2ペダルのイージードライブで操るレヴォーグ360馬力仕様
伝統のEJ20がショートストロークならではの高回転・高出力を特徴とする一方で、スクエアストロークのFA20DITは低中速トルクの太さが魅力。燃料直噴ならではの高圧縮ターボで、レスポンスに優れるのもポイントだ。
ストイックなスポーツ思考だとミッションがCVTだということがマイナス要素に思えるが、2ペダルでイージードライブできることはストリートでは有利。それにユーティリティ抜群のワゴンボディでVAB以上の走りを実現すれば、それは痛快そのものと言えるだろう。
そのカギを握るのが、AVOターボワールドのタービンキット(25万円)。ギャレットT25系のオリジナルタービンで、400psオーバーも可能な風量を持っているが、取材車両はCVTとのマッチングを考えて最大ブースト圧1.3キロに抑えて360psを発生。このパワーがあれば、VABのブーストアップ仕様とも互角以上に戦うことが可能だ。
なお、この時に燃料系の強化は必要なし。直噴インジェクターの容量も十分。燃料ポンプも純正のままでOK。もちろん、ECUセッティングは必要で、AVOターボワールドでは純正書き換えで対応する。ちなみに、タービン交換とECUチューンの予算は50万円~が目安になるそうだ。
そして、FA20DITチューンで重要となるのが吸気系。「特にインタークーラー交換は効果的ですね。純正はインタークーラーの出口径が入口径よりも細いんです。高性能の大容量タイプに換えることで、吸気温度の低減に加えて圧力損失も抑えられますので、レスポンスが格段に高まりますよ」とはAVOターボワールドの江角さん。
レヴォーグやWRX S4のミッションはCVTのみの設定となるが、ターボ特有のトルク変動を吸収できるのが無段階変速機であるCVTのメリットだ。AVOターボワールドはその魅力を最大限に引き出すようセッティングを施し、低速域からの切れ味抜群の加速力を発揮させる。
新型レヴォーグの登場により、さらに狙い目のチューニングベース車両となるVMG型。今後盛り上がっていくであろうレヴォーグチューニングから目が離せない。
●問い合わせ:AVOターボワールド 東京都昭島市武蔵野2-13-13 TEL:042-549-1296
Posted at 2020/09/07 22:09:03 | |
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2020年09月07日
車椅子のまま運転できるバイク・コアラ 製作者の夢は「パラリンピックマラソンの先導車に使ってほしい」
パラリンピックに合わせて注目したい「車椅子でも乗れるバイク」
延期されてしまった東京2020オリンピックの開催予定まで再び1年を切った。ということはもちろん、同年に開催される東京2020パラリンピックも近づいているということだ。
オリンピック、パラリンピックは人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩するという理念のもと開催される。
バイク界にも、この理念に沿うような「車椅子でも運転できるバイク」が存在する。神奈川県相模原市でサイドカーやトライクの製造などを行っている片山技研が2013年から製作を続けている「コアラ」だ(初代コアラは台湾のスクーターメーカーSYMのCOMBIZ125をベース車両としたもので、販売価格は148万円だった)。
バイクの後方にはスロープ状に展開する乗り込み口が設けられ、ライダーが車椅子に座ったまま乗降車し、足を使わずに操縦することができる。
また、搭乗用スロープもレバー操作で開閉し、走行だけでなく乗降車まで介助なしで行える仕様となっている。
この構造が袋に子供を入れる有袋類のように見えることから、「コアラ」の車名が付いたそうだ。ちなみにローマ字で車名を書くと「COALA」。動物のコアラのスペルは「KOALA」だが、KをCと変えたのはCの文字の丸い形ををタイヤに見立てたためだという。
「コアラ」(一部タイプを除く)の大きな特徴はサイドカーでもある点だ。運転を担当する車椅子のユーザーが乗れるほか、横の側車(カー側)にパッセンジャーを乗せることができる。
その側車側は「コアラ」を製作するうえで、ベース車両から取り外されたパーツを有効活用して組み上げられている。
片山技研の代表で「コアラ」製作者の片山秋五さん(かたやま しゅうごさん 以下 片山さん)は「せっかく付いているパーツを外してしまうより、くっつけたまま活用したほうが効率的だからさ」と笑うが、「いつも連れ出してもらう側になってしまう車椅子ユーザーを誰かを連れて行く側にしたかった」という思惑もあると話す。
「障がい者の不自由を取り除いてフラットにするだけではなく、健常者と同じ選択の自由を持ってもらう」というのがこのバイクのコンセプトなのだ。
開発費用や国交省への申請など、高いハードルがあったが……
一般的なバイクに比べ、絶対的な需要数が少ないということもあって製作はいつも赤字。それもすでに5000万円以上を持ち出しているという。にもかかわらず、なぜ「コアラ」の製造を続けるのか。
その理由について片山さんは「採算が合わないから、なかなか大手メーカーは作らない。そのために世の中には存在しないけれど、わずかでも確かに需要があるようなものこそ、うちみたいな技術を持っていて且つ小回りがきくところが作っていかないと、世の中に登場しない。赤字であっても、自分の得意な分野で世の中に何かを与える事ができるというのは幸せなことだと思う」と話す。
自身が交通事故にあった経験もコアラ開発に生かされている
また、片山さん自身の経験も「コアラ」を制作する大きなモチベーションになっている。
もともと片山さんは小さい頃から絵に描くほどトライク(3輪バイク)の形状が好きだった。その後、16歳でバイクの免許を取得。オフロードを中心にレースなどに出場し、本人いわく「一番下のクラスではない競技クラス」に参戦していたという。
しかし、高校生の時、バイク乗車中にクルマにひかれる事故に遭い、左ヒザ部がえぐれる大ケガをした。その際に医師が「足を切断する可能性がある」と話しているのを聞いてしまった。幸いにして片山さんの足は回復し切断せずに済んだが「足が無くなったとしても、3輪のトライクなら乗れるはずだ。また自由に走ってやる。」とバイクへの思いを新たにするきっかけとなったそうだ。
さらに片山さんがバイク製作所を開業してトライクの製造販売をしている中で、足の不自由な仲間が製作所のメンバーに加わった。
「彼自身が元バイク乗りの車椅子ユーザーで、こういうものがあったらいいなという完成図を書くのが上手なアイディアマンだった。彼が描いたものを、僕が図面に起こして技術で具現化することができた。」と片山さんは言い、「コアラ」製作の大きな力となったようだ。
このような経験とめぐり合わせが糧となり、コアラの製造は赤字覚悟で始まった。
「側車付二輪自動車」として認可されるか?という難問
しかし「コアラ」の製造と販売には、コスト以上のハードルもあった。
それは、車椅子ユーザー向けのバイクに対する社会の理解不足と認知度の低さだ。
改造などを行ったバイクは公道を走らせるためには国土交通省に「届け出」をしなければならない。
しかし、公道を走行できる「側車付二輪自動車」と認められるためには「側方開放型」と言って「運転者席の側方が開放された自動車」であることなどの条件が必要とされる。
ライダーが車椅子に座ったまま安全に走行するために特殊な形状となっている「コアラ」シリーズは、下記に引用するこの条件を満たしていると認められることが難しいのだ。
現在制作中の、スーパーカブをベース車両とした「コアラ」兄弟車も、ライダーの搭乗位置の両側にカブのボディが付いており「側方開放型」とみなされなかったことや、「またがり式」ではないと判断されたことで、届け出が承認されずに苦労している。
四 「側車付二輪自動車」とは、次のいずれかに該当するものをいう。
イ 直進状態において、同一直線上にある2個の車輪及びその側方に配置された1個 (複輪を含む。)又は2個(二輪自動車の片側の側方に備えたものに限る。)の車輪 (以下「側車輪」という。)を備えた自動車
ロ またがり式の座席、ハンドルバー方式のかじ取装置及び3個の車輪を備え、かつ、運転者席の側方が開放された自動車
国土交通省 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2005.06.01】
第1条及び第2条(用語の定義)第1章総則 第2条より抜粋
また「わざわざ乗りにくいバイクに乗らなくたって、障がい者はクルマに乗ったら良いじゃないか。」という言葉をかけられることもあるそうだ。
この点について片山さんは「本当の平等、自由とは選択肢を持てること」だと考え、「たとえ車のほうが利便性に優れていても、健常者には存在するバイクに乗るという選択肢が車椅子ユーザーにも保証されることが大切、その自由が社会側の都合によって阻害される世の中が問題なんだ」と訴える。
「そんな社会が許されるなんて、『障碍者差別解消法』違反ですよ」柔和だった片山さんの話し方の語気がほんの少し強まった。
「今はパラリンピックのマラソンの先導車も健常者が一般的なバイクで行っているけれど、いつかコアラが先導車になったりして。注目が集まれば世間から受け入れられるようになって、より個々にとってユーザビリティの高い車両の登録が考え直されるだろうし、障がい者の雇用にも貢献できるかもしれない」
片山さんが「コアラ」に託す夢は大きい。
スーパーカブベース車、電動車椅子対応車など兄弟車も
コスト、届け出、数々の困難を乗り越えて発売から5台ほどを世の中に送り出した後も、「コアラ」シリーズは各ユーザーの需要に合わせて形を変え、進化を続けている。
スーパーカブを2台連結したぜいたくな仕様
秘密基地のような工房の中で現在完成を間近にひかえるのは、スーパーカブを2台連結してその間に車椅子の搭乗スペースを設けた車両だ。
このマシンは1人乗り専用でパッセンジャーが同乗することはできないが、車体をよく見ると、連結されたカブのパーツが「コアラ」のように有効活用されていることが分かる。
たとえばメーター部は1台のカブのメーターをそのままメーターとして活かした下にもう1台のカブのメーターを移設し、ギヤポジションインジケーターとして使っている。
連結された2台のカブはそれぞれ独立したエンジンの始動機能を持っており、万が一1台のエンジンが停止しても、もう片方のエンジンだけで走行可能という副産物的な強みも持っている。
また、エキゾーストパイプは2本ともフロント部分に移設されており、エンジンに走行風がよく当たることなどから、冷却性能が高まっているそうだ。
「介助型」は福祉施設などでも活躍中
工房の中央に目を向けると、ここにも製作途中の車両が。これはスーパーカブプロをベース車両としたもので、車体右側に側車のようなフレームが取り付けられている途中だった。
この車両は、側車に車椅子を乗せて健常者が運転を担当する「介助型」になる予定だという。
「以前販売した同じ介助型タイプの製品は、障がいのある子どもたち向けのレクリエーションにも使われていて、子供を乗せて走るとやっぱり爽快感があるのか、楽しそうにするんだよね」と片山さん。
電動車椅子でも乗れるバイクの改良に奮闘中
工房の2階に上がると、現在は試乗車として活躍しているという初代「コアラ」とともに、電動車椅子でもそのまま乗り入れられる設計の試作車も置いてあった。
台湾のバイクメーカーPGOのスクーターをベース車両としたひときわ大柄なこの車両の最大の特徴は、搭乗スペースが広いこと。
電装系を繋げばすぐにでも動かすことができるというが、まだ改良を考えているポイントがあるという。たとえば、最低地上高がかなり低くなってしまっている点だ。
このままでは駐車場に入るときなど道路の縁石にぶつかってしまう可能性があるので、フレームの前方にソリのような反り返しを設けることで、段差をかわせるようにするつもりだという。
「作れば作るほど、際限なく改良して作り込んでしまう。こんな感じだから儲からないんだけどね」と笑う片山さんを見る限り、完成時期は未定のようだ。
次回作は車椅子で乗れるCT125・ハンターカブ!?
さらに次回作としては、6月に発売され高い人気を博しているホンダCT125・ハンターカブをベース車両とした車椅子対応バイクの作成を画策しているとのこと。
完成は2020年秋ごろを見込んでいるとのことなので、その暁には続報をお届けしたい。
レポート●モーサイ編集部・中牟田 写真●片山技研/モーサイ編集部・中牟田
Posted at 2020/09/07 22:02:29 | |
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