2020年11月27日
「ほのかに漂うオフロード臭がたまらない!」スクエアなフォルムと微妙な車高が魅力のレオーネ3ドアクーペRXII【ManiaxCars】
国産車初の称号は惜しくもマツダに・・・
スバル初のターボ+MT+フルタイム4WDの競技ベースモデル!
今やスバルはレガシィ&インプを主軸にBRZまで扱うメーカーになったが、30年以上前までは“いまいち垢抜けない4WDメーカー”という認識が世間一般で大半を占めていた。その頃の主力車種が3代目レオーネ。クーペとセダンに用意されたRXIIはスバル初のターボ+MT+フルタイム4WDモデルで、スポーティグレードかつ競技ベース車両の役割も担っていたのだ。
80年代に入ってアウディがオンロード志向のフルタイム式4WD、クワトロを市販化。それまでの国産4WD車は軒並み悪路走破性の向上を目的としていたため、スバルを含めてパートタイム式が主流だったが、次第にフルタイム式へとシフトしていくことになる。
そんな流れの中、3代目レオーネに3ドアクーペが追加されたのは1985年。これにはグロス135ps(後ネット120psに表記変更)を発揮する1.8Lフラット4ターボ搭載のスポーティモデル、RXがラインナップされたが、悲しいかな、4WDシステムは依然パートタイム式だった。
大方の予想では、すでに4WDメーカーとしての地位を確立してたスバルが国産初のフルタイム4WDを発売する…と思われていたが、実はこの年、すでにマツダが1.6L直4ターボ搭載のBF系ファミリアでそれを実現していて、スバルはまさかの後塵を排することに…。
その汚名挽回(?)とばかりに1986年、ようやく発売されたスバル初のMT+フルタイム4WDモデルが今回取材したレオーネRXII。車両型式はRXのAG5に対してRXIIはAG6。エンジンはRXと同じ1.8Lフラット4ターボが搭載された。
肝心のフルタイム式4WDシステムは、ベベルギヤ式センターデフを持つもの。負圧を利用してロック/フリーの切り替えが可能で、LSD機能やトルク配分機構を持たないシンプルなシステムだった。
また、駆動系では5速MTに加えてHi/Lo2段切り替え式の副変速機を持っていたのも特徴。後ろに倒してHiモード、前に倒すとLoモードになる。Loモードの変速比は1.196で、Hiモードに対して2割ほどローギヤードになる。その右側にあるのがセンターデフのロック/フリーを切り替えるダイヤル式スイッチだ。
80年代はホンダや三菱も用意した、ある意味“流行り”のメカニズムだったが、スバルのそれは悪路走破性を高めるためであり、長くパートタイム式4WDを作り続けてきた名残であると思いたい。
ノッチがあるのに2ドアでなく、大きなリヤゲートを持つ3ドアハッチバック(スバルではクーペと呼んでいる)の直線バッキバキなスタイリングが実に良い眺め。
本来、オンロード志向であるはずのフルタイム4WDを採用してるのに最低地上高が180mmと高いのは、当時スバルの実走テストのひとつと噂された“利根川の土手越え”をクリアするために設定された車高だからだろうか? ひとことで言うなら、クーペボディでこの車高は絶対にオカシイ。
開口部が大きいリヤゲート。巻き取り式の純正トノカバーも装着される。ラゲッジスペースは縦、横、深さともに余裕があって実用的な容量が確保されている。
ホイールは8本スポークのパナスポーツ製。PCDは140と独自のサイズだ。標準タイヤは185/60-14だが、取材車両には185/65-14が装着されていた。
さて、気を取り直して室内をチェック。ダッシュボードは80年代らしく直線基調のデザイン。しかも、メータークラスター両脇に設けられたエアコンやら各種操作スイッチの数々。FC3SとかZ32とかもこんな感じだったと思うが、色気よりも機能性重視みたいな雰囲気を漂わせているところが、いかにもスバルらしい。
メータークラスター右側にはリヤデフォッガー、フォグランプ、ハザードの各スイッチが、左側にはエアコン操作スイッチが設けられる。エアコン温度調整用レバーは動きがシブく、非常に操作しにくい。
メーターはスピード&エンジン回転の他、油圧、水温、電圧、燃料計が並ぶ。中央にはセンターデフの、タコメーター下にはターボ過給の状態を示すインジケーターが。アクセルペダルをグイッと踏み込むと、2500rpmあたりからタコメーター下にあるグリーンのターボインジケーターが点灯して過給の開始をアピールする。
純正オプションと思しきAM/FMチューナー付きカセットデッキ。サイズは2DINっぽいが、幅がDIN規格よりも狭く、80年代のクルマに多く見られた独自のサイズだと思われる。
エアコン吹き出し口からの送風を止めるシャッター操作部。運転席側は上下方向に操作するレバー式。
助手席側は左右に動かすダイヤル式と全く異なる設計。今時のクルマでは見られない凝った作りだ。
センター部がモケット仕上げとなるが、簡素な作りのドアトリム。手巻式ウインドウレギュレーターが懐かしい。
サイドサポートの張り出しが大きめでスポーティな印象の前席。
後席は頭上、足元ともスペースに余裕があって、身長176cmの筆者でも窮屈な思いをしないで座れる。また、背もたれは分割可倒式でラゲッジスペースの拡大が可能。
基本設計は1960年代半ばまで遡るEA82型エンジン。ボアφ92.0×ストローク67.0mmという超ショートストローク型で、バルブ駆動方式に初めてSOHCが採用されたEAシリーズとなる(それまではOHV)。タービンはIHI製RHB5。最大ブースト圧は0.5キロだ。本来、バルクヘッド側にスペアタイヤが搭載されているが、取材車両はリヤラゲッジに移設されていた。
エアフロは時代を感じさせるフラップ式。インテークパイプに設けられた樹脂製の突起は、吸気音の低減などを狙ったレゾネーターだ。
車高だけでなくシートポジションも高い運転席に収まって試乗スタート。車重は1100kgちょいだから、まずはタイヤの転がり始めが軽快だ。SOHCで低中速トルク型のエンジン特性だけに、上は5500rpmも回すとパワーの頭打ち感が出てくるが、それでも振動バランスに優れるフラット4エンジンは、レブリミットの6500rpmまでスムーズに吹け上がる。
面白いのは副変速機。Hi固定で通常モード、Loを選んで加速重視…とギヤリングの味付けを変えられるし、あるいは3速のままHi→Loとチェンジすれば、微妙にエンジンブレーキを効かせられたりもする。2本のレバーを駆使して全10速を操る楽しさは、街乗りでも十分に味わえるものだ。
ちなみに、4ドアセダンにもラインナップされたRXIIは3ドアより車重が20kg軽く(1090kg)、ボディ剛性も高く、一説にはピストン&コンロッドのバランス取りが行われECUも進化してた…と言われている。つまり、競技ベース色をより強めたモデルだったわけだ。
■SPECIFICATION
車両型式:AG6
全長×全幅×全高:4370×1660×1405mm
ホイールベース:2465mm
トレッド(F/R):1415/1425mm
車両重量:1110kg
エンジン型式:EA82
エンジン形式:フラット4SOHC+ターボ
ボア×ストローク:φ92.0×67.0mm
排気量:1781cc 圧縮比:7.7:1
最高出力:120ps/5200rpm
最大トルク:18.2kgm/2400rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式(F/R):ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ(FR):185/60-14
TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)
Posted at 2020/11/27 21:53:22 | |
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富士重工 | 日記
2020年11月27日
【スバル BRZ 新型】走りへの期待を高めるエクステリア[詳細画像24枚]
スバルは11月18日に、新型スバル『BRZ』(米国仕様)を世界初公開した。デザインについてスバルでは、一目見て高い走行性能を予感させる、躍動感を持ったスポーツカーに仕上げたと自負する。
BRZは、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトのスポーツカーだ。2012年に発売した初代は、「低重心」「軽量」「コンパクト」な水平対向エンジンを低い位置に搭載し、低重心による優れたハンドリング性能を実現した。スバルは、新型では、初代が提供してきたスポーツカーならではの走りの楽しさを充実させた、とする。
デザインも、その楽しい走りを想起させる洗練されたデザインをめざした。エクステリアデザインは、「走りへの期待を高める躍動感を持ったエクステリア」を目標に開発された。
より低く、よりワイドに設置されたヘキサゴングリルが低重心を主張するとともに、グリルから後方へ造形の芯を通して、体幹の強さを表現した。絞り込んだキャビンと張り出したフェンダーとの抑揚がスポーツカーらしい。サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方に配したエアアウトレットなどは、デザインのアクセントになっているだけでなく、機能性を持ち合わせた空力アイテムだという。
また新型は誰もが楽しめるスポーツカーとして、「全方位に進化」したという。走りを最大限に楽しめるよう安心・安全にも配慮された。運転支援システム「アイサイト」はAT車に標準装備、プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが移動をサポートする。ボディでは高張力鋼板の採用を拡大するなどで強化、各種エアバッグをはじめ乗員保護システムも強化し、衝突安全性能を向上させた。
発売は米国で2021年秋を予定している。
【スバル BRZ 新型】走りに集中できるインテリア環境[詳細画像19枚]
スバルは11月18日、スバル『BRZ』新型(米国仕様)を公開した。デザインでは、一目で高い走行性能を予感させる、スポーツカーらしいデザインを意図した。インテリアデザインでは、走りに集中できる環境をめざしたという。
シンプルな水平基調のインストルメントパネルや低く設置したメーターバイザーにより、広い視界を確保した。これにより運転に集中して楽しむことのできる室内空間を提供する。
7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルとを組み合わせたデジタルメーターは、必要な情報をわかりやすく表示し、日常の運転からスポーツ走行時まで、さまざまな状況で直感的に情報を把握できるように考慮された。
Apple CarPlay、Android Autoに対応した8インチSUBARU STARLINKマルチメディアインフォテインメントシステムを採用。スマートフォンのような、直感的な使い勝手と操作感を実現した。コネクティッドサービスのSUBARU STARLINK Safety and Securityは、万一の事態に備えた「つながる安全」を提供するとともに、利便性を高める機能だ。
シートは、高いホールド性とフィット感をもたらすスポーツシートで、疲れにくく運転に集中できる環境を作り出すとともに、クルマの挙動を正確にドライバーへ伝える。
新型BRZは従来型同様、トヨタ自動車と共同開発された。米国での発売は2021年秋を予定している。
【BRZ新旧比較】ずいぶん立派になった車内に注目! 結局新型BRZの日本仕様はどうなる!?
いよいよスバル 新型BRZが姿を現した。内外装デザイン、そして搭載するエンジンなどは判明したものの、日本仕様がどうなるのか? など気になるポイントは未だ謎。ということで今回は、現時点でわかっていることを中心に現行モデルと変わった点を見ていこう。>>
排気量アップ! しかもアイサイトも搭載
現行モデルの3サイズは全長4240mmx全幅1775mmx全高1320mm、対して新型BRZは全長4265mm×全幅1775mm×全高1311mmと、大きな変更はない。だが、全高を9mm低くしたことでよりワイド&ローな印象に。
新型BRZに搭載されるエンジンは2.4リッター水平対向4気筒となり、初代BRZが2リッターエンジンだったことから、パワーアップしているのも魅力だ。もしかすると、日本仕様には2.4リッターエンジンではなく、隠し球の存在もあるかもしれない。
ちなみに現行BRZは最高出力207PS、 最大トルク212N・mに対して、日本仕様は不明ながら新型モデルの最高出力約231PS、最大トルク約249N・mである。
エンジンもさることながら、注目はBRZにはじめてアイサイトが搭載されること。間も無く発売される新型レヴォーグで話題のアイサイトXなのかは不明ながら、既存のアイサイトであっても搭載は嬉しいポイントだ。
車内もらしさ炸裂! しかも高級に
昨今、スポーツカーであってもATモデルが多いなか、新型BRZにMTモデルが残ったのはさすがスバルといったところ。加えて、エアコンの各種ボタンが大きく、運転中でも視線移動なしで操作できるのは好印象だ。
現行モデルとインパネを見比べるとかなり全体的に立派になった印象で、北米市場同様にスバルスターリンクなるコネクテッド機能を備えたスクリーンが日本仕様にも採用されるのか? という点に注目していきたい。
今回は、現段階でわかっている内容を中心にお伝えしたが、やはり気になるのが兄弟車であるトヨタ 86がどうなるのか? という点。もしトヨタでも現行モデル同様に発売となれば、アイサイトが装着されるのか? など気になるポイントは山積。それだけにBRZと86の両車の動きに注目だ!
【編集部:MOTA編集部 木村 剛大】
Posted at 2020/11/27 21:49:45 | |
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富士重工 | 日記
2020年11月27日
デンソー、降雪時のLEDランプの安全に貢献。後付け「ヘッドランプヒーター」を開発
デンソーは、降雪時の走行中に LED ヘッドランプに付着する雪を溶かし、照度を確保することで、走行時の安全に貢献する、後付け「ヘッドランプヒーター」を開発した。
今回開発した「ヘッドランプヒーター」は、既販車両に後付けが可能で、2020年12月1日から全国のトヨタディーラーで販売される。現在、取り付け可能な車種は、TOYOTA プリウス、ノア、ヴォクシー、エスクァイア*1 となる。
*1 対応車種年式:プリウス(2018 年 12 月以降発売)、ノア・ヴォクシー・エスクァイア(2017 年 7 月以降発売)
多くのクルマに搭載されている LED ヘッドランプは、省電力で明るいという特徴がある。一方で、従来のハロゲンヘッドランプに比べると、赤外光の放出が少なく、ランプの表面が温まらないため、降雪時の走行中にヘッドランプの表面に付着した雪が溶けず、光が遮られる結果、十分に視界が確保できないというユーザーの困りごとがあった。
今回開発した製品は、外気温が 5℃以下になると自動で作動し、ランプのレンズに直接貼り付けたフィルムヒーター(光学粘着シート)が雪を溶かし、走行時の照度を確保することで安全に貢献する。
また、フィルムヒーターの設計の工夫により、装着後の見た目への影響を軽減するとともに、照度確保に必要な融解面積を確保し、降雪時の長時間走行でも変わらない照度と視界を保つことを可能にした。
■製品仕様
電源電圧 DC10V~16V
定格電流 1.0A
定格消費電力 12W
動作保証温度範囲 -30℃~85℃
フィルムヒーター表面温度 外気温+約 50℃(装着時)
気温や風の有無等、環境により異なります。
フィルムサイズ [(幅)×(高さ)] 70mm×60mm
(発熱部:66mm×56mm)
動作条件 車両スイッチ IG ON
外気温 ヒーターON:5℃以下
ヒーターOFF:ヒーターON 後 20℃以上
メーカー希望小売価格 25,000 円(税抜)
※洗車機対応可能
※車検対応
※フィルムヒーターは 1 年ごとの交換を推奨
製品紹介映像はこちら:https://youtu.be/tCmoJIEkv4s
デンソー、後付け「ヘッドランプヒーター」開発 フィルムヒーターで雪溶かす
デンソーは18日、トヨタ車用の後付け「ヘッドランプヒーター」を開発したと発表した。12月1日から全国のトヨタディーラーで発売する。
近年、採用が進むLEDヘッドランプは省電力で明るい半面、赤外光の放出が少ないため、降雪時の走行中にランプ表面に付着した雪が溶けにくく、暗くなる課題があった。新製品は、ランプ表面に貼り付けたフィルムヒーターが雪を溶かす仕組みで、外気温5度以下で自動的に作動するようにした。車検に適合し、洗車機にも耐えるが、フィルムヒーターは1年ごとの交換を推奨する。
価格(消費税込み)は2万7500円。まず「プリウス」(2018年12月以降)と「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」の4車種に対応する。
雪を溶かす「ヘッドランプヒーター」後付けタイプ…LED向け デンソーが開発
デンソーは、『プリウス』や『ノア/ヴォクシー/エスクァイア』に後付できる「ヘッドランプヒーター」を開発。12月1日から全国のトヨタディーラーで発売される。
近年、省電力で明るいLEDヘッドランプを搭載する車両が増えているが、従来のハロゲンヘッドランプに比べると表面が温まらないため、降雪時の走行中に付着した雪が溶けず、十分に視界が確保できないという課題があった。
新製品は、外気温が5度以下になると自動で作動し、ランプのレンズに直接貼り付けたフィルムヒーター(光学粘着シート)が外気温+約50度に発熱。雪を溶かし、走行時の照度を確保する。
また、フィルムヒーターの設計の工夫により、装着後の見た目への影響を軽減するとともに、照度確保に必要な融解面積を確保。降雪時の長時間走行でも変わらない照度と視界を保つ。
現在、取り付け可能な車種は、2018年12月以降発売の『プリウス』および、2018年7月以降発売の『ノア』『ヴォクシー』『エスクァイア』。価格(税別)は2万5000円。
ちなみにPIAAは
PIAAが前後ライト用の後付け融雪ヒーターを発売
PIAAが世界初の後付け用ヘッドライトおよびテールライト用のヒーターを開発して発売。クリアフィルムに外気温+50°Cまで発熱する電熱ヒーターを内蔵し、ライトに貼るだけで機能を発揮する。気温5°Cを境に自動的にON/OFFし、消費電力も片側5W とわずか。機械洗車への耐性も高く、付着した雪などが溶けにくいLEDライト車などに有効だ。価格はオープンプライス。
9月の記事はこちら
性能的に仕事してくれるのかね?あとはレンズそのものを劣化させちゃうとか大丈夫かな??
Posted at 2020/11/27 21:38:03 | |
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自動車業界あれこれ | 日記