2021年01月20日
アルピーヌとロータス 、EVスポーツカーの共同開発を含む提携覚書に合意
F1や耐久レースでのコラボレーションも検討
グループ・ルノーとアルピーヌ、グループ・ロータスは1月14日、EVスポーツカーの共同開発を含む基本合意文書(MoU)の締結を発表した。アルピーヌとロータスは、フランスと英国でそれぞれが保有するリソース、専門知識、施設を活用し、共同でEVスポーツカーの開発・設計を行う。
両社はお互いが持つ専門技術を活かした共同プロジェクトも検討。アルピーヌが保有するF1や耐久レースのモータースポーツプラットフォームを活用したコラボレーションも計画されている。
アルピーヌブランドを変革し新時代の幕開けへ
今回、新たにアルピーヌのCEOに就任したローラン・ロッシは、ロータスとの協業について次のようにコメントした。
「ロータスとのMoU締結は、新たなブランド戦略の一環として、スマートなアプローチを示すものです。両ブランドは素晴らしい歴史遺産を保有しています。今回の協業において、カスタマーのニーズに合わせたモデルから次世代EVスポーツカーの開発に至るまで、ロータスと共同作業を行えることを大変嬉しく思っています」
「このコラボレーションは、アルピーヌを変革し、未来へと導く新時代の幕開けとなります。私たちはF1をビジネスの中心に据え、社内が保有する専門知識を活かし、そしてロータスのような最高のパートナーと協力して最先端のパフォーマンス、テクノロジー、モータリゼーションを搭載したモデルを提供していきます」
軽量化の追求という共通点をもつロータスとアルピーヌ
ロータス・カーズのフィル・ポップハムCEOは、次のように付け加えた。
「今回の発表は、象徴的なふたつのブランド間による、非常に実りあるコラボレーションの第一歩となります。ロータスが持つ専門知識と能力を共有し、これまでのコラボレーションの成功例を活用しながら、グループ・ルノーとの協業を実現できることを誇りに思います」
「ロータスとアルピーヌには多くの共通点があります。それは軽量化を追求してきた歴史から、モータースポーツだけでなく公道でも印象的なパフォーマンスを発揮するスポーツカーまで、多岐にわたっています。EVスポーツカーの共同開発は、我々にとってだけでなく、ロータスのファン、世界中のお客様にとって、非常にエキサイティングなニュースとなるでしょう」
アルピーヌとロータス、次世代EVスポーツカー共同開発へ…提携に向けて覚書に署名
ルノーグループ傘下のアルピーヌ(Alpine)とロータスカーズ(Lotus Cars)は1月14日、次世代EVスポーツカーの共同開発を含めた多くの分野における提携に向けて、覚書に署名した、と発表した。
アルピーヌとロータスカーズは、フランスと英国のそれぞれの部門が持つリソース、専門知識、施設を活用して、EVスポーツカーの共同エンジニアリング、設計、開発が実現可能かどうか、調査を行う。
また、アルピーヌとロータスカーズは、エンジニアリングのノウハウを組み合わせた新たなサービスを共同開発することに関しても、検討していく。F1から耐久レースまでをカバーするアルピーヌのモータースポーツプラットフォームを活用するためのコラボレーションも検討している。
アルピーヌは、ロータスカーズとともに、カスタマイズされたソリューションのエンジニアリングや、次世代のEVスポーツカーの開発などを進める。アルピーヌはF1をビジネスの中心に置き、自社のノウハウにロータスカーズの技術を活用して、最先端のパフォーマンスやテクノロジー、電動化を車両に投入していく。
ロータスカーズは、アルピーヌとEVスポーツカーを共同開発することによって、世界中の顧客やファンを興奮させる、としている。
アルピーヌ がEV計画、ホットハッチとクロスオーバー… A110 後継もEVに
ルノーグループ傘下のアルピーヌ(Alpine)は1月14日、スポーツカーに特化したブランドとして、長期的な成長計画を発表した。
◆アルピーヌがルノーのスポーツカーの開発を統括
アルピーヌの市販モデル、ルノーのスポーツカー、ルノースポールレーシングの現在の活動は今後、アルピーヌブランドの下で統合される。アルピーヌは、目の肥えた顧客向けの新世代の自動車ブランドになるという。
アルピーヌはまた、ルノーグループとルノー日産三菱アライアンスの規模とノウハウを活用する。これには、ルノー日産三菱アライアンスのEVプラットフォームのテクノロジー、グローバルな生産施設、最適なコスト競争力を確保する購買部門、グローバルな流通ネットワークなどが含まれる。目標は、モータースポーツへの投資を含めて、2025年に利益を上げることだという。
アルピーヌブランドは、『A110』に続く新型車の開発にも乗り出す。現行アルピーヌA110のミッドシップには、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。最大出力252ps、最大トルク32.6kgmを引き出し、後輪を駆動する。トランスミッションは、ゲトラグ製の7速デュアルクラッチ。0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。
◆アルピーヌの新型車はルノー日産三菱のEV向け車台を使用
アルピーヌの具体的な新型車としては、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-B EV」プラットフォームをベースにしたフルEVのBセグメントホットハッチがある。また、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF EV」プラットフォームをベースにしたフルEVのCセグメントスポーツクロスオーバー車も計画されている。
「CMF」とは、「コモン・モジュール・ファミリー」の略だ。CMF EVプラットフォームは、日産が開発を主導し、新型クロスオーバーEVの日産『アリア』に最初に採用されている。
このEV専用プラットフォームは、EVに関する日産の豊富なノウハウを注入し、運転の楽しみや乗る人すべてが快適な車になることを目指して開発されたという。重量物であるバッテリーを車体中央に配置し、低重心かつ前後の重量配分が均等になるように設計された。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルが無いフラットなフロアも高い剛性を確保している。組み合わされるサスペンション部品も高剛性な部品を採用するなどし、操縦安定性能を向上させるだけでなく、揺れにくい快適な乗り心地と高い静粛性を実現しているという。
◆A110後継車はロータスカーズと共同開発されるフルEVに
また、アルピーヌは英国のロータスカーズとの間で、次世代EVスポーツカーの共同開発を含めた多くの分野における提携に向けて、覚書に署名した。アルピーヌとロータスカーズは、フランスと英国のそれぞれの部門が持つリソース、専門知識、施設を活用して、EVスポーツカーの共同エンジニアリング、設計、開発が実現可能かどうか、調査を行う。
さらに、アルピーヌとロータスカーズは、エンジニアリングのノウハウを組み合わせた新たなサービスを共同開発することに関しても、検討していく。F1から耐久レースまでをカバーするアルピーヌのモータースポーツプラットフォームを活用するためのコラボレーションも検討している。
アルピーヌは、ロータスカーズとともに、カスタマイズされたソリューションのエンジニアリングや、次世代のEVスポーツカーの開発などを進める。アルピーヌはF1をビジネスの中心に置き、自社のノウハウにロータスカーズの技術を活用して、最先端のパフォーマンスやテクノロジー、電動化を車両に投入していく。
アルピーヌとロータスカーズの協業において、市販車の最初の成果となりそうなのが、A110の後継モデルだ。アルピーヌはA110の後継モデルに関して、ロータスカーズと共同開発を行い、100%EVになる、としている。
Posted at 2021/01/20 20:28:08 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2021年01月20日
国内未発売のSTI「S209」に乗ってみたら、超絶魅力的モデルだった!|ワークスチューニンググループ合同試乗会|
かつてはWRC、現在はスーパーGTやニュルブルクリンク24時間レースで奮闘するスバル系ワークスチューナーSTI(スバルテクニカインターナショナル)。モータースポーツ譲りのコンプリートカー「S」シリーズを台数限定で発売すると、ものの数分で完売するほどの人気ぶり、ほかにも体幹を鍛えるクルマづくりで誰もが運転がうまくなるという独自のチューニングアイテムもラインアップする。今回は、ワークスチューニンググループ合同試乗会で、WRX STIをベースに開発された北米初の「S」シリーズであり、国内未発売の「S209」に乗る機会を得た。その走りとはいかなるモノか……。
VAB型の最終形態となるべく開発された意欲作「S209」
アメリカ向けのSTIチューンドモデル。2018年に発売したWRX STIタイプRAとBRZ tSに続く第3弾は、STIコンプリートカーの最高峰「Sシリーズ」では初のアメリカ向けモデルとなるS209。当初は日本市場にも導入するつもりで開発していたものの、アメリカでの型式認証の取得に時間が掛かり、国内導入のタイミングを逸してしまった。
「EJ20でS209のような拡幅のクルマをやれないか? ということで検討していましたが、先に『ファイナル』が出てしまったので、残念ながら諦めざるを得ませんでした」と振り返る、STI開発副本部長の高津益夫(たかつ・ますお)さん。スバル時代はレガシィへのビルシュタインサスペンションの導入に関わり、VAB型WRX STIのPGM(プロジェクト ゼネラルマネージャー)を務めたのち、STIではS209の開発に携わるなど、車両とパーツの双方に精通している。
S209の概要は、エンジンが2.5LシングルターボのEJ25型。吸気系は量産車がプレート状のエアクリーナーなのに対し、より表面積が大きい円柱型の「マッシュルームタイプ」を、エンジンルームのギリギリに詰め込んで通気抵抗を低減。
これに大径ターボチャージャーや背圧の低い排気系を組み合わせて、燃料ポンプやインジェクターの容量アップ、EJ25自体にも鋳造ピストンとコネクティングロッド、強化バルブスプリングを組み込むことで、最高出力を量産車(310hp)の約10%アップとなる341hpまで引き上げた。
S209が狙うのはサーキット走行におけるラップタイムの短縮。タイヤは量産車の245/35R19に対し、265/35R19とワイド化。幅広タイヤを収めるために、車体側にもワイドフェンダーで拡幅処理を施した。
ゴールド塗装のBBS製アルミ鍛造ホイールは、「EJ20ファイナルエディション」とデザインこそ同じだが、幅広タイヤに合わせてリム幅が異なる(ファイナルエディションは8.5J、S209は9J)。ちなみにこのホイールを収めるため、S209は車体側で干渉する部分をカットして収めているので、そのままVAB型WRX STIに履かせるとハミ出てしまい、車検に通らない。
EJ20に対し、排気量でプラス463cc余裕のあるEJ25ターボの走りは、パワフルで豪快そのもの。2速発進も楽にこなせるほど低速トルクが充実していて、アクセルをほんの少し踏み込めば、シートバックに背中を押し付けられるほどの強烈な加速感が味わえる。
加えて、ワイドタイヤがもたらすコーナリングの安定感や抜群の接地感もS209の妙味。エンジンパワーに見合うワイドボディとしなやかな足まわり、ブレーキの強化など、迫力のルックスに負けないコンプリートカーならではのバランスのよさと、カスタム内容の濃さで、アメリカのスービー(熱烈なスバルファン)を魅了する。
EJ20ファイナルエディションの抽選販売が約24倍もの「狭き門」だったことを考えると、S209の導入が見送られたことはとても残念だが、STIではVABユーザーのために、S209に採用されたパーツを販売する。
フレキシブルドロースティフナーリヤはS209で初採用されたパーツで、のちにWRX S4 STIスポーツ♯(500台限定販売)にも採用された、トランクルーム内上部に装着するパーツ。左右Cピラーの付け根をつなぎ、テンションをかけることで車体後部のねじれを適度に抑え、リヤの追従性を高めることでハンドリングのレスポンスと操縦安定性を向上させる。発売開始以来1000セット以上も売れたヒット作だ。
「S209で『いい足』が出来たので、これをサスペンションキットとして発売する予定です」と高津さん。ビルシュタインダンパーとコイルスプリングの組み合わせで、EJ25とEJ20では「頭の重さ」が違うので、国内仕様向けにセッティングをやり直した。サスキットと各種フレキシブルパーツと組み合わせると、S209の乗り味に近付けられるとのことなので、VABユーザーには朗報だ。
BRZ用のSTIチタンマフラーが奏でる“いい音”
STIスポーツにSTIの内外装&機能系パーツをフル装備したデモカー。注目はエンジニアの「作ってみたい」という要望をカタチにしたオールチタン製のパフォーマンスマフラー。円柱型プリサイレンサーとメインサイレンサーを並列に配したデュアル構造で、ステンレス製に対し、約40%軽量(重量7.9kg)。
通気抵抗も純正マフラーに比べて約13%低減。特に低~中回転域でのレスポンスや吹き上がりがよく、回転数の上昇に比例して雑味のない澄んだ音色を奏でる。後軸より後ろのリヤオーバーハングが軽くなることで、ハンドリングにも好作用をもたらしている。価格は55万円で前期(A~D型)、後期(E~H型)ともに各25本の限定販売だ。
インプレッサスポーツのSTIスポーツに登場のFF仕様。専用ダンパーがいい感じ!
量産車と同じ工場でインライン生産されるSTIスポーツ。インプレッサSTIスポーツには、シリーズ初のFFが設定されている。
フロントには油圧の流路を2つ設けることで、ストロークの増減に合わせて最適な減衰力を発生させるショーワのSFRD(周波数応答型ダンパー)を装着。STIがSFRDを採用する理由は、コーナリングフォースを積極的に使うために、内輪側のサスをスムーズに伸ばしたいから。ダンパーが硬いとロールしたときに荷重が抜けて接地感が乏しくなるが、SFRDは内輪側が路面にベタッと吸い付き、細かい振動も吸収するので乗り心地も滑らか。
STIが目指す走りの方向性とSFRDの特性は相性がよく、他車種への展開も期待したい。
〈文=湯目由明 写真=山内潤也〉
STI(スバルテクニカインターナショナル)
Posted at 2021/01/20 20:22:25 | |
トラックバック(0) |
富士重工 | 日記
2021年01月20日
スバルとソフトバンクが5G通信で一歩前進
5Gを使った技術検証でスムーズな自動合流を実現。自動運転技術への貢献に期待
スバルとIT大手のソフトバンクは2019年から5G通信とセルラーV2X通信を活用した自動運転制御の共同研究を進めてきたが、2020年8月に制御が難しいとされる合流時の運転支援に成功したことを発表。まだ実証実験レベルではあるが、モバイルネットワークを通じてクルマが路側設備や他車、歩行者などと通信できるセルラーV2Xと普及し始めた5Gの連携により、合流時の制御も可能なことが証明され(世界初だという)、自動運転の実現へ一歩近づいたと見てよさそうだ。
合流時は本線走行中のクルマとの車速の違いによる衝突や接触という危険がともない、さらに本線が渋滞しているとなかなか合流しにくいという障壁もある。今は運転者同士のコミュニケーションでこなしている部分を自動運転で実現するのはなかなか難しいのだが、そこを5Gやソフトバンクの高精度測位サービスなどを使ってクリアしようというのが今回の実験の主旨となる。テストコースの実験では衝突の可能性を予測して車速をコントロールすることでスムーズに合流でき、さらに本線渋滞を模した状況でも合流が可能になったという。渋滞合流では本線上の相手車両にも「合流したい」という信号を受ける機能が必要となるが、それが実地検証できた意味は小さくない。アイサイトの出番はなかったようだが、次世代通信を活用した自動運転の方向を確証できたことで、また一歩駒を進めたと見て間違いないだろう。
Posted at 2021/01/20 20:20:03 | |
トラックバック(0) |
富士重工 | 日記