2021年02月12日
レース未使用! 11台限定フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」は買いか?
■11台だけ製作されたレースモデルの「348」
ストーリーの始まりは、1993年のイタリアスーパーカー選手権で、フェラーリ「348GT」をドライブしたオスカー・ララウリが、クラス2のチャンピオンに輝いたことにあった。
その栄光に満ち溢れたリザルトと、それに刺激されたカスタマー・ドライバーのために、フェラーリは翌1994年のBPR GT選手権やル・マン24時間レースに、この348GTを参戦させることを決断。レギュレーションに適合させるために、あらかじめある程度の仕様を変更したホモロゲーションモデルであるロードカーを製作したのだ。
このロードカーこそが、「348GTコンペティツィオーネ」である。生産台数は、わずか50台のレアモデルだ。
●1994 フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」
この50台の348GTコンペティツィオーネをベースに、さらに実際にレースに使用するための車両を製作したのは、フェラーリがF1以外のワークス活動から撤退して以降、それらのレース活動を受け継いだミケロットである。
まずはベース車である348GTコンペティツィオーネの仕様を簡単に紹介しよう。あくまでもコンペティションモデルを製作するためのベース車であるため、変更点はさほど多くはない。
ホイールサイズはフロントが8J、リアが10Jに拡大され、スピードライン製のツーピース・タイプが選択されている。タイヤも各々225/40ZR18、リアが265/40ZR18と拡大された。
軽量化への取り組みも積極的だった。左右のドアパネルと前後のバンパーはカーボン製を採用した。エンジンもノーマルと共通の3.4リッターV型8気筒の320ps仕様が搭載されていた。
インテリアではステアリングのセンター部が別体式となり、その下部にはシリアルナンバーが、そしてスクーデリア・フェラーリのエンブレムが入る。シートはカーボン製フレームのレーシングバケットだ。
■レース未使用の貴重なフェラーリとは?
この348GTコンペティツィオーネのレーシングモデルが、2021年2月のパリ・オークションに出品されることが決まった。主催のRMオークションによれば、ミケロットはさらに50台の348GTンペティツィオーネとは別に、11台のレース参戦用のモデルを製作しているという(諸説あり)。
エントリー名はあくまでも348GTコンペティツィオーネとなるが、実際には「348コルサ・コンペティツィオーネ」とも、「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」とも呼ばれた。
●1994 フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」
348GTミケロット・コンペティツィオーネは、ホモロゲーションモデルの仕様に加え、リアウインドウとスライド式のサイドウインドをプラクシ製とするなど、さらに軽量化が進められ、乾燥重量は1180kgにまでダイエットされた。
ちなみにこの車重は、ロード仕様の「348GTB」と比較して270kgほど軽い数字だ。
前後のサスペンションはコニ製のダンパーを使用したもので、ブレーキもブレンボ製のクロスドリルタイプへと改められている。ホイールもこのモデルのためのスペシャルとなり、マグネシウム製が採用された。
エンジンは348GTBのF119H型がベースとなるが、コンロッドをチタン製とするなど、各パーツの材質や形状変更がおこなわれたほか、8連バタフライスロットルなどを装備。最高出力は無鉛ガソリン仕様でも350psを得たと当時の記録にはある。
出品車のS/N:99107は、アメリカに輸出されたミケロット・コンペティツィオーネのうちの1台だ。走行距離はわずかに3503km。
サーキット・ドライブに稀に使用されたようだが、レースへの参戦記録は残っていない。現在では、ル・マン・クラッシックなどへの参加資格を得た348ミケロット・コンペティツィオーネ。そのコンディションを考えれば、サーキット・ドライブを楽しみたいカスタマーにとって、間違いなく「買い」の1台といえそうだ。いったいいくらで落札されるのか楽しみである。
Posted at 2021/02/12 23:03:21 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2021年02月12日
最高出力1048bhpのハイパー2+2クーペ「ザ・ナラン」、サーキット用に着脱可能な空力パッケージを開発
The Naran Celare Pack
ザ・ナラン ケラーレ・パック
20分でノーマル仕様に空力パッケージを装着
高級プライベートジェットビジネスを手がけるアミール・ナランによって2020年に創立された「ナラン・オートモーティブ(Naran Automotive)」は、同社初のグランツーリスモ「ザ・ナラン 」を開発している。今回、開発の一環としてユニークな「ケラーレ・パック(Celare Pack)」を発表した。
ザ・ナランは、妥協を排したハイパースポーツのダイナミクスと、贅を尽くしたエクステリア及びインテリアを組み合わせた2+2シータークーペ。サーキットでの限界レベルの走行と、一般公道でのエレガンスなアピアランスという相反するニーズに応えるよう、今回の「ケラーレ・パック」が登場した。
ケラーレ・パックは、ラテン語で「隠す(Celare)」という言葉に由来。モータースポーツにインスパイアされたこのオプション・パックには、取り外し可能なデタッチャブル・リヤウイング、エアフローディスラプターを含むフロントセクションの空力パッケージ、タイヤの変更などが含まれている。これらのサーキット用パッケージは、ナラン・オートモーティブのエンジニアにより、20分でノーマル仕様から装着することが可能だ。
EY3エンジニアリングが空力開発を担当
ザ・ナランは、4シーター、全輪駆動を採用し、最高出力1048bhp・最大トルク1036Nmを発揮する5.0リッターV8ツインターボをフロントミッドに搭載。洗練された空力パッケージは、ノーマルの状態でもGT3レーシングカーを上回る1377kgのダウンフォースを発生する。0-60mph加速は2.3秒、0-100mphは4.56秒、最高速度は230mph(約370km/h)を超えるパフォーマンスを実現している。
ナラン・オートモーティブは、中国のスーパーEV「ニオ EP9(NIO EP9)」を手掛けたダニエル・メンセが率いる「EY3エンジニアリング」と共同で、美しいエクステリアを損なうことなく車両全体のエアロダイナミクスを最適化した。
EY3エンジニアリングのエンジニアリング・ディレクターを務めるメンセは、ザ・ナランの空力パッケージについて次のようにコメントした。
「ザ・ナランのエアロダイナミクスは、GT3レーシングカーをベンチマークに開発されました。つまり、モータースポーツの血統にしっかりと根ざしています。私たちは、特徴的なデザインを損なうことなく、究極のラップタイムとパフォーマンスの実現を目標に掲げました。そのためにもエアフローの最適化に取り組み、独自の空力ソリューションが生み出されたのです」
カスタマーが求める相反する要望に対応
EY3エンジニアリング以外にも、多くのパートナーとの協力でザ・ナランは開発されている。エクステリアデザインは、Wynデザインの創設者で「アポロ(Apollo IE)」や「デ・トマソ P72」のデザインを手掛けたジョン・ウォンが担当。元アストンマーティン・ラゴンダのケイト・モンゴメリーは、カラー&マテリアルのチョイスを手掛けている。
専用設計の5.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、こちらもパートナー企業のレーシング・ダイナミクス(Racing Dynamics)社との共同によりドイツで製造。わずか49台のみが生産され、各車両はモデル名の指定を含めオーナーの好みに合わせて完璧なカスタマイズが可能となる。
ナラン・オートモーティブの創業者でありCEOを務めるアミール・ナランは、今回発表されたケラーレ・パックについて次のようにコメントした。
「私たちは、パフォーマンス、デザイン、ラグジュアリーという相反する要素にも妥協することなく、他の追随を許さないドライビング体験の提供を目標に掲げました。ワールドクラスのパートナーが持つ専門知識により、通常ではハイレベルなモータースポーツでしか採用されない革新的な空力ソリューションを、生産車に搭載することが可能になりました」
「今回発表したケラーレ・パックは、お客様に提供する無限のテーラーメイドと、ユニークなオーナーシップ体験を具現化したものです。他の追随を許さないドライビングパフォーマンスと、オーダーメイドのラグジュアリーを高い次元で両立しました」
Posted at 2021/02/12 22:58:06 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2021年02月12日
「急増する車両盗難から愛車を守れ!」窃盗団の車内侵入を防ぐお手軽パーツに大注目
サッシュレス車の弱点をガード!
内装の隙間に差し込むだけで装着可能なお手軽対策グッズ
自動車盗難やパーツ窃盗の被害は留まるところを知らず、近年では中古車相場が高騰している90年代のスポーツモデルも餌食になっている。その要因の一つとして挙げられるのは、当時流行したサッシュレスドア(窓枠がないデザイン)の構造だ。
サッシュレスドアは、ガラスとウェザーストリップ(ゴムモール)の隙間から特殊な器具を挿入すれば、物理的にインナーハンドルのロックを解除することが可能なのである。カーセキュリティのプロショップ”A2M(エイツーエム)”は、こうしたサッシュレスドア車の弱点に着目。器具を挿入されても、インナーハンドルにはアタックできないようにするカバーをオリジナルで開発したのだ。
ラインナップはR32~R33スカイライン&S13~S14シルビア用、R34スカイライン&S15シルビア用、GDインプレッサA~D型用、GDインプレッサE型~用の4種類。価格は運転席&助手席用のセットで2万6200円となる。予算的な都合で本格的なセキュリティシステムの導入に踏み切れないオーナー諸氏は、盗難対策の第一歩としてぜひ購入を検討していただきたい。
●問い合わせ:A2M 群馬県桐生市広沢町7-5019-1 TEL:0277-46-9911
Posted at 2021/02/12 22:55:18 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2021年02月12日
次期型開発中は間違いなし! スバル スポーツセダンの雄「WRX」はどうなるか!?
北米では2021年モデルが発売された『WRX』だが、ベストカーのスクープ情報では2021年夏に『WRX S4』が、遅れて『WRX STI』がフルモデルチェンジを果たすと予想している。
現在スバルが持っているリソースから考えると、次のフルモデルチェンジでどのように変わりそうかや、次期WRXに求められる立ち位置とは何かについて語っていきたい。
文/渡辺陽一郎
写真/SUBARU、編集部
【画像ギャラリー】伝統の走りは継承!スバルWRX 次期型の気になる全貌をチェック!
■すでに新車では手に入らないWRX STI & WRX S4
運転する楽しさと4名乗車の可能な実用性を併せ持つスポーツセダンは、大人のクルマ好きにとって魅力的な存在だ。ファミリーでも使えて、クーペとは違う落ち着いた雰囲気も備える。高性能をひけらかさない控え目な性格も、スポーツセダンの特徴だろう。
このようなスポーツセダンの中心的な存在がスバル『WRX』だ。6速MTを搭載する『WRX STI』は2019年に生産を終えており、販売店によると「CVT(無段変速AT)を組み合わせた『WRX S4』も、2021年1月下旬に受注を終了した。少数の在庫車は残るが、基本的にSTI、S4ともに今は新車では購入できない」という。
WRX STI FJ20 ファイナルエディション。スバルのスポーツモデルを支えてきた名エンジンFJ20も惜しまれつつ2019年に生産を終了。純粋なスポーツエンジンが生き残る事が困難な時代となった
■次期型WRXは走りの骨格をレヴォーグと共通化へ
そこで気になるのが次期型の情報だ。従来型を販売している時は、買い控えに繋がるから次期型の情報を伝えたがらないが、生産を終了したなら話は変わる。買い控えの心配もないから教えてくれるだろう。
そこで販売店に尋ねると「今のところメーカーから次期型の情報は来ていない。車両の内容やフルモデルチェンジする時期も不明だ。WRXのお客様からは、次期型について質問を受けるが、返答できないのは申し訳ない」という。ベストカーの把握する情報では、S4は2021年夏、STIは2022年前半に登場する。
スバルは車種の数が少なく、共通化によってコストを抑える必要もある。WRXのために、専用のプラットフォームを用意することは考えにくい。そこで次期WRXは、現行インプレッサから採用が開始された新しいスバルグローバルプラットフォームを使い、2020年に発売されたワゴンの『レヴォーグ』と同様、フルインナーフレーム構造も採用する。構造用接着剤なども併用して、ボディ剛性を向上させながら、車両重量の増加を抑える。
2020-2021日本カー・オブ・ザイヤーを受賞したレヴォーグ。新型WRXはこのレヴォーグとプラットフォームをベースにボディ 剛性のUP、更に新エンジン搭載による走りの進化に期待大!
実際にレヴォーグは、走行安定性と乗り心地のバランスが優れている。次期WRXにも同様の設計を施すことで、走行性能を進化させるだろう。
そしてWRXはセダンだから、後席とトランクスペースの間には、骨格と隔壁が設けられている。ワゴンのレヴォーグと違って、開口部の大きなリヤゲートは装着されない。レヴォーグ以上にボディ剛性を高めやすく、さまざまな条件下で、サスペンションを正確に作動させる。
つまり現時点で次期WRXの走行安定性、操舵感、乗り心地を知りたければ、レヴォーグSTIを試乗するといいだろう。車両の走行性能に関する考え方を含めて、次期WRXの運転感覚は、レヴォーグの延長線上にあるからだ。
走りの基本的な方向性は共通で、ボディや足まわりの剛性と熟成度を高めることで、走行性能をさらに引き上げたのが次期WRXになる。具体的には、ステアリングを操作した時の車両の正確な反応、峠道などでの曲がりやすさ、危険を避ける時の後輪の接地性などを向上させる。それがCVTを使う『WRX S4』の運転感覚だ。
■注目のパワーユニットは水平対向ながら2.4Lに拡大
『WRX STI』は、従来型と同じく6速MT専用になる可能性が高い。モータースポーツのベース車両という位置付けもあるから、足まわりも強化される。S4のスポーツ指向をさらに強める。
ちなみに従来型のエンジンは、水平対向4気筒2Lターボであった。WRX S4は設計が比較的新しいFA20型、STIは以前から採用されてきたEJ20型だ。開発者に2種類のエンジンを使い分ける理由を尋ねると「STIにはモータースポーツの使用も含めて、チューニングを行うお客様が多い。この時に新しいFA20型では、従来のチューニングパーツを使えなくなったり作業の仕方が変わってしまう。そこでSTIには、あえて従来型のEJ20型を搭載した」と説明された。
そして次期型では、エンジンを全面的に刷新する。2020年11月に北米で発表された次期BRZの水平対向4気筒2.4Lをベースに、ターボを装着する。
このエンジンはFA20型の排気量を拡大したFA24型とされ、S4はターボの装着により、最高出力を290ps、最大トルクは42kgm前後となりそうだ。現行型は300ps/40.8kgmだから性能の数値に大差はない。排気量の拡大で従来の性能を確保しながら、効率を向上させることで、燃費規制も視野に入れて燃料消費量を抑えることになりそうだ。
次期WRX S4は2.4Lターボ車となる模様。最高出力290ps最大トルク42kgm前後と現行型とほぼ同スペックながら、燃費を改善するなど環境性能を向上させる。トランスミッションはCVTだ
一方、スポーツ指向の強いSTIは、FA24型をベースにしながらピストンやコンロッドなどを変更する。エンジン型式はFA24型でも、中身は大幅に異なる。従来のSTIも、高強度鋳造ピストン、強化エンジンマウント、大型インタークーラーなどの採用でチューニングのニーズに対応しており、次期型ではこの特徴をさらに強めるだろう。
従って次期WRX STIは、動力性能の向上率が大きい。最高出力は400ps、最大トルクは50kgm前後に到達しそうだ。従来型の308ps/43.0kgmに比べると、大幅にパワーアップとなる。
次期WRX STI予想CG。エンジンは 名機EJ20搭載の現行型とは異なり、S4と共通のFA24型を搭載するが、中身はモータースポーツでの活躍を前提とした全くの別物。驚異的な動力性能を獲得する!
従来型もCVTを搭載するS4は一般ユーザー向け、6速MTのSTIはモータースポーツにも適した高性能モデルという位置付けだったが、動力性能の数値に大差はなかった。そこを次期型は、STIを400ps/50kgmまで高めることで、S4との違いを明確にする。
■ライバルは高額車ばかり! 高性能ながらお手頃価格のWRXへの期待
ここまで性能が高まると、走行安定性も向上させねばならない。STIはS4をベースにしながら、ボディやサスペンションにも手を加えて走りのバランスを整える。
レヴォーグSTIに採用されたのと同様の電子制御式ショックアブソーバーも装着する。走行状態に応じてショックアブソーバーの減衰力が最適に調節され、なおかつドライブモードの切り替えにより3段階の設定を選べる。これをWRX用にアレンジする。
次期WRXのボディサイズと運転のしやすさは、従来型やレヴォーグに準じる。全長4650×全幅1805×全高1450mm前後だ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)はレヴォーグと同じ2670mmで、従来型に比べると20mm長くなる。
スポーツ専用モデルにありがちな極端な幅広ボディとはならず、レヴォーグと同様に日本の道路事情にマッチしたボディサイズになりそうだ。この凝縮感のあるフォルムにグッとくる
ホンダ『シビックタイプR』(すでに販売は終了している)のボディサイズは、4560×1875×1435mmで、ホイールベースは2700mmだ。似かよった大きさだが、WRXは全幅を抑えることで、混雑した街中や狭く曲がりくねった峠道での扱いやすさに配慮する。WRXの適度な大きさは、国内向けのワゴンとされるレヴォーグをベースに開発した効果でもあるだろう。
このほかの日産『GT-R』、ホンダ『NSX』、トヨタ『スープラRZ』、レクサス『RC F』といった高性能モデルは、いずれもボディが全般的に大きく、価格は700~1000万円に達する。
その点でWRXは、高性能なエンジンと4WDシステムを搭載しながら、ボディサイズや価格が適度で高性能車の中では購入しやすい。次期型はSTIでもアイサイトを選べるようになり、S4についてはアイサイトXも採用する。日本のユーザーに向けた配慮の厚い高性能車だ。
価格はS4の場合、安全装備や運転支援機能を充実させた仕様が450万円位になる。STIは高性能化も著しく、前述の通りメカニズムも上級化するから500万円前後だ。それでも700~1000万円というほかの高性能車に比べれば割安になる。最も価格の近い高性能車は、シビックタイプRで価格は475万2000円だ。
WRXは日本の使用環境に適した高性能車で、S4とSTIを用意することにより、モータースポーツまで含めた幅広いニーズに対応している。特にS4は走行安定性と併せて乗り心地にも配慮するから、日常的な移動にも使いやすい。
そして高い動力性能に対応した優れた走行安定性により、WRXなら高速道路上でトラブルに見舞われた時でも、急ブレーキを作動させながらステアリング操作で危険を避ける操作を的確に行える。
高性能なスポーツセダンであると同時に、進化したアイサイトとの相乗効果で、安全性の優れたクルマとしても注目される。高速道路を頻繁に使う場合、運転の楽しさよりも安全性の向上を目的に、WRXを購入する方法もあるだろう。
WRXは発売が待ち遠しいクルマだ。スバルはせめて、今後の発売スケジュールを明らかにして欲しい。そうしないとユーザーは、欲しくても購入に向けた計画を立てられない。
ハイレベルな動力性能と安全性の高さも両立するモデルとなりそうだ。現在のところスバルから発売時期のアナウンスは無い。が、全国のスバルファンがその登場を待ちに待っている!
いよいよ来るぞ新型WRX STI!!! スバルの2022年を追う
昨秋からのラインナップ一新を経て、レヴォーグ発売、BRZの世界初公開(北米)と、怒涛の新型ラッシュが続くスバル。
今年(2021年)もその勢いは衰えず。WRX S4、レガシィアウトバック、さらにはSUVクーペ「アドレナリン」と、ファンにとって楽しみなモデルが続く。
そして2022年、いよいよ復活すると目されているのがWRX STIだ。インプレッサとともに最新情報をお届けする!
●スバル2021年のラインナップ
・BRZ(7月)
・WRX S4(8月)
・レガシィアウトバック(10月)
・アドレナリン(12月)
【画像ギャラリー】2022年登場! スバル WRX STIとインプレッサ 予想CGと最終仕様・現行型を比較!
※本稿は2021年1月のものです
文・予想CG/ベストカー編集部、写真/SUBARU、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号
■2.4Lターボ搭載! 出力は400ps級!!! 新型WRX STI(2022年3月デビュー)
堅牢で耐久性に優れた名機・EJ20型エンジンの生産終了により、現在スバルのラインナップから姿を消しているWRX STIが、来春に復活する。
新型はプラットフォームがSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)になり、さらにレヴォーグで高い評価を得ているフルインナーフレーム構造も採用。
大幅に高められたボディ剛性による走りの質感向上が期待される。
今夏(2021年)登場のWRX S4のデザインを踏襲するが、大型リアウイングの装着で差別化を図る(画像はベストカー編集部による予想CG)
その新たなボディに搭載されるエンジンは、北米で販売されるSUV、アセントが積むFA24型2.4L直噴ターボ。
このエンジンは今夏にデビューする新型WRX S4にも採用されるものだが、S4が290ps程度の出力に抑えられるのに対し、STIは高度な専用チューニングにより400ps/50.0kgm級のパフォーマンスを目指して鋭意開発中だという。
400ps/50.0kgm級の4WDとなればトータルの戦闘力は圧倒的に高くなるだろう
これは新型WRX STIが、421ps/51.0kgmの出力を発生する、最強の2Lターボ搭載車・メルセデスAMG A45S 4MATIC+を開発ターゲットとしているからであるが、この強敵にWRX STIがどこまで迫れるか注目される。
トランスミッションの設定は6速MTのみになる予定。メルセデスAMG A45Sのミッションは8速DCTであり、このあたりにメーカーごとのスポーツに対する考え方の違いが見られるようで面白い。
予想価格は450万~550万円。内容を考えれば、正直バーゲンプライスだ。
ヘッドライトと共通イメージとされたリアコンビランプが目立つ。リアはエッジが強調され、精悍な印象だ(画像はベストカー編集部による予想CG)
■1.5Lターボの設定に期待! 新型インプレッサ(2022年11月デビュー)
スバルが誇るベーシックモデル、インプレッサのフルモデルチェンジが2022年11月に行われる。
6代目となる新型も現行型同様、ハッチバックの「スポーツ」、セダンの「G4」が用意され、駆動方式はFFを基本としながらも、グレードによっては4WDを設定。ミッションはリニアトロニックCVTとなる。
新型インプレッサ。トルクで有利な1.5Lターボに期待したいところだ(画像はベストカー編集部による予想CG)
搭載エンジンも現行型同様、1.6Lと2L、2種の水平対向4気筒エンジンが想定されているが、ダウンサイジングの理念で作られた新開発の1.5Lターボに置き換えられる可能性もある。
ベストカー的には、この新開発ターボエンジンに期待したい。
また現代のクルマに欠かせない予防安全性能も、レヴォーグに初搭載された「アイサイトX」が選択できるグレードが用意されるなど、抜かりなく進歩。
新型インプレッサは、スバルらしい爽快な走りと堅実な作り、そして優れた先進安全技術が魅力の一台となる。
アイサイトX搭載グレードは、レヴォーグ同様タテ型モニターが目立つコックピットとなるだろう(画像はベストカー編集部による予想CG)
Posted at 2021/02/12 22:52:33 | |
トラックバック(0) |
富士重工 | 日記
2021年02月12日
トヨタ GT86 現行型、英国での販売を終了…次期型は?
トヨタ自動車(Toyota)の英国部門は2月3日、『GT86』(日本名:『86』に相当)の販売を終了した、と発表した。英国では、9年間の歴史に幕を下ろしている。
◆トヨタとスバルが共同開発したFR駆動のスポーツカー
トヨタとSUBARU(スバル)は2005年10月、業務提携の基本合意を締結した。その後、2008年4月に発表した開発・生産における協力関係のさらなる発展拡大の中で、FRスポーツカーの共同開発をスタートさせた。トヨタ86とスバル『BRZ』は、トヨタとスバルが共同開発したFR駆動のスポーツカーで、企画とデザインを主にトヨタが、開発と生産を主にスバルが担当した。
スバルBRZ、トヨタ86ともに、スバルならではの水平対向エンジンを搭載する。水平対向エンジンを低く、より車両中心に近い後方に搭載することにより、世界トップクラスとなる低重心パッケージングを追求していた。
◆欧州発売は2012年夏で車名は「GT86」
トヨタモーターヨーロッパは2012年夏、GT86を欧州市場で発売した。トヨタモーターヨーロッパによると、車名の由来はトヨタのGTカーの歴史と、名車『カローラレビン』(AE86型)に敬意を表したものだという。
車名以外では、ハンドル位置を除いて、欧州仕様と日本仕様の基本的な違いはなかった。直噴2.0リットル水平対向4気筒ガソリン「D-4S」エンジンは、最大出力200ps/7000rpm、最大トルク20.9kgm/6600rpmを獲得していた。
トヨタモーターヨーロッパは2016年春、欧州仕様のGT86の2017年モデルを発表した。デビュー以来、初の大幅改良を実施した。フロントは、開口部を大型化した新しいバンパーをはじめ、新デザインのLEDヘッドランプ&ウインカーを採用。リアはLEDテールランプとバンパーが新しい。アルミホイールも新デザインとした。
室内は、質感の向上を追求し、ドアトリムなどに、ソフトな触感の新素材を採用した。シート素材も変更され、シルバーのステッチ入りに。スポーティなステアリングホイールには、オーディオ操作スイッチと86のロゴが付く。また、欧州仕様では、レザー&アルカンターラのシートと、スウェード仕上げのインパネをオプション設定し、GT86のスポーツイメージを、さらに際立たせた。
足回りは、ダンパーとスプリングを再チューニングした。ダンパーの減衰力やスプリングレートを変更。トヨタモーターヨーロッパによると、コントロール性や敏捷性を向上させ、さらに楽しいドライブを追求しているという。
◆過去9年間のGT86を捉えた短編映画を公開
トヨタ自動車の英国部門は、このGT86の販売を終了したと発表した。初代GT86の成功を祝うために、トヨタの英国部門は過去9年間のGT86の最高の瞬間のいくつかを捉えた短編映画を公開している。
短編映画では、全盲ドライバーのアミット・パテル氏による「サーキットを走行したい」という夢の実現を、トヨタが支援したストーリーなどが紹介されている。また、GT86は、ドリフトチャンピオンのフレドリック・アースボ選手により、宇宙から見ることができる目印を地球上に記した。ミルブルックテストセンターのスキッドパッドにおいて、最大出力1150hpのGT86を走行させ、軌道を回る衛星から見えるほど、巨大な86のロゴを路面に残している。
◆英国では9年間に7500台を販売
英国での9年間の販売期間中、GT86はおよそ7500台が顧客に引き渡された。GT86は、現在の『GRスープラ』と『GRヤリス』、そして、その精神を受け継ぐ将来のモデルへの道を切り開くという。トヨタの英国部門は、「GT86のストーリーは、これで終わりではない。次の章がある」と、次期型に含みを持たせている。
Posted at 2021/02/12 22:49:16 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記