2021年06月08日
2021年ETRCのエントリーリストが確定。全7戦30レースに向け16台のトレーラーヘッドが参戦
6月12~13日にハンガリーの首都ブタペスト近郊のテクニカルコース、ハンガロリンクで開幕を迎えるETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップが、2021年のエントリーリスト確定版を発表。全7戦30レースのシーズンに向け、16台のトレーラーヘッドたちがグリッドに並ぶこととなった。
この5月には本来の開幕戦予定地だったイタリア・ミサノ戦を、5月22~23日の週末から10月に移す決断を迫られたETRCだが、FIA欧州格式選手権のシリーズオーガナイザーを務めるETRA(トラック・レーシング・アソシエーション/Truck Racing Association)とFIA国際自動車連盟、そして各国のレース主催団体らと協力し、現在の環境で関係者全員の安全を保つため、チームとスタッフの健康チェックを含む既存の衛生概念を、さらに改善する計画であるとアナウンスしている。
そんななか発表された2021年のフルエントリーリストでは、シリーズ6冠を誇る“帝王”ヨッヘン・ハーンが引き続き自らのチームを率いて参戦。2021年も“ワークストラック”となる『IVECO S-WAY Racing trucks(イベコS-WAYレーシングトラック)』で2年目のシーズンに挑み、前人未到7度目のタイトル獲得を狙うとした。
そのハーンに対し、過去数シーズンで最大のライバルと目されてきたハンガリー出身ドライバー、ノルベルト・キスも、引き続きRévész Racing(レベス・レーシング)のMAN(マン)をドライブ。
開幕の地元戦は限られた数のファンを前にレースを戦うことになりそうだが、2020年もシーズンキャンセル発表まで連勝に連勝を重ねたパフォーマンスを基に、2014年と2015年に獲得したタイトルを取り戻すことを目指している。
さらにハーンやキスと並ぶふたりのETRCチャンピオンも健在で、2017年王者のアダム・ラッコは今季も地元チェコ共和国のチームであるBUGGYRA Racing(バギラ・レーシング)のFREIGHTLINER(フレートライナー)で参戦。唯一のボンネットキャブ型ヘッドでタイトル奪還に挑み、スペイン出身の大ベテラン、アントニオ・アルバセテも、2005~2006年、そして2010年のタイトルホルダーとして引き続きT Sport Bernau(Tスポーツ・ベルナウ)に残留してシリーズを戦う。
■「今年も間違いなくエキサイティングなレースが展開される」とETRAディレクター
わずか2戦のみとなった2020年に、優勝と2度の表彰台を獲得したドイツ出身のサッシャ・レンツは、自身6度目のシーズンに向けてもその好調さを持ち越すべく、こちらもSL Trucksport 30(SLトラックスポーツ30)のマンと体制を維持する。
そして、ETRAやFIAからも「近代のレーシングシーンにおいて、FIAチャンピオンシップに参戦するなかで、おそらくもっとも成功した女性レーシングドライバー」と評されている“シュテフィ”ことステファニー・ハルムも、引き続きTeam Schwabentruck(チーム・シュワーベントラック)のイベコS-WAYで、帝王ハーンとともにマニュファクチャラー登録ドライバーとしてシリーズに挑む。
通常運営のチャンピオンシップ開催だった2019年には、それぞれ3勝、2勝を記録したレネ・ラインアート(レイナート・レーシング/イベコ)や、アンドレ・クルシム(ドントタッチ・レーシング/イベコ)らに加え、昨季よりシリーズ最年少ドライバーとしてフル参戦を果たしたアリーヤ・コロックも、引き続きバギラ・レーシングに残留してフレートライナーをドライブする。
現在16歳の彼女は、2020年最初のレースで若手有望株が登録するグッドイヤー・カップで2位、総合成績で8位という好成績を納め、デビュー戦でその才能を示す鮮烈な印象を残している。
こうしたリスト確定のニュースに際し、ETRAディレクターのロルフ・ウェルナーは「グリッドは非常に競争力があり、今年も間違いなくエキサイティングなレースが展開されるだろう」と期待を寄せた。
「ここ数年、我々ETRCは一貫して強力なグリッドを維持してきたが、この難しい時代にもチームの継続的な取り組みを見るのは素晴らしいことだ。そして今年も、ハンガリーのトラックファンを前に開幕戦を迎えられることを本当にうれしく思っている」と語ったウェルナー。
「どの国のイベントでも熱狂的な歓迎を受けているが、ファンこそがチャンピオンシップの中核であり、このスポーツを特別なものにする不可欠な部分だ。彼らがグランドスタンドに戻ってくる日が待ち遠しいね」
また、イタリアを代表する参戦マニュファクチャラーのイベコは、FIA ETRCとの公式パートナー契約を延長すると同時に、2021年からシリーズに導入されるHVOバイオフューエルにちなみ、Bio-LNG(液化天然ガス)を動力源とするペーストラック『イベコS-WAY NP』(トップ画像)の導入をアナウンスしている。
Posted at 2021/06/08 22:52:00 | |
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2021年06月08日
存在感を放っていた2ドアの「ロングルーフ」車たち【懐かしのカーカタログ】
昭和の懐かしのあのクルマから、コンセプトカーまで。今回は、ユニークな存在感を放っていた2ドアのロングルーフスタイルのモデルを集めてみた。
◆アウディシューティングブレークコンセプト(2005年)
2005年の東京モーターショーで姿を現したコンセプトカー。残念なことに量産には至らなかったが、“実用的なスポーツカー”に位置づけられ、ロードスターに加えもう1台の『TT』としてもしも発売されていたらかなり人気になったのでは?
◆VWシロッコ(2009年=日本)
『シロッコ』は初代、2代目と続き、いったん『コラード』に任を託した後、3代目として写真のモデルが登場した。2006年パリサロンのコンセプトカー『Iroc』とはグリル形状が異なっていた。スーパーチャージャー+ターボチャージャー付きのユニークな1.4リットルツインチャージャーエンジンなどを設定。
◆ボルボC30(2007年=日本)
ボルボにとって『P1800SE』『480』に次ぐロングルーフモデルとして登場。当時のボルボ『S40』『V50』のクーペ版でもあり、特徴的なリヤコンビネーションランプと大型ガラスハッチがデザイン上の特徴。
◆アルファロメオ145(1996年=日本)
5ドアハッチバックの『146』(日本未導入)とともに登場したコンパクトアルファがこの『145』だった。ロングルーフや、2枚のウインドゥを繋げたリヤクォーター、段違いのウエストラインなどがデザイン上の特徴。2リットルのツインスパークエンジンを搭載。
◆日産エクサ(1986年)
『パルサー・エクサ』の後継だった2代目ではリヤ部分をモジュール化し、クーペと写真の“キャノピー”の2つのスタイルを用意。相互の交換は法規上認められなかったが、脱着は可能で、フルオープン、キャンバスハッチにできた。デザインはカリフォルニア・サンディエゴのNDI(日産・デザイン・インターナショナル)。
◆いすゞ・ジェミニ・ハッチバック(1990年)
『ジェミニ』としては通算3代目、FF化されて2代目だったモデル。ハッチバックはセダン、クーペに次いで登場するも、いすゞの乗用車撤退を受け、1993年に生産終了と短命に終わった。カタログは2代目と同様に設定された“イルムシャー”のRモデル。
◆トヨタ・カローラ・リフトバック(1974年)
1974年に登場した、いわゆる“サンマルカローラ”(3代目)に設定されたのがこのモデル。兄弟車の『スプリンター』でも用意され、ほかにセダン(2ドア、4ドア)、クーペ、ハードトップ、バンと多彩なバリエーション。『セリカLB』同様のネーミングで呼ばれた同車は、2ドアだがワゴン的な用途が叶う、先進的なスタイルだった。今の目で見たほうがカッコいい?
Posted at 2021/06/08 22:49:22 | |
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