2021年10月22日
ポルシェ 718 ケイマン の頂点「GT4 RS」…11月デビューへ
ポルシェは10月20日、『718ケイマンGT4 RS』(Porsche 718 Cayman GT4 RS)を、11月にワールドプレミアすると発表した。同時に、開発プロトタイプ車両の写真を公開している。
◆ニュルでは718ケイマンGT4のタイムを23.6秒短縮
718ケイマンGT4 RSは、『718ケイマンGT4』をベースにさらなるパフォーマンスを追求した「718」ファミリーの頂点に立つモデルだ。現在、開発テストの最終段階にある。もともと、ポルシェの「RS」とは、ドイツ語でレーシング・スポーツを意味する「Renn Sport(レン・シュポルト)」の頭文字に由来する。「718」ファミリーにRSが設定されるのは、今回が初めてとなる。
開発テストは、ワインディングロードとサーキットの両方で行われている。ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでは、ポルシェのブランドアンバサダー兼開発ドライバーのヨルグ・ベルグマイスター氏が、タイムアタックを行った。同氏は、718ケイマンGT4 RSの開発ドライバーとして、500時間以上走行している。
ベルグマイスター氏は、1周20.832 kmのドイツ・ニュルブルクリンク北コースを、車体に軽い偽装を施したプロトタイプ車両を操り、7分09秒300のタイムで周回した。また、以前の計測で用いられていた1周20.6kmを、7分04秒511のタイムで駆け抜けた。これは、718ケイマンGT4に対して、23.6秒速いという。
◆「ポルシェ史上最もシャープな1台」
ドライバーを保護するために、718ケイマンGT4 RSのプロトタイプ車両には、レーシングシートが装備されていた。タイヤはミシュラン「パイロットスポーツカップ2R」で、オプション設定される予定だ。タイムアタックにあたって、第3者の立ち会い人が、車両の標準状態と重量を確認した。
ヨルグ・ベルグマイスター氏は、「718ケイマンGT4 RSは妥協のないドライビングマシンだ。ワインディングロードではゴーカートのように軽快でありながら、サーキットでは安定性とバランスが非常に優れている。そうでなければ、このようなラップタイムは不可能。718ケイマンGT4 RSは、ポルシェがこれまでに開発した中で、最もシャープな1台だ」とコメントした。
◆ベース車両の718ケイマンGT4は420psのフラット6搭載
パワートレインに関しては、現時点では明かにされていない。ベース車両の718ケイマンGT4のミッドシップに搭載されるのは、4.0リットル水平対向6気筒ガソリン自然吸気エンジンだ。新型『911カレラ』シリーズ向けをベースに開発されたこのエンジンは、最大出力420ps/7600rpmを獲得する。従来型の『ケイマンGT4』に対して、45psの強化にあたる。
最大トルクは42.8kgmで、5000~6800 rpmの範囲で引き出される。このエンジンを6速MTと組み合わせた。動力性能は0~100km/h加速が4.4秒。最高速は304km/hと、300km/hオーバーを可能にする。その一方、低負荷走行時には、シリンダーの一部を休止し、燃費性能を追求している。
718ケイマンGT4の足回りには、軽量スプリングストラットのフロントとリアアクスルに、レーシング技術を導入した。シャシーとの接合部分には、ボールジョイントを使用。車高が30 mm低くなる「ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント」が重心を下げ、サーキットでパフォーマスを発揮するチューニングを施した。「ポルシェ・スタビリティ・マネジメント(PSM)」は、オプションで無効にすることが可能。メカニカルリアディファレンシャルロックを備えた「ポルシェ・トルク・ベクタリング(PTV)」は、縦方向と横方向のダイナミクスやコーナリング性能を引き上げている。
【ニュルを激走】新型ポルシェ718ケイマンGT4 RS テスト走行公開 11月に正式発表予定
ラップタイムでGT4を圧倒
ポルシェは、718ケイマンGT4 RSの発売を決定し、ニュルブルクリンクで最終評価テストを行っている映像を公開した。
最新の718ケイマンGT4のハードコアモデルで、以前にもプロトタイプが同サーキットで走行している様子が目撃されている。ポルシェは、このモデルを来月にも正式発表する予定だ。
ポルシェによると、718ケイマンGT4 RSが、ニュルブルクリンク北コース20.832kmを7分9秒300で走行したという。20.6kmの短いバージョンでは7分4秒511を記録しており、通常の718ケイマンGT4よりも23.6秒速いとしている。
周回をこなしたのはテストドライバーのヨルグ・ベルクマイスターで、マシンにはフルレーシングシートとオプションのミシュラン・パイロットスポーツカップ2 Rタイヤが装着されていた。
ポルシェのGTモデルの責任者であるアンドレアス・プルーニンガーは、GT4 RSが「軽量構造、より大きなダウンフォース、より大きなパワー、そしてドライバーの入力に対するハイレベルの応答性とフィードバックなど、真のRSを特徴づけるものすべてを備えている」とコメントした。
技術的な詳細は明らかにされていないが、新しい公式画像と以前のスパイショットから、RS特有のボディワークが確認できる。
フロントには、911 GT2 RSと同様のNACAダクト付きボンネットが備えられており、リアのクォーターガラスは、冷却口に置き換えられている。また、フロントのブランキングプレートが、新たに追加されており、兄弟モデルの911 GT3 RSと同様の、ウイングに取り付けられたエアアウトレットが採用されると思われる。
GT4よりも大型化したリアウィングは、マウント部分に新しいデザインが採用されているように見える。ホイールには、従来の5ラグのパターンに代わり、モータースポーツにインスパイアされたセンターロックシステムが採用されており、サーキットでのポテンシャルがうかがえる。
自然吸気の存続に意欲的
718と911の責任者であるフランク・ステフェン・ウォライザーは、2019年のフランクフルト・モーターショーでAUTOCARに対し、718ケイマンGT4の走りに特化したRSバージョンを見てみたいが、実現するかどうかは開発の優先順位によると語っていた。
ウォライザーは当時、「誰もがRSを求めています。GT4 RSのイメージはありますが、まだ決定ではありませんし、チャレンジングなものとなるでしょう。実現できたらいいと思いますし、さらなるパワーが欲しいとも思います。需要のあるマーケットに投入する必要があり、標準モデルよりもはるかに高価となるでしょう」と述べた。
GT4 RSはこれまで、価格と性能が911 GTモデルに近すぎると言われてきたが、GT4用の新しい4.0Lフラット6への投資を有効活用するため、同じユニットを搭載したニューモデルの投入が予想されている。ポルシェはフェイスリフトの一環として、このフラット6をケイマンやボクスターなどの主力モデルに追加することを目指しているようだ。
ウォライザーは「検討を開始した」と述べるにとどまったが、米国市場では現行の4気筒モデルがあまり歓迎されていないことも認めている。
「米国の顧客は4気筒ではなく、4Lを求めています」とウォライザー。
また、ポルシェはボクスターに相当する新型EVの開発に取り組んでいるが、2019年にウォライザーが語ったところによると、電動の量産ハイパーカーを販売することは、少なくとも当面は考えられないようだ。
「電動ハイパーカーの研究は数多く行われていますが、ナンバープレートを付けて路上に出てきたとき、ちゃんと機能するのか注意したいところです」
「(電動ハイパーカーは)ドラッグレーサーがスポーツカーにふさわしいと言っているようなもので、確かに0-100km/h加速は完璧ですが、それを実用化してニュルブルクリンクを何周も走らせることは、現在の技術では不可能です」
ウォライザーは、ポルシェが誇る自然吸気のGTエンジンを長く存続させるために、ハイブリッド技術を利用するというアイデアを受け入れている。
「低回転の電気モータートルクと、高回転の自然吸気エンジンの相性は抜群です。わたし達は自然吸気エンジンの存続に意欲的に取り組んでいます」
ポルシェが11月に新型車公開、718 ケイマン GT4 RSの可能性も
ロサンゼルスモーターショー主催団体は10月19日、ポルシェが11月17~18日に米国で開催される「オートモビリティLA 2021」において、新型車をワールドプレミアすると発表した。
2017年に開始されたオートモビリティLAは、ロサンゼルスモーターショーのコネクテッドカーエキスポとプレス&トレードデーを統合したもの。自動車業界とテクノロジー業界が、新製品や新技術を発表する場となる。
ポルシェは、このオートモビリティLA 2021において、新型車をワールドプレミアする予定だ。ポルシェは、現在開発を進めている『718ケイマンGT4 RS』を、11月にワールドプレミアすると発表しており、同車がオートモビリティLA 2021でデビューする可能性もある。
『ケイマン』とロサンゼルスモーターショーの関係は深い。2010年のロサンゼルスモーターショー2010では、『ケイマンR』(初代の987型ベース)を初公開した。2012年のロサンゼルスモーターショー2012では、2代目(981型)ケイマンをワールドプレミア。2015年のロサンゼルスモーターショー2015では、『ケイマンGT4 クラブスポーツ』(2代目の981型ベース)を初公開している。
Posted at 2021/10/22 23:31:59 | |
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ポルシェ | 日記
2021年10月22日
スバル、新型車を発表へ…オートモビリティLA 2021
ロサンゼルスモーターショー主催団体は10月19日、SUBARU(スバル)が11月17~18日に米国で開催される「オートモビリティLA 2021」において、新型車を初公開すると発表した。
2017年に開始されたオートモビリティLAは、ロサンゼルスモーターショーのコネクテッドカーエキスポとプレス&トレードデーを統合したもの。自動車業界とテクノロジー業界が、新製品や新技術を発表する場となる。
スバルはロサンゼルスモーターショーを重視しており、新型車を発表してきた。2018年には、スバル初のプラグインハイブリッド車(PHV)、『クロストレック・ハイブリッド』をロサンゼルスモーターショー2018で発表した。クロストレックは、日本市場で『XV』に相当するクロスオーバーSUVだ。
また、2017年のロサンゼルスモーターショー2017では、3列シートSUVの『アセント』をワールドプレミアしている。
Posted at 2021/10/22 23:25:13 | |
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富士重工 | 日記