ボッシュ新拠点開所式に独メルケル首相登場も、VW問題言及せず
10月14日、ドイツのシュツットガルト郊外にあるレニンゲンに設立されたボッシュの新研究センターの開所式にアンゲラ・メルケル首相が登場。
自身も物理学の博士号を持つメルケル首相は、スピーチで「研究とイノベーションは、我々ドイツの成功の源だ」と強調、「このリサーチキャンパスの設立によって、ボッシュは新たなスタンダードを打ち立てた。ボッシュは(サプライヤー企業として)もう1段階ステップアップをしようとしている」と称賛した。「科学を修めた人間として、このような充実した設備を持つ新研究センターの設立は大変喜ばしいこと」と語る。
またボッシュのフォルクマル・デナー取締役会会長は「教育も施設も整っているドイツが、米国と比して足りないのはチャレンジング精神。米国人は100人中40人が起業を希望するがドイツ人は25人。さらに80人は起業に対して“失敗が怖い”と恐れている」と指摘。メルケル首相も「この研究センターが積極的にベンチャー企業と連携していくことで、スタートアップの育成に弾みがつくことを期待している」と希望を寄せた。
VWのディーゼル不正ソフトウエア問題の渦中にあって、ボッシュ会長とドイツ首相とが席を共にする機会となった今回の開所式では、この問題に対する発言が注目されたが、イベント後の囲み取材や質疑応答はなく、首相もフォトセッション終了後には早々に会場を去った。VW問題に関する政府としての新たなステートメントが明らかにされることはなかった。
メルケルさん知ってたんじゃないの~知ってて知らん振りした結果がコレなんじゃないの~
ボッシュ デナー会長「VW不正問題による業績への影響はない」
シュツットガルト郊外のレニンゲンに設立したボッシュの新研究センターの開所式において、同社のフォルクマル・デナー取締役会長はVWの不正ソフトウェアに関する質疑に応じた。
ボッシュは、試験時のみ排ガス浄化性能が動作する不正ソフトウェア(ディフィート・デバイス)が仕込まれたVWにディーゼルエンジンのパーツの一部を供給していたが、不正に対しての関与は否定している。また、VW側が使用していたディフィート・デバイスの違法性を警告していたとされる。
デナー会長は、「真相解明が終わっていないため、現時点ではコメントできない」と直接的な回答は避けたものの、「(今回のVW問題で)ディーゼル部門の売上に大きな影響があるとは考えられない」と業績への影響は限定的との認識を示した。
その一方で、「今回の事件によって消費者のディーゼルに対して悪化した印象を回復しなければいけない」とも述べ、業界を挙げての信頼回復に取り組む必要性についても言及。現状の排出ガス規制については「現実的なゴールと認識している」と語り、規制のクリアは困難ではないとの考えを示した。
まあ、VWグループだけのクルマに部品を供給している訳じゃないからね
逆にボッシュにも責任があるならボッシュが供給している他のメーカーもアウトって事になっちゃうけどそこんとこは大丈夫なのかな
VW、ディーゼルの環境対策を変更へ…尿素を使用
一部のディーゼルエンジン車で、排ガス試験を不正にクリアする違法ソフトウェアを搭載していたフォルクスワーゲングループ。同社が、ディーゼルエンジンの環境対策を変更する。
これは10月13日、フォルクスワーゲングループが明らかにしたもの。同社は、「欧州と北米市場において出来るだけ早期に、SCRとAdBlueに切り替えていくことを決定した」と発表している。
SCRは、選択触媒還元を意味し、ディーゼル車に装着される排出ガス抑制装置。AdBlueは、高品位尿素水を指し、ディーゼル車の排出ガスを、浄化するために噴射する尿素水のこと。
今回、フォルクスワーゲングループが不正を行った「EA189」型エンジンは、旧世代のディーゼルユニット。そのため、SCRとAdBlue方式を導入しておらず、違法ソフトウェアを生み出す要因のひとつになった。
フォルクスワーゲングループは、「ディーゼル車には今後、最高の環境技術を備えた排ガス浄化装置だけを採用していく」と説明している。
【新聞ウォッチ】独VWを嘲笑えない、東洋ゴムの懲りない不正
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年10月15日付
●東洋ゴム鉄道用も不正、「防振ゴム」データも改ざん(読売・1面)
●2020年に燃料電池車3万台、世界販売目標、トヨタが環境計画(読売 ・2面)
●企業生産・消費が低迷、月例報告国内景気足踏み続く(読売・11面)
●民泊・相乗り特区で普及「シェアビジネス」政府が後押しへ (朝日・3面)
●雪でも霧でも自動運転、三菱電機、準天頂衛星を活用(朝日・8面)
●「VW幹部30人以上関与」排ガス不正独誌報道(朝日・9面)
●温室ガス削減義務化見送り、COP21合意形成優先(毎日・1面)
●VW排ガス問題映画化(産経・8面)
●ETCバー撤去へ実験高速道、減速不要の可能性探る(産経・24面)
●置き去り車掌次駅へ激走、京急北品川→新馬場、国道700メートル5分遅れ乗車(東京・30面)
●トヨタ、エンジン車ゼロ、50年メド。環境目標、燃料電池車などシフト(日経・3面)
●わたしの税金考:ホンダ会長・池史彦氏、課税逃れの議論は迷惑(日経・5面)
●渋滞情報・音楽・クーポン 走行地域別、車に配信、アナログ周波数で来春(日経・15面)
●R2-D2に乗ってくよ、全日空「スター・ウォーズ機」公開(日経・38面)
ひとくちコメント
少し気の早い話だが、ことし1年を象徴するような流行の言葉といえば「不正」とか「偽装」が選ばれる可能性が極めて高くなってきた。
ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)のディーゼル車の排ガス規制の「不正」問題が、連日紙面をにぎわせているが、きょうの各紙は、再び、いやいや正確には3度目の「不正」が明らかになった東洋ゴム工業の「性能データの改ざん」が大きく報じられている。
これまでも、断熱パネルや建物の免震装置で不正が発覚した東洋ゴムが、こんどは、鉄道車両や船のエンジン振動などを小さくする「防振ゴム」という装置でも、検査データの改ざんなどの不正を行っていたという。
きょうの朝日と毎日が1面トップで「東洋ゴムまた不正」などと報じたほか、日経も企業総合面のトップ記事で「東洋ゴム、三たび偽装」とのタイトルで伝えている。
記事によると、子会社が検査を行っていないのに検査済みだとしたほか、ゴムの性能に関するデータを改ざんして、必要な規格を満たしているように見せかけて出荷していたそうだ。8月になって、社員からの通報で不正が発覚。国などによる検査はなく、合わせて189品目、8万7804個が18社に納品されたという。
「防振ゴム」は鉄道の台車に取り付けて車体に伝わる揺れを抑える装置や、船のエンジンの振動を吸収する部品など、さまざまな用途に使われており、鉄道や船の乗り心地が悪くなったり、機械の振動が大きくなったりする恐れがある。
一方で、三井不動産グループが販売した横浜市の大型マンションでは、建物を支える杭の一部が強固な地盤に届いておらず、建物がわずかに傾斜していることがわかった。杭工事をめぐり、虚偽のデータが記録されていたことも判明したという。
不正会計処理で歴代トップ3人が引責辞任した東芝といい、このところ名だたる老舗の大手企業の不正・偽装が相次いでいる。時と場合によっては高いレベルでのチャレンジも必要だが、例えば、自動車の燃費性能でもカタログと実際の走行時との乖離の大きさに驚かされることもしばしばある。いくら国の基準をクリアしたとしても消費者が納得できなければ「偽装」とも思いたくもなる。
安倍政権の「一億総活躍」もいいが、その前に大人も子供も不正や偽装に手を染めないような「一億総道徳教育」を徹底させるべきだろう。
簡単に数字なんて改竄出来ちゃうって事だよね~それによって生み出される利益が莫大なのか
それによって失われるであろうモノとの釣り合いが取れていたのだろうか…
Posted at 2015/10/17 02:40:14 | |
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