2020年02月28日
3月13~15日の新城ラリーは“無観客試合”に。新型コロナウイルスの影響拡大を受けて
3月13~15日に愛知県を中心に開催される全日本ラリー選手権第2戦『新城ラリー2020』が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、観客を受け入れない“無観客試合”として行われることが大会公式サイトで発表された。
国内ラリーの最高峰である全日本ラリーの第2戦新城ラリーは、愛知県の新城総合公園と鬼久保ふれあい広場を中心に開催される予定だった。
しかし、日本のみならず世界でも感染が拡大している新型コロナウイルスの状況を受けて、主催団体が競技開催の方針を協議。選手や大会ボランティア、そして来場者の安全確保を最優先した結果、競技自体は実施するものの、観客を受け入れない“無観客試合”とすることが決定された。
これに伴い、13日(金)のセレモニアルスタートのほか14~15日に新城総合公園、鬼久保ふれあい広場で予定されていた企業出展ブースや飲食出店などもすべて中止。新城総合公園内で予定されていたSSもキャンセルとなる。
すでに鬼久保ふれあい広場の前売り駐車券を購入しているかたには、チケット代金の払い戻しも行われる。こちらは公式サイトで詳細がアナウンスされているので、対象の方はチェックをお忘れなく。
また公式サイトでは「現地での観戦を楽しみにされていたお客様におかれましては、大変申し訳ありませんが何卒ご理解賜りたくお知らせ申し上げます」とするとともに「今後も事態の推移に伴い、新城ラリー公式ウェブサイト(http:www.shinshiro-rally.jp)などで情報発信を行います」としている。
新型コロナウイルスの影響で、新城ラリーが無観客で開催へ
3月14日・15日に愛知県で開催される予定の全日本ラリー選手権第2戦「新城ラリー」が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、無観客で競技を実施することを発表した。
これは新城ラリーの公式サイトで2月26日に発表されたもので、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主催団体が協議。その結果、来場者、選手、ボランディアの安全確保を最優先するために、無観客で開催することを決定した。
これにより3月13日に予定されていたセレモニアルスタートや、14日と15日に県営新城総合公園、鬼久保ふれあい広場での企業ブース等の出展や飲食出店などのイベント関係も中止されるとのこと。さらに新城ラリーのギャラリーステージとして注目を集めていた県営新城総合公園内のSSも中止されることになった。
なお前売り駐車券などについては払い戻しされるという。
■今後も国内モータースポーツ関連のイベント開催に影響か?
新型コロナウイルスの感染拡大は、国内モータースポーツイベントの開催にも徐々に影響を及ぼし始めている。既報の通り、3月7日・8日に鈴鹿サーキットで開催予定だった「モースポフェス2020」は中止となり、その他にも体制発表イベントが各所で中止となっている。
現時点でmotorsport.comが把握している情報によると、3月9日・10日のスーパーフォーミュラ鈴鹿公式テストは予定通り開催する方向。3月14日・15日のスーパーGT岡山公式テストも今のところは開催すべく調整を進めているとのこと。3月21日・22日のスーパー耐久開幕戦(鈴鹿)も、現時点では予定通り開催する方向で動いているようだ。
しかし安倍晋三首相は、今後2週間の大規模イベントは自粛し、イベントの中止や延期を主催者側に要請する考えを明らかにした。他のスポーツ競技をみるとサッカーのJリーグは3月15日までに予定していた全試合の延期を決定。同じくラグビーのトップリーグも延期を決めた。さらにプロ野球(オープン戦)やゴルフ、大井競馬などでは無観客試合として実施することを明らかにされている。
国内のモータースポーツ関係も現状を逐一確認しながら判断をしていくことになりそうで、今後もスケジュールに何らかの影響が出る可能性もある。
Posted at 2020/02/28 21:38:48 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2020年02月28日
今日1日が平穏無事に終われればなんもないですから
さっさと帰りテェ〜
Posted at 2020/02/28 11:22:00 | |
トラックバック(0)
2020年02月27日
【3Dプリント技術によるハイパーカー】チンガー21C続報 11000rpmまで回るV8エンジン+2基のモーター 最高速度432km/h
重量出力比は1:1
米国で新たに誕生した自動車メーカーのチンガーは、その「掟破り、記録破り」なハイパーカー、21Cのさらなる情報と驚異的なパワートレインについて明らかにした。
アストン マーティン・ヴァルキリーのライバルとして、わずか80台の限定生産となるチンガー21Cは、3月のジュネーブ・モーターショーで一般公開が予定されている。これに先駆け、チンガーはそのパワートレインに関するスペックを発表した。
自社開発した2.88LフラットクランクのV8ツインターボ・エンジンは、11000回転まで回り、最高出力950psと最大トルク75.9kg-mを発生。ミドシップに搭載され、後輪を駆動する。
このエンジンに加え、さらに2基の電動モーターが前輪を駆動する。その結果、合計最高出力は1250psに達するという。公道走行仕様の車両重量は1250kg(さらに軽量なサーキット専用仕様はわずか1218kg)。つまり、重量出力比はまさに1:1になる計算だ。
0-100km/hまで1.9秒 最高速度430km/h
当然ながら、加速性能は驚異的になる見込みで、0-100km/hは1.9秒。さらに300km/hまで15秒で加速し、最高速度は432km/h(ハイダウンフォースのサーキット仕様は380km/h)に達するとチンガーは主張する。しかも、停止状態から400km/hまで加速して再び停止するまで、29秒しか要しないという。
エンジンのパワーは、油圧式マルチプレート・クラッチと7速シーケンシャル・ギアボックスを介して後輪に伝えられる。
軽合金とカーボンファイバーを組み合わせたシャシーを持つ21Cは、革新的な3Dプリントとオートメーション技術によって設計・製造される。空気力学を追求したデザインによって、250km/hの速度で走行時に発生するダウンフォースは、公道仕様で250kg、サーキット仕様では790kgにもなるという。
センター・コクピットのドライバーと、その後ろに同乗者が座る戦闘機のような2シート・レイアウトもC21の特徴だ。
ロサンゼルスの本社でゼロから開発・製造
チンガーは、この21Cによって「自動車のデザイン、開発、エンジニアリング、製造におけるパラダイムシフト」を披露すると約束している。設立わずか1年のこの企業は、同社の創立者でCEOであるケビン・チンガーから名付けられた。
同氏は、2015年に発表されたダイバージェント・ブレードと呼ばれるスーパーカーを手掛けた人物だ。ダイバージェント3D社が開発したこのブレードは、ボディとシャシー・コンポーネントが3Dプリント技術によって製作された初の自動車という触れ込みだった。
21Cの車体とパワートレインは、カリフォルニア州ロサンゼルスに本拠を置くチンガー社で、ゼロから設計、開発、製造される。
価格は日本円で億単位と予想
リアの端から端までつなぐ特徴的なLEDライト・ストリップは、周囲をハニカム形状のグリルで囲まれている。その上には、ボディと同じカーボンファイバー製の巨大なウイングが備わる。
21Cは「21世紀の最も先進的な高性能車の1台」になると、チンガーは大胆な主張をしている。
その多くが革新的な技術によって、専用開発されたクルマであることを考えれば、価格はおそらく日本円で億単位になるのではないかと、AUTOCARは予想している。
最高速度432km/h! ハイブリッドタンデムスーパースポーツ「ジンガー 21C」デビュー【動画】
Czinger 21C
ジンガー 21C
ジュネーブ・モーターショーのプレスデイでワールドプミア
アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に、3Dプリンタ製造技術を駆使するジンガー ビークルスは、ティザー動画で先行公開していた同社初のハイパースポーツカー「ジンガー 21C」の詳細を公開した。21Cは独自開発されたドライブトレインを搭載し、ロサンゼルスのジンガー本社拠点において生産される。
21Cは3月3日に開幕するジュネーブ・モーターショーにおいて、公道仕様とトラック専用仕様がワールドプレミアされる。このワールドプレミアでは、創業者のケビン・ジンガーが登壇し21Cを紹介する予定だ。
最新テクノロジーとコーチビルディングの融合
今回、ジンガーの技術チームは独自の開発システムを導入。ジンガー 21Cは、特許取得済みの生産システムに統合された最先端の技術ツールを用いて製造される。このシステムには最適化されたソフトウェア、特許取得済みの積層造形駆動プロセス、高精度の自動組み立て技術が含まれ、さらに新素材も積極的に活用される。
これらの革新的な技術により、ジンガーは21世紀だからこそ実現できた芸術的なパフォーマンスを表現することができたと胸を張る。一方、21世紀の“コーチビルダー”としての側面も持っており、21Cは1台1台、カーボンファイバー製パーツの組み上げから塗装まで手作りで行われる。
2.88リッターV8ツインターボに2基のモーターを装着
21Cは、カリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くジンガーにおいてゼロから設計、デザイン、開発が行われた。
ドライビング時における最適なパフォーマンスと重量配分を達成するため、直列方向に2座を設置する「ライン・ロジック」とネーミングされたタンデムレイアウトを採用した。シャシーにはアルミニウムとカーボンファイバーのマルチマテリアル・ストラクチャーが採用されている。
3Dプリンタ製造技術により製作されたパーツよって組み上げられたシャシーには、ジンガーが独自に開発したハイブリッドパワートレインを搭載し4輪を駆動する。水平クランクの2.88リッターV型8気筒ツインターボエンジンに加えて、フロントホイールに2基の電気モーターを搭載し、最高出力は1250hp(1233bhp)を発揮。これに7速シーケンシャルトランスミッションが組み合わせられる。
車重も1250kgに留められており、0-100km/h加速は1.9秒、1/4マイル加速が8.1秒、0-300km/h-0が15秒、0-400km/h-0が29秒という抜群の加速&制動性能を手にした。また、最高速度は432km/hというスペックを誇る。
同時に公開されるサーキット専用モデルの「21C ライトウェイト トラック コンフィギュレーション」は1218kgまで軽量化され、ダウンフォースレベルも標準仕様から大幅に高められれている。
Posted at 2020/02/27 11:29:02 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記
2020年02月27日
【ヒットの法則153】初代ポルシェ ケイマンSには911とはまた違った走りの楽しさがある
大きな注目が集まる中、いよいよポルシェ ケイマンSが上陸した。「911を凌駕してしまうのか」、「ボクスターのクーペ版なのか」「なぜSモデルが先行して登場するのか」「刺激的なのか、感動はあるのか」。さまざまな期待と疑問を胸にした、国内初試乗記を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2006年3月号より)
ボクスターとの違いをさまざまな場面で感じられる
南米に棲息するワニの名を戴いたポルシェ第4のモデル、ケイマンがいよいよ日本上陸を果たした。いや正しくは、デバリーが開始されたのはケイマンS。とりあえず今のところポルシェからは何のインフォメーションもないが、あとになって素のケイマンが追加されるのは既定路線である。
そんなラインアップもそうだが、もっと興味を惹くのが、ケイマンは一体誰のためのポルシェなのかということだ。まず、それが「ボクスター・クーペ」のような位置付けではないということは明らかである。
確かに内容はそれに近くとも、その名を使わなかったということは、つまりポルシェは違うポジションを与えたかったのだと想像できる。では、やはり多くの期待の通り、ミッドシップ+クローズドルーフの優れた素性を活かした、911を凌駕するリアルスポーツなのか。けれど、そう考えるとボディ剛性の面で不利なテールゲートを持つのは不自然だ。さらに、ボクスタより上、911より下の微妙な排気量の意味は何なのか。
……と、乗る前からアレコレ想像を喚起するケイマンSだが、その答を知るには、やはり実際に見て、そして乗ってみるしかない。
現実世界でようやく対面を果たしたケイマンSは、事前に写真やショー会場で見たよりもカッコ良く思えた。よりノーズが長くリアフェンダーが隆起して見えるが、実際は真横に並べてもボクスターとの差はほとんどない。丸みを帯びたルーフや、薄く平らなリアゲートが効いているのだろうか。
ドライバーズシートからの景色はボクスターと共通だ。けれど、ギアを入れて走り出すと、その瞬間にもはや違いが伝わる。ボディの剛性感が格段に高いのである。それはボクスターにはないオプションの19インチタイヤを履いても、なお「良い」と評せる乗り心地や、ステアリングの切り始めの微妙なしっかり感など、あらゆる部分で伝わってくる。ボクスターに不満などなかったのに、やっぱりポルシェはコレだよな、なんて思ってしまう。
続いて強い印象をもたらすのはエンジン。ボクスターSの3.2Lに対して3.4Lの、15psパワーアップしたフラット6ユニットは、低回転域から明らかにトルクフルで、とても走りやすいのだ。正しくは208ccの排気量の差は、思った以上に大きい。
と、思いきや、ペースを上げていくと別の面にも気付く。回転の高まりとともにサウンドのクリア度が増し、トップエンドまで突き抜けるように吹け上がる様はさすがの快感だが、その一方で、よく観察するとパワー感自体は全域で比較的フラットなのだ。
考えてみれば、先代911初期型と同じ3.4Lの排気量にバリオカムを付けて、最高出力は5psとはいえ負けるのはおかしな話。やはり、ここは様々な配慮が働いていると見るのが妥当だろう。
簡単に言えば、300psから上は911の領域だという棲み分けである。けれど、数字は単なる結果であり、別にそれは大した問題ではない。もっと重要なのは、これはこれでさらなる扱いやすさと相変わらずの刺激を両立させた、ひとつの新たな世界を形づくっているということである。おそらくマッチングは相当良いだろうティプトロニックも、早く試してみたいものだ。
では、一番の関心事項であるハンドリングはどうか。先にも書いたボディの高い剛性感と、それが可能にした硬めのサスペンションによって、操舵やアクセルのオンオフなどあらゆる操作に対するレスポンスは、実にタイトだ。けれど逆に、日常で感じる軽快感ではボクスターに分があるとも感じた。言うまでもなくルーフという高い位置にある重量物がないせいである。
911の価値を再確認させてくれるケイマンS
けれど、もっともっと真剣に攻め込んでいくとなれば、やはりケイマンSのタイトさは武器となる。実際、ステア応答のシャープさは、あるいは911をも凌ぐかもしれない。重量物が車体の中心近くにあるミッドシップだけに、それも納得。一方、911のリアの蹴り出すようなトラクション感は、ケイマンSには望むべくもないが、その分、よりフレンドリーな特性だとも言えるはずだ。
僕くらいの腕では911のあの重いリアを思うままにするのは簡単じゃない。そこへ行くと、ミッドシップで前後重量配分に優れ、後輪荷重が小さいためリアの接地感がやや甘く、ホイールベースも長い上に挙動が引き締まったケイマンSは、911よりも限界に近付きやすいのだ。
ちなみに付け加えておけば、ケイマンSは高速巡航時の快適性も911より高いと思えた。これは前後重量配分が適正でホイールベースが長いおかげに違いない。
意図的に抑えたのか? とも思えるエンジンパワーも、そんな走りやすさに繋がっている。295psのパワーとこのシャシの組み合わせは、扱いきれないほどではなく、けれど物足りなくもない良い案配。ワインディングでも思いきり踏んで楽しめるのである。そんなわけでケイマンS、走りは大いに楽しめた。あるいはコレ、日本の道でリアルスポーツとして楽しむには911より向いているかもしれない。
もちろん、その遥か先の高みを目指して自己研鑽に励みたくなるのが911の魅力なのは改めて言うまでもないとして、それとは違う楽しさがケイマンSには確かにある。個人的には、近く登場するだろう3L(?)の素のケイマンに17インチ辺りのタイヤの組み合わせなんて、もっと期待してしまう。
そう、ケイマンSはとても日本に向いている。2人乗りで構わなければという条件付きだが、使い勝手の良い大きなハッチゲートと前後計410Lものラゲッジスペースを持ち、またセキュリティの面で心配のないクローズドルーフなだけに、複数台所有が叶わず駐車場事情も良くない都市部のユーザーにとっても、ケイマンは十分に選択肢に入れられるのではないだろうか。
さらに、テールゲートを持つスタイリングは、存在として良い意味での軽みにも繋がっている。未だ世間では遊び人っぽく見られがちなオープンではなく、社会的成功やら何やらの証である911でも、もちろんない。最初に書いた通り、リアルポーツとは一線を画する適度な力の抜け具合も感じさせる。背負うものが小さく毎日気軽に乗れるケイマンSは、言わば21世紀のカジュアル・ポルシェ。あるいは昔の924や944に反応したような層にも響くんじゃないかと思うのだ。
そう考えていくと、ケイマンSは登場するや、すでに自らのポジションをしっかり確立しているように見える。ただし、これが911に代わるものではないのも、やはり確かだ。極端な話、誰だってケイマンSを極めたなら、次にはやはり911を乗りこなしてみたいと思うのではないだろうか。
そういう意味で、911の価値の再確認までさせるケイマンSだが、それというのも911ともボクスターとも違う独自のキャラクターを生まれながらに確立しているからこその話。ケイマンSはフリークを悩ませるだけでなく、きっとこれまでのポルシェでは捉えられなかった新たなオーナー層を開拓することになるに違いない。(文:島下泰久/Motor Magazine 2006年3月号より)
ポルシェ ケイマンS(2006年) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4340×1800×1305mm
●ホイールベース:2415mm
●車両重量:1380(1410)kg
●エンジン:水平対向6気筒
●排気量:3387cc
●最高出力:295ps/6250rpm
●最大トルク:340Nm/4400~6600pm
●トランスミッション:6速MT(5速AT)
●駆動方式:MR
●車両価格:777万円(819万円)※2006年当時
Posted at 2020/02/27 11:25:46 | |
トラックバック(0) |
ポルシェ | 日記
2020年02月27日
スバル四駆の始祖? 1960年代初期に輸入された ランドローバー…ノスタルジック2デイズ2020
ノスタルジック2デイズ(22~23日、パシフィコ横浜)の会場にはとても貴重な『ランドローバー』(モデル名。現在の『ディフェンダー』)が展示された。
ノスタルジック2デイズの会場に、輸入車の旧車を中心に扱うヴィンテージ湘南が持ち込んだランドローバー“シリーズ2”、『88』が並んだ。ランドローバーは1948年に登場した車種で、このクルマは1960~62年ごろに新車で日本に持ち込まれた大変貴重な個体だ。しかもプライスが掲げられた販売車両である。
ヴィンテージ湘南に話を伺うと、このクルマが日本国内で歩んできたヒストリーも大変興味深い。
「実は、長いこと公道を走行することを想定せず、特定の林野を巡回するため、登録されないまま使用されてきた個体なのです。一番最初のオーナーは東北電力。かの白洲次郎がアドバイスして輸入させて、時には自身もハンドルを握ってダム工事の候補地や現場を視察したというエピソードがあります。これはおそらくその時のクルマではないでしょうか。その後林野庁に移管。田沢湖周辺の巡回パトロールに使われていたクルマです」
白洲次郎が東北電力の会長だった当時、ランドローバーを入れたこと。その経験を踏まえて、日本の環境に合ったさらに小回りの利く4輪駆動を作るように富士重工(現スバル)に提案した話は有名。以降スバルは我が国屈指の4輪駆動メーカーとなった。そういう経緯の源のような1台、希少であるだけでなく、歴史的価値の高い1台ということができる。
「日本にランドローバーを持ち込んだというだけでも、時代を考えたら意義深いことです。さらに、このクルマは、よく知っていた人が分かったうえでオーダーしていることが良く表れている仕様です。例えば外板素材。量産型のランドローバーとは異なり、ジュラルミン製になっています。軽量で錆にも強い。フロントグリルの周囲など一部に錆も見られますが、そうした部分はオリジナルのスチール製です」
Posted at 2020/02/27 11:21:42 | |
トラックバック(0) |
自動車業界あれこれ | 日記