2020年02月26日
世界限定8台の特別仕様車「BMW M8グランクーペ エイト・オブ・エイト」とは?
ラグジュアリークラス首位奪還の使命を背負う、BMW M最高峰モデル
BMW Mのフラッグシップモデルであり、クーペ、カブリオレに続く高性能ラグジャリーカーの旗手として、年内のローンチが予定されている4ドア・スポーツクーペのM8グランクーペ。
昨年の北米LAオート・ショーでは、市販モデルの本格デビューに先駆けて3月からの生産が予定されている、世界限定400台のファーストエディションがワールドプレミアされたばかりだが、そのM8グランクーペ・ファーストエディションのプレプロデュース・モデルが密かに8台だけ作られ、その内の1台が年始早々に日本上陸を果たしたのだ。
「8OF8」と称されるこのスペシャルモデルは、ファーストエディションと同様に625psを発揮する4.4L V8ツインターボを搭載した高性能版、M8コンペティション・グランクーペをベースとして、専用ボディカラーのオーロラ・ダイヤモンドグリーン・メタリックを纏い、エンブレムやキドニーグリル、ウインドーモールド、Yスポーク・アロイホイールなどの随所がゴールド・ブロンズに彩られる。また、レースマシン由来というイエローのLEDレーザーライトも特徴的だ。
Bピラーやリアのモデルバッヂにゴールドでレーザーマーキングされた「1OF8」が世界限定8台の証であり、ほか7台はミュンヘン本社のBMW Weltに展示される1台と、イギリス、アメリカ、スイス、ベルギー、ロシア、カタールで選出されたVIPやアーティスト、実業家といったインフルエンサーの手に渡ることに。
日本を代表としてアジアで唯一のM8グランクーペ・ファーストエディション「8OF8」を委ねられた幸運なるオーナーもこの日のハンドオーバーに出席し、「単に所有するだけでなく、BMWの魅力を世の中に広めていくという栄誉あるミッションを担うことになります」とコメント。
事実、このM8グランクーペ・ファーストエディション「8OF8」は、この2月から名古屋を皮切りに大阪、東京で開催される、BMWのラグジャリー・クラスをフィーチャーしたスペシャルイベント、「BMW Beautiful Moments」の会場などで招待客に公開されることとなる。
「BMW M8グランクーペ 8 オブ 8」BMW Mの頂点に君臨するトップ・オブ高性能ラグジュアリー
2020年の年始早々に日本上陸した1台が、世界8台限定のエクスクルーシブな「BMW M8 GRAN COUPE 8-OF-8」だ。
世界7カ国のインフルエンサーの手に渡った「BMW M8グランクーペ 8 オブ 8」
BMW MのフラッグシップスポーツであるM8のクーペ、カブリオレに続き、ラグジュアリークラスの旗手として、年内の国内ローンチが予定されている高性能4ドア・スポーツクーペの「M8グランクーペ」。昨年の北米LAオート・ショーでは、市販モデルの本格デビューに先駆けて3月から世界限定400台の生産が予定されている「ファーストエディション」がワールドプレミアされたばかりだが、そのM8グランクーペ・ファーストエディションのプレプロデュース・モデルが、ドイツ本国のBMW M GmbHで密かに8台だけ作られ、その内の1台が2020年の早々に日本上陸を果たしたのだ。
“BAYERISCHE MOTOREN WERKE”のテキストと創業当時のクラシカルなロゴを掲げ、ラグジュアリークラス復権の旗印としたいBMWは、これまでにフラッグシップサルーンである7シリーズを、LCI(ライフ・サイクル・インパルス=マイナーチェンジ)を機に大幅に洗練度をアップさせ、同ブランド初となるフルサイズSAVモデルのX7を世に送り出すなど精力的だ。そして、BMWにとって特別なモデルに与えられる「8」のシリーズを復活させるとともに、その高性能モデルにあたる「M8」を完成させたのはご存じの通り。
そのトップオブ高性能ラグジュアリースポーツを担うM8グランクーペにおいて、「8OF8」と称されるこのスペシャルモデルは、世界限定400台生産のファーストエディションと同様に、最高出力625psを発揮する4.4LV型8気筒の直噴ツインターボの高性能版を搭載したM8コンペティション・グランクーペがベースとなる。
2018年3月のジュネーブ・ショーでワールドプレミア披露された、「BMW M8コンセプト・グランクーペ」のSal.veVert(サレーブ・ヴェール)を再現した専用スペシャルボディカラーのオーロラ・ダイヤモンドグリーン・メタリックを纏い、エンブレムやキドニーグリル、ウインドーモールド、YスポークのMライト・アロイホイールなどの随所がゴールド・ブロンズに彩られる。また、世界耐久選手権やル・マン24時間レースで活躍するコンペティションマシンのM8 GTE由来という、イエローのヘキサゴナルLEDヘッドライトを備えたレーザー・ライトも特徴的だ。
このほかエクステリアでは、Bピラーやリアのモデルバッヂにゴールドでレーザーマーキングされた「1OF8」のテキストが世界限定8台の証であり、年始早々に空輸され通関を終えたばかりのこの1台のほかの7台は、ドイツ・ミュンヘン本社のBMWWeltに展示される1台と、イギリス、アメリカ、スイス、ベルギー、ロシア、カタールで選出されたVIPやアーティスト、実業家といったインフルエンサーの手に渡ることになった。
日本を代表としてアジアで唯一の存在となった、M8グランクーペ・ファーストエディション「8OF8」を委ねられた、世界BMW評議会加盟の公認クラブ「BMW Club Japan」会長の細淵雅邦氏も、東京江東区青海のBMWブランド発信拠点、BMW GROUP TOKYO BAYで開催されたハンドオーバー・セレモニーに、BMWグループ・ジャパンのクリスチャン・ヴィードマン代表取締役とともに出席し、「単にスペシャルなモデルを所有するだけでなく、BMWの魅力を世の中に広めていくという栄誉あるミッションを担うことになります」とコメントしている。
この日本国内で唯一無二の存在となるM8グランクーペ・ファーストエディション「8OF8」は、この2月からヒルトン名古屋の会場を皮切りに、ヒルトン大阪、パレスホテル東京で開催される、BMWのラグジャリー・クラスをフィーチャーしたスペシャルイベント、「BMW BeautifulMoments(ビューティフル・モーメンツ)」などで招待客に公開されることとなる。
深みあるグリーン・メタリックとゴールド・ブロンズの独特な組み合わせは、金継ぎが施された骨董の陶磁器をイメージさせる。サイドステップとインテリアのセンタークラスターには「BMW Individual Manufaktur」のレタリングが刻まれる。
「BMWの魅力を広めるとても光栄な使命です」
世界BMW評議会加盟 BMW Club Japan 会長 細淵雅邦 氏(Hosobuchi Masakuni)
「オファーをいただいた際、このM8グランクーペを含めた、“BMWのラグジュアリークラスの魅力をもっと発信したい” というプロジェクトだと伺ったので、お引き受けすることにしました」
この「8OF8」のメンバーに選出されたのは、日本で唯一となるBMW AG公認のオーナーズクラブ「BMW Club Japan」の会長を務める細淵雅邦氏だ。
「単にクルマを所有するだけではなく、ニッポンにBMWの魅力を広めていくという、とても光栄で重要なミッションだと覚悟しています。ただ、ちょっとだけ特別な仕様にしてもらいましたが(笑)」
Posted at 2020/02/26 11:39:49 | |
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BMW | 日記
2020年02月26日
新型ポルシェ 911に「スポーツデザイン パッケージ」と「エアロキット」を追加
Porsche 911 Carrera 4S SportDesign Package
ポルシェ 911 カレラ 4S スポーツデザイン パッケージ
992型991のアピアランスと空力レベルを向上
ポルシェのカスタマイズ部門ポルシェ エクスクルーシブ マニュファクチャーは、現行型911に「スポーツデザイン パッケージ」と「エアロキット」を追加した。
今回、最新世代の992型911でもスポーツデザイン パッケージが利用可能となった。このパッケージでは、専用デザインのリップスポイラーを備えたフロントエプロンを装着。リヤバンパーが再設計され、ナンバー装着位置が上部に移動し、新形状のエアインテークとエアアウトレットが採用された。また、オプションとして「スポーツデザイン サイドスカート」と組み合わせることも可能だ。
同時に992型クーペ全車種に装着可能な、新形状のエアロキットもラインナップに加わった。スポーツデザイン パッケージをベースに、エアロダイナミクスレベルを大幅に向上。特徴的な形状のフロントスポイラー、固定式リヤスポイラー&リヤウイングは、耐久レースに参戦する911のGT3仕様を思い起こさせる。地を這うようなアピアランスは、ポルシェのモータースポーツDNAを強調するものだ。
風洞施設における入念なテストを実施
この新型エアロキットは、ヴァイザッハのポルシェ・デベロップメントセンターにおいて開発された。ポルシェのエンジニアは、空力性能の向上と最適化のために数ヵ月という期間を要している。
まず試作パーツが作られ、ポルシェの風洞施設においてドラッグを削減すべく入念な試験が繰り返された。この結果、抜群の視覚効果に見合う空力性能を手にいれることに成功している。
開発プロセスにおいては、高温地域・寒冷地域など世界中の様々な気候下において約9万kmに及ぶ公道テストも実施。また、イタリア・ナルドの高速試験トラックにおいて、エアロダイナミクスの調整のために5万5000kmを走破している。
スポーツデザイン パッケージとエアロキットは、エクステリアカラー仕様と部分的にグロスブラックを採用した仕様からチョイスできる。ドイツとヨーロッパでは、すでにディーラーからオーダーが可能だ。
ポルシェジャパン、911 向けエアロキットを発売
ポルシェジャパンは、開発部門ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーが911(クーペ)向けに開発した「エアロキット」の取り扱いを3月5日より全国のポルシェ正規販売店で開始する。
エアロキットのベースとなるのは、パーソナライゼーションプログラム「ポルシェエクスクルーシブ」として導入されている「スポーツデザインパッケージ」だ。特徴的なデザインのリップスポイラーや新意匠のエアインテーク/エアアウトレット、リアバンパーを採用。ナンバープレートの位置が上がり、911をさらにスポーティな印象に仕上げる。
エアロキットはこのスポーツデザインパッケージをベースに、フロントスポイラー、GT3仕様を想起させる固定式リアスポイラー/リアウイングで構成。さらに地面を這うような姿勢を際立たせるスポーツデザインサイドスカートもオプションで用意する。
両パッケージはエクステリアカラー仕上げとハイグロスブラック仕上げ(パーシャル)を設定。ポルシェの純正アクセサリーである「ポルシェテクイップメント」としての販売も行う予定だ。
ポルシェ911をさらにスポーティに仕立てる「エアロキット」が登場! ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーが開発
3月5日、ポルシェジャパンは特別なカスタムを手がける部門「ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャー」が911モデルレンジのために開発した「エアロキット」の取り扱いを、全国の正規販売店で開始した。
タイプ992のすべてのクーペモデルで展開
エアロキットのベースとなるスポーツデザインパッケージは、すでにポルシェエクスクルーシブとして導入されている。スポーツデザインパッケージでは、特徴的なデザインのリップスポイラーを採用することにより、フロントエプロンの印象を大きく変えることが可能だ。
リアセクションでは新しいデザインのバンパーによってナンバープレートの位置が上がり、新しい形状のエアインテークとエアアウトレットも、スポーツカーのアイコンであるポルシェ911の印象をさらにスポーティなものにする。
このエアロキットは911(タイプ992)すべてのクーペバージョンに提供され、フロントスポイラーのほか、ポルシェ911のGTモデルを想起させる固定式リアスポイラーと固定式リアウイングといった広範なエアロダイナミクスエレメントで構成される。
また、スポーツデザインパッケージおよびエアロキットでオプションとして選択可能なスポ-ツデザインサイドスカートは地面を這うような姿勢を際立たせ、911が持つモータースポーツのDNAがさらに強調される。このエアロキットは、ドイツ・ヴァイザッハのポルシェ研究開発センターでエンジニアが設計と機能の最適化に数カ月を費やして生み出したものだ。
ウインドトンネルで行ったプロトタイプによるテストでは細部にわたって調整が施され、そのデザインからもわかるようにフロントとリアの揚力を確実に低減させている。世界各地のさまざまな気候のもとで行われたテストの走行距離はじつに9万kmを超え、ナルドサーキットでの高速テストは5万5000kmをこなしている。
これらのパッケージは、エクステリアカラー仕上げまたはハイグロスブラック仕上げ(パーシャル)から選択でき、ポルシェの純正アクセサリーである「ポルシェテクイップメント」としての販売も行なわれる予定だ。
ポルシェ 「911」シリーズ用のエアロキット2種類を発売
ポルシェジャパンは2020年3月5日、「ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー」が911モデル(タイプ992)のために開発した「エアロキット」の取り扱いをポルシェ販売店で開始したと発表した。
商品概要
エアロキットのベースとなるスポーツデザイン・パッケージは、すでにポルシェ・エクスクルーシブとして導入され、特徴的なデザインのリップスポイラーを採用することによりフロント・エプロンの印象を大きくイメージチェンジできる。
リヤ・セクションでは新しいデザインのバンパーによりナンバープレートの取り付け位置が上がり、新しい形状のエアインテークとエアアウトレットもスポーツカーのアイコンであるポルシェ911の印象をさらにスポーティなものにする。
エアロキットは911(タイプ992シリーズ)全てのクーペバージョンに装着可能で、フロント・スポイラー、ポルシェ911のGTモデルを想起させる固定式リヤスポイラーと固定式リヤウイングなどの空力パーツで構成されている。
オプションとして選択可能なスポ−ツデザイン・サイドスカートは、より低い車高に見えるようになり、911が持つモータースポーツのDNAがさらに強調される。
このエアロキットは、ヴァイザッハのポルシェ研究開発センターでエンジニアが設計と機能の最適化に数か月を費やして誕生している。風洞で行なったプロトタイプによるテストでは細部にわたって空力的な洗練が行なわれ、フロントとリヤの揚力を確実に低減させることができる。世界各地の様々な気候のもとで行われたテストの走行距離は9万kmを超え、ナルドサーキットでの高速テストは5万5000kmにもおよんだという。
両パッケージはエクステリアカラー仕上げ、またはハイグロスブラック仕上げ(パーシャル)の設定があり、ポルシェの純正アクセサリーである「ポルシェテクイップメント」としての販売も行う予定だ。
■ポルシェ・エクスクルーシブマニュファクチャー:https://www.porsche.com/japan/jp/accessoriesandservice/exclusive-manufaktur/
ポルシェ・エクスクルーシブマニュファクチャーは、顧客のリクエストに合わせて、ボディカラーやインテリア、パフォーマンスまで細やかな要望に対応可能な特別カスタマイズを意味する。1986年から少量生産モデルや、カスタマイズモデルを展開。リクエストに合わせて、ボディからエクステリアの特別なカラーコーディネイトや、パフォーマンス向上の提案まで、幅広く細やかな要望に対応することが可能。現在、ポルシェセンター青山とポルシェセンター名古屋の2店舗がパートナーに指定されている。
Posted at 2020/02/26 11:37:25 | |
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ポルシェ | 日記
2020年02月26日
ドコドコ音はもう聞けない!? スバル車からボクサーサウンドが消えた理由とは
■かつてのスバル車が奏でた「ボクサーサウンド」の正体とは?
スバルの「水平対向エンジン」は、誕生から約60年もの長きにわたり、スバルが主力エンジンとして進化させてきました。そのため、「スバル=水平対向エンジン」というイメージを持つ人も多いでしょう。
2019年に「EJ20型」と呼ばれる主力エンジンは生産を終了しましたが、現在でもスバル車は水平対向エンジンを搭載しています。
スバル以外では、ポルシェも水平対向エンジンを採用していますが、このエンジンは、ピストンの動きがパンチを打ち合うボクサーの動作を連想させることから、「ボクサーエンジン」とも呼ばれています。
かつてのスバル車は、このボクサーエンジンから発せられる「ボクサーサウンド」とよばれる独特なサウンドを奏でていましたが、近年のスバル車ではその音は聞かれなくなっています。それはなぜなのでしょうか。
水平対向エンジンの構造上、各シリンダーから最短でエキゾーストマニホールド(以下、エキマニ)を繋ごうとすると、エキマニの長さが均等にならず不等長になります。
そのため、各エキマニの排気が集合する部分でぶつかって「排気干渉」という現象が発生し、それが独特の「ドコドコ」とした排気音になっていました。
これがボクサーサウンドと呼ばれ、スバルの熱狂的なファン(スバリスト)からは個性として好意的に受け止められてきました。
しかし、このボクサーサウンドが万人に受けていたとはいいがたく、2003年あたりからは「等長エキマニ」を採用することが増えたことから、ほかのガソリンエンジンと同じような静粛性を確保する代わりに、独特のボクサーサウンドが聞けなくなっていったのです。
スバルの前身は第二次大戦前の「中島飛行機」という航空機会社でした。同社は、航空機用のエンジンとして、放射状に配置されたピストンが向かい合って動く「星形エンジン」を開発。このエンジンから発想を得て、自動車用の水平対向エンジンが生まれました。
1966年に誕生した「スバル1000」に搭載された「EA型」と呼ばれるスバル初の水平対向エンジンが開発され、長らく基幹エンジンとして採用されてきました。ただし、この「スバル1000」は等長エキマニを採用していました。
その後、世界に通用する走りを目指して基本設計から刷新された「EJ型」水平対向エンジンが開発さ、ステーションワゴン&4WDブームを巻き起こすほどの大ヒットモデルとなった初代「レガシィ」に搭載されたことで、一気にメジャーな存在になります。
そして、このレガシィが「不等長エキマニ」を採用したため、あの独特のボクサーサウンドも広く知られることとなりました。
レガシィでは初代から3代目あたりまで不等長エキマニを採用していましたが、ツインスクロールターボや電子制御スロットルの搭載などと合わせて排気干渉を解消させ、燃費効率の向上を目指した4代目から等長等爆エキマニへとスイッチしたのです。
■高性能の証だったボクサーサウンドと引き換えに得たものとは?
水平対向エンジンは、低重心・高剛性・理想的な左右の重量バランスを実現しやすいという特性があり、ショートストローク化によって高回転が得意で馬力を追求できるのが特徴です。
そのため、1990年代の「インプレッサ」は、ターボ付きとはいえ2リッターで280馬力を発揮するなど、抜群のハイパワーが自慢でした。
しかし水平対向エンジンは、部品点数が多い上に排気類の取り回しが複雑になりがちで、生産コストが高いというデメリットもあります。また、日常での使い勝手を考慮して低回転でもトルクが出しやすいロングストローク化には向かない構造といわれています。
さらに横方向に一定の幅が必要となる上に、エアコンやパワステなどの補器類までを狭いエンジンルームに収めなければならず、結果として整備性が悪くなってしまうというデメリットもありました。
不等長エキマニならではのボクサーサウンドという個性を手放してでも、ハイパワーとスムーズさの両立、燃費や静粛性という環境性能など時代のニーズに応える必要があったのです。
それでも、レガシィはもちろん、弟分であるインプレッサも2代目の途中までは不等長エキマニを装着し、その高性能の証としてボクサーサウンドは多くの人に愛されていました。
この独特の排気音は、クルマ好きにはたまらない、力強いビートの「ドコドコ」した音質で、アメリカのマッスルカーなどで人気のV型8気筒エンジンの「ドロドロ」に通じる、エンジンの鼓動をはっきりと感じさせるものでした。
ボクサーエンジン自体はまだまだ続いていくでしょうが、燃費効率に悪影響が出やすい排気干渉を起こす不等長エキマニをスバルが今後採用するとはいいがたい部分もあります。
しかし、現代のスバル車でボクサーサウンドを楽しみたいという人は、社外品の不等長エキマニを装着するという方法があります。
例えば、アフターマーケットには、カスタムメーカーから「BRZ/86」用に開発された「不等長エキゾーストマニホールド」が販売されています。
エキマニをあえて不等長にすることで意図的に排気干渉を起こし、ボクサーエンジンらしい「ドコドコ」を再現することを可能にしたマフラーが開発されること自体、いかにボクサーサウンドを堪能したいユーザーが多いかがわかる証拠ともいえます。
※ ※ ※
スバルがボクサーサウンドという個性より、静粛性や燃費性能を追求するためには、製造に手間のかかり、レイアウトが難しい等長エキマニを、あえて採用することによりスムーズな回転を確保する必要があったのです。
ボクサーサウンドはすっかり大人しくなりましたが、ボクサーエンジンはまだまだ魅力的で独特の個性を持っています。
クルマは常に進化を続けてきました。その過程では、時代のニーズに合わせて変化しなければいけないものもあり、ボクサーサウンドの消滅はそのひとつだといえるでしょう。
Posted at 2020/02/26 10:19:20 | |
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富士重工 | 日記
2020年02月26日
太っ速! スーパーチャージャーの効果は絶大、普通車版ジムニーの魅力を再認識|JB64 ジムニー JB74W ジムニーシエラ カスタム
新進気鋭の人気ショップが続々参入、JIMNY SHOP SPECIAL DEMOCAR
HKS九州サービス[エッチケーエスキュウシュウサービス]
HKS九州サービスと言えば86/BRZやS660などスポーツカー系を得意とするチューナーという印象が強いかも知れないが、実はJB23/33の時代から、ブーストアップや過給機チューニングに取り組んで来たことをご存知だろうか?
同社代表の竜円さんは車種やカテゴリーを問わず「楽しさ、乗り易さ」を念頭においたクルマ作りを常に心掛けており、今回スポットを当てたJB74シエラも、この点を重視。HKSのスーパーチャージャーユニットによる、全域トルクフルな乗り味を狙った取り組みが進められている。
「先代モデルのJB43と比較して、排気量アップによる性能面の向上が図られた新型シエラですが、それでも上りのワインディングや高速巡航といった場面では正直もうひと声、走りの余裕が欲しいトコロ。
ジムニーファンの間では定番のカスタムとされているタイヤの大径化を行えば、その印象はさらに強くなると思います。
このストレスを解消させるため、スーパーチャージャー化を行いました。
現在はまだセッティングの段階ですが、最終的にはノーマル比30%アップ程度のスペックを目指しています」。
排気ガスの流れを利用するターボに対し、スーパーチャージャーはクランク軸から動力を取り出すため低回転域からのレスポンスに優れ、さながら排気量が拡大されたかのようなトルク特性を体感することができる。
ピーキーさとは無縁のナチュラルなフィーリングもスーパーチャージャーならではのモノで、ATでも出足の鈍さを感じることは無いハズ(デモカーはMT車)。
今後はさらに燃調部分を煮詰め、文頭にも記した高い次元での「楽しさ、乗り易さ」を備えたシエラに仕立てる予定とのこと。
日頃からパフォーマンス面で物足りなさを感じている人はぜひ一度、同社に相談してみてはいかがだろうか。
まだまだ、全国的に納車待ち状態が続いているというシエラ。
HKS九州サービスも発売直後にオーダーを入れ、ほぼ1年がかりでの納車となったとか。
このため、外観はまだフルノーマル。それでも、一ヶ月足らずでスーチャーの実装までこぎつけたのはサスガ!
HKS SuperCharger & Intercooler
HKS製スーパーチャージャーが装着されたエンジンルーム。エンジン上部のクリーナーBOXを取り去り、インタークーラーからのインテークパイプをワンオフで製作。パイピング加工の美しさもHKS九州サービスのウリの一つだ。
2つのパイプの隙間から見えるのがHKS製スーパーチャージャー。写真はユニットを仮組みした状態のもので、本来はクランク側へとつながる駆動用ベルトが取り付けられる。取り付けに要する加工部分の少なさも、スーパーチャージャーのメリットと言える。
スーパーチャージャーにより過給された空気の温度を下げ、充填効率を高めるHKS九州サービスオリジナルの前置きインタークーラー。グリルを取り付ければ、ほぼ見えなくなるのが残念。
シエラ用のK15Bエンジンの制御に関するアフター品が現状では皆無のため、燃料、点火時期調整についてはFCON-iSを使用。この臨機応変な対応力は、創業35年以上という長年のキャリアにより培われたもの。なお、ノッキング対策のため使用燃料はハイオク指定となる。
CUSTOM PARTS LIST[JB74W JIMNY SIERRA]
●HKS九州オリジナルスーパーチャージャー
●HKS九州オリジナル前置きインタークーラー
●HKS F-CON iS
●HKS イリジウムプラグ
なんと、ターボ計画も同時進行中! HKS Turbo Charger
本文中ではスーパーチャージャーとの相性の良さを謳ったが、高回転域までスカッと吹け上がるフィーリングを求めるニーズにも対応すべく、ボルトオンターボ仕様も同時に製作中。
現時点ではまだ、タービンの位置決めのみを行なった段階だが、これによりエキゾーストマニホールドの形状にもメドが立つため、完成は想像以上に早くなりそうだ。
タービンはこれまで同社が1.5リッタークラスに用いて来たギャレットT20。
エンジン本体のキャパシティにもよるが、200馬力程度のパワーを想定しているという。こちらも完成が楽しみだ!
こちらはJB64のタービン交換仕様。実車の発売直後に作業を行なったため、燃料やブースト圧など制御系はEVCとFCON-iSを使用。90馬力のMAXパワーを十分な安全マージンを確保しつつ実現させている。
シエラ用のタービンはギャレットT20を積む。200馬力ものハイパワーを叩き出す。
カプラーオンでブーストアップが可能なHKS製パワーエディター。HKS九州サービスでは、よりセッティングを煮詰めたスペシャルデータ仕様(ハイオク指定)も取扱中。詳しくはお問い合わせを。
シャシーダイナモによるデモカーの開発テスト風景。時にはエンジンの耐久性を試すべく、あえてハード志向のセッティングを行うこともあるという。これも、ユーザーサイドに立った同社の姿勢を象徴する部分だ。
CUSTOM PART LIST [JB64W JIMNY]
●HKSターボチャージャー(ギャレットT20)
●EVC
●HKS F-CON iS
●エキゾーストマニホールド
JB33/43ベースの過給機仕様も好評!
こちらはJB43へのスーパーチャージャー装着例。43、33ともにターボチャージャーの装着実績も多数。ターボ付きの軽モデルに対し、モッサリとした乗り味だったJB33/43の走りを一新させるメニューも用意されている。
HKS九州サービス
GTスポーツカーのみならず、ミニバンやコンパクトカーなど、アンダーパワーなNA車への過給機チューニングも得意とするHKS九州サービス。創業35年の超エキスパートなのだ。
HKS九州サービス
電話:093-931-6910
住所:福岡県北九州市小倉南区蜷田若園3-12-15
営業時間:9:00~18:00
定休日:木曜、第2水曜
facebookも開設中
URL:https://www.hks-kyusyu.co.jp
ハイパーレブ Vol.241 スズキ ・ ジムニー & ジムニーシエラ No.6(2019/12/26)より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]
ワンオフで
本日はXV スーパーチャージャー取付のご紹介です。
Posted at 2020/02/26 10:13:49 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年02月26日
歴代ヴィッツすべてに設定されていた! ターボやスーパーチャージャーを搭載したハイパフォーマンスグレード
歴代ヴィッツにも過給機搭載モデルが存在していた
2020年2月にトヨタのコンパクトカー・ヴィッツが、今までの輸出名「ヤリス」に名前を変えてフルモデルチェンジしました。
新世代プラットフォームのTNGAを採用し、上質な乗り心地を実現しています。
そして、先日の東京オートサロン2020でベールを脱いだのが、ラリーの最高峰WRCから生まれたハイパフォーマンスモデルのGRヤリス。
インタークーラーターボで武装した1.6Lエンジンは200kW(272ps)を発生するということで、いやが応でも期待が高まってしまいますね!
とはいえ、およそ400万円という車両価格(ハイパフォーマンス版は450万円超)はなかなか簡単に購入できる金額ではありません。
しかし、実は歴代ヴィッツも、ターボやスーパーチャージャーといった過給機付きのモデルがディーラーで販売されていたのです!
ということで、今回は中古で狙える歴代の過給機器ヴィッツを一気に振り返ってみましょう!
“スタタボ”の再来モデル!?トヨタ ヴィッツ RSターボ(初代)
初代ヴィッツは1999年に登場。
それまでのトヨタのボトムラインを担う車種のひとつだった、スターレットの後継車種として登場しました。
登場の翌年には、スポーティグレードの「RS」が追加されましたが、スターレット時代に存在したターボモデルはなく、パワー的に物足りないという声があったのもまた事実。
その声に応えるべく、2003年に追加されたのが「RSターボ」だったのです。
これは1.5Lエンジンを搭載する「ヴィッツRS」をベースに、TRDが開発したインタークーラーターボチャージャーキットをプラスしたもので、上乗せされるパワーはなんと41ps。
増大したパワーに合わせて足回りには強化品が奢られ、オイルクーラーや大容量ラジエーターなども含まれる本格的なもの。
また、オプションとしてフロントLSDやバケットシート、さらにハードなスポーツサスペンションなども用意され、トヨタディーラーで本格的なチューニングカーが買えるほどの内容が用意されていました。
その一方で、エクステリアはフロントの「TURBO」エンブレム以外は通常のRSとほぼ同一ということで、ある意味羊の皮をかぶった狼的な存在となっていたのです。
また、ベースとなった初代RSは3ドアと5ドアが存在していたため、ターボRSにも両方が存在しているというのも見逃せない点と言えるでしょう。
なお、ターボRSはコンプリートカーでしたが、のちに同様のターボキットを通常のヴィッツRSに後付けできる「TRDターボプラン」も用意され、一部のディーラーで購入、装着することができました。
そんな初代ヴィッツのターボモデルの中古車は、モデル末期の2年間のみの販売であったことと、すでに登場から15年以上が経過していることもあってか、執筆時点(2020年2月18日)での掲載台数は7台と少なめ。
ほとんどの個体が総額50万円ほどで狙える価格帯ですが、修復歴アリや10万kmオーバーといった状態で、ある程度目利きができないとオススメしづらい玄人モデルというのも事実でしょう。
ちなみに「ターボRS」で検索するとコンプリートカーしかヒットしないので、「もっと詳細な条件を追加する」から「過給機器設定モデル」にチェックを入れることで後付けターボもヒットするようになります!
過給機付きの初代ヴィッツを探してみる▼検索条件トヨタ ヴィッツ(初代)×過給機あり×全国
「マスターキット」装着モデルは激レアトヨタ ヴィッツ TRD turbo M(2代目)
2005年に2代目へとフルモデルチェンジを果たしたヴィッツですが、ターボモデルは2007年8月のマイナーチェンジ時に追加となりました。
パワーは初代モデルと同様、ベースとなったヴィッツRS比+40psとなる150psを発生し、専用のサスペンションが用意されるのも共通。
ただし、車名を「ヴィッツ TRD turbo M」と改め、よりマニア心をくすぐるネーミングとなっています。
専用エンブレム以外はエクステリアがベース車と同等というのも初代と共通するところ。
しかし、2代目では新たに「マスターキット」というセットオプションが追加設定されており、これは3連メーターキット、本革ステアリング、センター出しマフラー&専用ガーニッシュ、スポーツブレーキパッド、17インチタイヤホイールが装着されるもの。
これは“単品販売はしない”と銘打たれたセットアイテムなので、装着車はかなりレアと言えそうです。
2代目となるヴィッツのターボモデルは、初代に比べると年式も新しく、販売期間も(やや)長かったため、執筆時点での掲載台数は15台となっていました。
価格も高いものでは支払総額100万円強というものから、50万円を切るものまで様々。
ただ、初代ターボとは異なり、走行距離が少ないものも存在するため、程度を重視するか価格を重視するかという選択の幅が広いのが特徴です。
過給機付きの2代目ヴィッツを探してみる▼検索条件トヨタ ヴィッツ(2代目)×過給機器あり×全国
高い剛性の3ドアボディを採用トヨタ ヴィッツ GRMN Turbo/GRMN(3代目)
ヴィッツという名前では最後のモデルとなった3代目には過給機搭載モデルが2種類存在していました。
最初に登場したのが、2013年に200台限定で販売された「GRMN Turbo」です。
エンジンは初代、2代目と同じく1.5Lの1NZ-FE型にターボチャージャーをプラスしたもので、最高出力は152psでしたが、最大のトピックはエンジンではなくボディです。
なんと日本仕様には存在せず、ボディ剛性の面で有利な3ドアボディをわざわざ英国、豪州向けのラインから拝借し、さらにボディ補強を施したものを採用。
さらにサスペンションだけではなく、ブレーキにも対向4ポットキャリパーを採用し、ストリートからサーキットまで幅広く走りを楽しむことができるモデルとなっていました。
そして2018年6月には、もう1台過給機付きのモデルが発売されました。
ヴィッツとしては最強のスペックを誇る「ヴィッツGRMN」です。
こちらはわずか150台限定となっており、事前に商談申し込みを行い、先着順で商談の権利が与えられるという方式が取られていました。
コチラのモデルも3ドアボディを採用していましたが、エンジンはベース車には存在しない1.8Lエンジンを搭載。
このエンジンはあの名門ロータスがチューニングを施し、スーパーチャージャーをプラスして212psを絞り出していました。
なぜロータスがヴィッツを? と思われる方もいるかもしれませんが、実はロータスはこの2ZR-FE型エンジンの供給を受けており、ヴィッツGRMNと同じくスーパーチャージャーをプラスしてエリーゼに搭載していたのです。
つまり、ロータス エリーゼのエンジンを搭載したヴィッツと言っても過言ではありません。
そんな3代目ヴィッツの過給機モデルは、限定車ということもあって中古車市場にはほとんど流通していません。
前者のGRMN Turboは1台、後者のヴィッツGRMNは2台となっており、極端なプレミアム価格ではないものの、新車時の価格とほぼ同等のプライスタグとなっていました(なお、新車価格はGRMN turboが270万円、ヴィッツGRMNが400万円)。
過給機付きの3代目ヴィッツを探してみる▼検索条件トヨタ ヴィッツ(3代目)×過給機あり×全国ということで、歴代すべてのモデルに存在していた過給機付きヴィッツ。
退屈な車が多いとやゆされることが多いトヨタですが、実はずっとこういったとがったモデルもリリースしており、それがGRヤリスにつながっていたのかと思うと感慨深い気持ちになりますね!
文/小鮒康一(フナタン)、写真/トヨタ
Posted at 2020/02/26 10:09:10 | |
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