2020年11月27日
デンソー、降雪時のLEDランプの安全に貢献。後付け「ヘッドランプヒーター」を開発
デンソーは、降雪時の走行中に LED ヘッドランプに付着する雪を溶かし、照度を確保することで、走行時の安全に貢献する、後付け「ヘッドランプヒーター」を開発した。
今回開発した「ヘッドランプヒーター」は、既販車両に後付けが可能で、2020年12月1日から全国のトヨタディーラーで販売される。現在、取り付け可能な車種は、TOYOTA プリウス、ノア、ヴォクシー、エスクァイア*1 となる。
*1 対応車種年式:プリウス(2018 年 12 月以降発売)、ノア・ヴォクシー・エスクァイア(2017 年 7 月以降発売)
多くのクルマに搭載されている LED ヘッドランプは、省電力で明るいという特徴がある。一方で、従来のハロゲンヘッドランプに比べると、赤外光の放出が少なく、ランプの表面が温まらないため、降雪時の走行中にヘッドランプの表面に付着した雪が溶けず、光が遮られる結果、十分に視界が確保できないというユーザーの困りごとがあった。
今回開発した製品は、外気温が 5℃以下になると自動で作動し、ランプのレンズに直接貼り付けたフィルムヒーター(光学粘着シート)が雪を溶かし、走行時の照度を確保することで安全に貢献する。
また、フィルムヒーターの設計の工夫により、装着後の見た目への影響を軽減するとともに、照度確保に必要な融解面積を確保し、降雪時の長時間走行でも変わらない照度と視界を保つことを可能にした。
■製品仕様
電源電圧 DC10V~16V
定格電流 1.0A
定格消費電力 12W
動作保証温度範囲 -30℃~85℃
フィルムヒーター表面温度 外気温+約 50℃(装着時)
気温や風の有無等、環境により異なります。
フィルムサイズ [(幅)×(高さ)] 70mm×60mm
(発熱部:66mm×56mm)
動作条件 車両スイッチ IG ON
外気温 ヒーターON:5℃以下
ヒーターOFF:ヒーターON 後 20℃以上
メーカー希望小売価格 25,000 円(税抜)
※洗車機対応可能
※車検対応
※フィルムヒーターは 1 年ごとの交換を推奨
製品紹介映像はこちら:https://youtu.be/tCmoJIEkv4s
デンソー、後付け「ヘッドランプヒーター」開発 フィルムヒーターで雪溶かす
デンソーは18日、トヨタ車用の後付け「ヘッドランプヒーター」を開発したと発表した。12月1日から全国のトヨタディーラーで発売する。
近年、採用が進むLEDヘッドランプは省電力で明るい半面、赤外光の放出が少ないため、降雪時の走行中にランプ表面に付着した雪が溶けにくく、暗くなる課題があった。新製品は、ランプ表面に貼り付けたフィルムヒーターが雪を溶かす仕組みで、外気温5度以下で自動的に作動するようにした。車検に適合し、洗車機にも耐えるが、フィルムヒーターは1年ごとの交換を推奨する。
価格(消費税込み)は2万7500円。まず「プリウス」(2018年12月以降)と「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」の4車種に対応する。
雪を溶かす「ヘッドランプヒーター」後付けタイプ…LED向け デンソーが開発
デンソーは、『プリウス』や『ノア/ヴォクシー/エスクァイア』に後付できる「ヘッドランプヒーター」を開発。12月1日から全国のトヨタディーラーで発売される。
近年、省電力で明るいLEDヘッドランプを搭載する車両が増えているが、従来のハロゲンヘッドランプに比べると表面が温まらないため、降雪時の走行中に付着した雪が溶けず、十分に視界が確保できないという課題があった。
新製品は、外気温が5度以下になると自動で作動し、ランプのレンズに直接貼り付けたフィルムヒーター(光学粘着シート)が外気温+約50度に発熱。雪を溶かし、走行時の照度を確保する。
また、フィルムヒーターの設計の工夫により、装着後の見た目への影響を軽減するとともに、照度確保に必要な融解面積を確保。降雪時の長時間走行でも変わらない照度と視界を保つ。
現在、取り付け可能な車種は、2018年12月以降発売の『プリウス』および、2018年7月以降発売の『ノア』『ヴォクシー』『エスクァイア』。価格(税別)は2万5000円。
ちなみにPIAAは
PIAAが前後ライト用の後付け融雪ヒーターを発売
PIAAが世界初の後付け用ヘッドライトおよびテールライト用のヒーターを開発して発売。クリアフィルムに外気温+50°Cまで発熱する電熱ヒーターを内蔵し、ライトに貼るだけで機能を発揮する。気温5°Cを境に自動的にON/OFFし、消費電力も片側5W とわずか。機械洗車への耐性も高く、付着した雪などが溶けにくいLEDライト車などに有効だ。価格はオープンプライス。
9月の記事はこちら
性能的に仕事してくれるのかね?あとはレンズそのものを劣化させちゃうとか大丈夫かな??
Posted at 2020/11/27 21:38:03 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年11月26日
「ロールケージに魅せ要素をプラス!」サイトウロールケージがカーボンシートの貼り込みサービスを開始
チューニング指数が飛躍するカーボンの魔力
価格はサイドバーで1万円から!
ロールバー専門店として有名な“サイトウロールケージ”が新たなサービスを打ち出した。それはクロスバーやサイドバーへのカーボンシートの貼り込みだ。
専門店が自信を持ってスタートさせたサービスだけあって、クロスバーの複雑な形状にもしっかりと対応した美しい仕上げが行われる。ロールケージ自体を、魅せアイテムとして使用したいユーザーなどには最適なサービスと言えるだろう。
価格はサイドバー1本で1万円~。施工面積や場所、車種によって変動するため、具体的な価格についてはサイトウロールケージに問い合わせていただきたい。
なお、他社製ロールケージへの貼り込みは行わないが、サイトウロールケージ製のものであれば過去に購入した製品であっても対応可能。遠隔地に住むユーザーの場合は、ロールケージを店舗に発送すればサービスを受けられる。
●問い合わせ:サイトウロールケージ 埼玉県桶川市赤堀2-15-6 TEL:048-728-9831
Posted at 2020/11/26 23:31:47 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年11月26日
伝統のネーミング「ti」が復活! BMW 128tiのヨーロッパにおけるオーダーがスタート
BMW 128ti
80kgの軽量化を実現したFFスポーツハッチ
15年以上の時を経て、BMWの伝説的な「ti」のネーミングが復活。「BMW 128ti」の英国・ヨーロッパにおける販売がスタートした。価格は3万2995ポンド で、11月からオーダーがスタート。現時点で日本への導入時期は未定となっている。
2019年に3世代目に進化した1シリーズは、それまでの後輪駆動から前輪駆動に変更。FFホットハッチとして登場した「128ti」は、「ツーリスモ・インターナツィオナーレ(Turismo Internazionale)」と呼ぶに相応しい存在感を持つ。トルセンLSD、Mスポーツ・サスペンション、最適化された8速ステプロニック・スポーツオートマチック、最高出力265bhpを発揮する新開発の2.0リッター直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンを搭載する。
1シリーズの頂点に君臨する「M135i xDrive」と同じアンチロールバーやブレーキを備え、スポーティなエクステリアとドライバー重視のインテリアがあつらえられた。さらにM135i xDriveと比較すると、約80kgも軽量化されている。
走行性能を強調するスポーティなエクステリア
エクステリアはMスポーツ仕様をベースに、128tiを特徴付けるエプロンをフロントとリヤに装着。さらに「M135i xDrive」から引き継がれたアウターエアインテークを装備し、フロントエアカーテンのトリムがレッドにペイントされている。
ボディカラーで「ストーム・ベイ・メタリック」「ミネラル・グレー・メタリック」「サファイア・ブラック・メタリック」「アルパイン・ホワイト」を選択すると、“ti”バッジを含むサイドシルはレッドに。「メルボルン・レッド・メタリック」「ミサノ・ブルー・メタリック」をオーダーした場合、サイドシルのアクセントと“ti”バッジがブラック、サイドシルはボディカラー同色となる。
「シャドーライン・トリム」を採用し、ブラックのキドニー・グリルと直径90mmの「デュアル・ブラッククローム・テールパイプ・フィニッシャー」を標準装備。さらにオプションの「BMW インディビジュアル・ライト・シャドーライン」を装着することで、フロントフェイスをさらにシックに演出することも可能だ。
足元には専用の18インチ「Yスポーク553 Mバイカラー」軽量アロイホイールを装着。オプションとして、19インチ「ダブルスポーク552 M」軽量アロイホイールもチョイスすることができる。
標準のMスポーツシートにオプションでダコタレザーも
インテリアには「M Sport」シートを採用。パンチング加工を施したダコタレザー(ブラック/マグマ・レッド)もオプションで用意されている。ダコタレザー仕様では“ti”バッジがグレーとなり、コントラストステッチに加えて、フロアマットにはBMW Mカラーのステッチが施される。
コクピットに搭載される「BMWオペレーティング・システム7.0」は、オプションの「BMWライブ・コクピット・プロフェッショナル」を装着することで、10.25インチ・ディスプレイからアクセスすることができる。このシステムは、ジェスチャーコントロールにも対応しており、オプションで9.2インチ「BMWヘッドアップ・ディスプレイ」を搭載することも可能だ。
フォールディング・ミラー、シートヒーター、キャビン・アンビエント・ライティングは標準装備。ラゲッジ容量は通常時で380リットルを確保し、リヤシートを倒すことで1200リットルに拡大する。電動テールゲートもオプションで用意された。
最高出力265hp・最大トルク400Nmを発揮
搭載される2.0リッター直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンは128ti専用に改良され、最高出力265hp・最大トルク400Nmを発揮。0-62mph加速は6.1秒、最高速度はリミッターで155mph(250km/h)に制限される。
この強烈なパフォーマンスにもかかわらず、CO2排出量は148~139g/kmに抑えられた。これにより「ユーロ6d」排気ガス規制もクリア済み。「アクティブ・サウンド・デザイン(ASD)」が標準装備されており、ドライバーはエキゾーストシステムなどを変更することなく、迫力のエンジンサウンドを車内で楽しむことができる。
専用チューニングが施された足まわり
足まわりには専用チューニングされた「Mスポーツ・サスペンション」を装着。M135i xDriveに搭載されている強固な「アンチロール・バー」と「アンチロール・バー・マウント」に加えて、128tiのために改良が施されたスプリングとショックアブソーバーを採用した。車高は標準モデルと比較すると10mmローダウンしている。
この足まわりに、トルクステアを最小限に抑えるよう設計された専用のステアリング・セットアップを組み合わせたことで、よりシャープなドライビングダイナミクスを実現。さらに4WDのM135i xDriveと比較して約80kgも軽量化された。
128tiには、M135i xDriveと同じトルセンLSDが採用された。トラクション、敏捷性、安定性を向上させるだけでなく、優れたコーナリング性能を発揮。「BMWパフォーマンス・コントロール」も128ti用に改良され、1シリーズから導入されたタイヤスリップ・コントロール・システムの「ARB」も搭載されている。
Posted at 2020/11/26 23:25:39 | |
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BMW | 日記
2020年11月26日
【新型BRZ妄想ドライブ】アメリカ発レーサーのレポート 2.4Lで中回転域トルク増 動きはシャープ
ネット時代にスバルBRZの魅力拡散
text:Kenji Momota(桃田健史)
ついに情報解禁にとなった、スバル新型「BRZ」
日本時間の2020年11月18日午後23時、スバルの日本本社ウェブサイトに「BRZの世界初公開」が正式リリースされた。
と同時に、エンバーゴ(情報解禁)を待ち望んでいたアメリカ発の情報がユーチューブや各種SNSで一斉に拡散。
アメリカでは長年に渡り、ロングリードと呼ばれる自動車関連の大手数媒体向けに、新車発表の数か月前に試乗会をおこない、各誌の販売時期を考慮したエンバーゴが設定された。
それが近年になり、情報の伝達方法が紙媒体からネット媒体へ移行し、さらに各媒体の公式SNSや担当記者の個人SNSなどで、エンバーゴに合わせて情報が一気に拡散するように変わってきた。
今回の新型BRZでは、情報解禁は動画を中心に2つの方法で実施した。
1つは、プロドライバーによるサーキット走行のインプレッション。アメリカ国内でおこなわれている、クローズドエリアを主体とするダート競技、ラリークロスにスバルワークスチームから参戦している、スコット・スピードよる、感性溢れるインカーレポート。
もう1つは、ネット媒体を主体に事前開催した、サーキットでの同乗走行の模様だ。
こうしたアメリカ発の情報を基に、日本人感覚で、新型BRZの妄想ドライブを楽しんでみよう。
スバルBRZ、中回転域が使いやすい
では、スコット・スピード自身のインプレをベースに、妄想する。
走行している場所は、カリフォルニア州サンフランシスコをフリーウエイ5号線を北上し、州都サクラメントを超えてさらに北へ150kmほどいった、サンダーヒルズ・レースウエイパーク。
周囲に国立公園がある谷の部分で、小さな丘陵となっている。アンジュレーション(地形のうねり)がある、1周2マイル(約3.6km)と1周3マイル(約4.8km)のコースが多彩にレイアウト可能だ。米西海岸のローカルレースのメッカとして知られる。
さて、スバルが用意したクルマは、スバルブルーが目に眩しい左ハンドル車。
2022年モデルと呼んでいるが、これはアメリカの自動車業界では新車は毎年夏前にイヤーモデルとして発売されるため、2022年モデルとは2021年夏前発売車を意味する。
車体にカモフラージュは一切なく、いわゆる量産試作として、アメリカでは「ディーラーナンバー」と呼ばれる仮カンバーを付けた公道用の最終テスト車両であろう。
スコット・スピードはすでに初代BRZで走り込んでおり、そして新型BRZに乗り換えたという設定である。
では、あなたもわたしも、スコット・スピードになったつもりで全開走行を楽しもう。
2.4Lは別物 動きはレーザーブレード
まずは、「音」だ。
ちょっと野太いような迫力ある音。マフラーのサイレンサー内部のアレンジはもとより、水平対向ユニットそのものからの躍動感が初代2.0Lとは違う。車内音から「2.4Lは別物」という感じがドライバーに伝わってくる。
次は、3速の使いやすさだ。
中回転域(2500-4000rpm強を想定)で、明らかにトルキーであり、アクセルワークが実に心地良い。
サンダーヒルズは3速ホールドでのS字コーナーや4速までシフトアップしない程度の中速~高速コーナーがある。
こうしたシチュエーションで、アクセルでクルマの微妙な向きが決まる。
さらなる吹上りも心地良い。
NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)が向上していることで、2速にしろ、3速にしろ、6000rpmオーバーまで引っ張っても、エンジンの力強さが途絶えず、ドライバーの心のストレスが溜まらず、すっきり気分だ。
こうしたパワートレインの改善を最大限まで活かしていると感じられるということは、母体であるプラットフォーム(車体)のクオリティの高さの証明だ。
スコット・スピードは「クルマの動きのすべてがつながって(コネクテッド)いる」と表現しているように、人馬一体感が初代より格段に上がっている。
さらに、「レーザーブレード(剃刀)」のようだ、ともいう。
つまり、動きの「キレが良い」のだ。
キレの良さ、コーナー進入時に際立つ
狙った方向へ、スパッとクルマが行く。
それを実現するため、フロントの横方向曲げ剛性が約60%増、またねじり剛性が約50%増なのだが「よくあるスーパーカーのように、スティフ(硬い)の度合いが一辺倒ではなく、バランス感が良い」
なお、現地メディアは、初代に比べて「より低重心」という表現を使っているが、実際にエンジンと取付け位置や重心の高さについて詳細な技術要項は示されていない。
要するに、スポーティ性のバランスが良いのだと思う。
もちろん、スコット・スピードお得意のドリフトも披露。パワー/車体/タイヤ(ミシュランパイロットスポーツ4)/サスのバランスが明らかに良いことが映像とスコット・スピードの笑顔からはっきりわかる。
こうした新型BRZを、前述のネットメディア関係者らがスコット・スピード運転での同乗走行した。
場所は変わって、カリフォルニア州南部に新しくできた、会員制高級サーキット「サーマル・クラブ」。
使用したのは外観をカモフラージュしたテスト車両だ。
フラットで多彩なコースレイアウトでの動きは、やはりクルマ全体のバランスがすこぶる良い。
同乗したメディア関係者からは「動きのスムーズさ」に関心する声が多く聞かれた。
さて、日本での試乗がいまからとても楽しみだ。
新型スバル BRZは正常進化型。新エンジンのパワー向上は控えめだが日本導入はどうなる?
スバルは11月18日、ピュアスポーツモデル「BRZ」の新型(北米仕様)を公開した。新型BRZは従来モデル同様、トヨタ自動車との共同開発により生まれ、同モデルの大きな特徴である水平対向エンジン+FRレイアウトを踏襲する。その上で今回のモデルチェンジでは各部を進化させ、さらなる走りの愉しみを追求している。
まずエンジンについては、発表された北米仕様は新型の2.4リッター水平対向エンジンを搭載する。北米仕様も従来モデルでは2リッターを積んでいただけに、このエンジン変更は気になるところ。スペックは最高出力228hp、最大トルク184lb-ft(250Nm)と発表され、従来モデル比で+23hp、+33lb-ft(44Nm)アップしている。
なおこの2.4リッター水平対向エンジンは筒内直接噴射とポート噴射を組み合わせたトヨタのD-4Sの技術を生かしたもの。日本仕様にも同エンジンが搭載されるのか気になるところだ。なおトランスミッションは6MTと6ATが用意される。6AT車はSPORTモードの制御が進化し、シフト操作を最適に行えるように制御が見直されている。
ボディは高張力鋼板の採用部位を拡大したほか、構造用接着剤を採用するなどして、曲げ剛性が60%、ねじり剛性は50%向上しているとのこと。
デザイン面では、スバルの象徴的なヘキサゴングリルを低い位置に配置し、低重心感を強調。サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方にエアアウトレットを配置するなど、スポーティ感と空力機能を併せ持つアイテムが採用されている。
なお新型BRZの北米での発売は2021年秋が予定されている。
排気量アップだけじゃない!? スバル新型「BRZ」は超絶進化! 姉妹車「86」公開は21年1月が濃厚!?
■2.4リッターへ排気量アップした新型「BRZ」
2020年11月18日に、2代目となるスバル「BRZ」が世界初公開されました。新型は現行モデルと同じくトヨタ/スバルの共同開発によって生まれたモデルですが、2度目のタッグということで、現行モデル以上に一体感のあるワンチームで進められたと聞いています。そんな新型はどのようなクルマなのでしょうか。
プレスリリースには「さらなる付加価値を融合」、「さらに磨きの掛かった…」などと記載されています。つまり、新型BRZは「正常進化」、「継承」の道を選んだわけですが、逆をいえば、初代のコンセプトは正しかったという証明です。
つまり、「走りの愉しさ」、「カーライフに新たな価値を提供」、「誰でも愉しめるスポーツカー」というコンセプトは変わらず、全方位に大きな進化を遂げているのです。
エクステリアは現行モデルと比べて、「似ているようで似ていない?」、「似ていないようで似ている?」といった印象です。
細かく見ていくと、フロントはより強調されたヘキサゴングリルと先進的な形状のヘッドライト、サイドは「WRX STI」を彷彿とさせるフロントフェンダー後方のエアアウトレットとそこから繋がるサイドシルスポイラー、そしてリアはフェンダーから絞り込まれた造形やランプ周りの処理が特徴です。
その一方で、Aピラーからトランクまでのラインやドア周りに初代モデルの面影が残る部分もありますが、個人的にはサイズ的に伸びやかに見えた初代モデルに対し、新型モデルはスポーツカーらしい凝縮感がプラスされたように感じました。
タイヤは18インチにサイズアップ(ベースモデルは17インチ)、細身のスポーク形状のアルミホイールはトヨタ「GRヤリス」とよく似たデザインですが、この辺りはトヨタ側の意向(GRとしての共通デザイン!?)だと予測しています。
インテリアも、エクステリア同様の印象です。水平基調のインパネデザインと低く設置されたメーターバイザーは意匠面よりも運転に集中するための機能が重要視されています。
一番の特徴は、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターでしょう。じつはこれ、水平対向エンジンをイメージしたデザインです。ちなみにメーター表示は2タイプが用意されています。
北米仕様では、インパネの中央には8インチSUBARU STARLINK(スバル・スターリンク)マルチメディアインフォメーションシステムが採用されますが、日本仕様はどうなるのでしょうか。
さらに初代モデルで課題となっていたシートも刷新。リリースには「高いホールド性とフィット感をもたらす」とありますが、写真を見ても骨太な印象なのがよくわかります。
居住性は初代モデルとほぼ同じだと思いますが、リア周りのデザインが大きく変わったことで、初代モデルがこだわった、後席を前方へ倒すとタイヤ4本搭載可能なラゲッジスペースがどうなったのかは気になるところです。
パワートレインは初代モデルと同じくNA(自然吸気)を採用していますが、排気量は2リッターから2.4リッターへとアップ。そもそもBRZは数値を追うスポーツカーではありませんが、「もう少し力が欲しい」というユーザーの本音を反映したのでしょうか。
筆者(山本シンヤ)は、より厳しさを増す環境規制対応の側面もあると考えます。
2.4リッターという排気量からわかるように、北米専売の3列シートSUV「アセント」用のFA24型がベース(ボア94.0×ストローク86.0mm)ですが、吸排気系やフリクション低減など、中身はほぼBRZ専用と考えていいでしょう。
初代モデルと同じく直接噴射+ポート燃料噴射装置(トヨタD-4S)が採用され、スペックは最高出力228hp・最大トルク249Nm。嬉しいのは、排気量がアップしていますがレッドゾーンは2リッターと同じ7500rpmと不変なところです。
トランスミッションは6速MT/6速ATを採用。6速ATはスポーツモードが大きく進化しておりドライバーの意志に反応するアダプティブ制御を採用。
6速MTの改良のアナウンスは記載されていませんが、シフトフィール向上やチューニングやモータースポーツユースで課題となる部分にメスが入っていることを期待します。
■排気量アップに合わせてボディや足まわりもアップデート
プラットフォームは初代モデルの進化版ですが、インナーフレーム構造や構造用接着剤などSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の知見が盛り込まれています。
リリースには「フロント曲げ剛性約60%アップ、ねじり剛性約50%アップ」とありますが、それ以外の部分にも手が入っているのは間違いないでしょう。
ボディ直付けスタビライザーやステアリング取り付け剛性アップなどがおこなわれていたら、“ほぼ”SGPといっていいかもしれません。
初代モデルは軽量、低重心に徹底してこだわっていましたが、新型はその辺りも抜かりなし。
エンジン出力アップや、より厳しくなる安全性能向上による重量増を抑えるべく、ルーフ/エンジンフード/フロントフェンダーはアルミを採用。これらにより前後重量配分のさらなる適正化はもちろん、低重心化にも寄与しているようです。
ちなみにトヨタ「GRスープラ」登場時に、「86(BRZの姉妹車)よりも低重心」とアピールされていましたが、新型86とスープラではどちらが低重心になるのかも興味深い点です。
体幹が強化された車体に組み合わせてサスペンションもアップデート。現行モデルはノーマルがショーワ、STIスポーツはZF(ザックス)でしたが、新型はどうでしょうか。
タイヤサイズは現行の16/17インチに対して17/18インチと1サイズアップ。18インチは215/40R18サイズのミシュラン・パイロットスポーツ4が奢られています。
絶対的なパフォーマンスは確実に上がっていると思いますが、初代モデルで高く評価されているコントロール性の高さや懐の深い乗り味とどのようバランスさせたのか気になるところです。
ただ、新型「レヴォーグ」をはじめとする最近のスバル車の走りから推測すると、その心配は単なる“取り越し苦労”かもしれません。
初代モデルでは対応していなかった安全支援デバイスですが、新型はATモデルに待望のアイサイトを標準装備。プリクラッシュブレーキや全車車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)などが採用されています。
MTモデルにアイサイトの設定がないのは残念ですが、今回はあくまでも北米仕様の話です。すでに国交省は「2021年11月以降にデビューする国産新型モデルに対して衝突被害軽減ブレーキの装備を義務づける」方針を発表しているので、日本向けはどうなるのか。こちらも気になるところです。
このように初代モデルに対して新型の性能アップはいうまでもありませんが、BRZの本当の魅力は数値では表せない「官能性能」にあります。
この辺りは初代モデルの進化・熟成で証明していますし、今まで以上に「安心と愉しさ」にこだわるスバルと、今まで以上に「味づくり」にこだわるトヨタとのコラボレーションなら心配は無用です。
今回は新型BRZが発表されましたが、気になるのは姉妹車のトヨタ 86がいつ発表されるのかだと思います。
筆者はBRZと同時期に発表されると予想していましたが、新型コロナ禍の影響で二転三転、2021年1月の東京オートサロンが濃厚だと思います。初代モデルでは走りの「味」の違いが大きく話題となりましたが、その辺りの進化も気になる所です。
【新旧比較】スバルBRZ新型、先代(初代)からどう変わった? 判明した数値を比較 若年層向けも希望
新型スバルBRZ、どこがどう変わった
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
日本時間の18日23時に、ついに世界初公開となったスバルの新型BRZ。
発表されたスタイルは概ね好意的な意見をもって迎えられており、早くもローダウンやツライチなどのカスタムコラージュ画像が出回っているほどだ。
そんな新型となったBRZはまだ非公表の部分も多くあるが、現在発表された情報を元に先代型からの違いをチェックしてみたい。
まずはボディサイズ。ベースのプラットフォームは先代BRZにも使われたものを基本として、スバルグローバルプラットフォームのノウハウを投入してブラッシュアップしたものとなっており、そこまで極端な変更はなされていない。
新型BRZのボディサイズは全長167.9インチ×全幅69.9インチ×全高51.6インチとなっている。
従来型の全長166.7インチ×全幅69.9インチ×全高52.0インチと比べると1.2インチ(約3センチ)長くなり、0.4インチ(約1センチ)低くなったということになる。
写真ではフェンダーの隆起が大きくなったように見えたのだが、実際の全幅は変わっておらず、フロントフェンダーやサイドシルスポイラーの形状が変わったことによる視覚的な錯覚ということのようだ。
また、ホイールベースは101.4インチで、従来型の101.2インチよりも0.2インチ(約5ミリ)伸びている。
プラットフォームが共通ということなので、もしかしたらサスペンションのジオメトリーに若干の違いがあるのかもしれない。
なお、サスペンションの形式は従来型と同じくフロントがストラット式、リアがダブルウィッシュボーン式の四輪独立サスペンションとなっている。
エンジン排気量アップ、安全装備追加
新型BRZに搭載されるエンジンは水平対向4気筒の2.4Lエンジンとなり、従来型よりも400ccの排気量アップとなる。
最高出力は228hp、最大トルクは187lb-ftで、従来型の205hp/156lb-ftよりもパワー、トルク共に向上した(北米データ)。
排気量アップによって主に低回転域でのトルクアップが図られていると想像できるが、タコメーターのレッドゾーンは従来型と同じく7500rpm付近となっており、NAらしく回して楽しいエンジンであることを期待させてくれる。
そのエンジンに組み合わされるミッションは6速のMTとATとアナウンスされている。
MTに関しては特にアナウンスはなく、ATは「スポーツモードの制御が進化」と記載されていることから、従来型がベースとなっているということだろう。
またAT車には先進安全装備のアイサイトが標準装備されることが発表された。バージョンの記載はないが、スバルグローバルプラットフォームを採用していないことも考えると、最新のアイサイトXではなく、アイサイトVer.3である公算が高い。
従来型はオーディオレスが基本でナビはディーラーオプションであったが、新型はアップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応した8インチのマルチメディアインフォテイメントシステムを採用。
さらにコネクティッドサービスの「スバル・スターリング・セーフティ&セキュリティ」も採用することで、一気に近代化が図られている。
装備も充実、価格もアップするのか?
その他、細かい部分ではルーフ、フード、フロントフェンダーに軽量なアルミを採用し、排気量アップや安全装備の充実による重量増を抑制。
前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現して運動性能を向上させている。
タイヤサイズは従来型と同じく215サイズとなっているが(215/45R17か215/40R18)18インチにはミシュラン・パイロットスポーツ4がおごられる。
排気量アップ、安全装備の充実、インフォテイメントシステムの採用、外板部品のアルミ化、ハイパフォーマンスタイヤの装着と、ここまでの変更点を見る限り価格のアップは避けることはできないだろう。
新型BRZの最も装備が充実したグレードでは、従来型の最も高価なグレードである「STIスポーツ」の6速AT車の365万7500円を上回る可能性もあると見る。
ちなみに現在発表されているのは「プレミアム」と「リミテッド」の2グレードであるが、北米スバルのグレード体系は何も名称のつかないスタンダードから始まり、「プレミアム」、「スポーツ」、「リミテッド」、「ツーリング」と価格が上がっていくことが多い。
装備充実の最上級グレードが高額になるのは一向にかまわないが、新型BRZにほれ込んだ若いユーザーのためにも、従来型の「Rカスタマイズ・パッケージ」のように普段乗りに必要な最小限の装備だけを残した「素材」のような安価なグレードも継続設定していただきたいものだ。
新型にもこういうのが出てくるのかね〜
スバル新型「BRZ」発表で再び注目!? 特別なBRZ3選
■従来モデルの特別なBRZを振り返る
日本時間で2020年11月18日23時、スバルは2代目となる新型「BRZ」の北米仕様を世界初公開しました。外観のフォルムはキープコンセプトながら内外装とエンジンが一新され、2021年秋に発売予定となっています。
初代BRZは2012年に発売されたコンパクトFRクーペで、トヨタと共同開発によって誕生。トヨタ「86」とは兄弟車という関係ですが、外観の一部や足まわりのセッティングなどはBRZ独自のテイストとなっています。
この初代BRZにはさまざまなグレードやバリエーションが設定されましたが、なかにはユニークなモデルも存在。
そこで、従来モデルを振り返って、特別なBRZを3車種ピックアップして紹介します。
●BRZ RA Racing
BRZは最高出力200馬力(前期モデル)を発揮する2リッター水平対向4気筒エンジンを搭載し、車重1.2トン前後と比較的軽量な車体と相まってサーキットでのスポーツ走行にも適しており、実際に86とともに2013年からワンメイクレースも開催されました。
そのレースに参戦するために用意されたのが「RA Racing」です。
2013年1月に発売されたRA Racingはカスタマイズに最適なグレードである「RA」をベースに、前後ベンチレーテッドディスクブレーキに専用ブレーキダクトと専用ブレーキバックプレートが装着されブレーキ性能を向上し、トルセンLSDや空冷式エンジンオイルクーラーなどを装備。
また、4点式シートベルトや6点式ロールケージなどの安全装備も万全で、ほかにもマニュアルエアコンや専用フロアマットが搭載されました。
なお、エンジンはワンメイクレースの規定に則ってノーマルのままとされています。
持ち込み登録ながらナンバープレートも取得できるため、自走でサーキットへ持ち込んでレースに参加することや、普段使いも可能でした。
レースで使用されることも考慮して、リアシートを前に倒すとラゲッジスペースが広がり、タイヤを4本積めるスペースを確保しているのも86、BRZの特徴のひとつです。
当時の価格は286万8000円(消費税5%込)と、架装された装備を考えると比較的安価な設定といえます。
●BRZ tS
初代BRZには通常のラインナップ以外にも魅力的な特別仕様車がいくつも設定されましたが、そのなかの1台が「tS(ティーエス)」です。
スバルのモータースポーツ活動を統括するスバルテクニカインターナショナル(STI)の手によって、スポーティな装備や仕様にモデファイされたコンプリートカーのtSは2013年8月に500台限定で発売。
具体的に手が入れられた内容としては、ドライブシャフトの大径化や、STI独自のフレキシブルパーツの採用など専用チューニングを実施しています。
ボディ剛性のアップや足まわりの変更により気持ちの良いハンドリングを実現するとともに、ブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキ、18インチアルミホイール、STI製フロントアンダースポイラーの採用により走行性能も向上。
外観ではSTIとtSオーナメントや専用フェンダーガーニッシュが装着され、内装にもSTIロゴ入りスポーツメーターを採用するなど、走りへの期待感と所有する喜びを感じることができる仕様となっています。
また、角度が2段階に調整できるドライカーボンリヤスポイラーやブラック塗装の18インチアルミホイール、レカロ製バケットシートを前席に装備した「GT PACKAGE」を設定するなど、さらにスポーツマインドあふれる仕様も用意されました。
発売当時の価格(消費税5%込)は366万4500円から437万3250円で、6速MTだけでなく6速ATも設定するなど、ユーザー層を限定せずに、だれもが特別なBRZの走りを楽しめることをコンセプトとしています。
なお、2015年にも新たな仕様で再度tSが限定販売されました。
■BRZの進化の集大成というべきモデルとは!?
●BRZ STI Sport
2017年10月に、スバルとSTIが共同開発したBRZの最上級グレードとして「STI Sport」を発売。BRZが持つ走行性能や走りの質感、内外装の質感をこれまでよりも更に高めた仕様です。
足回りは、STIの独自技術で開発したフレキシブルVバーやフレキシブルドロースティフナーフロントによって、タイヤの応答性を向上し、専用の18インチアルミホイールと18インチハイパフォーマンスタイヤを装備。
また、STIによる専用チューニングを施したザックス製ダンパーとコイルスプリングを採用することで、ロールを抑え、しなやかで安定性の高い走りを実現しています。
外観は、STIオーナメントをあしらった専用フロントバンパーや専用フェンダーガーニッシュを装着し、精悍で高い走行性能を感じさせる特別なスタイリングを演出。
内装ではボルドー色でコーディネートされたシートに、本革やアルカンターラといった上質な素材を採用し、メーターパネルやメーターバイザー、ステアリングホイール等を専用パーツとするなど、スポーティで特別な空間となっています。
さらに、特別色のクールグレーカーキをまとった「STI Sportクールグレーカーキ エディション」が100台限定で抽選販売されました。
当時の価格(消費税8%込)は6速MTが353万1600円、6速ATが359万1000円でした。
※ ※ ※
今回、紹介した3台のBRZは、「WRX STI」のコンプリートカーのような過激なチューニングは施されていません。むしろライトチューニングといっていい内容です。
BRZのポテンシャルを考えると、もっとハードなチューニングも可能と思われますが、チューニングにはバランスが重要で、スバルとSTIはエンジン出力とシャシのバランス大事にしたということでしょう。
今回、発表された新型BRZの北米仕様では自然吸気の2.4リッターエンジンを搭載していますが、最高出力は228馬力(米規格)と、超高性能なエンジンではありませんが、BRZの性能的なバランスを考えると、最良の選択なのかもしれません。
Posted at 2020/11/26 23:21:22 | |
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富士重工 | 日記
2020年11月26日
迫力ボディのBRZ爆誕! 遂に姿を現した新型国産FRスポーツカーを写真でチェック!
世界の中でも珍しい水平対向エンジン+FRレイアウトのスポーツカー「スバル BRZ」が遂にモデルチェンジ! 世界に先駆け、2020年11月18日北米でアンベールを果たした。迫力を増した新しいBRZの内外装を写真と共にご紹介!
トヨタとの共同開発モデル「BRZ」がモデルチェンジ
抑揚を増した饒舌なデザインに早くも話題殺到! スバルのスポーツカー「BRZ」が新型になった。
世界でも珍しい水平対向4気筒エンジンと後輪駆動(FR)を組み合わせたスポーツカー「BRZ」は初代モデルは、2012年にトヨタとの共同開発によって誕生した。兄弟車となるトヨタ版の名前は「86(ハチロク)」。今回そのトヨタ版の発表はなく、スバルが先行した格好だ。
ボリューム感を増したデザインだが車幅は新旧で一緒
改めて新旧のBRZを比較してみると、フロント周りやフェンダー処理などでグッと迫力を増した、新型の饒舌なデザインが目をひく。
新型BRZのボディサイズは、全長4264mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベース2575mm(北米仕様車)。初代BRZは全長4240mm×全幅1775mm×全高1320mm、ホイールベース2570mm(日本仕様)で、見た目のボリューム感とは異なり実は車幅も一緒ということに驚く。
デザイン自体は大きく変化したが、いっぽうでサイドウィンドウ形状は写真で見たところ一緒。詳細は不明ながら、従来型からキャリーオーバーされた部分もあるようだ。
排気量は2.4リッターに拡大! 日本仕様はどうなる!?
新型インプレッサから始まるスバルの新世代プラットフォーム「SGP」の開発で得た知見を活かし、車体や骨格を強化し剛性をアップ。ただしフェンダーやルーフ、前後フードにアルミパネルを採用し、車重増加を軽減させた。
水平対向エンジンが搭載されるのは従来型と同様だが、新型では排気量をアップし2.4リッターに拡大。最高出力は従来型の207PSに対し、231PSにアップ。最大トルクも212Nmから249Nmと増強されている。これが北米仕様車だけの変更なのか、それともまだ見ぬ日本仕様は従来のままなのかは、まだ明らかにされていない。
自慢の先進運転支援システム「アイサイト」も初採用
インテリアも一新された。新型BRZではインパネを水平基調のシンプルなデザインに変更。8インチの液晶大画面を誇るインフォテインメントシステムも搭載可能となっている。
さらに時代のニーズに応え、スバル独自の先進運転支援システム「アイサイト」をATモデル全車に採用。プリクラッシュブレーキやACC(全車速追従型クルーズコントロール)が初めて装備されることになった。
全方位で進化を遂げた新型BRZ、北米での正式発売は2021年秋を予定する。ただし日本仕様の発売時期や詳細な仕様、価格等については現時点での発表はない。
[筆者:MOTA編集部/撮影:SUBARU]
新型「BRZ」世界初公開! スバルがスポーツカー9年ぶりに全面刷新 「アイサイト」も採用へ
■フルモデルチェンジで大幅な進化を遂げる新型「BRZ」
スバルのFRスポーツカー「BRZ」の新型モデルが、2020年11月18日に北米で世界初公開されました。
北米では2021年秋に発売される予定ですが、2012年の初代モデル登場から9年ぶりにフルモデルチェンジする新型BRZは、どのようなモデルなのでしょうか。
新型BRZは、初代モデルが提供してきたスポーツカーならではの走りの愉しさをさらに充実させるとともに、ユーザーのカーライフに安心感をもたらす新たな価値を付与。誰もが愉しめるスポーツカーとして、全方位に大幅な進化を遂げました。
なお、初代モデルと同様に、新型BRZもトヨタ「86」との兄弟車として、トヨタとスバルの業務提携で掲げる「もっといいクルマづくりの追求」の取り組みを通じて共同開発されています。
新型BRZは、ピュアスポーツカーならではの感性を刺激し、高揚感を引き出す走りの愉しさを一層際立たせました。
エンジンは、初代モデルに搭載していた2リッター水平対向4気筒エンジンから排気量を拡大し、228hp(開発目標値)を発生する新型2.4リッター水平対向4気筒エンジンに変更されています。
徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減によって、トルクは15%向上。素早いレスポンスで、滑らかに高回転まで吹け上がるスポーツカーらしいフィーリングとともに、力強い加速をもたらします。
トランスミッションは、6速MTと6速ATが設定されました。
AT車ではSPORTモードの制御が進化し、クルマがスポーツ走行中と判断した際に、ドライバーの意思や操作に応じ、最適なシフト操作を自動的におこない、よりダイレクト感のあるコーナリングが可能になります。
シャシは、スバルグローバルプラットフォームの開発から得たノウハウを取り入れ、さらにインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用しました。
ボディを再構築することで、初代モデルに対しフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%と大きく向上。
ステアリング操作への応答性を高め、より軽快な動きを実現するとともに、旋回時のトラクション性能を向上させています。
また、ルーフやフード、フロントフェンダーの素材に軽量なアルミを採用。エンジン出力や安全性の向上に伴う重量増を抑制すると同時に、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現して運動性能が向上しました。
上級グレードには18インチアルミホイール装着され、タイヤはミシュラン パイロットスポーツ4(215/40R18)を装備。優れたコントロール性能と応答性能で、走りの愉しさをさらに引き上げます。
■AT車はBRZ初のアイサイト搭載!
新型BRZのデザインは、高い走行性能を予感させる、躍動感のあるスポーツカーらしいスタイルです。
北米仕様のボディサイズは、全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mmと、全幅は初代モデルと同じですが、全長は25mm長く、全高は10mm低くなっています。
外観デザインは、より低く、よりワイドに設置されたヘキサゴングリルが低重心を主張するとともに、グリルから始まって後方へ連なる芯の通った造形で体幹の力強さを表現。
絞り込んだキャビンと力強く張り出したフェンダーのダイナミックな抑揚が、スポーツカーらしい走りへの期待感を高めます。
サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方に配したエアアウトレットなどがデザインのアクセントになるだけでなく、スポーツカーとしての性能を最大限に引き出す機能性を持ち合わせた空力アイテムを多数採用しています。
内装は、シンプルな水平基調のインストルメントパネルや低く設置したメーターバイザーにより、広い視界を確保。集中して運転を愉しむことができる室内空間です。
また、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用し、必要な情報をわかりやすく表示。日常の運転からスポーツ走行時まで、あらゆる状況下で直感的に情報を把握することが可能になりました。
さらに、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応した8インチ SUBARU STARLINK マルチメディアインフォテインメントシステムを採用し、スマートフォンのような、直感的な使い勝手と操作感を実現しました。
シートは、高いホールド性とフィット感をもたらすスポーツシートが備わり、疲れにくく運転に集中できる環境を作り出すとともに、クルマの挙動を正確にドライバーへ伝えます。
新型BRZは、ピュアスポーツカーならではの走りを最大限に愉しめるよう、安心・安全に磨きをかけ、運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備しました。
なお、BRZにアイサイトが搭載されるのは初めてとなります。
プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが備わり、安心で快適な移動をサポートします。
また、高張力鋼板の採用拡大などによりボディを強化するとともに、各種エアバッグをはじめとする乗員保護システムを強化することで、衝突安全性能が向上しました。
さらに、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK Safety and Security」を採用し、万一の事態に備えた「つながる安全」を提供するとともに、利便性を高める機能で、快適なカーライフをサポートします。
※ ※ ※
今回、世界初公開されたのは北米仕様で、前述とおり北米では2021年秋に発売されると明かされていますが、日本での発売時期についてはアナウンスされていません。
また、兄弟車の86についても新型モデルが登場することになりますが、詳細について現時点では明らかになっていない状況です。
【スバル BRZ 新型】新型エンジン搭載で走りを進化、安全性能も強化
SUBARU(スバル)は11月18日、初のフルモデルチェンジとなる、新型『BRZ(米国仕様車)』を世界初公開した。なお米国での発売は2021年秋を予定している。
BRZは、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトのピュアスポーツカーだ。トヨタ自動車との共同開発で2012年に発売した初代モデルは、「低重心」「軽量」「コンパクト」という特長を持つ水平対向エンジンを低い位置に搭載することで、世界トップクラスの低重心による優れたハンドリング性能を実現した。
新型BRZは、初代モデルが提供してきたスポーツカーならではの走りの愉しさを充実させるとともに、ユーザーに安心感をもたらす新たな価値を加えることで、誰もが愉しめるスポーツカーとして、全方位に大幅な進化を遂げた。
◆新型2.4リットルボクサーエンジン搭載
新型BRZは、初代モデルから排気量を拡大した、新型2.4リットル水平対向4気筒エンジンを搭載。最高出力228hp、最大トルク249Nmを発揮する。徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減によりトルクを15%向上。滑らかに高回転まで吹け上がるスポーツカーらしいフィーリングとともに力強い加速をもたらす。
AT搭載車では、スポーツモードの制御が進化。クルマがスポーツ走行中と判断した際には、ドライバーの意思や操作に応じて、最適なシフト操作を自動的に行い、よりダイレクト感のあるコーナリングを可能にする。
車体構造は、スバルグローバルプラットフォームの開発から得たノウハウを取り入れ、さらにインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用するなど再構築を図った。初代モデルに対しフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%と大幅に向上。ステアリング操作への応答性を高め、より軽快な動きを実現するとともに、旋回時のトラクション性能を向上させた。
ルーフやフード、フロントフェンダーには軽量なアルミ素材を採用。エンジン出力や安全性の向上に伴う重量増を抑制すると同時に、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現し、運動性能を高めている。
18インチアルミホイール装着車には、215/40R18 ミシュランパイロットスポーツ4を装備。優れたコントロール性能と応答性能で、走りの愉しさをさらに引き上げる。
◆躍動感あふれるデザイン
エクステリアは、より低く、よりワイドに設置されたヘキサゴングリルが低重心を主張するとともに、グリルから始まり後方へ連なる芯の通った造形で、体幹の力強さを表現。絞り込んだキャビンと力強く張り出したフェンダーのダイナミックな抑揚が、スポーツカーらしい走りへの期待感を高めている。
サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方に配したエアアウトレットなど、デザインにアクセントをもたらすだけでなく、スポーツカーとしての性能を最大限に引き出す機能性を持ち合わせた空力アイテムを多数採用している。
◆ドライビングに集中できる室内空間
インテリアは、シンプルな水平基調のインストルメントパネルや低く設置したメーターバイザーにより、広い視界を確保。集中して運転を愉しむことのできる室内空間を提供する。スポーツシートは高いホールド性とフィット感を確保。疲れにくく運転に集中できる環境を作り出すとともに、クルマの挙動を正確にドライバーへ伝える。
また、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用。必要な情報をわかりやすく表示し、日常の運転からスポーツ走行まで、あらゆる状況下で直感的に情報を把握できる。8インチ スバルSTARLINKマルチメディアインフォテインメントシステムは、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。スマートフォンのような、直感的な使い勝手と操作感を実現している。
◆安全性能強化、AT車には全車速追従ACCを装備
安全面では、BRZでは初となる運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備。プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが、安心で快適な移動をサポートする。また、高張力鋼板の採用拡大などによりボディ剛性を高めるとともに、各種エアバッグをはじめとする乗員保護システムを強化。衝突安全性能を向上させた。
さらにコネクティッドサービス スバルSTARLINKセーフティ&セキュリティを採用。万一の事態に備えた「つながる安全」を提供するとともに、利便性を高める機能で、快適なカーライフをサポートする。
【新型スバルBRZ】エンジン排気量、拡大 2.4L自然吸気エンジン搭載 アイサイトはAT車に 北米発表
新型スバルBRZのパワートレイン
text:Taro Ueno(上野太朗)
エンジンは排気量アップ
スバルは、新型スバルBRZを北米で発表した。
初代BRZから排気量を拡大した、新型2.4L 4気筒水平対向エンジンを搭載。吸排気性能の強化とフリクション低減によって、トルクを15%向上している。
「レスポンスは早く、なめらかに高回転まで吹けあがる、スポーツカーらしいフィーリングと力強い加速」とスバルは表現している。
オートマティックの制御に変化
AT搭載車では、「スポーツ」モードの制御が進化。クルマがスポーツ走行中と判断した際には、最適なシフト操作を自動的におこなうという。
「よりダイレクト感のあるコーナリングを可能にします」とスバルはコメントする。
ボディ再構築 軽快さ/トラクション向上
先代より軽快に、強靭に
スバル・グローバル・プラットフォームの開発から得たノウハウを投入。またインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用。ボディを再構築することで、初代BRZに対してフロント横曲げ剛性を焼く60%、ねじり剛性を約50%大幅に向上。
ステアリング操作への応答性を高め、より軽快な動きを実現したとスバルは説明する。また旋回時のトラクション性能を向上したという。
軽量アルミニウム採用
ルーフ/フード/フロントフェンダーの素材に軽量なアルミを採用。
エンジン出力や安全性の向上に伴う重量増を抑制し、前後左右重量の最適化やさらなる低重心化を実現したという。
タイヤはミシュラン・ハイグリップ
18インチ(215/40 R18)ホイール装着者には、ミシュラン・パイロットスポーツ4を装備。コントロール性能と応答性能を意識している。
新型スバルBRZのエクステリア
ヘキサゴン・グリルは、より低く、よりワイドに設置され低重心を主張する。グリルから始まり、後方へ続く造形では、体感の力強さを表現しているという。
絞り込んだキャビンと、張り出したフェンダーの抑揚についてスバルは「スポーツカーらしい走りへの期待感を高めます」と説明する。
サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方に配したエアアウトレットはアクセントだけでなく、性能を最大限に引き出すという。
新型スバルBRZのインテリア
シンプルな水平基調のインストゥルメントや低く設定したメーターフードは広い視界の確保をねらう。
「集中して運転を楽しむことのできる室内空間を提供します」(スバル)
7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用。
必要な情報を表示し、日常の運転からスポーツ走行時まで、あらゆる状況下で直感的に情報を把握することをめざしたという。
スポーツシートについて「高いホールド性とフィット性をもたらす」とスバルは説明する。「疲れにくく運転に集中できる環境を作り出すとともに、クルマの挙動を正確にドライバーに伝えます」(スバル)
アップル・カープレイ、アンドロイド・オートに対応した8インチ「スバル・スターリング」マルチメディア・インフォテインメント・システムを採用。
スマートフォンのような、直感的な使い勝手と操作感を実現しているという。
新型スバルBRZの運転支援システム
運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキや全車速追従機能付きクルーズコントロールが備わる。
高張力鋼板の採用拡大などによりボディを強化するとともに、各種エアバッグをはじめとする乗員保護システムを強化することで、衝突安全性能を向上しているという。
新型スバルBRZの開発目標値(北米仕様)
価格:-
全長:4265mm
全幅:1775mm
全高:1311mm
ホイールベース:2576mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:-
CO2排出量:-
車両重量:-
パワートレイン:水平対向4気筒2.4L
使用燃料:ガソリン
最高出力:228ps
最大トルク:18.8kg-m
ギアボックス:6速マニュアル/オートマティック
タイヤ:215/45R17(プレミアム) / 215/40R18(リミテッド)
【なぜアメリカで発表?】新型スバルBRZ 日本製スポーツカー、独り勝ち戦略は奏功する? 2.4Lへの拡大の意味
新型BRZ、なぜアメリカ発なのか?
text:Kenji Momota(桃田健史)
スバルは新型「BRZ」の米国仕様車を、日本時間2020年11月18日23時にオンラインで世界初公開した。
ボディ寸法は、全長167.9インチ(4265mm)×全幅69.9インチ(1775mm)×全高51.6インチ(1311mm)、そしてホイールベースが101.4インチ(2576mm)。
初代モデルと比べて、より低く、よりワイドという、スポーツカーとしての正常進化を遂げた。
エンジンは、もちろん水平対向型4気筒。排気量は初代の2.0Lから拡大し2.4Lとした。気筒内のポート燃料噴射装置であるトヨタD-4Sを採用した。最高出力は228hp、最大トルクは18.8kg-m。
トランスミッションは6速MTと6速ATで、駆動方式はFRである。
気になるプラットフォーム(車体)だが、スバルは「スバルグローバルプラットフォームの開発から得たノウハウを取り入れ……」という表現をしている。
インプレッサから刷新されXV、フォレスター、さらにレヴォーグと続く、スバルグローバルプラットフォームを採用しているのではなく、初代をベースにレヴォーグでも採用したインナーフレーム構造を取り入れ大幅改良したという解釈だ。
初代モデル比で、フロントの横方向曲げ剛性が約60%、ねじり剛性が約50%も向上し、走りがさらに洗練された。
さて新型BRZ、なぜアメリカ最優先での発表なのか?
アメリカの市場、2ドアクーぺ大国
BRZがアメリカ発となった理由は、先に発表された日産フェアレディZコンセプトと同じだ。
2ドアスポーツカーの世界最大マーケットが、アメリカだからだ。
そんなアメリカでも、BRZや、兄弟車であるトヨタ86は2ドアクーペマーケットの主流セグメントではない。
2020年11月時点で、2ドアクーペマーケットの主役は、いわゆるマッスルカーたちである。フォード・マスタング、シボレー・カマロ、そしてダッジ・チャレンジャーという、マッスル御三家が不動の地位を築いており、しっかりとした数が定常的に売れている。
また、マッスルカーとは一線を介して、シボレー・コルベットがいるが、新型はスーパーカーライクなリアミドシップ化され、2ドアクーペというカテゴリーには属さなくなった。
その他、2ドアクーペとなると、メルセデス・ベンツとBMWの上級モデル、さらにプレミアムなベントレー、フェラーリという世界となるのは、日本でも同じである。
さらに、日系メーカーでは、トヨタ・スープラ。小ぶりな2ドアクーペでは、もちろんマツダMX-5(ロードスター)がある。
こうして、アメリカ市場を俯瞰すると、BRZ(および86)がいかに、スタンドアローン(孤立して目立つ存在)であることがわかる。
三菱エクリプス アメリカの思い出
では、BRZ(および86)のライバルは何か? 新旧モデルの中からピックアップしてみたい。
まずは旧車からだ。
BRZ(および86)対抗と呼べるようなモデルは、いくつか存在したが、それらはBRZ(および86)誕生前に市場から姿を消している。
順を追ってご紹介しよう。
三菱エクリプス
80年代から90年代にかけて、「セクレタリーカー」と呼ばれ大人気車となった。
セクレタリーを直訳すれば、秘書である。つまり、秘書を務めるような知的でファッショナブルな女性が好むクルマという商品イメージである。
アメリカでのクーペ市場は、女性ユーザーの比率が高いのが特長だ。特に、コンバーチブルは女性から支持されている。
FF車であることもあり、走りを追求というより日常生活の中での利便性を優先した。
その中で1999年登場の3代目は、先進性と未来感を集約されたデザイン。担当した三菱北米デザインスタジオのデザイナー氏と当時、よく意見交換したが、彼がアメリカでのクーペ市場動向について広い見識があった。3代目に対するデザインへの拘りとしては、前後のタイヤフェンダー部分を「ボールベアリングをスパッとカットした、そんなイメージだ」と表現していた。
当時、エクリプスには「3000GT(GTO)」という兄貴分がいたことで、BRZ(86)とスープラの関係性に近いと言える。
BRZ 米にガチンコライバル不在?
GMポンティアック「ソルスティス」、サターン「スカイ」
2000年代の半ば、リーマンショックでGMが事実上の倒産となる少し前、2シーターオープンカーとして登場した。
GMとしては、マツダMX-5(ロードスター)よりもひと回り大きく、在りし日のエクリプスのイメージであったはずだ。
2.4Lと2.0ターボがあり、それぞれを当時、カリフォルニアのロサンゼルス周辺やミシガンのデトロイト周辺、さらにテキサスのダラス周辺で試乗した。
感想としては、見かけとは裏腹に「かなりの大味」。欧州ではオペルGTとして販売された。
以上、2モデルが過去20年間ほどで、BRZ(および86)対抗になりそうなイメージだ。
では、現行車ではどうか?
多少重なる? しかし実質的にゼロ
各メーカーのラインアップを見渡して、ガチンコライバルはいない。
まあ、MX-5 ロードスターがRFのみならず、通常モデルが2.0L搭載であることで、FRということでBRZ(および86)に技術的に近い。
だが、顧客層は明らかに違う。
顧客層が多少重なるという点では、ヒュンダイ・ヴェロスターがある。
変則的な3ドアクーペスタイルのFF、また1.4Lターボ、1.6Lターボであり、技術面ではライバルと呼べない。
いずれにせよ、BRZ(および86)は現世代において、実質的なライバルがいない、独自の世界感を持っているといえる。
スバル新型「BRZ」世界初公開! 初代モデルと何が違う? 超進化の中身とは
■ついに新型「BRZ」世界初公開! 新型モデルはどう進化?
スバルのFRスポーツクーペ「BRZ」の新型モデルが、2020年11月18日に北米で世界初公開されました。
初代モデルは2012年に登場。トヨタ「86」との兄弟車で、トヨタとスバルが共同開発した後輪駆動モデルということでも話題になりました。
初代モデルに引き続き、2代目モデルも両社との業務提携で掲げる「もっといいクルマづくりの追求」の取り組みを通じて共同開発されています。
兄弟関係のBRZと86ですが、新型BRZのほうがひと足先に公開されました。初代モデルに比べて新型BRZはどのように進化したのか、初代と新型を比較してみます。
外観のデザインですが、クーペらしいスタイルはそのままに、高い走行性能を予感させる、躍動感のあるスタイルへと進化します。
北米仕様のボディサイズは全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mmと、初代モデルと全幅は変わりませんが、全長は25mm長く、全高は10mm低くなっています。
新型モデルのボンネットフードには新たなプレスラインが施され、厚みが増したように見えます。
グリルは、スバル車に共通する六角形のヘキサゴングリルであることは変わりませんが、新型モデルはより低く、ワイドな形状になり、低重心であることをアピールしているようです。
ヘッドライトのデザインも変更されています。初代モデルは、“涙目”のようなヘッドライトでしたが、新型BRZはシャープな形状に変更。
スバル車の特徴でもあるコの字のポジションランプを継承しつつ、2眼のライトが内蔵されました。
また、初代モデルにはフェンダーガーニッシュがデザインのアクセントとして施されていましたが、新型モデルでは廃止。
新型モデルのフロントフェンダー後方に配したエアアウトレットやサイドシルスポイラーなどがデザインのアクセントになるだけでなく、スポーツカーとしての性能を最大限に引き出す機能性を持ち合わせています。
リアのデザインでは、リアコンビランプを変更。最近のスバル車に採用されている、コの字をモチーフにしたものが備わります。
さらに、トランク上部にはダックテールが装備されました。
内装に関しては、大きな変更点としてメーター類があります。
初代モデルのメーターは、左に260km/hまで刻まれたスピードメーター、中央にタコメーター、右に4.2インチマルチインフォメーションディスプレイが配置されていました。
一方新型モデルは、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターとなり、いくつかの表示が選択できます。
なかでもタコメーターは、円形のものと右へいくにつれて回転数が上がるグラフ状のものなどがあるようですが、スピードメーターは数字で表示されるもののみになるようです。
また、インパネは水平基調へ変更。初代モデルでは上部中央にエアコン吹き出し口が配置されていることで、やや盛り上がった形状でしたが、新型モデルではフラットにすることで、視界が広く確保されています。
さらに、アルミホイールが大径化しました。
初代モデルでは、グレードによって16インチと17インチのホイールが装着されますが、北米仕様ではエントリーグレードの「プレミアム」は17インチ(215/45R17)、上級グレードの「リミテッド」には18インチ(215/40R18)となります。
なお、リミテッドのタイヤとして、ミシュラン パイロットスポーツ4が装備されます。
■エンジンは2.4リッターへ排気量アップ! スペックは?
BRZに搭載されるエンジンは、初代モデルは2リッター水平対向4気筒エンジンが搭載されていましたが、新型モデルでは排気量がアップし、2.4リッター水平対向4気筒エンジンへと置き替わります。
新たな2.4リッター自然吸気エンジンは、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わせました。
初代モデルでも同様のコラボレーションがおこなわれていましたが、新型モデルでも水平対向エンジンとD-4Sが融合した独自のエンジンを搭載し、トヨタとスバルの共同開発の一端が見て取れます。
北米仕様の最高出力は、初代モデルは6速MTが205hp、6速ATが200hpでしたが、新型モデルでは、6速MT/6速ATともに228hpと向上。
吸排気性能の強化とフリクション低減によって、トルクは15%アップ。素早いレスポンスで、滑らかに高回転まで吹け上がるスポーツカーらしいフィーリングとともに、力強い加速をもたらします。
新型モデルのシャシは、最近のスバル車に採用される「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」ではありませんが、SGPの開発から得たノウハウを取り入れ、さらにインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用。
ボディを再構築することで、初代モデルに対しフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%と大きく向上しています。
また、ルーフやフード、フロントフェンダーの素材に軽量なアルミを採用し、エンジン出力や安全性の向上に伴う重量増を抑制すると同時に、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現して運動性能がアップしました。
運転支援システムについては、「アイサイト」が初搭載されます。ただしこれはAT車のみで、MT車にアイサイトは装備されていません。
AT車に搭載されるアイサイトには、プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが備わります。
興味深いのは、MT車の画像を見ると、手動のサイドブレーキが備わっている点です。従来のアイサイト搭載車ではパーキングブレーキは電子式になるため、AT車には電子パーキングが搭載されることになるのかもしれません。
最新装備として、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応した8インチSUBARU STARLINK マルチメディアインフォテインメントシステムを採用。スマートフォンのような、直感的な使い勝手と操作感を実現しました。
さらに、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK Safety and Security」を採用し、万一の事態に備えた「つながる安全」を提供するとともに、利便性を高める機能で、快適なカーライフをサポートします。
※ ※ ※
新型BRZの北米での発売は2021年秋とアナウンスされましたが、日本での発売時期については明らかになっていません。
また、兄弟車の86の新型モデルについても詳細は不明です。
新型BRZと新型86のデザインは異なるはずですが、そのほかの装備やスペックについては同様であることを考えると、新型86はトヨタ車として初めてアイサイトを搭載するモデルになるでしょう。
新型「SUBARU BRZ」世界初公開! 新型2.4L水平対向4気筒エンジン&「アイサイト」採用
スバルが2020年11月18日(木)、新型「SUBARU BRZ」(米国仕様車)を初めて公開しました。
エンジンは、初代モデルから排気量を拡大した新型2.4L水平対向4気筒エンジンを搭載。徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減によって、トルクを15%向上。「レスポンスも早く、滑らかに高回転まで吹け上がるスポーツカーらしいフィーリングとともに、力強い加速をもたらします」とのこと。
そして、運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備。プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールが、安心で快適な移動をサポートするといいます。
また、スバルグローバルプラットフォームの開発から得たノウハウを取り入れ、さらにインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用し、ボディを再構築することで、剛性を高めたそうです。
新型「SUBARU BRZ」は、スバルがトヨタとの業務提携で掲げる「もっといいクルマづくりの追求」の取り組みを通じて、共同開発されたクルマです。米国での発売は、2021年秋が予定されています。
【BRZターボ、あるか?】新型スバルBRZは(いまのところ)自然吸気 ターボが追加される可能性は?
ついにヴェールを脱いだ新型BRZ
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
新型スバルBRZが発表された。とはいえ、まだまだ明らかになっていない部分も多く、詳細なスペックについては今後小出しにされていくのではないだろうか。
新型となるBRZ、プラットフォームはスバルグローバルプラットフォーム(SGP)とはならず、従来型をベースにSGPのノウハウを盛り込んだブラッシュアップ型となっている。
一方、エンジンは従来の水平対向4気筒の2Lエンジンから、400ccの排気量アップとなる水平対向4気筒2.4Lエンジンへと変更がなされている。
北米仕様車のスペックは228hp/187lb-ftとなっており、従来型よりもパワー、トルクともに向上した形となっている。
2.4Lという排気量は日本ではあまり耳馴染みがないが、すでに北米市場でデビューしている新型レガシィや、3列シートSUVであるアセントには「FA24型」と呼ばれる水平対向4気筒2.4Lエンジンが搭載されており、恐らくこのエンジンをBRZに手直ししたものが搭載されるものと考えられる。
ただしレガシィやアセントに搭載されているFA24型エンジンはターボ仕様であり、BRZはスペックを見る限りNA化されたものが搭載されるようだ。
となると、FA24ターボエンジンの搭載も期待したくなるのが人情というもの。
参考までにレガシィやアセントに搭載されるターボ仕様のスペックは260ps/38.3kg-mとなっており、これならイメージ写真のようなドリフト走行も自由自在にできそうである。
BRZターボエンジンの搭載は?
では、実際にBRZ(及び86)にこのターボエンジンが搭載される可能性を考えると、現実問題としてはなかなか難しいというのが正直なところだろう。
そもそも比較的手ごろな価格で手に入るFRスポーツクーペというキャラクターのBRZだけに、ターボエンジンを搭載して車両価格が大きく跳ね上がってしまうのでは本末転倒だ。
また、CAFE(企業別平均燃費基準)で苦戦を強いられているスバルにとって、燃費が悪化する恐れのあるターボエンジンの追加は難しいという点も挙げられる。
しかし逆にハイブリッド車を多く販売し、燃費基準に余裕のあるトヨタであれば、若干燃費が悪化したとしても大きな問題とはならない。
そのため、GRシリーズの1つとしてターボモデルが追加される可能性もあるかもしれないが……。
とはいえ従来型でもモアパワーを求めるがあまり、日産のRB26DETTやトヨタ1JZ、スバルEZ30などの搭載実績があるBRZ(と86)だけに、同型式(と決まったわけではないが)のエンジンにターボ仕様があるというのは、チューニングの汎用性という面では歓迎したいところだろう。
果たしてどこが最初にターボ仕様を作り上げるかも楽しみなポイントである。
世界初公開!! スバル新型BRZ これが令和のスポーツカー!! 新エンジン&アイサイト初搭載
一世代で日本を代表するFRスポーツカーに成長したトヨタとスバルのコラボレーションモデル「トヨタ86」と「スバルBRZ」は、2020年で生産を終了。開発中という情報こそ、キャッチしていたものの、具体的な次期型の姿が見えてこず、新情報が待ち望まれていた。
その沈黙を破ったのは、なんと海を越えた向こうにある「スバル オブ アメリカ」。第2世代となる「BRZ」を2020年11月18日9時(日本時間:同日23時)に、オンライン発表会を行い、新型のワールドプレミアを実施した。それでは世界初公開となる米国仕様の新型BRZの詳細を見ていこう。
文/大音安弘
写真/SUBARU
【画像ギャラリー】全部見せます! 初公開された新型BRZ全写真&旧型86/BRZを写真で比較
従来型を発展進化させた新型BRZ
新型BRZ。全体のフォルムは従来型継承ながらフロントマスクは厚みが増し、存在感も高まった印象
新型BRZは、現行型の面影を強く残したスタイリングを採用。ファンが直感的にBRZと理解できるものに仕上げてきた。
ただ、これは保守的なスタンスからではなく、BRZが86と共に築いた日本生まれのコンパクトFRスポーツカーを育てていき、世界にブランドとして認知させる狙いもあるのだろう。旧車を中心に日本車ファンが増えているタイミングということもあり、クレバーな選択だ。
もちろん、各部には大きくブラッシュアップが図られている。最も印象的なのは、よりワイド&ローのフォルムを強調することで力強さを感じられるようになったことだ。
具体的に見ていくと、フロントマスクはヘキサゴングリルを大型化。より低く配置し、前に押し出したデザインとすることで、視覚的にもパフォーマンスの向上を訴える。
ボンネットにも2本のキャラクターラインが加わり、パワードームを形成。ボンネットの内部に秘められた新エンジンのパワフルさを演出する。現行型の特徴のひとつであった涙目のヘッドライトは、鋭い眼力を持つシャープなデザインへと変更されている。
新型BRZのサイドシルエット。FRらしいロングノーズ・ショートデッキスタイルもそのままだ
サイドシルエットは、現行型とよく似ているが、より前後フェンダーの膨らみを強調したグラマラスなボディへと進化。フロントフェンダーにはWRXのようなエアダクトが、サイドシルには一体となるスポイラーが追加されているが、これは視覚的だけでなく、空力性能の向上にも大きく貢献するものだという。
コンパクトなボディサイズを維持しながら車体を強化
リアスタイルもボリュームを増した印象に
リアスタイルは、左右に大口径のマフラーエンドを備えるディフューザーと短いトランクリッドが現行型と重なるが、視覚的な安定感を生むボリューミーなデザインに変更。特にトランクリッドはダックテールとなるリアスポイラー内蔵デザインとなったのが印象的だ。
気になるボディサイズだが、全長4265mm×全幅1775mm×全高1311mmと現行型と同等。ホイールベースも2576mmとわずかな差だ(※公表されたインチサイズを換算)。コンパクトなFRという価値は、しっかりと継承されていることが分かる。
プラットフォームは、現行型のキャリーオーバーとなるが、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)開発のノウハウが活用されており、インナーフレーム構造や構造接着剤などの採用。その結果、フロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%も強化されているという。
また、軽量化のために、ルーフ、フロントフェンダー、ボンネットをアルミ化している。これは重量増の抑制に加え、前後左右の重量バランスの最適化を狙ったものだ。その成果は、ステアリングの応答性を高め、より軽快な動きを実現。さらに旋回時のトランクション性能も向上されているというから楽しみだ。
注目の心臓部は2.4Lの水平対向エンジンに刷新
従来型BRZの2L水平対向エンジン。新型は排気量が大きい2.4L水平対向エンジンを搭載。直噴とポート噴射を併用する燃料噴射システムTOYOTA D-4Sを引き続き採用される
注目のパワートレインは、待望の出力アップを狙い、新型の2.4L水平対向4気筒DOHCエンジンを搭載。徹底した吸排気性能の強化とフリクションの低減により、トルクが約15%も増しているという。また、レスポンスに優れ、高回転まで気持ちよく吹け上がるエンジンに仕上げられているようだ。
その性能は、最高出力228hp、最大トルク184lb-ft(約250Nm)と劇的な差ではないものの、より扱いやすさと加速性能が高まっていることが予想できる。
トランスミッションは、現行型同様に、6速MTと6速ATの2タイプを設定。どのような仕様となるかは不明だが、唯一の情報としてATのSPORTモードの制御が進化していることが判明。
コンピューターがスポーツ走行状態にあると判断すると、シフト操作の最適化を図るという。ATでも楽しいスポーツカーとして磨きをかけている。
内装もシンプルかつ質感を高めてブラッシュアップ
新型BRZの内装。現状、まだ多くの写真が公開されたわけではないが、それでも水平基調で意匠が変わったインパネの様子がわかる
インテリアは、より質感が高まった様子。ダッシュボードは、最新スバルデザインを取り入れたシンプルかつ水平基調のものに進化する。もちろん、スバル車の特徴である視界の良さをしっかりと継承されている。
メーターパネルは、なんとデジタル化。7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルの2枚を組み合わせたものとなる。ただ仕様により、アナログ式が継承される可能性もあるだろう。
シートは、ホールド性の高いスポーツシートを継承するが、デザインと仕様が見直され、より包み込み感を増し、インフォメーションがより感じられるようになっているようだ。
インフォメーションシステムとして、8インチタッチスクリーンを備える「SUBARU STARLINKマルチメディアインフォテイメントシステム」を採用し、Apple Carplayやandroid Autoにも対応する。日本仕様にも採用される可能性はあるが、現行型同様に市販ナビに対応できるシステムも組み込まれるはずだ。
歴代初となるアイサイトを導入
MT主体となるスポーツカーということもあってか従来型では設定されなかったアイサイトも、新型ではAT車に初搭載
安全面では、ついにスバルが得意する先進安全運転支援機能「アイサイト」をBRZにも採用。米国仕様では、AT車に標準装備。現時点では、全ての機能が明かされていないものの、衝突被害軽減ブレーキと全車速追従機能付クルーズコントロールが装備されることを明言。
MT仕様については言及されていないが、世界的にも衝突被害軽減ブレーキの標準化が進んでおり、機能を絞るなどして先進の運転支援機能も搭載されるだろう。
米国仕様では、17インチ仕様の「リミテッド」と18インチ仕様の「プレミアム」が用意。具体的な仕様と価格については現時点では非公表だ。18インチ仕様のタイヤには、ミシュランパイロットスポーツ4を奢られるが、これは現行型STIスポーツと同様だ。
注目のトヨタ版新型86はどうなる?
新型BRZ公開となれば気になるのは86の動向。今後どういった動きがあるのかにも注目(写真は従来型BRZと86)
いよいよ新型登場の具体的な一歩が踏み出されたBRZ。米国を世界初の舞台と選んだのは、意外にも思えるが、それだけ米国市場での注目度が高いともいえる。
いうまでもなく米国市場は、世界最大級の自動車市場であり、ここで成功を収められれば、第2世代となるBRZや86の未来も明るくなるため、日本のファンとしては寂しさも覚えるだろうが、この展開は歓迎すべきだろう。
BRZが発表されれば、当然、86の姿も見えてくるわけで、現時点でも、新型BRZがトヨタと共同開発であることもしっかりと謳われている。
第1世代でも86とBRZが持つそれぞれの個性で楽しませてくれたが、ポテンシャルが向上された新型では、どんな違いが生まれるのか、想像するだけでワクワクしてしまう。
ベストカーWebでは、BRZと86の最新情報を入手次第、お伝えしていくので続報をお楽しみに……。
【動画】新型スバルBRZ世界初公開。走ってる姿は結構カッコいい!
スバルは11月18日、新型BRZの米国仕様車を公開した。
排気量は2.4リッターまで拡大。でもボディサイズはそのまま。
デザインは…けっこう違う。違う!
動画内では疾走する新型BRZの姿が確認できる。
VIDEO
〈文=ドライバーWeb編集部〉
【路線変更?】新型スバルBRZ 排気量アップにハイグリップタイヤ アメリカ寄りか 当初の理念「軽快」は
新型スバルBRZ、路線変更した?
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
ついに世界初公開となった新型スバルBRZ。プラットフォームこそ従来型のキャリーオーバーとなるが、フロント横曲げ剛性約60%、ねじり剛性を約50%アップさせ、スポーツカーとしてポテンシャルアップを図っている。
また、エクステリアもキャビンには若干先代の面影を残すものの、前後マスクは一新され新世代のスポーツクーペといった雰囲気で好感が持てるデザインとなっていた。
すでにほぼ絶滅してしまったといっても過言ではない国産FRスポーツクーペだけに、新型が登場しただけでも感謝したいところだ。
とはいえ、新型が出るとなったら気になる部分も出てきてしまうのがマニアなユーザーの悪いクセである。
新型BRZで一番気になったのが、水平対向4気筒エンジンが2Lから2.4Lへ拡大されたこと。
発表された北米仕様のエンジンスペックは228hp/184lb-ft(およそ170kW/249N・m)と、従来型の152kW/212N・mよりも出力が向上していることが見て取れる。
しかし従来のBRZは、パワーはないものの1.2tほどの軽量ボディと、重心の低い水平対向エンジンの組み合わせで軽快な走りを見せてくれるハンドリングマシンというキャラクターであったはず。
そこに従来よりも400ccも排気量の大きなエンジンを搭載するというのは、当初の理念に反するものではないのだろうか?
タイヤもハイグリップに 標準装備
さらに「リミテッド」と呼ばれる、恐らく上級グレードであろうものには18インチサイズのミシュラン・パイロットスポーツ4がおごられる。
従来のBRZの17インチ仕様に組み合わされるタイヤはミシュランのプライマシーHPであり、30系プリウスに標準装着されたタイヤと同じということで話題となったことを覚えている人も多いことだろう。
当時はタイヤの特性に左右されない車両開発を目指したため、突出したクセのないニュートラルな特性を持つプライマシーHPがチョイスされたと言われていたように記憶しているが、この点でも初代モデルとは路線が変わってきたということの現れなのだろうか?
最も、モデル後期に追加されたBRZ「STIスポーツ」には新型BRZと全く同サイズ(215/40R18)のパイロットスポーツ4が標準装着されていたので、スバルとしての方向性がコチラ側になったということなのかもしれない。
なにせ、トヨタ86については今のところ一切のアナウンスがなされていない(今回のリリース文にはトヨタと共同開発した旨が記されているが)ため、BRZとどのくらい差別化がなされているのかもわからないのである。
今回の発表を改めてチェックしてみると、そもそもティザーサイトが北米スバルのページに用意されていたり、発表されたスペックも北米仕様だ。
そしてデザインもどことなくアメリカ人が好きそうなマッシヴなものとなっている。
スバルがすでに一定のポジションを築いた北米市場を重視した結果と考えれば、新型BRZがモアパワー、モアパフォーマンス路線となったのも頷けるのだ。
エンジンが2.4Lに! 新型「スバルBRZ」がワールドプレミア
新型「BRZ」ではスバル自慢の「アイサイト」も採用して安全性も進化!
スバルは、新型「BRZ」(米国仕様車)を11月18日に世界初公開した。米国での販売は、2021年の秋からを予定している。
「スバルBRZ」は、水平対向エンジンを搭載したFRレイアウトのスポーツクーペ。2012年に発売した初代は「低重心」、「軽量」、「コンパクト」という特長を持つ水平対向エンジンを低い位置に搭載することで、世界トップクラスの優れたハンドリング性能を実現していた。
今回公開された新型BRZは、初代モデルが提供してきたスポーツカーならではの走りの愉しさがさらに充実。さらに、カーライフに安心感をもたらす新たな価値を加えることで誰もが愉しめるスポーツカーとして全方位に大幅な進化を遂げている。
なお、新型BRZはトヨタ自動車との業務提携で掲げる「もっといいクルマづくりの追求」の取り組みを通じて共同開発したクルマとなる。
新型「SUBARU BRZ」(米国仕様車)の主な特徴
動力性能の進化では、初代モデルから排気量を拡大した新型2.4L水平対向4気筒エンジンを搭載してトルクが15%向上。AT搭載車ではSPORTモードの制御が進化し、ドライバーの意思や操作に応じて最適なシフト操作を自動的に行ない、よりダイレクト感のあるコーナリングを可能にした。
シャシー回りでは、スバルグローバルプラットフォームのノウハウを取り入れインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用。初代モデルに対しフロント横曲げ剛性が約60%、ねじり剛性は約50%と大幅に向上した。また、ステアリング操作への応答性を高め、より軽快な動きを実現するとともに旋回時のトラクション性能を向上させている。
加えてルーフ、フード、フロントフェンダーには軽量なアルミを採用して重量増を抑制すると同時に、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現して運動性能を向上。18インチアルミホイール装着車には、215/40R18ミシュラン・パイロットスポーツタイヤを装備する。
走りへの期待を高める躍動感を持ったエクステリアでは、より低く、よりワイドに設置されたヘキサゴングリルが低重心を主張。あわせて、グリルから始まり後方へ連なる芯の通った造形で体幹の力強さを表現する。
走りに集中できる環境を作り出すインテリアは、シンプルな水平基調のインスツルメントパネルや低く設置したメーターバイザーにより広い視界を確保。集中して運転を愉しむことのできる室内空間を提供し、7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用した。また、高いホールド性とフィット感をもたらすスポーツシートやApple CarPlayやAndroid Autoに対応した8インチマルチメディアインフォテインメントシステムを採用している。
進化した安全性能では、運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備。各種エアバッグをはじめとする乗員保護システムを強化することで、衝突安全性能を向上。さらに、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK Safety and Security」を採用。「つながる安全」を提供しつつ利便性を高める機能として快適なカーライフをサポートする。
新型スバルBRZ(米国仕様車)のおもな諸元(開発目標値)
・グレード:プレミアム/リミテッド
・全長/全幅/全高(インチ):167.9/69.9/51.6
・ホイールベース(インチ):101.4
・エンジン種類:2.4L 水平対向4気筒
・最大出力(hp):228
・最大トルク(lb.-ft):184
・トランスミッション:6MT/6AT
・駆動方式:RWD(後輪駆動)
・サスペンション形式[前/後]:ストラット/ダブルウイッシュボーン
・ホイール:17インチアルミホイール(プレミアム)18インチアルミホイール(リミテッド)
・タイヤサイズ:215/45R17(プレミアム)215/40R18(リミテッド)
新型スバルBRZ北米仕様を公開! 水平対向エンジンは2.4Lに排気量アップし運動性能を向上
AT車は待望のアイサイトを初採用し安全性能も向上!
スバルは、人気FR2ドアスポーツクーペ「BRZ」の2代目モデル(北米仕様)を発表した。北米での発売は、2021年秋を予定しているという。現在公表されているグレードは、プレミアムとリミテッドの2機種となる。
初代モデルは2012年に発売。トヨタ86との兄弟車であり、2Lエンジンを搭載するFRスポーツとして話題となった。スバルの代名詞と言える水平対向エンジンによって、低重心がもたらす優れたハンドリング性能が特徴のモデルである。2代目となる新型では、スポーツカーらしい走る楽しさをさらに充実。安全装備なども充実させ、さらに魅力あるスポーツカーへと進化している。
気になるパワートレインは、水平対向4気筒エンジンの排気量を従来の2Lから2.4Lへ拡大。給排気性能を強化し、なおかつフリクションを低下させることで、トルクは15%も向上させている。米国仕様の開発目標値として、最高出力は228hp、最大トルクは184lb.-ft(249.5N・m)を設定。なめらかに高回転まで吹き上がる特性を与えて力強い加速を味わえる仕様となっている。
AT車はSPORTモードの制御をさらに進化させ、ドライバーの運転と意図に合わせて最適なギヤを積極的に選択されるようになっている。ATでもよりダイレクトな運動性能を味わえるよう仕立てた。
SGP(スバルグローバルプラットフォーム)の開発で得たノウハウを注ぎ込み、インナーフレーム構造や構造用接着剤を採用。初代モデルに対し、フロントの横曲げ剛性は約60%、ねじり剛性は約50%向上。ステアリング操作への応答性が高まり、より軽快な動きを実現し旋回性能なども大きく向上している。
軽量化にもこだわっており、ルーフやボンネット、フロントフェンダーは軽量なアルミ製を採用。エンジン出力やボディ剛性アップによる重量増を抑制する効果も期待でき、なおかつ前後左右の重量の適正化も実現。運動性能を大きく高めた。18インチアルミホイール装着車のタイヤは、ミシュラン・パイロットスポーツ4を採用。優れたコントロール性能と応答性能に貢献する。
大きく性能向上した走行性能にも負けない、アグレッシブでスポーティなエクステリアデザインにも注目だ。よりワイドになったヘキサゴングリルは低重心を強調。ボディ後方へ連なる造形が、体幹の力強さを表現している。グッと絞り込んだキャビン、大きく張り出したフェンダーによるダイナミックな抑揚が、走りへの期待感を大きく高めてくれる。
サイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方に配するエアアウトレットなどは、ボディデザインにアクセントをもたらすだけでなく、スポーツカーとしての性能を最大限に引き出せる機能性アイテムとして運動性能に貢献。このような空力アイテムを多数採用した。
インテリアは、シンプルな水平基調のインパネを採用。メーターバイザーは低く設置され、広々とした視界を確保する。7インチのTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせた、デジタルメーターを搭載。日常のドライブからスポーツ走行まで、あらゆる状態でわかりやく情報を把握できるようになっている。
8インチのスバル・スターリンクマルチメディアインフォテインメントシステムにより、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。スマートフォンとの連携を強化し、直感的な操作でドライブを楽しめる。
もちろん、スバルが力を入れる安全性能も高めている。AT車には、BRZとして初めて運転支援システム「アイサイト」を標準装備。プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付きクルーズコントロールなどが、安心かつ快適なドライブをサポート。また、運動性能を高める高張力鋼板の採用拡大は、安全性能にも大きく貢献。各種エアバッグなどの乗員保護システムの強化と合わせ、衝突安全性能も高めている。また、スバル・スターリンク・セーフティアンドセキュリティにより、万一の事態に備えた「つながる安全」も提供される。日本での発売時期などはまだ未定。どのような走りを披露するのか、発売が今から待ち遠しい。
新型スバルBRZ(北米仕様)主要諸元の開発目標値
全長×全幅×全高(インチ):167.9×69.9×51.6 ホイールベース(インチ):101.4 エンジン種類:2.4L 水平対向4気筒 エンジン最高出力(ネット/hp):228 エンジン最大トルク(ネット/lb.-ft):184 トランスミッション:6速MT/6速AT 駆動方式:RWD サスペンション形式(前/後):ストラット式独立懸架/ダブルウイッシュボーン式独立懸架 ホイール:17インチ(プレミアム)/18インチ(リミテッド) タイヤサイズ:215/45R17(プレミアム)/215/40R18(リミテッド)
スバル、新型BRZを初公開! 2代目は排気量アップにアイサイト搭載【みんなの声を聞いてみた】
スバルは2020年11月18日、新型BRZ(米国仕様車)を世界初公開した。2020年8月の初代生産終了後から次期新型に対してさまざまな憶測と期待が飛び交っていた中、ついにその姿が明らかとなった。果たして、車ファン、一般ユーザー、購入検討者などはどう捉えたのか? ここではSNSで挙げられているみんなの声を紹介していく。
スバルとトヨタが誇るFRスポーツカーがモデルチェンジ
スバル BRZは、2012年3月にトヨタとの共同開発で生まれたFRスポーツカー。当時新開発の2.0リッター水平対向エンジン(FA20型)を搭載し、トランスミッションは6速MTと6速ATを採用。希少なコンパクトFRスポーツとして人気を博した。兄弟車となるトヨタ版の名前は「86(ハチロク)」。
今回は、その2代目モデルにあたる新型BRZが初公開された。
新型BRZのボディサイズは、全長4264mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベース2575mm(北米仕様車)。フロント周りやフェンダー処理などでグッと迫力を増した。
インテリアではインパネを水平基調のシンプルなデザインに変更。8インチの液晶大画面を誇るインフォテインメントシステムも搭載可能となっている。
さらに時代のニーズに応え、スバル独自の先進運転支援システム「アイサイト」をATモデル全車に採用。プリクラッシュブレーキやACC(全車速追従型クルーズコントロール)が初めて装備されることになった。
搭載されるエンジンは、従来型と同様の水平対向エンジンだが、新型(北米仕様)では排気量をアップし2.4リッターに拡大。最高出力は従来型の207PSから231PSにアップ。最大トルクも212Nmから249Nmと増強されている。
SNS上でのみんなの声は?
そんな新型BRZについて、SNS上ではどのような意見が飛び交っているのか確認してみた。
まず、なんと言っても気になるデザイン面に関しては「先代からの正常進化という感じでいいと思う」「デザインは結構かっこ良いと思う」「洗練された感じのデザインが良い」という肯定的なものもあれば「旧型の方がかっこ良かった」「実車を見るまでは何とも言えないが、画像数だけ見た感じは期待してただけにビミョー」「オリジナリティが感じられないデザイン」「第一印象、他メーカーの車が頭に浮かぶほどスバルらしさ・独自性を感じなかった」といった、否定的なものとで真っ二つに割れた。
デザインに関しては個人の好みの問題とはいえ、割合的にはおおよそ6:4で否定的な意見が多い印象。
それでも「排気量上がったのは魅力的」「ATにアイサイトが搭載されたのは嬉しいニュース」と、ポジティブな要素を挙げる声もあった。
そんな中、「何だかんだ初代は一定の支持を受けてた。二代目も熟成進化されてゆくのが楽しみ」「装備も充実され、現実的に購入できる価格なのか気になる」「学生の今はバイト代を貯め、就職してからもこれを買うために仕事を頑張れそう。それぐらい欲しいと思った」「元々初代でコンセプトだった若者向けのお手頃価格なスポーツカーを新型でも是非期待したい」と、熟成進化を称える声や、実際に購入意欲の高い層からの価格面を気にする声、とりわけ若い層と思われる声が一定数存在するなど興味深い結果となった。
今後も最新情報に注目
全方位で進化を遂げた新型BRZ、北米での正式発売は2021年秋を予定している。日本仕様の発売時期や詳細な仕様、価格等は今のところまだ発表されていない。引き続き、今後の展開に注目だ。
Posted at 2020/11/26 23:08:17 | |
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富士重工 | 日記