2020年12月30日
コロナ初詣は人間を洗え…洗車機メーカーが「人間洗浄機」開発、新型投入
日本車輌洗滌機は、中を歩くだけで衣類や靴に付着したウィルス・細菌を除去する「ウオッシュミスト」をリニューアル、愛宕神社境内(東京都港区)へ設置した。
日本車輌洗滌機は1947年、日本で最初に洗車機を設計・開発。現在、国内外の大手鉄道・バス・運送会社へ車両・部品洗浄設備の開発・納入しており、洗浄設備では世界のトップメーカーの一つだ。
ウオッシュミストでは、装置内を歩行することで、衣類や靴に付着したウィルス・細菌を除去する。装置内に配置された数か所のノズルからミスト状の薬剤を噴霧し、衣類を除菌。また、装置内に敷かれたマットの上を歩行することで、靴底の除菌も同時に行う。
今回のリニューアルでは、4mだった全長を最も小さいタイプで70cmにコンパクト化。設置スペースの問題を軽減した。また、140μmだった液剤粒子径を最小3μmに変更。粒子が小さくなったことで、衣類に付着した際の「濡れ」感が無く、僅か数ccで衣類への噴霧が可能となった。
同社では新型ウオッシュミストを愛宕神社境内に納入することで、安心・安全な初詣・参拝を支援する。
Posted at 2020/12/30 12:09:58 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年12月30日
1億円超えはもはや常識。ベルガー所有のフェラーリ「F40」はプレ値間違いなし!
■フェラーリ創業40周年記念モデル、「F40」の開発ドライバーは?
フェラーリ「F40」は、同社の創業40周年を記念して開発されたモデルだ。
1987年、マラネロでおこなわれた発表会には、創業者であるエンツォ・フェラーリが出席。彼が生涯の最後に、そのままレースに参戦できる市販車というコンセプトをそのまま実現化したクルマ、それがF40だ。
●1990 フェラーリ「F40」
搭載されているエンジンは、2.9リッターV型8気筒ツインターボで、最高出力478ps/7000rpm、最大トルク58.5kgm/4000rpmを発揮する。
フレーム構造の上にボディをかぶせるという、当時の技術はそのままに、FRPやカーボンケブラーといった、80年代の最新素材をふんだんに使うことで、車両重量を軽減。
乾燥重量で1100kgを実現することで、最高速度はフェラーリ公表値で324km/hをマークしている。発表当時は、世界最速の市販車だった。
開発には、当時スクーデリアフェラーリF1チームのドライバーだった、ゲルハルト・ベルガーも参加している。
創業40周年記念車ということに加え、いまや伝説の人物エンツォ・フェラーリがつくったモデルということもあって、このF40の人気は現在も高い。
モデルライフは、フェラーリとしては長いといえる5年間。1987年の発表から、1992年まで製造されていた。
当時の日本での新車価格は、4450万円。しかし入荷台数が少ないこともあり、一時は2億円超というプレミア価格で取引されていた。生産終了までの製造台数は、予定を大幅に上回る1311台といわれている。
このフェラーリF40が、RMサザビーズオークションに登場した。といっても、これはただのF40ではない。次のページで、この個体がどういうものなのか紹介していこう。
■かつて日本にあった「F40」がベルガーの元に!?
オークションに登場したF40がマラネロで誕生したのは、1990年3月27日。
完成後すぐ、イタリアのフェラーリ販売代理店である、ライツスピード社に納車され、シンガポール人オーナーに売却された。
その後、このF40は正規の手続きを経てシンガポールに輸出され、1993年に2人目のオーナーの手に渡り、日本に輸出されている。
●1990 フェラーリ「F40」
日本には2017年まであったことが確認されており、その年に3人目のオーナーであるドイツ人の手に渡った。
そのオーナーは同年、ハンブルグにあるフェラーリの正規ディーラー、スポルト・ワーゲン社にメンテナンスを依頼。エンジンはボディから下ろしてオーバーホールをおこない、ブレーキシステムには新しいブレンボ製のキャリパーとローターが取り付けられたほか、スピードラインが製造した17インチのホイールも、このときにセットされている。ちなみにこのメンテナンスには、8万ユーロ(約1000万円)の費用が掛かっているそうだ。
2019年5月、このF40は4人目のオーナーを迎えることになった。
そのオーナーとは、ほかでもないゲルハルト・ベルガー。そう、かつてスクーデリアフェラーリのF1ドライバーであり、F40の開発も担当していたベルガーである。
日本人にとっては、マクラーレンのドライバーとしてホンダエンジンでアイルトン・セナとともにF1を戦い、コンストラクターチャンピオンを獲得したドライバーとして知られる人物だ。
ベルガーはこのF40を手に入れてすぐ、母国であるオーストリアで登録。2019年12月にはフェラーリ・クラシケ認定を受けている。これはこの個体が、間違いなくマラネロで製造され、フェラーリオリジナルの状態が保たれている、ということを保証するもの。
当然この個体には、認定書も付属していて、それによるとオリジナルから変更されている唯一のパーツは、触媒レスとした『ル・マン・クイックシルバー』チタン製エキゾーストシステムのみ、となっている。
そんなF40は、90万ユーロ-110万ユーロ(邦貨換算約1億1000万円-1億3860万円)という予想落札価格となっていた。経歴とコンディション、そして「ベルガーのF40」であれば、そのくらいの価値はあるだろう、という判断だ。
しかしながら、1回目の入札では、落札価格に達せず、流札。12月26日から31日までが、第2回の入札期間となっている。
実際に買えるかどうかはまた別の話となるが、バブル当時の日本での流通価格を考えればお買い得といっていいF40。再び日本へと、今度はベルガーの愛車という勲章を下げて海を渡る日が、訪れてほしいものである。
Posted at 2020/12/30 12:07:45 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年12月29日
ブリッド、セミバケットシート『ストラディア』を15年ぶりにフルモデルチェンジ
ブリッドは、セミバケットシート「ストラディア」シリーズを15年ぶりにフルモデルチェンジ。新製品『ストラディアIII』を2021年2月1日より発売(受注開始)する。
新製品は3D-CADにより解析・設計したボーンフレームと、定番フルバケット『ジータIV』のデザインを継承したモノコック構造のボディシェルを採用。ホールディング性能をより重視してショルダーに深く入り込んだ形状となり、前モデル「ストラディアII」に比べ、フレームの引っ張り強度は200%、全体強度は40%、バックレスト強度は15%アップした。
リクライニング機構も使い勝手を重視して新開発。よりコンパクトになりながら、前モデルに比べて強度を高めた。また有段階調整ながら、体感的なバックラッシュ(遊び)はさらに微量になり、より確実なホールド性を実現している。リクライニングレバーも前モデルのダイヤル式からワンタッチ式へ変更。狭い車両でも操作しやすい形状になり、利便性、耐久性の向上と省スペース化にも寄与している。
座面裏のシェルには、モータースポーツとサーキット走行に必須の6点式ハーネス用のホールを新設。より安全なサーキット走行をサポートする。また、座部・腿部は専用設計の高密度発泡モールドウレタンを採用。フラット座面に均等に面圧がかかるため、ホールド性と疲労を軽減し、へたりにくく耐久性にも優れる。腿部クッションは、厚みのある「スタンダードクッション」と、膝裏の厚さを3分の2に抑えた「ロークッション」の2タイプから選択できる。
価格(税別)はFRP製シルバーシェルが18万円、スーパーアラミド製ブラックシェルが23万円。カラーはグラデーションロゴ、ブラック、レッドの3色を設定。グラデーションロゴは5000円高となる。
「ブリッドのストラディアがフルモデルチェンジ!」超人気セミバケが2021年スペックへと進化【東京オートサロン2021事前情報】
リクライニング機構を待望のレバー式に変更!
性能も使いやすさも高めた最新スペック
ストリートでの使い勝手とスポーツ走行でのホールド性を両立するブリッドのリクライニングバケットシート「ストラディアII」が、「ストラディアIII」ヘとフルモデルチェンジするという情報が舞い込んできた。
まず新型の特徴として挙げられるのは、新たなリクライニング機構の採用。レバー式からダイヤル式への変更により、従来モデル以上の高剛性を実現しつつ、普段使いにおける利便性も大幅に向上している。
そして、リクライニング量もほぼフルフラットレベルまで倒すことが可能に。これにより「仮眠を取りたい」というシチュエーションにも問題なく対応できるようになったのだ。
製品はFRP製とスーパーアラミド製の2タイプが設定され、それぞれにスタンダードとローマックスの着座タイプを用意。カラーはグラデーションロゴ、ブラック、レッドの3色となる予定だ。
●問い合わせ:ブリッド TEL:052-668-2611
豊富なバリエーションを用意
ブリッドはスポーツシートの主力モデルを約15年ぶりにフルチェンジ。独自の技術を数多く盛り込み、さまざまなシチュエーションで快適なドライブが楽しめる。2021年2月1日より受注開始。REPORT●浜先秀彰(HAMASAKI Hideaki)問い合わせ:ブリッド電話:052-689-2611
ブリッド ストラディアIII…18万円~23万5000円(税別)
ストラディアIIIはブリッドのフラッグシップとなるスポーツシート。約15年ぶりのフルモデルチェンジで、同社ならではの技術とノウハウが数多く投入されている。
幅広いラインアップを用意しており、シェル素材は「FRP」と「スーパーアラミド」の2種類、カラーは「グラデーションロゴ」、「ブラック」、「レッド」の3種類、クッションは「スタンダードクッション」、「ロークッション」の2種類。これらの組み合わせにより12タイプがある。
3D-CADによって設計されたボーンフレームとジータIVのデザインを継承したモノコック構造のボディシェルは、先代モデルとなるストラディアIIに比べて剛性と強度が大幅にアップ。フレームの引っ張り強度は200%、全体強度は40%、バックレスト強度は15%も高められている。
また、使い勝手を重視して新開発されたリクライニング機構はコンパクト化を図るとともに強度を高め、バックラッシュ(遊び)も微量としている。角度調整はダイヤル形状から新設計のワンタッチ式リクライニングレバーに改めることで、利便性、耐久性を向上し、省スペース化も実現。このほか座面裏に6点式ハーネス用ホールも新設された。
ブリッド、リクライニング可能なスポーツシートの新製品「ストラディア3」 2月1日発売
ブリッド(高瀬嶺生社長、愛知県東海市)は、リクライニング機構を搭載したスポーツシートの新製品「ストラディア3」を2月1日に発売する。
3次元CAD(コンピューター支援設計)で解析し新設計したフレームとシェルにより、フレームの引っ張り強度を従来品比200%、全体強度を同40%、バックレスト強度を同15%高めた。有段リクライニング機構も刷新し、強度と保持性を向上させたほか、操作部をダイヤル式からレバー式に変更して省スペース性も高め、室内空間の狭い車両でも扱いやすくした。サーキットなどでの使用を想定し、座面裏には6点式シートベルトに対応する開口を新設した。
シェル素材はFRPまたはスーパーアラミドとした。座面の色展開は3色、厚みは2種類を用意し、価格は18万~23万5000円(消費税別)。いずれも保安基準に適合する。
Posted at 2020/12/29 12:15:46 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年12月29日
【10年ひと昔の国産車 48】スバル エクシーガを「STI」が走りを楽しめるミニバンに進化させた
「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回はSTIが手がけた「スバル エクシーガ チューンド by STI」だ。
スバル エクシーガ チューンド by STI(2009年)
スバルが初めて送り出したミニバン、エクシーガはレガシィの基本コンポーネンツを使って作られただけに、ノーマルでもその走りのよさはお墨付きだった。乗り心地の良さとハンドリング性能の両立、そして何よりスバルならではのシンメトリカルAWDによって道を選ばぬ機動力が持ち味だ。
それを今回、スバルのモータースポーツ部門を受け持つ「STI(スバルテクニカインターナショナル)」が、さらなる磨きこみを行なったコンプリートモデルをプロデュースした。その名も、「エクシーガ 2.0GT チューンド by STI」。
開発責任者は、スバル車の開発を長年勤めた辰巳英治氏だ。この人がSTIを担当してからのチューニングは、「強靱かつしなやかな走り」を標榜して、走りの良さを極めるとともに、乗り心地の良さを少しも失わない商品力の高さが持ち味だ。
今回のエクシーガでも、サスペンションの前後スプリングとダンパーを強化し、タワーバーなどでの補強やブッシュの一部をピロボール化を行ないつつ、上手に入力を分散して乗り心地の悪化を抑えている。
実際に乗ってみると、乗り味はいたってスッキリとしたものになった。ボディの揺れが少なく、足元からの振動も極めて少ない。ノーマルだとカドのない大きく動く足元にゆったり感を与えてくれていた反面、少々ばたつく面も見受けられた。
それがSTIチューンによって足元がピシッと引き締められ、ムダな振動は極めて少ない。それでいながら小気味良く足元が動いてくれることでしっかり感は出ているのに、カドを従来どおり感じさせない。リアサスのピロボールが足元のスムーズな動きと剛性感を見事に両立してくれているようだ。
ハンドリングも正確さを増し、ミニバンという背の高さは気にならない。ステアリングに対する応答がよい上に収まりが良く、コーナリングではレガシィ譲りのライントレース性を実現している。
パワー的には飛びぬけて速いといった印象は薄いが、2Lターボエンジンのパワーを誰でもどんなシーンでも不安なく引き出せるバランスの良さは魅力的だ。
STIのチューンによって、エクシーガの持ち味を最大限引き出してくれる進化モデルとして、スバルファンに限らずミニバンしか選べない走り好きユーザーには格好の1台といえるだろう。まさに7人みんなが走りを楽しめるモデルとして、名実ともに実力を得たようだ。
エクシーガ 2.0GT チューンド by STIの価格は、税込み359万1000円。ベースとなった2.0GTは278万2500円だから、80万円以上も高くなっているが、専用装備やチューニングの内容、そして実際に乗ってみれば、クルマ好きならその価値が分かるはず。ミニバンでも走りを楽しみたいなら、ぜひ試してみることをオススメする。
■エクシーガ 2.0GT チューンド by STI 主要諸元
●全長×全幅×全高:4740×1775×1650mm
●ホイールベース:2750mm
●車両重量:1610kg
●エンジン種類:水平対向4 DOHCターボ
●排気量:1994cc
●最高出力:165kW<225ps>/5600rpm
●最大トルク:326Nm<33.2kgm>/4400rpm
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●10・15モード燃費:10.2km/L
●タイヤ:215/50R17
●当時の価格(税込み):359万1000円
Posted at 2020/12/29 12:08:21 | |
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富士重工 | 日記
2020年12月29日
怪物揃いのグループBで最強だった「砂漠のライオン」! 「プジョー205T16」がWRCに与えた衝撃インパクトとは
WRC史上、最速最強のグループBマシン
久々の復活で注目が集まっていた世界ラリー選手権(WRC)の日本大会、ラリー・ジャパンは新型コロナウィルスの感染拡大の影響から1年延期、来年の11月11日~14日に2021年WRC第12戦(最終戦)として開催されることが決定。改めてファンの期待が高まっています。
そんなWRCでは、これまでに様々なカテゴリーの競技車が主役を務めてきています。その中で、最もパフォーマンスが高く、最も過激なバトルが繰り広げられたのはやはり、1982年から1986年にかけて主役を演じることになったグループ(Gr.)Bカーでしょう。
5年間にわたるGr.Bの戦いは、年を重ねる度に先鋭化されて行きました。安全性に問題があるとの指摘もされ、事実、アクシデントが重なったことで86年を限りにWRCの主役をGr.Aに譲ることになりました。そんなGr.Bのラスト2シーズンをダブルタイトルで連覇したのがプジョー205T16でした。
ライバルがアクシデントに泣いたのも否定できませんが、プジョー205T16が最速にして最強のGr.Bカーだったことに間違いはありません。
敵の弱点に突き入るミッドシップ4WD
その黎明期にはサーブやシトロエンなどの前輪駆動車が優勝を飾ったこともあったWRCですが、そんな数少ない例外を除けば、後輪駆動のクルマが優勝を重ねてきました。そんなWRCに4輪駆動(4WD)が登場したのは80年代に入ってから。アウディ・クワトロがその嚆矢(こうし)となりましたが、4WDはラリーに必須のアイテムとなっていきました。
さらにフロント・エンジンの前輪駆動をベースとしていたクワトロが、ノーズヘビーな重量バランスからアンダーステアに悩まされていたことを見抜いたプジョーは、エンジンをミッドシップに搭載するパッケージを採用。以後はミッドシップの4WDがWRCで勝ち抜くための定番パッケージとなりました。
そしてプジョーが84年シーズンのWRCに向けて開発したウェポンでシーズン中盤のシリーズ第5戦・ツール・ド・コルス(現ラリー・ド・フランス)でデビューし、ジャン-ピエール・ニコラスがいきなり4位入賞果たしたGr.Bカーが205T16でした。
そのネーミングやシルエットが似ていることから市販のコンパクトカー、プジョー205シリーズとの関連が気になるところですが、これはあくまでもプロモーション上のメリットからのネーミングで、それぞれは全くの別物。
ロードゴーイングの205はモノコックボディの3ドアハッチバックで、フロントに直4エンジンを横置きに搭載。前後サスペンションはストラット/トレーリングアームという極めてコンサバなコンパクトカーでしたが、205T16はモノコックの後半部分に鋼管パイプを組み合わせたハイブリッドフレーム。運転席の背後に直4ターボ・エンジンを横置きに搭載し、サスペンションは前後ともにダブルウィッシュボーンとなっていました。
さらにカウルもT16ではベースモデルとなったロードカーでもキャビン以外の応力の掛からないパネルにはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を採用していましたが、ラリーカーとなったワークスマシンではボディ全体(のカウル)がすべてケブラー樹脂で成形されていました。
ちなみにベースモデルとなったロードカーのT16はGr.Bのホモロゲーション(車両公認)を取得するために必要な200台が生産され、さらにワークス用のエボリューションモデルとしてエボ1、とエボ2が製作されています。
2年連続WRCダブルタイトル
84年のツール・ド・コルスでデビューした205T16は、同年はスポット参戦となったもののエースのアリ・バタネンが第9戦・1000湖(現ラリー・フィンランド)、第10戦のサンレモ(現ラリー・イタリア)、第12戦(最終戦)のRAC(現ラリー・ブリテン)と3連勝を飾るなど速さの一端を見せつけアウディ、ランチアに次ぐシリーズ3位につけ、ドライバーズランキングでもバタネンがシリーズ4位に進出していました。
フル参戦となった85年シーズンは開幕から快進撃を続け、第9戦の1000湖が終了した時点ですでに7勝を挙げてメイクスタイトルを決定。そのうち5勝を飾ったティモ・サロネンがドライバーズチャンピオンに輝いています。
そして迎えたGr.Bの最終シーズンとなる86年はランチアがファイナルウェポンとなるデルタS4を投入。こちらも205T16と同様、ミッドシップ4輪駆動のパッケージを採用しており王者と互角のバトルを展開することになりました。
大きなアクシデントが続いたことで、Gr.Bそのものの存在が危うくなり、またレギュレーション違反などの不名誉な事件もありましたが結果的に、11戦(うちサンレモ・ラリーはノーカウント)で6勝を挙げたプジョーがメイクスタイトルを連覇。最終戦までもつれ込んだドライバーズタイトルも最終的にはエースを務めたユハ・カンクネンの手中に収まり、2年連続でダブルタイトルを獲得することになりました。
競技の戦場はWRCから砂漠へ
Gr.BがWRCから締め出された87年から205T16の主戦場となったのは、日本国内でも“パリ・ダカ”の愛称で根強い人気のパリ~ダカール・ラリー(現ダカール・ラリー)。WRCのチャンピオンマシンとなった205T16をベースにボディ/ホイールベースをストレッチした205T16グランレイド(GR)を開発。87年と88年にはライバルを一蹴する強さを見せつけて2連覇を果たし、プジョーのエンブレムをもじって『砂漠のライオン』と呼ばれるようになりました。
また87年にはパイクスピーク・ヒルクライムにも挑戦。ワルター・ロールのアウディ・クワトロに僅差で敗れたものの、WRC以来となるアウディ・クワトロとのバトルが再現されています。さらに、こうして培われたノウハウは、後継競技車両となる405ターボ16の開発にも寄与。桁違いに大きなリアウィングを持つパイクスピーク仕様や、パリ~ダカール・ラリー仕様の405T16GRへと生かされています。
Posted at 2020/12/29 12:05:34 | |
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