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2021年08月17日 イイね!

開発コードのLP112がLPレイアウト(縦置きエンジンミッドシップ)の最初で12気筒搭載って意味なんだね

開発コードのLP112がLPレイアウト(縦置きエンジンミッドシップ)の最初で12気筒搭載って意味なんだね【50年後でも仰天】ランボルギーニ・カウンタック LP400から25thアニバーサリーまで 前編

強烈な印象を与えたカウンタック

text:Richard Heseltine(リチャード・ヘーゼルタイン)

photo:Remi Dargegen(レミ・ダルゲゲン)

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


たとえ運転したことがなくても、ランボルギーニ・カウンタックはいつも心の中にあった。少し大げさかもしれない。でも1970年代のスーパーカーブームで、若者の部屋に飾られていたであろう1番のポスターは、カウンタックだったのではないだろうか。

鮮烈な登場から10年が過ぎた1980年代後半でも、カウンタックは健在だった。子どもの心にこれほど強烈な印象を与えたモデルは、他にあっただろうか。今でも特定の年齢の大人にとっては、特別なクルマであり続けていると思う。

もし、そんなカウンタックが4台も揃ったら。電気が走って、その場に立ち尽くしてしまいそうだ。

今でも、周囲の空気を大きく変える。2021年に見ても鮮烈。ほぼ同じ形のLP500プロトタイプが、50年前の1971年ジュネーブ・モーターショーに出展されたのだ。会場の反応は、さぞかしスゴイものだっただろう。

自動車雑誌、ロード&トラックはこんな記事を載せている。「カウンタックとは、驚きを表現するトリノの方言。オーマイゴッドや仰天、といった意味ですが、実際にそんな印象を与えます」

「最高速度300km/hは、ドラマチックなこのクルマが備える可能性。もしこのフォルムで生産されないなら、(速度を)達成する機能のためでしょう」

そして、ほぼそのままの形で生産された。ランボルギーニは、5年前にミウラでフェラーリを挑発した時と同じように、公道用モデルを介して中指をマラネッロに突き立てた。

チューブラーフレームに宝石級のV12

カウンタックは、沢山のエアスクープやダクトで走行性能を実現させた。必要なものへの妥協はなかった。しかし、ボディに与えられた穴や膨らみは、別世界からやって来たようなオーラを増幅させることにも役立った。

見た目は、これまでのクルマと一線を画す。だが、内側にも驚嘆の声を上げるような構造を秘めている。

マルチチューブラー・スペースフレーム構造の主要骨格に、さらにチューブラー構造が追加され、アルミニウム製のボディを搭載。ロールケージの機能も果たしていた。

フロント側の構造は、サスペンションのウイッシュボーンとコイルを支持。リア側も同様の構造だが、コイルオーバー・ユニットは片側に2本づつ与えられた。その中央には、オールアルミニウム・クワッドカムのV型12気筒エンジンが収まった。

ジオット・ビッツァリーニが基本設計を施し、ジャンパオロ・ダラーラが磨き込んだ宝石級のエンジンは、主任エンジニアのパオロ・スタンツァーニの采配により、ミウラとは異なり縦向きに搭載。エンジンの前方でトランスミッションにつながっている。

珍しいレイアウトではあったが、そのおかげで燃料タンクとラジエターも、ホイールベース内に搭載が可能だった。エンジンでも特に重い部品となるフライホイールが、クルマの重心位置に近い場所に来るというメリットもあった。

パッケージングは傑作といって良いだろう。基本的なレイアウトは1971年以降の約20年間、ほとんど変更されることはなかった。

純粋なデザインが特別感を強めるLP400

カウンタックLP400の生産が始まったのは1974年。ランボルギーニを創業したフェルッチオ・ランボルギーニは、その時までに株式を手放し経営を退いていた。オイルショックが世界を襲い、イタリアは産業的にも政治的にも、不安要素で溢れていた。

ちなみにLP400とは、ロンジドゥディナーレ・ポステリオーレ 4リトロの略。縦置きミドシップ、4Lの意味がある。

1977年までに、ランボルギーニは150台のLP400を生産している。今回ご登場願った1台は、1976年10月に納車されたカウンタック。マローネ・メタリザートと呼ばれる、落ち着いたメタリック・ブラウンのボディカラーが素晴らしい。

1970年代に快楽主義を象徴したように、現在も自己主張が非常に強い。フォルムは読者の脳裏にあるままだと思う。LP400のボディサイズを、写真ではお伝えしきれないのが残念だ。

恐らく、カウンタックは大きいスーパーカーとして記憶しているはず。しかし実際は、現在のハッチバックと比較できるくらい小ぶりなのだ。全長は4140mmしかない。

それでも、LP400が放つ衝撃力は衰えていない。今回の4台の中で見た目は1番大人しいが、純粋なスタイリングが特別感を強めている。

後期モデルのように、バンパーにはチンスポイラーが付いていないし、オーバーフェンダーやウイングもない。それでも、ジュネーブ・モーターショーで出展された時のインパクトを今に残す。

疑問を抱くほど窮屈な車内

ベルトーネ社のチーフデザイナー、マルチェロ・ガンディーニが描き出した未来的なコンセプトカー、アルファ・ロメオ・カラボ。その要素が浄化され、ランボルギーニに落とし込まれている。

ガンディーニは、自動車として確立されていた一般的な形やイメージに気を留めなかった。トレードマークともいえる、キックバックしたリアのホイールアーチは好例だ。

ボディサイドにはNACAダクトがえぐられている。その影には、ドアを開閉するためのボタンが付いている。ダクトのくぼみは、シザーズドアを持ち上げる時の取っ手にもなった。こんなディテールを観察していると、何杯もワインを飲みながら過ごせる。

実際にLP400の車内に身体を押し込んでみると、少し圧倒される。ボディのスタイリングと機械的なパッケージングとのトレードオフが、明確になる。何しろ車内は窮屈だ。

なぜこうなったのか、疑問を持ってしまう。技術者とスタイリストは、シャシーとボディを結合する前に1度でも相談したのだろうか。

頭上空間は非常に限定的。薄いパッドの入ったシートは、ほとんど位置調整できない。リアのバルクヘッドは、シートの直後。お尻はシザーズドアの開口部より下に収まる。高いサイドシルと幅の広いセンターコンソールの間に、身体をはめる。

フロントのホイールハウスも車内を侵食している。3枚のペダルの間隔は狭く、ほぼ垂直に立てられたステアリングホイールが膝の上に伸びている。

この続きは中編にて。




【50年後でも仰天】ランボルギーニ・カウンタック LP400から25thアニバーサリーまで 中編

速度が増すほど運転しやすくなる

text:Richard Heseltine(リチャード・ヘーゼルタイン)

photo:Remi Dargegen(レミ・ダルゲゲン)

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


ランボルギーニ・カウンタックLP400の車内は窮屈だが、運転席に座れなくはない。3929cc自然吸気V12エンジンのサウンドを直ぐそばで楽しめるのだから、多少のことは許せてしまう。

キーをひねると、電気じかけの2基の燃料ポンプが音を立てて燃料を吸い始める。コツコツという音を聞きながら、さらにキーを半回転回すと威勢よくエンジンが目覚めた。

見た目と同じくらい、LP400は期待通り。380psという最高出力が、モデルライフの経過とともに徐々に増えていったとしても、紛れもなくカウンタックだ。

低速でLP400を運転することは、きつい労働にも思えてしまう。ラック・アンド・ピニオンのステアリングラックは重い。クラッチは強力に漸進的につながるが、それを操るには足の筋力を使い切らなければ難しい。

ストロークの長いアクセルペダルも重い。左右に6基並んだキャブレターのスロットルリンクを、同時に動かす必要がある。

速度が増していくほどに、手足の重さが徐々に気にならなくなる。LP400は驚くほど運転しやすくなり、直線的にトルクが増大し、絶え間ない加速に浸っていられる。

V12エンジンは低回転域から意欲的に速度を高め、ツインチョークのウェーバー・キャブレターの吸気音と、唸る排気音に陶酔してしまう。2000rpmを超えてしまえば、滑らかにパワーが放出されはじめる。音響も素晴らしい。

一層ワイルドなLP400Sへ進化

速く走るほど、LP400は良くなっていく。リバースが左上にある、ドッグレッグ・パターンのシフトレバーも重い。しかしメカニカルな変速感が心地良い。ブレーキも2度め以降は反応が良く、強力に速度を落としてくれる。

カウンタックの運転で必要なことは、確実な注意力。それさえ忘れなければ、大きな充足感で満たされる。  

後期のカウンタックと比べてタイヤのサイドウオールが厚いものの、ステアリングはとても正確。スーパーカーの中にはリモート感がある手応えのものもあるが、LP400は違う。ドライバーの感覚通りに操れる。

筆者の以前の経験では、メーター読みで130マイル、209km/hくらいまで、LP400は矢のように真っ直ぐ突き進む。左右にステアリングが取られるワンダリングや、高速でフロントタイヤが浮くような感覚もない。

5速なら、1000rpm増える毎に41km/hスピードが上昇していく。高速道路は序の口に過ぎない。

ランボルギーニらしく、LP400は一層ワイルドなLP400Sへ進化した。1974年、3台目のカウンタックLP400が届けられたのは、カナダに住む実業家のウォルター・ウルフ。しかし、彼は充分に満足できなかったらしい。

そこでダラーラへ自身のアイデア実現を依頼し、ピレリには低扁平率のP7タイヤの開発を要求した。デザイナーのマルチェロ・ガンディーニには、オーバーフェンダーと新しいスポイラー、バンパーのデザインを頼んだ。

派手なデザインという時代の流行を牽引

ウルフレーシングのF1マシンにちなんだ、ダークブルーとゴールドに塗られたカウンタックは、1978年のジュネーブ・モーターショーに展示。チューニングされた5.0LのV12エンジンを搭載し、高性能なLP400Sと、その後を予告する1台となった。

LP400Sではメカニズム的な変更に加え、当時最先端の技術が投入されたタイヤの性能を発揮するため、アンチロールバーを再調整。リアサスペンションも、リンク構造が見直されている。

着飾ったLP400Sは、派手なデザインを好むという時代の流行を牽引。多くの人にとって、カウンタックのイメージを深く印象付けるモデルとなった。

今回ご登場していただいた1979年式は、ほぼ純粋な状態のLP400S。鮮やかなレッドのボディに、美しいマグネシウム製カンパニョーロ・ホイールを履いている。

ガンディーニが手掛けたボディキットが正しいものだったかどうかは、見る人の美的感覚に依存する。それでも、大胆な容姿に仕上がっていることだけは間違いない。

インテリアはLP400と大きくは違わないが、人間工学的な改善がわずかに施されている。ステアリングホイールが膝の間に来る、カウンタック・スクワットと呼ばれるドライビングポジションはそのまま。視界も換気も良くない。

走り始めてみると、実際的なスピードでLP400との差に気づく。LP400Sの方が軽く感じられるが、LP400の1300kgより50kg増している。加速時は同じくらいドラマチック。車内は一層騒がしくなっているようだ。

アメリカ大陸へ正式上陸を果たしたLP500S

身のこなしはタイト。コーナーではボディロールする様子もない。傷んだアスファルトの影響は、LP400より受けやすい。衝撃を吸収しきれず、振動が車内に伝わってくる。

LP400Sのステアリングフィールは理想的。LP400より秀逸。素早く旋回し、余計な手応えも伝わってこない。尖った印象もない。大きな4ポッド・キャリパーで挟むブレーキも、効果的に仕事をしてくれる。

LP500プロトタイプの発表から10年。開発資金が限られるなかで、1980年代に向けてランボルギーニはカウンタックの新鮮味を保とうとした。そして1982年にLP500Sを発表。ようやく、アメリカ大陸への正式上陸を果たす。

マセラティから移籍してきた技術者のジュリオ・アルフィエーリの能力を活かし、カウンタックはスーパーカーとしての強さを維持した。V型12気筒は排気量を4753ccへ拡大。圧縮比を下げつつ、大きな45DCOEのウェーバーキャブレターを搭載した。

暗めの青、ブルー・アカプルコに塗られた1984年式のLP500Sは、見た目ではレッドのLP400Sと似ている。インテリア・デザインも基本的には同じ。長方形のカウルの付いたメーターパネルも、受け継がれた。

メーターの配置は変更されている。読みにくさの解消など、いくつかの理由で。エアコンもオプションで用意された。暑くなりがちで風の通しの悪い車内だから、天気の良い地域では必須アイテムといえた。

この続きは後編にて。



【50年後でも仰天】ランボルギーニ・カウンタック LP400から25thアニバーサリーまで 後編


フェラーリ・テスタロッサへ対抗

text:Richard Heseltine(リチャード・ヘーゼルタイン)

photo:Remi Dargegen(レミ・ダルゲゲン)

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


カウンタックLP500Sは、LP400Sより少し背が高く車重も増えているが、見た目の違いはわかりにくい。同じくらい速く、0-97km/h加速は4.8秒でこなせるといわれた。近年ではさほど短時間には思えないが、加速プロセスが印象的だ。

フラットプレーン・クランクを備えるモダン・スーパーカーのエンジン音と異なり、カウンタックLP500Sのサウンドはコーラスのように複層的。3000rpmを過ぎた辺りから、喉の調子が整い出す。3500rpmから5500rpmくらいが全音量。

理想上は8000rpmまで吹けあがる。しかしそこまで回すと、会話できないほどの轟音に包まれる。

LP400Sのように、グリップ力は凄まじい。ブレーキは強力で、ステアリングラックは極めてクイック。運転して気づく違いは、重みが調整されたアクセルペダル。エンジンの回転数をだいぶ調整しやすい。

印象としては、紛れもないオールドスクールなスーパーカー。カウンタックのすべてが詰まっているが、さらに面白さを高める余地が残っていた。真打ち、クアトロバルボーレの登場だ。

390psを発揮するとされた1984年のフェラーリ・テスタロッサへ、ランボルギーニは対抗。技術者のジュリオ・アルフィエーリはV型12気筒エンジンに4バルブヘッドを載せ、排気量を5167ccへ拡大させた。

ほかにも改良が施され、クアトロバルボーレは最高出力455ps/7000rpmと最大トルク50.9kg-m/5200rpmを獲得。1985年のジュネーブ・モーターショーで発表されると、すぐにデリバリーが始まった。

当時のスーパーカーを象徴する要素を投入

クアトロバルボーレは、カウンタックを終わらせなかった。1987年、クライスラーがランボルギーニを買収し、25thアニバーサリーが追加される。発表時は賛否両論あったものの、結果的にカウンタックとしては最も売れた仕様となった。

1988年から1990年にかけて、660台のカウンタック 25thアニバーサリーが製造されたという。今回の4台にも、その1台が含まれている。

ブラックに塗られ、明らかに穏やかさに欠ける佇まいだ。1980年代後半に流行した、派手さを求めた時代の産物といった様相を漂わせる。

ランボルギーニで技術者を努めていたオラチオ・パガーニは、イメージチェンジの実行チームを結成。当時のスーパーカーを象徴するいくつものスタイリング要素が、カウンタックのボディへ投入された。過剰なほどに。

フロントバンパーやスポイラーには、スリット状の造形が与えられた。リアデッキ上の冷却用エアインテークや、テールライト・クラスターも凄みを強めている。これでは足りず、大きなサイドスカートにもスリットが入り、リアバンパーもマッシブだ。

インテリアへも変更が加えられた。ゴージャスとまではいえないにしろ、最後のカウンタックには幅の広い電動シートが備わる。ドライビングポジションは、少しだけ従来より居心地が良い。

小さな窓は、パワーウインドウ化されている。料金所での支払いも手間取らなそうだ。

長寿命を生き抜いたカウンタック

25thアニバーサリーの走りは、お祭り騒ぎ。48バルブ・エンジンのサウンドはスムーズさを増しているが、静かになったわけではない。記念日を祝うように、ギアからは高音の響きが、エンジンからは吸気と排気の唸りが、ファンファーレのように轟く。

乗り心地は決して良くない。タイヤのゴムも、充分には衝撃を吸収してくれない。25thアニバーサリーは、ほかの3台のカウンタックより老朽したアスファルトの影響を受けやすいようだ。

サスペンションは改良を受けているが、内容は限定的。モダンなピレリPゼロ・タイヤに合わせた変更がメインで、ワンダリングしやすい。

低速コーナーでは、確実にアンダーステアが顔を出す。だが初期のカウンタックと同様に、操舵感は良い。ブレーキは不安を感じさせないほど力強だ。

ランボルギーニはカウンタックで、壊れやすくない限りは改善しない、というスタイルを取っていた。会社を取り巻く状況がそれを強いた側面もある。正しいスタイルだったともいえる。

少なくとも、ランボルギーニ・カウンタックは長いモデルライフを生き抜いた。能力に長けたイタリアン・スーパーカーだった。

最も偉大なスーパーカーの1台

カウンタックが発案されたのは、フェルッチオ・ランボルギーニが積極的にスーパーカーへ取り組んでいた1969年。倒産を乗り越え経営者が変わり、フランス人のパトリック・ミムランからクライスラーへ社が売られるなかで、晩年を謳歌した。

1970年代から1980年代にかけて、子どもたちはカウンタックの正しい発音方法に悩んだ。友人との距離を縮めてくれたことに、筆者は感謝している。1980年代に入っても若者文化へ上手に馴染み、ランボルギーニを唯一無二のブランドにのしあげた。

カウンタックは、運転するのに最適なスーパーカーではない。発表から50年が経過した今、改めて実感することができた。だとしても、最も偉大なスーパーカーの1台だったといえる。

長いモデルライフを通じた進化は、微妙だったかもしれない。しかし、突き抜けた16年だったことは間違いないだろう。  

番外編:マルチェロ・ガンディーニに聞く

カーデザイナーの巨匠、マルチェロ・ガンディーニ。彼は自身のキャリアを話したがらないが、ランボルギーニ・カウンタックには特別な感情を抱いているという。「フェルッチオ・ランボルギーニは、ミウラの次のモデルを考えていました」

「アウトモビリ・ランボルギーニ社が進む未来を象徴する、先進的で革新的な何かを必要としていました。ベルトーネ社は、彼の期待に応える準備が整っていました」

「直線的なラインと面構成が、当時のスタイリングのトレンド。われわれが得意としたデザインです。しかしその功績は、ランボルギーニにあると考えています。手掛けた数多くのコンセプトカーとは異なり、カウンタックは量産されたのですから」

「1971年5月のジュネーブショーでコンセプトカーのランボルギーニLP500が発表されるまで、8か月間という短時間での仕事。技術的なレイアウトと革新を求めるフェルッチオの期待以外、完全な自由が与えられていました」

「オリジナルのプロトタイプが、最も美しいカウンタックです。公道用モデルとするうえで、いくつかの小さな変更が必要でした」

カウンタックという名前についても、ガンディーニは語ってくれた。「最後の2文字にアクセントが来る、ピエモンテ地方で驚いた時に口にする言葉です。人へ伝播するという意味がありますが、ポジティブな気持ちで用いることが通例です」

「プロトタイプを制作する過程でスタッフが、ここがカウンタックだ、などと話していたんです。そこで冗談交じりに、このクルマをカウンタックと呼んでは、とわたしが提案」

「その場に伝説的ドライバーのボブ・ウォレスもいて、英語での発音も確かめました。初めは冗談でしたが、これにはピッタリだと。ヌッチオ・ベルトーネやフェルッチオ・ランボルギーニを説得し、カウンタックと決定したのです」



ランボルギーニ カウンタック「LP112」の意味…新型は限定112台

ランボルギーニは8月13日、『カウンタックLPI 800-4』(Lamborghini Countach LPI 800-4)を発表した。新型は初代登場の50周年を記念して、世界限定112台が生産される。初代の社内コードネームが「LP112」だったことにちなんで、新型の販売台数を112台にしたわけだ。

初代カウンタックは、1971年に発表されている。ではそのコードネームあるいはプロジェクトネームの「LP112」にはどのような意味があるのだろうか。博物館やレストアなどランボルギーニの歴史部門の事業をてがける「ポロ・ストリコ」のマッシモ・デルボーさんは次のように説明する。

「LPのLはLongitudinaleで“縦”、PはPosterioreで“後方”のこと」。エンジンを運転席後方に配置、すなわちミッドシップを示唆する。Pはミッドシップを意味しないことに注意されたい。これらの文字と意味は仕様名にも用いられており、ご存知の読者も少なくないだろう。

つぎは「112」だ。「先に出てくる『1』は“最初”を意味し、“最初のLPレイアウト”を意味する。続く『12』は“12気筒”だ」と、デルボーさん。カウンタックのさらに先代にあたる『ミウラ』は12気筒エンジンを横置きにしていた。また当時のランボルギーニは、V12だけだったエンジンバリエーションをV8やV10に拡大しつつある時期だった。

つまり「LP112」は「エンジン縦置きミッドシップレイアウト1号、12気筒エンジン搭載」という意味になる。



伝説のスーパーカー「ランボルギーニ カウンタック」が生誕50周年を迎え「カウンタックLPI 800-4」として復活

2021年8月13日(伊・米 現地時間)、アウトモビリ ランボルギーニはカウンタック登場から50周年を記念した新型「カウンタックLPI 800-4」を、世界限定112台で発表した。

V12 DOHCエンジンに48Vのマイルドハイブリッドシステムを採用
1970年代、世界を席巻したスーパーカーブームの立役者「ランボルギーニ カウンタックLP400」。そのプロトタイプが「LP500」として、1971年のジュネーブ モーターショーに出展してから50周年を迎えたことを記念し、アメリカ・カリフォルニア州で行われているモントレー カーウイーク2021で、「カウンタックLPI 800-4」のお披露目が行われた。

プロトタイプ、そして市販モデルとなったカウンタックLP400をオマージュして誕生した新生カウンタックLPI 800-4だが、シザーズドアやレッド&ブラックのインテリアカラーなどの内外装にそのことが色濃く反映されている。

もちろん、ただのノスタルジックだけではない。アウトモビリ ランボルギーニのCEOであるステファン・ヴィンケルマン氏が「カウンタックLPI 800-4はランボルギーニのレガシーに敬意を払うものだが、懐旧の念ではなく、ランボルギーニの未来を見据えた新たなスポーツモデル」と語るように、先進のテクノロジーがメインディッシュとなる。

その核となるのがパワートレーンだ。自然吸気のV12 DOHCエンジン(780hp/720Nm)に48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、モーターは34hp/35Nmを発生し、トランスミッションは7速AMTで駆動方式は4WD。環境面を考慮しつつも、最高速度は355km/h、0→100km/h加速は2.8秒という走行性能(発表値)は、やはりただ者ではない。

このエクセレントなスーパーカー、カウンタックLPI 800-4は世界限定112台の販売(価格未公表)で、2022年第1四半期よりのデリバリー開始が予定されている。ちなみに、限定台数の112台はカウンタックLP400の開発番号に由来しているという。

ランボルギーニ カウンタックLPI 800-4 主要諸元
●全長×全幅×全高:4870×2099×1139mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1595kg
●エンジン:V12 DOHC
●総排気量:6498cc
●最高出力:574kW(780hp)/8500rpm
●最大トルク:720Nm/6750rpm
●モーター最高出力:34hp
●モーター最大トルク:35Nm
●トランスミッション:7速AMT
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●タイヤサイズ:前235/30ZR20、後355/25ZR21
Posted at 2021/08/17 23:11:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車業界あれこれ | 日記
2021年08月17日 イイね!

WRXで2.4Lになるんだったらレヴォーグも2.4Lになるだろ?流れ的に

WRXで2.4Lになるんだったらレヴォーグも2.4Lになるだろ?流れ的にレヴォーグに2.4リッターターボの高性能版が追加!? 間もなく発表の新型WRX用エンジンを2022年にも搭載か

スバルの主力ステーションワゴン「レヴォーグ」は2020年に登場したモデルで2代目。2リッターターボと1.6リッターターボの2タイプあった初代とは異なり、1.8リッターDIT直噴ターボエンジン1機種のみという設定だ。しかしスバリストの間からは、ハイパワー版の設定を熱望する声は大きい。次期WRXにも搭載されるという噂の2.4リッターターボ版は果たしてレヴォーグにも追加されるのだろうか。予想してみた。

2020年のデビュー時から噂されていたハイパワー版の存在

2代目となる現行型スバル レヴォーグは、2019年秋の東京モーターショーでプロトタイプがデビュー。2020年8月より予約受注を開始し、10月に正式なフルモデルチェンジとなった。

2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーや、自動車アセスメント(JNCAP)による自動車安全性能2020ファイブスター大賞などを受賞するなど、新型レヴォーグの実力は既に高く評価されている。

そんな中で気になるのが、デビュー時より噂されていたハイパワー版の存在だ。

冒頭で記した通り、初代レヴォーグ(2014~2020)では、1.6リッターターボ(170ps/250Nm)と2.0リッターターボ(300ps/400Nm)の2タイプのエンジンが選択出来た。

それが新型レヴォーグでは1本化され、1.8リッター直噴ターボ(177ps/300Nm)のみの設定となった。もちろん1.8リッターターボ自体に力不足は感じられず、必要十分以上の性能を発揮する。とはいえ熱心なスバルファン(スバリスト)からすれば、先代2リッターターボ並みかそれ以上の高性能を求める声が大きいのも事実である。

SNS上では「営業マンが出ると言っていた」などと真偽不明なコメントも散見

SNS上では

「2.4ターボ出るなら欲しい」

「ホントに出るのかな」

「ディーラーに聞いたら出るらしいって」

と真偽も定かではないものも含め、多数のコメントが散見される。2.4リッターターボ版レヴォーグに対する期待の多さが実感出来るところだ。

販売現場では「新型1.8リッターターボで十分な性能を確保した」

ちょうど1年くらい前の2020年夏頃、新型レヴォーグの予約受注を取っていた時期にスバルの販売店へ伺った際『「高性能版は出ないのか」と購入検討者から聞かれることは多い』とセールススタッフも証言していたことを思い出す。

しかし当時は『1.8ターボで十分な性能を確保した。当面は追加予定もないと、予約を促しています』とそのスタッフは話していた。

しかし2021年8月現在、SNS上では『スバルの営業マンに2.4ターボが出そうだと聞いた』といった声をいくつか見ることが出来るから、その後に新たな情報が販売現場にも流れ始めているのかもしれない。

8月19日発表の新型WRXにも搭載予定の2.4リッター直噴ターボ、レヴォーグへの搭載時期は1年後の2022年か!?

既に海外では販売されている2.4リッターターボエンジン車

ところで先代では2リッターだった高性能版がなぜ2.4リッターなのか。

実はスバルでは既に北米向けのアウトバックやアセント(日本未発売の3列シートSUV)などに、新開発のFA24型2.4リッター直噴ターボエンジンを搭載している。この高性能エンジンを、次期WRX(スポーツセダン)やレヴォーグにも新搭載すると言われているからだ。

なお新型WRXは、2021年8月19日(木)より開催される北米・ニューヨークショー2021会場にてお披露目される予定。従来型はEJ20型2リッターターボの最終モデルで300psを超すパイパワーを発揮していただけに、それ以上の性能を出してくることだろう。

新型WRXと新型レヴォーグは、プラットフォームなどを共有する兄弟関係にある。それだけに、レヴォーグ2.4も追って追加されると考えたほうがむしろ自然に思えてくる。

多少出力特性を変えてくる可能性はあるかもしれないが、基本的には同等のものがレヴォーグにも積まれるはずだ。

スバルではこのあと新車ラッシュが続くため、レヴォーグの大改良はそのあとか

スバルは各モデルとも毎年の年次改良を実施するならわしがある。レヴォーグもまもなくデビューから1年が経過し、次の年次改良モデルで早くも2.4リッターターボが追加されるのだろうか。

MOTA編集部では、2021年中にも実施される見込みのB型※登場時は見送られ、1年先の2022年登場のC型レヴォーグ以降に追加されると予想する。

これは、2021年秋にようやく国内へ導入される新型アウトバック(こちらも2.4ターボ説と1.8ターボ説アリ)の登場が控え、さらに2022年には新型WRX導入も予定されている。そうした大きなイベントのあと、ようやくレヴォーグに順番が巡ってくるという見立てだがいかがだろうか。

という訳で、レヴォーグへの2.4リッターターボ搭載は1年後の2022年に実施されるマイナーチェンジ時と予想する。

※スバルの年次改良モデルには、年数を重ねることにC、Dと進んでいくアルファベットがつけられる

高性能版2.4リッターターボエンジンの性能などについては、8月19日の新型WRX発表時に明らかになるはずだ。300psを超える高性能に期待したい。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:SUBARU]
Posted at 2021/08/17 22:44:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | 富士重工 | 日記
2021年08月16日 イイね!

個人的には今回発表されたものよりも非公式なイメージレンダリングの方が「っぽい」感じで好きかもw

個人的には今回発表されたものよりも非公式なイメージレンダリングの方が「っぽい」感じで好きかもwランボルギーニ『カウンタック』が復活、814馬力ハイブリッド搭載…世界限定112台を生産へ

ランボルギーニは8月13日、米国カリフォルニア州で開催中の「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」において、『カウンタックLPI 800-4』(Lamborghini Countach LPI 800-4)を初公開した。

同車は、ランボルギーニの名車『カウンタック』の50周年を記念して、世界限定112台を生産する。オリジナルのカウンタックは1971年に先行発表され、市販モデルの「LP400」が1974年に発表された。排気量4.0リットルのV型12気筒ガソリンエンジンは、最大出力375hpを獲得。0~100km/h加速5.4秒、最高速309km/hの性能を誇った。

◆オリジナルのカウンタックに敬意を示したデザイン

カウンタックLPI 800-4は、オリジナルのカウンタックに敬意を示したデザインを採用する。オリジナルのカウンタックが持つ「ディスラプティブ」コンセプトは、何世代にも渡って、スーパーカーにインスピレーションを与えてきたという。そのコンセプトが、カウンタックLPI 800-4にも反映されている。ピュアなボディライン、V12縦置きミッドシップエンジン、オリジナルのカウンタックで初採用された上方に開くシザードアが、カウンタックLPI 800-4にも導入された。

ランボルギーニは、カウンタックLPI 800-4に、独特の「カウンタックフェイス」を与えた。長くて低い長方形のグリルとヘッドライトを備えたフロントボンネットの明確なラインと、六角形をテーマにしたホイールアーチからインスピレーションを得ている。急傾斜したキャビンには、オリジナルのカウンタックを彷彿とさせる直線を採用し、パワフルでクリーンな前後のラインに近づけた。リアウィングは未装備で、エアスクープをショルダー部分に組み込む。「NACA」エアインテークは、ボディサイドとドアに装備された。ルーフからリアへと貫く「ペリスコピオライン」は、上から見た場合、リアに向かって浮かんでいるように見えるという。

リアは、独特の逆ウェッジデザインが特長だ。リアバンパーは、より低く滑らかなラインを持ち、「ヘキサゴニータ」デザインが3分割のテールライトを形成する。カーボンファイバー製のリアディフューザーには、4本のエキゾーストテールパイプを組み込んだ。

◆8.4インチのHDMIセンタータッチスクリーン

ボディカラーには、ソリッドなヘリテージカラーの「Giallo Countach」(イエロー)、「Impact White」(ホワイト)、メタリックカラーの「Viola Pasifae」(パープル)「Blu Uranus」(ブルー)などを設定する。ランボルギーニならではのDNAを受け継いだ、専用のカスタマイズも用意されている。

カウンタックLPI 800-4のインテリアは、低く、四角いデザインとした。オリジナルのカウンタックのスタイルを変えることなく、シングルカラー、ツートンカラー、カーボンファイバーなど、独自のカスタマイズバリエーションが選択できる。

8.4インチのHDMIセンタータッチスクリーンを通じて、コネクティビティやApple「CarPlay」などをコントロールできる。また、「Stile」(デザイン)という専用ボタンが装備された。押すと、カウンタックのデザイン哲学が説明される。

◆0-100km/h加速2.8秒で最高速は355km/h

パワートレインは、ブランド初のハイブリッドスーパーカーの『シアンFKP 37』譲りだ。6.5リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力780hp/8500rpm、最大トルク73.4kgm/6750rpmを発生する。

48Vのモーターは、7速「ISR」トランスミッションに組み込まれ、最大出力34hpを発生する。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、814hpのパワーを引き出す。乾燥重量は1595kg。0~100km/h加速2.8秒、0~200km/h加速8.6秒、最高速355km/hのパフォーマンスを可能にする。

電気エネルギーの蓄電には、リチウムイオン電池ではなく、スーパーキャパシタを使用する。『アヴェンタドール』で最初に実用化されたスーパーキャパシタだが、カウンタックLPI 800-4では10倍の電力を蓄電できる設計とした。ランボルギーニによると、同じ重量のリチウムイオンバッテリーよりも出力は3倍強力という。スーパーキャパシタは、コックピットとエンジンの間の隔壁に配置され、前後の重量配分に配慮している。

◆四輪操舵を採用

低速域では俊敏性を向上させ、高速域では車両のコントロール性と安定性を高める「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)」と、「ランボルギーニ・リアホイール・ステアリング(LRS)」を採用する。LDSシステムは、速度と選択されたドライビングモードに適応し、直接的なステアリングから、より間接的なステアリングに移行する。LRSシステムは、2基の電気機械式アクチュエーターにより、後輪を制御する。

4輪駆動システムは、すべての新しいダイナミックシステム、とくにLRSと連動して動作するように最適化されている。このシステムは、ピレリ「P Zero」タイヤとともに、グリップが低い路面でも優れたパフォーマンスを発揮することができるという。さらに、前後アクスル間のトルク配分は、選択されたドライビングモードや路面状況に応じてダイナミックに変化する。

プッシュロッド式フロント/リア磁気レオロジーサスペンションは、路面状況や選択したドライビングモードに応じて、サスペンションの挙動を変化させることが可能。このシステムは、LRSシステムと連動して機能するように開発されており、あらゆるコンディションで最善のレスポンスを実現するとともに、ローリングや不要なボディの動きを補正する、としている。



ランボルギーニが50周年を記念し限定112台で伝説の『カウンタック』を現代に復刻

 8月14日、アウトモビリ・ランボルギーニはアメリカのカリフォルニアで行われているジ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリングで、1970年代から80年代にかけたスーパーカーブームの代名詞である『カウンタック』を現代に復活させた限定112台の『ランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4』を発表した。ランボルギーニの50周年を祝うモデルで、V12エンジンとスーパーキャパシタを備えたeモーターのハイブリッドで800馬力超を誇る。

 ランボルギーニ・カウンタックは、1974年から90年まで製造されたスーパースポーツ。ミウラに続きランボルギーニの名を世界に知らしめたモデルで、日本でもスーパーカーブームの中心的存在となった。直線的なスタイリング、リトラクタブルヘッドライト、シザードア、サイドのNACAダクト、特徴的なテールと、いまだに多くのファンをもつ。また、モータースポーツではスーパーGTの前身であるJGTC全日本GT選手権の初年度にもJLOCが投入。多くの注目を集めた。

 そんな伝説的な『カウンタック』の名が現代に復活した。ランボルギーニの50周年を祝い、わずか限定112台で誕生したカウンタックLPI 800-4は、特徴的なカウンタックのデザインを現代にリファイン。さらに最新のテクノロジーが組み合わされたものとなった。

 外観では、20年近くに渡って作られた初代カウンタックの特徴的な各モデルを研究。くさび形のボディラインや長い長方形のグリル、ヘッドライト、さらに特徴的なリヤフェンダー上部のエアスクープ、サイドのNACAダクトも再現。カウンタックの特徴を表現しつつ、現代のランボルギーニらしいボディに仕上げられた。

 モノコックシャシーとボディパネルはすべてカーボンで、乾燥重量は1,595kg。これに780馬力を発生する6.5リッターV12エンジンと、スーパーキャパシタから電力を供給するeモーターが組み合わされ、34馬力を発生。マイルドハイブリッドで合計814馬力となることから、LPI 800-4の名がつけられた。

「カウンタックLPI 800-4は、初代がそうであったように先見性があるクルマとなった」とアウトモビリ・ランボルギーニのステファン・ウィンケルマン社長兼CEOはコメントした。

「最も重要なクルマのアイコンのひとつであるカウンタックは、ランボルギーニの設計とエンジニアリングを具現化するだけでなく、人並みはずれた『夢のような』クルマを作る我々の哲学を表している」

「カウンタックLPI 800-4はランボルギーニの遺産に敬意を表しているが、過去にひたりたいだけではない。象徴的なこのモデルが、現代までにどう進化したのかを想像したものだ。我々のブランドのDNAを祝い、楽しみ、新しいデザインとテクノロジーを模索するランボルギーニの伝統を支持している」



【5000人が歓喜】新型カウンタックが一般公開 CEO「ランボの次のチャプター」

112台限定のワケは?

ランボルギーニが発表した新型カウンタックが、5000人のゲストの前で一般公開された。

北米における自動車の祭典、モントレーカーウィークのなかのクエイル・モータースポーツ・ギャザリングの会場からその様子が届いた。

新型カウンタックは、初代の開発プロジェクトコード「LP112」にちなみ112台が限定生産される。

自然吸気V12エンジンと48Vの電気モーターによりシステム出力814ps(エンジン:780ps/モーター:34ps)を発揮し、最高速度は355km/hに達する。

アンヴェールに登壇した同社のステファン・ヴィンケルマンCEOは、カメラの前でこう語った。

納車は2022年初頭から

「カウンタックLPI800-4が示すのは、電動化が進む世界におけるランボルギーニの次のチャプターなのです」

「このクエイル・モータースポーツ・ギャザリングにお集まりのカスタマーの皆さんは、新たなマスターピースを直接ご覧になる初めての方々となります」

「自動車の歴史に足跡を残したアヴェンタドールの最終仕様、それにエッセンツァSCV12がともに皆様をお迎えします」

わずかに青みのある光沢が美しい専用色「ビアンコ・シダラーレ」は、ランボルギーニの創業者であるフェルッチオが所有していたカウンタックLP400Sを彷彿とさせ、内装はレッドとブラックのレザーで仕立てた。

新型カウンタックは、2022年の第1四半期からデリバリーを開始するという。



【これがカウンタック】新型ランボルギーニ「LPI 800-4」 価格/性能/デザインは?

米国の自動車イベントで初公開

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ランボルギーニ・カウンタックは、ベルトーネがデザインしたオリジナルモデルに影響を受けたスタイリングと、800ps以上の出力を持つ超高級ハイブリッド・ハイパーカーとして生まれ変わった。

新型カウンタックLPI 800-4は、カリフォルニア州で毎年開催されるモントレー・カー・ウィーク・フェスティバルの一環である「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で公開された。これは、オリジナルのカウンタックがジュネーブ・モーターショーでデビューしてから50周年を迎えることを記念したものだ。

生産台数はわずか112台で、価格は税別200万ユーロ(約2億6000万円)からとなっており、その大半がすでに販売されているという。

80年代のシンボルを蘇らせる

自然吸気で縦置きリアマウント(車名のLPの由来)のV12エンジンを搭載し、アヴェンタドール・ウルティメと同じ780psを発生。7速ATで両軸を駆動する。このエンジンだけでも非常にパワフルだが、これに48Vの電気モーターが組み合わされる。

モーターは34psを発生し、総合出力は814psとなり、ウルティメを大きく引き離している。同じV12ハイブリッドのシアンFKP37をわずかに下回るパワーだ。トルクは明らかにされていないが、シアンの73kg-mに近いと予想される。

0-100km/h加速は2.8秒と、ウルティメよりも2秒速く、200km/hまでは8.6秒で到達する。最高速度は355km/hとされている。

電気モーターには、同重量の従来型リチウムイオンバッテリーに比べて3倍の電力を供給できるというスーパーキャパシターを採用している。しかし、ランボルギーニがこの技術を市販車に採用するのは、このモデルが最後になるだろう。

アヴェンタドール、ウラカン、ウルスの後継モデルには、排出ガスを大幅に削減し、スーパーキャパシタでは実現できないEV走行を可能にする、従来型のハイブリッド・パワートレインが搭載される予定だ。

ランボルギーニによれば、スーパーキャパシタは「電気モーターとホイールを直接接続する唯一のマイルド・ハイブリッド技術」であり、加速カーブを滑らかにしたり、ドライバーの判断で微妙にパワーを上げたり、低速での操縦性を高めたりするために使用されるという。

足回りはアヴェンタドールとシアンを進化させたものだが、デザインはすべて新しく、ランボルギーニが「1980年代の広告塔であり、自動車とライフスタイルのウルトラクールの象徴」と表現したオリジナルのカウンタックの特徴を大きく受け継いでいる。

カウンタックらしさを表現したデザイン

シルエットは、20年近いライフサイクルの中で生産されたさまざまなカウンタックのモデルからインスピレーションを得ており、「ウェッジシェイプ」はより明確なものとなっている。また、将来のランボルギーニのモデルに引き継がれる特徴として、シャープなラインとアングルが強調されている。

アヴェンタドールのアグレッシブな外観とは異なり、シンプルな直方体に近いヘッドライトとボンネットを備え、全体的にすっきりとしたデザインとなっている。

サイドエアインテークは、初代モデルに装備されていたエアインテークを模したもの。F1マシンにインスピレーションを得たレイアウトで、サイドに取り付けられた2つのラジエーターに空気を供給するために使用されていた。

ルーフのくぼみは、カウンタックの初期モデルに装備されていた「ペリスコピカ(ペリスコープ)」と呼ばれるリアビューミラーにちなんだものだ。ブレーキランプ、ホイールデザイン、エンジンカバーのルーバーなどにはランボルギーニのトレードマークである六角形のモチーフが採用されている。

また、3Dプリントによる「可動式」エアベントや、ボタン操作で透明にできるフォトクロマチック・ルーフパネルなどの現代的な装備は、カウンタックが「歴史的なインスピレーションを受けながら、21世紀の未来を映し出すクルマ」であることを彷彿とさせる。

インテリアでは、幾何学的なステッチなどオリジナルへのオマージュも見られるが、スマートフォンのミラーリング機能を備えた8.4インチのインフォテインメント・タッチスクリーンなど、現代的な装備が採用されている。

重量は1595kg(乾燥状態)で、1トンあたり510psのパワー・ウェイト・レシオを実現している。カーボンファイバーが露出している部分もあるが、Bianco Siderale、Verde Medio、Bronzo Zanteなど、ボディカラーが豊富に用意されている。

ランボルギーニのデザイン部門であるチェントロ・スティーレの責任者であるミィティア・ボルケルトは、オリジナルのカウンタックを「自動車の歴史の中で最も重要でエキサイティングなクルマの1つ」と称賛し、カウンタックLPI 800-4は「新しい時代に向けてその進化を続ける」機会を与えてくれたと語った。

「カウンタックは挑発的で偏ったデザインでした。人々を微笑ませたり、見惚れさせたりもしますが、その悪名高い認知度はデザインの純粋さを証明しています。カウンタックLPI 800-4は、その純粋さを新たなレベルに引き上げ、モータースポーツの歴史に名を刻む限定車として登場しました」

ランボルギーニは新たな時代へ

ランボルギーニが歴史的な名前を復活させ、レトロなデザインを採用したことは、ある意味で驚きである。ランボルギーニの指揮を執るステファン・ヴィンケルマンCEOは、ノスタルジーを嫌っていることがよく知られている。

ヴィンケルマンはこう語っている。

「わたしは、レトロカーは絶対に作らないという考えを持って会社を辞めました。だから戻ってきたときに、『なぜ今さらこんなことをするのか』と言ったのです。しかし、実際にクルマを見てみると、やってよかったと思いました」

新型カウンタックは一回限りの生産となる可能性が高く、他のクラシックモデルが復活する見込みは薄い。

ランボルギーニは、2023年にアヴェンタドールの後継モデル(プラグイン・ハイブリッド)を、その後すぐに4人乗りの完全EVをデビューさせる予定で、今まさに変革の時代を迎えようとしている。



ランボルギーニ スーパーカーが蘇る!新型「カウンタックLPI800-4」発表

アウトモビリ・ランボルギーニは2021年8月13日、新型「カウンタックLPI800-4」を発表しました。この復活を果たしたニューモデルは、20世紀の伝説のスーパーカーの21世紀版として革新的なデザインと技術を凝縮してデビューする限定モデルです。

モデル概要

カウンタックLPI800-4は、ランボルギーニのハイブリッド・スーパーキャパシタ技術を組み合わせたV12エンジンを搭載しています。LP(Longitudinale Posteriore:後方縦置き)エンジンと、2019年に発表された限定スーパースポーツカー「シアン」のために開発されたハイブリッド技術を組み合わせ、さらにV12気筒エンジンの独特の味わいとサウンドを実現しています。

V12気筒エンジンで出力780ps、電気モーター出力34psを組み合わせた総合最高出力は814ps。駆動システムはフルタイム4WD駆動システムを採用し、0-100km/h加速2.8秒、0-200km/h加速8.6秒、最高速度355km/hという驚異的なピークパフォーマンスを発揮します。

ステファン・ウィンケルマンCEOは、「カウンタックLPI800-4は、かつてのモデルがそうであったように、時代を先駆けるスーパーカーです。自動車史の中で最も重要なアイコンのひとつであるカウンタックは、ランボルギーニのデザインとエンジニアリングの理念を体現しているだけでなく、スーパーカーの定義を再構築し、想像できないほどの領域に到達し、そして何よりも夢のようなクルマであるという我々の哲学を表していました。カウンタックLPI800-4は、このランボルギーニの遺産に敬意を表していますが、回顧的な復刻版ではありません。70年代、80年代の象徴的なスーパーカーのカウンタックが、この10年間でどのようにモダンなスーパースポーツモデルに進化したかを表現しています。また、ランボルギーニの伝統である、ブランドのDNAを尊重しつつ、新しいデザインやテクノロジーの可能性を追求することも忘れてはいません。このクルマは、ランボルギーニというブランドの永続的でエモーショナルな力を表現しています。つまり、見ること、聞くこと、そして何よりもドライブすることで、常にインスピレーションを与え、スリリングな感情を高めてくれるでしょう」と語っています。

異次元の性能

カウンタックのV12気筒エンジンは、そのデザインと同様に伝説的な存在です。かつてのカウンタックは、サイドマウント・ラジエーターやエンジンより前方に配置されたギヤボックス、ボディ構造はチューブラー・スペースフレーム技術を採用し、キャビンフォワード・パッケージとするなど、重量配分とバランス、パフォーマンスを考慮した革命的なものでした。この哲学はカウンタックLPI800-4に引き継がれ、期待されるパフォーマンスを生み出すために、現在のランボルギーニの技術とエンジニアリングの頂点を目指しています。

カウンタックLPI800-4は、驚異的な性能を追求したスーパーカー「シアン」で採用されたマイルドハイブリッド技術とV12気筒エンジンを採用。モーターは同じ重量のリチウムイオンバッテリーと比較して3倍のパワーを発揮できるスーパーキャパシターからの電力で駆動されます。スーパーキャパシターは600A/48Vです。モーターは34ps/35Nmのアシストを行なうことができます。

V12気筒エンジンはドライサンプで、60度V12のレイアウトとし、ボア・ストロークは95mm×76.4mm、総排気量6498cc、圧縮比11.8で、780ps/8500rpm、720Nm/6750rpmを発生。最高許容回転数は8700rpmに達し、大排気量でしかも超高回転の特性を備えています。

ボディ骨格は、かつてのカウンタックのような鋼管スペースフレームではなく、モノコック構造で、モノコックとすべてのボディパネルにカーボンファイバーを採用。最適な軽量化と優れたねじり剛性を実現。なおカーボン製モノコックの前後にはアルミ材が使用されています。

カウンタックLPI800-4の乾燥重量は1595kg、馬力荷重は1.95kg/psです。エクステリアでは、フロント・スプリッター、フロントウィンドウ、ウィングミラー、エンジンボンネットカバー、エアインテーク、ロッカーパネルにカーボン材が使用され、インテリアでもカーボンファイバーが使用されています。

サスペンションは前後ともレーシングカーと同じオール・アルミ製のプッシュロッド式ダブルウイッシュボーンで、ダンパー/スプリングはボディ側に水平マウントされています。なお、チャシー制御は個別設定可能なESC、トラクションコントロール、ABSを採用。また操舵システムは後輪操舵を統合制御する4WSを採用。

4WDシステムは最新世代のハルデックス(油圧多板クラッチ)システムを装備。トランスミッションは7速オートクラッチ(AMT)式を採用。

最先端の3Dプリント技術を駆使して作られた可動式のエアベントや、ボタンを押すと透明、不透明に変化する可変光ルーフは、21世紀の未来的な技術の象徴であることを示しています。

ホイールはフロント20インチ、リヤ21インチサイズで、タイヤはピレリPゼロ・コルサを採用。ブレーキはカーボンセラミックで、キャリパーはフロントが6ポット、リヤ4ポット。

インテリアでは8.4インチサイズのセンタータッチスクリーンが装備され、コネクティビティやApple CarPlayとの接続可能。また、「Stile(デザイン)」と名付けられたユニークなボタンがあり、このボタンを押すとカウンタックのデザイン・フィロソフィーの解説を聞くことができます。

なおこのカウンタックLPI800-4は、ランボルギーニカウンタックの開発時に使用された内部プロジェクト名「LP112」に合わせて112台の限定生産です。デリバリーは2022年第1四半期に開始される予定で、価格は2億6000万円からとなっています。

現在スーパーカー・デザインの始祖

カウンタックという車名は、イタリア・ピエモンテ地方の方言で驚きや不思議さを表現する言葉で、「クーンタック」と発音され、ランボルギーニのモデル名の中で牛と関係のないものは数少ない車名です。

ランボルギーニのデザイン責任者の「初代カウンタックは、数年前からランボルギーニ・デザインセンターに展示されていました。このモデルを見るたびに鳥肌が立ち、私やデザインチーム全体にとって、未来のランボルギーニのデザインにインスピレーションを与えてくれます。これは我々のDNAの譲れない部分であり本質です」と語っています。

初代カウンタックは、ランボルギーニのデザインDNAを他の車とは違った形で創造し、新しいカウンタックは、その型破りでエッジの効いたキャラクターを未来に向けて発信することになります。

カウンタックの特徴的なシルエットは、フロントからリヤまで一体で続くライン、シャープなアングル、独特のウェッジシェイプを持ち、現代のスーパースポーツデザインに革新をもたらし、将来のランボルギーニのモデルにも影響を与えることになりました。

LPI800-4の特長的なカウンタック・フェイスは、長くて低い長方形のグリルとヘッドライトを備えたフロントボンネットの力強いライン、六角形をテーマにしたホイールアーチが特長です。

また、鋭い傾斜角を持つキャビンは、オリジナルのカウンタックのような直線的なラインを採用し、力強くクリーンなフロントからリヤへのラインと調和させています。固定式のリヤウィングは装備せず、エアスクープは、カウンタック特有のスラット形状を採用。

サイドとドアには、象徴的で空気力学的に強力なNACAエアインテークが切り込まれており、ルーフから車体後部に向かって走るラインは、上から見ると車体後部に向かって浮かんでいるように見えるのが特長です。

リヤは、印象的な逆ウェッジシェイプとし、リヤバンパーはより低く、なめらかなラインを描き、3ユニット式ののリヤライトと組み合わされています。また電子制御式リヤ・スポイラーを装備。

カウンタック・ファミリー伝統の4本のエキゾーストテールパイプが、カーボンファイバー製リヤディフューザーの中に埋め込まれています。ドライバーとパッセンジャーのアクセスには、カウンタックで初めて採用され、ランボルギーニV12の特徴となっている有名なシザードアを採用しています。

カウンタックLPI 800-4 主要諸元

全長4870mm、全幅2099mm(ミラー展開時2265mm)、全高1139mm、ホイールベース2700mm
最低地上高115mm、前後荷重配分43:57、車両乾燥重量1595kg、燃料タンク容量70L、ラゲッジ容量63L

最高速度:355km/h、0-100km/h:2.8秒、0-200km/h:8.6秒



ランボルギーニ カウンタック 新型、限定112台の数字の意味

ランボルギーニは8月13日、『カウンタックLPI 800-4』(Lamborghini Countach LPI 800-4)を発表した。「カウンタック」(クンタッチ)の名前を持つ車としては2代目。新型は、初代登場の50周年を記念して、世界限定112台が生産される。

新型カウンタックのパワートレインはハイブリッド。6.5リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力780hp/8500rpm、最大トルク73.4kgm/6750rpmを発生する。48Vのモーターは最大出力34hpを発生し、エンジンとモーターを合わせたシステム全体では814hpになる。これに7速「ISR」トランスミッションが組み合わされ、0~100km/h加速2.8秒、0~200km/h加速8.6秒、最高速355km/hのパフォーマンスを可能にするという。

新型の生産台数は112台の予定だ。もとより数を売る車ではないスーパーカーだから数字が小さいのはわかる。だが、なぜ「112」と刻んできたのか。100や200ではなく、110や120でもない。何か意味がありそうだ。

日本でスーパーカーブームの象徴ともなった初代カウンタックは、1971年に発表されている。これの社内コードネームが「LP112」だった。この数字にちなんで、新型の限定販売台数を112台にしたわけだ。




ちなみにイメージレンダリングで公開されていた非公式画像がこちら








ハニカム形状のテールやサイドのお弁当箱とリヤスポは可動式?になっているっていう設定だったみたいなんですが、いかにもカウンタックを現代に蘇らせましたって雰囲気が出ていて好きだったんだけどな〜
Posted at 2021/08/16 18:03:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車業界あれこれ | 日記
2021年08月16日 イイね!

憧れと日常は相容れない存在だよな

憧れと日常は相容れない存在だよなたった1本を回すだけでホイールの脱着可能! 便利なハズの「センターロックナット」が量産車に普及しないワケ

 レースの世界では素早いピット作業に貢献する

 1秒の遅速が優劣を分けるレーシングカーの世界では、車両そのもののスピードが重要な要素となることは言うまでもないが、ピット作業を伴うカテゴリーのレースでは、車両のサービス性も勝敗を分ける大きなカギとなる。作業の種類にもよるが、たとえばピット作業で10秒切り詰めることができれば、これは大きなプラス材料となる。コース上を走って10秒縮めるのは、車両の性能差がない場合、10ラップ、20ラップあるいはそれ以上の周回数を費やしないと挽回できないタイム差となるからだ。

 また、そうした走りが可能だとしてもマシン、ドライバーに対する負担は大きくなり、トラブルやアクシデント(スピンも含めて)を引き起こすリスクを一気に高めてしまう。走りではなく、ピット作業で時間を稼ぐことができれば、これほど有利にレースを進められる要素もない。

 こうしたピット作業時間短縮のために使われるレースメカニズムのひとつが、センターロック式のホイールだ。一般の量産車は、ホイールハブとタイヤ/ホイールを4本ないし5本のナット(あるいはボルト)で固定するが、レーシングカーではタイヤ交換時間を短縮するため、ホイールの中央1個所のみでハブと固定する方式が使われている。

 レーシングカーのホイール取り付け方式として使われるだけに、先進的な印象を受けるセンターロック方式だが、その歴史は思いのほか古い。1900年代初頭、イギリスのラッジ・ホイットワース社によって実用化されたもので、ワイヤースポークホイールをノックオフナット(ロックナットの2個所ないし3個所に設けた翼状の部分を銅製ハンマーで叩くことにより締め/緩めを行う方式)で固定する方式だった。ボラーニ製のワイヤースポークホイールもこの方式を採用するホイールだった。

 このセンターロック方式は、着脱が素早く行えることからQD(Quickly Disconnectable=素早い取り外しが可能)と呼ばれ、レーシングカーやスポーツカーのホイール固定方式として広く普及したが、ロックナットに突出した翼状の部分を持つことから、1960年代に入るとアメリカ、ドイツの安全基準に抵触することになり、代わって大型6角ナットに形状が変更された。1960年代から1970年代初頭にかけてのポルシェ一連のレーシングカー(910、907、908、917)がその代表的な使用例と言えるだろう。もちろん、F1もこの例にならったが、レース中のタイヤ交換作業が必須となる耐久レースの車両では、センターロック方式が持つ作業性のよさはより効果的だった。

 今では、レーシングカーのホイール固定方式として先進的なイメージが定着したセンターロック方式だが、レーシーな雰囲気が大きな付加価値となる市販高性能スポーツカーでは、フェラーリ・テスタロッサや288GTOといった歴史的なモデルで採用され、ポルシェは911GT3、ケイマンGT4-RS、ランボルギーニはアヴェンタドールといった世界を代表する高性能スポーツカーで、好んでこの方式は採用されてきた。

 量産車では安全面や締め付けトルクなどがネックに!

 では、量産車でセンターロック方式が使われないのはなぜなのか、という点だが、やはり信頼性の問題がいちばん大きな要素と考えられる。道路運送車両法の保安基準に照らし合わせれば、センターロック式も合法なのだが、メンテナンスも含めた信頼性の点で、やはり4~5個のナット(あるいはボルト)を使って固定する方式のほうが安全係数は高い。

 ナット固定の方式なら、4個あるいは5個のナット(ボルト)のうち、仮に1個が緩んでも、ホイールはハブに固定されたままで何事も起きないが、ナット1個で固定するセンターロック方式では、ホイールは外れてしまうことになる。

 また、ホイール脱着のためのレンチも大型のものとなり、適正トルクで締め付けなければならないことまで考えると、量産車のレベルでセンターロック化することはリスクのほうが大きくなってしまう。複数個のナットで固定するのは、こうした意味も含まれている。

 ところで、モータースポーツの世界では、その優れたサービス性が重視され、専用設計で対応できるほとんどのカテゴリーでセンターロック方式は採用されてきた。唯一、例外的だったのがNASCARで、長らく15インチのスチールホイールと5個のナットで固定する方式が採用されてきたが、さすがにレースカーとしては非論理的、非現実的ということになり、18インチのセンターロック式アルミホイールが使われることになった。

 市販車の延長メカニズムであること、車両コストを抑えることがNASCARレギュレーションの骨子だが、ほとんどの個所にレース専用設計のパーツが使われる現状を考えると、18インチのセンターロック式アルミホイール化は必然の帰結だったのかもしれない。



コクピットさんのみんカラブログにもありますが
センターロックはこうして作業します


輸入車専門店のオートフェッセルさんのブログ
ポルシェ 2014y 911 GT3 クラブスポーツ センターロックホイールの脱着 991

こんな専用のというか大トルクで締められるようなトルクレンチが必要って事なのですよ。
Posted at 2021/08/16 17:38:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車業界あれこれ | 日記
2021年08月15日 イイね!

ドアミラーどうしよう…

ドアミラーどうしよう…STI アンチグレア ドアミラー(LEDシーケンシャル)
取り付けが16年の6月かぁ〜5年もったから上々かな?


助手席側のみが下側のミラーが透けるようになってきてしまいました(汗)

社外品のブルーミラーにするか?
純正のミラーに交換するか?

開き直ってドラミラーそのものが交換出来るか試すか(VNとかの付くかな?)


どうしたもんかな〜
Posted at 2021/08/15 22:26:11 | コメント(5) | トラックバック(0) | G4 2.0i アイサイト | 日記

プロフィール

「@うーさー トランクに切れ込み入っていて車体にウイングの足を残しながら外れてくれます(開くって表現はしなくなります)」
何シテル?   06/22 22:42
初めまして。 インプレッサG4に代替を致しました~ 自分色に染めて行こうと思います 燃費を気にする割にアクセル踏んじゃうんですよ~ バトンに関し...

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兄貴の増車なんですが、いじる許可を貰っているので気ままに弄り回します。
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