2022年02月01日
スバル『レオーネ』を900馬力に…パストラーナ選手のビデオ最新作に起用へ
SUBARU(スバル)の米国モータースポーツ部門のスバルモータースポーツUSAは1月20日、『ジムカーナ』ビデオシリーズに出演するトラビス・パストラーナ選手のために、1983年製の2代目『レオーネ・ツーリングワゴン』をベースに専用モデルを製作した、と発表した。
◆「ツーリングワゴン」の名称をスバルが初めて使用
2代目レオーネ・ツーリングワゴンは、現在の『レガシィ・ツーリングワゴン』の原点ともいえるモデルだ。「ツーリングワゴン」の名称を、スバルが初めて使用したのは、この2代目『レオーネ』だった。
レオーネ・ツーリングワゴンは、スバル初の乗用ステーションワゴンとして、1981年に2代目レオーネに追加設定された。現在、スバルの中核技術となっているボクサーエンジン+AWDを、すでにこの当時に採用していた。
パストラーナ選手のためのワンオフモデルのベースとなった北米仕様の「GL」には、排気量1781ccのEA81型水平対向4気筒ガソリンエンジンを搭載。最大出力は73hp/4800rpm、最大トルクは13kgm/2800rpmを獲得していた。
◆専用モデルは拡幅されたフェンダーやエアロパーツが特長
『ジムカーナ』ビデオシリーズの最新作では、トラビス・パストラーナ選手が、この2代目レオーネ・ツーリングワゴンがベースの専用モデルを操る予定。EA81型水平対向4気筒ガソリンエンジンのチューニングの内容は公表されていないが、最大出力は900hpレベルを発生する。ベースエンジンの12倍以上のパワーを達成することになる。
また、このスペックは、前回パストラーナ選手が『Gymkhana 2020』で操った『WRX STI』のワンオフモデルの最大出力862hpを上回る数値。このエンジンは、競技仕様となっており、スバルモータースポーツUSAチームのラリークロスプログラム向けをベースにカスタムビルトされたブロックとヘッドが使用され、排気量は2.3リットルとなっていた。
さらに、2代目レオーネ・ツーリングワゴンのワンオフモデルでは、迫力のエクステリアを採用する。前後フェンダーは拡幅されており、フェンダーとつながるサイドスカートを装備した。フロントバンパーとボンネットも専用デザインだ。リアには、アグレッシブなディフューザーを追加。ヨコハマ製のタイヤに、ゴールド仕上げのアルミホイールを組み合わせる。室内には、ロールケージが組み込まれた。
◆前作『Gymkhana 2020』は再生回数4600万回超え
「フーニガン」(Hoonigan)が制作する『ジムカーナ』ビデオシリーズはこれまで、ラリードライバーのケン・ブロック選手を起用し、神業ともいえるドライビングテクニックを披露してきた。スバルとフーニガンは2020年5月、スバルモータースポーツUSAのドライバー、トラビス・パストラーナ選手が、『ジムカーナ』シリーズを引き継ぐと発表。そして2020年12月、パストラーナ選手を起用した『Gymkhana 2020』が公開され、再生回数4600万回超えを記録した。
トラビス・パストラーナ選手は1983年、米国で生まれた。もともと、2輪のフリースタイルモトクロスの選手だったが、1999年に米国の人気スポーツ番組『X-GAMES』で金メダルを獲得し、一躍有名になった。
2003年から4輪ラリー活動をスタートさせ、2006年にスバルラリーチームUSAに加入した。2008年には、ラリーアメリカで3度目のドライバーズタイトルを決めるなど、現在もスバルモータースポーツUSAで活躍中。命知らずのチャレンジャーとしても知られ、2輪による宙返りなど、さまざまなギネス記録を持つ。
スバルが900馬力の凄いの造った! 怪物級のスバル「GLワゴン」初公開! 「空飛ぶレンガ」の姿とは
■最高出力900馬力級のスバル「GLワゴン」とは
スバルモータースポーツUSA(米国スバルのモータースポーツ部門)は、動画「ジムカーナ」シリーズに出演するトラビス・パストラーナ選手のために製作した競技用の「GLワゴン」を2022年1月20日に公開しました。
「ジムカーナ」は、モータースポーツ活動を中心とし、ストリートファッションのブランドとしても若者から人気の「フーニガン」が手掛けるビデオシリーズで、大出力のマシンによる激しいドリフト走行や華麗なジャンプといった派手なアクションで注目を集めています。
そんななか今回公開されたカスタム仕様は、1983年に製造された「GLワゴン」(日本名:レオーネツーリングワゴン)をベースに製作。
前後フェンダーは大胆に拡幅されたほか、ダクトが空けられた専用ボンネットやロールケージ、ゴールドのホイールなどを装備。
具体的なカスタム内容は明らかになっていないものの、同日にフーニガンが公開したYouTube動画によると、最高出力900馬力前後を発揮するエンジンを搭載しているということです。
動画内でクルマを紹介したトラビス・パストラーナ選手は、カスタム仕様のGLワゴンについて“空飛ぶレンガ(flying brick)のようなもの”と表現しています。
※ ※ ※
とてつもないパワーを得たGLワゴンが、トラビス・パストラーナ選手のテクニックでどのような走りを見せるのか、いまから注目が集まります。
Posted at 2022/02/01 22:33:07 | |
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富士重工 | 日記
2022年02月01日
ランチア037の現代版、モンテカルロ・ラリーへ ピレリ創業150周年記念 キメラ・エボ37
1983年にウォルター・ロールの手によってモンテカルロ・ラリーで優勝したランチア037へのオマージュとして、エボ37はピレリのモータースポーツ責任者であるマリオ・イソラと2003年の世界ラリーチャンピオンであるペター・ソルベルグによってドライブされた。
車両を開発したキメラ・アウトモビリは、「新型エボ37は、ラリーとモータースポーツの歴史において最も愛され、賞賛されたレーシングカーの1つである037の伝説を、同じ道で蘇らせます」と語っている。
3日間のモンテカルロ・ラリー期間中、エボ37は市内のカジノ広場に展示される予定。キメラが自らデザインした特別なカラーリングは、赤、白、黒のペイントとピレリ、キメラのロゴが組み合わされている。
蘇った伝説のラリーカー
2021年5月に公開されたエボ37は、ランチア037を現代的に改良したモデルで、最高出力505psと最大トルク51kg-mを発生するターボチャージャー付き4気筒エンジンを搭載。最高速度は約305km/h、0-100km/h加速は約3.0秒となる。
ランチア・ベータ・モンテカルロのセンターシャシー部をベースに、フロントとリアに新しいチューブラーフレームを追加している。
オーリンズ製アジャスタブルショック、ブレンボ製ブレーキ、ピレリ製スポーツタイヤが装着され、37台のみ製造され、価格は48万ユーロ(約6190万円)から。
モンテカルロで優勝経験のあるラリードライバーのルカ・ベッティは次のように語っている。
「037の誕生から40年、モータースポーツの最も美しい歴史が描かれ、我々のすべての仕事にインスピレーションを与えてきたこの道に、キメラ・エボ37を持ち込めることを本当に誇りに思います」
「ピレリと共にこれを実現し、そしてこの類まれなイタリアンブランドの150年の活動を祝うことができるのは非常に光栄であり、同社を世界で最も優れたイタリア企業の1つにしている人々に感謝しています」
Posted at 2022/02/01 22:29:30 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2022年02月01日
マッチョにも程があるオーバーフェンダー! 日産240RSという悲運の名車
ラリーのナンバー付きホモロゲモデルとして登場
今でこそ、というか四半世紀前から、ラリーと言えば4輪駆動(4WD。もしくは全輪駆動=AWD)の天下が揺るぎないものになっていますが、1980年代前半、グループBの発展期にはWRCでもイベントによってはハイパワーの後輪駆動車が、活路を見出していました。
サファリ・マイスターと呼ばれた日産の主戦マシン、バイオレットGTの後継モデルとして1983年シーズンの世界ラリー選手権(WRC)にデビューした日産240RSも、そんなハイパワーの後輪駆動車でした。今回はそんな日産240RSのロードゴーイングモデルを紹介しましょう。
競技用に専用開発したFJ24を搭載する究極のFR
バイオレットGTの後継モデルとして1983年から4シーズンを戦った240RSは、FJ24を搭載した後輪駆動車でした。歴代の日産ラリーカーのなかではブルーバード1600SSS(P510)から240Z(国内名はフェアレディ240Z)、ブルーバードU、バイオレット1600SSS(P710)、バイオレットGT(A10)と継承されてきたL系に替えて搭載されています。このFJ24エンジンは、最強のスカイラインと謳われたスカイラインRS(DR30)に搭載されていたFJ20の排気量を拡大したユニットとも理解されていますが、じつは共通部品も少なく、ほぼ完全に設計し直された競技用エンジンです。
直4のL系には、スポーツオプションとして16バルブのツインカムヘッドを搭載したLZ系がありました。その最終進化形となったLZ20Bは、シルビア(S110系)のグループ4仕様に搭載されていましたが、ベースモデルで215psだったのに対して、240RSのベースモデルに搭載されていたFJ24は240ps、ワークスモデルでは280psにまでパワーアップ。LZ20系からFJ24へのパフォーマンスアップは明らかでした。
残念ながら、WRCにおいては期待されていたような好成績を残すことはできず、デビューシーズンのニュージーランドラリーでの2位がベストリザルト。もっとも期待が高かったサファリラリーでは結局、優勝することができませんでした。
これは時代がもう、グループBの4WDへと趨勢が移りつつあったためで、1983年のサファリでは熟成されつくしたオペル・アスコナ400(グループB)を駆るベテランのアリ・バタネンが優勝を飾っていました。続いてハンヌ・ミッコラとミッシェル・ムートンのアウディ・クアトロが2-3位につけ、ジャイアント・シャーの240RSは4位にとどまっていました。
翌1984年からはトヨタがグループBの後輪駆動ながらターボでパワーを絞り出しているセリカ・ツインカムターボを投入。240RSはマイク・カークランドがオペル・マンタを破ったものの、ターボパワーで優位に立ったセリカ・ツインカムターボが1-2フィニッシュを飾り、240RSは3位がやっとというありさまでした。
そしてグループBの最終シーズンとなった1986年まで戦った240RSは、結局NAの後輪駆動とパッケージ面での不利を覆すことなく現役を去ることになってしまいました。
シャープなシルビアから生まれた骨太のデザイン
そんな、ある意味“悲運”さえ感じさせる240RSでしたが、そのエクステリアデザインの秀逸なことでは今でもなお、ライバルに負けず劣らずの高い人気を誇っています。基本的にはベースとなったシルビア(3代目S110系)のクーペ・モデルに、前後オーバーフェンダーとリヤスポイラーを装着しただけですが、シャープな印象の強かったS110が、骨太のデザインに一新されていました。
オーバーフェンダーといえば、1970年にデビューしたスカイラインGT-R、いわゆる“ハコスカ”がその嚆矢とされています。さらに、翌1971年に登場したフェアレディ240Z-Gや、さらに翌1972年に登場したカローラ・レビン/スプリンター・トレノも、オーバーフェンダーをよりポピュラーにしたモデルとして記憶されています。
これらに共通しているのは、ホイールアーチに沿った円形のデザインです。これに対してフェンダーを全体的に、あるいはより広い範囲で膨らませたものをブリスターフェンダーと呼んで区別しています。
先駆けとなったのは1973年にデビューした、スターレット(初代のKP47系)のN2仕様レースカーが装着していたオーバーフェンダーがこう呼ばれ、反響を呼んでいたことが思い起こされます。ちなみにトヨタではその後もカローラ・スプリンター・グランドカップに参戦するN2規定のAE86用に、ブリスターフェンダーをスポーツオプションで用意していたことがありました。
もっとも、先に触れたKP47系スターレット用のそれに比べると幾分はは控え目なデザインではありましたが。こうした“レーシーな”オーバーフェンダーに比べると、240RSが装着していたそれは、デザイン的にもまったくの別もの。意外なようですが、クロスカントリー(CX)4WDのそれに近いものが感じられます。
ラリーカーにとってオーバーフェンダーは、ロードカーなら幅広タイヤを装着した際のタイヤを覆う(カバーする)ことが必須ですが、それよりもマッドガード、つまりタイヤが跳ね上げた泥や砂利をボディ本体に寄せ付けないようにすることの方が重要になっています。だからこそ膨らんだオーバーフェンダーに対して、タイヤが細くてミスマッチ的なラリーカーが多いのでしょうか?
それはともかく、ベースモデルのシルビアがシャープなデザインでまとまっているのに対して、CX4WD的なオーバーフェンダーを装着した240RSは、より骨太のイメージが湧くのだと思われます。PRINCE GARAGEかとりで取材した240RSはナンバー付きのロードカーで、それ自体も珍しいのですが、つぶさに観察して幾つもの新発見がありました。ここではスペースも限られているので、もっと掘り下げたレポートはまた機会をあらためてご紹介したいと思っています。どうぞご期待ください。
Posted at 2022/02/01 22:26:15 | |
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