誰も言ってないと思うんですが、ESAB SENTINELと中華緑レンズの比較で、電極先端を注視すると、交流の120Aあたり、シェード11-12でSENTINELのほうが電極先端が見えます。
SENTINELは色は電極が赤く、アークは白に見えますが、それに加えて相対的にアーク光が抑えられています
色識別ができるからよい、というのが最近の遮光レンズのコンセンサスですが、電極先端が強いアーク光でマスクされるかどうかは「見える」に大事。それと視覚ってのはそこに意識を集中しないと、色の差にごまかされて認識できないんですね。
遮光レンズのキモというかイノベーションが集中しているのはは液晶でなくバンドパスフィルターです。それにより可視光以外は常時通していません。遮光面の不調で「目ぇ焼いた」のうち、翌朝目が開かないほうの症状は溶接後すぐ面を上げて見たり、壁や衣服反射で入射した紫外線によるものです。
可視光だけ通す性質のフィルターなぞないので、ローパス、ハイパスなどを組み合わせ、20枚以上重ねることで480 nm (blue) all the way up to 720 nm (red)を実現しているんだとか。
ヒトの感覚を考えると網膜の3種の色センサである錐体細胞のうち、緑(G)細胞とRの感度スペクトルはだいぶん重なってるけれど、紫外線側のBは離れています。電極先端は赤熱するけれど、温度が低いときの鈍い赤は赤外線寄り、温度が上がり青光成分が多いのなら遮光レンズによる違いが出るという仮説が成立する。
この分野の特許は海外勢からの登録でおさえられてて、日本メーカーや大学での研究開発はされてないっぽい≒日本語の読み物がなく、素人が仮説を立てるしかない。
日本が遅れてる分野の研究発表や総説の導入部が「近年の◎〇技術や観察装置の進歩により、なんたらかんたら…」って最先端イノベーションが海外発であることをぼやかす研究姿勢。総説ならガラパゴス市場にとどまらず世界の情勢を説明すべきだと思うんだけど、学術研究が産業や機械販売と密接に結びついている製造業方面だからかなあ。
Sentinelは電極先端見えるんですが、他のTrue Colorレンズがどうなのかはわかりません。6061.comの動画で、2年くらい前からアーク光があまりカメラに写らなくなっていました。仕事ではMillerの面をつかってるみたいですが、カメラ遮光になにを使ってるのかは不明。
2分から数秒。パルス入れてますけど。動画下に書いたボタンを使った指パルスなのかは不明
VIDEO
ペダルコントロールの代わりになるトーチボタンを発明しています。スイッチでなくアナログですね。アナログスイッチはXYジョイスティックが有名ですがそれでなく押下圧を電圧変化に変換するボタンみたい、ちょっとググってみたけどそういうスイッチ(でなくボタン)はサーチにひっかかりませんでした。日本の誰かも似たような機能のアタッチメントを作って売ってますが、ビード引きながらのダイヤルによる
電圧 電流調整はむずかしそう。電子部品調達力の差でしょう。
Posted at 2022/10/16 15:37:36 | |
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TIG習得 | 日記