「もう来週はないですよね（笑）」

思い返してみると、車検と整備のためにユーノス500を入庫させた週から始まり、整備完了、インマニのトラブルの検分、その修理と、4週間続けてそのディーラーに通い詰めたことになる。
ともあれ顕在化していたトラブルはこれで全部対処が完了したはずで、窓口になってくれたHさんの「もう来週はないですよね（笑）」の言葉に送られてディーラーを後にした。

　不正吸気の発生していた部分を補修したので、これまでのようにボンネットを開けて耳を澄ましても、問題の「シュー！」と言う連続音は聞こえてこない。
よしよし、と思ったのも束の間。運転席に座って窓を閉めて走り出すと、エンジン回転の上昇…いや、吸気量の増大と言うべきだ…に合わせて、相変わらず変な音が聞こえてくる。
アクセルを踏み込んでいくと2000回転から3500回転あたりまで「シュルシュルシュル～」というような擦過音のような吸気音のような細いチェーンが動いているような、なんとも比喩のしにくい音が出る。これが4000回転を超えるようになると、今度は音量がスーッと下がって、ほとんど聞こえなくなる。
問題のバルブを変えて、多少音量や音質に変化はあったのだが、まだ何かしら、潜んでいるようだ。
あまり考えたくないことではあるが、音質の変わる回転域は、可変共鳴吸気管（VRIS）のステップが切り替わるゾーンとほぼ重なっているように思える。これは、不吉だ。

　そうは言っても、流石に5週連続で工場通いと言うのはたまらない。逆止弁周辺の交換で幾らか症状は緩和されてもいることだし、とりあえずは模様眺めをしてみようと思う。