昨日のブログに続き、東京で見付けたクルマ第2弾。
東京最終日に交通博物館へ行っていたのですが、
駐車場をふと見ると
R31スカイライン
4ドアハードトップ
しかも前期型、最上級グレードの
GTパサージュツインカム24Vターボ
が停まってるではありませんか!?
時は1980年代前半。
トヨタソアラ(Z10系)やクラウン(S120系)、マークⅡ・チェイサー・クレスタ(X60~70系)が『ハイソカーブーム』に乗って爆発的に売れ、これに焦った日産はローレルだけでは不安だったのか1985年にフルモデルチェンジさせた7代目スカイラインは、FJ20型2L直4
DOHC搭載し硬派なRS系が存在した6代目R30型のスポーティなイメージをかなぐり捨て、マークⅡを追従したようなハイオーナーセダンへと変貌させました。
エンジンは新開発2L直6RB20DOHC及びDOHCターボを設定。足回りも初の4輪操舵システム『HICAS』を装備するなどスカイラインらしく走りをブラッシュアップしたものの、あまりにも唐突に『オヤジ』化したスカイラインは当時熱狂的なスカGフリークから大ブーイング!
スタイリングもGT系は伝統の4連テールランプを継承しているものの、兄弟車C32ローレル同様の直線的で地味なもの。
ユーザーやスカGフリークはローレル・マークⅡ化したスカイラインに拒否反応を示し、日産の目論見は崩れる事に…。その結果、マークⅡ3兄弟はますます大ヒット!(ちなみに3兄弟は1985年、国産初のツインターボを追加)
しかし翌1986年、スカイライン本来のスポーティさをアピールした2ドアスポーツクーペGTSシリーズを追加したものの、R30ほどの人気を獲得するまでに至らなかったのが7代目スカイラインでした。
1989年にモデルチェンジした8代目R32でGT-Rを復活させるなどし、再度スポーティ路線に回帰したかと思えば9代目ではセダン・クーペとも7代目ローレル(C34)と同じホイールベースにしたために肥大化。再びファンからのブーイングを浴びることに…。
10代目でまたもスポーツ路線に回帰したかと思うと、1999年の東京モーターショーで公開された『XVL』をベースにしたセダンが2001年に11代目として登場…。
『室内が狭い』という声に応えてサイズを大きくしたら今度は『スポーティじゃない!』という声に応え再びスポーティに戻すといったように、スカイラインはユーザーの声に翻弄されて世代毎のコンセプトが激しく揺れ動いたクルマという気がします。
ユーザーの声を反映させるのはメーカーの使命ですが、その日産もユーザーの声を聞きすぎてしまったのではないかと…。結果、同じ『スカイライン』と名の付くクルマでも世代毎のコンセプトがバラバラで一貫性に欠けてしまった。その象徴が7代目でしょうね。
そういえばニューヨークモーターショーで次期スカイラインが発表されたようです。海外では『インフィニティ』ブランドとして販売されてますが、ホンダ(アキュラ)・トヨタ(レクサス)同様日産もインフィニティ・チャネルを国内でも展開する噂も…。
もし、そうなると歴史と伝統ある『スカイライン』というビッグネームはどうなってしまうのでしょう?『GT-R』も次期型はスカイラインから独立するようですし。
話がかなり逸れましたが、画像の個体は当時の日産車らしくBピラーレスの4ドアハードトップ。しかもサンルーフまで付いているので約20年経過したボディのヤレが気になるところ。
これがもし北海道のように厳しい冬がある環境でしたら、サビなどが進行してもっとヤレが酷いかも…。
Posted at 2006/04/15 20:21:16 | |
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