
約半年前に見掛けた
7代目S120系
クラウン。
直線基調の重厚なスタイリングがいかにも80年代前半といった雰囲気。
この7代目S120系クラウンについて説明すると、1983(昭和58)年に
S110系のバトンを受けてフルモデルチェンジ。ボディタイプは4ドアハードトップ&セダン、ステーションワゴンとライトバンで、先代まで設定のあった2ドアハードトップ(HT)は1981(昭和56)年にデビューした
初代ソアラにその市場を移行させたので廃止されました。
シャシーはモノコックではなく、この代のクラウンも伝統的なペリメーターフレームを採用。そしてクラウンとしては初めて4輪独立懸架を採用したのが話題となりました。
エンジンはガソリンが全て直6で、2.8L・DOHC(後に3L)を筆頭に2L・DOHC&SOHC、SOHCターボ。1985(昭和60)年のマイナーチェンジで2L・DOHCにスーパーチャージャーを追加。ディーゼルが直4の2.4Lターボでした。
CMでは
「ロイヤル・ツインカム」、そして有名なキャッチコピー
「いつかはクラウン」
と石坂浩二氏がナレーションしてました。
およそ20年前のモデルで今は少なくなりました。しかしこのS120系の次のS130系(1987~1991年)は今でも多く見かけます。
クラウンのライバルといえばやはり日産セドリック/グロリア。この世代の型式はY30系・Y31系ですが当時日産の4ドアHTはBピラーのない「ピラーレスHT」が主流。Bピラーのない開放感が売りとなっていましたが同年代のクラウンに比べ現存率は低いような気がします(個人的な意見ですが…)。
思うに日産のピラーレスHTは耐久性が低く、それに対しクラウンはピラードHTボディ&ペリメーターフレームによる造りの良さが現存率に繋がっているのではないでしょうか?
このクラウン伝統のペリメーターフレーム、耐久性はいいのですが操縦性などに難があるらしく、造り手のトヨタはモノコックに移行したかったがタクシー業界からは「丈夫なペリメーターフレームがいい」という声が多かったので暫く使われることに。
1991(平成3)年のHT系フルモデルチェンジでロイヤルシリーズはペリメーターフレームを採用するものの同時デビューしたマジェスタはクラウン史上初のモノコックを採用(セダン、ワゴン、バンはS130系のビッグマイナー版を発売)。
1995(平成7)年のフルモデルチェンジではロイヤルHT&セダンが遂にモノコックへ移行しました(ワゴンは1999年のS170系にモデルチェンジ、バンは廃止)
そのクラウンも今年で50年。最も歴史の長い国産乗用車として、また国産高級車の代表モデルとして今も輝いています。
Posted at 2005/12/22 12:12:19 | |
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