上位を占める
ペンスキー勢の猛攻が目立つ今シーズン。
ここでもそうでしたが
その牙城の一角を切り崩し、
予選4位に入ったのが琢磨。
今季のベストとなりました。
このレースから各陣営ニューエアロの導入がありましたが、
ホンダは安全対策としてフロントウイングの翼端板を取り外し…
とは言ってもフロントウイングのグニャっと下に曲げ降ろし、
変な言い方をすると瓦がオームみたいな構造物になりました。
琢磨曰く、大きかったウィングのしなりが改善されたそうですが、
ホンダでトップ8に食い込んだのは琢磨のみという厳しい状況。
さぁ、決勝。
レイン。
スタートを決めて順位を上げ、
久々のラップリーダーになった琢磨は途中まで良かったんですけど…
路面が比較的早く乾いていく中、
早目のドライタイヤへのチェンジをしたマルコらの作戦が当たって
フルイエロータイミングの妙もあり、琢磨は8位へ。
さらには琢磨はニューガーデンとの接触があり、予定外の緊急ピット。
18位へ大きく順位を落とすとともに、トップ争いから外れてしまいました。
琢磨はそこから順位を回復してきたものの、
11位まできたところで雷雨により赤旗中断。
雨の回復が見込めず、
そのままのレース終了となりました。
今回のポイントの1つはレイン⇔ドライタイヤの交換でした。
2015 Chevrolet Dual in Detroit: Race 1 Highlights
佐藤琢磨(11位)
「レース中に雨が降るのは分かっていましたが、どれぐらい降るかなどは分かりませんでした。ウエットタイヤでスタートしてから、すぐに前を行く3台をパスでき、トップを走れました。リードを広げていき、タイヤを交換しようと思ったタイミングでイエローが出てしまい、イエロー中のピットストップでタイヤをドライコンディション用に交換しました。あのイエローの前にピットしていたライバルたちが先行し、私たちは順位を下げました。そして、そこからのバトルでラインを締められ、縁石に乗り上げてバランスを崩したためにポジションを争っていた相手と接触し、フロントウイングを破損しました。ピットでウイングを交換してレースに戻り、そこから順位を上げていくことができましたが、赤旗が出る少し前に最後のピットインを行ったことにより、11位となりました。レースがあのまま続いていればトップグループはピットインしたはずで、そうなれば私たちは再び上位に返り咲くことができていたと思います。明日のレースは前進あるのみ。予選も行なわれますが、予選、決勝ともにウエットコンディションでもいいですね。」
アート・セントシアー|HPD社長
「カルロス・ムニョスのドライビングは完ぺきでした。そして、Andretti Autosportも完ぺきな作戦を採用していました。難しい状況、難しいレースコンディションでしたが、チームの作戦は的確で、カルロスは見事な走りで大量リードを築き上げ、キャリア初勝利へとつなげました。カルロスだけでなく、マルコ・アンドレッティもすばらしいレースを戦っていました。ドライ用タイヤで誰よりも長く走り続ける作戦が正しかった上、彼らのドライビングも見事だったことで、雨が降り出してからも後続を突き放していきました。それによってHondaは1-2フィニッシュを達成できました。ウエットコンディションのレース序盤には佐藤琢磨が他を圧倒する走りを見せました。Hondaにとってすばらしい一日となりました。明日もまた同じようにすばらしい一日にしたいと思います。」
<決勝リザルト>
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 26 カルロス・ムニョス Honda 48 1:30'59.4501
2 27 マルコ・アンドレッティ Honda 48 +14.8831
3 22 S.パジェノー シボレー 48 +18.6963
4 1 W.パワー シボレー 48 +29.9813
5 9 S.ディクソン シボレー 48 +32.8336
6 3 H.カストロネベス シボレー 48 +36.4851
7 41 ジャック・ホークスワース Honda 48 +38.8878
8 67 J.ニューガーデン シボレー 48 +42.3010
9 20 L.フィリッピ シボレー 48 +12'17.824
10 2 J.P.モントーヤ シボレー 47 +1Laps
11 14 佐藤琢磨 Honda 47 +1Laps
12 7 ジェイムス・ジェイクス Honda 47 +1Laps
13 28 ライアン・ハンターレイ Honda 47 +1Laps
17 19 トリスタン・ボーティエ Honda 47 +1Laps
18 98 ギャビー・シャヴェス Honda 47 +1Laps
19 5 コナー・デイリー Honda 47 +1Laps
21 18 ロドルフォ・ゴンザレス Honda 25 +23Laps
23 15 グレアム・レイホール Honda 5 +43Laps
<ポイントスタンディング>
ドライバー 順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
1 2 J.P.モントーヤ シボレー 292
2 1 W.パワー シボレー 281
3 9 S.ディクソン シボレー 241
4 3 H.カストロネベス シボレー 234
5 15 グレアム・レイホール Honda 211
6 67 J.ニューガーデン シボレー 197
7 27 マルコ・アンドレッティ Honda 194
8 22 S.パジェノー シボレー 177
9 11 S.ブルデー シボレー 177
10 26 カルロス・ムニョス Honda 173
13 28 ライアン・ハンターレイ Honda 147
14 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 129
15 14 佐藤琢磨 Honda 126
16 7 ジェイムス・ジェイクス Honda 117
17 98 ギャビー・シャヴェス Honda 111
19 41 ジャック・ホークスワース Honda 102
21 25 シモーナ・デ・シルベストロ Honda 66
25 19 フランチェスコ・ドラコーネ Honda 38
26 0 ライアン・ブリスコー Honda 36
27 18 コナー・デイリー Honda 34
29 18 カルロス・ウエルタス Honda 31
30 0 アレックス・タグリアーニ Honda 27
31 0 ジャスティン・ウィルソン Honda 25
32 0 トリスタン・ボーティエ Honda 23
33 18 ロドルフォ・ゴンザレス Honda 19
34 0 ピッパ・マン Honda 16
35 0 ジェームス・デイビソン Honda 10
36 0 オリオール・セルビア Honda 10