2020年08月24日
来年により良いラリーが開催できるように頑張って頂きたい限りです。
残念、無念!!! 2020年ラリージャパンの中止が決定
ラリージャパン2020 実行委員会は、国際自動車連盟(FIA)、日本自動車連盟(JAF)ならびにWRC プロモーターGmbH と協議の結果、競技主催者とともに、2020年11 月に予定していた大会の開催を断念したと発表した。
【画像ギャラリー】ラリージャパンには日本の原風景が生きた美しさがある!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:GAZOO Racing
■新型コロナウイルスの影響による開催断念
日本らしい景色のなかをWRカーたちが疾走する、そんな光景を楽しみにしていたのだが……
約2年半にわたりラリージャパン開催に向けて、ラリージャパン2020 実行委員会は愛知県や岐阜県などとの調整を進めてきたが、2020年のラリージャパンは前述のとおり中止になると発表された。
大きな要因としては周知のとおり新型コロナウイルスによる、各国チームやドライバーの往来が制限されてしまうことにある。WRCは世界を巡る世界選手権であり、多くのチームがヨーロッパに拠点を置いている。
そのため日本政府の基本方針が変わらない以上は、数百人規模の外国人選手およびスタッフが入国できる確約を持てないというのが開催断念の概要だ。
2019年11月のセントラルラリーでは日本の若武者勝田貴元選手がWRカーでのパフォーマンスを見せるなど、ラリージャパン2020への期待が高まっていただけにファンにとっても非常に残念なニュース。
しかし来年こそはこの日本でラリージャパンが開催されることを楽しみにしていきたい。2021年は11月11日~14日の日程で開催される予定だ。
多くのファンが訪れた2019年のセントラルラリー。2021年こそはラリージャパン開催を祈りたい
WRCラリージャパン、苦渋の決断で開催中止。実行委員会は”確約”された2021年の開催準備に注力
8月21日、ラリージャパン2020実行委員会はオンライン記者会見を行ない、11月19~20日に予定されていた『ラリージャパン2020』の開催を断念した経緯を説明した。
2020年シーズンのWRC(世界ラリー選手権)の最終戦として開催される予定だったラリージャパン。昨年11月には、テストイベントとして”セントラルラリー愛知/岐阜2019”を実施し、10年ぶりのラリージャパン復活に向けて準備が進められていた。
しかし、新型コロナウイルスが世界的に流行。WRCもシーズン中断を余儀なくされており、伝統のラリーGB含め、5イベントの中止がすでに発表されている。
そして8月19日、ラリージャパン実行委員会は、今季のイベント開催を断念することをプレスリリースで発表した。
実行委員会の高橋浩司会長は、オンライン記者会見で開催断念に至った経緯を説明。日本への入国制限が直接の原因だと語った。
「このような形のお知らせとなり我々も残念ですが、先日プレスリリースで発表した通り、本年11月に開催を予定しておりました『ラリージャパン2020』の開催を断念せざるを得ないことになりました」
「現在も世界中で猛威を振るっており、収束の目処が立たない新型コロナウイルスの影響によるものです。直接的な中止判断の根拠は、海外からの選手や関係者の来日の目処が立たないことです」
現在日本では新型コロナウイルスの水際対策として、外国人に対する入国制限が実施されている。とはいえ出入国が完全に不可能なわけではなく、日本から出国しF1やWECなど海外でレース活動をしている日本人の選手・関係者もいれば、日本に入国しスーパーGTに参戦している外国人ドライバーもいる。
しかしながら日本でのWRC開催となると、少なくとも300人以上の外国人が日本に入国することになる。その規模に対応するのは困難だと判断したと高橋会長は語った。
「同じ世界選手権であるF1日本GPが6月に中止を発表して以来、我々も関係省庁にヒアリングを行ない、様々なアプローチを試みてまいりました」
「入国に関わる防疫政策は、国にとっても重要な政策です。来年には東京オリンピックも控えているため、政府の方でスポーツ競技に関わる選手・関係者への特別な入国制限解除についても検討が始まっていたようです」
「どんなに人数を制限しても300人以上の外国人を日本に招いて、自主隔離を14日間行なわなければいけません。大規模なイベントに対応する措置を11月までに整えることは非常に困難だと判断しました」
開催中止が発表された8月19日は、ラリージャパン2020の開幕が予定されていた11月19日のちょうど3ヵ月前にあたる。高橋会長は、このタイミングでの発表となったことについて、次のように述べた。
「3ヵ月前という期限を念頭に、様々な調整や感染状況の推移を見守ってきました。これ以上判断を引き伸ばすのは、物流やWRCのカレンダー再構築の観点からも影響が大きすぎると判断しました。参加を検討してくださっている国内外のエントラントの皆さんや運営側にとっても損失が大きくなってしまいます。こうした状況はFIAやWRCプロモーターにも理解いただいています」
実行委員会はすでに2021年のイベント開催に向けて活動を開始。JAFを通じて、2021年へのイベント開催延期という形でFIAに申請を済ましており、FIAからは2021年のWRCカレンダー入りが確約されているという。
実際、すでに発表されたWRCの2021年カレンダー草案では、日本での開催が承認されている。実行委員会は第1希望として11月11~14日という日程を申請。他イベントとの物流の兼ね合いもあるが、早ければ10月の世界モータースポーツ評議会で承認されることになる。
新型コロナウイルスの影響で現地での調査や開催準備にもコロナ禍の影響がある中、準備が進められてきたラリージャパン。2020年に使用する予定だったコースはほぼ決定されており、それに対するロードブックもほぼ完成していた。当然1年後には状況の変化もあり、微調整が必要となる可能性もあるが、基本的には2021年も同じコースを使用する予定とのことだ。
一方で、コロナの影響で世界は大きく変化している。高橋会長は、”新たな日常”に対応した形でのイベントの在り方を、2021年のラリージャパンまでの15ヵ月間で模索していくことになると語った。
「現在、コロナ禍の中で”ニュー・ノーマル”といった新たな概念ができてきて、これが2021年のラリージャパンにも影響するものだと考えています。来年の11月開催となった場合、あと15ヵ月あります。ニュー・ノーマルがどういう形で、新たな日常として世の中に浸透していくかというのを推測しながら準備を進めていきます」
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積極的な招致活動により、2020年シーズンのFIA世界ラリー選手権(WRC)のカレンダーに第8戦・最終戦として組み込まれたラリージャパン。10年ぶりの日本国内でのWRC開催で多くの関係者が歓喜したが、今シーズンがスタートして間もなく、新型コロナ感染拡大の影響でFIAはWRCのスケジュールを改訂してきた。それでも、ラリージャパンはシリーズ第8戦・最終戦として行われることとなっていた。
しかし、その終息が見られぬまま本日8月19日(水)、FIAからラリージャパン断念の発表がなされた。
このリリースはFIAの発表と同時にされたが「ラリージャパン2020実行委員会」の高橋 浩司会長も以下のようなコメントを寄せている。
「本年11月に愛知・岐阜両県で開催を予定しておりましたFIA世界ラリー選手権(WRC)ラリージャパン2020については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、残念ながら大会の開催を断念することとなりました。大会を心待ちにしていたファンの皆様に深くお詫び申し上げます。
新型コロナウィルス感染症が世界中で流行し、日本政府はその水際対策として今年3月以降、多くの国を対象とした外国人に対する入国制限の政策をとっており、この方針は今後しばらく続くものと思われます。一方でラリージャパンはWRCの1戦であり、選手や関係者のほとんどがヨーロッパを拠点とする外国人です。
ラリージャパン実行委員会では、今秋の大会実現に向けて、政府や関係省庁を含む多方面の調整を試みましたが、開催まで3か月に迫った現段階でも、11月に数百人規模の外国人選手や関係者を入国させられる見通しが全く立たないという結論となりました。約2年半にわたり招致活動や開催準備活動を行なってきた関係者一同にとって大変つらい決断ではありますが、これ以上判断を先送りすることは各方面への影響が大きくなりすぎると判断しました。ご理解いただければ幸いです。
今後は開催が内定している2021年大会に向けての準備に入ります。より素晴らしい大会の実現に向け、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます」。
また地元関係者からも「今年の開催が無くなってしまうのは本当に残念ではありますが、この状況下では仕方ありません。逆に1年の余裕ができたとこれを前向きに捉え、またこれからも地元の皆さんにWRCのプロモーション活動を展開し、その魅力を少しでも広く伝えていきたいと思います」とのコメントが寄せられた。
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Posted at
2020/08/24 22:39:01
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