2023年03月11日
マスタング 新型に500馬力「ダークホース」、電動ドリフトブレーキ設定…フォードが今夏米国発売予定
フォードモーターは、今夏に米国市場で発売予定の新型フォード『マスタング』(Ford Mustang)の最強グレード、「ダークホース」のインテリアの写真を公開した。
マスタングは、初代の誕生が1964年という伝統のモデルだ。およそ9年ぶりにモデルチェンジを行い登場した新型は、7世代目モデルになる。
新型マスタングには、複数のパワートレインが用意される。その最高峰に位置するのが、5.0リットルV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンだ。この第4世代の「コヨーテV8」を積むダークホースグレードは、最大出力500hp、最大トルク57.8kgmを引き出す。マスタング史上、最も強力なV8自然吸気エンジンになるという。
ダークホースの室内には、アルマイト処理されたブルーの軽量チタン製シフトノブを装備する。軽量の6速シフトレバーは中空設計で、アルミ製シフトレバーほど熱くならないという。
オプションでクラス初の電動ドリフトブレーキが選択できる。トラックモードにおいて、ドライバーが後輪を簡単にフルロックするのに役立つ、としている。
Posted at 2023/03/12 20:23:13 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2023年03月09日
ファン騒然! 賛否両論巻き起こる「ロータス・ヨーロッパ」改め「バスタブ・ヨーロッパ」の正体とは?
この記事をまとめると
■大阪オートメッセの会場でロータス・ヨーロッパを発見
■TK-SPORTSの手による「バスタブ・ヨーロッパ」と呼ばれるクルマ
■エキシージ240カップカーをベースにロータス・ヨーロッパをオマージュしたFRPボディを載せている
エキシージ240カップでヨーロッパの佇まいを実現!
羽曳野市のロータス・スペシャリスト、TK-SPORTSが大阪オートメッセで公開した「バスタブ・ヨーロッパ」。エキシージ240カップカーをベース車両に、アルミ接着によるバスタブ・シャシーに往年のロータス・ヨーロッパをオマージュしたFRPボディを載せたことで、「いいじゃん!」的な賛美の声と「ありえねー」という否定派まで、クルマ好きを真っ二つにしているのはご存じのとおり。TKSの久保貴弘代表に、賛否かまびすしい諸意見について、尋ねてみた。
「もちろん否定的な意見にも賛成のものと同じく、目を通していますよ。アンチが生まれるほど知ってもらえたことはまずまずですし、おかげで個人のお客さんから沢山のオーダーも、ディーラーの店舗での展示のお誘いもいただいています。いずれ最初から忠実にヨーロッパを再現することを目指したわけじゃないので、そこを納得して楽しんでもらえれば何より。逆にそこを責められても正直、屁とも思いませんわ(苦笑)」
無論、久保さんはサーキットの狼をリアルタイムで経験した世代で、だからこそロータス道にハマり、ヨーロッパに愛着を抱き続けている。
とはいえエキシージのフロントウインドウはヨーロッパという昔のクルマと違って広く湾曲している。そこは当然難しいところと最初から分かっていたそうだが、それでもヨーロッパの雰囲気をエキシージ240に移し替えてまで、コンプリートのボディを製作したいと思ったきっかけは、何だろう?
「やっぱり昔のロータスって軽くて走ったら面白いですけど、ヨーロッパなんかはバックボーンフレームなもので、還暦過ぎて熟年にもなってくると、公道で乗るにはちょっと……と考えさせられるんです。それに乗り降りもドア開口部の天地が狭いから大変でね。でもロータスには乗り続けたい、あの雰囲気を大事にしたい。どうしてもエミーラのような新車の方向とは好みが逆だからね。すると安全快適に好きなロータスに乗れる方法は、バスタブ・シャシーに懐かしいロータスの雰囲気を載せてやることなんですよ」
ヨーロッパがベース車両となる240カップと同じミッドシップだったことが、むしろ渡りに船だった。
「エスプリも理屈としてはアリやったけど、やらんと思います」
ミニチュアカーでも、実車を正確に1/12や1/18や1/43にスケールダウンしたところで、強調やデフォルメするポイントがないと、それらしくは見えない。実車から実車とはいえ外寸のスケール感がそもそも違って、元よりトレッドもホイールベースも異なるエキシージ240カップでヨーロッパの佇まいを実現するには、ボディワークのエキスパートの腕が必要だった。かくしてバスタブ・ヨーロッパのボディは、カスタムビルダーとして有名なガレージイル代表、松浦彰氏の手に委ねられた。
「デザインのスケッチを起こすのはもちろんですが、ヨーロッパの時代はクレイモデルを手で削り込んでいたようなやり方だったじゃないですか。ただフィッティングが合えばいいんじゃなく、造形に職人の手のタッチというか温もりが込もるように、手作業で作ってもらったサーフェスなんです。それがロータス・ヨーロッパというオリジナルに対する礼儀だと思っています」
シャシーに載せては、外観のバランスをとり、作り直すという果てしない作業を重ねた。かくして往年の47GTを彷彿させる、低く薄いノーズにハイデッキという、確かにヨーロッパに通じるシルエットに仕上がった。ラッピングシートによるマットな、しかしゴールドのストライプの入れ方に、長年ロータスを扱ってきたスペシャリストならではのセンスのよさも感じられる。
ちなみにシートはカップカー用のガチのレーシングバケットではなく、ノーマル・エキシージの快適志向、ロード用の標準シートとなっている。リヤデッキのLOTUSというレタリングも、サイドマーカーもリヤコンビランプも、オリジナルのヨーロッパと同じものを用いている。
「じつは私自身は、そんなにヨーロッパの古いパーツを付けなくてもいいかと思っていたぐらいなんです。レタリングとトランクのキーケースは店の在庫から、リヤコンビランプとかサイドマーカーは英国から取り寄せたのかな。そもそも自分を含む熟年層が、快適かつ安全に楽しめるロータスというのがコンセプトですから」
要は、カッコいいと思えるカタチのロータスに、乗りたいだけ乗れてナンボ。
「そもそもヨーロッパにはオープンもタルガもありえませんからね。じつは今回、間に合わなかったんですが、開閉式のタルガトップも考えています。乗り込む際は持ち上げて、乗り込んだらラッチで閉めて固定できるようなイメージ。さらに乗り降りしやすく、雨にも対応できますから」
ロータスらしいライトウエイトスポーツとしての切れ味も、ヒストリック・ロータスならではのヴィンテージな佇まいも、いずれも大事にしながら、毎日でも接したい。そんな欲張りなロータス愛を全うするためのカスタマイズなのだ。
「オープン仕様のロータス・ヨーロッパなんてあったっけ!?」クラシックカースタイルを気負わず楽しめるキットが堂々デビュー!
ヨーロッパの価格・グレード・レビューなどの情報を見る
約300万円でロータス・ヨーロッパ化が完成!?
現在はキット量産に向けた最終調整段階!
全国のロータスファンから根強い支持を受けるチューニングショップ“TKスポーツ”。そんな同社が大阪オートメッセに出展した「バスタブ・ヨーロッパ」というカスタムモデルが今回の主役だ。
どこからどう見ても往年の名車“ロータス・ヨーロッパ”なのだが、その実はロータス・エキシージというから衝撃的だ。
「希少性はもちろん、安全面まで考慮するとヨーロッパでのスポーツ走行はかなり危険が伴います。“だったら現代のロータスを使って、ヨーロッパを再現すれば!”というシンプルな思い付きが原点ですね(笑)」とは、TKスポーツの久保代表。
出展車両のベースモデルは、エキシージの240カップ。ロータスはアルミバスタブフレームに外装パネルを被せる構造となっているが、ホイールベースを始めとするディメンションはヨーロッパとエキシージでは大きく異なる。そのため、各部の帳尻を合わせながらベストバランスのデザインを生み出すまでには、約一年の歳月を要したという。
なお、造形には同じく大阪のカスタムビルダーとして知られる“ガレージイル”の松浦代表が全面協力。デジタル上でのモデリングだけでなく、実車を用いたアナログでの調整を幾度も経て現在のスタイルに辿り着いたのだ。
外装部分でエキシージを感じさせるのは、Aピラーからルーフにかけての部分のみ。オープン仕様のロータス・ヨーロッパなどこの世に存在しないため、屋根開き状態での展示は多くの来場者が食い付いたポイントだ。
インテリアはエキシージ純正をそのまま残す。クラシカルなバケットシートやステアリングに交換する手もあるが、この辺りはエクステリアとインテリアのギャップを狙った久保代表の策だ。
このエクステリアはキット販売も予定されており、価格は300万円~400万円の間に収まる予定。今回展示された車両はプロトタイプで、ここからさらに細部の造形を煮詰めていくそうだ。
「キットとして販売する予定で作ってはいますが、プレミアム感も大切にしたいので数量限定にする可能性もあります。現状、きちんとした価格はまだ出せていませんが、すでに数件のオーダーは頂いてますよ」と久保代表。
まともに走れる中古ヨーロッパの価格が青天井となっていることも踏まえれば、当然の状況と言えるだろう。“ロータスヨーロッパを気負わず楽しみたい”。その想いに共感するクルマ好きは、早めの問い合わせを強くお勧めする。
●問い合わせ:TK-SPORT 大阪府羽曳野市島泉9-23−1 TEL:072-930-5555
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Posted at 2023/03/09 22:47:37 | |
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2023年03月02日
ハイエースをクラシカルな丸目顔に、フェイスチェンジキット発売へ
ハイエース専門店を全国展開するフレックスは、ハイエース4型~7型に対応する新たな丸目フェイスチェンジキット「Reクラシック」を3月1日より発売する。
Reクラシックは、フレックスオリジナルのキュートでクラシカルな丸目ヘッドライトだ。純正のグリルラインを生かしたマットブラックのフェイスで、存在感のあるTOYOTAロゴがワンポイント。幅広いモデルに適合できるデザインとなっている。
標準ボディ用・ワイドボディ用の両方を用意。グリル、ライト周りの単品装着・販売も予定しており、中古から新車まで装着ができる。また、予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」の有無に関係なく仕上がりは同じデザインになり、純正バンパー流用で同社オリジナルDelfino Lineフロントスポイラーとの組み合わせもできる。
価格はフルキット標準ボディ用が17万6000円、ワイドボディ用が20万9000円。単品販売はフロントグリルフードガーニッシュが標準ボディ4万8510円、ワイドボディ5万4285円。丸目ヘッドライトカバー左右2個セットが2万3100円、丸目ヘッドライトレンズ左右2個セットが12万1968円、丸目コーナーレンズ左右2個セットが4万2042円、LED変換ハーネス(LEDヘッドライト車必須)が3万4650円。
Posted at 2023/03/02 22:34:37 | |
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2023年03月02日
ミズノ初のドライビングシューズが売れ行き絶好調、女性向けサイズ・デザインも「鋭意開発中」
スポーツ用品メーカーのミズノが、2月10日から12日まで開催された「大阪オートメッセ2023」に出展。昨年9月にミズノとして初めて発売したドライビングシューズ『BARECLUTCH(ベアクラッチ)』をアピールした。発売から4か月ですでに年間販売計画の6000足を超えている状況で、ラインアップの拡大も計画しているという。人気はまだまだ続きそうだ。
ベアクラッチは、スポーツシューズの知見を生かしながら自動車メーカーのマツダと共同開発したソールを採用。クルマの運転時に求められる快適なペダル操作性だけでなく、履き替えることなく日常履きにも使えるのが大きな特徴だ。
スポーツ用品メーカーとして広く知られるミズノだが、ワーカー向けの製品も多い。企業向けの制服は佐川急便やミスタードーナツなど700社に納入する。シューズで言えば、いわゆる安全靴のようなものや、コロナ禍以降では看護師向けが売れているという。こうした“ワーク系”製品のノウハウと、マツダとの共同開発で得た知見がベアクラッチには生かされている。ベアクラッチは主にタクシー運転手などのビジネスドライバー向けとしてリリースしたが、発表以来反響は大きく、一般ドライバーにも認知が進んでいるようだ。
1月にも「東京オートサロン2023」に出展しクルマ好きにアピールしたが、展示ブースの特徴はベアクラッチを「試し履きできる」こと。ベアクラッチはミズノの直営店や公式オンラインストアで購入できるが、実際にフィッティングができる機会は少ない。ブースでは全サイズを揃え、来場者を迎えた。
現在のラインアップはホワイト、ブラック、ネイビーの3色で、サイズは24.5cm~28.0cmだが、反響の多さを受けてラインアップの拡大を計画しているという。まずサイズは、より小さなもの、より大きなものも揃える。また現在はどちらかと言えば男性向けのデザインだが、女性向けのデザインを採用したドライビングシューズも検討を進めている。敷居が高かったドライビングシューズを、ミズノがより身近なものとしてくれそうだ。
的確な運転は快適な靴に宿る! ミズノのドライビングシューズの本気っぷりがスゴイ
この記事をまとめると
■大阪オートメッセにスポーツ用品メーカー「ミズノ」が出展
■昨年販売された新作のドライビングシューズを展示している
■ドライビングソックスやサポーターも展開している
スポーツ用品メーカーがつくる珠玉のドライビングシューズ
昨年9月に販売が開始されたミズノのドライビングシューズ「BARE CLUTCH」。運転のしやすさはもちろんですが、長時間歩いた時の疲労度の少なさにもこだわっています。大阪オートメッセの会場では実際に試し履きをし、多くの人がその履き心地を体感していました。シューズ以外にもドライビングソックスやサポーターもラインアップ。ミズノの運転に対するこだわりを紹介していきます。
スポーツシューズの技術を生かす
これまでの多くのドライビングシューズは運転しやすくても、靴底が薄いため長時間立っていたり、歩いていたりすると足裏に疲労が表れてしまうのがウィークポイントだとミズノは考えていました。そこで、靴底にある程度の厚さを確保し疲労度を軽減しつつも、ミズノならではの技術で足裏の情報を高める工夫が施されています。その工夫が足裏と接するミッドソール上面に施された「MIZUNO COB」(ミズノコブ)。
「MIZUNO COB」はトレーニングシューズの開発で培った技術で、クッション性を確保しながら、足裏の情報伝達を高めることを実現しています。このソールは以前クラウドファンディングで誕生したマツダとのコラボレーションシューズでも同じものを採用しています。
スポーツシューズを作り続けてきたミズノが手掛けるドライビングシューズだからこそ、運転のしやすさと長時間履いた時の疲労度の少なさの両立を実現しているのです。
よりペダルコントロールをしやすく
ペダル操作をよりしやすくするために開発されたのがドライビングソックスとサポーターです。この2つは装着することにより、足首を手前に引く力をサポート。力を抜いた状態では、気持ち足首が手前に引かれるような感覚です。これは、人間は足首を押すコントロールのほうが得意なため、手前に引くサポートをしたほうがよいというミズノの考えから形になりました。
ソックスの形も普通のものと比べて、履いてない状態で置くと足首が閉じた状態となり、手前に引く力をサポートしているのがわかります。サポーターが左右セット販売ではないのは、手前に引く力をサポートするのはアクセルを操作する右足のみが必要としているためです。
ドライビングシューズらしからぬ歩きやすさ
当日は各サイズを用意し、試し履きも実施。店頭での販売機会がまだ少ないということもあり、多くの来場者が実際に試していました。筆者も履いてみましたが、歩きやすさと疲労度が少なそうなクッション性には驚かされました。ドライビングシューズの固定観念が裏切られるような感覚です。しかし、足裏の感覚もしっかりと伝わってきて、無駄な凸凹もないのでペダル操作もしやすそうで、運転時にストレスとなるポイントはなさそうです。
このドライビングシューズを展開したことで、ミズノには現在さまざまな要望が集まっているとのこと。カラーバリエーションや使用素材などが異なる新たな商品ラインアップを増やしていくことも検討しているそうです。運転してよし、歩いてよしのドライビングシューズが今後どんな展開をしていくか非常に楽しみです。
BARE CLUTCH:オープン価格
ドライビングソックス:オープン価格
ドライビングサポーター:オープン価格
ドライビングシュースに続き、さらに広がるクルマ用フットウェアラインナップ! ミズノの「ドライビングソックス」でMT車を500km運転してみた!
ドライビングはアクセル、ブレーキ、そしてクラッチと繊細なペダルワークが必要不可欠。スポーツドライビングには古くからドライビングシューズがドライビングギアをリリースするメーカーが用意してきた。
一方で、ドライビングに最適化されたシューズはドライビング以外での使い勝手、つまりはクルマを降りて歩く際などではあまり快適でなく、またそのような使い方をすれば寿命も大幅に短縮することになる。しかも、割と高価であるにも関わらずだ。
MIZUMO BARECLUTCそんなドライビングシューズ市場に、スポーツウェアの老舗であるミズノが参入したのが2022年8月。
「BARECLUTHC(ベアクラッチ)」と名付けられたシューズは、ドライビングの正確性と歩行時の快適を両立した製品として開発・リリースされたものだ。
実際に、BARECLUTCHを履いてドライブしたレポートは以前にMoto-Fan.jpでも紹介しているが、確かにその履き心地、確かな足裏の感触はミズノが自信を持って送り出しただけある出来栄えだった。
あわせて読みたい スポーツギアの老舗ミズノが満を持して放つドライビングシューズ「BARECLUTCH」を履いてみた! ドライビングもウォーキングもこれ一足!
スポーツ用品の老舗ミズノが9月20日に発売を予定している「BARECLUTCH」は、シューズ…
確かなドライビングは足元から……ミズノ「ドライビングソックス」
ドライビングソックス(ホワイト/25cm~27cm)実勢価格は1980円(税込/ミズノ公式オンラインショップ)ミズノはドライビングシューズ「BARECLUTCH」だけでなく、さらにドライビングにおけるペダルワークをアシストする製品をリリースした。
それが靴下……「ドライビングソックス」と「サポーター」だ。
ソックスはそのまま履く靴下だが、サポーターは既存の靴下装着するタイプというのが面白い。その製品情報についてはCarGoodsMagazineでもレポートしている。
あわせて読みたい 繊細なアクセルワークをサポートするのはシューズだけじゃない! 運転をより楽しむお助けギア「ミズノ・ドライビングソックス&サポーター」
今、「ドライビングシューズ」がアツい! ばかりか、それに続く二の矢、三の矢も登場中。クルマ側…
ソックスの構造としては、アーチサポートとくるぶし上側にテンションをかけて背屈機能を実現し、ペダルを踏み込む際の動作をアシストするというもの。
「背屈」とはあまり耳慣れない言葉だが、要するに足のつま先を足背(足の甲)に曲げる・引き上げる動作のこと。コレにより、踏み込みはもちろんスムーズな踏み替えもアシストするという仕組みだ。
また、踵には滑り止めを設けてシューズ内で足が滑ることを防ぎ、踵を軸にしたペダルワーク……主にアクセルとブレーキの踏み替えでの確実性を高めている。
さらにアキレス腱の部分がパイル状になっており、同じく踵を軸にしたペダルワークの際に靴擦れするを防いでくれるのは、さすがスポーツウェアの老舗の知見といったところか。
パイルは幅広く、シューズ(スニーカー丈)の踵のフチが当たる部分をフォローしてくれる。アーチサポートはふくらはぎを経由して足をぐるりと覆っている。また、パイル下とつま先にもサポート生地を配し、つま先の背屈の動きをアシストする。なお、現状では25cm~27cmのワンサイズで、カラーはホワイト、ブラック、ネイビーという3色設定は同社のBARECLUTCHと同様だ。BARECLUTCHと合わせてコーディネートするのもアリだろう。
ホワイトブラックネイビーペダルワークはアクセルとブレーキだけじゃない! クラッチ操作にも効果アリ!
すでにCarGoodsMagazineでもソックスとサポーターについてレポートしているが、改めてその使用感を確かめてみた。しかも、このドライビングソックスを履いて500kmドライブ。加えて、左足で頻繁にクラッチ操作を行うマニュアルミッション車で、だ。
着用サイズは25cm~27cmで、着用者の足サイズは27cm。自然とつま先が上がるような力が加わっているように感じる。履き心地はまずフィット感の高さが印象的だ。足のサイズが着用したサイズの上限いっぱいということもあるが、普通のソックスよりもピッチリとしており、また、生地の密度の高さも感じさせた。
「アーチサポート」部の締め付けは特に強く、ともすればキツいと感じるかもしれない。ただ、ドライビング時間はトータルで12時間ほどだったが、それで苦痛を感じるようなことはなかったのは確かだ。
アーチサポートによる締め付けは土踏まず付近で特に強く感じた。踵の滑り止めはシューズ内での違和感はない。ドライビングソックスを履いて、街中、高速、ワインディングとトータル500kmほどドライブしてみたが、絶大な!というほどではないにしろ着用の効果は確かなものがあった。
ペダルワークにおいて、思い切り踏み込む際は特に効果は感じなかったが、アクセルとブレーキを踏み替える際などのペダルを戻す操作の時には明らかにこのソックスが足の動きをサポートしてくれているようだ。特に、踵を軸にして微細な上下を繰り返すアクセルワークでは足の動きを細かく感じられより繊細に動かすことができたと感じられた。これは左足ブレーキを使用するドライバーにも有効だろう。
ブレーキやアクセルの繊細な操作がしやすくなった。クラッチワークでもミートポイントを探りやすい。ヒール&トゥといった素早い操作でも効果を感じられた。またクラッチワークにおいても、踏んだ状態から徐々に戻す発進時の半クラッチ、シフトチェンジ時にサッとミートポイントまで戻す操作では軽快さと確実性が増したように思われた。
これがアーチサポートによる”背屈”アシストの効果といったところだろうが、今回のテストで運転したペダル設定の重いクルマでは踏力のサポートに、昨今の軽く敏感なペダル設定のクルマでは繊細なペダルワークをアシストしてくれるだろう。
さらに、年をとって筋肉や感覚が衰えたり、関節が硬くなってきてしまっているような場合も、おそらくこのドライビングソックスは良い手助け……足助けになるのではないだろうか。
加えて、踵部のサポートはシューズ内で足がズレるのを防いでくれて、踵を付けてのペダルワークの確実性が向上した点も挙げておく。
ちなみに、このソックスでドライビングの他に2万歩ほど歩いたが、さすがミズノ、歩行時の快適性も付け加えておきたい。歩数に比して疲労度も少なかったように感じた。
今回の使用では残念ながらBARECLUTCHとの組み合わせは試せなかったが、相乗効果を期待せずにはいられない。
個人的にはソックスもシューズもハイカットが好みなので、BARECLUTCHともども、ハイカットモデルなどのラインナップ拡充を期待したいところだ。
Posted at 2023/03/02 22:19:52 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2023年02月26日
ベントレーがW12気筒エンジン生産終了を発表 20年の歴史に幕を下ろす
ベントレーは2023年2月22日、イギリス・クルー本社でW型12気筒エンジンを2024年4月に生産終了すると発表した。それまでにベントレー独自のW12気筒エンジンはハンドメイドで継続して生産される計画だ。
750psを発生するバトゥール用のW12気筒エンジンこの決定は、ベントレー社の「Beyond100」戦略に従った持続可能な未来に向けて加速する計画の一環で、次の10年の始まりまでに全モデルラインを完全に電動化し、車両平均CO2排出量ゼロに削減することを目指している。
この戦略はすでに始まっており、ベンテイガとフライングスパーのハイブリッドモデルの販売も順調に推移している。 W12気筒エンジンの生産が終了する段階では、全モデルラインにハイブリッド・パワートレインが採用される。
そして、この20年間、ベントレーを象徴する存在であったW12気筒エンジンはその歴史に幕を下ろすことになるのだ。
しかし、ベントレーはW12気筒エンジンの最後を飾るためにドラマチックなエンディングを用意している。W12気筒エンジンの最もパワフルな仕様の開発作業が完了した。スペシャル工房「マリナー」が手作業で組み立てるわずか18台の「バトゥール」に搭載されるこの強力なエンジンの究極バージョンは、最高出力750ps、最大トルク1000Nmを発生するのだ。
18台の限定生産モデル「バトゥール」トルクは、ただアップされたのではのではなく、ベントレーらしく超フラット特性を実現し、1750rpmから5000rpmまで最大トルクが連続し5500rpmで最高出力が発揮される。
エイドリアン・ホールマークCEOは以下のように語っている。
「持続可能なラグジュアリー・モビリティを目指す私たちの旅は、当社のあらゆる分野に変化をもたらしています。2003年に初めてW12気筒エンジンを発表し、当社は車両とブランドを力強く前進させる強力なエンジンを手に入れたと確信しました。20年の歳月と10万基以上のW12気筒エンジンを販売した今、当社は電動化に向けて前進するため、この象徴的なパワートレインを引退させる時を迎えます。マリナーがバトゥールのために製作した750psの強力なエンジンは、当社の技術と製造熟練工が誇りに思うにふさわしい開発の旅の終わりを意味します。来年4月の生産終了後、当社は今も手作業でエンジンを組み立てているすべての熟練工を訓練して新たな職域に就業させることを目指しています」
過酷な耐久性テストを経て、極限までアップグレードされた、このW12気筒エンジンはこれまでと同様の信頼性が証明され、これまでで最もパワフルなロードゴーイングカー「バトゥール」に搭載される。
「バトゥール」はすべて完売しているが、コンチネンタル GT、ベンテイガ、フライングスパーの特別仕様のコンチネンタル GT マリナー、フライングスパー マリナーのW12エンジンバージョン(659ps)は数量限定でまだ注文が可能だ。最後のW12気筒エンジン搭載の特別仕様モデルとマリナー・モデルに対する需要は高くなると予想されており、史上最後のW12気筒のベントレーを手に入れたいと願う顧客は、販売店に至急連絡を入れることが推奨されている。
コンチネンタル GT マリナーW12気筒の歴史と最終仕様
ベントレーのW12気筒エンジンの歴史を回顧してみると、2003年に初めて排気量6.0LのユニークなW型12気筒ツインターボが始めて導入されて以来、クルー工場のエンジン部門はエンジン性能を継続的に改善してきた。この20年間で、出力は37%、トルクは54%向上し、排出ガスも25%削減された。これらの性能向上は、制御システムの進化と最適化、オイルや冷却設計の改善、ターボチャージャー技術、より効果的な噴射・燃焼プロセスによって実現している。
W12気筒エンジンは、ごく狭角のV6型エンジン2基を同一クランクシャフトでV型に結合したレイアウト(機構的には3気筒×4バンク構造)で、同排気量のV12気筒エンジンよりも全長は24%短く、パッケージングに有利というメリットを備えている。
2015年のベンテイガの発売にあたり、W12気筒エンジンは大幅に再設計され、現在も生産されている仕様は、気筒休止、直噴・ポート併用噴射、ツインスクロールターボを備えている。シリンダーブロックの剛性は30%アップされ、シリンダーボアにはプラズマ・コーティングを採用している。
冷却システムも改良され、3つの独立した冷却水回路を備えている。1つ目の回路は、シリンダーヘッドをできるだけ早く最適な温度にし、エンジン性能と低エミッションを実現し、2つ目はエンジンブロックとオイル系を冷却し、3つ目はターボチャージャーの熱負荷を吸収する。それぞれのシステムには専用のウォーターポンプがあり、最適な独立制御が可能になっている。
W12気筒エンジンは、熟練工チームによって6時間半かけてひとつひとつ手作りされ、3台の専門診断機で1時間以上かけてテストが行なわれる。毎週、1基のエンジンが長時間のテストサイクルで運転され、その後、検査のために完全に分解される工程となっている。
W12気筒エンジン生産工場は、今年20周年を迎えるまでに10万5000基以上のエンジンを送り出してきた実績を持っている。
W12気筒エンジンの最終バージョンとして、マリナーの生産チームは、吸気、排気、冷却システムを改良し、これまで以上にパワーとトルクを生み出している。マリナーのチーフテクニカルオフィサーであるポール・ウィリアムズ(以前は第2世代W12の開発を指揮)のもと、エンジンは最高出力750ps、最大トルク1000Nmという空前の性能が実現した。
ターボチャージャーのコンプレッサーは効率を高めるために新設計され、コンプレッサーに空気を送り込むダクトも33%拡大され、ピーク出力時には、1時間あたり1トン以上の空気を取り込むことになる。
厚さが10mm拡大され、新しいコア形状を持つ大型のインタークーラーは、加圧された吸気から35%以上の熱を取り除き、吸気温度をより低くして出力を高めている。
この新しい吸気システムとターボチャージャー、そしてエンジンキャリブレーションの最適化によりトルクを向上させ、さらに新しいトランスミッションとのキャリブレーションを行なうことで至高のドライビング・フィールを生み出している。
ベントレーのW12エンジン、22年の歴史に幕…2024年生産終了へ
ベントレー(Bentley)は2月22日、W12気筒ガソリンエンジンの生産を、2024年4月をもって終了すると発表した。
◆バトゥールにはW12史上最強の750ps版を搭載
英国クルー本社の「ドリームファクトリー」でハンドビルドされるW12気筒ガソリンエンジンは、ベントレーを象徴するエンジン。最終的な生産累計は10万基を超える見通しだ。
ベントレーは2030年までに、全ラインアップを電動化し、車両平均のCO2排出量をゼロとする「ビヨンド100」戦略を掲げている。W12気筒ガソリンエンジンの生産終了は、持続可能な未来に向けたベントレーの取り組みがさらに加速することを意味しているという。
2002年に誕生したW12気筒ガソリンエンジンにふさわしい最後の花道を用意しようと、ベントレーはこのほど、過去最強バージョンのW12の開発を終えた。改良を重ね、最終形となったエンジンは、最大出力750ps、最大トルク102kgmを獲得する。まずは、マリナーが18台限定で製作する『バトゥール』に搭載される予定だ。
◆バトゥール以外のW12搭載車は最大出力659psに
最強バージョンのエンジンは、過酷な耐久試験を経て、これまで同様の高い信頼性が証明されている、と自負する。今後、バトゥールに続いて、『コンチネンタルGT』と『ベンテイガ』、『フライングスパー』の各「スピード」モデル、コンチネンタルGTとフライングスパーの各「マリナー」モデルに、W12エンジン搭載車が用意される。これらのモデルのW12は、最大出力が659psになる。ベントレーによると、完売のバトゥール以外のW12エンジン搭載車は、若干台数の受注が可能という。
W12エンジン搭載モデルの受注は、2023年12月に終了する予定だ。W12エンジンは職人達によって1基につき6時間30分の時間かけて手組みされた後、3台の専用診断機で1時間以上かけて入念な試験が実施される。毎週1基のエンジンに対し、さらに徹底的なテストが実施され、テスト後は分解と検査が行なわれる。
ベントレーは、英国クルー本社のカーボンニュートラル工場でW12エンジンを1基ずつ手組みし、試験している熟練工30名を再訓練し、全員を配置転換する計画。一方、W12エンジンの生産施設は、プラグインハイブリッド車(PHEV)向けエンジンの生産ライン拡充のために、利用される予定だ。
◆かつてない高出力と高トルクを実現するためのチューニング
マリナーのエンジニアリングチームは、最後にして最強となるW12エンジンを開発するため、吸気、排気、冷却の各システムを見直し、かつてない高出力と高トルクを実現した。ターボチャージャー用コンプレッサーは設計を新たにして効率を向上し、コンプレッサーに空気を供給するダクトは33%大型化。新エンジンの吸入空気量は、最高出力時に1時間あたり1トンを超える。
大型化したインタークーラーは深さが10mm増し、コアには新たなジオメトリが採用された。加圧された吸気から除去される熱量が従来より35%以上増えたため、吸気温度が低下し、空気密度を高めて出力を向上できるという。
トルクの向上は、新しいインテーク・ターボチャージャーシステムと、大幅刷新したエンジンキャリブレーションとの組み合わせによって実現した。また、エンジンシステムにトランスミッションの新キャリブレーションを組み合わせて、出力とトルクをさらに引き出し、優れたドライビングを可能にした、としている。
ベントレーがW12エンジンの生産終了を予告
英国ベントレーは2023年2月22日(現地時間)、W12エンジンの生産を2024年4月に終了すると発表した。
ベントレーは創業100周年を迎えたのを機に、“ビヨンド100(Beyond100)”戦略を展開すると2020年にアナウンス。そのなかで、パワートレインの完全電動化へと舵を切ることを表明している。そのため、フラッグシップユニットのW12エンジンの生産は終焉を迎えることとなった。また、生産に従事する22名の熟練エンジニアの全員を再教育し、再配置する予定。一方、W12エンジンの生産施設はプラグインハイブリッドモデルに使用する他のベントレーエンジンのための拡張ラインに移行する計画である。
6リットルの排気量を有するW12エンジンは、2003年にベントレーを代表するモデルの「コンチネンタルGT」に初めて搭載。以後、出力特性や排出ガス、洗練性の面など継続的に改良を施し、この20年間で出力は37%、トルクは54%向上し、また排気ガスは25%削減する。また、ベンテイガの発売に当たり2015年には再設計。気筒休止や直噴およびポート噴射、ツインスクロールターボを採用して、完成度を高めた。
ファイナルを飾るW12エンジン搭載車は、昨年8月に発表した18台限定販売(完売済)の2ドアクーペモデル「マリナー・バトゥール(Mulliner BATUR)」で、手組で製造される6リットルW12ツインターボエンジンはリファインした吸気システムやアップグレードしたターボチャージャー、新しいインタークーラーなどを組み込んでさらなるチューンアップを図り、史上最もパワフルな750psの最高出力と1000Nmの最大トルクを発生する。一方、コンチネンタルGT/ベンテイガ/フライングスパーのスピード(Speed)バージョン、コンチネンタルGT マリナー、フライングスパー マリナーのW12モデルは引き続き限定数で注文することが可能。ただし、非常に高い人気が見込まれるため、ベントレーはなるべく早めの注文を推奨している。なお、W12エンジンは生産を終了する時点で10万5000基以上の納品に達する予定だという。
ベントレーのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOは、「2003年に初めてW12エンジンを発表した時、私たちはクルマとブランドの両方をスピードアップさせる強力なエンジンを手に入れたと確信しました。20年の歳月と10万基以上の生産を経て、私たちは電動化に向けて前進するため、このアイコニックなパワートレインを引退させることになります。しかし、ベントレー史上最もパワフルなエンジンで、最高の見送りをすることも忘れてはいません」とコメントしている。
ベントレー、12気筒エンジンの生産終了へ。最後のW12は最高750PS『バトゥール』に搭載
2月22日、ベントレーは約1年後の2024年4月をもって同ブランドを象徴するW型12気筒ツインターボ・ガソリンエンジンの生産を終了すると発表した。
ベントレーは2030年までにすべてのモデルラインアップを電動化し、車両平均の二酸化炭素排出量を0kg/kmとする“ビヨンド100”を掲げている。6.0リットルW12エンジンの生産終了はこの戦略の一環であり、同ブランドの取り組みがさらに加速することを意味する。
すでにベントレーのモデルでは『ベンテイガ』と『フライングスパー』にハイブリッド車が導入されているが、2024年には全モデルにハイブリッド・パワートレインのオプションが用意されるという。
一方、2003年にベントレーを代表するモデルである『コンチネンタルGT』に初めて搭載され、その後20年間にわたってイギリスのラグジュアリーカーブランドを象徴してきたW12エンジンは、その歴史に幕が下ろされることになった。
6.0リットルW型12気筒ツインターボが初めて導入されて以来、ベントレーのエンジニアリングチームは、パワー、トルク、排気ガス、洗練性の面でエンジンの性能を継続的に向上させてきた。この20年間での進化は出力で37%、トルクは54%向上。排気ガスは25%削減されている。また、2015年にはベンテイガの発売にあたって完全に再設計され、気筒休止、直噴およびポート噴射、ツインスクロールターボを特徴とするエンジンとなり、現在もこのバージョンが生産されている。
そんなW12エンジンの有終の美は、最高出力750PSまで高められた過去最強バージョンによって飾られる。最大トルク1000Nmを発生させるこのエンジンの開発は最近終了し、マリナーが製作するわずか18台の『バトゥール』に搭載される予定だ。なお、バトゥールは限定台数が完売している。
「持続可能なラグジュアリーモビリティを目指す私たちの進歩的な旅は、ベントレーモーターズのあらゆる分野に変化をもたらすことを意味する」と語るのは、ベントレーの会長兼CEOであるエイドリアン・ホールマーク。
「2003年に初めてW12を発表した時、私たちは車とブランドの両方をスピードアップさせる強力なエンジンを手に入れたと確信した。20年の歳月と10万台以上のW12を経た後、私たちは電動化に向けて前進するため、このアイコニックなパワートレインを引退させることになる」
「しかし、ベントレー史上もっともパワフルなエンジンで、最高の見送りをすることも忘れてはいない。マリナーがバトゥールのために作り上げた750PSの巨人は、我々のエンジニアリングと製造に携わる者にとって、非常に誇りに思える開発の旅の終わりを意味する。来年4月の生産終了後、我々は、現在も手作業でエンジンを作っているすべての熟練工の再教育と再配置を行う予定だ」
来年春の生産終了までに累計10万5000基以上が納入される見込みであるW12。同エンジンの搭載車は前述のとおり、完売済みのベントレー・マリナー・バトゥールが最後になるが、659PSバージョンのW12エンジンを積む『コンチネンタルGT マリナー』および『フライングスパー マリナー』は若干数ではあるものの引き続きオーダーが可能となっている。
ベントレー W12エンジン、2024年4月に生産終了へ 限定モデルで有終の美
20年の歴史に幕 電動化へ注力
ベントレーは、限定モデルのバトゥールを最後に、W12エンジンの生産を2024年4月に終了する予定である。2030年までにすべてのモデルを電動化するという戦略「ビヨンド100」を推し進めるためだ。
ベントレーのW12エンジンは、2003年の導入以来、10万台以上が生産された。同社は今後、V8およびV6ハイブリッド車に力を入れ、W12の生産ラインをこれらの新しいパワートレイン用に切り替える予定だ。
最終型の6.0L W12は吸排気と冷却システムを一新し、コーチビルド部門のマリナーが製作するバトゥール(18台のみの限定生産)の動力源となる。最高出力750psと最大トルク102kg-mを発揮し、同社の市販車向けエンジンの中で最もパワフルなユニットである。
また、トランスミッションのキャリブレーションが変更されたほか、ターボチャージャーコンプレッサーの設計が変更され、従来よりも33%大きいダクトが採用されている。
バトゥールはすでに完売しているが、コンチネンタルGTマリナーとフライングスパー・マリナーではまだW12を選択することができる。しかし、いずれも需要が高いことから今年12月に注文が締め切られる見込みだが、残り台数については明らかにされていない。
ベントレーのエイドリアン・ホールマーク会長は、「2003年にW12を初めて発表したとき、モデルとブランドを力強く前進させる強力なエンジンができたと確信しました。20年の歳月と10万台以上の生産を経て、電動化に向けて前進する今、この象徴的なパワートレインを引退させる時が来ました。これまでに作られた中で最もパワフルなバージョンで、最高の見送りをしなければなりません」と述べている。
W12エンジンを市販車として初めて搭載したのは2001年のアウディA8で、ベントレーはその2年後にツインターボ仕様を導入した。最初はコンチネンタルGTとフライングスパーに搭載され、2015年のベンテイガ発売に合わせて全面的にオーバーホールされた。
ベントレーは今後、W12を担当した約22名のエンジニアを再教育し、PHEVを含めたハイブリッド・パワートレインに注力する。2025年までに、全モデルにPHEVが設定される予定だ。
ベントレー、W12気筒エンジンを生産終了へ…最終モデルは750馬力に
ベントレー(Bentley)は2月22日、W12気筒ガソリンエンジンの生産を、2024年4月をもって終了すると発表した。
英国クルー本社の「ドリームファクトリー」でハンドビルドされるW12気筒ガソリンエンジンは、ベントレーを象徴するエンジン。最終的な生産累計は10万基を超える見通しだ。
ベントレーは2030年までに、全ラインアップを電動化し、車両平均のCO2排出量をゼロとする「ビヨンド100」戦略を掲げている。W12気筒ガソリンエンジンの生産終了は、持続可能な未来に向けたベントレーの取り組みがさらに加速することを意味しているという。
このW12気筒ガソリンエンジンにふさわしい最後の花道を用意しようと、ベントレーは先頃、過去最強バージョンのW12の開発を終えた。改良を重ね、最終形となったエンジンは、最大出力750ps、最大トルク102kgmを獲得する。マリナーが18台限定で製作する『バトゥール』に搭載される予定だ。
Posted at 2023/02/26 23:17:32 | |
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