インプレッサ2代目 中古で買うなら、どの「目」? 中古車購入ガイド
もくじ
ー インプレッサを知るために
ー 英国ではどういう歴史だった?
ー インプレッサの中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見
インプレッサを知るために
スバル・インプレッサWRX/WRX STIを好きになるのにラリーファンである必要はない。興奮という言葉に興味さえあれば十分だ。
英国の場合、大金も必要ない。スタート価格はたった3000ポンド(44万円)だ。
2000年から2007年のスバル・インプレッサWRX/WRX STIほど、目の回るようなクルマが他にあるだろうか? ヘッドライトの形状やグレード、それにチューンの度合いやチューンメーカーの違いによって、さまざまなバリエーションがあるのだ。
販売店に足を運ぶ前にインプレッサについて知っておく必要があるのは明白だ。
1992年から2000年までの第1世代でパフォーマンスカーとしての地位を確立したインプレッサ・ターボは、おびただしい数のスペシャル・エディションを生み出し、伝説的な1999年の22Bと2000年のプロドライブP1で頂点に達した。
技術的に見れば、ここで取り上げるその後継車も失望させるようなものではない。なじみ深いボクシーなセダン・ボディで、プラットフォームはより長く強固になり、218psの2ℓターボ・ボクサー・エンジンを搭載し、前オープン・デフ、後LSDのヴィスカス・カップリング4WDである。
しかし新型車のデザイナーは、おそらく失敗は許されないと縮みあがってしまった結果、ヘッドライトを醜いものにしてしまった
英国ではどういう歴史だった?
英国では人気のないデザインのヘッドライトは、エンスージァストの間ですぐにバグ・アイ(虫の目、日本では主に「丸目」)と呼ばれるようになった。2年後、インプレッサには新しい目が与えられたが、ブロブ・アイ(ぼんやり目、日本では主に「涙目」)と名前が変わっただけだった。しかし少なくとも、エンジン・パワーは225psに向上した。
より重要なことは、WRX STIが投入されたことだ。最高出力は265psで、WRXの5速に代えて強化された6速ギアボックスを持つ。専門家はこのエンジンがベストだという。また、ステアリングもクイックになり、フロントにもLSDがついた。
2005年、バグ・アイ、ブロブ・アイの汚名をそそぐべく、スバルは満を持して第3の大変更バージョン、ホーク・アイ(鷹目)を投入した。お世辞でそう呼ばれている。
偉大な2ℓターボ・ボクサー・エンジンは、2.5ℓユニットに変更。大幅に改良されたがちょっと壊れやすいというひともいる。WRXは230ps、STIは280psである。また、ホーク・アイはトレッドが拡大されているので、直言を好むインプレッサ・オーナーはワイド・トラックと呼んでいる。
ちょっと混乱しそうだが、STI9と呼ばれる最後のブロブ・アイをもって、ベストの中のベストと考えるひとも多い。ホーク・アイのランニング・ギアと後世代の切替可能なドライバー・コントロール・センター・デフ(65%のパワーを後輪に廻すことも可能)を採用しているが、エンジンは2ℓSTIエンジンのままというのが理由だ。
これらはカタログ・モデルだが、スペシャル・エディションも数多く、代表的なクルマがRB320そしてGB270だ。価格は、完全なサービス履歴付きのバグ・アイ、ブロブ・アイのWRXが3000ポンド(44万円)からとなっているので、インプレッサは今が買い時だろう。
詳しく学んでいこう。
インプレッサの中古車 購入時の注意点
エンジン
2ℓエンジンのカム・カバーとサンプ・カバーからのオイル漏れをチェック。2.5ℓエンジンの超共晶ピストン(2ℓでは鍛造)のリング取り付け部の損傷をチェック。2.5ℓエンジンのヘッド・ガスケットも傷みやすい。
350ps以上にチューンしたエンジンは内部強化の必要がある。ローラー上で定格パワーが出ているか、燃焼は正常かをチェック。販売員がオイル冷却のターボをアイドリングさせてくれるかも確認。インタークーラーのフィンの状態も検査すること。
オイルとサービス
定期的にオイル交換がされていたか、10W-40または10W-50の全合成油が使われていたかをチェック。サービス間隔は16,000km毎。このエンジンにはシェルVパワーまたは同等グレードのガソリンがベスト。
外装
リアのホイール・アーチが少し腐食し始めているクルマがある(今のところホーク・アイは大丈夫)。フロントのラジエータ支持パネルの腐食、同じくフロントのCサブフレーム(輸入車にはついていない)の腐食も。ホーク・アイ・モデルではプラスチックのアンダートレイ裏の錆を探すこと。チリが均一でない場合には事故修理の疑いがある。アフターマーケットのヘッドライトの場合には、アライメントと取付が正しいことをチェック。
サスペンションとブレーキ
ダンパーのロッド・シールが乾燥して潤滑性を失うと、リアのストラットはスティクションを起こす恐れがある。
トランスミッション
リア・デフとセンター・ヴィスカス・カップリングからのオイル漏れと異音を検査する。
専門家の意見を聞いてみる
レンカー・リオン
スバル4YOU
「わたしは480psの1994年モデルに乗っていますが大好きですね。インプレッサは万人向きのクルマじゃないし、2000~2007年の世代はスタイルがちょっとね。でも、軽くて、俊敏で、出足もいいです」
「メンテナンスをちゃんとすれば、タフで信頼性も高い。高性能なクルマです。インプレッサにかなうクルマなんてほとんどいませんよ。でも、例えば350ps以上にチューンされたインプを探すなら、メカがそれに見合うように強化されているか、チェックしてください」
「どのモデルが好きだとしても、サポートしてくれる大きなコミュニティがあるから安心です」
知っておくべきこと
スクービー・クリニック(scoobyclinic.com)では、あなたのインプレッサWRXをダイナモメーターに乗せてパワーと燃焼状態を測定する前に、120ポンド(1万8000円)で健康診断をしてくれる。燃料ポンプが壊れていると混合気が薄くなり、オーバーヒートを起こす。
いくら払うべき?
3000ポンド(44万円)~4999ポンド(74万円)
走行16万km程度の初期のWRXバグ・アイ、それに05年登録までのブロブ・アイ。
5000ポンド(74万円)~£6459ポンド(95万円)
走行10万km程度の03年登録のWRXブロブ・アイから、走行約14万kmの06年登録WRX STIホーク・アイまで。
6500ポンド(96万円)~8499ポンド(125万円)
06年から07年登録で13万km走行のきれいなWRXホーク・アイ。ブロブ・アイのWRX STIが6500ポンド(96万円)から。登録年と走行距離はいろいろ。
8500ポンド(125万円)~10,999ポンド(163万円)
高年式で低走行のWRXホーク・アイもあるが、程度の良い低走行のブロブ・アイ、ホーク・アイのSTIが多い。
11,000ポンド(163万円)~15,000ポンド(222万円)
程度のすこぶる良い低走行のSTIやスペシャルがより取り見取り。
掘り出し物を発見
スバル・インプレッサWRX STI 登録2004年、走行12万km、価格9495ポンド(140万円)
改造なし(とても貴重)のブロブ・アイ。完全なサービス履歴付、色はブラック、インテリアはブルーとブラック、ゴールドの純正17インチ・ホイール、ブリヂストン・ポテンザ付。ちょっと高い(8750ポンド=130万円程度が相場)が、改造なしであることが高評価。
価値が見出せない人間にはどんなものも無価値になるので議論をする意味すら無いですよ
スバル STI史上最高のS208に世界初試乗!! その走りに700万円の価値はあるのか!?
STIのコンプリートカーで史上最高のスペックを持つ「S208」を、ついに世界初試乗!! S208は最上級モデルで710万6400円と高価ながら、既報のとおり限定450台の4倍以上、約1900台の受注を誇る人気ぶり。すでに申込は終了したので今から買うことはできないが、購入者にとってはプレミアもの。そんな究極の1台に、約700万円の価値はあるのか!?
文:松田秀士/写真:平野学
ベストカー2017年12月10日号
S207と「たった1馬力の違い」は体感できるのか?
エンジンの最高出力は329ps/7200rpmで前型のS207より1ps向上。最大トルクは44.0kgm/3200~4800rpmでS207と同一
スペック上ではS208の最高出力は329馬力で、S207よりわずかに1馬力だけアップしている。ピークトルクも発生回転数もS207と同じだ。では、その違いはいったい体感できるものなのだろうか?
さっそく走り始めてみる。個人的には、ベースとなるWRX STIのEJ20型エンジンを全開加速するたびに思うのだが8000回転もいらないだろう、ということ。
実は7000回転以上では急に渋くなって、エンドまで回さないでシフトアップしたほうが速い、と感じていたのだ。
それが、初めてS207に試乗した時に〝コレは!〟と驚くほど高回転域での勢いが衰えなかった。だからS208に〝もっと!〟を期待してしまう。
1速でアクセル全開をくれてやる。当たり前に8000回転までが速く、若干オーバーシュート。2速、3速とシフトアップするとエンジン回転の上昇率が観察するにはちょうどよいレベルになる。
明らかに7000回転以上での“抜け感”がスッキリしているのだ。さらに、全回転域で振動が少なくなっているので、高回転域をキープしていてもエンジンそのものが悲鳴を上げているようにはみえない。
しかし、世の中にはもっと強烈な2Lターボエンジンが存在する。例えば、メルセデスA45AMGは360馬力を発生する。スバル通としては、そのあたりを軽く超えてほしいものだ。そのあたりを試乗に駆けつけてくれた、S208の開発責任者、STI商品開発部長の森宏志さんにぶつけてみた。
「設計初期にどこまでパワーの上限を持っていくのか、ということが一番大きな問題です。パワーの余裕を持たせれば、それだけ重量も重くなるしフリクション(抵抗)も増え、燃費の悪いエンジンになってしまいます。EJ20はそのあたりのバランスが優れたエンジンなのです」とのこと。
S208のハンドリングはグレードによって違う!!
写真のNBRチャレンジパッケージは標準車と異なり、ルーフがカーボン製に。足回りも最適化されている
では、進化したS208のハンドリングはどうなのか?
興味深いのは、スチールルーフとカーボンルーフでサスペンションのセッティングを変えていることだ。
理由は、カーボンルーフの場合、上物が軽くなり低重心になるのとカーボンを骨組みに張り付けている関係から若干ボディ剛性が落ちるというのだ。そこで、主にフロントダンパー(ビルシュタイン製ダンプマチック)の伸び側を強化して適正化を図っているのだ。
その差はコーナー進入でフロントのロールがやや大きく、イン側に一番入り込む部分でフロントを軸に巻き込むような挙動を見せるスチールルーフに対してカーボンルーフは安定感が強い。腕に自信があればスチールルーフのハンドリングはおもしろい。なにしろステア切り角が小さくてよく曲がる。
DCCD(ドライバーズ・コントロール・センター・デフ)をオートモードにしても、カーボンルーフでオートにして“マイナス”にセットした状態よりもターンインがシャープなのだ。
対BMWでもスポーツ度はS208に軍配
S208(左)とBMW M240i(右)。同車のエンジンは直6ターボで340ps/51.0kgmを発揮
今回はS207開発時にベンチマークにしたというBMW M235iの後継車である、M240iを持ち込み比較してみた。まずシートに座った時点でコンフォート感が高い。S208はレカロシートで、タイトなフィット感と剛性感が魅力で、シートはこのレカロの得点が高い。
しかし、総合的なフラットライド感はM240iで、通勤にも使えるような日常性面でS208はまだ追いついていない。このあたりは可変減衰ダンパーを採用しないと、スポーツとコンフォートの両立は難しいとみる。
ただ、S208は19インチ、M240iはエアボリュームの大きな18インチタイヤということも大きく影響している。エンジンは3Lターボの余裕で、圧倒的に中速域でトルクのあるM240i。しかも排気音がよりレーシーだ。
そしてハンドリングだが、意外にもM240iは操舵初期の応答性が低く、コーナリング初期の気持ち良さは圧倒的にS208に軍配。
スポーツ度という観点で採点すると、S207が90点、M240iが85点、S208は94点としたい。
では、冷静に考えてベース車WRX STIに比べて上乗せ分の価値があるのか、というと、そこはやはり徹底したエンジンのチューニングとカーボンルーフを含めたハンドリングの価値観を考慮して、「価値あり」と判断する。
限定車だからこそ出来るスペシャルだっていう事を理解できず
値引きが無いだとか、一般的な市販車と同じ尺度でモノを考えたり
Posted at 2017/11/26 00:20:29 | |
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富士重工 | 日記