• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ウッkeyのブログ一覧

2019年10月05日 イイね!

今回はバリエーションも含めて豊富だな

今回はバリエーションも含めて豊富だな高音質を追求したサイバーナビXシリーズ、2019冬モデル2機種を発売

パイオニアは、高音質技術と高音質パーツを採用したハイエンドオーディオカーナビ「サイバーナビ Xシリーズ」の2019年冬モデル「AVIC-CL902XS II」「AVIC-CZ902XS II」を11月より発売する。

2018年6月に発売されたサイバーナビXシリーズは、パイオニアがハイエンドカーオーディオ「カロッツェリアX」で培ってきた音響技術や、ハイエンドホームオーディオ「TAD」より継承した技術開発思想を基に開発したハイエンドオーディオカーナビだ。

銅メッキシャーシなどによる徹底的なノイズコントロールに加え、静音化と制振化を追求し、シャーシ構造を大幅に強化するとともに、新日本無線社の「MUSESシリーズ」のハイエンドオーディオ用オペアンプなど、音質にこだわり抜いた最高品位の高音質パーツを惜しみなく投入。さらに電源供給やスピーカー出力などの役割を担う電源ケーブルと、外部のパワーアンプへ音楽信号を伝送するAV入出力ケーブルにOFC(無酸素銅:Oxygen-Free Copper)を採用。音響技術者が試聴を繰り返し、細部に至るまで徹底的にチューニングを繰り返すことで、微細な音が埋もれることのない、純粋無垢な原音再生を実現している。

価格(税別)は8型モデルのAVIC-CL902XS IIが27万8000円、7型のAVIC-CZ902XS IIが24万8000円。いずれも最新の道路/地点データ情報に更新できる無料バージョンアップ最大3年分が付帯する。


パイオニア サイバーナビ、2019年度グッドデザイン賞を受賞 先進のエンタメ機能など高評価

パイオニアのカーナビゲーションシステム カロッツェリア「サイバーナビ AVIC-CQ910/CL910/CW910/CZ910」シリーズが、「2019年度グッドデザイン賞」を受賞した。

サイバーナビは、新しい価値を創造する最先端機能を搭載し続けるカーナビゲーション。同シリーズでは、高性能なナビ機能に加え、本機をWi-Fiスポットとして活用し、さまざまな映像コンテンツを高画質・高音質なストリーミング再生で存分に楽しめるなど、先進のエンタテインメントを実現している。

今回の受賞では、シンプルでありながら艶やかな本体/画面デザインで、機能面でもカーナビゲーションとして高い信頼性と操作性を実現している点とともに、高速データ通信を活用するオンデマンド機能などの新しい提案、天気や時期、再生中の楽曲に連動して画面の表情が変わるなど、運転を楽しく快適にするUXデザインも高く評価されました。

グッドデザイン賞は、国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれている。

なお、最新のグッドデザイン賞受賞デザイン約1400件を一堂に集めた、グッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2019」が10月31日から11月4日まで東京ミッドタウンで開催され、今回受賞したサイバーナビも展示される。


新型『サイバーナビ』登場! ドコモ高速データ通信がもたらす車内快適空間

パイオニアは10月2日、都内のイベントホールにて「2019 冬 カロッツェリア新商品発表会」を開催した。この日はプレス向け以外に、ショップや一般ユーザー向けの時間帯を別に用意する力の入れよう。その主役は紛れもなく待望のフルチェンジを果たした新型「サイバーナビ」だ。

◆真のオンライン化が車内に新たなエンタテイメント空間をもたらした

「サイバーナビ」は1997年に初代が登場。以来、“カーナビ界のベンチマーク”としてその存在を誇ってきた。新型が登場する度に画期的な機能を搭載して多くのサイバーナビファンを魅了し続けてきたのは言うまでもない。そのサイバーナビが新たなキーワードとしたのが『オンデマンドカーナビ』だ。クルマがオンライン化することで、ナビ機能だけでなく、映像や動画などエンタテイメントを車内で存分に楽しめる環境をもたらしたのだ。

この日、挨拶に立ったパイオニア(株)モビリティプロダクト カンパニーCEOの高島直人氏は、「オンラインの力で新たなエンタテイメントを提供し、車室内をもっと快適にする。これがカロッツェリアらしいコネクテッドだ」と述べた。パイオニアは新型「サイバーナビ」を、車内を最高のエンタテイメント空間に変貌させる新時代のオンデマンドカーナビとして誕生させたのだ。

その核となるのが、カロッツェリアが独自に提供する「ネットワークスティック」である。これはNTTドコモが提供する「In Car Connect」に対応したもので、ドコモのLTE通信回線をこのスティックを使って利用する。これにより、ストリーミングで最新の動画や音楽を楽しめるだけでなく、車内をWi-Fiスポット化することが可能となった。もちろん、ドライブに必要な交通情報や気象情報など多彩な情報を取り込めるのは言うまでもない。

◆契約中はパケット制限なし!しかもサイバーナビ購入者は1年目が無料で使い放題

見逃せないのはこの回線を契約すれば制限なく使い続けられるということ。スマホのように“使い過ぎたら回線速度が遅くなる”なんて心配は一切ないのだ。しかも、新型サイバーナビを買ってこのスティックの利用契約を結ぶと最初の1年間が無料になる。その後は用意された1年間1万2000円、30日1500円、1日500円の3つのプランから必要なものを選べばいい。ドライブ中に、見たい、聞きたい、知りたい、といったドライバーの要望に対し、新型サイバーナビはネットワークを介してリアルタイムで応えてくれるのだ。

新型サイバーナビの商品企画に携わったパイオニア(株)モビリティプロダクト カンパニー市販事業統括グループ 商品企画部 企画1課の橋本岳樹氏によれば「用意したプランはかなり悩んだ末の結果。特に1日プランはコストパフォーマンスでかなり見劣りがするが、いつもクルマを使っている人ばかりではない事情を考慮した。あまりクルマを使わない人にとっては結果としてこのプランがお得になると思う」と話した。

この通信プランを活用することで実現可能となったサービスは実に多彩だ。たとえば、無料動画サービスで圧倒的人気の『YouTube』。本機ではこの再生機能をカーナビとして初搭載した。スマホを上回る大画面で楽しめるから見やすいのは当然。カーナビならではの大画面を活かして一画面に表示できる動画リストも多く、見たいコンテンツを簡単に探し出せる。この視聴については、サイバーナビの持つWebブラウザ機能を利用して実現しおり、カーナビ画面に切り替えてもバックグラウンドで再生し続けることが可能だという。

◆自宅のレコーダーのコンテンツを外出先からいつでも視聴可能

さらに自宅にあるレコーダーのリモート機能にも対応したのも大きなポイントだ。新規で開発した「DiXiM Play for carrozzeria」によって実現したもので、ネットワークを経由することでレコーダー内の録画済みコンテンツや、受信中のリアルタイムの放送を出掛けた先でいつでも楽しめるようになる。見逃せないのはレコーダーで受信できる地デジやBS/CSの番組までもリアルタイムで視聴できること。この機能を使えばエリアを跨いでも自宅で視聴するのと同じように番組が楽しめる。また、HDMI端子に挿すだけで多彩な映像コンテンツが楽しめる「Amazon Fire TV Stick」にも対応。こちらも移動中も通信料金を気にすることなくコンテンツが楽しめるようになる。

サイバーナビ本来のカーナビ性能も大幅にレベルアップした。ディスプレイをHD化したことに伴い、使用する地図データもそれに合わせてデザインを最適化。地図上の地名や街区の表示が今までになくスムージー化され、見た目にも精細感が大幅にアップ。特に市街地図を表示するモードではその違いをはっきりと体感できる。スクロールなどの動きもかなりスムーズになった。前モデルはスクロールにしても画面の切り替えにしてもモタツキ感があり、お世辞にも快適な操作感とはいかなかった。それが新型サイバーナビではそのすべてでスピーディな動きを見せるのだ。

ただ、本来なら負荷がかかるHD化された新型サイバーナビにとって、動きが速くなる要因は見つからない。ここまで動きがスムーズになった要因はどこにあるのか。前出の橋本氏はその理由を明かす。「SOCそのものは従来のものを引き継いだが、メモリ容量を増やしバス幅を拡大した。その上で描画に至るアルゴリズムを大幅に見直すファインチューニングを行ったのがスムーズな動きにつながった」のだという。

◆地図データもOTAで更新! 無料更新期間は基本3年に加え1年延長が可能!

地図データのバージョンアップは最大3年分(最大年6回:2019年10月~2022年10月末まで)が無料。しかも、2021年4月30日までに「MapFanスマートメンバーズ」に登録すれば無料バージョンアップ期間がさらに1年分延長となる。提供される更新用地図データは従来通り2ヶ月単位となるが、新たに対応した「ネットワークスティック」によって、ダウンロードがこの回線を使って行えるのは大きなポイント。更新データが提供されたら、更新ボタンを押すだけで更新作業は完了となるのだ(※インストール~展開に要する時間は従来通り)。

本体のデザインも従来のカーナビとは一線を画する斬新に生まれ変わった。正面は凹凸が一切ない完全なフラットなもので、スイッチ類はディスプレイと一体化したフラットキーを採用。ディスプレイとの一体感も生み出し、グリル部はダークメタル調の蒸着塗装を施すなど、そのスタイリッシュなデザインは触れるたびに未来的な感覚を与えてくれる。その他、必要に応じてドライブに役立つ情報やAV情報を引き出して表示できる「インフォガジェット」も採用し、その表示も透過式としたことで地図情報を見失わずに済むのはありがたい。

具体的にはアナウンスされていなかったが、前モデルで対応を果たしたコネクテッド機能「MapFanコネクト」への対応は継続されている。この機能は気になる場所やドライブプランをスマートフォンやPCからナビゲーションに送信できるもので、LINEボットのひとつ「MapFan BOT」を活用して目的地などをサイバーナビに送信できる。新たな目的地検索方法として注目していただけに、この継続は嬉しい限りだ。

オンラインを手中に収めた新型サイバーナビが核となり、家族や仲間と共に新たなドライブへと誘う。新型サイバーナビには使えば使うほどその魅力に惹かれていく機能がヤマと搭載されている。発表会はそんな新型サイバーナビの魅力を実感できる貴重な機会となったようだ。



パイオニア カロッツェリア「サイバーナビ」シリーズ3種類を発売

パイオニアは2019年10月2日、新型カロッツェリア「サイバーナビ」シリーズを発表した。

車内でWi-fiを

「AVIC-CQ910-DC」は、高速データ通信を活用して高画質・高音質な映像コンテンツを楽しめるオンデマンド機能対応カーナビゲーション カロッツェリア「サイバーナビ」だ。

このモデルは、市販カーナビゲーションとして初めて車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に対応。付属もしくは別売のネットワークスティックを接続して車内にWi-Fiスポットを構築することができる。

高速データ通信が定額で使い放題なので、通信容量を気にすることなくさまざまなサービスを利用できる。Webブラウザ機能を用いてYouTube動画を簡単に再生できる「ストリーミングビデオ」や、家庭用ブルーレイレコーダーの映像・録画コンテンツを遠隔再生できる「レコーダーアクセス」などネットワークを介して映像を楽しむ新機能を搭載。

また、高精細なハイビジョン再生を実現し、その音をハイレゾ音源相当の音質にアップグレードする独自技術を搭載。優れたナビ能力はそのままに、コンソールにフィットする「フルフラットデザイン」と新インターフェースの採用により操作性と機能性を向上した。さらに、ネットワーク接続環境下であれば、道路や施設などの地図情報をいつでも更新できる「自動地図更新」を新たに搭載しており、常に最新の情報を取得できる。

なお発売は11月が予定されている。

ハイエンド・オーディオ・ナビ「サイバーナビ Xシリーズ」2機種を発売

最高品位の高音質パーツを採用したハイエンド・オーディオ・カーナビ「サイバーナビ Xシリーズ」の 2機種を発売する。

カロッツェリアXシリーズから継承する音響技術や、ハイエンド・ホームオーディオ「TAD」から継承した技術開発思想を基に、銅メッキシャーシなどによる徹底的なノイズコントロールに加え、静音化と制振化を追求し、音質にこだわり抜いた最高品位の高音質パーツを採用。また、音響技術者が細部に至るまで徹底的に試聴とチューニングを繰り返すことで、微細な音も埋もれることなく、純粋無垢な原音再生を実現している。発売は11月。

車種専用10V型「サイバーナビ」

大型の10V型ディスプレイを採用した車種専用メインユニット6機種を発売する。各車種向けに設計された、キーイルミネーション部にテクスチャ・グラデーション処理を施すことで、対応車種のコンソールを高品位に演出するなど、車室内インテリアにマッチした専用デザインとなっている。

操作性や視認性が高い大画面ディスプレイと使いやすいインターフェースに加え、サイバーナビならではの優れた音響技術で、車種ごとに最適な音響空間を実現することができる。


カロッツェリア新型「サイバーナビ」はエンタメ機能が飛躍的に進化

ドコモの高速データ通信に対応

パイオニアの最上級カーナビゲーションシステムであるカロッツェリア「サイバーナビ」が3年ぶりにフルモデルチェンジ。その発表会が2019年10月2日に東京千代田区のベルサール秋葉原を会場に開催された。

発表会の冒頭に登壇した、同社モビリティプロダクトカンパニーCEOの高島直人常務執行役員によれば、新型サイバーナビでは「コネクテッド」をテーマとして、昨今のWi-Fi通信環境の充実とIoTの目覚ましい進化によって、市販カーナビにはエンタテインメントの提供に開発の余地があると判断。これまでネックとなっていた大容量通信をNTTドコモとの協業によって解決できたとコメントした。

そして今回、車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect(ドコモ・インカーコネクト)」を、市販カーナビとしてはじめて「サイバーナビ」に適用した、NTTドコモ・コネクテッドカービジネス推進室長の深井秀一氏が登壇。

自身のサイバーナビでの車内エンタテインメント経験を交えながら、同社のLTE高速回線を活用した車内通信インフラで、Wi-Fi対応機器によって動画の視聴やオンラインゲームまでデータ量を気にせず使える楽しさを解説。1日500円からという利用期間別の料金体系に加え、新型サイバーナビ購入特典として、1万2000円相当となる「365日無料利用」も発表した。

パイオニア商品企画部の橋本岳樹氏によれば、新型サイバーナビでは、本体のハードキーを静電タイプのフラットキーに変更したことでデザインを完全フルフラット化。HDディスプレイにIPS方式とNORMALLY BLACKを採用してサイバー史上最高画質を実現するとともに、従来から定評あるサウンド面もハイレゾ音源のネイティブ再生はもちろん、通常音源の高音質ハイレゾ化にも対応。インターフェイスを刷新してドライブ当日の天候やハロウィン、Xマスといったイベントに応じて画面のアニメが変化する機能や、スマートループ情報を活用した提案型ナビ機能を充実させて「周辺おすすめスポット」といったインフォガジェットなどを満載したとのこと。

また、高速通信に対応してYouTubeなどをナビで直接再生できる「ストリーミングビデオ」、自宅に「Panasonic」「SHARP」TOSHIBA」といった主要メーカーの対応レコーダーをスマホの専用アプリでナビとペアリングして、地デジ、BS、CSも含めた録画番組をリモート視聴できる「レコーダーアクセス」。加えて、Amazon Fire tv stickを接続してPrimeVideoが試聴できる「アクセスポイントモード」を搭載。

今回発表したサイバーナビ「910シリーズ」8機種の DCモデルには、前述のdocomo in Car Connect用ネットワークスティックを標準で付属しているので、簡単な登録だけで車内を充実したエンタメ空間に進化させることができる。もちろん、ナビの地図データも自動でバージョンアップが可能だ。

「カーライフそのものを大きく革新させる」と自信を持ってリリースされたカロッツェリア新型サイバーナビは、LS(ラージサイズ)メインユニット4機種から200mmワイドメインユニット2機種、2Dメインユニット2機種のほか、国産ミニバンなど車種専用モデルをラインアップ(オープン価格/実勢価格17~24万円)している。

カロッツェリア「サイバーナビ」公式サイト
https://jpn.pioneer/ja/carrozzeria/carnavi/cybernavi/


パイオニア、楽ナビ6機種を発売…9インチ大画面や低価格Bluetooth対応モデルなど

パイオニアは、9インチ大画面モデルやコストパフォーマンスを追求したBluetooth対応モデルなど、「楽ナビ」6機種を10月より発売する。

9V型ディスプレイ搭載の「AVIC-RQ903」は、ワイドVGAの約2.4倍にあたる276万4800画素の高画質ワイドXGAモニターを採用。地図表示が見やすく、映像も高精細かつ迫力ある大画面で楽しめる。

新機種はいずれも、ピアノブラックを基調としたシンプルで落ち着きのあるデザインを採用し、ダークシルバーの現在地キー、メニューキーと滑り止めパターンを採用することで操作時の識別性を向上。ワイドメインユニットタイプには、コンソールにフィットするフラットデザインを採用している。

楽ナビは、美しく見やすい地図表示や、GPSの電波が届きにくい場所でも正確な位置を表示する高い自車位置精度など、高性能なナビ機能を搭載。また、同社が長年蓄積してきたプローブを活用した「スマートループ渋滞情報」に加え「VICS WIDE」にも対応することで目的地まで早く着くルートを提案する。

また、地上デジタルTV、DVD/CD、Bluetoothオーディオ、SD、ミュージックサーバー、USBに加え、HDMI入力にも対応。タイムアライメントや13バンドグラフィックイコライザーなどの音響調整機能も搭載している。

ユーザーインターフェースは使いやすさを追求。スマートフォンのようなフリックやドラッグ操作にも対応した「マルチウェイスクロール」や純正ステアリングリモコンにも対応。

さらに高速道路・有料道路上で自車が逆走している状態を検知すると、音声と画面表示で通知する「逆走警告」機能も搭載し、安心・安全なドライブをサポート。ドライブレコーダーユニット「VREC-DS600」(別売)との連携にも対応し、録画したデータをナビ上で確認、操作できる。

ラインアップは9型大画面のラージサイズメインユニット「AVIC-RQ903」、200mmワイドメインユニットタイプの「AVIC-RW503(Bluetooth対応)」「AVIC-RW303」、2D(180mm)メインユニットタイプの「AVIC-RZ503(Bluetooth対応)」「AVIC-RZ303」「AVIC-RZ103(Bluetooth対応・DVD非搭載)」の6機種。価格はいずれもオープン。


パイオニア 「楽ナビ」「メインユニット」「ディスプレイオーディオ」の新機種を発表

パイオニアは2019年10月4日、「楽ナビ」シリーズ6機種。2DIN/1DIN「メインユニット」7機種、「ディスプレイオーディオ」1機種を発表した。

楽ナビ・シリーズ

楽ナビ・シリーズとして、、9V型HDモニターを採用した大画面モデルや、コストパフォーマンスの高い7V型ワイドVGAモニターのBluetooth対応モデルなど、合計6機種を設定して発売する。

「AVIC-RQ903」は、ワイドVGAモニターの約2.4倍サイズで、高画質の9V型HD モニターを採用。地図表示が見やすく、さまざまな映像コンテンツも高精細かつ迫力ある大画面で楽しめる。ピアノブラックを基調としたシンプルで落ち着きのあるデザインを採用し、ダークシルバーの現在地キー、メニューキーと滑り止めパターンを採用することで操作時の識別性を向上。ワイドメインユニット・タイプには、コンソールにフィットするフラットデザインを採用している。

ナビ機能は、美しく見やすい地図表示、正確な位置を表示する高い自車位置精度など、これまで蓄積してきたノウハウを活かした高性能なナビ機能を搭載。独自のプローブデータを活用した「スマートループ渋滞情報」や、「VICS WIDE」に対応しており、目的地までより早く着くルートの提案が可能になっている。またドライブレコーダーとの連携も可能。地図データは最新データバージョンアップ3年分付きとなっている。

【ラインナップ&価格】

ディスプレイオーディオ

ディスプレイオーディオ「FH-6500DVD」は2Dメインユニット・タイプだ。フルHD動画の再生やハイレゾ音源のダウンサンプリング再生など幅広いファイル・フォーマットの再生に対応。

またBluetoothによる楽曲のワイヤレス再生やハンズフリー通話など、車室内でもiPhoneやAndroidスマートフォンの機能を快適に使用できる。高音質パーツを採用し、「タイムアラインメント」など独自の音質チューニング機能を搭載しているほか、バックカメラなど多彩なオプション品との接続が可能になっている。

カロッツェリア・メインユニット

「スマートフォンリンク」に対応したBluetooth搭載CD/USB対応モデルやUSB専用モデルなど、デザインを一新したメインユニット7機種を発売する。

「スマートフォンリンク」対応モデル(5機種:FH-4600、DEH-6600、MVH-6600、DEH-5600、MVH-5600)は、iPhoneやAndroidにインストールしたカーナビ、音楽、メッセージなどのアプリケーションや、電話の受発信、音声認識などの機能を、メインユニットの操作ボタンで快適に利用できる。さらにスマートフォンのセンサーやカメラを使用して、前方車両の接近やレーンのはみ出しなどを検知・警告する「ドライビングサポートアイ」(有料:税込360円)に対応している。

また、Bluetooth接続やハイレゾ音源再生(ダウンサンプリング)なども行なうことができる。新たに「スマートフォンリンク」に対応した2DINサイズの「FH-4600」は、リング状の大型ダイレクトキー(ボリュームキー、BASSキー、NAVIキー)と新テキストフォントの採用により、先進的なデザインと高い操作性を実現している。

【ラインナップ&価格】

alt


カロッツェリア、フルHD動画やハイレゾ音源対応のディスプレイオーディオ発売

パイオニアは、高精細な6.8V型ワイドVGAモニターを搭載する2Dメインユニットタイプのディスプレイオーディオ「FH-6500DVD」を10月より発売する。

新製品はiPhoneやAndroidスマートフォンとBluetooth接続しての音楽再生やハンズフリー通話が可能。また、USBデバイスやポータブルHDDに保存したフルHD動画の再生や、ハイレゾ音源のダウンサンプリング再生など幅広いファイルフォーマットに対応する。

高性能DSPを採用し、車室内で最適な音場を創り出す「タイムアライメント」や「ネットワークモード」、「13バンドグラフィックイコライザー」など本格的な音場調整機能を搭載。また、圧縮音源をCDに迫る音質で再生する「アドバンスド・サウンドレトリバー」など、多彩なオーディオ機能で高音質な音楽を楽しめる。

UI(ユーザーインターフェース)は、ドライバーの好みに合わせて操作・表示をカスタマイズ可能。バックカメラやリアモニター、ドライブレコーダー(VREC-DS600)など、多彩なオプション品との接続にも対応している。

価格はオープン。



alt


パイオニア、スマートフォンリンク対応モデルなどメインユニット7機種を発売

パイオニアは、スマートフォンリンクに対応したBluetooth搭載CD/USB対応モデルやUSB専用モデルなど、デザインを一新したカロッツェリア メインユニット7機種を10月より発売する。

ラインアップは2DINが「FH-4600」、1DINが「DEH-6600」「DEH-5600」「DEH-4600」およびCDドライブ非搭載の「MVH-6600」「MVH-5600」「MVH-3600」の合計7機種。

スマートフォンリンク対応5機種(FH-4600/DEH-6600/MVH-6600/DEH-5600/MVH-5600)は、専用アプリケーション「Pioneer Smart Sync」(無料)をスマートフォンにインストールすることで、メインユニットの操作ボタンからスマートフォン内のカーナビ、音楽、メッセージなどのアプリケーションや、電話の受発信、音声認識などの機能へダイレクトにアクセスし、快適に操作できる。また、スマートフォンのセンサーやカメラを使用して、前方車両の接近やレーンのはみ出しなどを検知・警告する「ドライビングサポートアイ」(有料)にも対応する。

新たにスマートフォンリンクに対応した2DINサイズの「FH-4600」は、リング状の大型ダイレクトキー(ボリュームキー、BASSキー、NAVIキー)と新テキストフォントの採用により、先進的なデザインと高い操作性を実現している。

価格はオープン。


alt
Posted at 2019/10/05 23:32:28 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車業界あれこれ | 日記
2019年10月05日 イイね!

台湾のユーザーカーでコレかよ

台湾のユーザーカーでコレかよ「3000cc水平対向6気筒ターボ搭載の魔改造インプレッサ!」公道最強を目指したストリートスペック!

公道最強を目指して製作されたEZ30D改TO4Rシングルターボ仕様!

ポルシェも真っ青のレーシングサウンド!

このインプレッサは、JUNオートメカニックがサポートしながら台湾で製作されたというチューンド。ベース車両は左ハンドルのGDAだ。

エンジンカバーが製作されているためにパっと見は分かりにくいが、実は心臓部には6気筒の3.0L水平対向ユニットが搭載されている。ベースエンジンは、レガシィなどに搭載されているEZ30D。エンジンルームのスペースやミッションとの結合はスムーズに行えたものの、センサー類をインプレッサに合わせるためにクランク角センサー周辺を大加工、さらにエンジン本体もターボ仕様として大幅にリメイクされている。

エンジン内部はJUNオートメカニックで製作された鍛造ピストンやH断面コンロッドで強化され、タービンにはHKSのTO4Rシングルを選択。最高出力は推定で600psオーバーとのことだ。

赤道に近い国だけあって冷却系統の性能向上は必要不可欠。実際、日本で考えるレベルの冷却チューンでは足りず、対策を行うまではパワーを封印するカタチで水温&油温の上昇を抑え込んでいる。

実際にエンジンに火を入れてみると、ポルシェも真っ青の美しいボクサーサウンドが轟く。非常に甲高く、まるでレーシングエンジンのようだと、パーツの設計から関わったJUNオートメカニックも感動したほどだ。

シートはポルシェGT3タイプのもので、ヘッドサポートが大きく張り出したカーボンシェルが高級感を漂わせる。ひとつひとつ拘りのパーツを選んで作り上げている。

アジア圏のチューニングカーから圧倒的な支持を受けているパーツがデフィの追加メーター。このクルマも60φの3連メーターと、大径タコメーターを装備している。

ストリートスペックということで軽量化は施していない。そのため、ブレーキはアルコンの6ポットキャリパー&ドリルドローターをセレクトしてストッピングパワーを強化している。ホイールは鍛造1ピースだ。

超過激な魔改造インプレッサだが、製作目的をオーナーに尋ねると「趣味のストリートゼロヨン&最高速、そして最強の街乗り仕様」なのだとか。世界を見渡せばグレートなプランとクレイジーな走り屋は、まだまだたくさんいることを改めて痛感させられた次第だ。

●取材協力:JUNオートメカニック 埼玉県入間市狭山ヶ原松原102-1  TEL:04-2934-5335






6気筒のターボ化って強度的には大丈夫なのかね?
Posted at 2019/10/05 22:20:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | 富士重工 | 日記
2019年10月05日 イイね!

レギュレーションの都合でWRCでは見る事は無いかもしれないけど復活おめでとう!

レギュレーションの都合でWRCでは見る事は無いかもしれないけど復活おめでとう!【嶋田智之の月刊イタフラ】 アルピーヌA110、ラリーに復活!!

この日が来るのを待ってたぞ!

アルピーヌA110といえばラリー。ラリーといえばA110。かつて、そういう時代がありました。何せ初代A110は、1973年からはじまった世界ラリー選手権の初代マニュファクチャラーチャンピオンをアルピーヌにもたらしたマシン。WRC以前から国際ラリーや欧州各国の国内シリーズ、さらにローカルラリーまで含めたら、いったい何勝したんだ? くらいの猛威を奮っていました。

だからこの5月、2代目A110がラリー仕様を開発してプライベーターに供給するというニュースが流れたとき、僕らファンは表では"当然でしょ"な顔をしつつ、裏では感涙しつつ喜んだのです。

で、そのマシンが正式に発表されました。〝A110ラリー〟と名付けられたこのマシンは、ル・マンを含む世界耐久選手権でアルピーヌのパートナーとしてLMP2マシンで目覚ましい戦績をあげてきたシグナテックとアルピーヌの共同開発といえるもの。おそらく同様に開発されてきたワンメイクレース用A110カップやA110GT4の車体をベースにしていて、空力系や冷却系もラリー用にアジャストしてるものと思われます。エンジンはトルク特性などをやはりラリー用に整えつつ、300ps以上のパワーを確保。パドル式の6速シーケンシャルミッションとLSDを介してアウトプットを路面に伝達します。サスペンションは3ウェイの油圧式、ブレーキは強化型のブレンボ製となり、ターン用のハンドブレーキも追加。いうまでもなく、ロールケージその他の規定に沿った安全装備も持たされています。

A110ラリーはFIAのRGT規定に沿って作られていて、現在はホモロゲ取得のための作業が進められているところ。WRCのトップカテゴリーには出られませんが、それはA110のせいじゃなくてWRCの規定のせい。まずはラリーへの復活を喜ぶことにしましょう。R-GTクラスではアバルト124ラリーのいいライバルになるはずです。ちなみに15万ユーロで販売され、来年初頭から納車が開始されるようです。






Posted at 2019/10/05 00:59:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車業界あれこれ | 日記
2019年10月05日 イイね!

動力性能とか燃費とかでもまだ発展途上な感は否めないからな…

動力性能とか燃費とかでもまだ発展途上な感は否めないからな…水平対向エンジンにハイブリッド スバルXV 2.0i eボクサー 英国で試乗

英国では150psの2.0Lに16psのモーター

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)スバルXVにハイブリッドが搭載されたeボクサーが英国に上陸した。だが小文字のeがもたらした変化は、さほど大きなものではなかった。すべての自動車メーカーが電動化技術の搭載を進める中で、プレアデス星団をロゴマークに掲げる日本メーカーがハイブリッド化を進めるのは自然な流れだ。

フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの排気ガス試験不正問題を発端に、スバルはディーゼルエンジンをラインナップから外している。そんなフォルクスワーゲン・グループが、ID.3をはじめとして、積極的に電動化技術の導入を加速させているのは皮肉だ。

1.6Lと2.0Lの自然吸気水平対向エンジン自体は、特にパワーアップが図られたわけではない。以前から洗練性や経済性の面で特に優れているユニットでもなかった。スバルの象徴でもあるシンメトリカルAWD技術にCVTを組み合わせているが、ハイブリッドによる変化はどうだろうか。

少なくともeボクサーと呼ばれるハイブリッド化は、XVのイメージを向上させるはず。英国では150psの2.0L水平対向エンジンに、16psと6.7kg-mを発生する小さなモーターと電圧118Vのバッテリーを追加。CVTも再調整を受けている。

もちろんXVの安定性は高く、安全性にも優れ、一般道での快適性もかなり良好。セアト・アテカと比較しても遥かに利便性も高いといえる。だが、どうしてもスバルに対する期待が高い分、歯切れよく評価するのが難しいのが本音。

あくまでも都市部向けのハイブリッド

電気モーターの力だけで走行も可能だが、トヨタのようなフルハイブリッドとは同じ種類のものではない。電気だけで走れる距離は短く、出せるスピードも40km/h程度。アクセルペダルから足を離したあと、改めて加速する際の数秒間だけEV体験ができるという程度。

静止状態から加速を始めると、内燃エンジンは数mも走れば始動する。エンジンノイズはややうるさく、エンジンのトルクがCVTへ伝わり始める際にはCVTの回転数が上昇し、動力源が切り替わることがわかってしまう。

高速走行時にアクセルペダルを引き戻すと、ガソリンエンジンは停止し、排気ガスを出さない状態で走行も可能。スバルによれば、ハイブリッドの付かない2.0Lエンジンよりも10%ほど燃費は向上しているという。

電気モーターは加速時にも力添えをしてくれる。しかし基本的に充分な加速を得るには、エンジンをしっかり回す必要がある。2.0L水平対向ユニットは19.7kg-mの最大トルクを4000rpmで発生させるが、ストレスを感じない加速感を得るには4500rpmくらいまで回転数を上げる必要がある。

一方でエンジンの回転数を高めると、エンジンノイズに加えてCVTからもシンクロしない回転音が響いてくる。燃費もその分悪化することは避けられない。実際に走らせると、eボクサー・ハイブリッドは低速度域向きだということがわかる。郊外の道というよりも、ストップ・ゴーの多い都市部での走行に適したクルマだ。

今後のハイブリッドシステムの進化に期待

ハイブリッドの完成度は、トヨタRAV4やカローラに搭載される、フルハイブリッドほどの仕上がりを得ているわけではない。やはりハイブリッドの経験値はトヨタの方が圧倒的に長い。これから時間を掛けて、eボクサーもスムーズで違和感のない仕上がりに改良されていくのだろう。

スバルXV 2.0i eボクサーの価格は2万8995ポンド(391万円)から。安価でないだけ標準装備は充実しており、組み立て品質も良く、広々とした使い勝手の良い車内も魅力的。安定性の高いハンドリングに加えて、スバル独自の安全運転支援システム「アイサイト」も標準装備となり、説得力は悪くない。

わたしとしてはXV 2.0i eボクサーを心の底から好きになることは難しい。XVにエンスージャスト相手の設定がないことは残念だ。それでも優れた安全性と程々のオフロード性能に満足するのなら、走りの活発さは気にならないレベルではある。

スバルXV 2.0i e-ボクサーSEプレミアム・リニアトロニックのスペック

価格:3万995ポンド(418万円)
全長:4465mm
全幅:1800mm
全高:1550mm
最高速度:193km/h
0-100km/h加速:10.7秒
燃費:12.6km/L(WLTP複合)
CO2排出量:180g/km(WLTP複合)
乾燥重量:1553kg
パワートレイン:直列4気筒1995cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/6000rpm
最大トルク:19.7kg-m/4000rpm
ギアボックス:CVT
Posted at 2019/10/05 00:55:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 富士重工 | 日記
2019年10月05日 イイね!

もっと乗ってあげれば良かった…と後悔はややしております。

もっと乗ってあげれば良かった…と後悔はややしております。【ヒットの法則16】E90型BMW 3シリーズは歴代の「3」が備える本質的価値を引き継いでいた

2004年に写真公開された5代目E90型BMW3シリーズの国際試乗会は、まず欧州ジャーナリスト向けに2005年1月より行われているが、続いて2月にはこもだきよし氏もこの試乗会に参加している。歴代3シリーズをよく知るこもだ氏は、この5代目3シリーズにどんな印象を持ったのか、Motor Magazine誌で振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年4月号より)

実物には写真では感じられない迫力があった
2004年に全世界で102万台を販売したBMWだが、その44%が3シリーズだった。モデル末期になってもまだピーク時の80%を売り上げるほど人気があったBMWの大黒柱であるから、そのモデルチェンジにも気合が入る。E90と呼ばれる5代目の3シリーズは、E46と呼ばれる4代目とはまったく別のクルマに生まれ変わった。

実物のニュー3シリーズと最初に対面した時は、写真で見るより本物の方がいいと思った。これは最新のBMWデザインの特徴でもある。ブックシェルフコンセプトの下に7シリーズ(E65)、Z4(E85)、8シリーズ(E60)、6シリーズ(E63)、X3(E83)、1シリーズ(E87)とBMWの新しいテイストを持ったクルマ達が揃っていたが、そんな中でニュー3シリーズはおとなしいデザインとボクの目には映っていた。しかし実物には、写真では感じられない迫力があった。

おとなしく見えたのは、全体のシルエットがバランス良くまとまっているからだろう。このあたりはZ3、先代5シリーズのエクステリアを担当した実績もあるBMWの日本人デザイナー・永島譲二氏の得意分野だ。彼は長い年月が経っても飽きない美しいデザインを目指しているからだ。A6をデザインしたアウディの和田氏にしても、このところ日本人が大活躍しているのは嬉しい。

迫力があるのはフロントやリアよりもサイドであるとボクは思う。四隅に踏ん張ったように張り出したタイヤをカバーするフェンダーの盛り上がり、前後のドアハンドルを結ぶように後ろへ流れるやや角張ったキャラクターライン、横に張り出したサイドシルなどにより、ちょっと「濃い」横顔になっている。

ここまで凝るのかと驚いたのが、オプション設定となるバイキセノン式ヘッドライトユニットだ。スモールランプを点けた時に光るライトリングが、ヘッドライトの前に独立してセットされている。それは近くから見るとまるでオブジェのような美しさで、しばらく見とれてしまう。

もうひとつ驚いたのは、ボディのフロア下を覗いた時だ。まるでレーシングカーのように、フラットな板で床下が覆われているのである。これは、空気抵抗係数を下げることに相当貢献しているはずだ。速く走る時だけでなく、積雪時に亀の子になりそうな時でも床下が滑るから脱出しやすくなるという副次効果も期待できる。

この5代目で大きく変わったところといえば、ボディサイズである。「年に1mmずつ大きくなる」ドイツ人の平均身長に合わせてボディサイズも大きくされた。ニュー3シリーズではドイツ人の体型の96%をカバーするサイズになっているという。実際に車両の製品確認の仕事をしている身長2mのゾッヒャーさんが座って見せてくれた。運転席のシートは一番後ろで高さも一番下に下げた状態だが、ちゃんとドライビングの姿勢をとることができた。

日本で使うことを考えて一番心配になるのは全幅だろう。旧5シリーズより広い1817mmでは、狭い道路や車庫に入るのが心配になる。しかし実はカタログ上の全幅を広げているのはフロントのドアハンドルなのだ。だから実際のボディの幅は1800mmに達するかどうかだから、カタログ数値から思うほど広くはない。そのことはトレッドを見てみるとわかる。E46型3シリーズは1470mm(前)だったのが30mmほど広がって1500mmになっただけだ。

基本的なシルエットは、BMWでなくてはできない形をしている。それはロングノーズのデザインである。セダンでも直列6気筒をフロントに縦置き搭載するのがBMWだ。前輪駆動あるいは後輪駆動でもV6エンジンを搭載しているクルマでは考えられない形だからこそ、BMWは目立つ存在になれるのだ。

ニュー3シリーズはそのコンセプトどおり、5シリーズよりスポーティでZ4や1シリーズよりエレガントに仕上がったと思う。

室内に目を転じると、レッグルームの拡大に配慮したことがよくわかる。リアシートは乗り込んでからお尻をグッと奥に深く座る形状になっている。リアのタイヤハウスの膨らみがサイドサポートになる感じだ。さらにフロントシートのバックレストの後ろ側には、ひざが入るスペースがえぐられている。シートは大きめにできている。座面だけでなくバックレストの高さも十分だ。ボクのように胴が長くても、肩の位置には余裕がある。

さらにバックレストの上部が後ろへ反るような形状のクルマが増えているが、ニュー3シリーズでは前後のシートとも肩までのホールド感があるので、走行中でもクルマとの一体感がある。バックレストが高いので、ヘッドレストも楽に高くできる。これは日本基準を上回る欧州基準をも楽にオーバーしている高さだ。人々の体格が大きくなっているが、法律は追いついていない。しかし自動車メーカーとして、法律をクリアするだけではなく、現実のより高い安全性を追求しているのである。全5席分のヘッドレストと3点式シートベルトが備わっている。

乗り心地もハンドリングも驚くほどに増した快適さ
さて乗り込んでみよう。アウタードアハンドルは、先代からバーハンドルタイプになっている。ただしこのドアハンドルの上下方向のガタがちょっと気になる。中のワイヤーを引っ張るためのドアハンドルだから、実質的なデメリットはない。また手前に水平に引いても、やや上方に引いても開けることができるから、これはある意味で「融通を利かせる」ためのガタなのかもしれない。

シートに座ってドアを閉める。この時のドアの閉まり感はすごく良い。ガチャン、バタンとは無縁の「ドスッ」と、あとに響かない音で閉まるのでものすごく高級感が出た。

ダッシュボードは上下に二分割されるこれまでのデザインと同じだが、今度は7シリーズなどと同じようにiドライブのためのモニターが中央上部にレイアウトされている。7シリーズや5シリーズと違い、センター部分は3度ほどドライバー側を向いている。E46に比べると正面を向いているが、7シリーズ、5シリーズよりスポーティ感を出すための演出でもある。

メーター類も一新された。水温計はなくなって、タコメーターの外側にゼブラゾーンが広がるタイプになった。発進直後の水温が低いときには4500rpmくらいからゼブラになる場合もある。基準以上に水温が上がってしまった場合には文字と音でドライバーに警告してくれる。スピードメーターの周りにも溝があって、こちらはクルーズコントロールの設定されたスピードを表示する。

走り出して1回曲がった程度ではAFS(アクティブフロントステアリング)付きだということに気がつかなかった。撮影のためにUターンをした時、手を一度持ち替えただけでロックまで回せたことで初めて気がついた。5シリーズ、6シリーズにAFSが装備されてきたが、これらもプログラムのチューニングによって新しいものほど扱いやすくなっている。しかしニュー3シリーズのAFSはそれら以上に進化して、とても自然なステアフィールになった。これにより、バリアブルギアレシオと自動カウンターステアの効果を何の慣れも必要としないで受け取れるようになったのだ。

この進化の中身は、ロックトゥロックが5シリーズは1.7回転だったのが、ニュー3シリーズでは1.9回転になった感じである。ただしこの数値は、あくまでもボクの感覚での話。つまり右に切るとしたら、左手が9時の位置から5時の位置までステアリングを回し(アクション1)、続いて右手を11時の位置から切っていくと(アクション2)、5シリーズは1時付近でロックしたのに、ニュー3シリーズは2時過ぎになるからだ。

こうして全体的に少しダルな傾向にしたこと、さらに直進付近から切り始めたあたりの応答性のシャープさを抑えることで、自然なフィールになったようだ。

今回の試乗会はスペインで行われたが、まずは330iでバレンシア市内をスタートし西に向かう。一般道だけでなく高速道路も走って、標高の高いアルバセテ市にあるレーストラック場を目指す。

ここで感じたのは、ニュー3シリーズの乗り心地とハンドリングの両方とも大幅に快適さが向上したことだ。乗り心地はよりしなやかになり、硬い衝撃は伝えてこない。かといってブルブルした振動があるわけでもなく、締まっているのに柔らかいという感じだ。

市街地の荒れた路面を走った時だけでなく、高速道路をハイスピードで走った時にも同様で、ものすごくよく躾けてある。微振動にも路面のうねりにも強いという感じだ。

ハンドリングは、しっかりと路面をつかむ感触がいい。手応えがダイレクトで、どんな路面を走っているのかが、わかりやすいのだ。超高速域になってもリアがしっかりとグリップしているので不安感がない。その速度域になってもステアリングからは路面を掴む感触があるから、自信を持って運転できる。大きく飛躍したのは間違いない。しかしこれまでの3シリーズが備えていた軽快感、それから来るドライビングの愉しみはそのままだから安心していい。向いているベクトルの方向はそのままに、それを伸ばした感じだ。

ベースとなるシャシ性能の充実、その上で効果を発揮するDSC
これはサーキットを走行した場合も同じだった。この時には車高が15mm低くなったスポーツサスペンション仕様車をドライビングした。コーナーに向かってブレーキを戻しながらターンインする時も、クルマは安定したまま、ノーズはきれいにコーナーのクリッピングポイントを目指してくれる。回り込んでいるコーナーでは、ステアリングを切り足すとそのままヨーがついてくる。

舵角に対して応答性がサーチュレイトしにくく、ステアリング操作の効く範囲が広いのでスイートスポットが広い感じだ。4輪がグリップ限界付近でコーナリングしている時にアクセルペダルを踏み込んでいくと、リアが流れてくる。しかしこの時の挙動は非常に穏やかなので、慌てることはなくコントロールしやすかった。

サーキットのメインコースとは別に、スリックカートのコースみたいに滑りやすい舗装でレイアウトされたミニコースがあり、新しいDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)の効果とドライビングダイナミクスを体験できた。

そこにはスプリットミューの路面も用意されており、そこではわざと急ブレーキを踏んでみる。通常だとABSが作動しても高ミュー側にステアリングが取られるのだが、これをDSCが自動カウンターステア機能を使って防いでくれるのだ。

また、ここではDSCを完全にカットして何周か走ってみた。コーナリング途中から2速でアクセルペダルを踏み込んでいくと、後輪はグリップ限界を超えて滑り出す。そのままアクセルコントロールとカウンターステアによってドリフトしながらコーナーを立ち上がっていく。S字では走行ラインをキープしながらも、コーナーごとにリアを反対方向に振り出しながら走ることもできた。DSCが作動しない状態でも、基本性能が良ければここまで走れるのだということを実感できた。

もちろん一般道ではDSCが作動する状態で走るわけだが、ベースとなる車両側のレベルが高くないと、DSCで抑えられるだけで、決していい走りはできない。その点で、ニュー3シリーズの走りの性能がここまで高いということは、DSCが介入してこない状況でも相当にレベルの高い走りができそうだ。こうした走りが実現できたのは、新しいサスペンションの効果が大きい。フロントは2本のロアアームを持つストラット、リアはサブフレームに5本のリンクを持つマルチリンクである。

基本的には1シリーズと同じ形式ではあるが3シリーズ向けにチューニングしてあるので、別物と考えてもいい。1シリーズでは、よりダイレクトな走り味を出していたが、3シリーズではスポーティなハンドリングとコンフォート性能の両立が図られている。コンフォート性能を向上するために何をやったのかとサスペンション担当のミッテラー氏に聞いたら、徹底的にフリクションを取ったと答えた。サスペンション自体の動きにはフリクションを極力なくしておき、バネとダンパーでその動きを制御するという考え方だ。実際、そのとおりにできていると思う。

乗り心地に貢献しているもののひとつにタイヤが挙げられる。ニュー3シリーズは全車RFT(ランフラットタイヤ)だが、RFTの乗り心地性能が大幅に向上したのだ。パンクしたときの航続距離はフルロードで150km、ドライバー1人で250kmとしているが、これまでは安全率を見込んでタイヤが硬過ぎたのだ。それが段々と作り慣れてきて、どのメーカーでも硬過ぎないRFTが造れるようになったという。ニュー3シリーズ用にはブリヂストン、ミシュラン、ピレリ、コンチネンタル、ダンロップ、グッドイヤーの6社が採用されている。この試乗会で装着されていたのは、すべてピレリ製の17インチだった。

最後になってしまったが、エンジンについても話さなくてはならない。新しい直列6気筒エンジンはマグネシウム合金をシリンダーブロック、シリンダーヘッドカバーに採用し、軽量化を図ったものだ。さらに4気筒から始まってV型8気筒、V型12気筒も採用しているバルブトロニックがついに6気筒にまで広げられたのだ。

軽量化だけではなく高トルク化も実現できていて、何と2500rpmから4000rpmまで最大トルクである300Nmを発揮する。フラットトルクでは面白くないと考えるかもしれないが、実際には回転が上がっていくと盛り上がっていくトルクを感じるし、旧エンジンより全体的な力強さを感じるようになった。

さらにこのフラットな高トルクエンジンと組み合わされるのは6速トランスミッションだ。ATでもMTでも6速で、フラット高トルクによってつながりが良いから、連続した強い加速が誰にでも味わえるだろう。ニュー3シリーズの日本への導入は意外と早く、デリバリーは5月から行われるという。価格はまだ発表されていないが、日本でもたくさん売りたいという希望がBMW側にあるようなので、買いやすい価格にして欲しいものだ。直列6気筒エンジンは330iと325i、直列4気筒エンジンは320iだ。基本はATだが、330iにはSMG、320iにはMTも用意される。

ニュー3シリーズの出現によって、また新たなベンチマークができたことを確信する。(文:こもだきよし/Motor Magazine 2005年4月号より)

BMW 330i(2005年) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4520×1817×1421mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1540kg
●エンジン:直6DOHC
●排気量:2996cc
●最高出力:258ps/6600rpm
●最大トルク:250Nm/2500-4000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●サスペンション:前ストラット後5リンク
●最高速:250km/h(リミッター)
●0→100km/h加速:6.6秒


320iではあるんですが、自宅にあったのですよ
MTでギヤも気持ちよく入るのでフィーリングは良かったんですけどね…

所有していても誰も乗らないのであればという事で手放してしまったんです
所有する以上は大事にしてあげたかったので、今頃どこかで走ってくれていると良いな~なんて思ってみたり


【ヒットの法則29】E90型BMW 3シリーズの進化幅は大きく、Dセグメントで不動のベンチマークに

2005年春に日本に上陸した5代目E90型BMW 3シリーズ。当時からすでに激しい「プレミアムDセグメント」戦線が展開されており、Motor Magazine誌でも多くのページを割いてこのモデルに注目している。ここではまず3回にわたって、E90型BMW 3シリーズの多角的な分析を振り返ってみよう。果たして当時E90型はどう評価されていたのだろうか。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年6月号より。タイトル写真は330i)

激しい競争があるからこそ進化する
BMWの新型3シリーズ。クルマ好きのお父さんにとっては、どうしたって気になる存在だと思う。

常に並び評されるメルセデス・ベンツCクラスともども、手頃なサイズ内に(新型はかなり大きくなったがそれに関しては後述)大人2人の実用に耐えるリアシートと必要にして十分なトランクスペースを有し、価格も頑張れば何とかなりそうな欧州Dセグメント。中でもこのドイツの2大プレミアムは、どこに出しても恥ずかしくないブランド力と車格を備えたというわけで、これは理詰めで考えていっても、憧れをついに現実にする思い入れ大半のクルマ選びであっても、非常にバランスの採れた魅力を備えている。それは確かだ。

「行ってみるか、3かC」という決断を下したとして、ではどちらがどういうキャラなのか。実はこのことも過去に星の数ほど検証が重ねられている。

曰く、BMWはファンでスポーティ。メルセデスはスタビリティ重視で安全・確実。だから走りそのものを楽しむなら3シリーズを。全幅の信頼が置ける移動手段が欲しいならCクラスを。こういう棲み分けがキチンとできていた。少なくとも今までは。

しかし、新型3シリーズに乗ってみると、それがすでに過去のものになりつつあるということがわかる。今回の試乗を通して、僕がいちばん驚いたポイントがそこだった。

Cクラスは、昨年2004年半ばの大幅改良で、それまでのメルセデスに希薄と言われていたドライビングファンを少し意識し始めた。ステアリングのギア比を速めてノーズの動きに俊敏さを加えたほか、フリクションの低減や、スタビライザー径のアップによりロール剛性を高めたサスペンションのブラッシュアップなどは、明らかにスポーティな方向へのシフトと言って良い。

今回、久々にC230Kを走らせても、そうした印象は変わらなかった。ステアリングは細かい操作にピクピクと反応するタイプではないものの、舵を入れて行ったときのノーズの動きは軽快だし、ヨーが立ち上がってからのタイヤの踏ん張り感もガシッとしている。わかりやすく言えば、以前はやや「もっさり」していた動きが格段に「シャッキリ」とした。これが改良前と後のCクラスの最大の違いなのだ。

けれども、こうした味わいの違いは、改良前の姿を知っている人のみにわかること。この最新Cクラスが初めてステアリングを握るメルセデスであるなら、やはり最初に感じるのは高速道路における凛とした直進安定性や、どっしりと重厚な乗り心地、そしてペースを上げていっても常に冷静に弱アンダーステアを維持する安心感の高いハンドリングになると思う。

つまりユーザーの若返りなどを念頭に置いて若干スポーティな方向に振ったとはいえ、メルセデスは相変わらず安全・確実なクルマであるわけだ。

驚きを禁じえないのは、新型3シリーズも、この領域に入って来ていることだ。

以前の3シリーズは動きがビビッドで、それゆえデリケートな操作が求められる傾向にあった。ステアリングの感度はCクラスよりも明らかに高くキビキビと向きが変わるものの、高速での直進安定性はややナーバスで、路面のアンジュレーションなどの外乱が入ると修正舵を入れる必要があったのだが、新しい3シリーズはどこでもビシッと安定しており、ステアリングに軽く手を添えているだけで矢のような直進性を維持する。

これはアクティブステアリング付きの330iでも、高速域ではそれよりステアリングがクイックな320iでも変わらない。それでいて、舵を入れた時のBMWらしいビビッドな動きも変わらず両立させているし、ステアリングを通して感じられる路面へのコンタクト感にもまったく曇りがないところも嬉しい。

さらには、乗り心地も良くなっている。ボディの動きはよりフラットになり、225/45R17サイズのタイヤを組み合わせた330iでもパツパツとした硬さとは無縁だ。ランフラットタイヤの採用など乗り心地面では不利な要素が増えているのに、その質は格段に向上している。これこそ進化だ。

スタビリティを核としながらも、スポーティさを味として表現し始めたメルセデスに対し、持ち前のドライビングファンを大切にしつつ、スタビリティやコンフォート性能を向上させたBMW。両社の考え方がE90型3シリーズの登場でちょうど交差した。そう言っても良いほどに双方の走りの磨き込みは進化している。

新型3シリーズは明らかに安定性と快適性が向上している。ではそれと引き換えに失ったものはあるのか? 次なる興味はそこに集約されるが、この点でも進化は明白だった。

第一に言えるのはリアサスペンションの接地性がより一層向上したこと。前記した直進安定性の向上もこれが大きく関係していると思うのだが、コーナリングにもその効果は如実に表れており、以前の3シリーズにあったペースを上げて行った時にリアタイヤがズルッと来る緊張感がほとんどなくなっている。

以前の3シリーズもDSCが作動するので実際には大禍なく過ごせたのだが、新型はそうしたデバイスに頼らずとも、シャシ自体の安心感が増している。もちろんDSCをカットすればこうした動きを積極的にドライビングに取り込むことは可能なものの、そういった場面での挙動変化もより穏やかになった。これも大きな進化だ。

つまりスタビリティとコンフォートのみならず、ドライビングファンの部分においても新しい3シリーズは確実に進化しているわけだ。Cクラスもできるかぎりの進化を遂げてはいるものの、現時点でのシャシ性能は新型3シリーズが一歩前へ飛び出した感じ。世代が新しいシャシなのだからそれは当然だが、その進化幅はかなり大きく、まさにDセグメントの新たなるベンチマーク登場といった観がある。

新しい3シリーズに感じたベンチマークとしての実力
シャシ性能に解説の多くを費やしてしまったが、エンジンもBMWらしい仕上がりぶりだった。4気筒となった320iはアイドリングではコロコロとした、どこか頼りなげな音質だが、1995ccのキャパシティで大柄になった車体を引っ張るにもかかわらず、アンダーパワー感はほとんどない。同じ価格帯となるC180コンプレッサーは、さすがに過給エンジンだけあってトルクフルだが、320iのバルブトロニック4気筒は高回転まで回してパワーを得るタイプで、そこを楽しめる人ならまず不満は感じないだけの力感を備えている。

一方、330iの2996ccバルブトロニック6気筒は、最新エンジンらしく力に満ちていた。アクセルレスポンスの鋭さや、官能的な回転フィールという点はやや甘くなった観もあるものの、相変わらずスムーズで、そしてトルクバンドが幅広い。この点はさすが大排気量の強みで、C230Kでも追いつけない部分。また、高回転まで小気味よく回り、6速ATが回転を合わせつつ積極的なダウンシフトを許容することもあって、走らせていて本当に楽しかった。

シャシ良し、エンジン良しと来て、最後に残るのがパッケージングだが、これは元々3シリーズが得意とする分野。合理的なスぺースの使い方は相変わらずだし、新型は全幅・全長ともかなり大きくなっており、安全面にこの余裕を使いつつキャビンも拡大している。したがって狭さは感じない。

ただし、1815mmと広くなってしまった車幅は、確かに都市部でのタワー式駐車場で制約が出ることはあるだろう。しかし卑近な例で申し訳ないが、私が住む集合住宅の立体駐車場には、全幅1850mmまでと書かれているスペースに1880mmの日産ムラーノがキチンと納まっていたりする。さすがにパレットに対しトレッドが一杯でアプローチは難しいが、横に支柱のない最上段であれば、外寸に関しては多少オーバーしても大丈夫なケースもある。

だからもし、現状で全幅制限が1800mmの場所しか確保できていなくても、試してみる価値はあると思う。それでもしダメだったら…。思いきって外の月極駐車場を契約しますか!新型3シリーズは、このように多少無理をしてでも味わう価値のある1台だと思えたのだ。(文:石川芳雄/Motor Magazine 2005年6月号より)

BMW 330i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1440mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:直6DOHC
●排気量:2996cc
●最高出力:250ps/6600rpm
●最大トルク:300Nm/2500-4000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●車両価格:625万円(2005年当時)

BMW 320i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1425mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1995cc
●最高出力:150ps/6200rpm
●最大トルク:200Nm/3600rpm
●トランスミッション:6速AT(6速MTも設定)
●駆動方式:FR
●車両価格:399万円(2005年当時)



【ヒットの法則30】1200kmのロングツーリングで味わった5代目E90型BMW 3シリーズの万能性

日本上陸直前にスペインで行われた5代目E90型BMW 3シリーズの試乗会で、すでに新しい330iのテストドライブを経験していた、こもだきよし氏は2005年4月には上陸したばかりの新型3シリーズのハンドルをあらためて握り、約1200kmにわたってじっくりと日本の道を走っている。日本での試乗ではどんな印象を持ったのか、その模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年6月号より。タイトル写真は330i と320i)

意味のあるオプション品、ベースは基本機能の高さ
モデルチェンジといっても、ちょっと目先を変えただけのクルマも多い。そんな中で、すべてが新しくなっているだけでなく、ここまでお金を掛けて開発するのかと驚かされたのが、新型のBMW3シリーズセダンだ。

ヨーロッパで走り出して間もないその新型3シリーズが早々に日本へ上陸。そこで330iと320iを連れ出し、途中でメルセデス・ベンツCクラス、アウディA4というライバル達と合流しながら、東京~名古屋~京都~岐阜~諏訪~東京と周回する2泊3日のテストドライブへと出掛けてみた。

初日の夕方、東京・新橋にある編集部を出発。ボクは2年ほど前から「デイタイムランニングライト(DRL)」を実践している。日中でもヘッドライトのロービームを点けていると他のクルマからよく視認されて、レーンチェンジや信号のない交差点などで不意に近寄ってくるクルマが少なくなった。そんな経験から安全のためにDRLを続けている。330iは標準装備、320iにはオプションの「バイキセノンヘッドライト」は、ハロゲンライトより消費電力が少ないから、DRLでも燃費への影響が少ないのはありがたい。

初日の宿泊地に設定された名古屋へと向かう途中、東名高速・厚木ICから小田原厚木道路、西湘バイパス、箱根ターンパイクを通り、箱根を抜ける。陽が沈んだ芦ノ湖スカイラインのワインディングロードを、東名高速の御殿場ICへと走る。この時には、ライトスイッチを左に捻り「AUTO」モードにした。330iに装備されているオプションの「アダプティブヘッドライト」の効果を試すためだ。

コーナーの入り口でハンドルを切り込んでいくと、ヘッドライトは見事にこれから向かう道路を照らしてくれる。ハンドル角だけでなく、クルマのスピード、横G、ヨーレートをセンシングしながら、カーブ外側のヘッドライトは最大8度、内側は最大15度向きを変えて、路面を照らしてくれる。

この時間は、走っているクルマも少ないので、先行車も対向車もいなければハイビームで走る。バイキセノンヘッドライトはハイビーム時もキセノンライトなので明るい。さらにアダプティブヘッドライトは、ハイビームの時でも向きを変えてくれるから空いた道ではとても有効だ。

ハイビームで走行中、アダプティブ機能によってヘッドライトの向きが変わった時、正面にちょっと黄みがかった光が見えることがある。これは4灯内側のパッシング用ハロゲンライトの光だ。パッシング時に点く内側のヘッドライトはハイビーム時にも点灯するので、キセノンライトの照射範囲が左右に動くと、内側のハロゲンライトの光が見えるのだ。

BMW車のAUTOモードは、日本の標準的なオートライトと比べると、まだ日が明るいうちから点く傾向がある。これは、日本とドイツのヘッドライト点灯の基準が違うからだ。ドイツではヘッドライトをなるべく点けることが標準になる。それに対して日本はなるべく消していて、相当に暗くなったら点けるのが基準だ。

そして、一度点くとなかなかオフにならないのもドイツ流だ。AUTOにした時、明るくても点灯する「ドイツ流」がいやならば、iDriveコントローラーの設定メニューでその感度を日本流に変えることも可能になっている。

このワインディングロードで、6気筒モデルにオプション設定されている「アクティブステアリグ」の有難みを再認識した。そのメリットは、バリアブルギアレシオによるもので、通常よりもハンドルの操作角が小さくて済む。手と腕の動きが少なくて済む分、すごく楽になるのだ。奥に入るとさらに回り込んでいるようなコーナーでも、そのまま操舵角を増やしていけば間に合う。だがこれも、基本的な操縦性能が高く、舵角に比例したヨーを出せるからこそできることだ。

スペインでの試乗会で乗った時と同様に、日本で乗ってもアクティブステアリングは良かった。直進付近での過敏さがないから、初めて乗ったとしても違和感がない。5シリーズのような「慣れ」を必要としないのだ。高速道路では、どっしりと安定している。そして一般道では、ハンドルを深く切り込んでいくとより大きく向きを変えてくれるから、楽に走れる。

さらにこれは、スピードの低い市街地走行時にも重宝する。車庫入れなどパーキングスピードでは手の動きよりタイヤが大きく切れる感じだから、駐車がうまくできるようになるドライバーも多いことだろう。

御殿場ICから一路、東名高速を名古屋へと向かう。トラックが多い。トラックがトラックを抜くために追い越し車線まで出てくるのでペースが落ちる。ドイツのアウトバーンでは、トラックレーンを走る重量級のトレーラーの後ろに他のトラックが続き、トラックレーンから出てくることはない。日本ではまだまだルールが確立されていないと思った。

追い越し車線の行く手を遮っていたトラックが走行車線に戻ったところで、アクセルペダルを踏み込む。330iでは、大してアクセルペダルを踏み込まなくても胸のすくような加速が期待できる。3シリーズのボディに300Nmのトルクは、さすがに太いことを実感させられる。

同じ場面で2L 4気筒の320iはどうか。もちろん330iと同じというわけにはいかないが、ボクは320iの加速力でも実用上、十分だと思った。2Lの4気筒ということでは先代の318iと同じだが、N46B20AからN46B20Bへと新しくなったエンジンは、200Nmという最大トルクは変わらないが、その発生回転数が3750rpmから3600rpmへと低くなっている。最高出力も105kW/6000rpmから110kW/6200rpmになり、より低回転域でトルクが増し、高回転までよく伸びるエンジンに熟成されている。

この加速感を味わってから「318i」でなく「320i」というネーミングとなったことに納得した。4気筒エンジンによる軽快なレスポンスは、6気筒とは別の意味で気持ちがいい。

330iと320iを乗り換えながら走った時に、メーターの違いを発見した。330iは右側のタコメーターの一番外側に、5シリーズと同じくゼブラゾーンが変化するリングがある。水温が低い時にはこのゼブラゾーンが回転数の低いところ(おそらく4000か4500rpm)まで下がってくるタイプだ。これが320iにはない。320iに水温計はないから、オーバーヒート気味となった時にはオンボードコンピュータから計器盤中央に警告が出るが、低い時には出ないということになる。停まったままの暖機運転は推奨されていないし、エンジンが温まるのも早いから問題はないのだろう。

スピードメーターも同じように周囲に細い溝がある330iと、溝のない320iという違いがある。330iにはオプションのアクティブクルーズコントロール(ACC)が装備されていたが、ステアリングコラム左下のレバースイッチを操作すると、指示されたスピードがアナログのスピードメーター縁の溝部に白いマークで表示される。この時には計器盤中央の窓にもデジタルでスピードが表示されると同時に、先行車をキャッチしたかどうかのクルマのマーク、そして4段階選べる車間距離のマークが表示される。320iにオプションのクルーズコントロールのスピードは計器盤中央の窓にデジタル表示される。

到着した名古屋では、タワー式の駐車場への挑戦も行った。そして、530iが入らなかったタワーパーキングでも、330iと320iは余裕を持って入れた。3シリーズの全幅は車検証上で1815mmだが、これは最も出っ張っているフロントドアハンドルでの値。左右タイヤの外側の寸法は先代3シリーズより30mm程度広がっただけなので、その駐車場のパレットへ乗るのには問題なかったのだ。

名古屋~京都~岐阜、中京地帯で本質を知る
翌日は名古屋高速を通って名神高速に乗り、京都へと向かった。京都南ICから市街地を走って、京都へ来た記念にと「渡月橋」を渡る。花見の季節だったせいか、あまりにも人が多いので撮影を断念。そのまま嵐山高雄パークウェイへと向かう。

この道は空いていて、走るのが楽しいワインディングロードだったが、カーブは回り込むようになっていて難しいコースだ。ここでは17インチタイヤを履く330iがしっかりと路面を掴んで、その割にロール角は小さく、コーナリングスピードも速かった。今回テストしたクルマは225/45R17 91Wのピレリeufori@☆を履いていた。

ミシュランPilot PRIMACYの205/55R16 91VZP☆という標準サイズを履く320iは、タイヤグリップの絶対値は330iほど高くはないが、コーナリング自体はとてもスムーズで気持ちよく曲がってくれる。京都の市街地でも感じたが、16インチのハイトの高さゆえか320iの方が乗り心地はソフトだった。ランフラットタイヤとは思えないほどに優秀な乗り心地が達成されている。

クルマとしてのソフトさも、東京を出発した時点よりも進化している。ダンパーがこなれてきてサスペンションの動きもしなやかになったのだろう。今回の1200km以上に渡った試乗の中で、クルマのすべての部分が徐々に「良くなっていく」という経験をした。そしてこれは、320iと330iともに共通していた。

日差しが強い場所にクルマを止めておく時は、電動リアローラーブラインド、手動の後席サイドローラーブラインドが役に立つ。7シリーズに装備されているものが、オプションとはいえ3シリーズにも装備できるようになったことが嬉しい。これぞ、まさに「プレミアム」カーである。

京都東ICから名神高速に乗り、関ヶ原ICに向かう。関ヶ原の合戦場跡でメルセデス・ベンツCクラス、アウディA4と落ち合うためだ。

無事に合流を果たし4車を眺める。BMW対メルセデス・ベンツ対アウディというライバルの戦いに引っ掛けたわけではないが、昔の合戦場でたたずむクルマを見ていると、各車それぞれがしっかりとした自信を持ってそこに臨んでいるように見えた。

撮影が終了したら、すでに夕方を過ぎていた。撮影待ちの時に寒くなったのだが、新型3シリーズには「REST」スイッチがあるので重宝する。外気温が25度以下、水温が規定以上でバッテリー容量が十分にあれば、エンジンを始動しなくても20分以上ヒーターが効くからありがたい。途中でバッテリー残量が少なくなったら、エンジンを始動できる容量を残してRESTが作動しなくなる。

再び関ヶ原ICに戻り、名神高速を東に向かう。そして一宮JCTから東海北陸自動車道に入り、今晩の宿である新岐阜駅前の地を目指す。ホテルで駐車する時にも「コンフォートアクセス」機能の便利さを知った。

この機能は、リモートコントロールキーをポケットやカバンの中に入れたままでも、アウタードアハンドルを手で引けば自動的にアンロックとなり、シートベルトをしてからブレーキペダルを踏み込んで丸いスタートボタンを押せばエンジンが掛かる。キーを手に持つ必要もなければ、カバンなどから出す必要もない。

クルマから降りる時にも便利だった。キーがカバンの中のままでドアロックができる。アウタードアハンドルの上面に5本ある細くて短いリブ部分を指で1秒押すことでロックがかかるのだ。このリブ部分を長押しすれば「コンフォートクローズ」が作動して、全窓とサンルーフが自動的に閉まる便利な機構も付いている。このドアハンドルの細いリブは、運転席側だけでなく助手席側にも付いている。これで女性をエスコートするために助手席側へ回った時にも有効に使うことができるわけだ。

ライバルを凌ぐ個性とスイートスポットの幅広さ
3日目は、また東海北陸自動車道に出て今度は北に向かって走る。各務原トンネルを抜け、美濃関ジャンクションから開通したての東海環状自動車道を経て中央道へと出た。目指すは、諏訪だ。お昼には少々遅くなったが、諏訪の地ならではの美味しい蕎麦でお腹を満たした後に一般道を南進する。ここで、BMWW 3シリーズとメルセデス・ベンツCクラス、アウディA4の4台を乗り比べてみた。

高速道路ではドシッと落ち着いているメルセデス・ベンツC230Kだが、コーナリングでもハンドルに従ってよく曲がる。2004年9月にマイナーチェンジしてスポーティ度を高めたCクラスだが、その雰囲気は計器盤のスピードメーターと並んだタコメーターを見ただけでわかる。コーナーでのターンインは悪くなかったが、タイトコーナーの出口でアクセルペダルを踏み込んでいくと意外と早くESPが作動した。リアにもう少しうまく荷重が乗ったらさらに良くなると思う。結果として、リアのグリップ限界がもう少々高いと良いと思った。

アウディA4 2.0 TFSI クワトロは235/45ZR17 94Yというオプション設定のタイヤを装着していて、強力なグリップを発揮。乗り味としては、ばね下のドタドタ感がちょっとある。タイヤが強過ぎた感じで、サスペンションの抑えが利いていない印象だ。それでもコーナー進入時はフロントヘビーながら前が逃げる様子は見られない。しかし低いギアでアクセルペダルを踏み込みながらコーナリングしていくと、コーナー出口でダンパーが耐え切れなくて、一気にロール角が大きくなるケースがある。このタイヤを履くならば、もっとサスペンションが締まっていた方が良いと思った。

一方、タイトターンのコーナーでもBMWは、330iでも320iでもコーナー入り口から出口まで非常にスムーズに、ハンドルを切った通りにラインをトレースしてくれる。ここでも330iに装着されていたアクティブステアリングはハンドルを切る角度が小さくて済み、愉しいと同時に楽でよかった。320iのライントレース性能も高く、狙ったラインへ乗せやすい。4気筒エンジンの軽さは、太いタイヤでなくてもノーズがきれいに向きを変えてくれることに貢献している。

こうした長距離ドライブをしているとクーラーボックスが欲しくなるが、新型3シリーズにはセンターコンソール内部にエアコンの吹き出し口を持ったカップホルダーがある。エアコンの調整によって一番冷たい風にしておくと、ダッシュボード中央の吹き出し口と同じ冷たい風が出てきてカップホルダーに置いてあるものを冷やしてくれる。同様にして、温めることも可能だ。

330i/320iともに1200km以上走って来たら、エンジンもサスペンションもこなれた感じとなり、音も良くなったし、乗り味もしなやかに変わった。これからも走行距離を増すにつれてフィーリングは変わりそうだから、ある意味でこれ以上に良くなることが期待できる。

クルマが慣れてきたところで、ちょっと気になったのが330iのブレーキ性能だ。もちろん高速からの制動力などにはまったく不満はない。それとは反対に、止まる直前のコントロールが気になるのだ。ブレーキが強いのでブレーキペダルを同じ踏力のまま踏み続けていると、停止する時にカックンとなってしまうのが普通だ。330iにはDSCにさらに付加機能を設けて、止まる直前にブレーキ圧力を少し抜きノーズダイブでカックンとならないようにしている。制動距離が伸びるようなレベルではない緩め方だ。多くのドライバーがこれには気付かず、単にカックンが減ったと思うだろう。しかしボクのように、止まる直前にブレーキペダルをジワッと緩めてノーズダイブしないようにしているドライバーだと、最初はちょっと違和感を覚える。

今回のドライブはライバル車との比較試乗も兼ねていたから、なかなか愉しかった。そして新型BMW 3シリーズは、疲れを知らずに走れるクルマだということも改めて認識できた。

新型3シリーズは新技術を満載したハイテクモデルだが、スイートスポットが広い。それゆえ、誰にでも奨めることができるクルマに仕立てられていると感じられたのであった。(文:こもだきよし/Motor Magazine 2005年6月号より)

BMW 330i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1440mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:直6DOHC
●排気量:2996cc
●最高出力:250ps/6600rpm
●最大トルク:300Nm/2500-4000rp
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●車両価格:625万円(2005年当時)

BMW 320i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1425mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1995cc
●最高出力:150ps/6200rpm
●最大トルク:200Nm/3600rpm
●トランスミッション:6速AT(6速MTも設定)
●駆動方式:FR
●車両価格:399万円(2005年当時)



【ヒットの法則31】ライバルと比較してわかった5代目E90型BMW 3シリーズの真価

2005年に登場した5代目E90型BMW 3シリーズはプレミアムDセグメント市場に大きなインパクトを与えている。3シリーズのフルモデルチェンジに合わせたかのように同じ年2005年にアウディA4が新世代に進化、メルセデス・ベンツCクラスも2004年に大幅な改良を行なっている。5代目E90型BMW 3シリーズの試乗レポート第3弾は、ライバルとなるであろうA4、Cクラスと比較しながら分析している。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年6月号より。タイトル写真は320iと330i)

「攻め」のために重ねた周到な準備が実を結ぶ
それにしても驚かされるのは、最近のBMWの、ニューモデルが発表されてから日本へ導入されるまでのタイムラグの小ささである。それは、つい先日発表されたばかりの新型3シリーズでも、例外ではなかった。何と4月12日に正式発表が行なわれ、早くも日本の路上を走り出すこととなったのだ。

今回は320i、330iの2台に、直接のライバルとなるメルセデス・ベンツC230コンプレッサーアバンギャルドと、アウディA4 2.0 TFSIクワトロの2台を加えた計4台にて、2泊3日の長距離比較テストを敢行した。方々から伝えられている極めて高い評価が、日本の環境においても当てはまるのか。気になる使い勝手はどうなのかを徹底的に見極めてみようというのが、その主題である。

早速、走りの印象をと言いたいところだが、その前にまずは改めてじっくりと、クルマ全体を見回すことから始めたいと思う。

これまで伝えられているように、新型3シリーズは先代E46よりボディサイズをさらに拡大。特に全幅は1815mmにまでなった。北米ではまったく問題ないサイズだろうし、どうもドイツ人を始めヨーロッパの人々も全幅にはあまり頓着していない様子。しかし日本では、それが使い勝手に与える影響は小さくないはずだ。走り出す前に、まずここを見極めておくのは、やはり必要なことだろう。

初対面の印象は、やはりと言おうか、率直に言って「大きくなったなぁ」というものだった。ただし、それは実際にボディが拡大された以上に、そこかしこにある「大きく見せる要素」によるところも小さくないと気付く。平滑な面でマッシブに盛り上がったボンネットや、ボリューム感のあるフロントフェンダー、サイドの彫りの深いキャラクターラインとその前後の複雑な面構成等々の肉感的な造形が、サイズ以上の存在感を醸し出しているのだ。

7シリーズやZ4、あるいは5シリーズの衝撃からするとコンサバだと言われていたし、事前に公開された写真を見る限は僕自身もそうかなと思っていたエクステリアだが、実物は十分にアグレッシブなものだったのである。

さらに見事なのは、それと同時に普遍的な3シリーズらしさもしっかり継承していることだ。ロングノーズのプロポーションやキャビンの造形などが、まさにそれに当たる。唯一、個人的にはテールランプの形状を含めたリアまわりはやや煩雑とも思うが、それでもひと目で3シリーズだとわかる仕上がりであることは間違いない。

新型3シリーズを見た後では、A4はまるで好対照と思えるほどクリーンに映る。よりエモーショナルなデザインを指向してほとんどのボディパネルを改めてきたのにもかかわらず、ディテールだけでなくすべての面で「攻め」のデザインを採用してきた3シリーズと較べると、相対的にはまだまだ大人しく見えるのだ。でも、それは決してネガではない。輸入車の購買層が、必ずしも押しの強さを求める人ばかりではないはずだからだ。

この2台と並べると、Cクラスは小さくすら見えてしまうのが正直なところ。けれど、このサイズが日本の道にぴったりなのも、また確かだ。

実はテスト中、3シリーズが予約したホテルの建物付属駐車場に入れず、離れた場所の機械式駐車場に回されるという事態に遭遇した。それだけで断定はできないが、ここ日本ではやはり使い勝手の良いサイズの限度を逸脱しつつあるのは事実だろう。

全幅1800mmまでしか許容しない駐車場でも、ギリギリ入れられるところは少なくないと思うが、たとえば家族で使うクルマなどとしては、それでは困る場合も多々あるはずだ。

実際に乗り込むと、5シリーズと似た雰囲気の新型3シリーズの運転席まわりは、サイズアップ分ほど広くは感じない。しかし、まあそれも3シリーズらしいと言えるのかもしれない。実際、走らせてみても四隅に手が届く感じは残っている。

一方、後席は明らかに広くなった。座面長はさほど変わらないが、足元や膝の前の余裕が増している。肩まわりも窮屈な感じはなく、なかなか快適と言える。

しかし、この点でもっとも健闘しているのはCクラスだ。室内幅には、3シリーズとの全幅の分ほどの差はないし、後席も十分なサイズで足元の広さはほぼ3シリーズと変わらない。同じFRレイアウトでも、Cクラスのエンジンは最大でV8。パッケージングの効率はやはり優れているのである。

相変わらずクオリティの高さでは際立つA4だが、室内の広さの点では逆に縦置きFFの効率の悪さがもろに出てしまった。後席は足元が狭く、シート自体も小ぶり。ただしトランクルームは逆に広くて、容量は460Lある。

ちなみに新型3シリーズも同じく460L、Cクラスは430Lとなる。いずれもクラス平均値を上回っているのはさすがと言えるだろう。

BMWらしさとは何か、ライバルとの明確な差
おおよその感じが掴めたところで、いよいよその走りを味わってみる。まず乗り込んだのは320iだ。

直径360mmという小径のステアリングは中立付近がやや重めで手応えもやや弾性感があり、スッキリとした軽さの中に抜群の精度感を味わわせてくれた先代と較べると、やや繊細さを欠く感がある。ただし、操作系すべてのバランスが取れているため、重さ自体は程なくして気にならなくなる。

それにしても驚かされるのはボディの比類無い剛性感だ。サスペンションはダンピングこそ強力ながら基本的にはソフトな設定。ランフラットタイヤも、銘柄によって違うのだろうが少なくとも試乗車が履いていたミシュランはサイドウォールがしなやかで、乗り心地はなかなか良い。通常のタイヤに較べれば重くドタッとした感は依然として残るものの、屈強なボディのおかげでショックはすべてバネ下で収められてしまう。街中での乗り心地は、十分に快適と評せるものだ。

しかし高速道路では、うねりや段差を乗り越えた際に、そのサイドウォールがたわんで戻るかのようにブワンと煽られることもあった。特に波状路では、上下動が長く残る感があり、高速コーナーではそれがステアリングの正確性を若干損なっているようにも思う。重箱の隅を突くような話だが、こうした繊細な感覚こそが、皆がBMWに求めているもののはず。今後さらなる熟成が進むことを期待したい。

より輝いて見えたのは330iだ。前後225サイズの17インチホイールを履くシャシは適度に締め上げられ、おかげで操作のすべてに曖昧さを排したキレの良い操縦性を見せる。硬めではあってもスッキリ減衰する特性ゆえに、快適性も悪くはない。個人的には、むしろこちらの方が好みだった。

ハンドリングも大したものだ。ステアリングもアクセルも、あるいはブレーキまでも、レスポンスはシャープで正確。打てば響くとはこのことかというくらい、すべての操作に活き活きと反応するのに気を良くして、もっともっと攻め立てたくなる。

特筆すべきは6気筒モデルにオプションとなるアクティブステアリングの熟成ぶりで、改良されたとは言え5シリーズではまだ残る操作上の違和感が、ほぼ完璧に解消されている。何も聞かされないまま乗って、しばらくはアクティブステアリン付きだと気づかなかったのは本当の話。ワインディングに入り、やっとそれとわかったほどだ。3シリーズ程度のサイズや重量なら不要な気もする反面、この出来なら積極的に選びたくもなる。後述するように、キビキビ感のみならず直進性にも大いに貢献するシステムだけに、これは相当悩むポイントとなりうる。

ただし、ノーマルステアリング車も含めて、E46型と明らかに異なるのは、単に曲がりたがるばかりでなく、懐深い安定感も備わっているところである。

相当な大舵角までリニアに反応するフロントに、リアがどこまでも追従して不意に路面を離すことがない。中立付近では何となく違和感があったステアリングフィールも、こうした場面ではしっくり馴染む。ボディは大きくなったのに、ハンドリングの一体感は先代モデルを上回るのではと思わせるほどだ。それでいて直進時だって、勝手に真っ直ぐ走るというほどではないものの、直進のために気を煩わされることもないという、BMWらしい「あの感じ」はしっかり守られている。

飛び抜けて落ち着いたハンドリングに躾けられているのがCクラスだ。そのステアリングはセンター付近でビシッと芯の通った感触を示し、直径375mmと大きめのステアリングホイールに軽く手を添えておくだけで見事なほどに直進していく。サスペンションも、縮み側はしなやかなのに、伸び側はしっかり減衰して、ゆっくり姿勢を戻していく特性とされ、快適かつフラット感も上々。このリラックスできる高速巡航性能は、依然としてクラス最良のレベルにあると言っていい。

3シリーズも、オプションのアクティブステアリング付きならシャシ性能的にはこの領域に相当にじり寄っていると言えるが、Cクラスと較べるとまだ外乱に進路を影響されやすいなど、荒っぽさは残る。無論、それは意図的にでもあるのだが。

A4 2.0 TFSI クワトロも、高速性能は文句ない。一番の要因は、言うまでもなくフルタイム4WDのクワトロ。特に意識しなくても、クルマが真っ直ぐ走っている。しかも、その特性は条件が悪くなるほどに光る。

この優れた土台を活かして、サスペンションは操舵レスポンスを重視した設定になっている。サーボトロニックの採用で特に低速時は極端に軽くなり、それでいて掌に十分な路面感覚をもたらすステアリングともども、軽快なスポーティ感を演出。ワインディングで大いに楽しめるというタイプではないが、限界もつかみやすく、安心してペースを保つことができる。

ただし、スプリングに対してダンパーの減衰力が足りないのか、特に上下方向のうねりや段差へ過敏に反応するのは大きな弱点。乗り心地にも直進安定性にもマイナス要因となっている。これは先代でも指摘されていたことであり、またS4ではほとんど感じないのに、なぜ改善されないのだろうか。速度が高くなれば気にならなくはなるが、その快適と感じる速度域は、日本の法定速度の範囲を大きく超えてしまうのである。

ダイナミック特性と快適性を同時に向上させるという新型3シリーズの開発のテーマは、特に前者においては相当なハイレベルで達成されたと言える。反面、特に強調されている快適性については、E46型より明らかに良いとはまだ言い切れない。ただし、もっと距離を伸ばせばダンパーのフリクションも取れて、乗り味はマイルドになるはずだから、その経過を見極める必要はあるだろう。逆にハッキリと進化が感じられたのは静粛性で、特にロードノイズはグッと低減されている。

数値よりも感覚性能に重きを置くBMWの姿勢
今回集まった4台は、すべてエンジン形式が見事に分かれていた。唸らされるのは、こちらもそれぞれが明快なテイストなり世界観なりを持っていたこと。あるいはシャシ以上に、そのクルマの印象を左右するパワートレーンなだけに、この辺りはさすがプレミアムブランドだと感心させられた。その4つのパワートレーンの中から、独断でもっとも印象的だったものを選ぶとすれば、330iが積む直列6気筒の3Lバルブトロニックユニットということになる。

実は乗り込んだ当初は、回り方が硬くてトルク感も物足りないと思ったが、距離を重ねていくうちに、そのフィーリングは劇的に改善されていった。

まず驚いたのはピックアップの鋭さである。低回転域から、ひと踏みで大きなトルクがもたらされるのにまず驚く。さらに回していくと、充実した中回転域を過ぎて高回転へ差し掛かった辺りから、まるで鳴りの良いエレキギターを思いっ切りチョーキングさせたかのような、金属的でありながら泣きも効いている迫力あるサウンドを響かせ、一気に7000rpmのレブリミットにまで到達する。その過程は堪らない快感だ。従来のストレート6とは違う種類の回転感覚とサウンドだが、きっとこれも新たな魅力として、多くの人を虜にするに違いない。

では320iはと言えば、こちらも動力性能は十分に満足の行くレベルにある。車重のせいかセッティングが異なるせいか、トップエンドは以前に試乗した120iほど伸びないが、最後までスムーズさは失われず、気持ち良く回転を高めていく。

トルク特性もフラットで谷はなく、どこから踏んでも即座に欲しいだけの加速を得られる。そのドライバビリティの良さには新採用の6速ATも貢献している。キックダウンの際のギアのつながりは素早く、しかもショックは小さいから、走りは上質そのものである。となると、一層気になるのが6速MT仕様。おそらくはもっともっとレスポンスに富んだ走りを堪能できることだろう。

C230コンプレッサーは、本格的に過給が始まる前、アイドリング+αの領域での最初のひと踏みこそ、搭載するのが過給ユニットであることを意識させるが、そこから先は上から下まで1.8Lとは思えないほどトルクがぎっしり詰まっていて、ブン回そうなどとは思わせないが、リラックスした走りにも、ちょっとペースを上げたいという時にも、実に頼り甲斐がある。

先代の1.8Lでは同じような雰囲気だったA4のターボユニットだが、直噴のTFSIへと進化した2Lは、その優れた柔軟性はそのままに、いかにもターボらしく回すほどにパワーが二次曲線的に盛り上がる、楽しめる特性をも併せ持つことに成功している。

6速ATにブリッピング、つまりシフトダウン時に回転合わせのための空吹かしを入れる機構まで備わることもあって、走りのキレ味はなかなかのものだ。2000rpm以下の領域でボーッという排気音がこもりがちになるのは減点材料だが、これもまた紛れもなくスポーティユニットと呼べる仕上りを見せていると言えるだろう。

ハンドリングにしてもそうだが、この3ブランドのエンジンを含むパワートレーンについての考え方は、まるで異なっている。

その中でBMWが、数値ばかりを追うのではなくリニアなレスポンスやパワー感といった「感覚性能」に、より重きを置いているのは最新ラインナップでも変わりない。率直に言ってバルブトロニックを最初に用いた先代318iの2Lユニットは、高効率性の陰でそうした味の部分がやや薄まってしまった感はあった。しかし1シリーズへの搭載を経て熟成が進んだ2Lも、そしていよいよバルブトロニックを採用した最新のストレート6も、その点では、もはや一切の不満を感じさせないものに仕上がっている。

特にBMWのストレート6に対する過剰とも言える期待にしっかり応えつつ、新たな歓びをも提示した330iの3Lユニットには、すっかり心酔させられてしまったというのが正直なところだ。

そもそも3シリーズが属する欧州Dセグメントは、駆動方式もエンジン形式もバラエティに富んだ個性的なモデルが多数揃うカテゴリーだ。その中で新型3シリーズは、さすがベンチマークらしく威風堂々、基本コンセプトにいささかのブレも感じさせることなく、実に3シリーズらしい形で進化を遂げたといえる。しかし、それは単純に冒険を避けたということとは違う。

今回連れ出したCクラスやA4のように、それぞれのアプローチでその牙を突き崩さんとするライバル達に取り囲まれる中では、守りに入ったら負け。3シリーズは貪欲なまでにそのコンセプトを突き詰める「攻め」の姿勢を貫いている。それはエクステリアデザインに何より顕著だし、フットワークにしろエンジンにしろそうだ。従来同様という部分はなく、すべてにおいて積極的なチャレンジが行なわれている。

見事なのは、それでいて紛れもなくこれぞ3シリーズと納得させるアイデンティティの継承も確実に行なわれていることだ。あるいは見て乗って、最初は面喰らうかもしれないが、きっとすぐに、やはりこれは3シリーズだと誰もが納得するに違いないということは、密度の濃いロングドライブでその真価を深く味わってきた僕が太鼓判を押す。

何しろ、2泊3日で1200kmあまりという普段ならお腹一杯になるような距離を走って、それでもなお、まだまだ乗り足りないとすら思わせるクルマだったと言えば、僕が言いたいことを、きっと理解していただけるのではないかと思う。(文:島下泰久/Motor Magazine 2005年6月号より)

BMW 320i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1425mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1995cc
●最高出力:150ps/6200rpm
●最大トルク:200Nm/3600rpm
●トランスミッション:6速AT(6速MTも設定)
●駆動方式:FR
●車両価格:399万円(2005年当時)

BMW 330i(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4525×1815×1440mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:直6DOHC
●排気量:2996cc
●最高出力:250ps/6600rpm
●最大トルク:300Nm/2500-4000rp
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●車両価格:625万円(2005年当時)
Posted at 2019/10/05 00:47:54 | コメント(0) | トラックバック(1) | BMW | 日記

プロフィール

「@うーさー トランクに切れ込み入っていて車体にウイングの足を残しながら外れてくれます(開くって表現はしなくなります)」
何シテル?   06/22 22:42
初めまして。 インプレッサG4に代替を致しました~ 自分色に染めて行こうと思います 燃費を気にする割にアクセル踏んじゃうんですよ~ バトンに関し...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

リンク・クリップ

FrogDrive S660用リアダクトフレーム取り付けその1 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/11/29 15:26:19
ポケモンGO攻略まとめ  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/08/12 02:23:37
 
マギレコ攻略Wiki 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/08/12 02:22:57
 

愛車一覧

スバル インプレッサ G4 スバル インプレッサ G4
初の新車に代替をいたしました~ ターボからNAになりましたが、インプレッサはインプレッサ ...
スバル インプレッサハードトップセダン スバル インプレッサハードトップセダン
GC6を自らの事故で失った後、次の愛機を探している所コイツが浮上しました。 車重は10 ...
スバル インプレッサハードトップセダン スバル インプレッサハードトップセダン
初のマイカーです。NAという事とコズミックブルーマイカって色なのであまり回りにいない車な ...
スバル BRZ スバル BRZ
兄貴の増車なんですが、いじる許可を貰っているので気ままに弄り回します。
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation