2020年07月10日
カッコイイ芝刈り機が爆誕!? 電気×4WDを誇る新型自動芝刈り機「グリーンパト」をNEXCO東日本が導入
■EV×4WDの自動芝刈り機が蓮田サービスエリアに導入!?
NEXCO東日本は、東北自動車道の蓮田SA(上り線)に、2020年7月6日から自動芝刈り機「グリーンパト」を導入したことを発表。今後はサービスエリア内にある園地の芝刈りを担当するとしていますが、グリーンパトとは、どのようなモデルなのでしょうか。
蓮田SA(上り線)は2019年7月にリニューアルされ、駐車場の収容台数が小型車352台、大型車127台と大幅に増加したほか、大規模化された商業施設や防災拠点機能も兼ね備えた、東日本最大級のサービスエリアです。
蓮田SAでは、この広い敷地の管理維持コストを削減するためにロボット化を進めており、2020年1月にはトイレに自動床面洗浄機が導入されました。
今回、導入されるグリーンパトは、黄色い車体に赤白のバンパーという配色で、高速道路のパトロールカーをイメージさせるデザインとなり、車体には蓮田市のマスコットキャラクター「はすぴぃ」が描かれています。
グリーンパトの動力は電気で、約2時間に1回、園地内の充電ステーションに自動で戻って充電します。4WDのため起伏ある斜面の芝刈りも可能であるほか、後輪操舵で小回りが利きます。また、雨天の作業も問題ありません。
園地にはガイドワイヤーが埋設されており、車道などへの逸脱を防ぐほか、障害物を検知すると自動的に方向転換します。車体を持ち上げると芝を刈るブレードの回転が停止するなどの安全面の配慮もなされています。
さらに、車体にGPSを搭載しており、作業範囲をマッピングして芝の刈り残しがないよう調整できるほか、スマートフォンで遠隔操作も可能です。
毎日少しずつ芝を刈るのですが、刈り取った芝はその場に放置して問題ない量だといいます。
グリーンパトの導入により、芝刈りの自動化だけでなく芝を廃棄するコストを減らせるほか、作業員の怪我や熱中症対策にも繋がることが期待されています。
NEXCO東日本は、今後の運用について「管理のしやすさから8時から17時の稼働をベースに、作業状況を見ながら設定していく」といいます。
今回、グリーンパト導入を記念した発進式で、NEXCO東日本 加須管理事務所長の竹内文彦氏は次のように述べています。
「蓮田SA(上り線)は、東日本最大級のサービスエリアで施設が広く、維持管理の効率化を目指して、ロボット化をすすめています。
夏に向けて芝が長く伸びてきますが、お客さまに快適に散策していただくため、グリーンパトが活躍するとともに、蓮田SAの新しいシンボルとして親しまれることを願っています」
また、埼玉県蓮田市の中野和信市長は次のように述べています。
「グリーンパトというすばらしいスタッフに、強力な活動をしていただけると思っております。また、スマートインターチェンジの工事もまもなく始まります」
※ ※ ※
新型コロナウィルス感染症対策によって新しい生活様式が求められるなかでは、自動で動くロボットたちの活躍がいっそう求められるかもしれません。
Posted at 2020/07/10 23:23:58 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年07月10日
海の安全を守るフォレスターがカッコいい! SUBARUが日本ライフセービング協会に車両を提供
事故ゼロを目指し12台のスバル車を提供!
SUBARUは日本ライフセービング協会(JLA)の「水辺の事故ゼロ」を目指す活動をサポートするため、「SUBARUライフセーバーカー」としてフォレスターなど計12台を提供。2020年7月8日(水)に東京都・エビススバルビルにて贈呈式が行われた。
会場には同席したライフセーバーの方のユニフォームと同色のラッピングが施されたフォレスターが鎮座。これからJLAとともに活動していくこの車両からは、どこか頼もしさが感じられた。
SUBARU常務執行役員の佐藤洋一さんは車両提供の理由について「JLAの取り組みは2030年までに死亡事故ゼロを目指すSUBARUの理念と共通する」と話した。
JLAは日頃より全国の海や川、湖で水難事故の防止や人命救助などに取り組んでいる。今夏は新型コロナウイルスの影響で海水浴場の開設が見送りになる地域もあるが、JLAはそれらの海岸でも活動をしていくという。
今回提供されるクルマは2020年7月から8月の間、神奈川県、千葉県、静岡県の海岸でレスキューボード、AED、救急箱などの救助機材を積み込んだライフセーバーの本部として使用されるほか、救護用水上バイクの牽引、救急時の救護所などさまざまな用途で使用される予定だ。
JLA理事長の入谷拓哉さんは「今年の夏はSUBARUの協力を得ながら、『安心と愉しさ』を届けられるよう活動していきたい」と語った。
航空機メーカーをルーツとし、人の命を守ることを最重要視して車両を開発してきたSUBARUのクルマがこの夏、海の命を守るために奮闘する。
スバルが日本ライフセービング協会に「ライフセーバーカー」を提供。神奈川・千葉・静岡の海岸で活動予定
スバルは2020年7月9日、日本ライフセービング協会(JLA)が実施する「水辺の事故ゼロ」を目指す活動をサポートするため「スバル ライフセーバーカー」を提供したと発表した。
JLAは普段から「水辺の事故ゼロ」に向けて、全国の海やプールなどの水辺の事故防止・人命救助などの活動に取り組んでいる。今夏は新型コロナウイルス感染症の影響で、海水浴場の開設が見送りとなる地域もあるが、JLAはそれら海水浴場が開設されない海岸でも「水辺の事故ゼロ」を目指して活動する。
今回スバルは「スバル ライフセーバーカー」として、フォレスター、XV、レヴォーグを計12台(スバルより11台、販売会社の神奈川スバルより1台)をJLAに提供。車両は2020年7月から8月の間、神奈川県・千葉県・静岡県の海水浴場が開設されない海岸で、レスキューボートやAED、救急箱などの救助機材を積み込んだ移動可能なライフセーバーの本部として使用される。また、救護用水上バイクのけん引や緊急時の救護所などさまざまな用途でも使われる予定。
2020年7月8日にはスバル本社にて「車両引き渡し式」を実施。スバルの佐藤洋一常務執行役員から、JLAの入谷拓哉理事長へ、キーが手渡された。
スバルはJLAの「水辺の事故ゼロ」を目指す活動への協力を通じて、海の安全に貢献していく。
日本ライスセービング協会ホームページ
https://jla-lifesaving.or.jp/
スバル
https://www.subaru.jp
ウィズコロナでも海辺の事故ゼロへ…スバル、海岸パトロールに フォレスター など貸与
スバル(SUBARU)は8日、日本ライフセービング協会に12台の車両を貸し出すことを発表し、車両の贈呈式を行った。
提供される車両は『フォレスター』など計12台。内訳はフォレスター9台のほか、『XV』2台、『レヴォーグ』1台となっている。貸与される「ライフセーバーカー」の活動エリアは、神奈川県、千葉県、静岡県の3県。このうち神奈川県は自治体の要請を受け、閉鎖中の海水浴場などのパトロールを強化するために利用されるという(日本ライフセービング協会の入谷拓哉理事長)。
今年の夏は新型コロナウイルスの影響で、ほとんどの海水浴場が閉鎖となる。海の家やライフセーバーの拠点なども設置されないが、それで海の事故がなくなるわけではない。むしろ、監視がなくなる分、海岸が無法地帯になる可能性もある。ライフセーバーカーは、レスキューボード・ファーストエイドキット・AEDその他を積載し、パトロールをしながら緊急時の救護拠点としても機能させる予定。他にも、水上バイクの牽引、救護者の移送、物資輸送にも使われる。移動基地兼第一介入車両(フィールド競技ではFIV:First Intervention Vehicle)としての機能も担う。
千葉や神奈川は、県境総延長のうち6割以上を海岸線が占める。海水浴場も多く、活動範囲は広い。たとえば神奈川県の場合、同協会メンバーが活動している海水浴場だけで20か所ある。東京湾側の三浦海岸から相模湾側は横須賀長浜、葉山町森戸海岸、鎌倉由比ヶ浜、片瀬・鵠沼、大磯、湯河原まで渡る。移動拠点としては機動力が問われるところだ。
日本ライフセービング協会 スーパーバイザー 飯沼誠司氏は「自分も普段はスバル車に乗っている。スバル車の走破性はもとより、居住性は救護者の搬送にも活用可能」という。
スバルは「ライフセーバー協会の海辺の事故ゼロという目標は、2030年死亡事故ゼロに取り組むスバルの理念にも共通する」(常務執行役員 国内営業本部長 佐藤洋一)とし、今回の車両提供に至った経緯を説明する。
海水浴場が閉鎖だからといって、ライフセーバーの活動が休止できるわけではない。今年の夏は、このカラーリングの車両を見たら陰ながら応援したい。
「水辺の事故ゼロ」に貢献! スバルがJLAに「ライフセーバーカー」を提供
「スバル・フォレスター」など12台が神奈川、千葉、静岡の海岸で活躍
スバルは、公益財団法人の日本ライフセービング協会(JLA)が実施する「水辺の事故ゼロ」をめざす活動をサポート。「スバル・ライフセーバーカー」を提供している。
JLAは、普段から「水辺の事故ゼロ」に向け全国の海やプールなどの水辺の事故防止・人命救助などの活動に取り組んでいる。今年の夏は新型コロナウイルス感染症の影響で、海水浴場の開設が見送りになる地域もあるがJLAはそれら海水浴場が開設されていない海岸でも水辺の事故ゼロをめざして活動するという。
今回スバルが提供する「スバル・ライフセーバーカー」(フォレスターなど計12台)は、2020年7月から8月の間、神奈川県・千葉県・静岡県の海水浴場が開設されていない海岸でレスキューボード・AED・救急箱などの救助機材を積み込んだ移動可能なライフセーバーの本部として使用。また、救護用水上バイクの牽引や緊急時の救護所といったさまざまな用途で使用される予定となっている。
2020年7月8日には、スバル本社で「車両引き渡し式」を開催。常務執行役員の佐藤洋一氏からJLAの入谷拓哉理事長へキーが手渡されている。
日本ライフセービング協会ホームページ https://jla-lifesaving.or.jp/
Posted at 2020/07/10 23:14:39 | |
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富士重工 | 日記
2020年07月10日
雨が降ったら見づらい!? セダンのリアワイパー なぜ激減しているのか
まだ梅雨明けしていない地域も多い日本列島、車のワイパーのお世話になる機会も多い。
多くの車には、前後ともにワイパーがついているのだが、実はセダン/クーペタイプのモデルには、「リアワイパーが付いていない車種」がある。
一昔前に比べるとそもそもセダン&クーペ自体が減っているのだが、それを差し引いても近年、リアワイパーの付いたセダンやクーペを目にする機会は激減しているという。
リアワイパー付のセダン&クーペはなぜ少なくなったのか? そして現在でも付いているモデルは?
文:永田恵一、写真:スバル、トヨタ
【画像ギャラリー】日本の国民車 カローラ/カローラスポーツ/カローラツーリングをみる
日本車の現行車でリアワイパーが付くセダン&クーペはどのくらいある?
まずは、国産メーカー各社のセダン&クーペでリアワイパーが付いているモデルを調べてみた。以下がその一覧だ。
【トヨタ】
・プレミオ&アリオン/寒冷地仕様車には標準装備
・カローラ、カローラアクシオ/寒冷地仕様車にメーカーオプション設定あり(各1万5400円)
【ホンダ】
・グレイス/4WDに標準装備(生産終了直前のため、好みの仕様が選べるかは不明)
【スバル】
・インプレッサG4、WRX S4、レガシィB4(※受注受付終了のため在庫のみ)/全グレード標準装備
インプレッサG4の全グレードにリアワイパーがついている
このように非常に少なかった。リアワイパーの設定があるセダン&クーペを見ると「雪国での使用を重視したクルマ」という傾向が感じられる。
なぜリアワイパーが付くセダン&クーペは少ない?
カローラとカローラアクシオの寒冷地仕様車に付けられるリアワイパーの価格は、1万5400円とそれほど高くない。
標準装備にすればもっと安くなりそうなだけに「なぜリアワイパーが付くセダン&クーペが少ないのだろう」という考えもわからなくはない。
標準ではリアワイパーが付かないカローラ。オプションで装着が可能となる
しかし、調べてみるとセダン&クーペにリアワイパーが付かない納得できる理由もそれなりにある。以下、いくつか挙げてみたい。
(1)セダンのリアウィンドウは水滴が流れやすい
理由としてはセダンのリアウィンドウは比較的寝ているのに加え、走行中の空気の流れもスムースなため、リアウィンドウに当たった走行風も含めると水滴が流れやすく、水滴により見にくくなりにくい。
(2)泥によってリアウィンドウが汚れにくい
ハッチバックなどの2BOXに分類されるクルマはリアオーバーハングが短く後輪とリアウィンドウが近いため、後輪が跳ね上げた泥でリアウィンドウが汚れやすい。
それもあって、リアワイパーの必要性は高く、標準装備となっている比率も非常に高い。
それに対しセダン&クーペは独立したラゲッジスペースがある3BOXだけに、リアオーバーハングがそれなりに確保されており後輪とリアウィンドウも遠いため、後輪が跳ね上げた泥による後方視界の悪化を防ぐためにリアワイパーを付ける必要性は薄い。
カローラスポーツのリアワイパー。セダン系はオプションとなるが、2BOXハッチバックの同車はもちろん標準装備だ
(3)リアワイパー装着による空力性能の悪化
クルマの空力に精通した方によると「リアワイパーが付くことによる空力性能の悪化は小さくない」というデメリットもあるという。
(4)ラゲッジスペースの上下方向が若干ながら狭くなる
セダン&クーペにリアワイパーを付けた場合モーターなどはラゲッジスペース最上部に付くため、若干にせよラゲッジスペースをフルに使った際の容量はスポイルされる。
こうしたセダン&クーペの優位性とコストを含めたリアワイパー装着よるデメリットを総合して、スバル車をはじめとした雪道での使用を重視したセダン&クーペ以外はリアワイパー非装着を基本としているのだろう。
確かに筆者が20年少々で20台近く乗り継いだクルマの中にはリアワイパーの有無も含め何台かセダン&クーペもあったが、「リアワイパーはあった方がいいけど、なくても大きな不便はない」というのが総合的な印象だ。
しかし、それが2代目以降のプリウスや現行シビックハッチバックのような5ドアセダンになると(1)と(2)の不利が出てくるようで、5ドアセダンを2BOXカーと3BOXカーのボーダーラインとするようにリアワイパー装着率が一気に向上する。
現行型プリウスにはリアワイパーが装着されている
リアワイパーは「後付け」できるのか?
アフターパーツのリアワイパーというものは筆者が探した範囲では見つけられなかった。
考えてみるとリアワイパー付のクルマは、リアワイパーを付ける穴があるため非装着車とはリアウィンドウ自体異なり、モーターなどのユニットの取り付けや配線関係も必要になるため、それも当然だ。
可能性があるとすればカタログにリアワイパー付がある車種なら、中古品も含めリアワイパーに関係するパーツをゴッソリ移植することだが、それには大きな費用と手間が掛かるため非現実的だ。
そのためリアワイパー付のクルマが欲しいなら新車、中古車とも最初から付いたクルマを買うか、リアワイパー付がないならガラスにコーティングをして後方視界を向上させるというのが現実的な方法となるだろう。
Posted at 2020/07/10 23:10:58 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年07月10日
2億円オーバーか!? 世界にわずか11台のみしかない「ミウラ」とは?
■大人気「ミウラ」に真打登場!
英国コヴェントリーを本拠とするとともに、その名のとおりシルバーストーン・サーキットにおいても、しばしば自国のエンスージアスト向けに大規模オークションをおこなってきた「シルバーストーン・オークション」社は、2020年8月1日よりオンライン限定のオークション「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」を開催することになった。
新型コロナウィルス禍によって、変動期を迎えてしまった現在のクラシックカー・マーケット。しかし、以前から人気の高かったランボルギーニ「ミウラ」はオンライン化されたオークションでも変わらない人気を博してきたが、このシルバーストン・クラシックではミウラのなかでも特に人気の高い「P400SV」が出品されることになっているのだ。
●マーケット価値が最も高いミウラ
先ごろRMサザビーズ社が開催したオンライン限定オークション「THE EUROPEAN SALE featuring THE PETITJEAN COLLECTION」にて、1968年型「P400ミウラ」が出品された。
70万から80万ユーロというエスティメート(推定落札価格)に対して、手数料込みで71万5000ユーロ(約8716万円)という価格で落札されたことは、VAGUEでもお伝えしたとおりだ。
クラシックカー・マーケットの崩壊も噂された新型コロナ禍の真っただ中にあって、なかなかの健闘だったのは間違いないものの、それでも近年「億超え」が当たり前のようなイメージもあったミウラとしては、ちょっと安価では? と思われる向きもあるだろう。
この価格に至った要因としては、出品されたP400ミウラが旧オーナーの博物館構想に基づいて、長らく不動のままコレクションされていたことから、特に機関部のコンディションに不安があったことは否めない。しかし、それ以上に歴代ミウラのなかでは現況のマーケット価格が比較的リーズナブルに推移しているP400であったことが、最大の理由と思われる。
一方、今回のオークションに出品されるのは、時には3億円近い価格で取り引きされる事例もあったP400SVなのだから、業界の注目を集めるのは当然ともいえるのだ。
1966年に正式デビューを果たしたランボルギーニP400ミウラは、2年後の1968年にはV12エンジンを350psから370psにスープアップするとともに、細部をブラッシュアップした「P400S」へと進化する。この「S」は「極端な」を意味するイタリア語「Spinto」の頭文字といわれる。
そして1971年、ミウラの最終進化形として登場したP400SVは、Spintoに「速い」を意味する「Veloce(ヴェローチェ)」を組み合わせた頭文字「SV」が授けられた高性能版。
パッと見ただけの印象では、リトラクタブル式ヘッドライトの特徴的な「まつ毛」が廃止されたくらいの違いにしか見えないのだが、まずV12エンジンは、ネーミングに相応しく385psまでパワーアップされた。
またシャシにも手が加えられ、サスペンションのロワアームは剛性アップのためか、P400SまでのA字型から平行四辺形に近いかたちに変更。アーム長そのものも38mm延長された。またリアホイールは、オフセットを28mm拡大するととともにリムもワイド化されたことも相まって、後輪のトレッドはP400Sミウラから約100mm増の1514mmとなった。
そしてこのホイールとタイヤを収めるため、リアフェンダーも豊満な意匠に拡幅されたことが、P400SVのエクステリアにおける2つ目の特徴となったのだ。
さらに、設計者のジャンパオロ・ダラーラがBMCミニから着想したとされる、エンジンとトランスミッションのオイル潤滑を一体化することで、コンパクト化を図るというP400/P400S時代の潤滑システムは、P400SV後期の94台限定ながら、幻のスペチアーレ「イオタ」での実験成果を生かしてセパレート化されるなど、ブラッシュアップの範囲は多岐にわたるものであった。
■たった11台という右ハンドル仕様
今回「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」に出品されるミウラP400SVは、ミウラP400SVとしてもシリーズ終盤にあたる1972年型。ミウラ3世代のなかでも飛びぬけて完成度が高いといわれるとともに、現在のクラシックカー・マーケットでは最も価値が高いとされる時期の1台である。
●右ハンドルの超レアな一台
新型コロナ禍以前、2億円オーバーで取り引きされたミウラの多くがP400SVであったことは、良く知られている。その理由として、全シリーズ通算で762台(ほかに諸説あり)のミウラが生産されたうち、P400SVは150台(シルバーストーン・オークションは「147台」と表記)のみという希少性も無視はできまい。
でも、P400SVのマーケット評価を高めているのは、やはり「ちゃんと乗れるミウラ」ないしは「維持しやすいミウラ」であることが重要な要因となっていると見るべきだろう。
この個体を含む、SV後期の94台では、エンジン/トランスミッションの潤滑系が分離され、機関部の信頼性が大幅に増したこと、初期モデルでは不安定と評価されたというハンドリングも、サスペンションの強化でスタビリティを増したことは、画期的であるがゆえに扱い難かったミウラでは、とても大きなプラス要素となる。
もちろんピシっと仕上げられた車両に限ってのことだが、ミウラはP400SVになって、初めて完成の域に到達したともいわれているのだ。
加えて今回の出品車両は、モデルによってはマイナス評価となることもある右ハンドル車なのだが、ことミウラP400SVについては、150台中わずか11台という生産台数がかえって希少価値を高めると評価される可能性も高い。
「シルバーストーン・オークション」社の用意したWEBカタログの写真を見る限りでは、エクステリア/インテリア、そしてメカニカルパートのコンディションは非常に美しい。また、特に望ましいとされるリミテッド・スリップ・デフやエア・コンディショナーなどの純正オプションが満載されていることも、価格を上昇させる要因となるだろう。
さらに、1972年3月31日に完成し、この年の末ないしは1973年初頭に当時のオーストラリア・シドニーのランボルギーニ正規ディーラーが、国内の有名な愛好家に販売したことを皮切りに、現在に至るまでの来歴がすべて判明していることも、オークションの入札希望者には間違いなく好意的に判断されよう。
「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」の入札期間は、8月1から2日の2日間のみで、スタート早々から入札合戦になると思われる。
エスティメート(推定落札価格)は公表されていないものの、おそらくはスタート価格から日本円換算でいうところの「億超え」は優に達成し、入札の進行次第では、新型コロナ以前の通例と同じく2億円前後までつり上がることは、現状のプレビュー段階でも充分に予想される。
オークション終了後のレポートを楽しみにされたし。
Posted at 2020/07/10 23:08:31 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年07月10日
「東名パワードがガチすぎる!」レース技術を投入したEJ20&25用の排気量アップキットがデビュー
東名パワードのEJ用ストローカーキットが超絶進化!
レースエンジン直系の高性能クランクを採用
日本が世界に誇るエンジンチューンのスペシャリスト“東名パワード”が、近年チカラを注いでいるのがスバルのEJエンジンだ。
同社では、これまでにターボ周りや動弁系など、様々な高性能エンジンパーツを送り出してきたが、ここにきてパワーチューニングの軸となるストローカーキットのモデルチェンジを敢行。2.2L仕様、2.5L仕様ともに令和に相応しいスペックへと深化させたのである。
このキットのコア技術は、新開発のクランクシャフトだ。鍛造ビレットの削り出しとしつつ、カウンターウエイトにはフルカウンター式を採用。なお、フルカウンター形状は高回転域での振動を減らせるという大きなメリットがある反面、デメリットも存在する。重量増加に伴うレスポンスの悪化や、メタルの負担増加だ。
そこで東名パワードは、カウンターウエイト部をレーシングエンジンに限りなく近いレベルまでシェイプアップ。エンジン屋らしいアプローチで、ハイレスポンスと高強度の両立を実現したのである。なお、ストローク量は79.0mmの設定だ。
そんな新設計クランクに、92.5φ鍛造ピストンとH断面コンロッドを組み合わせたものがEJ205&207エンジン用のEJ22キットだ。総排気量は2123cc、圧縮比は8.1:1が目安となる。
そしてEJ255&257エンジン対応のEJ25キットは、EJ22キットのコンロッド&クランクを使いつつピストンには0.25mmオーバーサイズの鍛造97.5φをセット。総排気量は2468cc、圧縮比の目安は8.3:1だ。
価格はどちらも39万8000円。購入後、すぐの組立作業が可能なコンロッドベアリング合わせ済みキットも41万8000円で用意されている。
EJ20の生産を終了した今、東名パワード製エンジンパーツの輝きは増すばかりだ。なにせ、日本を代表するエンジン屋が技術とプライドを賭けて生み出した究極のキットなのだから。
●問い合わせ:東名パワード TEL:042-795-8411
Posted at 2020/07/10 23:06:21 | |
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自動車業界あれこれ | 日記