2020年07月26日
【ヒットの法則296】ポルシェ 911 GT3 RSは公道で味わうことのできるレーシングカーだった
ポルシェを語る時、レースを抜きにすることはできない。ポルシェはその誕生以来、プライベートドライバーにリーズナブルな価格でレース参戦車両を提供してきたが、2006年には997型911でも「GT3 RS」を投入している。もちろんレース参戦を前提とした車両なのだが、それを一般道で誰にでも味わわせてしまうところがまた、ポルシェのポルシェたるゆえんでもある。今回は2007年に行ったこのGT3 RSの試乗の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2007年4月号より)
プライベート レーシングドライバーのためのRSシリーズ
ポルシェは、その誕生時点から「フォルクス・シュポルト(民衆スポーツ)」と呼ばれている。それゆえにその後のレーシングカーの作製にあたっては、もちろんホモロゲーションという規定はあったにせよ、自らのモータースポーツ参戦に際してプライベートドライバーに比較的リーズナブルな価格で同じレベルのレーシングスポーツカーを販売していた。
もっともよく知られているのがポルシェ904カレラGTSである。1963年から64年の間に生産されたこのミッドシップ・ポルシェは、日本GPで疾走して日本でもすっかり有名になった。そして1972年にはいわゆるナナサン・カレラ、911 2.7RSが発表され、1978年に911 3.0SC RSが登場した。
そしてこの辺りから業績不振もあってしばらくお休みがあり、1988年の964、そして1993年の993で空冷最後のRSが登場する。そして1999年に水冷996が発表され、このモデルをベースにRSの直系であるクラブスポーツ「GT3」が市場に送り込まれたのである。さらに2003年4月にはいよいよ「RS」の称号が与えられたGT3 RSが発表され、これで未来に向けてプライベート・レーシングドライバーのためのRSシリーズが継承されることが明らかになったのである。
今回、ロードインプレッションに借り出したのはこのRS直系のGT3 RS、ベースはもちろん最新の997である。エンジンはターボと同じベースのボア×ストローク100×76.4mmで総排気量は3600cc、最高出力415ps/7600rpm、最大トルク405Nm/5500rpmだ。
さて、シュツットガルトへ到着すると、いやな予感は的中した。これまでポルシェの高性能モデル、特にRSをテストする時に決まって雨が降ったり、ひどいときには雪までが降ったりすることもあった。そして今回はどんよりと曇った空から、いまにも雨が降り出しそうな勢いであった。
いつもは優しいポルシェの広報担当ミヒャエル・バウマン氏もさすがに「雨が降ったら貸し出しはできない」と、きっぱりと言っており、低く垂れ込めた雲を見上げながらキーを渡す時も、とても心配そう。「このカタチのまま返して欲しい」と冗談とも言えない冗談を発している。
しかし、やや救いというか、安心なのはこのクルマに乗るのが2度目だったこと。最初の予行演習ではドライで、かなりのインフォメーションは集っていた。なぜそんなにナーバスなのかといえば、このGT3 RSに装着されているタイヤを見ていただければわかる。フロント(235/35ZR19)、そしてリア(305/30ZR19)に装備されるミシュランのパイロットスポーツ・クラブのプロフィールは3本の浅い溝の他に、まるでネコが引っ掻いた痕のようなパターンしかない。しかも、この日の外気温度は8.5度だ。
案の定、ポルシェの駐車場を出たところですぐにズリッと来る。タイヤが暖まらないと、まるで泡だらけの銭湯の中を下駄で駆けているようだ。仕方ないので、午前中はスタジオでスタティックな撮影と観察に専念する。
GT3をベースにしたこのRSのもっとも大きな特徴は、ボディである。GT3がスタンダードカレラ、つまり後輪駆動ボディを使っているのに対して、このGT3 RSはカレラ4やターボなど4WDモデルと同じボディを使っている。そのためにリアが44mm広がっている。そしてこのワイドなリアには巨大な固定式カーボン製リアウイングがある。一見すると調整が可能なようだが、公道バージョンでは認可されないので一応ボルトで止まっている。
しかしこうした空力的付加物、そしてワイドになったボディの結果、空気抵抗はやや大きくなっており、Cd値はスタンダードGT3の0.29から0.30へとわずかに落ちている。また、このテスト車に装備されているのはオプションのPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)で、フロントが380mm、リアが350mm、共にドリルド・ベンチレーテッドタイプである。また黄色いキャリパーは強固なアルミ製のモノブロックタイプでフロントに各6個、リアには各4個のピストンを装備する。
巨大なリアウイングの効果で超高速では路面に張り付くよう
雨も上がり、撮影も済んだので、いよいよ出発である。後部にボディ同色のロールケージが張り巡らされた室内は、レザーとアルカンタラで真っ黒、もちろんリアシートも取り外されている。左右で24kgの軽量化に貢献しているレカロ製シートに身体を預け、シートベルトを締め上げると観念して出発直前のコクピットの観察を開始する。
リムの上部中央にテーピングしてあるバックスキンのステアリングホイールの向こう正面には8400rpmからレッドゾーンのタコメーター、その左が350km/hまでスケールの広がったスピードメーターが目に入る。
ふだん乗っている乗用車と較べると、まるで壁を押すような感じの重いクラッチペダルを踏み込み、左手でイングニッションキーを回すと、金属的なクランキングの後、グアーンとボクサーが目覚める。やや抵抗のある、それでいてなぜかメリハリのないシフトフィールを持つシフトレバーをローに押しこみ、スロットルペダルとクラッチペダルを慎重にシンクロさせる。一瞬クラッチの反発力に負けそうになりストールしそうになったので、スロットルを少し踏み込んで、蹴飛ばされるように発進、間もなく「次はクラッチミートをちゃんとしろよ」と警告されようにキャビンにはクラッチディスクの焼けた匂いが充満する。
しかし、その後は別に難しくはない。2速、3速と軽く流しながら、まるで洗濯板の上に座って階段を滑り下りるような硬さを我慢しながら目的の81号線へ向かう。シュツットガルトからスイスへ向かうアウトバーンは比較的空いており、速度制限が解除されている区間も長いのだ。前方が空いたのを見計らってスロットルを開くと、タコメーターの針はまるで風に吹き飛ばされたような勢いで上昇する。
キャビンの中は金属的なギアノイズとボクサーの爆発音で充満する。スタートから100km/hまではわずか4.2秒、ひと呼吸する間だ。そしてそのまま3速ヘシフトアップすると、8.5秒後には160km/h、またその4.8秒後には200km/hに達する。
実は、この頃になると路面からの突き上げは少なくなってくる。そしてメーター読みで300km/hは、特に緊張感なく何度か達することができた。フロントのリップスポイラー、そして巨大なリアウイングのお陰で、RSは路面に吸い付くように安定している。
もちろんこのスピードだと前方のクルマはすべて停止している、あるいはゆっくり移動しているように見えるので、すぐにブレーキに足が届く態勢でいなければならない。もっともポルシェのブレーキの制動力とそのがっしりした剛性感には定評があり、如何なるスピードからも安心してフルブレーキを掛けることができる。もちろん姿勢が乱れることなど皆無だ。
残念ながらこの日、計画していた山間路はまだ雨に濡れており、また落ち葉も多いので、ワインディングのインプレッションは諦めたが、後日のテストで驚くほどのコーナリング能力を確かめることができた。わずか34mm拡大されたリアトレッドだが、コーナリングフォースは凄まじく、バケットシートに収まっていても左足で強く身体を支えていないと、押し倒されそうになるほどだった。
このGT3 RSはポルシェのモータースポーツに対する一般ドライバーへの態度がよく現れている。購入ドライバーはそのままACO、FIA-GT、あるいはIMSAのイベントにすべて参加することができるようにホモロゲーションされ、さらに開催されるコースに合わせてシャシのアジャストも比較的簡単にできるようになっているのだ。
これらの内容を考えるとポルシェのロードゴーイングレーサーは、やはり多くの人たちに幅広くモータースポーツを楽しんでもらおうという考えに立っていることがよくわかる。サーキットに現れる多くのプライベーター達が、ポルシェを選んでいるのは単なる偶然ではないのだ。(文:木村好宏/Motor Magazine 2007年4月号より)
ポルシェ 911 GT3 RS 主要諸元
●全長×全幅×全高:4460×1852×1280mm
●ホイールベース:2360mm
●車両重量:1375kg (DIN)
●エンジン:対6DOHC
●排気量:3600cc
●最高出力:415ps/7600rpm
●最大トルク:405Nm/5500rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:RR
●最高速:310km/h
●0-100km/h加速:4.2秒
※欧州仕様
ポルシェ911 GT3 RSをニュルブルクリンクで試乗:前編。清水和夫が新コースでバトルを展開!【Playback GENROQ 2018】
Porsche 911 GT3 RS
ポルシェ911 GT3 RS
水平対向6気筒NAエンジンが生む9000rpmの旋律
ダウンサイズターボ化が進む911のラインナップにおいて頑にNAを貫くGT3。その最高峰であるRSが新たに生まれ変わった。4リッターのNAエンジンは歴代最高である520psを達成。そのパワフルさと速さ、そして9000rpmまで回りきるフラット6。現代のスーパースポーツカーとしては珍しいほどのピュアな快感がここにある。911シリーズきっての辛口モデルを、清水和夫と島下泰久が試乗インプレッション。本記事では清水和夫氏のレポートをお届けする。
「路面に吸い付くような安定感。最高のステージで鍛えた走りは本物だ」
昨年、ポルシェのモータースポーツ&GTカーの担当副社長であるフランク=シュテッフェン・ヴァリザー博士から聞いた話だが、GT2 RSがニュルブルクリンクのノルトシュライフェで出したタイム、6分47秒はコンピューターによるシミュレーションよりも速かったそうだ。
今回の主役であるGT3 RSはNAだから、絶対的なトルクはGT2 RSに敵わない。しかしGT3 RSの開発チームはシャシーを徹底的に煮詰めることで、7分前後のタイムで走れるだろうと予測していたという。991後期型GT3が7分12秒を叩き出していることもあり、希望的な意味もあったようだが、いざ実際のアタックでGT3 RSは何と6分56秒をマークしたのだ。
「ニュルブルクリンクGPコース(新コース)で試す」
その時のインカー動画を見たのだが、ケッセルヘン(Kesselchen)コーナーを過ぎたセクションでの走りには驚いた。ゆるく左に曲がった超高速コーナーで、どのマシンもスロットル全開で加速する。そしてその先にややタイトな左コーナーがあり、ここはプロドライバーでも思わず減速してしまうコーナーだ。GT3 RSは240km/h近いスピードが出ていたのだが、この左コーナーをスロットル全開でクリアしたのだ。新型GT3 RSが恐ろしいポテンシャルを持っていることは、この映像だけでも十分に理解できた。そのマシンを、いよいよニュルブルクリンクGPコース(新コース)で実際に試す機会が訪れたのだ。
GT3 RSに装着されるタイヤはミシュランとダンロップだが、開発スタッフによると、サーキットではミシュランが、オールラウンドではダンロップが最適らしい。ちなみに今回のテストカーはすべてミシュランの秘密兵器となる「パイロット・カップ2R」という、まだ未発表の最新タイヤを装着。これでGT3 RSでマイナス5秒、GT2 RSでマイナス3秒のタイム短縮が期待できるそうだ。つまり他のタイヤであれば6分56秒のタイムが約7分01秒、ということか・・・。
「インストラクターに追従する試乗は、実際はバトルのようなもの」
サーキット走行はカー・トゥ・カーの2台のカルガモ走行で行われる。インストラクターが運転するGT2 RSに私のGT3 RSが追従するという形式だが、実際はバトルのようなものなのだ。
いざコースインし、メインストレートから1コーナーに向けてブレーキング。ここは若干下りながらのフルブレーキだが、スマートフォンで計測すると1.4Gくらいを表示している。多少リヤ荷重が減るのだが、ブレーキングスタビリティはびくともしない。ブレーキローターはもちろんPCCBだが、初期制動も踏み込んでいったときのリニアな効き具合もほれぼれするほどだ。このブレーキ性能こそが、リヤエンジンの911が世界最速を誇れる理由ではないだろうか。続いて超タイトな右コーナーから連続するS字カーブをクリアする。加速が鋭いので、2速ギヤは要注意。簡単にリヤが滑るだろうと思いきや、意外にもよく粘る。グリップレベルは相当に高いようだ。
「180km/hのコーナリングでの挙動も実に安定している」
さて、ここからGPコースの見どころとなる、下りながらの中速コーナーをクリアし、ボトムに位置するヘアピンまで一気に下る。ドライビングに集中したいので、Dレンジで走る。シフトアップはPDK任せ、シフトダウンはパドルを使った。
ボトムのヘアピンでは2度目の2速ギヤの出番だ。バンクがついているので、早目にスロットルを開けられるのだが、その先には高速シケインが待ち受ける。3速で9000rpm近くまで回して4速にシフトアップ。そのタイミングでステアリングを切り込む。縁石をスムーズにカットし、最小限の舵角でクリア。サスペンションが上下に大きくストロークするが、挙動は乱れない。さすがニュルのオールドコースで鍛えたシャシー性能だ。冒頭に述べたオールドコースの240km/hのコーナリングとは絶対速度が異なるが、180km/hのコーナリングでの挙動も実に安定している。
「その実力は数字で表される以上に素晴らしい」
4リッターのフラット6は991前期型から採用されているが、その内容はまるで別物だ。6000rpmくらいからのレスポンスとエンジン音でその違いが分かる。最後は約230km/hの右コーナーが待ち受ける。ここをスロットル全開でいくにはフロントのグリップがもう少し欲しい気もした。だが、スピードが高まるほどに路面に吸い付くような安定感は、前期型よりも明らかに進化している。
20psアップを果たした新型GT3 RSだが、その実力は数字で表される以上に素晴らしい。クルマとドライバーを鍛える最高のステージ、ニュルブルクリンクオールドコースで磨き上げた走りは、やはり本物だ。タイムが7分01秒であったとしても、その価値はまったく揺るぎない。
REPORT/清水和夫(Kazuo SHIMIZU)
PHOTO/Porsche AG
【SPECIFICATIONS】
ポルシェ911 GT3 RS
ボディサイズ:全長4557 全幅1880 全高1297mm
ホイールベース:2453mm
車両重量:1430kg
エンジン:水平対向6気筒DOHC
総排気量:3996cc
最高出力:383kW(520ps)/8250rpm
最大トルク:470Nm(47.9kgm)/6000rpm
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:RWD
サスペンション形式:前マクファーソンストラット 後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(リム幅):前265/35ZR20(9.5J) 後325/30ZR21(12.5J)
最高速度:312km/h
0-100km/h加速:3.2秒
燃料消費率:12.8リッター/100km
CO2排出量:291g/km
車両本体価格:2692万円
※GENROQ 2018年 7月号の記事を再構成。記事内容及びデータはすべて発行当時のものです。
ポルシェ911 GT3 RSをニュルブルクリンクで試乗:後編。北コースを島下泰久が全開アタック!【Playback GENROQ 2018】
Porsche 911 GT3 RS
ポルシェ911 GT3 RS
聖地・ニュルブルクリンクでポテンシャルを暴く
ダウンサイズターボ化が進む911のラインナップにおいて頑にNAを貫くGT3。その最高峰であるRSが新たに生まれ変わった。4リッターのNAエンジンは歴代最高である520psを達成。そのパワフルさと速さ、そして9000rpmまで回りきるフラット6。現代のスーパースポーツカーとしては珍しいほどのピュアな快感がここにある。911シリーズきっての辛口モデルを、清水和夫と島下泰久が試乗インプレッション。本記事では島下泰久氏のレポートをお届けする。
「ひたすらに走りを突き詰める姿勢。この精神性はレーシングカーそのものだ」
ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは驚愕の6分56秒4。先代から実に24秒も削り取る速さを引っ提げて登場した新型ポルシェ911GT3 RSは、そのタイムアップぶりからも解るように、ハードウェアを大幅に進化させてきた。
もっとも解りやすいところで言えば、最高出力は20ps増の520psに達している。先代と同じく水平対向6気筒4リッター自然吸気ではあるが、このエンジンは昨年登場したGT3から使われている新設計ユニットで、その基本設計は911GT3カップや911GT3 R、911RSRといったレーシングマシン用とも共有している。
最高許容回転数はGT3と同じく9000rpm。では、どのようにしてプラス20psを得ているのかと言えば、GT3 RSはターボボディの採用によりリヤフェンダーがワイド化され、エアダクトも開いている。そのため、より容量の大きな吸気系を再設計することができ、高回転域での一層のパワーアップが可能になったのだという。
「さらに30kgの軽量化を実現するヴァイザッハ パッケージも設定」
当然、ターボボディの目的はそれだけではなく、拡げられたフェンダーの内側には前20インチ/後21インチのよりワイドなタイヤが収まる。ボディは軽量化のためCFRP製のフロントフードやフェンダー、マグネシウム製ルーフなどを採用。強力なダウンフォースを稼ぎ出すべく、さらに前方に突き出したリップスポイラー、ブレーキ冷却とドラッグ低減に貢献するボンネット上のNACAダクト、これもCFRP製の固定式大型リヤスポイラーなどの専用空力パーツで武装している。
シャシーのアップデートはGT2 RSに準じたかたちだ。ほとんどのゴムブッシュはユニボールジョイントに置き換えられ、スプリングレートはGT2 RSと同等、つまり先代のほぼ倍にまで高められている。
GT2 RSに倣って、CFRP製のルーフや前後アンチロールバー、そしてシフトパドルに、チタン製のロールケージパーツなどを盛り込んで、さらに30kgの軽量化を実現するヴァイザッハ パッケージも設定された。また、公道走行可能ながらドライグリップに特化したトラック用タイヤも、この6月よりポルシェセンターで用意されるという。改めて言うまでもなく、6分56秒4を叩き出したのは、この仕様である。
「この快感の海に放り込まれたら、慎重に行くなんて無理な話」
ニュルブルクリンク グランプリコースでの我々の試乗の機会に用意されていたのはノーマルのPCCB付きという仕様だった。ほぼ10年ぶりに走るコース。最初は慎重に行く、つもりだったのだが・・・。
コースインしてアクセルをさらに踏み込んでいくと、自然吸気フラット6の刺激的なサウンドとレスポンスで、一気にアドレナリンが湧き出してしまった。回転が上昇するにつれてリニアにパワーが高まっていき、ほとんどがターボ化されてしまった最近のハイパフォーマンスカーなら、そろそろ頭打ちになる7000rpmを超えてもなお、ますます勢いに拍車がかかってくる。
そう、まさにここからがハイライト。GT3以上に迫力あるサウンド、そして圧倒的なパワーを炸裂させながら一気に9000rpmまで達するのだ。PDKの変速タイミング、そしてスピードも完璧で、Dレンジのままで旨味を余さず堪能できる。この快感の海に放り込まれたら、慎重に行くなんて無理な話である。
「RS=レンシュポルトの伝統は、ここに完璧に継承されている」
そうは言うものの、当然ながら無理は禁物だ。トレッドが拡大され、タイヤもワイドになり、しかもサスペンションにはユニボールが多用されていることから、コーナリングはシビアさを増している。直接比較できたわけではないが、GT3ではバケットシートのホールド性には問題を感じなかったのに、このGT3 RSではシートの中で身体が動いてしまって難儀したことを考えれば、速さは間違いなく増しているのだろう。しかし、その領域はナイフエッジのように狭く、少しでも行き過ぎるとPSMがオンのままであるにも関わらずリヤが結構な勢いと量で滑り出す。ドライバーの側も、より神経を研ぎ澄ませてクルマと対峙する必要がある。スペックが向上したからと言って、自動的に速く走ってくれるわけではないのだ。
サーキットをエンジョイするというより、コンマ1秒でもタイムを削り取るべくひたすらに走りを突き詰める。GT3 RSは、ドライバーにそういう姿勢を求めてくるクルマである。この精神性は、まさにレーシングカーそのものだと言っていい。
RS=レンシュポルトの伝統は、ここに完璧に継承されている。そうした走りの世界に浸ることに無上の歓びを感じる、ストイックでファナティックな人たちにとって、この新しい911 GT3 RSはこの上ない1台となるだろう。
REPORT/島下泰久(Yasuhisa SHIMASHITA)
PHOTO/Porsche AG
【SPECIFICATIONS】
ポルシェ911 GT3 RS
ボディサイズ:全長4557 全幅1880 全高1297mm
ホイールベース:2453mm
車両重量:1430kg
エンジン:水平対向6気筒DOHC
総排気量:3996cc
最高出力:383kW(520ps)/8250rpm
最大トルク:470Nm(47.9kgm)/6000rpm
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:RWD
サスペンション形式:前マクファーソンストラット 後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(リム幅):前265/35ZR20(9.5J) 後325/30ZR21(12.5J)
最高速度:312km/h
0-100km/h加速:3.2秒
燃料消費率:12.8リッター/100km
CO2排出量:291g/km
車両本体価格:2692万円
※GENROQ 2018年 7月号の記事を再構成。記事内容及びデータはすべて発行当時のものです。
Posted at 2020/07/26 22:56:57 | |
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ポルシェ | 日記
2020年07月26日
【ヒットの法則300】ケイマンは間違いなくポルシェであり、価格は手頃だが決して「チープな911」ではない
2007年、Motor Magazine誌は特集「ポルシェの民主化」の中で興味深い考察を行っている。911とは異なるスポーツモデルとして当時大きな注目を集めていたケイマンを「購入する」観点から検証、ケイマンとケイマンSの違い、911との違い、MTとATの利点、オプション装備の魅力などに触れながら試乗テストを行っている。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2007年4月号より)
ケイマンか、それともケイマンSか
「いつかはポルシェ」と想い続けている僕にとって、ケイマンはやはり、何とも気になるクルマだ。その最大の理由を誤解を恐れずに告白するなら「車両価格が安いから」である。
もっとも、もしケイマン購入家族会議のようなものが我が家で開かれて、そんなことを口走ろうものなら「630万円からのクルマを安いと捉える感覚自体がおかしい」と即座に糾弾されるに違いない。市井の人々の普通の感覚では2人乗りのスポーツカーにそれだけの出費は考えも及ばないこと。これはもう、僕が家族にそれとなく打診して経験的に得た実感である。
しかし、ポルシェのクルマとしての価値を知る人にとっては、ケイマンに付けられたプライスタグは、かなりのバーゲンだと思う。
「本当に欲しいのは911じゃなかったのか?」という自問は確かにある。けれど、ベースモデルのカレラでも1000万円の大台を超え、僕の感覚の中ではもはや「不動産の価格帯」に入ってしまった911への道のりはあまりに遠い。しかしケイマンなら、いくらか現実味を帯びて来る。もちろん「清水の舞台から飛び降りる級」の買い物になるのは間違いないのだけど。
値段を考えるなら、さらに手頃なボクスターがあることもわかっている。現在はケイマン/ボクスターともに同じエンジンを搭載するわけだし、さらにはボクスターにはオープンエアを楽しめるという特質まで備わるのだから、これも大いに魅力的な存在だ。だがステアリングを切り込んだ時や、アクセルを踏み込んだ時のレスポンスにわずかな緩さがある。僕がポルシェに求めるのは、どこまでもソリッドなドライビングに耽られる走り味。その点で、ボクスターはやや魅力に欠ける。少なくともケイマンを知ってしまった今ではこれが正直な感想だ。
では、価格のことはひとまず置いておいて、ケイマンと911を較べるとどうなのか。この点に関しては「それぞれに違った魅力がある」というのが僕の結論だ。
これまでにも様々な場面で両者を味わってきたが、例えばサーキットのような限界付近の走りに触れられる場面では、911の容易には頂を見せないハンドリングに大いに魅了され、同時にチャレンジ精神を掻き立てられる。
一方ワインディングロードでは、ケイマンのミッドシップレイアウトによるZ軸まわりの慣性モーメントの低さに舌を巻く。軽快なノーズの動きと、それに遅れずに追従するリアタイヤ。狙ったラインをピタリとトレースできるその心地良さは、ポルシェ各車の中でも際立っているといえるだろう。
テールヘビーなリアエンジンの特質上、ペースが上がるにつれやや緊張感の高まる911。その奥深さこそがこのクルマの大きな魅力なのだが、ワインディングでそれを見極めようとするのは蛮行となる可能性もある。
その点、ケイマンは持てる能力を十分に引き出せたという満足感に浸れるのだ。さらに言うなら、ケイマンは高速でもフラットな安定した姿勢を維持し、速度が上がるに連れややフロントが落ち着かなくなるRRの911カレラより好印象なのである。
「よりイージーでありながらもファン」。ケイマンの走りを911と較べるなら、そう表現することもできる。しかし、だからといって底の浅さなど感じさせないのもこのクルマの嬉しいところで、右足がスロットルと直結しているような高レスポンスを楽しませるフラット6や、ペダル、ステアリング、そしてシートを通して得られるソリッドな感覚も、911と比べて何ら遜色はない。
911に代わるクルマとして、より現実的な選択肢となったケイマンを自らに納得させる贔屓目なのではないか? その2005年の登場時から、僕はこのクルマに触れる度にそのことを自問自答してきた。しかしこれだけ考えても結論は変わらない。ケイマンは紛うことなくポルシェであると同時に、911とは違った楽しさを持つスポーツカーだ。だからこそ633万円からという価格がとても安く感じられる。
ところで、その633万円で買えるケイマンは5速MTのいわゆる「素」のモデルである。もちろんそれでも必要な装備は一通り揃っているし、僕の場合、純粋に走りを楽しみたいのでMTは大歓迎。42万円高のティプトロニックSには、さほど興味はない。だからこれでも十分にハッピーなのだが、走りにこだわってポルシェを選ぶのだから、モデル間の性能差はどうしたって気になってくる。素のケイマンとケイマンSの違いだ。
ケイマンSの6速MTは783万円。150万円の価格差に目眩を覚えつつも、2687ccのケイマンに対しSは3387ccと700ccもキャパシティが大きく、パワーも+50psなのだから納得は行く。問題はその差額を払ってSを選ぶか、はたまた素ケイマンで納得できるか、その二者択一だ。
エンジンによるパワーフィールの違いが大きい
正直なところパワー差は少なくない。それ単体を乗る限り体感的な速さはケイマンも十分で、スポーツカーと呼ぶに相応しい身体能力を備えている。しかしその一方で、Sにはある弾かれるようなパンチが薄いのも事実。軽量/コンパクトなボディに大排気量エンジンを押し込み、痛快な加速を味わうのもポルシェの大きな魅力のひとつだが、その点では245psのケイマンはやや迫力不足と言えるだろう。
今回は5速MTに軽めのオプションを追加した、走りに関しては限りなく素の状態に近い車両と、6速MTと4輪独立の電子制御可変減衰力ダンパー「PASM」がセットになったスポーツパッケージ装着車で、ショートシフター、19インチ「カレラ」ホイール、スポーツクロノパッケージなどでオプション込みの価格が777万円となった2台のケイマンを試した。
パワーは同じだから違いは主にフィーリングとなるが、5速MTはややストロークが大きいものの、各ギアがしっかりゲートに収まる感じで良好なシフトフィールだ。ショートシフターを装備した方は、確かにストロークは短いが次のギアに入れた時の収まり感が浅く、また、まだ馴染んでいないせいなのか、いくぶん渋さも感じられた。
肝心のギア比も、5速の方がワイドレシオなのは確かだが、頻繁に使う1~3速までは6速MTと大差ない。むしろギア選択の迷いが少なく大らかに走れて好印象を持ったほどだ。あえて6速MTをチョイスする必要性は、あまり感じなかったのである。
ただ、PASMは悩ましいポイントだ。ケイマンの標準タイヤはフロント205/55、リア225/50の17インチ。今回も素に近い方がそのスタンダードタイヤを履いていたが、これはエアボリュームに余裕があるせいか平和な乗り心地で、あまりPASMの必要性は感じられない。
しかし、その浮き輪のごときボリューム感のあるタイヤの見た目は何とも重々しく、ポルシェの高性能イメージには似合わない。ケイマンのようなスポーツモデルでは、もう少しお洒落をしたいと思うのが人情というものだろう。もちろん、シャシ側にそれを許容するだけの十分なポテンシャルが備わっているわけだし。
19インチ「カレラ」ホイールを履くもう1台のケイマンを見ると、さすがにこちらは魅力的。PASM付きは車高も10mm下がるからなおさらだ。ただし、このサイズとなるとさすがに突き上げが明確に感じられるようになる。
911ほど癇に障るものではないが、ケイマンでも18や19インチタイヤを選ぶのなら、低速域での乗り心地とより高い運動性能の両立を狙う意味でPASMはぜひ欲しい装備だ。
もうひとつ、触れておきたいのがスポーツクロノパッケージだ。ラップタイム計測などができるアクセサリー的な側面も大きい装備だが、これをチョイスすると、インパネのボタンでアクセルレスポンスがより鋭くなるスポーツモードを選択することなどが可能となる。パワーがリーズナブルなケイマンの場合、その差はさほど大きくは感じられないが、ケイマンSの方では備わっていれば面白い機構だろう。
さて、そのケイマンSだが、こちらは6速MTにフロント235/40、リア265/40の18インチタイヤが標準仕様。試乗した2台は、走りに関しては「素のS」とも言える車両と、PCCB、19インチスポーツデザインホイール&タイヤ、PASMなど、ほぼフルオプションの2車を試した。ちなみに後者の価格は1096万5000円と大台を超えてしまっている。
ケイマンには911とは異なる魅力があると述べたことと矛盾するかも知れないが、正直なところ、ケイマンSにこれだけの投資は僕は必要ないと思う。1000万円の予算が取れるなら、素直に911を選ぶだろう。高額オプションの最たるものはセラミックコンポジットブレーキのPCCBで、その驚くべきストッピングパワーとタフネスぶりは知っているが、それも911にこそ相応しい装備だ。
そこまで凝らなくとも、ケイマンSの実力は十分に味わえる。295ps、34.7kgmの実力を備えるエンジンは4000rpmを超えた当たりからシュワーンと弾ける感じで極めて痛快。このパンチは、ケイマンにはない。ストッピングパワーも通常の前後4ピストン式モノブロックキャリパー/クロスドリルドベンチレーテッドディスクで十分。ちなみにこの辺の基本仕様は、サイズが異なるものの、ケイマンもケイマンSも変わらない。
6速MTはケイマンの5速MTTより繊細なタッチだがサクサクと軽快に決まるし、持てるパワーをより緻密に味わえるという点でレシオも適切。それに、大排気量のため低速トルクも太く、アイドリングレベルでクラッチをミートするといった使い方にも難なく対応する。速い上にズボラ運転を決め込むにもケイマンSは有利というわけだ。
こうした魅力は素の状態に近いケイマンSで十分に楽しめた。今回の試乗車は足まわりにトラブルを抱えているようで、旋回中の安定感にやや不満を感じることもあったが、それはこの個体だけの問題。他の3台は軽快かつコントローラブルなフットワークを変わらず楽しませてくれた。つまり、ケイマンとケイマンSの間には、パワーフィール以外に決定的な差がないのだ。
手元に引き寄せるための最適解を見つ出す
そこで、僕の中にまたひとつ、大きな葛藤が生じてしまうのだ。確かにケイマンSのパワーフィールは魅力で、予算に余裕があるなら絶対のお勧めだが、150万円という少なくない価格差も考慮するなら、素のケイマンも十分に有りの選択肢ではないかと。
乗り込むほどに、ケイマンはベースモデルの滋味を感じさせる。それは大人しいクルマという意味ではなくて、手頃なパワーと、それに圧倒的に勝る高いシャシ性能がもたらす独得の「良いもの感」とでも表現すればいいだろうか。150万円安いことで、それが手元に来る日を早めてくれるのなら、僕はたぶんそれを受け入れるだろう。Sのパンチは忘れたこととして封印すればいい。そしてそれは、そんなに難しいことではないはずだ。
ただ、17インチタイヤは、旋回などアクションを起こそうとした時の感触がややネバッとしていて僕がポルシェに求めるソリッド感を薄めているから、これだけは18インチ以上に換えたい。そして6速MTは要らないから27万円のPASMのみをチョイス。これでほぼ満足の行く仕様となる。車両価格的には700万円をちょっと越えるというあたりに落ち着くはずだ。
ここで再び、僕はウ~ムと考え込む。非現実的とは言えないが、家族の承認を得るには大変な根回しが必要だろう。でも、男と生まれたからには、もう一度くらいそんな「キヨブタ」をやってみるのも悪くない。
ただし短期間では無理だ。まことに私的な話で恐縮だが、僕のポルシェプロジェクトが動き出すのは多分、子育てが一段落する6年後以降、それくらいのロングタームで考えている。
幸いなことに、ポルシェの現在のモデル展開は極めて安定しているし、現在の良好な経営状態を考えれば、ラインアップが増えて悩みが増すことはあっても、ケイマンが消えてなくなることは考えにくい。その日が来るまで、ともかく清水の舞台に上れるだけの体力を着けておかなければ。(文:石川芳雄/Motor Magazine 2007年4月号より)
ポルシェ ケイマン 主要諸元
●全長×全幅×全高:4340×1800×1305mm
●ホイールベース:2415mm
●車両重量:1360kg
●エンジン:対6DOHC
●排気量:2687cc
●最高出力:245ps/6500rpm
●最大トルク:273Nm/4600~6000rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:MR
●最高速:258km/h
●0-100km/h加速:6.1秒
●車両価格:633万円(2007年)
ポルシェ ケイマンS 主要諸元
●全長×全幅×全高:4340×1800×1305mm
●ホイールベース:2415mm
●車両重量:1380kg
●エンジン:対6DOHC
●排気量:3387cc
●最高出力:295ps/6250rpm
●最大トルク:340Nm/4400~6000rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:MR
●最高速:275km/h
●0-100km/h加速:5.4秒
●車両価格:783万円(2007年)
Posted at 2020/07/26 22:50:01 | |
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ポルシェ | 日記
2020年07月26日
「スバルWRX STI乗りは超必見!」トップチューナー謹製のチューンドECUが8万円&通販で手に入る!
通信販売で購入可能!インストールも超簡単な手軽さが魅力!
フラッシュエディターで広がるEJ20チューニングの世界
最近、WRX STIユーザー達の間でジワジワと人気が高まっているのが、名門“ティーゲット”の、オリジナルデータ入りフラッシュエディターだ。
手軽に純正ECUデータを書き換えられるツールとして人気を集めているHKSのフラッシュエディターは、ノーマル~ライトチューンに対応するデータがあらかじめインストールされている。
しかし、様々な仕様に対応するために、安全マージンを多めに取った仕様となっており、セッティングを詰める余地は多分に残されているのだ。
そこで、ティーゲットではスバル車オーナーに人気のWEBサイト『インプレッサネット』とタッグを組み、豊富なノウハウをフル投入したオリジナルデータを作成。これをインストールしたフラッシュエディターが、安全かつ確実にパワーアップできると、多くのユーザーから絶大な支持を集めているのだ。
人気の秘密は、仕様に応じて使い分けられる3つのスペシャルデータだ。具体的には、フィーリング重視のフェーズ1、純正形状エアクリーナー仕様のフェーズ2、そしてHKSレーシングサクションに対応したパワーライターデータが用意され、愛車の仕様に応じてユーザーが選び分けることが可能なのである。
このデータによるパワーアップ率はハンパではなく、VABの場合、マフラー交換+HKSスーパーハイブリッドフィルター装着のフェーズ1仕様で約21psアップ。同様の仕様のまま過給圧を高めたフェーズ2仕様で36psアップを達成。
さらに、パワーライターデータではノーマル303.7psから352.7psと約50psアップを実現。燃調や点火時期はもちろん、可変バルタイや電子スロットルなど各マップを最適化し、全域でパワーアップを果たしている出力カーブにも注目したい(ダイナパック計測・TCファクター1.2)。
価格は8万円(本体込み)で、通信販売にも対応。インストールは故障診断コネクターに接続して、仕様にあった項目を選択するだけ。1~2分でチューニング対応データに書き換えられる。
ちなみに、このインプレッサネット特別仕様のフラッシュエディターはVABだけでなく、GRB/GVB、GRF/GVF、86&BRZ用もそれぞれ8万円で販売されている。86&BRZ用も吸排気チューンとの組み合わせで13.4psアップを果たすなどその性能は折り紙付きだ。
「フラッシュエディターはディーラーに車両を預ける時など、ノーマルデータにすぐに戻せるのもメリット。また、ポン付けタービン仕様に対応するなど、ステップアップしても無駄になりませんしね。オリジナルデータは、これでもマージンを取っているんです。個体差などもありますので、真のパワーを引き出したいオーナーの方々は、現車合わせセッティングをお勧めします」と、ティーゲットの境代表。
現車合わせセッティングの費用は、WRX STIのブーストアップ仕様の場合は9万円(フラッシュエディター本体別)。愛車の潜在能力を全開放させたいオーナーは、問い合わせてみてはいかがだろうか。
●問い合わせ:ティー・ゲット 埼玉県行田市藤原町2丁目6-9 TEL:048-554-1345
Posted at 2020/07/26 22:46:25 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年07月26日
BMW 2シリーズ クーペ 次期型、FR採用でスポーツ魂継承へ
BMWが開発を進める2ドアスポーツ『2シリーズ クーペ』の最新プロトタイプをカメラが捉えた。2013年から設定されている2シリーズ クーペにとって、これが初のフルモデルチェンジとなる。
5ドア版『2シリーズ グランクーペ』や『1シリーズ』新型の前輪駆動に対し、クーペは初代から後輪駆動を継承。「CLAR」アーキテクチャを採用し、より流線形のルーフラインとなる。
より鮮明に捉えたプロトタイプは、スポーツカーの象徴ともいえる「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルにFR、パワートレインなど、『Z4』/トヨタ『スープラ』との共通点も見いだすことができる。
また後方へとカーブする形状のヘッドライト、ワイドなグリルの採用が予想されるほか、EV『i4』で採用予定の「フラッシュマウント・ドアハンドル」やアグレッシブなサイドスカートを備えていることがわかる。さらにリアエンドでは、デュアルエキゾーストパイプ、コンパクトなリアスポイラー、テールライトのグラフィックの一部も確認できる。
パワートレインは、1.5リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンをはじめ、最高出力258psを発揮する2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン、最高出力345psを発揮する3.0リットル直列6気筒の「M240i」、さらに頂点にはこの直6エンジンをブーストアップし、最高出力426psとも噂される『M2クーペ』も期待できるだろう。
Posted at 2020/07/26 22:42:59 | |
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BMW | 日記