2020年10月10日
キャデラック CT5-V に「ブラックウィング」、カーボン製シート採用…2021年夏に米国発売へ
キャデラック(Cadillac)は9月29日、最新「Vシリーズ」の『CT5-V』のさらなる高性能モデルとして開発中の「ブラックウィング」に、カーボンファイバー製バケットシートを採用すると発表した。
Vシリーズは、「キャデラックレーシング」の血統を受け継ぐスーパースポーツセダンだ。モータースポーツに参戦しているキャデラックは、FIA(国際自動車連盟)のGT3クラスを主戦場とし、2004年からの11年間に5度のマニュファクチャラーチャンピオンシップを獲得している。
そんなキャデラックレーシングの技術と、歴戦の中で培ってきたノウハウを注いで開発されたのが、Vシリーズだ。世界中のライバルを凌駕するパワーと運動性能、研ぎ澄まされたデザインとテクノロジーなどを追求している。Vシリーズは2004年、米国で発表された。2009年の第2世代から、日本国内にも導入されている。このVシリーズの最新作として、2019年春に米国で発表されたのが、CT5-Vだ。
◆ベース車両の355hpを上回るパワーを追求
キャデラックの新ミドルセダン、『CT5』の高性能グレードとして設定されたのが、CT5-Vだ。CT5-Vのパワートレインは、直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンで、最大出力は355hp/5600rpm、最大トルクは55.3kgm/2400~4400rpmを引き出す。
キャデラックは、このCT5-Vのさらなる高性能モデルとして、『CT5-Vブラックウィング』を開発中だ。キャデラックによると、ブランドのパフォーマンスとドライバーエンゲージメントの頂点を表しているという。
Vシリーズのブラックウィングモデルは、特別に強化されたシャシーや車両制御技術、エンジンを備えている。エンジンのパワーは、CT5-Vの355hpを上回ることになる。各モデルには、マニュアルトランスミッションも用意される予定だ。マニュアルトランスミッションは、ほとんどのプレミアムブランドが設定しなくなった装備だが、多くのパフォーマンスドライビングファンからの強い要望を受けて、ブラックウィングに設定する。
◆最大出力649hpの従来型CTS-Vよりもサーキットで速い
CT5-Vブラックウィングは現在、テストコースと全米の公道でテスト走行を行っている。 キャデラックによると、バージニアインターナショナルレースウェイでは、両車のラップタイムが従来型の『CTS-V』(最大出力649hp)よりも、数秒速いという。
キャデラックは、ブラックウィングの名称を、最高のキャデラックパフォーマンスエンジニアリング、職人技、テクノロジーを搭載した車両に冠する。CT5-Vブラックウィングは、究極のパフォーマンスドライビングエクスペリエンスを持ち、ブランドの歴史に基づいて開発される。キャデラック史上、最もサーキットに対応できるキャデラックを生み出すことで、キャデラックの究極のパフォーマンスと職人技を象徴することを狙うという。
第4世代のVシリーズは、デザイン、テクノロジー、ドライビングダイナミクスを、さらに高めることを目指した。その上に位置するブラックウィングは、ブランドのモータースポーツの伝統に、ラグジュアリーさと快適さを組み合わせるという。
◆レースに着想を得たプレミアムシートとして開発
キャデラックは、このCT5-Vブラックウィングに、新開発のカーボンファイバー製バケットシートを採用する。レースに着想を得たプレミアムシートとして開発。カーボンファイバー製のシートバックは、精密なデザインとレーザーエッチングされたVシリーズのロゴが特長だ。このシートには、革新的な機能が導入されるという。
CT5-Vブラックウィングには、パフォーマンス・ステアリングホイールも採用する。このステアリングホイールは、レザーとカットソーによる縫製、12時の位置の赤いレーシングストライプ、カーボンファイバートリム、Vシリーズのエンブレムなどが特長だ。キャデラックのモータースポーツにおける栄光の歴史を、確実に反映したデザインという。
また、キャデラック独自の「Vモード」と「パフォーマンス・トラクション・マネジメントシステム」は、ステアリングホイールの左右のスイッチ操作で、アクセスできるようにした。
なお、CT5-Vブラックウィングは2021年夏、米国で発売される予定、としている。
Posted at 2020/10/10 22:17:49 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年10月10日
ジネッタ、ジェントルマンレーサー育成プログラムに向けた新たな「GTアカデミーカー」を公開
Ginetta GT Academy Car
ジネッタ GTアカデミーカー
多くのドライバーをサポートしてきた「GTアカデミー」
英国のモータースポーツカンパニー、ジネッタが2021年シーズンに向けて、新たに開発した「ジネッタ GTアカデミカー」を公開した。さらに、2021年の育成プログラム「GTアカデミー」の詳細も併せて発表されている。
過去60年間、ジネッタは国際モータースポーツシリーズへの参戦を希望するドライバーのサポートを続けてきた。近年、ジネッタが展開するGTアカデミーは、メーカー運営の育成プログラムとして高い評価を受けている。現在、2021年シーズンに向けて、あらゆる年齢層から意欲的なドライバーがすでに参戦を表明しているという。
新型「ジネッタ GTアカデミーカー」は、高い実績を誇るジネッタ製GT4シャシーをベースに開発された。世界各国で行われているGTシリーズへのチャレンジを希望するドライバーに、スピードやパワーなど参戦に必要な経験を提供。ベースマシンからはパワーを落とし、耐久方向に仕様が変更されている。
自転車競技の英国代表で、オリンピック金メダリストのクリス・ホイもジネッタ GTアカデミーを経験したひとり。現在、彼は様々なレースシリーズに参戦中だ。
「今回、新型ジネッタ GTアカデミーカーをドライブするチャンスに恵まれました。走り出してすぐに感銘を受けました。幸運なことに、私はこれまでサーキットで様々なクルマをドライブしています。なかでもGTアカデミーカーはとても刺激的なのに、本当にドライブしやすい。レースやトラックデイへの参加を考えているドライバーが最初に運転するレーシングカーとして、これ以上にピッタリな存在はありません」
サーキットで必要な経験を効率的に取得可能
ジネッタ GTアカデミーカーは、適切にチューンされた3.6リッターV型6気筒エンジンと優れたシャシーバランスにより、あらゆるコーナーで確実なグリップレベルを確保。ラップを重ねることで、スキルを磨きたいドライバーに最高の経験値を蓄積させる。
GTアカデミーへの参戦費用は6万2500ポンドから。リーズナブルで費用対効果が高い選択肢だと言えるだろう。タイヤはミシュランの公道用タイヤを使用するが、サーキットにおいて抜群のグリップレベルで走行することが可能。また、ミシュランからは成績上位ドライバーへのスカラシップも用意されている。
トラックデイから、GTシリーズへのステップアップを考えているドライバーのために、オプションとしてGTアカデミーカーを使用したレースシリーズも用意されている。「ジネッタ・チャンピオンシップ(Ginetta Championships)」は、英国の有名サーキットでシリーズが構成されており、同一スペックのワンメイク選手権でテール・トゥ・ノーズのバトルや、実戦でのレースマナーを学ぶことができる。
ドライバーのレベルに合わせたクラスを用意
2021年シーズンはあらゆるレベルのドライバーに、GTアカデミーへの門戸が開かれた。経験豊富なドライバークラスとルーキークラスに分かれており、「G40カップ」「GT5チャレンジ」「スーパーカップ」などのカテゴリーへのステップアップもサポートしている。
今年から導入された「ルーキー・シリーズ・パッケージ(Rookie Series Package)」は、レースデビューの場として完璧なプラットフォームだと、ジネッタは胸を張る。言葉通り、このパッケージはヘルメットを持ってサーキットに来るだけで、レースを経験できる。
育成プログラムへの参加、マシンへの技術サポート、レーシングカーの輸送・保管、テストプログラム、レース当日のサポート、燃料費、タイヤ代など、レースに関連するすべてが含まれている。レース初心者が最大限の効率で経験を得られるよう、レーシングカーを走らせるための時間と手間を省き、必要とされるすべてのサポートが用意された。
ジネッタのドライバー育成プログラムは、シミュレーター、フィットネス施設、サーキットテスト、ジネッタのワークスLMP1ドライバーを務めるマイク・シンプソンによって設計された高度なドライビングコースでの走行など、様々な特典が揃っている。
Posted at 2020/10/10 22:13:46 | |
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