2021年05月23日
2000万円は妥当! もう二度と作れないニュルで鍛えたダッジ「バイパーACR」の本気度
■「コルベット」と人気を二分する「バイパー」
2014年4月に発表されたサード・ジェネレーションの「バイパー」は、ダッジではなくSRTブランドからリリースされた。もちろん、バイパーがシボレー「コルベット」と並ぶ、アメリカを代表するもっとも過激なスポーツカーの1台であることは、SRTブランドにおいても変わらなかった。
●2017 ダッジ「バイパーACR」
最初に登場したSRTバイパーは、スタンダードな「バイパー」と、上級モデルの「バイパーGTS」の2種類であった。長いフロントノーズのなかに収められたエンジンは、いかにもアメリカン・スポーツらしく、8.4リッターという大排気量のV型10気筒OHVであった。
この基本スペックは前作から変更はないが、吸排気システムなどはこのフルモデルチェンジ時にさらに改良され、最高出力&最大トルクは640ps&813Nmにまで向上を果たしていた。
トランスミッションも変わらず6速MTを採用。ただしスタビリティコントロールやトラクションコントロールの搭載で、走行時の安定性は大きく高められた。ちなみに上級モデルのGTSでは、さらにアクティブサスペンションが標準装備化されたほか、軽量化も図られている。
今回RMサザビーズの「オープンロード」オークションに、ドイツから出品されたモデルは、2015年にラインナップに追加設定されたダッジ「バイパーACR」だ。
ブランド名がSRTから再びダッジへと戻っているのは、2014年に当時のクライスラーがSRTブランドの廃止を決定したためである。
出品車のバイパーACRは2017年式となるが、これはバイパーにとって最終年式となるモデルだ。2017年、アメリカの連邦安全基準における車外放出低減規定をクリアできないために、バイパーの生産は中止されたのである。
■「バイパーACR」は公道を走行可能なサーキットモデルだ
バイパーACRのコンセプトは、オンロード走行に必要な法規を満たしつつ、かつサーキットを走ることに強くフォーカスしたモデルということになるだろう。
実際SRT時代には、バイパーは2012年にアメリカ・ル・マンシリーズ、2013年にはル・マン24時間レースに参戦しており、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェでも、7分1秒3というタイムを叩き出していた。その人気がアメリカを中心に爆発したのも当然のことだった。
●2017 ダッジ「バイパーACR」
さらにバイパーには、「1of1」プログラムと呼ばれるカスタマイズプログラムも導入されていた。現在では多くのスーパースポーツ&プレミアムブランドでも珍しくなくなったこのプログラムだが、バイパーでは実に8000のエクステリアカラー、2万4000のカスタムストライプカラー、10のホイールオプション、16のインテリアトリム、6つの空力パッケージ等々が用意されていた。
出品車をオーダーした、最初の所有者の趣味も素晴らしい。微妙な色調のカスタムレーシングストライプと「ブラスモンキー」ホイール、ボディカラーはメタリックフォレストグリーペイントで、それはあたかもグリーン・ヘル(ニュルブルクリンク)を象徴するかのような仕上がりだ。
さらにこのモデルには、バイパーACRにとってもっとも重要なオプションであるエクストリームエアロパッケージが装備されている。
このオプションには、調節可能なリアウイング、フロントダイブプレーン、フードルーバー、ブレーキダクト、ディフューザーなどの取り外し可能なパーツで構成されており、最高速域ではノーマル車と比較して799.5kgものエクストラ・ダウンフォースを得ることに成功している。これは、当時の生産車としてはもっとも大きな数字であった。
バイパーACRは、間違いなくアメリカの究極的なハイパフォーマンスカーだった。多くの自動車メーカーが次世代のパフォーマンスカーに電動化技術を採り入れようとするなかで、今後バイパーのようなモデルが誕生する可能性はほぼないだろう。
参考までに今回の2017年式ダッジ・バイパーACRの落札価格は、走行距離がわずかに6600kmということもあり、12万-14万ユーロ(邦貨換算約1560万-1839万円)のエスティメートを大きく上回る15万9500ユーロ(邦貨換算約2080万円)であった。その存在が貴重であることを、オークションの参加者は十分に知り得ていたというわけだ。
Posted at 2021/05/23 22:55:13 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2021年05月23日
新型「WRX STI」が空を飛ぶ!? 人気YouTube立役者「ケン・ブロック」が米ラリーで爆走へ
■ケン・ブロックのWRX STI、もう日本では買えない...
ジムカーナ―シリーズのド派手なドリフトでおなじみ、ラリードライバー「ケン・ブロック」。
彼が2021年のレース(アメリカラリー協会(ARA)チャンピオンシップ)で選んだのは、スバル「WRX STi(2021年型)」であることを、彼のYouTubeチャンネルで明らかにしました。
そこで彼は「スバルでレーシングラリーに戻れて嬉しい」と発言しています。
そんな世界的ラリードライバーから信頼の厚いWRX STIですが、日本国内では2019年12月に販売が終了しており、スバル「WRX S4」についても2021年1月に販売が終了しています。
つまり現在国内では購入することができないのですが、北米では継続して販売されていまして、最新の2021年モデルが存在します。
WRX STIは、最高出力310hp(仏馬力換算で約314馬力)、最大トルク290lb-ftを発生する2.5リッター水平対向ターボエンジンを搭載。
トランスミッションは6速MTのみ、足回りはSTIチューンのビルシュタイン製ダンパー、フロント6リア2ピストンのブレンボ製ブレーキ、245/35R18のパフォーマンスタイヤという現代には珍しいスパルタモデルです。
さらに「電子制御マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)」と呼ばれるAWDシステムや「アクティブトルクベクタリング」、「マルチモードビークルダイナミクスコントロール」などラリーで培った技術が投入されています。
聞いているだけで、乗ってみたくなる2021年型 WRX STIですが、このモデル以前からケン・ブロックはスバルを愛用していました。
彼とスバルの付き合いは長く、そのレースキャリアはスバルでスタートし、2006年初めてアメリカのラリーもスバルで勝利。その後もスバルで複数のX Gamesメダルを獲得しています。
また、テレビ番組「スタントジャンキーズ』では171フィートのジャンプで世界記録を樹立、受賞歴のあるジムカーナシリーズの最初の2本の動画でもスバルを駆っています。
多くのイベントをスバルと共にしたケン・ブロック…彼のスバルに対する信頼感がうかがえます。
■2021年後半は、空冷のポルシェ911でも出陣!
ケン・ブロックは2021年11月初旬に、イーストアフリカン・サファリ・クラシック・ラリーにも参戦します。
このレースは、ケニアの険しい砂利道を10日間で5000 km近く走る、世界最大のクラシックラリー。
ケン・ブロックがこのステージで操るのは、ラリー用空冷ポルシェの第一人者、老舗プライベーターのタットヒル・ポルシェ社製「空冷ポルシェ911」です。
このイベントもケン・ブロックにとって非常に興味深いイベントであることは間違いありません。
2021年のケン・ブロックの活動はレースだけでは終わりません。
ジムカーナシリーズの次の動画も準備が進んでおり、2021年リリースされる予定だとのことです。
このことについてケン・ブロックは「現時点ではすべて秘密さ。詳細は、新しいメーカーとのパートナーシップと一緒にまもなく発表されるはずだ。とってもワクワクしているんだ!これまでにない方法で、映像と自動車のテクノロジーのレベルを押し上げるはずさ」と答えています。
2020年のレース予定はコロナ渦で混乱をきたしましたが、ケン・ブロックは世界中で素晴らしい走りを見せています。
バルバドス・ラリー、サンマリノのラリーレジェンド、初開催されたスウェーデンのプロジェクト-Eレースでの勝利、ARAのサザンオハイオフォレストラリーの総合2位。
さらには、エクストリームEでは、その壮大なラリー最終ステージで3番目に速い記録に匹敵する制限時間がありながらも、サウジの砂漠に挑みました。
ケン・ブロックの2021年の活躍から目が離せません。
Posted at 2021/05/23 22:52:47 | |
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富士重工 | 日記
2021年05月23日
ランエボのハンドリングを支えた「スーパーAYC」は今、新型エクリプスクロスで生きている
クルマ好きを魅了した自動車には、評価の高い技術が搭載されているものだ。かつて三菱 ランサーエボリューションのハンドリングを支えた「スーパーAYC」は、現在ではどのように発展しているのか、紹介しよう。
4WDとAYCでゼロカウンターを生み出したランエボIV
ランサーエボリューション(以下、ランエボ)にスーパーAYC(アクティブ ヨー コントロール)が初搭載されたのは、2003年1月に発売されたランエボVIIIからだ。ただし、初搭載といえども従来型のランエボに採用されていたAYCの発展型であり、まったくの新開発ではない。ランエボにAYCが初採用されたのは、1996年8月のランエボIVからだ。
コーナリング時のコーナー内側のタイヤを旋回内輪、コーナー外側のタイヤを旋回外輪という。AYCの要点は、コーナリング時に旋回外輪へのトルク分配を増大させ、ヨー(回転運動)を発生させるというもの。つまり、左右輪でのトルクベクタリングだ。AYCが作動すると旋回外輪のトルクが増え、タイヤの回転数とトラクション性能が向上する。しかもトルク調整が行われない旋回内輪ではトラクション性能が維持されるため、車体には旋回内輪を中心としたヨー(回転運動)が発生し、コーナーをスムーズかつ機敏に駆け抜けることができるのだ。
ランエボIVが発売された1996年当時、4WDでのトルク分配は前後輪に対して行うのが一般的で、後輪のみとはいえ左右輪でのトルク分配は世界広しと言えど、AYCだけではなかっただろうか。それほどにAYCは先進的な機構だった。
ランエボの進化はパワートレーンの進化でもあった
ランエボはベース車体により4つの世代に分けられ、フルタイム4WDという括りは同じであるが、使われた技術に変遷が見られる。1世代目のランエボI~IIIまでは、1987年に登場したギャランVR-4譲りのVCU方式で、センターデフにビスカスカップリングが使用された。2世代目のランエボIV~VIではVCU方式はそのままにリアデフにAYCを内蔵。「ゼロカウンター」でコーナーを駆け抜けた。
3世代目のランエボVII~IXでは、ドライブトレーンの技術進化が目覚しい。まずランエボVIIではセンターデフをVCUから電子制御油圧式多板クラッチを使用するACD(アクティブ センター デフ)に変更した。ACDとAYCを統合制御することで、コーナリング中とコーナリング後の加速に必要な駆動力をシームレスに得られ、素早いコーナリングとコーナリング後の加速を両立させた。
ランエボVIIIでは、AYCは内部構造を改良しトルクの移動量を約2倍と高め、スーパーAYCに進化した。旋回外輪がより高回転になることでヨー(回転運動)が発生しやすくなり、旋回速度が増した。
スーパーAYCの発展型である、S-AWCの現在は
スーパーAYCはランエボIXを最後に、ランエボXでは名称が消えてしまう。4世代目のランエボXのドライブトレーンシステムは、AYCを含んだS-AWC(スーパー アクティブ ホイール コントロール)に進化したからだ。
S-AWCとは、四輪の駆動力と制動力の制御を中心とした車両運動統合制御技術のこと。従来のランエボに搭載されていたACD(アクティブ センター ディファレンシャル)、AYC、スポーツABSに加えてASC(アクティブ スタビリティ コントロール)を追加装備していた。従来型のランエボではACDとスーパーAYCのみを統合制御していたが、S-AWCではスポーツABSと新たに採用されたASCも制御内容に加え、高い安全性と走行性能を両立。
スーパーAYCの発展型であるS-AWCのその後が気になるところだ。ランエボX生産終了後、S-AWCはアウトランダー/アウトランダーPHEVと、エクリプス クロスに搭載された。ガソリン車のS-AWCはリアデフで左右後輪にトルク配分するタイプでランエボXと同様だが、PHEVではオールホイール コントロール思想は変わらないものの、メカニズムの違いによりAYCと同様の効果の出し方がガソリン車のS-AWCと異なる。
2020年に発売されたエクリプス クロス PHEVもまたS-AWC搭載車だが、現行型アウトランダーPHEVと同様、4WDシステムは前後車軸上に各1基モーターを設置したツインモーター式で、AYCもリアデフ内蔵型から前後旋回内輪のブレーキ制御と前後旋回外輪へモーターによる駆動力供給を行うタイプになっている。これはASCやABSを統合制御するS-AWCを採用し、瞬時にトルクが立ち上がるモーターを緻密にコントロールできるからこそなせる制御だ。(文:猪俣義久)
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Posted at 2021/05/23 22:49:21 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2021年05月23日
元ニッサンのボブ・レイシュリー、ケータハム・カーズの新たな最高戦略責任者に就任
ニッサンにおける25年のスポーツカー開発キャリア
ニッサンのスポーツカー担当プログラムディレクターを務めていたボブ・レイシュリー(Bob Laishley)が、ケータハム・カーズの新たなCSO(最高戦略責任者)に就任した。2021年4月、ケータハムは日本のVTホールディングスの傘下に入っており、新たな経営体制における最初の人事となる。
エンジニア出身のレイシュリーは、日産自動車において25年以上勤務。別ブランドとのコラボレーションや、スポーツカー開発プログラムのディレクターを務めるなど、これまで革新的な車両開発に携わってきた経歴を持つ。2014年からは、NISMOのノウハウを注入したGT-RやZのスペシャルモデル開発に注力してきた。
VTホールディングスからの熱烈なオファー
ケータハムを率いるという重責を担うことになったレイシュリーは、以下のように意気込みを語っている。
「ケータハムは特別なブランドです。これまで素晴らしいハンドリングと希有なパフォーマンスにより、その製品はこのカテゴリーのベンチマークとなってきました。今回、VTホールディングスの高橋一穂社長と、VTホールディングスの取締役会からのオファーを受けることは、私にとって難しい決断ではありませんでした」
「私に課された最優先事項は、セブンを保護・発展させ、現在の顧客層の期待に応え続けられるようにすることです。私にも色々とアイデアはありますが、チームにもあるでしょう。私たちは、今後10年に向けた明確なビジネスのロードマップを構築することに集中しています。ケータハムのDNAであるライトウェイトと楽しさは、自動車の世界では非常にユニークな存在です」
ケータハム・カーズのグラハム・マクドナルドCEOは、新人事について次のようにコメントした。
「ボブを取締役会、そしてケータハム・ファミリーに迎え入れることは、私たち全員にとって大きな喜びです。彼の経験、ビジョン、そして人脈は、ケータハム・ブランドが次の章へと向かうにあたって、重要な役割を果たしてくれるでしょう」
Posted at 2021/05/23 22:35:46 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2021年05月23日
「ラリーアート」ブランドを復活へ…三菱自動車らしさを具現化する
三菱自動車のモータースポーツブランド、「ラリーアート」が復活する。三菱自動車が5月11日、明らかにした。
ラリーアートは、ダカールラリーやWRC(世界ラリー選手権)で活躍した三菱自のモータースポーツブランド。市販車向けにチューニングパーツも提供していた。三菱自が業績不振でモータースポーツ活動を段階的に撤退する中、ブランドも縮小していった。
11日の決算発表のオンライン記者会見で「三菱自動車らしさを具現化する」取り組みの一環としてラリーアートブランドを復活させ、ブランドを冠したモータースポーツパーツなどを設定していく方針を明らかにした。
三菱自では「三菱らしさ」として「環境×安全・安心・快適」を掲げている。
ついに「ラリーアート」が復活! ラリーアート・チューンの三菱車3選
■三菱のラリーアート・モデルを振り返る
1990年代から2000年代初頭にかけて、各メーカーとも盛んにモータースポーツへの参戦や、ユーザーによるモータースポーツ活動の支援をおこなっていました。
そうした背景から各社ともモータースポーツ活動のための部門や別会社を立ち上げ、ブランドにまで発展し、市販車向けにもパーツを開発したり、コンプリートカーの製作までおこなうようになります。
現在では日産が有する「NISMO」や、トヨタの「GAZOO Racing」などが代表的な存在ですが、三菱も1984年に関連会社として「ラリーアート」を設立。
その後、三菱はパリ・ダカールラリーやWRCなどに本格参戦し、ラリーアートはモータースポーツ活動のサポートをおこない、さらに市販車用チューニング/カスタマイズパーツの開発と販売を担いました。
しかし、三菱のモータースポーツ活動は2005年のWRC撤退を期に縮小され、ラリーアートも2010年には実質的な活動を終え、ブランドの名を使ったグッズも2018年以降は見られなくなります。
ところが、2021年5月11日におこなわれた2020年度決算説明会で、三菱はラリーアートの復活を明言。
まずは三菱車向けにラリーアートブランドの純正アクセサリーの設定から開始し、モータースポーツへの関与も検討しているともアナウンスされました。
そこで、ラリーアート復活を記念して、かつて販売されたラリーアートの名を冠したモデル3車種をピックアップして紹介します。
●ランサー ラリーアート
三菱の高性能モデルというと2016年に販売を終了した「ランサーエボリューション」が真っ先に思い浮かびますが、もともと歴代ランサーにはスポーティなモデルが伝統的に設定されてきました。
1973年に誕生した初代ランサーのトップグレード「1600GSR」には1.6リッター直列4気筒SOHCの「4G32型」エンジンに、ツインキャブレターを装着して国内外のラリーで活躍。
さらに2代目では、1980年にターボエンジンを搭載した「ランサーEX 1800GSRターボ」が発売され同じくラリーに参戦し、その後のランサーもスポーティグレードがラインナップされます。
そして国内モデルとしては最後となった6代目では、2004年に「ランサー ラリーアート」が登場。
ボディはセダンとステーションワゴンがあり、エンジンは1.8リッター直列4気筒DOHC GDIターボを搭載し、最高出力は165馬力を発揮します。
また、駆動方式はFFの2WDでトランスミッションは4速ATのみとされるなど、かなりマイルドな性格のモデルといえ、あくまでも高性能モデルの本流はランサーエボリューションという位置付けです。
一方、スポーティな専用セッティングのローダウンサスペンション(15mm車高ダウン)、フロントストラットタワーバーの追加、16インチタイヤ&専用アルミホイール、エアロフォルムの前後大型バンパー、前後&サイドエアダム、レカロ製フロントシートなど、本格的な装備が奢られています。
その後、2005年のマイナーチェンジでフロントフェイスが一新されましたが、2007年にラリーアートが廃止され、2010年にランサーの長い歴史は幕を閉じました。
●ギャランフォルティス ラリーアート
前述のランサーエボリューションは、2007年に発売された「ランサーエボリューションX」をもって消滅してしまいました。
この最後のランサーエボリューションのベースとなったのが、2007年に発売された「ギャランフォルティス」です。
そして、ランサーエボリューションとは異なるアプローチの高性能モデルとして2008年に「ギャランフォルティス ラリーアート」がデビューしました。
エンジンはランサーエボリューションXにも搭載された2リッター直列4気筒ターボ「4B11型」で、扱いやすさを重視したチューニングによって最高出力240馬力を発揮。
トランスミッションは「ツインクラッチSST」(DCT)のみとされ、駆動方式はフロントヘリカルLSD+「ACD」(アクティブセンターディファレンシャル)+リア機械式LSDで構成される、3つの走行モードを選択可能としたフルタイム4WDを採用。これらドライブトレインもランサーエボリューションX譲りです。
外観は専用デザインのフロントバンパー、ダクト付きのアルミ製ボンネットフード、デュアルマフラーなどが装着されましたが、派手なエアロパーツは装着されず、シックな雰囲気の高性能車といった佇まいに仕立てられていました。
ランサーエボリューションXの存在があったため、ギャランフォルティス ラリーアートはあまり注目されませんでしたが、ジェントルなスポーツセダンとして高評価を獲得。
しかし、2015年にギャランフォルティスは生産を終了し、46年も続いたギャランの長い歴史は終焉を迎えました。
なお、5ドアハッチバックの「ギャランフォルティス スポーツバック」にも、同様にラリーアートグレードが設定されました。
■まさに「ラリーアート」チューンといえるコンパクトカーとは?
●コルト ラリーアート バージョンR
三菱の現行ラインナップでコンパクトカーというと2012年に発売された6代目「ミラージュ」ですが、2000年に5代目をもって一旦は販売を終えています。
このミラージュの実質的な後継車として2002年に「コルト」がデビュー。1.3リッターから1.5リッターエンジンを搭載する、ベーシックなグローバルコンパクトカーとして開発されたモデルです。
その後、2004年のマイナーチェンジで、ショートワゴンの「コルトプラス」の誕生と同時に、147馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒DOHC MIVECターボエンジンを搭載した「コルト ラリーアート」と「コルトプラス ラリーアート」が設定されました。
両モデルは高性能グレードという位置付けで、カスタマイズされた内外装に、専用チューニングしたサスペンションと電動パワーステアリング、4輪ディスクブレーキなど装着されるなど、パワフルなエンジンに見合うシャシチューニングが実施されていますが、トランスミッションはCVTのみとマイルドな印象です。
ところが、三菱はさらにチューニングしたモデルを用意しており、2006年に「コルト ラリーアート バージョンR」が発売されました。
外観はフロントスポイラーやディフューザー形状のリアバンパー、エアアウトレット付きのボンネット、樹脂製オーバーフェンダー、ルーフスポイラーなどが装着され、より戦闘的なフォルムに変貌。
エンジンは最高出力154馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒ターボを搭載し、組み合わされるトランスミッションは5速MTとCVTが設定されていました。
シャシもさらに強化され、各部に施されたスポット溶接の増し打ちと補強により、ねじり剛性はベースに対して約30%向上。足まわりも強化スプリングの装着やショックアブソーバーの減衰力アップに、ステアリングのギア比をクイック化することで、優れたコーナリング性能を発揮しました。
また、乗車定員も5名から4名にするなど、生粋のホットハッチとしての性格を明確にしています。
コルト ラリーアート バージョンRはかなり本格的につくり込まれていたチューニングモデルといえますが、2012年にコルトの生産終了をもって姿を消してしまいました。
※ ※ ※
ラリーアートの復活は三菱ファンにとって朗報でしょう。今回の決算報告では2期連続の最終赤字と芳しい状況ではありませんが、こうした取り組みはファンへのアピールだけでなく、社内のモチベーションにも良い影響を及ぼします。
かつて三菱はスバルやトヨタ、ランチアとWRCで戦うことで高性能な市販車をつくり、それがブランドイメージ向上にも繋がりました。
三菱のラインナップから高性能車が消えて久しいですが、再びラリーアートブランドの名を冠したモデルの登場や、モータースポーツへの復帰が実現されれば、高性能車の復活も現実味を帯びるのではないでしょうか。
世界中が待っていた!? 三菱「ラリーアート」復活! 今後の展開はどうなる?
■三菱「ラリーアート」復活!? 今後の展開はどうなる?
決算発表は自動車メーカーにとっての「通信簿」ですが、ここでは数字だけではなく将来の計画やビジョンなども語られます。
今回、三菱自動車の2020年度決算報告のなかで、三菱らしさの再定義のひとつとして「ラリーアートブランドの復活」が発表されました。
ちなみにラリーアートは、三菱自動車のモータースポーツ活動をおこなう100%子会社として1984年に設立。
その内容はWRC(世界ラリー選手権)やパリ・ダカールラリー、グループAなどにワークスチームとして参戦や、フォーミュラミラージュやミラージュカップなど選手権のオーガナイズ、コンペティションパーツの開発/販売、そして三菱車で参戦するプライベーターへの参加/技術支援など多岐に渡ります。
その流れが少し変わったのが2002年で、三菱自動車がモータースポーツ活動全てに責任を持ち、チーム運営と戦略を司る統括会社「MMSP(Mitsubishi Motors Motor Sports)」を設立。
MMSPがおこなう活動はWRC/クロスカントリー/モータースポーツ車両開発、一方ラリーアートを通じておこなう活動はカスターマー用マシン/高性能市販車両開発/アクセサリーと、ワークス活動とプライベーター向けが分けられました。
その後、WRCは2005年、ダカールラリーは2009年にワークス活動を終了。さらに経済状況の変化に伴って2010年にはラリーアートの業務は大幅縮小され、主要業務だったモータースポーツユーザー支援全般の業務・運営が終了。
アフターパーツグッズの販売は継続されたものの、かつての勢いはなくなりました。
そして、2018年にラリーアートのウェブサイトが閉鎖されました。長年ワークスチューナーを追いかけてきた筆者(山本シンヤ)も、「もう、あの赤とオレンジが5本ずつ入った縦線のロゴを見ることができなくなる」とガッカリしたのを覚えています。
しかし、その火は完全には消えていませんでした。では、“新生”ラリーアートはどのような展開をおこなうのでしょうか。
まずは、純正アクセサリーとして幅広い展開をおこなうといいます。かつてのラリーアートを知る人からすると「えっ!?」と思うでしょうが、今回の三菱自動車の決算発表を見る限り、「いきなり大風呂敷を広げて」というのは無理な話でしょう。
とはいえ、ラリーアートのブランドバリューは世界的に見ると三菱自動車が思っている以上に高いので、新車販売にも大きく貢献してくれるはずです。
ちなみに今回の決算のプレゼンテーション資料には、フラットダートを絶妙なドリフトアングルで走るトライトン・ラリーアートパーツ装着車のスケッチと大型リアウイングのアップ(エクリプスクロスに装着!?)と思われる画像の2点が掲載されています。
その先は、各モデルのスポーティグレードとしての展開も期待したい所です。
過去に「コルト/コルトプラス」、「ギャランフォルティス」、「ランサー」にラリーアートの名を冠したスポーティグレードの設定がありましたが、それを現在のラインナップで対応できればと思います。
■三菱独自の「S-AWC」は走りにも期待大!
三菱は将来的に電動車ラインアップのさらなる拡大を明言しています。電動車のメリットは環境対応だけでなく、モーターの応答性の良さや緻密な制御を活かすことで、走りのレベルアップにも効きます。
「アウトランダーPHEV」や「エクリプスクロスPHEV」はツインモーター4WDを用いたS-AWCの駆動力制御により、各々のキャラクターに合わせたハンドリング特性の実現に加えて、モード切り替えを使うと「ランエボ」譲りの意のまま&自在性の高い走りも可能にします。
筆者は上記の2台に乗って、SUVであることを忘れてしまう走りを高く評価する一方で、その走りの良さが見た目から連想できないことが気になっていました。
その辺りはラリーアートというグレードが存在すれば解決できるでしょうし、さらに“攻めた”セットアップも可能になるはずです。
実は筆者は三菱車の試乗会に行く度にそんな提案をしていましたが、どうやら可能性が見えてきました。
さらに今回の発表で加藤隆雄社長兼CEOは「将来的にはモータースポーツの関与も検討している」と公言しました。
といっても、最初は小さな規模だと思いますが、元気な三菱自動車に戻るためのカンフル剤になってくれることは間違いないでしょう。
ちなみに2021年4月から三菱自動車のホームページ内から消えていたモータースポーツのコンテンツが復活しています。これは偶然、それとも今回の布石だったのでしょうか。
そんな未来のためにも、今期(2022年3月期)の業績は何としてでも黒字化を達成してほしいものです。
ちなみに日本市場では新型アウトランダーPHEVが2021年内に導入予定と発表。
すでに北米に導入済みの新型アウトランダー(こちらはガソリン車)が好評と聞いているので、期待値は俄然高まります。
三菱「ラリーアート」が復活決定! パリダカ&WRCで魅せた「ラリーの三菱」黄金時代とは
■1983年に始まったラリーアートの歴史
三菱は2021年5月11日の2020年度の決算会見で、同社のモータースポーツブランド「ラリーアート」を復活させると発表しました。クルマ好きから支持を集めていたブランドが再び登場することになりましたが、今後どのような活動が展開されるのでしょうか。
ラリーアートの歴史は、ヨーロッパにおける三菱のモータースポーツ拠点として「ラリーアートヨーロッパ」が1983年に設立されたときからはじまります。
翌1984年には日本にもラリーアート(株式会社ラリーアート)が設立され、「国内・海外における各種モータースポーツイベントへの参加活動」「モータースポーツ愛好者に対する各種サービスやライセンス講習会・レーシング教室等の企画、運営」「モータースポーツ用部品・用品の開発、販売」「ラリーアート商品の開発、販売」がおもな事業内容とされました。
その後、三菱はパリ・ダカールラリー(現:ダカールラリー)や世界ラリー選手権(WRC)をはじめ、輝かしい戦績を収めます。
パリ・ダカールラリーでは2001年から2007年の7連覇を含む12度の総合優勝を果たし、また世界ラリー選手権ではグリープA時代に1996年から1999年までトミ・マキネン選手が4年連続でドライバーズタイトルを獲得しました。
その後、三菱は2005年に世界ラリー選手権のワークス活動を休止し、2009年にはダカール・ラリーにおけるワークス活動休止を発表。そして2010年にラリーアートの業務大幅縮小へと至ります。
三菱は今回のラリーアート復活にあたり、純正ラリーアートパーツ(アクセサリー)の設定を発表したほか、モータースポーツへの参戦も検討しているということです。
それではここでクイズです。
パリ・ダカールラリーにおける三菱の戦績において、日本人として初の総合優勝を飾ったドライバーは、次のうち誰でしょうか。
【1】新井敏弘選手
【2】増岡浩選手
【3】篠塚健次郎選手
【4】片山右京選手
※ ※ ※
正解は【3】の篠塚健次郎選手です。
篠塚健次郎選手は、1997年のパリ・ダカールラリーで、日本人選手として初優勝を果たします。この大会では1位から4位までを三菱のマシンが占め、史上初となる同一メーカーによるトップ4独占も果たしました。
ちなみに、【2】の増岡浩選手は2002年大会と2003年大会で総合優勝し、日本人初の2連覇を達成しています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
三菱、新型アウトランダーPHEV国内導入と「ラリーアート」ブランド復活で今期黒字化へ!【みんなの声を聞いてみた】
2020年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の通期決算が、2期連続の最終赤字となった三菱自動車工業。これに対し、2021年度黒字化を目指す上で、同年度に新型車「アウトランダーPHEV」の国内導入や、往年のラリー全盛期に活躍した「ラリーアート」ブランドの復活を発表した。これに対し、早速SNS上では一部懸念する声は見受けられるものの、期待する声が多く寄せられている。ここではSNSで挙げられているみんなの声を紹介していく。
新型アウトランダーPHEVの導入前倒し、ラリーアートのパーツ展開を発表
コロナ禍の影響を大きく受け、2020年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の通期決算が、世界販売台数で前年度比マイナス29%で2期連続の最終赤字と非常に厳しい結果となった三菱自動車工業。
2021年度黒字化を目指す上で2021年5月11日(火)に発表された中期経営計画の1つとして、当初2022年度日本導入を計画していた新型アウトランダーPHEVを2021年度に前倒しして導入することがアナウンスされた。
さらに、往年のラリー全盛期に活躍した同社のモータースポーツブランド「ラリーアート」の復活も宣言。まずは同ブランドのパーツ販売から展開していき、ゆくゆくはモータースポーツ活動への再参戦についても検討を始めるとした。
SNS上でのみんなの声は?
そんな三菱の今後の展開に対して、SNS上ではどのような意見が飛び交っているのか確認してみた。
ラリーアート復活に歓喜も、一部で懸念する声
まず最も多かったのは「ラリーアート復活はすごく嬉しい」「WRC好きにはたまらない知らせ」「トップが変わってから風向きが変わった」「三菱頑張れ」といった声。往年のWRCファンや三菱ファンなどから歓喜の声が挙がっている。
まだ検討段階のモータースポーツ活動ながら、中には早くも「現在の三菱のラインナップでどうなるの?」「これはランエボ復活か!?」と、2015年に販売した三菱を代表するスポーツモデル「ランサーエボリューション」の復活を期待する声までも。
全体として「WRCに復帰して、ブランドイメージを回復させたいところ」「モータースポーツブランドの復活は自動車メーカーにとって良い方向に行くのでは」といったポジティブにラリーアート復活に期待を寄せる声がある一方で、もちろん反対意見も。
「現状、スポーツモデルを用意する体力がないのは理解しているものの、アクセサリー展開だけでは意味がない」「なんちゃってスポーツブランドに転落していくのが見える」「ラリーアートを復活させるならばラリー参戦も復活させないと」「順番が逆では? パーツ販売よりラリー参戦の方が先!」といった三菱の展開に疑問を挙げる声が一定数見受けられた。
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新型アウトランダーPHEVは期待を寄せる声多数
一方、2021年度に前倒しして導入することがアナウンスされた新型アウトランダーPHEVについては「モノは良さそうだから価格に注目している」「価格次第で購入検討に入ってくる」「期待値高いし、三菱を応援したいので買いたい」「早く実車を見て試乗したい」と価格に焦点を当て期待する声が多数挙がっている。
2021年2月に北米で世界初公開して以降、注目が集まる新型アウトランダーPHEVだが、改めてその期待値の高さがうかがえる結果となった。
三菱復活となるか!?
昨今、急速に自動車の電動化が叫ばれる中、その分野では一日の長がある三菱自動車。
2021年に新型アウトランダーPHEVを前倒しして投入するほか、アライアンスを組むルノー・日産の電動化技術も積極的に導入し、e-POWERなどのハイブリッド車や、EV(電気自動車)のラインナップを拡充させ、2030年には全車種に電動車を用意する計画としている。
「ラリーアート復活にPHEVや四輪制御技術などは魅力十分なので、これからの飛躍に期待」といった声のように、今後のラリーアートブランドの展開にも期待しつつ、果たして三菱復活となるか、これからの動向に注目していきたい。
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
三菱のワークスブランド「ラリーアート」が復活、モータースポーツも再参戦! だが、日本市場へラリーアートブランドを投入するのは数年後
かつてパリ・ダカールラリーやWRCなどモータースポーツ界で大活躍を見せていた三菱のワークス「ラリーアート」が復活する。古くからのクルマ好きなら当たり前のブランド名だが、そもそも一体ラリーアートとは一体何なのか? その正体を改めてご紹介! そしてラリーアート復活で三菱はこれからどんなクルマを作っていくのか? そしてモータースポーツの復活はあり得るのか? 気になることを徹底解説。結論からいうとしばらくは日本には上陸せず、三菱ファンにとってはまだまだ辛抱が続きそうだ。
11年ぶりにラリーアートブランドが復活!
ラリーアートは1983年に設立された三菱のワークスチームだ。この名前を冠してパジェロが世界的に有名になったパリ・ダカールラリー、さらにはギャランやランサーエボリューションで参戦したWRCと三菱を語る上でラリーアートは欠かせない名前なのだ。
かつて日本でもラリーアートの名前をつけたコルトやギャランフォルティスなどにスポーツグレードとして展開されており、今中古車市場で高値で取引されているほどのブランドであった。
もっとも三菱が2010年にモータースポーツから撤退をしたタイミングでラリーアートの活動、パーツ販売も終了に至っていた。およそ11年ぶりに復活されるとあって、三菱ファンのみならず世界のクルマ好きにとって超嬉しいニュースなのだ。
期待されたランエボ復活は当面なし! まずはアジアのラリーに参加する見込み
2021年5月13日に発表された決算でラリーアートの復活が発表された訳だが、その内容は復活するということ。そしてモータースポーツの再参戦を示唆された程度と、まだまだ詳しい情報は明らかにされていない。
このニュースを受けてツイッターなどでは「ランエボ復活か?」「一体どのレースに参加するの?」という話題で盛り上がっていた。だが、編集部が独自に得た情報によればランサーエボリューションの復活はまったくの白紙だという。
たしかに2020年に発表された中期経営計画に記載されていた今後投入するモデルはSUVやピックアップトラックのみで、セダンタイプのモデルはまったく明記されていなかった。ランエボのようなスポーツモデルの復活は当面期待できないのだ。とはいえ、新型SUVや次期コンパクトカーなどにスポーツモデルを設定する可能性はまだ残されている!
日本未発売のトライトンで参戦する見込み
そして参戦するレースに関してはパジェロが活躍したダカールラリーではなく、東南アジアで開催されるアジアクロスカントリーラリーに参加するというのが濃厚だ。参戦するマシンは東南アジアで絶大な人気を誇るピックアップトラックのトライトンで調整中だという。
このアジアクロスカントリーラリーはトヨタ ハイラックスやいすゞ D-MAXなど日本メーカーのピックアップトラックの参加が目立っているという現状がある。そこに三菱も真っ向から勝負を仕掛けるというイメージだ。
ラリーアートのコンプリートカーは当面なし! まずはパーツ販売からスタート
最後に気になるラリーアートブランドがどのように展開してくのか? ということ。こちらに関しても詳細は明らかにされていないが、パーツ販売からスタートされるという。
イメージ的にはトヨタのGRが展開するGRパーツといった専用エアロやホイールなどコンプリートカーではなく、あくまでパーツ販売で調整中との情報を編集部は得ている。GRヤリスのようなスポーツモデルの投入は当面ないというのだ。
先に述べたアジアクロスカントリーラリーへの参戦からASEAN地域とオーストラリア市場への投入からスタートさせる。というのもこの2つの地域はいまだにラリーアートのブランド力が絶大な力を持っているからというのが理由である。それだけに日本市場への復活は当面は期待できないのだった。
今こそ三菱の踏ん張り時! ラリーアート復活で販売強化に期待
筆者個人の意見をいうならば、三菱のモータースポーツ事業を支えたパジェロやランエボを復活させたうえで日本市場へ復活を果たして欲しいところ。
これはあくまで理想論であり、なかなか一筋縄では実現出来ないかもしれないが、三菱ファンは大いに期待している。例えばコンパクトカー「ミラージュ」のスポーツモデルやアウトランダーPHEVをベースにしたハイパフォーマンスモデルなどは今からでも造る事はできるだろう。
主力であるASEAN地域がコロナ禍で大打撃を受けるなど今三菱自動車は厳しい状況に置かれている。それだけに今回のラリーアート復活は素直に嬉しいニュースであり、かつてのように元気な三菱として復活を果たしてほしい。早いタイミングでラリーアートが日本市場に再び戻ってくることをまずは期待したい。
【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】
Posted at 2021/05/23 22:20:50 | |
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