2021年08月07日

ってその前に実はタイヤ入れ替えしてないので未だにスタッドレス(汗)
本当はこの休みで入れ替える予定だったんですが、ワクチンの影響がわからないから次の連休かな…
総走行距離104717km
走行距離488.0km
油量45.66L
燃費10.6876916338km/L
MFD上での記録
AVG.A11.5km/L
510km(走行可能)
AVG.B13.5km/L
昨日の仕事の帰りには

105000kmなってしまったな〜オイル交換もしないと
Posted at 2021/08/07 20:00:43 | |
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G4 2.0i アイサイト 燃費 | 日記
2021年08月07日
【限定8台】幻のランチア「デルタ・エヴォ」計画始動! マルティーニカラーで蘇る
■幻のランチア「デルタ」のエヴォルツィオーネ3とは
Writer:野口祐子(NOGUCHI Yuko)
Photographer:野口祐子(NOGUCHI Yuko)/Miki Biasion
Miki Biasion(ミキ・ビアジョン)と聞くと、やはり脳裏に浮かぶのはランチア「デルタ」とともに土埃にまみれながらもグラベルの道を走り続ける姿、雪のなかを走り続ける姿、あたり一面砂漠のなかを走り続ける姿……だろう。
彼はデルタのステアリングを握り1988年、1989年とWRCのドライバーズチャンピオンを2回獲得。彼のドライバー人生のなかでもランチア・デルタは特別なクルマであることは間違いないだろう。そしてミキは、世界でもっともデルタを知り尽くしている男といっても過言ではないだろう。
●デルタといえば、マルティーニカラー
2021年7月19日、そのミキ・ビアジョンが現在進めているプロジェクト「Delta Evo Martini Racing」の記者会見が、ミラノの「テラッツァ・マルティーニ」でおこなわれた。
テラッツァ・マルティーニ(マルティーニのテラス)は、1958年にマルティーニ社が自社の宣伝プロモーションのために、ビルの最上階に人々の出会いの場としてオープンさせたスペース。「マルティーニを片手にミラノの美しい街を眺めながら人々との交流を」という当時にしては画期的なアイデアだった。
テラッツァ・マルティーニから見えるミラノの街の屋根の風景は他の場所では体験できない。特に真下に見えるドゥオーモは圧巻の眺めだ。まるでマルティーニがミラノを統治しているかのように思えて来る。世界中から招待された著名人はこの眺めに魅了され、話もマルティーニのカクテルも尽きることはなかっただろう。テラスからの美しい眺めも素晴らしいが、ドゥオーモ広場から見えるビルの最上階にあるマルティーニの赤い丸のロゴもなんとも言えない風格がある。
ランチア・デルタの話に戻ろう。1979年に誕生したランチア・デルタは、「HFターボ」、「HF 4WD」、「HFインテグラーレ」、「HFインテグラーレ16V」、「S4」、「HFインテグラーレ エヴォルツィオーネ(Evo 1」、「HFインテグラーレ エヴォルツィオーネII(Evo 2)」と、初期モデルをベースにいくつものモデルが誕生した。
そしてなんといってもデルタを不動の地位に押し上げたのは、マルティーニカラーで走り抜けたWRCでの活躍だろう。WRCという過酷なレースでの優勝は世界中のランチアファンを熱狂させ、この快挙によってデルタの人気が上昇、マルティーニの存在も世界に知られることになる。
その時のドライバーが、今回Delta Evo Martini Racingのプロジェクトの発起人、ミキ・ビアジョンである。記者発表会の場所はそんなランチア・デルタを支えて来たマルティーニのテラッツァ・マルティーニが相応しい。
●デルタ40周年で立ち上がった「Evo」プロジェクト
デルタ誕生から40年経った2019年、各地で40周年記念イベントがおこなわれていた。もちろんこのクルマで世界チャンピオンとなったミキ・ビアジョンは欠かせない主役だ。そしてこのクルマ誕生にあたり関わった人たちも大勢集まった。
その集まりで、ミキは当時デルタのプログラム、そしてホモロゲーションの責任者だったブルーノ・チェーナと再会。立ち話で昔の思い出を語りながらデルタの話になった時、「『デルタ Evo 3』はあれからどうなった?」と、話がエヴォルツィオーネに移った。
エヴォルツィオーネのプロジェクトはEvo 1、Evo 2と市販化され、それに続く予定だった「HFインテグラーレ エヴォルツィオーネIII(Evo 3)」は、開発途中で打ち切りになったプロジェクトだ。聞くと、なんとチェーナは自分が手がけたホモロゲーションに関しては明確に記憶しており、しかも当時彼が残した覚書、その他の資料はすべて保管してあるという。ホモロゲーション獲得のため、周到な準備をしていたのだろう。
■現代の技術で、ミキ・ビアジョンが考えるデルタEvoの進化型が実現となる
チェーナと再会し、エヴォルツィオーネの話をしている内に、Evo3の現代版を作ってみたいという思いが湧き上がったミキ。
ミキにとって、ランチア・デルタとの生活は忘れることができない思い出だ。当時自分が乗っていたデルタが、「現在のマテリアルと技術を使って生まれ変わったらどうなるだろう」と、かねてから心の内にあった。チェーナの正確なデルタの記憶に触れたことで、Evoプロジェクトを立ちあげることを決断する。
●ベースは、1994年式の「デルタ」
こうして1994年のデルタをベースに、ミキのEvoプロジェクトはスタートした。
スタイルはオリジナルのデルタを継承し、メカニカルな部分はオリジナルのキャラクターを元に現代の法規を念頭に最新のマテリアルを使用し、性能・安全性を重視した。
デルタには欠かせない、マルティーニカラーはどうするかという問題が残った。ブルー、水色、赤のラインがデルタに入ることによってあの時の感動が蘇る。早速Martini & Rossi社との話し合いが始まり、公式にマルティーニカラーが採用となった。
そして、Delta Evo Martini Racingは限定8台で、白、ブルー、赤、ゴールド、黒の5色で生産されることが決まった。
現在、クルマはクーネオの工場で製作中である。2021年10月にパドヴァでおこなわれる「Auto Moto d’Depoca」において、実車が発表される予定だ。
●現代の技術でアップデートされる「Evo」
ミキのレース経験をベースに、シャシの捻れ剛性をアップ、車内は防音が施され、エスクルシーブのアルカンターラを使用したスパルコのシート、ペダル、ギアシフト、ステアリングはレース仕様が採用された。
エンジンはグループAを基本に、モータースポーツ用ECUマップにスイッチで変更可能となっている。
ベースの最高出力は220psで、スポーツバージョンは340psとなる。マフラーはバイパスバルブ付きの直径70mmの排気管を装備。
トラスミッションは構造補強と新しいギアを採用し、ツインプレートクラッチを使用。ステアリングはグループA形式のダイレクトタイプステアリングギアボックスが使われることになった。
ブレーキは強化型のブレンボブレーキシステム、ローター径はフロント332mm、リア300mmだ。
サスペンションはリバウンドとコンプレッションで10ポジションに調整可能なビルシュタインダンパー、そして強化されたサイレントブロックを採用し、グループAから派生したリアサスペンション補強バーが装備されている
ホイールは17、または18インチでタイヤはミシェランのパイロットスポーツ4タイヤがセットされる。
エクステリアはエスクルーシブのマルティーニのカラーリングをまとい、フロントのヘッドライト周りはすべてブラックに、そしてグループA使用のバックミラーはカーボン製となっている。
* * *
現在製作中のDelta Evo Martini Racing の10月の実車デビューが楽しみだ。このプロジェクトはレストモッドではなく、スペシャルモデルというべきか? またはデルタと共に走ったミキ・ビアジョンの夢のクルマか……。ミキによると、すでに4台の予約が入っているという。
Posted at 2021/08/07 19:48:09 | |
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2021年08月07日
6速MTのみの「特別すぎる」レガシィ!「S402」は世界最強のグランドツーリングカーだった
Sシリーズはインプレッサだけじゃなくレガシィにも存在した
Sシリーズといえば、STI(スバルテクニカインターナショナル)が手掛けるコンプリートカーシリーズの最高峰に与えられるネーミングだ。
2000年に登場した初代インプレッサWRX STiバージョンをベースとしたS201に始まり、海外のSTIファンのために作られたともいわれる最新のS209まで、多くのモデルが存在する。ほとんどの人はSシリーズと聞くとWRX系をベースとしたモデルを想像するだろうが、じつは少数ながらレガシィベースのモデルも存在するのだ。
レガシィ初のSモデル「S401」はセダンのみの設定だった
SシリーズにはインプレッサまたはWRXをベースとした「S2○○」と、レガシィ系をベースとした「S4○○」が存在する。いずれもSの称号を与えられるモデルというだけあり、内外装から足まわり、エンジンに至るまでベース車とは一線を画す格別のモデルだ。
レガシィ初のSシリーズは、2002年に登場したS401から始まる。S401は3代目レガシィB4をベースにしたセダンボディのみの設定だったが、不等長の独特なサウンドが5ナンバーサイズで楽しめるうえ、6速MTやブレンボキャリパーなどの特別架装を備えた貴重なモデルであった。
その後はBP/BL型と呼ばれる4代目レガシィをベースにした「tuned by STI」が2005年/06年/07年と3年連続で発売。現在のtSシリーズに通じる足まわりを中心にSTIがチューニングしたモデルで、Sシリーズとは別のシリーズであり、Sシリーズの系譜であるエンジン関連のチューニングは施されず、ATモデルも設定されていた。
エンジンはもちろん強靱なシャーシが誇る卓越した走りを実現
そして2008年に満を持して登場したのが「S402」だ。このモデルは、4代目レガシィをベースに輸出仕様のEJ25型2.5L水平対向4気筒DOHCツインスクロールターボに6速MTを組み合わせていた。
4代目レガシィで2.5Lターボ&6速MTの組み合わせを味わえるのは唯一S402だけ。等長等爆エキゾーストシステム、ツインスクロールターボの組み合わせも希少な存在であった(2.5XTやWRX STI A-Lineはシングルスクロール)。最高出力210kW(285ps)/5600rpm、最大トルク392Nm(40.0kg-m)/2000~4800rpmの高性能を発揮し、4代目レガシィのなかで最高のスペックを誇った。
サスペンションはSTIが誇るフレキシブルシリーズをはじめとしたシャーシチューニングに加えて、STIチューニングのビルシュタイン製ダンパーとスプリングをマッチング。その他、STI製ピロボールブッシュリヤサスリンク、BBS製鍛造18インチアルミホイール+235/40R18タイヤなども専用装備。ハイパワーエンジンと抜群のフットワークに加えて、制動性能もフロントにブレンボ製18インチ2ピースブレーキローター&対向6ポットモノブロックキャリパー、リヤにもブレンボ製17インチローター&対向2ポットキャリパーを採用。卓越した走りを高次元でバランスさせていた。
Sシリーズ唯一のツーリングワゴンをラインアップ
前述のとおり、ボディ形状はS401がセダンのみの設定であったのに対し、S402は待望のツーリングワゴンも設定。現時点ではSシリーズで唯一無二のワゴンボディである。
限定数はセダン/ワゴン合わせて402台。4代目レガシィのパワーユニットは2L 4気筒エンジンが主力であったが、2.5Lのターボモデルはアウトバックの特別仕様車「2.5XT」以外では、S402だけに搭載された。
ちなみにS401では型式名が標準モデルのBE5型に対し、BESという専用型式が与えられ、S402の場合はツーリングワゴンがBP9改、セダンがBL9改というベースモデルからの構造変更車という扱いであった。
また、エクステリアはSTI製のカーボンフロントアンダースポイラーや金属調ドアミラー、専用オーナメント類が目を惹く。だが、なんといってもフェンダーグリルを備える片側20mmずつ拡幅された専用フロントワイドフェンダーがエクステリア最大の特徴といえる。
マニアックな部分ではベースモデルの2.0GTスペックBには非装着のヘッドランプウォッシャーが備わる点にも注目。あらゆる環境で視界を確保する究極のグランドツアラーらしい装備である。
対してインテリアは、エクステリアやメカニズムに対して控えめな印象だ。専用のトリム類が採用されているものの、一見ベースモデルと同じように見えるカップホルダーには赤色のイルミネーション(ベースモデルはブルー)が採用されたほか、STIロゴや表皮だけと思わせるシートは座面に専用低反発クッションが備わるなど、形状だけでは計り知れないこだわりの専用アイテムが与えられていた。
発売から13年が経過した今でも「誉れ高い」走りを体感させてくれる
さて、気になる乗り味でだが、筆者はつい先日、中古のS402の購入を検討しているオーナーに代わり、購入前の試乗を知人から依頼された。新車当時にもステアリングを握ったが、13年を経過した今、あらためて試乗できたのは貴重な機会だった。
実際にステアリングを握ると経年変化を感じさせる部分もあるが、低回転から湧き上がるトルク、踏み込めばグイグイと背中を押されるような加速感はいまでも一級品であることを感じさせる。ステアリングフィールは13:1というクイックなギヤレシオのおかげで、切り始めからシャープに鼻先が向きを変えてくれる。
新車当時は若干硬さを感じた乗り心地も、年月を経たことでヘタっている訳ではなくいい意味でジェントルだと感じられ、乗れば乗るほどに味わい深い走りを実感。その欧州車にも負けない走行フィールは、日本車離れした上質さと、発売から13年近くが経過した現在でもグランドツーリング性能を損なうことがなく好印象は当時のままであった。
Posted at 2021/08/07 19:44:00 | |
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2021年08月07日
スバルSTI スポーツの開発キーマンが語る「運転が上手くなるクルマ」の作り方
販売好調が伝わるレヴォーグの実に半分近くを占めるのが、トップグレードの「STIスポーツ」である。「走り」にこだわった新しいブランドが意図するものは果たして何か。そのエッセンスを開発のキーマンであり、スバルテクニカインターナショナルの開発副本部長 高津益夫氏に訊いた。聞き手はMotor Magazine編集長 千葉知充。(Motor Magazine2021年8月号より)
STIコンプリートカーとSTIスポーツの違いは?
千葉 まずはSTIスポーツ誕生の経緯を教えていただけますか。
高津 スバルテクニカインターナショナル株式会社(以下、STI)は、モータースポーツを通じて、スバルを世界一のブランドに成長させることを目的として1988年に設立されました。そこからモータースポーツに直結した商品やコンプリートカーの開発に携わってきました。コンプリートカーというのは、量産ラインからベース車を抜き出して作る基本的にハンドメイド的なクルマなので、量産ができません。結果的に価格も高価になってしまいますし、生産台数も限られます。もっと一般のお客様にSTIの商品をお届けしたい。それによってスバルのブランド価値も上げていきたいという思いが、STIスポーツの誕生につながっていきました。
千葉 STIコンプリートカーと、STIスポーツの違いはどこにあるのでしょう。
高津 コンプリートカーはあくまでSTIが企画して開発するもので、あらゆるところに手を加えています。一方、STIスポーツはスバルが企画を提案して、STIが走りの味付けを担当する量産カタログモデルであり、イメージを牽引するという位置づけです。スバルの生産ラインで組み立てられることが前提のクルマなので、主にサスペンションを中心に手を加えています。
千葉 スバル側とのすり合わせが大変なのではありませんか。
高津 それはありません。そもそも両社がめざしている方向性は同じですから。STIにとっていいクルマは、スバルにとってもいいクルマなのです。
公道でもレースでも求められる性能は同じ
千葉 STIスポーツの開発指針はどのようなものなのでしょう。
高津 これはSTIスポーツでもコンプリートカーでも基本的に違いはないのですが、ひと口で言えば「運転が上手くなるクルマ」にすることですね。実は、ドライバーが違和感や疲労感を覚えるのは、車体の応答遅れが原因なのです。STIでは、そこを可能な限り小さくすることを目標に突きつめてセッティングしています。
千葉 応答遅れとは?
高津 たとえば、一見真っ直ぐな道でも、路面が傾いていたりワダチや凹凸があったりと、タイヤの接地荷重も刻一刻変化しています。さらに、横風や横を走るクルマの影響など、さまざまな外乱の要素もあります。ドライバーはそれに抗いながら無意識にハンドルを調整しながら走っています。そこで応答遅れがあるクルマだと、反応が鈍いからドライバーはハンドルを切りすぎてしまう。クルマが反応した時点ではハンドルは切り過ぎているから慌てて戻す。この戻しの反応も遅れて、今度はハンドルを戻しすぎる。その繰り返しで、実際には微妙に蛇行しているのです。これではドライバーにはストレスがたまりますし、同乗者も疲れます。
千葉 その遅れをとにかく小さくして「運転が上手くなるクルマ」に仕上げるわけですね。
高津 レースでもまったく同じで、我々が参戦してきたニュルブルクリンク24時間耐久はその格好の実験場でもあるわけです。ニュルの北コースは道幅も狭いし路面のコンディションも良くないし、連続するブラインドコーナーの先は(クラッシュなど)何が待ち構えているかわかりません。究極の外乱状態です。そこで思いどおりの動きができるクルマというのは、プロレーサーにとっても非常に大事なことです。
動的な質感にこだわったレヴォーグSTIスポーツ
千葉 レヴォーグSTIスポーツの販売が好調ですが、開発過程でエピソードがあれば聞かせて下さい。
高津 レヴォーグは、スバルにとってもSTIにとっても、初めて手掛ける電子制御サスペンションでした。ですから、STIのメンバーとスバルの開発メンバーがまさしく一体となって開発に取り組みました。レヴォーグのイメージをけん引するクルマとして、とにかく動的な質感の向上にこだわりました。ハンドリングだけではなく、振動、騒音など、すべてにおいてワンランク上を目指したのです。幸いレヴォーグに採用されているSGP(スバルグローバルプラットフォーム)は、従来のプラットフォームとは次元が違うレベルでしたので、ごく初期の試作段階から予想を超えたハイレベルな仕上がりで驚きましたね。
千葉 では最後に、これからのSTI、そしてSTIスポーツの抱負を聞かせてください
高津 我々の技術=「運転が上手くなるクルマ」はお客様に安心と愉しさを提供できる技術です。もっと幅広くいろいろなクルマに展開したいですね。一方で、コンプリートカーはもっともっとパフォーマンスを上げて高性能なことでもスバルのブランドを牽引していきたいと考えています。従来のSシリーズを超えた次元に行けるように頑張りたいと思います。
千葉 それはとても楽しみです。今後もSTIの活動から目を離せませんね。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:永元秀和)
実はFFにこそスバルの真髄が? なぜインプレッサだけに“FF”車が設定されているのか
スバル車のウリのひとつが「シンメトリカルAWD」。水平対向エンジンと組み合わせた独自の四輪駆動システムを採用することが特徴で、レヴォーグもフォレスターも全グレードで4WDを採用している。
しかし、そのなかでインプレッサだけは4WD以外に、FFモデルも設定されてる。スバルといえば4WD! それなのに、なぜインプレッサだけFFがあるのか? モータージャーナリストの斎藤聡氏が解説する。
文/斎藤 聡
写真/SUBARU、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】FFでもスバル?FFこそスバル?? インプレッサこそスバル!?
■スバルの歴史を紐解くと!?
スバルというとAWDのイメージが強いですよね。インプレッサWRXの世界ラリー選手権での活躍や、オンロードAWDを定着させたレガシィの功績によるところが大きいのだろうと思います。
現在のスバルのラインナップを見ても、2輪駆動なのはダイハツからOEM供給を受けているジャスティと軽自動車、それからトヨタと共同開発したFRスポーツカーBRZだけ。純スバルの車種は、ほぼすべてがAWDというくらい、AWD比率が高くなっています。シリーズのなかでもFFがあるのはインプレッサ (含むG4)だけです。
スバルのCセグハッチバックであるインプレッサスポーツ。純スバルの量産車としては数少ないFF仕様がある
もちろんインプレッサG4にもFFがある。スバルはAWD採用の車種比率が高くなっており、逆にFFのインプレッサは希少かもしれない
では、なぜインプレッサにはFFが残っているのでしょうか。当然の疑問ですが、そう考えると話は逆にわかりにくくなってしまうかもしれません。
確かにスバルはAWDを重要な技術と考えていますが、スバルの歴史を考えると、「AWD=スバル」ではないということがわかります。それよりも4WDに至る経緯がとてもユニークで興味深いものなんです。
■量産FFのブレイクスルー
スバルの前身はご存知のように中島飛行機で、97式戦闘機や、「隼」と呼ばれる一式戦闘機などを製作、またゼロ戦にも搭載されたエンジン「栄」も中島飛行機製でした。
終戦後、中島飛行機は富士重工となって(途中変遷はありますが)自動車の開発に乗り出します。
航空機の技術を応用したフレームレスのモノコックボディを得意とし、モノコックフレームのバスや、FRで1.5Lの試作乗用車P-1(スバル1500)の開発を経て、大ヒット作となったスバル360を開発します。リアエンジンリアドライブ(RR)で、 2サイクル2気筒エンジンを搭載していました。
この後やはりヒット作となった軽のキャブオーバーバンのスバル サンバー(RR)で自動車メーカーとしての基礎を築くと、1966年に水平対向4気筒エンジンを搭載したFFモデル=スバル1000を発表します。
初の水平対向エンジン縦置きのFFを採用したスバル1000。ドライブシャフトの端に取り付けるジョイントを工夫し、振動問題を解決した
このスバル1000が、スバルにとってはとても大きな技術的な分岐点になるのです。
試作車のP-1では、プロペラシャフトの重さと振動に課題を残していました。またフロアトンネルによって居住性が犠牲になることもネガティブなポイントでした。スバル360では、RRの弱点である横風安定性の弱さが課題として残されていました。
そういったクルマ開発の経験から、プロペラシャフトのない、RRではない駆動方式のクルマ、つまりFFが小型車には理想的とスバルは結論付けたのでした。
一方、エンジン形式はどうやって決まったのかというと、FFであるということが決まっており、オーバーハングが短いこと、デフがクルマの中心にあること、エンジン→デフ→トランスミッションがストレートなレイアウトが望ましい、というのがエンジン形式を決めるにあたっての条件だったのだそうです。
横置き4気筒、縦置きV型4気筒、水平対向4気筒などの案が挙げられた末、水平対向4気筒に決まったのです。
水平対向4気筒のFFを実現するにあたって、ドライブシャフトの上下動による有効長の変化を吸収するダブル・オフセット・ジョイントを発明しています。
こうしてスバルの水平対向4気筒+FFという基本形ができあがったのです。つまり、FFはスバル車の廉価版ではなく基本形なのです。
写真はスバル1000にも搭載されたEA52型水平対向エンジンのドライブトレイン。1966年はトヨタ カローラやダットサン サニーがデビューした年でもあり、ともに国産自動車史の夜明けを飾ったと言っても過言ではない
■世界初、オンロード4WDメーカーへの道
4WDメーカーになるきっかけは東北電力の要請を受けて1971年に制作したスバルff-1・1300Gバン4WDでした。当初東北電力は宮城スバルに製作依頼をしたのでした。依頼を受けた宮城スバルは試作車を製作しスバルに持ち込みます。スバルは即座に生産し限定販売したのでした。
東北電力からの依頼が1970年5月。宮城スバルの試作車の完成が1971年2月といいますから、もの凄い開発スピードだったわけです。1971年3月にスバルに持ち込まれ、8月に一次試作車4台のテストが行われ、年内にさらに7台が製作され東北電力と長野県飯山農協と白馬村役場に販売されました。
ff-1 1300 G 4WDはスバルAWDの原点とも言えるが、一般向けの販売はされなかった
これがスバルのオンロード4WDの原点となるわけです。
4WDの量産モデルは1972年9月にデビューしたレオーネ4WDエステートバン(FFのレオーネクーペは1971年7月デビュー)からになります。
時系列をたどってみると、1971年の3月に宮城スバルから4WD試作車が持ち込まれてから、1972年9月までわずか1年半で量産モデルが誕生しているわけです。ものすごいスピード感だと思います。
想像ですが、宮城スバルに東北電力から話が持ち込まれた時には、スバル本社にも相談が行くでしょうし、試作の状況を把握していたとしても不思議ではありません。
いずれにしても、短い期間で次期主力セダンであるレオーネに4WDを搭載すること決め、かつ1972年9月にレオーネエステート4WDエステートバンとして量産モデルを発売したのですから、スバルとしてもオンロード4WDの可能性に大きな可能性を見出していたのでしょう。
ちなみに欧州の4WDメーカーとして知られるアウディがクワトロをデビューさせるのは1980年3月のジュネーブショーですから8年も速いことになります。
1972登場のレオーネ4WDエステートバン。スバル1000にも搭載されたEA型エンジンは、レオーネとともに歴史を重ねることに
ともあれ、こんな具合にスバルは世界的にみても珍しい4WDメーカーとなったのですが、その一番根っこの部分には、水平対向+左右等長ジョイントのFFレイアウトがあるんです。これもまたスバルらしいFFといえるのではないでしょうか。
■やっぱりAWDのほうが……
最後に、はたしてインプレッサを買う場合はFFで充分なのか、それとも価格は高くてもAWDがいいのでしょうか。
インプレッサのプラットフォームであるSGPはいろんなメーカーが作っている新世代プラットフォームのなかでも出色の出来だと思います。そのためFFでも走りの質感がとても高いです。
インプレッサスポーツ STI Sport。インプレッサの最上級モデルだが、ちゃんとFFも選択できる。4WDは292万6000円、FFは270万6000円
ビタッと路面にタイヤを接地してくれるような安定感と接地感があります。直進安定性、旋回性、乗り心地など、どれをとっても文句がありません。
そういう意味ではFFはあり! なのですが、困ったことにAWDはもっといいのです。たぶん価格差以上にAWDのメリットが感じられると思います。普段走っていて、まったく4WDの重さや鈍さ差を感じないし、それでいて雨が降ると抜群の安定性を発揮してくれます。もちろん雪も。
なので、+22万円差ですが、もし可能ならAWDを選んだほうが少し余計に幸せになれると思います。
インプレッサはFFもいい。でもAWDはもっといい……
Posted at 2021/08/07 19:40:14 | |
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富士重工 | 日記
2021年08月07日
排気量9373cc! シボレーがウイリーするほど速いドラッグレース用カマロを販売
スピードに命をかける人たちがいる。アクセルを全開に踏み込み、その速さを競う。単純明快だが、やっている本人にしかその快感はわからないのだろう。アメリカではドラッグレースが人気だ。そんなドラッグレースの世界にメーカー自らがマシンを投入してくるのもアメリカだ。この頭がやたらにデカい「COPOカマロ」は、GMが販売するドラッグレース専用マシン。公道走行はできないという。
搭載するのは排気量572平方インチ(9373cc)のオバケV8エンジンで、専用の鋳鉄製ブロック、アルミニウム製ヘッド、鍛造スチール製クランクシャフト、鍛造スチール製コンロッド、鍛造アルミニウム製ピストンを採用している。COPOカマロは1969年に初めて誕生し、2022年に久しぶりに復活し、ディーラーで注文できるという。価格は105,500ドルから設定される。
ちなみに9373ccエンジンのほか、スーパーチャージャー付きの350立方インチ(5375cc)のV8(580馬力)と、自然吸気の427立方インチ(6997cc)V8(470馬力)も用意される。トランスミッションはすべてATI Racing Productsの3速オートマチックが組み合わされる。またカーボンファイバー製のボンネットとウイリーを防ぐウイリーバーを標準装備する。トランクに取り付けられたウェイトボックスやパラシュートなどのオプションでクルマをカスタマイズすることも可能だ。
シボレーは2012年にCOPOカマロプロジェクトを再開し、これまでの製造台数は700台弱という。2022年に販売されるCOPOカマロは生産台数を制限せず、先着順に注文を受け付ける予定とのこと。発売された暁にはぜひその豪快な走りを見てみたいものだ。
シボレー カマロ に9.4リットルV8搭載、ドラッグレーサー「COPO」に2022年型…米国発表
GMのシボレーブランドは7月30日、『COPO カマロ』(Chevrolet COPO Camaro)の2022年モデルを米国で発表した。
COPO カマロは、米国を中心に人気の高いモータースポーツで、2台が0-400mの直線で加速性能を競うドラッグレースに参戦するために開発された競技専用車だ。
2022年モデルでは、最大で9.4リットル(572立方インチ)の排気量を備えたV型8気筒ガソリンエンジンが用意される。このビッグブロックV8は、現行シボレー車で最大の排気量であり、オリジナルの1969年のCOPOカマロの精神を現在に伝えるものになるという。
9.4リットルV型8気筒ガソリンエンジンには、4ボルトのメインキャップ、アルミ製ヘッド、鍛鋼製クランクシャフト、鍛造鋼製コネクティングロッド、鍛造アルミ製ピストン、鋳鉄製ブロックを採用している。
COPO カマロの2022年モデルには、カーボンファイバー製フードとウイリーバーが標準装備された。オプションでトランクのウェイトボックスやパラシュートが選択できる。
なお、9.4リットルV型8気筒ガソリンエンジンを搭載するCOPOカマロの2022年モデルの米国ベース価格は、10万5500ドル(約1157万円)と発表されている。
Posted at 2021/08/07 19:29:46 | |
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自動車業界あれこれ | 日記