2020年08月22日
【2億4300万円の限定12台】ベントレー・バカラル・コンセプトへ試乗
マリナー部門の可能性を示す12台
text:Mike Duff(マイク・ダフ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
雨の英国グッドウッド・サーキット。マジウイック・コーナーへバカラルはボディを進める。路面は明らかなウエットだ。
グッドウッドの第1コーナーといえば、ドライバーの腕が試される高速セクション。でも今回乗っているのは、量産前の貴重で高価な1台。意地を張るのはやめておこう。
2013年、似たようなコンディションでレーシングドライバーだったケニー・ブラックは、フォードGT40をドライブ。見事なカウンターステアを披露した。
流石にケニー・ブラックでも、ベントレー・バカラルでそんな真似はしないだろう。何しろ、バカラルのデジタル・スピードメーターは、273km/hを常にさしっぱなしなのだ。コーナーのエイペックス付近でも。
もちろん、実際の速度ではない。2億5000万円近くするプロトタイプのメーターが表示するのは、デモ用の画面。実際より、かなり興奮するような走行状況を再現している。
まばゆい黄金色のバカラル・コンセプトは、サーキット走行ではなく、モーターショーのブースを彩るために作られたクルマ。ベントレーのコーチビルドを引き受ける、マリナー部門の可能性を示す台数限定のロードスターだ。
完成モデルの動的性能を、披露するためのクルマではない。ダッシュボード中央にあるアナログのメーターも動いていない。針は12時の位置を指したまま。
ベースとなるのはコンチネンタルGTC
筆者はクルマに乗ると、まずエアコンの温度を調整する。そんな何気ない仕草も無効。ロータリー・コントローラーもつながっていない。
サイドウインドウは降りたまま。シートベルトも、まだ事故からは守ってはくれない。少なくとも、ワイパーはちゃんと動くようだ。
中身まで完成したバカラルではないから、ベントレーの主張を確認することも難しい。実際にはベントレー史上、最速のオープン・モデルになるという。
スピードは確認できなくても、ベントレーが描く、未来の超高級な世界を観察することはできる。かつての、コーチビルド時代復興を表すモデルだ。
ラディカルといいたくなるデザインのボディだが、その内側に潜むのはコンチネンタルGTコンバーチブル。基本構造とW12気筒エンジン、駆動系統を共有する。
見てのとおり、ボディパネルはすべてがオリジナル。カーボンファイバーとアルミニウムが用いられている。ベースモデルのボディを活かすのではなく、少量のオーダーメイド・ボディに掛かるコストを受け入れた、特別なモデルだ。
12台のバカラルは、180万ポンド(2億4300万円)もの価格にも関わらず、公式発表の前にはオーナーが決まっていた。特に苦労することもなく。コンチネンタルGTCより、10倍以上も高いのに。
淀んだ空模様でも、バカラルのルックスは壮観だ。ベントレーで内装やカラーのデザインを率いる、マリア・モルダーに話を聞いた。
液体のようにも見える妖艶なボディ
彼女によれば、バルセロナにあるデザインスタジオの屋外で、通常は塗装の仕上がりを最終確認するという。陽気な気候でも、しっかり機能することを確かめるのだろう。ベントレーの本社がある、英国のクルーは少し薄暗いから。
モーターショー用に仕上げられたイエローフレイムのボディは、霧雨の中でも妖艶。メタリックエフェクトを発揮する、籾殻から作られた灰が含まれているのだという。近づいてみると、液体のようにも見える。
このバカラルには屋根がないから、雨には参った。素晴らしいキルティング加工が施されたシートは、片側だけで14万8000ものステッチが入っている。ウール製のクロスも、雨に濡れてしまっている。
ダッシュボードのウッドは、5000年前の泥炭層から掘り出された木材らしい。水には慣れているかもしれない。
モルダーによれば、すべての内装素材は、フォルクスワーゲン・グループの厳しい耐候性と耐久性の基準に適合しているという。「シャワーに絶えられないクルマを、お客様には売れません」
コンチネンタルGTCでは、極めてソフトなアニリン・レザーを用意しない理由でもある。
しかしバカラルなら、カラーやトリムなど、かなり自由に素材を選べる。モルダーは、オンラインで選定されるバカラルの仕様書に目を通している。「一部のオーナーは、われわれが想定した以上に、多彩な選択を最終的に希望されています」
W12気筒エンジンを搭載する高速クルーザー
耐久性で劣る素材への変更は可能だが、変質の可能性へ同意する書面にサインが求められる。安全性や基本性能に影響を与える変更はできない。
オーナーの中には、ウッドリムのステアリングを希望する人もいるという。だがステアリング・ボスに搭載される電子機器の膨大な量を考えると、エンジニアは実現に苦労しているとも話す。
グッドウッドでの試乗時間は限られていた。スピードは上げられなくても、ベントレー・バカラルの壮大な魅力に強く惹かれずにはいられない。
0-97km/h加速3.5秒、最高速度321km/hという数字は一旦忘れておこう。12名のオーナーのうち、その性能を実際に何度も試すのは、何人いるのだろう。最高速の半分も超えれば、車内はかなりの風が吹き荒れそうだ。
たくましい中回転域を叶える、6.0LのW12気筒エンジンを搭載するバカラル。高速クルーザーとして走らせた方が、幸福度は高い。もちろん、周囲より速いペースで。
659psを発揮するエンジンは、ハードなドライブも造作ない。デュアルクラッチATは、この市場では最も変速がクイックで滑らか。
コンチネンタルGTCと基礎を共有するから、シャープな動的性能を実現するテクノロジーも搭載される。エアサスペンションや、電圧48Vで稼働するアクティブ・アンチロールシステムも。
コーチビルド市場に対する重要なスタート
それでもバカラルは、間違いなくより低い速度域で評価されるクルマだと思う。より多くの人が、美しいボディを眺められる。
現代のコーチビルド・ベントレーとして、初めてのモデルでもある。バカラルが最初で最後とは、ならないようだ。
コーチビルドのマリナー部門を率いる、ティム・ハンニッグによれば、意図的に注意深いスタートを切ったという。「確実な成功を得るために、製造台数はかなり保守的に設定しています。長期的にその状態は続くでしょう。持続可能な取り組みとするために」
マリナー部門は、ベントレーのラグジュアリーに対する将来的なビジョンを拡張するうえで、非常に重要な役割を果たす。同時に、収益性にも大きな影響を与える。
通常モデルの特別エディションだけでなく、より特注度合いの高いオプションや、ブロワー・コンティニュエイションといった、復刻モデルまで可能性は広い。しかし、バカラルのようなモデルは、少量生産であっても、強い注目を集めることは間違いない。
「生産台数を増やすと、興奮は減ってしまいます。例えば、150台にすることはないでしょうね」。ハンニッグが話す。
この次の展開は、もちろん教えてくれなかった。「アイデアは沢山あります。1つだけを生み出し、それで終わりとするつもりはありません。バカラルは忘れられていたコーチビルド市場に対する、重要なスタートとなるでしょう」
Posted at 2020/08/22 21:24:18 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年08月22日
「ベンベ」「アーマーゲー」って若者には意味不明! 呼び方ひとつでオヤジ度がわかる「クルマ死語」5選
現地の発音や漫画の影響で変わったものも
BMWを「ベンベ」と読んでいたことは30代以下の若者の皆さんには初耳かもしれないが、メルセデスのチューニング・ブランドのAMGを「アーマーゲー」と読む人が今なおいることはご存じかもしれない。ドイツ語と英語という言語の違いなのか? それともいわゆる“和製英語”による間違った呼び方が修正されたのか?
BMW=ベンベ
BMWが「ビーエムダブリュー」という英語読みに統一されたのは、どうやら1981年のことだと思われる。それまでの日本への輸入代理店だったバルコムを吸収して、BMWジャパンが設立されたタイミングからのようだ。もちろん、日本法人の正式な会社名も「ビー・エム・ダブリュー株式会社」だ。
それまではドイツ語の発音に近い「ベンベ」あるいは「ベーンヴェー」というような表記も珍しくなかったし、しばらくはあえてドイツ語読みしていたファンも少なくなかったと記憶している。それでも20世紀のうちに「ビーエムダブリュー」はすっかり定着し、逆に「ビーエム」という略称でも通じるようになってきた。
AMG=アーマーゲー
同じくドイツ語での読み方が先に定着していたのに、メルセデス・ベンツのチューニング・ブランドとして有名なAMGがある。現在のAMGはダイムラーの傘下に入っており、読み方は英語で「エーエムジー(厳密にはエイエムジーのほうが発音的には正解かもだが)」に統一されているが、じつはドイツ語っぽい「アーマーゲー」だと信じている人が未だ少なくないようだ。AMGそのものについては、5月11日に本サイトで妻谷裕二氏がリポートしているので、ぜひご覧いただきたい。
さて、先ほど“ぽい”と書いたのには理由があって、じつは「アーエムゲー」というのが正しいドイツ語読み。これは楠みちはる氏が1986年から連載を開始した人気漫画『シャコタン☆ブギ』の中で、登場人物がAMG560SEC6.0-4Vのことを呼ぶときに「アーマーゲー」と言っていたことが、そのまま広まったという説が有力。
さらに当時、AMGチューンのクルマが並行輸入業者の間で「アーマーゲー」と呼ばれて、広告にもその名で登場させていたことも伏線としてあるらしい。人気漫画の影響力、まさに恐るべしだ。
ティレル=タイレル
さて次は、1970年から1998年まで活動を続けたF1の名門チーム、TYRRELLをどう読むかという問題。1971年と1973年にジャッキー・スチュアートがチャンピオンを獲得し、1976年には前輪がダブルの6輪車「P34」を登場させた頃は「タイレル」と呼ばれていた。これについては、F1解説者の小倉茂徳氏が「当時はアメリカ英語的な読み方の影響力が強かったせいでしょう。イギリスのチームなので、やはり“ティレル”が正しいということで修正されたのだと思います」と分析している。
その後、1980年代半ばには「ティレル」という読み方がすっかり定着。1990年には中島悟がジャン・アレジとともに参戦し、その後も片山右京や高木虎之介も在籍。日本人ドライバーとも縁が深いチームとなったが、1998年を最後に撤退を余儀なくされた。ちなみに後を継いだチームの「BAR」でも、のちに佐藤琢磨が大活躍している。
ドゥカティ=ドカティ
次はイタリアの老舗オートバイメーカーのDUCATIを、なんと読むかという問題だ。ファンからは略称の「ドカ」または「ドゥカ」と呼ばれることも多いが、日本の車検証(バイクにもいわゆる400ccクラス以上には車検がある)にも「ドカテイ」と「ドゥカティ」という2種類の車名コードが存在したが、2013年以降は「ドゥカティ」に統一された。また創業家については「ドゥカーティ」という音引きを加えた名前で呼ばれることも多く、20世紀の前半までは大手の電気メーカーとして繁栄。
1952年まで生産していたカメラのメーカーとしては「デュカティ」と記載されることも多いので、まことに悩ましい。つまりオートバイメーカーとしてのキャリアは、第2次世界大戦後の1946年からという比較的新しいメーカーなのだ。なお2012年からはアウディの傘下となり、親会社は同じ系列のランボルギーニとなっている。
ツートーン=ツートン
最後に紹介するのは、ボディカラーで頻繁に使う用語の「ツートン」と「ツートーン」。英語としては「バイトーン(BYE TONE)」という表現もあるはずだが、多くの日本人が2色づかいのことを「ツートン」または「ツートーン」と言っていることは間違いない。そして20世紀あたりまでは「ツートン」が圧倒的に主力で使われていたのが、いつのまにか「ツートーン」または「2トーン」が多数派になっている印象だ。
カーデザイン評論の第一人者、千葉匠さんに訊ねたら「私も若い頃は何も考えずに“ツートン”と書いていたと思います。でも一つの原稿に“モノトーン”と“ツートン”が出てくると上手くないので、いつの頃からか“ツートーン”と書くようになりました。ひょっとすると“ツートンカラー”という単語から始まったのが原因かもしれないですね。“ツートーンカラー”ではちょっと間延びしますから。あくまで想像ですけど」とのこと。
千葉さん、さすがです。ひょっとしないでも、これが正解じゃないでしょうか!
Posted at 2020/08/22 21:20:11 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年08月22日
1日の利用者10万人超も なぜ海老名SAにTDR入園者数に匹敵する人が訪れるのか
■立地も関係? 海老名SAの人気の理由とは
東名高速道路の海老名サービスエリア(SA)は売上高が日本一のサービスエリアで、いつも多くの人で賑わっています。休日には上下線合計で10万人以上が利用するといいますが、なぜ海老名SAはそれほどまでに人を集めているのでしょうか。
NEXCO中日本によると、海老名SAの2018年10月1日から2019年9月30日の1日の平均利用者数は、下り線では平日2万8000人・休日5万9000人、上り線では平日2万人・休日5万9000人となっており、上下線を合わせると平日は約5万人、休日では10万人以上が1日に訪れています。
ちなみに、オリエンタルランドが公表した東京ディズニーリゾートの1日あたりの入園者数は8万7111人で(2019年度実績、営業日数は東京ディズニーランド/東京ディズニーシーどちらも333日、総入場者数は2900万8000人)、海老名SAにはそれに匹敵する人数が訪れているという計算になります。
なぜ海老名SAには多くの人が訪れているのでしょうか。NEXCO中日本の担当者は次のように話します。
「東京圏から最初のSAであり、下り線は旅の出発地、上り線は終着地として利用されています。下り線のベーカリーの『ぽるとがる』では、海老名メロンパンがギネス記録を持っているなど話題の商品もあるエリアです。これらを通して旅の目的地としても人気があります。
また、全国の有名店や、地元色の豊かな店舗などで、魅力的なメニューや商品を取り扱っており、海老名限定商品なども多くあります」
海老名SAでも、とくに人気を集める名物といえば、下り線にある「海老名メロンパン」です。
48時間の販売個数世界一のギネス記録(2万7503個)にも認定されたことのあるメロンパンは、外側がサクッと硬めのクッキー生地で、なかはふわふわとした食感のメロン風味が人気の秘密です。
お土産には一口サイズのメロンパンラスクも人気があります。
また、上り線での人気グルメは、「きっちんににぎ」のカップライスで、京都発のねぎ飯を三河岡崎風にアレンジした新感覚となっており、一番人気のトッピングは牛すじのようです。
テイクアウトして、ドライブしながら食べられるのも嬉しいポイント。近隣に住んでいるドライバーは、外食先として利用することもあるとのことで、充実した休憩場所というだけでなく、サービスエリアそのものが目的地とされるほど、人気スポットとなっているようでした。
■2020年7月に海老名SAがよりパワーアップ!
さらに、海老名SAの下り線は「EXPASA海老名」として、2020年7月22日よりグランドオープンしています(海老名SA上り線はすでに「EXPASA海老名」として運営)。
EXPASA(エクスパーサ)とは、NEXCO中日本がサービスエリアに展開する商業施設であり、一般的なサービスエリアには出店していない、デパ地下や駅ナカで見るようなテナントが多数入店している施設を指します。
ほかにも、三重県の御在所SA、滋賀県の多賀SA、静岡県の足柄SA・富士川SA・浜名湖SA、山梨県の談合坂SAなどで展開されています。
海老名SAでは、今回のグランドオープンで西側ショッピングコーナーとフードコートの一部が新しくなったほか、東側と西側の双方にショッピングコーナーやカフェを配置するなど、リニューアルが施されました。
また、中央に位置するフードコートには、新たに3店舗が加わったほか、年内にはフードコート内複数店舗の商品をまとめてスマートフォン上で注文・支払いが可能なモバイルオーダーサービス「Fika」の導入を予定しています。
実際に、グランドオープン後に足を運んだドライバーに話を聞くと「想像していたよりも広く、まさかと思うお店がたくさん追加されており、期待以上だった」と話しており、今後もその人気はさらに高まっていくと予想されています。
※ ※ ※
より拡張されたEXPASAとして日本一の人気に拍車をかける海老名SAですが、グランドオープンがコロナ禍と重なっている点は、唯一の不安要素でしょう。
前出の担当者によれば、NEXCO中日本管内全体では利用者数が減少しており、2020年6月が対前年比で66.7%、2020年度累計では対前年比で49.9%の実績ということです。
さらなる利用拡大を目指した海老名SAは、無事スタートダッシュを切ることができるのか、注目されます。
Posted at 2020/08/22 21:15:29 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年08月22日
マセラティの新型スーパーカー『MC20』、その全貌が見えてきた…縦型ヘッドライトはF430風
マセラティは先日、『ギブリ』、『クアトロポルテ』、『レヴァンテ』の3車種に高性能モデル「トロフェオ」を設定しワールドプレミアしたばかりだが、マセラティ最大の注目株である新型スーパーカー『MC20』の最新情報をスクープした。市販型プロトタイプの姿とともに紹介しよう。
これまでのアルファロメオ『4C』を模したテスト車両や、フルカモフラージュされたプロトタイプからはそのディテールを判別することができなかったが、ついにその全貌が見えてきた。
最新のプロトタイプのフロントエンドには、マセラティの特徴的なフロントグリル、フェラーリ『F430』風の縦型ヘッドライト、大型のコーナーエアインテークを装備していることがわかる。そのほかスポーティなラウンドバンパー、ボンネットフードにはエアバルジも確認できる。
サイドビューでは、フロントフェンダー後部にエアアウトレット、アグレッシブなサイドスカートを装着。筋肉質なリアエンドには、大型のエアアウトレット、横型テールライト、デュアルエキゾーストパイプなどを装備。リアフェンダー前部のエアインテークからは、ミッドシップであることがわかる。
パワーユニットの大きな話題は、フェラーリ製から自社パワーユニットへの変更だ。MC20では、「Nettuno」の名付けられた自社製3.0リットルV型6気筒ターボチャージャーエンジンを搭載、最高出力は630hp、最大トルク730Nmを発揮する。
さらにV6登場後には、ハイブリッド、及びフルエレクトリックバージョンを設定する予定で、最高出力は1000hp近くまで向上される可能性もありそうだ。
MC20市販型は、9月9日から開催される「MMXX The Time to be audacious」イベントにてアンヴェールされると予想されている。
【プレチャンバー採用】マセラティMC20最新画像 新開発3.0L V6ツインターボ、630ps 9月発表へ
欧州時間の9/9発表へ
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
9月9日(欧州時間)の正式デビューに先立って、新型スポーツカー「マセラティMC20」が公道でテストを行う様子が撮影された。
カモフラージュされたプロトタイプからは、これまでで生産モデルに最も近いと思われる、外観を確認することができる。
切り込まれたボディと低いスタンスにより、スポーツカーらしいスタイリングとなっている。
また、中央に取り付けられた2つのテールパイプに加えて、リアのホイールアーチ周辺にはエアインテークと、ボディ後端には小さなリップスポイラーを備えていることが判明した。
3.0L V6ツインターボに新技術
MC20は、ネットゥーノ(イタリア語で海神「ネプチューン」)と呼ばれる、まったく新しい専用V6エンジンを搭載する予定となっている。
ツインターボ搭載の3.0Lガソリン・ユニットで、630ps/74.4kg-mを発揮し、マセラティ史上最も強力な生産モデルであるスーパーカー「MC12(2005年)」をわずかに超えるパワーを提供する。
「F1から派生したテクノロジーにより、エンジン効率、パフォーマンス、および燃費が向上する」と言われており、スーパーカースタイルのドライサンプ、メインの燃焼室とスパークプラグの間の「プレチャンバー(燃焼を促進)」、全回転域でたしかな燃焼を確保するためのセカンダリー・プラグが採用される。
また、ツイン噴射燃料システムは、騒音、排気ガス、燃費を改善する効果があるという。
この新しいパワープラントは、最初にMC20に搭載されるが、その後ほかのモデルにも搭載可能になると言われている。
電動パワートレインの可能性も
この新しいスーパーカーは、スターリング・モスに敬意を示し、特別ペイントを施したプロトタイプをすでに披露している。
この特徴的なカモフラージュは、1958年にモンツァ・サーキットでモスがハンドルを握りデビューを飾った、歴史あるエルドラド・シングルシーターのペイントにインスピレーションを得たものだ。
マセラティはMC12の世界的な成功を受けて、モータースポーツ界への回帰を示すモデルであるMC20のプロトタイプを、モスへ捧げるモデルとして選んだと述べている。
また、「マセラティ・コルセ」のエンブレムを授けられた限定車「MC12コルセ」から“自然な進化”を遂げたモデルになると付け加えた。
昨年11月、同社はアルファ・ロメオ4Cベースの開発車両を使用し、パワートレインの公道テストを行っていたが、最新の画像の車両は、生産モデルに近いボディーワークを備えているようだ。
アルファ・ベースの車両は「マセラティによって開発および製造された、まったく新しいパワートレイン」を搭載するために使用されていた。
MC20は、2018年に生産が予定されていたコンセプトカー「アルフィエーリ」の量産バージョンであると予想されていたが、アルフィエーリは、フロントエンジンの2+2シートレイアウトのクーペであり、ミド・エンジンのMC20とは大きく異なっている。
MC20に他のパワートレインが搭載されるかどうかは、明らかにされていないが、マセラティは最新の事業計画の発表時に、「電動パワートレイン」に対応するため、モデナの生産ラインをアップグレードすると述べている。
何らかの形のハイブリッド技術が追加される可能性や、完全なフルEVバージョンの登場も期待されている。
Posted at 2020/08/22 21:13:38 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年08月21日
スバル新型レヴォーグはこうして造られている 概要
2019年10月23日東京モーターショー2019で新型レヴォーグが世界初披露され、2020年1月10日の東京オートサロンで新型レヴォーグSTIスポーツ・プロトタイプが発表された。そして2020年8月20日の本日から先行予約が開始され、10月15日(木)に正式発表される予定でスケジュールは進行している。
新型レヴォーグはすべてがフルリニューアルされた新型として開発され、レガシィで培ったグランドツーリング思想を継承し、日本のための専用モデルとして発売される。
日本の道路事情を考慮し、日本のユーザーのために生まれた新型レヴォーグは、1.8Lガソリンターボ+CVT+AWDだけのパワートレーンで展開し、グレードはGT、GT-EX、GT-H、GT-H EX、STI sport、STI sport EXの6グレードを用意。ボディカラーは8色が予定されている。
ボディサイズは参考値として全長4755mm、全幅1795mm、全高1500mm、ホイールベース2670mmという大きさで、5名乗車無鉛レギュラーガソリン使用。JC08モードで16.5km/L、WLTC平均燃費で13.6km/Lというデータになっている。
開発コンセプトと狙い
新型レヴォーグは先進の安全機能とワゴンとしてのユーティリティ、高い次元の走る喜びを併せ持つクルマとして開発されている。先進安全技術はアイサイトに代表される先進の技術、衝突安全のボディ、そしてスポーティで快適な走りをするためのボディ、サスペンション、さらにワゴン価値を含め、すべて新設計された国内専用モデルだ。
先進安全技術では次世代アイサイトおよびアイサイトXの搭載、ドライバーモニタリングシステム、アレイ式アダプティブドライブングビーム、歩行者エアバッグそして国内コネクテッドサービスなどスバル初の多くの技術が搭載されている。
ダイナミック性能では、第2世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)をベースに新型1.8Lターボエンジン、電子制御ダンパーに2ピニオン電動パワーステアリング、そしてフルインナーフレーム構造などを採用し、新しい快適にな走りを表現している。
デザイン
新型レヴォーグのデザインテーマは「Perfomance×Advance」。デザインコンセプトは「BOLDER」で「Dynamic×Solid」の進化としている。
ダイナミックな躍動感を大胆に表現する、軸の通ったデザインで、今にも走り出しそうな前傾軸のデザインが基本。止まっていても走りのパフォーマンスを予感させるデザインとしている。
フロントグリルはヘキサゴングリルを中心に、塊感のある大胆な立体表現が包まれるような安心感を提供する。ヘッドラップはCシェイプ型でターンランプ一体型ポジションランプを備え、このCシェイプは水平対向をモチーフにしているともいう。そしてフロントフェンダー、リヤフェンダーともに、張り出し感があり踏ん張った力強さも表現している。
インテリアデザインでは安定、安心、愉しさを3つの軸にし、プラスして先進性を表現。ドアトリムとセンターコンソールによる囲まれ感で安心の軸を形成し、水平基調のダッシュボードで安定の軸を演出。そして大型液晶モニターで先進性の表現としている。
装備
アダプティブドライビングビーム(ADB)では複数のLEDの点灯、消灯でヘッドランプ照射範囲を切り替える最新のアレイ式を採用。このアレイ式はロータリーシャッター式に比べて、より照射範囲が広くでき、見えなかった人が見えるといったメリットがある。
リヤゲートにはモーターを内蔵したオープナーが装備され、6連星オーナメントに肘などを近づけると自動でゲートが開けられる。手がふさがった状況などでは便利な機能だ。
インテリアで注目なのはセンターに設置された大型モニターだ。新型デジタルコックピットと位置付け、11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイはEXグレードに標準装備され、標準グレードにはメーカーオプションになる。そして12.3インチのフル液晶メーターもEXグレードに標準装備される。
センターの大型ディスプレイは、タブレットライクな直感的な操作ができるようになっている。ナビゲーションはもちろん、エアコン操作、スマートフォンとの連携のApple CarPlay AndroidAutoが表示でき、ナビ、エアコンは音声操作にも対応している。
ワゴン価値
座って感じるクルマとの一体感を大切に、そして走って感じる安心感を重視し、シートには拘っている。フロントスポーツシートには正しいドラポジが維持でき、疲れにくくいつまでも乗っていたいと思えるシートを目指している。ウレタン硬度やバネ特性を最適化して対応している。
またユーティリティも重視している。現行型レヴォーグより荷室幅、開口幅を拡大し、使い勝手の向上を狙っている。また荷室容量も拡大し、サブトランク空間を最大限に拡大して、従来比+29Lの69Lとしている。床上と合わせて従来比+39Lのん561Lの容量を持たせている。
また従来型で好評だった4:2:4の分割リヤシートも継続して採用している。さらにスバル初搭載となるデジタルマルチモニターと次世代スマートリヤビューカメラを採用した。これは3つのカメラ映像とリヤソナーの距離警報をモニターに一括表示する機能だ。またリヤビューミラーはデジタルルームミラーで通常のミラーとの切り替えが可能なタイプだ。
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スバル新型レヴォーグはこうして造られている ボディ サスペンション解説
新型レヴォーグへの興味はどこにあるか、人それぞれで興味深いポイントは異なると思うが、今回は地味だけど製品クオリティのレベルアップに大きく貢献している技術を中心にお伝えしよう。新型レヴォーグは2020年8月20日の本日から先行予約が開始され、10月15日(木)に正式発表される。基本となる考えは、レガシィで培ったグランドツーリング思想を継承し、日本のための専用モデルとしている。では早速新しくなった新型レヴォーグの詳細を見ていこう。
インナーフレーム
グランドツーリング志向であるから、目的地に快適に、速く、安全に行けることが大切になる。そのため、重視したのがボディだ。
「インナーフレーム構造」に変更した。これはクルマの造り方の違いであり、造り方が変われば工場も変える必要があり、スバルは多大な資金を工場に投資している。だから、今後発売されるスバルの新型車はインナーフレーム構造となって誕生してくるのだ。
さて、そのインナーフレーム構造とは何か?欧州車、とくにプレミアムモデルのほとんどがこの工法で製造されているが、日本車では唯一ホンダだけが採用している。スバルが2社目となる。
一般的にクルマはモノコック構造と言われ、フレームとパネルが組み合わされたユニットが土台になって生産されている。クルマの基本性能を見直したとき、サスペンションの働きやステアリング応答性、そして乗り心地、静粛性といった項目を改善する時に、ボディの見直し、つまり根本的な箇所の見直しが必要になる。
そしたときモノコック構造の場合、すでにパネルとフレームは繋ぎ合わされているため、剛性を変えようとしたとき、パネルが邪魔になり、うまく変更できないケースが出てくるという。したがって、先にフレームでボディの骨格を形成し、あとからパネルを組み合わせる造り方であれば、かゆいところに手が届くというわけだ。
スバルにはモータースポーツや特装車、強化パーツなどを開発する子会社STIがあり、そのSTIではこれまでスバルの市販モデルに補剛材を追加してハンドリングやスポーツ性を高めるパーツを数多く開発してきている。例えばドロースティフナーやフレキシブルサポートサブフレームなどであり、そうしたノウハウがフィードバックされたのではないか、と想像する。
つまり、インナーフレーム構造であれば、設計段階でわかる剛性やいなしを織り込んだボディが造りやすくなるということなのだ。
新型レヴォーグでインナーフレーム構造としたメリットを具体的に聞いてみた。するとキャビンスペースとリヤセクションが従来は別々にあり、アウターパネルで接続されていた。そのため後から溶接ができず、補剛材を被せて溶接する造りだったが、今回は先にフレーム構造で剛性を出せることができているという。
リヤセクションのフロアとボディサイドの面セットの倒れ込みを抑制する構造では、現行方式ではボルトオンで補剛している状態だという。それが組み方を変えることでフロアとボディサイドを先に取り付け、しっかりスポット溶接が可能になり、タイヤハウス全体の剛性が上がっているという。また結合ロスもなくなり、溶接による重量増も避けられるという。そしてこれは、サスペンションの動きをよくする効果もあるわけだ。
こうしてボディ全体の骨格部材(フレーム構造)が強固に組み立てられ、外板パネルを後から溶接する新工法としたことで、ボディのねじり剛性で現行比44%もの向上を果たしている。さらに新型レヴォーグでは構造用接着剤も範囲拡大し、インプレッサ比で約4倍の27mまで拡大している。
こうしたボディ剛性の向上は、車格をワンランク上に格上げする効果をもたらすのだ。
サスペンション
剛性アップしたボディを背景に、サスペンションもジオメトリーを含め新設計されている。形式はフロントがマクファーソンストラットでリヤはマルチリンク。コンセプトはストロークを伸ばして接地性や乗り心地を向上させる狙いがある。現行レヴォーグ比でフロントは約25%、リヤが約10%ストロークが伸びている。
フロントのジオメトリーではキングピン軸とタイヤ中心線を近づける工夫が入っている。つまりキングピン軸線上にホイールセンターが近づくようなジオメトリーで、転舵軸(キングピン軸)とタイヤ(ホイールセンター)が遠いと路面からの外乱でステアリングへのキックバックが大きくなり、操舵が乱れやすい。そのため転舵軸とタイヤを近づけ、外乱に強くなる工夫があるわけだ。
さらにスバル初搭載となるデュアルピニオンの電動パワーステアリングを搭載している。これはタイヤからの外乱を含めステアリングトルクセンサーに余分な情報が入力されてしまうが、操舵入力と切り離してギヤを設置するため、トルクセンサーへの入力がドライバーのからの信号だけになり、結果として思い通りの動きが手に入るということになる。またこれまでの1ピニオン式ではモーターの振動がダイレクトに伝わってしまうことやリニアに伝達しにくいといった課題も解決できるわけだ。もちろん、その分、コスト高にはなっている。
このデュアルピニオン式としたことで、正確に大トルクに対応することが可能となり、新アイサイトにある緊急時プリクラッシュステアリングへの対応が可能になっているわけだ。
サスペンションではもうひとつ、新型レヴォーグにはショックアブソーバーに連続可変制御ダンパーが採用されている。ZF製のCDCが装備されている。このダンパーの特徴は、減衰力をリアルタイムで制御する仕組みで、センサーが路面からの状況、車両の走行速度、ドライバーの操作によるクルマの動きを検知し、ダンパー内の作動油の流れを電子制御されたバルブによってコントロールするセミアクティブ・サスペンションとして機能する。
これを新型レヴォーグではドライブモードセレクトに組み合わせ、走行フィールの変化につなげているわけだ。
ZFのCDCはSACHS(ザックス)ブランドの製品で、ZFに吸収されていることはマニアであればご存知であろう。今回CDCを採用するにあたって、ダンパー制御プログラムをドイツのSACHSと共同で進めたという。ZFは中国の上海郊外安亭市にある「アンチンテックセンター」があり、ここを国内OE向けの開発拠点とし、CDCをはじめ多くのパーツがここから供給されている。
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しかし、スバルのエンジニアによれば、レースカーから超高級車までのダンパー造りをしてきたSACHSのエンジニアがドイツにいるため、ドイツで共同開発をしてきたということだ。それほど新型レヴォーグへの開発にはコストと時間をかけているというエピソードがある。
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スバル新型レヴォーグはこうして造られている アイサイトXとCB18型エンジン解説
2020年8月20日の本日から先行予約が開始され、10月15日(木)に正式発表される新型レヴォーグの詳細がわかってきた。すべてがフルリニューアルされた新型として開発され、レガシィで培ったグランドツーリング思想を継承し、日本のための専用モデルとしている。では早速新しくなった新型レヴォーグの詳細を見ていこう。
新開発CB18型水平対向エンジン
スバルファンが気になるポイントとして水平対向エンジンがあるだろう。今回の新型レヴォーグには新開発の「CB18型」4気筒ターボエンジンが開発されている。従来のFA型、FB型も継続生産され、主に、大排気量北米向けのエンジンとなり、CB型は国内向けのエンジンという大枠での位置付けになる。
「CB」の意味は、エンジニアによれば型式符号であまり特別な意味は持っていないということだが、このエンジンは環境への配慮から多くの先端技術を投入している。そのことからConcentration(濃度・集中)と、Compactという意味があるという説明だった。そして「18」は排気量1800ccを意味している。
コンパクトというように、もともと水平対向エンジンは全長が短くコンパクトだが、この新型CB18エンジンは専用に開発され従来より40mm短い全長になっている。特徴としてはクランクジャーナルとクランクピンをつなげるクランクウエブが極薄にしているところがポイントだ。FA、FB型もクランクウエブは薄かったが、さらにその半分程度の厚みになっているから驚かされる。もちろん、高い生産技術がなければ成立しない部分なのは言うまでもない。
位置付けとしてはこれまで1.6Lダウンサイジングターボの後継であり、200cc排気量を上げトルクアップを狙っている。そして燃費対策としては希薄燃焼(リーンバーン)をさせて対応という概略だ。
リーンバーンで環境対応
リーン状態(空気が多く燃料が少ない)になると燃焼しにくくなるため、これまで培った基礎技術を集約してリーンバーンを達成したという。吸気流路ではターンブル強化のため、従来はTGVというバルブを採用していたが、新設計の吸気ポートにして整流してから取り込む設計にして最適化を狙ったという。
そしてバルブ挟み角も狭角になり、点火プラグの真横にスプレーガイド式インジェクターを配置している。インジェクターは35Mpaと高圧噴射で2回噴射させている。
ターボはシングルスクロールへ変更し、従来の1.6Lエンジンに使っていたタービンより、ハウジング、A/Rとも小型化している。これはレスポンスを重視した設計であり、リーン燃焼とストイキとの切替なども影響しているからだ。
またウエストゲートバルブやABV(エアバイパスバルブ)も電子制御化され、リーン状態での点火、空気量、燃料のコントロールを緻密にすることに注力した。こうして新開発されたCB18型にはNOx吸蔵触媒を搭載し、クリーンな排気としている。
スバルの社内測定の参考値燃費は、全グレード共通で、WLTCモード平均で、13.7km/L、JC08モードで16.5km/Lという数値になっている。燃料は無鉛レギュラーガソリンを使用する。
出力もまだ参考値だが、133kW(177ps)/5200-5600rpm、最大トルク300Nm/1600-3600rpmというスペックで1.8Lガソリンターボで300Nmというトルク重視エンジンだとイメージできる。組み合わされるトランスミッションは、進化したリニアトロニックCVT(新TR58型)で、8速マニュアルモードを備えている。現行の1.6Lターボは170ps、250Nm、JC08モードで16.0km/Lなので、全領域で改善、進化していることがわかる。
進化したアイサイト
アイサイトの進化だ。予防安全技術のアイサイトは、ベースグレードも含め全車に標準装備された。広角化した新型ステレオカメラを開発し、加えて左右側方レーダーをスバル初として搭載した。リヤは左右側方レーダーとソナーを装備し、広範囲での予防安全が可能になった。
実現する機能として広角カメラ化によって検知範囲が広がり、交差点での自転車、対向車、横断者が検知可能。これは作動領域が拡大したという理解だ。また左右前側方広角レーダーの搭載で、路地や遮蔽物でカメラでは見えない場所からでも前側方からの接近車両が検知でき、出会い頭の衝突回避が可能になった。
大きく変化した機能として、「緊急時プリクラッシュステアリング」がある。従来は緊急ブレーキで対応していたが、それでも避けられない場合、システムが操舵制御を行ない、衝突回避をサポートしてくれるようになった。
そして、後側方車両を見落とし、車線変更しようとした場合、音と表示により警報するとともに、ステアリングを制御して逸脱抑制をアシストする。体感的にはシステムがハンドルを切り戻している感じになる。
アイサイトX登場
そしてさらに新機能を搭載したアイサイトXが搭載された。これは3D高精度地図データと高精度GPS情報を活用することで、より安全で正確な高度運転支援システムを実現している。
まずはシステム構成。スバル初となる3D高精度地図ユニットを搭載した。準天頂衛星「みちびき」も併用して高精度GPS情報と3D高精度地図データを組み合わせてシステムを作動させている。現在レヴォーグには車載されたデータで稼働することになる。
そしてアイサイトXの作動状況を把握しやすくするために、12.3インチフル液晶メーターが装備される。動作が可能な状況をさまざまなアイコン表示でドライバーに知らせるようになっている。それとハンズフリー運転が可能となるため、ステアリングのタッチセンサーも搭載される。また、ドライバー監視の観点からドライバーモニタリングシステム(DMS)とも連携する。
さて、これらのシステム搭載によって可能となるアイサイトXの機能だが、まず、渋滞時ハンズオフアシストが可能になる。50km/h以下の渋滞時にシステムが作動し、運転披露軽減に繋がる。またゴーストップでは渋滞時の停止、発進を繰り返す場面ではスイッチ操作がなく、走行可能になる。
そして「アクティブレーンチェンジアシスト」では、ステアリングの保持は必要だが、ウインカーを出せば、システムが車線変更をアシストする機能だ。運転が上手い人の車線変更のように滑らかに、そしてスムーズに車線変更が可能になる。
とくに便利だと感じるのはカーブ前速度制御と料金所前速度制御機能だ。これまで他社のACCを含め、一定車速に速度維持はするものの、急カーブになったとしても速度は維持され結果的に、システムを解除するケースがほとんどだ。
アイサイトXでは車線を認識し、コーナーのRを検知して車速をコントロールする機能が備わっている。その応用として料金所も3D高精度地図とGPSから認知し、自動で減速する機能を搭載した。実用性の高い機能だと感じる。
もうひとつは、ドライバーの異常時に対応するシステムも搭載した。これは急病などで運転ができなくなった場合、車線内で減速・停車させる機能だ。アイサイトXやツーリングアシスト(ACC)が作動中、ドライバーにハンズオン要求しても応じない場合、作動しハザードランプが点灯し、ホーンの吹鳴で周囲に通知する機能になる。こうした進化したアイサイトにより、より安全、安心なドライブが可能になるというわけだ。
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ついに来た!スバル、新型レヴォーグの先行予約を開始|ハンズオフ可能な“アイサイトX”を初搭載
スバルは、2020年8月20日より「新型レヴォーグ」の先行予約を開始した。なお正式発売は今秋10月15日を予定する。レヴォーグは2014年のデビュー以来、初のフルモデルチェンジとなる。新型レヴォーグでは、大幅に進化したスバルの安全運転支援システム「新型アイサイト」および新世代「アイサイトX」をスバル車として初めて搭載する。
ついに登場! スバル 新型レヴォーグが先行予約開始
注目のアイサイトXを初搭載!
新型レヴォーグのデザインは、これまでの「Dynamic ×Solid」をより進化させた新コンセプト「BOLDER」を採用。レヴォーグの持つ個性をより大胆に表現している。
インテリアでは、11.6インチの縦型ディスプレイを装備。大画面での直感的な操作を可能とした。
また先進安全装備としては、広角カメラで対向車などを検知する新型アイサイトがベースグレードから標準装備される。さらにEXグレードでは、渋滞時にハンズオフも可能なアイサイトXが初搭載となる。
新型レヴォーグのボディカラーとグレード
ボディカラー(全8色)
■クリスタルホワイト・パール(有料色)
■アイスシルバー・メタリック
■マネグタイトグレー・メタリック
■クリスタルブラック・シリカ
■クールグレーカーキ
■ラピスブルー・パール
■ピュアレッド
■WRブルー・パール(STIグレードのみ)
グレード構成
■スタンダードモデル:GT、GT EX
■ハイグレードモデル:GT-H、GT-H EX
■最上級モデル:STI Sport、STI Sport EX
[Photo:小林 岳夫・SUBARU]
スバル新型レヴォーグ アイサイトXに試乗
スバル新型レヴォーグのプロトタイプのお披露目があり、その全てがフルリニューアルされていることに驚かされた。とても1記事でその内容をお伝えできないので、まずは8月2日茨城県の(財)日本自動車研究所のテストコースで試乗したときのレポートからお伝えしよう。なお正式発表は10月15日(木)が予定されている。
次世代アイサイト
新型レヴォーグには次世代アイサイトである「アイサイトX」が搭載されていた。進化型アイサイトは何が変わったのか、まずはその概要をお伝えしよう。
新型レヴォーグに搭載されたアイサイトには、これまでのアイサイトの進化型「アイサイト」と、3D高精度地図データと高精度GPSを搭載した「アイサイトX」の2種類がある。もちろん、アイサイトXはその進化したアイサイトにプラスしての機能である。
搭載するデバイスは広角化した新型ステレオカメラに左右側方レーダーをスバル初搭載している。そして左右後方レーダーとリヤソナーでセンシングし、それと電動油圧ブレーキで構成されている。
実現する機能
作動領域を拡大したプリクラッシュセーフティは前方の自転車、対向車歩行者をステレオカメラで検知する。カメラで見えない前側方の車両はレーダーで検知できるようになった。さらにプリクラッシュブレーキでは、止まりきれない状況となった場合、システムがステア操舵制御を行なう「緊急時プリクラッシュステアリング」を初搭載した。
その上で後方車両を見落とした状態で車線変更しようとした場合、エマージェンシーレーンキープアシストが稼働し、元の車線へ戻す動きをする。
このアイサイトに3D高精度マップとGPSを組み合わせたアイサイトXでは以下の機能が実現している。
渋滞時のハンズオフがまずある。50km/h以下であればハンズオフが可能になり、停車から再発進までアシストしてくれる。システムが作動していれば、何秒停止していても前走車が動けば再スタートを自動でしてくれる。
アクティブレーンチェンジアシストはウインカーに連動して車線変更を行なうが、ドライバーはステアリングを保持している必要がある。もちろん、後方、側方の安全が確認されなければキャンセルされるし、手動で移動した場合、先のエマージェンシーレーンキープアシストが稼働して元の車線に戻るように促される。
これまで他社になかった機能として、料金所前速度制御の機能がある。合わせてカーブ前速度制御機能が新機能として追加されている。これは、料金所が近づいた際、通過速度20km/hまで自動で減速し、通過後、再加速も自動で行なうもの。またカーブでもかなりきついRの場合、自動で速度調整をしながらカーブを曲がっていくというものだ。これは後ほど試乗レポートでお伝えしよう。
そしてドライバー異常時対応システムがスバル初搭載された。もちろんドライバーモニタリングシステムを搭載したことによる対応なのだが、ツーリングアシスト(ACC)や渋滞時ハンズオフ機能を使用中、システムがハンズオンを要求してもドライバーが反応しない場合に作動するものだ。システムは、事故のリスクを避けるため車線内で減速・停車させる。その時、ハザードランプは自動点灯をし、クラクションも自動で吹鳴され、パーキングブレーキが作動して停車する。
アイサイトX試乗テスト
今回のテストでは専用の3D地図を制作し、車載してテストした。テストコースには2台の新型レヴォーグを用意し、1台には後続車、先行車の動きをさせてアイサイトXのテストをした。
アクティブレーンチェンジアシストでは、カメラは車線が2車線あることを認識すると、モニターにグリーンの車線が現れ、アイサイトXが作動していることを知らせる。その状態でウインカーを右に出すと、滑らかにごく自然に車線移動し移動先で直進状態を作る。この時、ドライバーはハンドルを保持している必要があり、保持がシステムに認識されないと即座にキャンセルされた。また渋滞時ハンズフリーの状況では稼働しない。
後方車が近い場合などはエマージェンシーレーンキープが働き、車線変更は中断される。無理に手動で車線変更をしようとしてもシステムがステアリングを元の車線へ戻るように働くのでドライバーはすぐに気付くことができる。
料金所の通過テストでは、今回パイロンを使って料金所という想定でテストした。ツーリングアシスト機能(ACC)で走行中、料金所が近づくとシステムが自動で減速させ、20km/hで料金所を通過。通過後、再び自動で再加速し設定速度まで速度を回復する。
カーブ前自動減速の機能のテストでは、最初に完全マニュアルでテストコースを走行。120km/hの速度でコーナーに進入するとかなりきついカーブ。そこを人間がステア操作とアクセル操作をしながら走行するには、ある程度運転の技量が要求されるようなきついカーブだ。
つぎにアイサイトXが車線を認識した状態で同じコーナーへ120km/hで近づいていく。すると100km/h程度まで速度を落とし、コーナーにはいると110km/hまで速度を自動で回復させるのだ。運転技量によってはシステムのほうが安全に速くコーナーをクリアするレベルで、かなり高度なものという印象だった。運転技量によっては100km/hで走行できない人もいそうなカーブでありながら、アイサイトXなら走行してしまうという凄さだ。もちろん、車両がふらついたりは全くせず、安定してコーナリングするのは言うまでもない。
こうした制御ができている背景には、スバルはエンジニアのドライビング技術向上のためのトレーニング「SDAスバルドライビングアカデミー」の存在が大きい。エンジニアがテストドライバーと同じレベルでドライビングできるようにトレーニングする環境があり、システム制御をつくるエンジニア自身がテストをすることで、感覚の齟齬や、伝わらない感覚、あるいはプログラムの作り直しにかかる時間の短縮といった効率の良さも持ち合わせているのだ。
こうしたことで運転の上手い人が運転しているような、運転アシストができるというわけだ。
テストを通じて、アイサイトXのレベルの高さを実感し、まさに高度運転支援システムであることが理解できる。(レベル2)「人はミスを犯す」という欧州のクルマ造りの根底と同じベクトルで、人のミスをカバーする機能としてかなり高いレベルで有効だと感じた。
ただ、さまざまな走行条件の中で、人がミスを犯した時、アイサイトXは警告を発する。主に警報音が車内に響くのだが、テスト中、何度かその音を聞くことができた。が、それが何のエラーを自分が犯しているのかわからないことも多かった。今後は、こうしたHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)の難しさの一面も進化してくのだろう。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>
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スバル新型レヴォーグ プロトタイプ ハンドリングテスト試乗記
先行予約が始まった新型スバル レヴォーグに、一足早くテストコースでプロトタイプを試乗してきた。簡易なテストコースでハンドリングのテストができたので早速お伝えしよう。
試乗コースはパイロンで仕切った特設コースを作り、現行型レヴォーグと新型レヴォーグの乗り比べという方法で、特にドライブモードセレクトの違いによる乗り味の変化がテストできるようなコース設定だった。
コースは、最初に全開加速を行ない90km/hまで加速。そこから短い距離で60km/hまで急減速させ、レーンチェンジゾーンに入る。2回レーンチェンジをしたあと、さらに減速区間で30km/hまで速度を落とす。そこから加速をしながら大きな旋回をする。車速は60km/hまで加速しながら旋回をする。イメージは定常半円旋回する。そしてオフセットスラームゾーンを駆け抜け、最後は障害物を地面に置いた場所でハーシュネスのチェックをして終了というコースだ。
これを各モード、新旧レヴォーグを乗り換えながら、乗り比べテストを行なった。
全てが上質な方向へ
ドライビングのファーストインプレッションは、新旧を乗り比べた時に上質感の違いを最初に感じる。ハンドリングテスト以前に「ワオぉ」と感じさせるのだ。テストコースなので、路面状況は綺麗でフラットな舗装路だから、滑らかに、そして静かに走るのは当たり前かもしれないが、現行レヴォーグからの乗り換えると「滑らかに、静かに走るなぁ」という印象を持つのだ。
さて、ハンドリングの相違では、レーンチェンジやオフセットスラロームのゾーンで、ノーズの入り方の素直さの違いを感じる。新旧ともに、少しの操舵でスッとノーズが動くのだが、その感覚の違いがある。
この違いをエンジニアに聞くと、デュアルピニオン式の電動パワーステアリングにした効果だという。操舵の信号と路面からのキックバックなどへの応答を別のギヤにしたことで、操舵の信号がより正確に伝わるため、雑味のないすっきりとした手応えとして感じられるからだという。
また定常半円旋回では、新旧の違いでは、リヤの存在感や押し出し感がよりはっきりしているのが新型だった。40km/hから60km/hの旋回Gがかかる状況で加速させているので、操舵の方向とクルマの進行方向でアンダーステアのようにズレがあると安心感にはならないが、新旧ともに安心感はある。ただ、新型はより安定感が高いため、「もっとアクセルが踏める」という気持ちにさせ、余裕を感じさせる違いがあるのだ。
このことに関しては、ボディ剛性がインナーフレーム構造としたことによる全体の剛性アップとそれに伴いサスペンションが動きやすくなっている影響があるという。さらにフロントサスペンションのオフセット変更なども影響しているという。感覚的には前後のトルク配分が新旧では違うのでは?というほどにその差異は感じられるのだ。
新旧乗り比べではこのような進化を感じることができた。そして新型のドライブモードの違いも顕著にあるのでお伝えしておこう。
サスペンションも連動
ドライブモードにはコンフォート、エコ、スポーツ、スポーツ+、インディビデュアルの5つのモードがある。ここではコンフォートとスポーツ+の違いでお伝えしよう。
ドライブモードをスポーツ+に変えるとまず、エンジンレスポンスが変わりトランスミッションの変速スピードが変わる。CVTなので変速スピードという表現も違和感はあるが、ギミックのオートステップ変速という技を入れているため、あえて変速スピードとお伝えしておく。それと、ステアリングアシスト量が変わり、最も大きな違いはサスペンションの可変減衰力だ。
現行レヴォーグのドライブモードでの違いは、エンジンとトランスミッションのみ変わるが、今回の新型からはZF製のCDC連続可変ダンパーを前後に装備しているため、減衰力が変わる。具体的にはロールスピードがコントロールされているという違いがあるのだ。
そのためオフセットスラロームやレーンチェンジ、定常半円旋回などでロールが小さいという感じ方をし、車両全体の安定感が増したような印象を持つ。実際の最大ストローク量など絶対値に変化はないものの、ロールスピードをコントロールすることで、少ないロール量だと感じるわけだ。また、ステア応答性もあがり、ミッション、エンジンのレスポンスも変わるため、スポーツ+を選択するとコーナリングの限界値が上がったように感じ、余裕をもってハンドル操舵ができるという印象に変わる。
試乗を終え2つ気になるポイントがあった。それはCVTのシフトアップフィールについて。これはオートステップ変速というATの変速感を制御で作り出したものだが、シフトアップをした後、押し出される感じがあって気持ち悪い。今は多段化したステップ式ATでも変速感が伝わらないようにシームレスに変速するように気を使っているのが主流であり、あえて変速感をだすことと、そのあとの押し出し感を演出していることには違和感を覚えた。
もっとも制御プログラムで如何様にも変更できるし、演出もできる分野なので、新型レヴォーグでは、そうしたプログラムを作ったというだけの話でもある。市販後、市場の声によって制御変更ということもあり得る領域だけに、好みの違いという理解かもしれない。
もう1点は、新型レヴォーグのトップグレードがSTIグレードになるのだが、上級グレードであることはよくわかるが、SUBARUとしての、あるいはSTIとしてのアイデンティティが薄いと思ったことだ。せっかく水平対向エンジンを新開発しているのに、エンジン音が聞こえないように、つまり高級車のように静かになっている。せめてスポーツ+を選択したときだけでもボクサーサウンドが聴けないものか、と個人的には感想をもった。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>
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スバル、新型レヴォーグ先行予約開始 高度運転支援システム「アイサイトX」初搭載
スバルは20日、新型「レヴォーグ」の先行予約を開始すると発表した。3D高精度地図データを使い高速道路で高度運転支援を実現するシステム「アイサイトX(エックス)」搭載グレードを新たに追加し、設定価格を35万円高に抑えた。全グレードでコネクテッドサービスを提供するほか、新開発のパワートレインを採用するなど商品力を引き上げた。通常モデルの価格は280万~330万円台(消費税抜き)。「GT」「GT-H」「STI Sport」の3グレード設定で、それぞれにアイサイトX搭載グレードを設定する。
アイサイトXは、準天頂衛星からの情報と3D高精度地図データを利用することにより、高速道路で運転支援を行う。スバル初の自動運転レベル2(部分自動運転)にあたる渋滞時ハンズオフアシスト(時速約50キロメートル以下)のほか、一般道でも作動するドライバー異常時対応システム、アクティブレーンチェンジアシストなどの機能を盛り込んだ。
一方、広角化した新ステレオカメラなどを採用した「新世代アイサイト」を全車標準装備し、緊急時の操舵制御や交差点での衝突回避性能の向上など安全性を高めた。
スバルとして国内初のコネクテッドサービス「スバルスターリンク」を全グレードで提供する。事故時の自動通報や機能保持に必要な情報を無線通信で更新する(OTA)機能などを備える。
エンジンは新開発の1・8リットル水平対向直噴ターボを採用し、トランスミッションも部品刷新により性能を向上した。スバルグローバルプラットフォームの採用などにより走りの質感を高めた。
22日に同社公式ユーチューブチャンネルで、オンラインイベントを開催する。詳細な価格設定などは10月15日に発表する予定。
スバル、新型レヴォーグの先行予約を開始! 新世代アイサイトや新開発ターボエンジンなど詳細も発表
スバルは、2020年8月20日より開始した「新型レヴォーグ」の先行予約にあわせ、「新型アイサイト」および新世代「アイサイトX」など同モデルの詳細情報を発表した。
スバル 新型レヴォーグの主な特徴
個性が増したエクステリア
新型レヴォーグは、新デザインコンセプトとして「BOLDER」を採用し、レヴォーグの持つ個性をより大胆に表現。また、デザインテーマを「Performance × Advanced」とし、前傾感と塊感によって、アクティブかつ立体的な安心感を演出している。
先進感のあるコンパクトデザインと、手がふさがった状況でも自動でリアゲートが開けられるハンズフリーオープンパワーリアゲートを採用している。
縦型大画面ディスプレイを国内初採用
インテリアでは、新型デジタルコクピットとして、多くの情報を見やすく表示する12.3インチフル液晶メーターをアイサイトX搭載車に採用。さらに操作・表示を集約した11.6インチの縦型センターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを国内初搭載した。大画面での直感的な操作を可能にしている。
また、後席空間の拡大とあわせて居心地の良さを向上する後席空調ベンチレーション&シートヒーターや、先進感を演出するアンビエント照明が標準装備される(GT/GT EXを除く)。
革新の予防安全性能! 新型アイサイトとアイサイトX
新型アイサイト:カメラとレーダーで危険回避
新型レヴォーグのベースグレードから標準装備される新型アイサイトは、広角化した新型ステレオカメラを備え、自転車、対向車、横断者を検知する(プリクラッシュブレーキ)。
またカメラで見えない、前側方から接近する出会い頭の車両もレーダーで検知する(前側方プリクラッシュブレーキ)ほか、プリクラッシュブレーキだけでは止まりきれない場合にはシステムが操舵制御をおこない、衝突回避をサポートする(緊急時プリクラッシュステアリング)。
スポーティな走りを実現するエンジンとドライブモード
新型レヴォーグでは新開発の1.8L直噴ターボエンジンを搭載し、現行を超える出力と大トルクを実現。ターボらしいパワフルで意のままの加速性能に加え、リーン燃焼技術を採用し環境性能も改善している。
またSTI Sportグレードにおいては、パワーユニットだけでなくステアリングやダンパー、エアコンに至る様々なユニットの制御をモードごとに最適化し、スポーツカーから高級車までクルマのキャラクターを変えられる4つのドライブモードを設定している。
新型レヴォーグのボディカラーとグレード
ボディカラー(全8色)
■クリスタルホワイト・パール(有料色)
■アイスシルバー・メタリック
■マネグタイトグレー・メタリック
■クリスタルブラック・シリカ
■クールグレーカーキ
■ラピスブルー・パール
■ピュアレッド
■WRブルー・パール(STIグレードのみ)
グレード構成
■スタンダードモデル:GT、GT EX
■ハイグレードモデル:GT-H、GT-H EX
■最上級モデル:STI Sport、STI Sport EX
[Photo:小林 岳夫・SUBARU]
新型レヴォーグは欧州勢にもまったく引けを取らない痛快ワゴンへ!アイサイトX搭載でハンズオフ走行もOK
料金所前速度制御も備わるアイサイトX
「継承と超・革新」をテーマに開発された新型レヴォーグ。新型は、従来から用いられているSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の改良版をベースに開発され、「先進安全」と「スポーティ」、そして「ワゴン価値」の3つが大きな柱となっている。今回はその新型の正式発表に先駆けて、栃木県の日本自動車研究所(JARI)城里テストセンターでプロトタイプに試乗し、その出来映えを体験することができた。
まずは新型レヴォーグの先進安全のキモである新世代アイサイト、その名も「アイサイトX」を、1周5666mの外周路で体験。広角化したステレオカメラや前側方レーダー、電動ブレーキブースターなどを採用し、衝突回避をサポートするシチュエーションや新機能が多数追加されたアイサイトXが見せる制御は、まさに驚きの連続だ。
70~120km/hで作動するアクティブレーンチェンジアシストは、ウインカーレバーを操作するだけで、安全に隣の車線へ自動的に移動する機能だが、その動きは極めてスムーズ。隣接車線に車両が接近している状況でウインカーを出せば、エマージェンシーブレーキアシストが作動して、警告やブレーキ制御、ステアリングアシストが働いて車両を安全に車線内に留めてくれる。
またACC作動時に料金所に近づくと、自動的に約20km/hまで減速。通過後には設定速度まで加速する料金所前速度制御なんて機能まで備わっている。もちろんその制御は極めて自然で、安全かつスムーズにETCレーンを通過するのに、とても有用な機能だという印象だ。
そして渋滞時ハンズオフアシストが備わるのもアイサイトXの注目ポイント。50km/h以下で作動するこの機能は、停止時にも10分間は自動発進する(10分を超えると電動パーキングブレーキが作動)ので、ドライバーの負担軽減度合いは相当高いだろう。
最も驚かされたのは、渋滞時ハンズオフアシストを使用中、ドライバーが気を失うような状況になった時に作動するドライバー異常時対応システム。今回はよそ見をした状態で体験したのだが、徐々に30km/hまで減速し、ハザードランプを点滅させ、クラクションを鳴らし、直線道路の安全な場所まで導いて最終的に停止する。この一連の制御は、ADAS(先進運転支援システム)の既存概念を超えるものだ。おそらく使用頻度は少ないだろうが、このような機能を盛り込んでくるところに、スバルの安全に対する妥協のない真摯な姿勢が感じられた。
CVTのダイレクト感も、ハンドリングもスゴイ
次は総合試験路へ移動して、加減速やダブルレーンチェンジ、スラロームのほか、ハーシュネス路面の走行などを体験した。ここでは従来モデルと新型のSTIスポーツで、走りを比較。その洗練度合いは、まさに目からウロコが落ちるほどだった。
新開発の1.8L水平対向4気筒ガソリンターボである「CB18」は、最高出力177ps/5200~5600rpm、最大トルク300Nm/1600~3600rpm。スペック的には特にパワフルと言うことはないが、加速は十二分に力強く、そしてアクセルペダルの操作にとてもリニアに反応する。トランスミッションは8速のマニュアルモードを備えたリニアトロニックを組み合わせるが、CVTであることをまったく感じさせないダイレクト感を実現。トルクコンバーター式ATと言われても気付かないほどである。
ハンドリングも秀逸だ。ダブルレーンチェンジでも、スラロームでも、ドライバーの意思に忠実な回頭性を披露。もちろん基本的には弱アンダーステアなのだが、コーナリング中に切り増しても、ググッとしっかりノーズが反応し、狙いどおりの走行ラインをトレースできる。ブレーキも非常にコントローラブルだ。
電子制御ショックアブソーバーの採用もトピックだ。SPORT+モードは足まわりが引き締まり、パワーステアリングも手応えが増して、なかなかスポーティな走りが楽しめる。だがショックアブソーバーの減衰力が低く、ソフトな乗り味となるCOMFORTモードでも、ロールやピッチングは立ち上がりのスピードが上手く抑えられていて、少々乱暴に振り回しても挙動が不安定になる素振りはない。今回は無理のできない状況での試乗ではあったが、新型の限界性能の高さは感じることができた。
ちなみに従来モデルももちろん悪くはないが、正直言って差は歴然である。従来モデルがミリ単位の精度で組み上げられたクルマだとすると、新型はミクロン単位といった印象。新型はこれまで以上にクルマが身体の延長上にダイレクトに繋がっている感覚が強い。
このような新型の走りは、ギリギリまで軽量かつコンパクトに設計されたエンジンや、ピニオンシャフトとアシストモーターを分離させた電動パワーステアリング、電子制御ショックアブソーバー、電動ブレーキブースターなどの新開発コンポーネントが寄与しているのは間違いない。だが最も大きな理由は進化版のSGPだ。
従来とは組み立てからから見直し、ボディ側面を最初からモノコックに組み込む設計とすることで、剛性アップを実現している新型レヴォーグは、高張力鋼板の使用範囲拡大に加えて、主にフロア部に用いられている構造用接着剤の使用範囲が従来の約4倍にも広がったのだ。
この構造用接着剤が、走りの質感を大きく向上させたのは確実だ。構造用接着剤は、制振材としても効果を発揮するため、ボディが路面からの入力で振動する事を防いでいるのである。実際、路面に小さな障害物を置いたハーシュネス路を走行しても、ボディの振動はほぼゼロ。実際の剛性以上の剛性感を実現しているのである。
まさかこのクルマが300万円前後だなんて!
ワゴンとしての性能も、全長4755mm、全幅1795mm、全高1500mmのコンパクトワゴンとしてピカイチだ。積載性の高さはもちろんだが、視界の良さや静粛性の高さ、そしてなによりワゴンであることをまったく意識させない軽快でスポーティ、そしてセダン並みかそれ以上に上質な走りは、新型レヴォーグというワゴンの最大の魅力である。これほどの出来のクルマが、300万円前後で買えるというのは驚きだ。
新型レヴォーグは世界に通用する完成度を備えていると言っていいだろう。同クラスには、VWゴルフやアウディA3、メルセデス・ベンツAクラス、BMW 1シリーズ、プジョー308、ルノー・メガーヌ、国産モデルにもトヨタ・カローラやマツダ3、ホンダ・シビックなど、強力なライバルがひしめいている。
だが、これらのモデルと比べても、新型レヴォーグの実力はまったく引けを取らない。確かにドイツ勢の実力は相変わらず高いが、走りのよさや先進安全装備の充実度などは、世界では上から数えた方が早い位置に付けていると言っていい。スバルは自信を持って欧州市場で勝負できるはず。ヨーロッパ勢にも大きなインパクトを与えることだろう。新型レヴォーグは、それほどの出来映えなのだ。
新型レヴォーグ先行予約を開始。8月22日にはオンラインイベントも開催!
スバルは8月20日より、全国のスバル販売店で新型レヴォーグの先行予約を開始する。正式発表は10月15日を予定している。
新型レヴォーグは、スバルに脈々と受け継がれる「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というグランドツーリングのDNAを継承。そのうえで、スバルの最新技術を結集し、「先進安全」、「スポーティ」、「ワゴン価値」の3つの価値を革新的に進化させたパフォーマンスワゴンだ。
「先進安全」では、360度センシングを実現し、リアルワールドにおける実用性を進化させた「新世代アイサイト」を全車標準装備。さらに、3D高精度地図データを採用した高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」を搭載したグレードを新たに設定することで、新次元のストレスフリーなセイフティドライビングを実現している。
「スポーティ」では、新開発1.8L水平対向直噴ターボやスバルグローバルプラットフォーム+古インナーフレーム構造により、走りの質感を飛躍的に高めた。また新デザインコンセプト「BOLDER」をスバル量産車で初めて採用、スポーティさを大胆に表現した。
「ワゴン価値」では、快適性や積載性を実現するワゴン機能やインテリアに磨きをかけた。大型センターインフォメーションディスプレイや、アイサイトX搭載グレードに採用の売る液晶メーターで構成された先進的なデジタルコックピットは、運転に必要な情報の認知から操作をよりスマートにサポートする。
なお、新型レヴォーグの魅力を伝えるオンラインイベント「THE LIVE!NEW LEVORG(レヴォーグ)徹底解剖」を、8月22日にスバル公式YouTubeチャンネル「SUBARU On-Tube」にて生配信。新型レヴォーグの開発メンバーとモータージャーナリストによるトークショーなど、さまざまなプログラムを予定している。
また、新型レヴォーグをいち早く「NEW LEVORG 先行展示イベント」を8月22日より全国のスバル販売店や大型商業施設で順次開催する。
イベントの詳細などに関しては、下記よりチェックしてほしい。
https://www.subaru.jp/levorg/levorg/
〈文=ドライバーWeb編集部・柿崎〉
和製ステーションワゴンは驚くほど進化した! 新型スバル・レヴォーグ試乗記
新型スバル「レヴォーグ」のプロトタイプに小川フミオが試乗した。印象はいかに?
なぜワゴン?
スポーツワゴンというのはいいものだ。ひとことでいうと、速くてベンリ。高性能で高価格なモデルが多いので、おとなむけの乗りものかもしれない。日本での代表選手はスバル「レヴォーグ」。まもなくフルモデルチェンジを迎える。新型のプロトタイプに試乗する機会があった。
プロトタイプでは、美点がさらに磨かれている印象だ。価格もアウディ「RS4」のように高価でないから、比較的多くのひとが、新型のスポーツワゴンを楽しめるはず。
SUVにもいいところはいろいろあるものの、重心位置や、サスペンションストロークなど、ステーションワゴンが走行性能面で勝っている点は多い。この車型にこだわるのは、たんに感傷的だからではない、ちゃんと故あることなのだ。そう納得するのに十分な内容を新型レヴォーグは有していた。
新型レヴォーグは、新しいエンジンの搭載によって動的性能が向上したのが特徴のひとつ。もうひとつは、ステレオカメラをメインにしたスバルならではの先進安全技術「アイサイト」がさらに機能向上して「アイサイトX(エックス)」になったのも注目点だ。
新エンジン
クローズドのコース(路面はきれいに整備されている)を走ったかぎりであるものの、乗り心地がよく、加速性とブレーキ性能が現行モデルよりぐんとよくなっている。新型のプロトタイプを、現行モデルと、バックトゥバック(その場で乗り換え)で試乗してみて”進化”ぶりに感心した。
1795ccの水平対向4気筒ガソリンターボ・エンジンは、今度のレヴォーグで初めて採用されるパワーユニットだ。ターボチャージャーを備えて、130kW(177ps)の最高出力と、300Nmの最大トルクを発生。現行モデルの1599ccエンジンと1998ccエンジンは、こちらに1本化される。
発進時も加速時もパワーの出かたは力強い。アクセルペダルの踏み込みへの反応も、これまでの1.6リッターターボ車と比較すると、あきらかによくなっている。「このクルマに乗る人はターボバン(ターボチャージャーが効いたときの強い加速感)が好きですね」と、開発を指揮したスバルの五島賢さんが現場で言っていた。ねらいどおりの仕上がりだろう。
無段変速機を使ったリニアトロニック変速機は、約8割の部品が新設計。海外ではデビュー済みであるものの、日本ではこんどのレヴォーグで初搭載になる。
ドライバーによるアクセラレーターの踏み込み量など、パラメーターを細かく設定したというが、たしかに試乗車は、繊細な感覚で加速と減速をおこなってくれた。力強い加速が欲しいと思いながら加速すると、もたつかず、即座にトルクがたっぷり得られる回転数をキープしてくれる。ナチュラルで気持ちよい。上手なセッティングだ。
それでいて、燃費は、1.6リッターユニットより向上しているそうだ。メーカー発表値をみると、リッターあたり16.0km(JC08)だったものが、16.6km(同)になるという。エンジンのリーン燃焼技術と、さきの新型変速機の新しいメカニズムの恩恵だそう。
新型はさらにいい
「ボディのフレームも、走りの質をよくするために見直した」と、スバルは述べる。ひとつは「フルインナーフレーム構造」と名付けられた設計で、骨格部分を組み立ててから外板パネルを溶接する新工法だ。これによりボディのねじり剛性は現行モデルより44%向上したという。
電動パワーステアリングも新設計だ。スバル初という2ピニオン式。ステアリング・ホイール操作軸とモーターアシスト軸を別体化したのが特徴だ。「メリットは操舵時のフリクションが低減される点です」と、技術者が説明した。ダイレクトで自然な操舵感を追求したそうだ。
試乗では、約80km/hの速度でのレーンチェンジのあと、一瞬ブレーキで減速して、70km/hでコーナーをまわっていき、出口からは加速してパイロンスラロームするというコースが作られていた。
乗ったのがスポーティなSTI Sportだったせいもあるだろう。ボディのロールは抑えられ、加速も減速も反応がとてもよい。操舵感覚もスバルのねらいどおりで、ドライバーと車両との一体感がしっかりある。現行モデルもよく出来ていると思ったものの、新型のプロトタイプは、さらによい、とここでも強く感じた。
サスペンションシステムは、ストロークを伸ばして乗り心地を向上させている。好ましい考えだ。
縦型の大モニター
モデルライナップ頂点の「STI Sport」では、新しい設計の電子制御ダンパーと、操舵力可変電動パワーステアリングを採用しているのも見どころだ。ドライブモードは、今回から「スポーツ」「スポーツ+」「ノーマル」「コンフォート」へと変わった。
スポーツ+では弾けるように走る。操舵に対して、即座に反応する操縦性は、レヴォーグへの期待に応えてくれるはずだ。
いっぽう、ノーマルあるいはコンフォートでも、試乗コースではダンピングに不満もなく、一般道ではこれでも十分と感じた。
インテリアではスバルの新世代デジタルコクピットなるデザインが採用されている。センターダッシュボードには、国内で売られるスバル車初の11.6インチ縦型モニター(米国では2019年のアウトバックで採用)が備わる。くわえてドライバー正面の計器も12.3インチの液晶だ。
新しいレヴォーグでは、前述のとおり「アイサイト」が新世代の「アイサイトX」になる。ステレオカメラの性能が向上し、かつレーダーセンサーが組み合わされることで、プリクラッシュブレーキの作動領域などが拡大したほか、状況に応じハンズオフ走行も出来るようになった。アイサイトXについては、別の記事で詳細をリポートする。
日本専売モデル
スバルはSUVばやりの世のなかでも、ステーションワゴンにこだわってくれている。「レガシィアウトバック」そして「レヴォーグ」である。
レヴォーグの熱心なファンは、あまり大きくモデルチェンジするのを好まないらしく、というか、レヴォーグに求めるものがはっきりしているようだ。そこで、今回もスタイリングはどちからというとキープコンセプト。シンボルともいえる、ボンネット上のエアスクープも継承されている。
それでも現行モデルより、レンズの上下幅が狭くなったり、ボディのラインや面のつくりに手が入れられたりして、シャープな印象が強くなっている。
ベースは、2017年に制作されて翌2018年のジュネーブ自動車ショーでお披露目された「VIXIV(ビジブ)ツアラーコンセプト」。「あの雰囲気を使いやすいサイズに落とし込みました」。デザインを担当したデザイン部の中村真一主査は言う。
新型は日本専用モデルになるそうだ。日本の景色をボディに映し出したとき、どんなふうに見えるか……今から、楽しみだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
Posted at 2020/08/22 00:01:31 | |
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富士重工 | 日記