2020年10月22日
ダース・ベイダー仕様の2カメラドラレコ発売…前はデススター、後ろはタイアドバンスト
バンダイ公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」では、映画「スター・ウォーズ」に登場するデス・スターと、ダース・ベイダーの搭乗機「タイ・アドバンストx1」をモチーフとした「スター・ウォーズ/ドライブレコーダー」の予約受付を10月16日より開始した。
新商品は、映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に登場する帝国軍の最終兵器「デス・スター」と、ダース・ベイダーが搭乗した「タイ・アドバンストx1」をモチーフにした2カメラドライブレコーダーだ。
フロントカメラは「デス・スターI」を約1/197万スケールでリアルに再現。スーパーレーザー砲の位置に、レンズ画角対角144度の広く鮮明な撮影ができるレンズを装備し、存在感を醸し出している。背面には1.3インチLCDカラー液晶モニターを搭載。記録した映像を美しく映し出す。
リアカメラは、両翼が特徴的なダース・ベイダーの搭乗機「タイ・アドバンストx1」を約1/93スケールで細部に至るまで再現。機体中央のコックピット部分にレンズを装備し、圧倒的存在感で後方車両を撮影する。
いずれも高精細200万画素のCMOSセンサーにより、1920×1080の高解像度なFull HD画質で映像を記録する。その他にもGセンサーによる衝突検知や、安全運転支援など機能も充実。別売りの常時電源ケーブルと接続することで、最大24時間録画可能な駐車モードにも対応する。
価格(税込/送料・手数料別途)は5万4800円。発送は12月の予定。
帝国軍が監視する「スター・ウォーズ ドラレコ」発売 前はデス・スター、後ろはベイダー搭乗機がギラリ監視
帝国軍が交通安全やあおり運転をしっかり監視……! バンダイの通販サイト「プレミアムバンダイ」で、映画「スター・ウォーズ」をモチーフにしたドライブレコーダー「スター・ウォーズ/ドライブレコーダー」が登場、2020年10月16日に予約販売が始まりました(2020年12月発送予定)。価格は5万4800円(税込)です。か、かっこいい……!
スター・ウォーズ/ドライブレコーダーは、映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に登場する帝国軍の機体をモチーフにしたドライブレコーダーです。
フロントカメラに約1/197万スケールの「デス・スター I」、リアカメラに1/93スケールのダース・ベイダー搭乗機「タイ・アドバンスト x1」を配備し、前後それぞれ対角約140~150度の範囲を“監視”できます。
デス・スターI(フロントカメラ)は約200万画素・1/2.7インチのCMOSセンサーと1.3インチ液晶ディスプレイを備え、最大解像度1920×1080p/30fpsのHDR撮影が可能。F1.8のレンズで画角は対角144度・水平121度・垂直64度。
タイ・アドバンスト x1(リアカメラ)は約200万画素・1/2.7インチのCMOSセンサーで、最大1920×1080p/25fpsでの撮影が行えます。
このほか、搭載する各種センサーにより、アクシデント時に録画データを自動で上書き保護する衝撃検知機能、速度制限/追突防止/車線逸脱時などにアラートを出して注意を促す安全運転支援機能も搭載。パーキング録画、駐車いたずらなどの動体・衝撃検知時に自動で録画を開始する機能、タイムラプス撮影などの機能を追加する別売りオプション「常時電源ケーブル(C501-M2)」にも対応します。
「スター・ウォーズ」のドラレコ爆誕!帝国軍が前後を撮影する!
バンダイ公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」では、映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に登場する帝国軍の最終兵器「デス・スター」と、「ダース・ベイダー」の搭乗機「タイ・アドバンスト×1」をモチーフとしたドライブレコーダー『スター・ウォーズ/ドライブレコーダー』の予約受け付けを2020年10月16日13時から開始。価格は5万4800円(税込/送料・手数料別途)。発売元はプレックス。
まさかドラレコが映像を記録していない!? 不具合の理由はSDカードにあった
フロントカメラは、「デス・スターI」のディテールを緻密に再現。スーパーレーザー砲の位置に、レンズ画角対角144度の広く鮮明な撮影ができるレンズを装備。背面の1.3インチLDCカラー液晶モニターによって、記録した映像を美しく映し出せる。
リヤカメラは、両翼が特徴的な「タイ・アドバンスト×1」を採用。機体中央のコックピット部分にレンズを構え、車両後方の映像を捉える。
いずれも高精細200万画素のCMOSセンサーにより、1920×1080の高解像度なフルHD画像で映像を記録できるうえ、その他にもGセンサーによる衝突検知や、安全運転支援機能など装備充実。別売りの常時電源ケーブルを接続することで、最大24時間録画も可能だ。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
Posted at 2020/10/22 20:19:47 | |
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自動車業界あれこれ | 日記
2020年10月22日
【スバル レヴォーグ 新型】開発責任者「次元の違うレベルに到達した自信作」
SUBARU(スバル)は10月15日、全面改良した『レヴォーグ』を発売した。開発責任者を務める五島賢プロジェクトゼネラルマネージャーは同日のオンライン発表会で「次元の違うレベルに到達した自信作」と述べた。
五島氏は「新型レヴォーグの具体的な提供価値は、先進安全、スポーティ、ワゴン価値」とした上で、「スバル初の多くの技術革新により、これらの価値を実現した」と強調。
このうち先進安全については「広角化した新アイサイトカメラ、前側方レーダー、電動ブレーキブースターといった新デバイスを標準装備。プリクラッシュブレーキの作動領域を拡大したほか、出会い頭の衝突を回避する前側方プリクラッシュブレーキ、ブレーキで止まり切れない場合、ステアリングもアシストするプリクラッシュステアリングアシストといった新機能も搭載している」という。
さらにアイサイトXと名付けたより高度な運転支援システムも新たに設定した。「このシステムは、人工衛星からの情報と車両に搭載した3D高精細地図データをもとに、(いずれも自動車専用道での)カーブ前や料金所前減速、レーンチェンジアシスト、渋滞時にはハンズオフまで実現した」と五島氏は解説する。
ちなみにアイサイトXはナビゲーションシステムおよびスバル国内初となるコネクテッドサービス『スバルスターリンク』を組み合わせたパッケージが全グレードに設定され、プラス38万5000円で装着することができる。なお、新型アイサイトの価格は301万2000円からとなっている。
2つの提供価値のスポーティに関して五島氏はは「スバルグローバルプラットフォームにフルインナーフレーム構造を組み合わせた強靭なボディ。最新のシャシー技術、新開発1.8リットル直噴ターボエンジンなどにより、ニューレヴォーグの走りは、私としては今までのスバルにはなかった次元が違うレベルに到達したと自負している」とした。
3つめのワゴン価値では「新デザインコンセプト『BOLDER(ボールダー)』を採用した、止まっていながら今にも走り出しそうなパフォーマンスを感じられるワゴンボディ。デジタルコックピットを採用した先進的でスポーティなインテリア。ハンズフリーオープンパワリヤーゲートに代表される荷室の使い勝手、積載性。後席の広さや快適性。車幅は1795mmに抑え、日本の道にジャストサイズのパッケージ」と説明した。
ようやく正式発売! スバル、新型レヴォーグを発表|巨大ボーイング機と共にお披露目された理由とは
スバルは2020年10月15日、ワゴンモデルの新型「レヴォーグ」を発表した。フルモデルチェンジで2代目となった新型レヴォーグの発表会場となったのは、成田空港の日本航空(JAL)整備場! 航空機製造からスタートしたスバルのDNAや新型に込めた想い、そしてレヴォーグ開発者とJAL整備部門TOPの対談の模様などをご紹介する。
発表会は公式YouTubeチャンネルでライブ配信
あれれ、まだ発売してなかったの!?
2019年秋の東京モーターショー会場でプロトタイプを発表してからおよそ1年。2020年10月15日、スバルの新型レヴォーグがようやく正式に発表された。MOTAでもこれまで新型レヴォーグの解説や試乗レポートなど数々の記事でご紹介してきたから「あれれ、まだ発売していなかったの!?」という方も多いかもしれない。
実際、新型レヴォーグは8月20日に全国のスバル店で先行予約を開始。正式発表の前日10月14日までに8290台の予約を集めるなど、既に多くのスバリストたちから注目を集めている。
発表会場は成田空港のJALハンガー! 何故!?
10月15日の正式発表に合わせ、スバルでは「NEWレヴォーグ発表会~すべての移動を感動に変えるクルマ~」と題した発表会を開催。昨今のコロナ禍の影響を鑑みて、YouTubeライブ配信によるオンライン発表会である。
会場は、千葉県の成田空港 整備地区にある「日本航空(JAL) Aハンガー」。広大な航空機の整備場という珍しい会場でのお披露目となった。
スバルと言えば、日本の航空機開発の草分けである中島飛行機が第二次世界大戦後に分社化されて誕生したルーツを持つ。
現在でも自動車部門以外に航空宇宙カンパニーが存在し、小型機やヘリコプターの生産のほか、ボーイング社の大型旅客機の分担生産にも携わる。会場に置かれた最新鋭のボーイング787型機も、スバルは左右の主翼と胴体をつなぐ中央翼について、全数の製造を担当している。
そもそもJAL、スバル共に「安全」「移動の自由、喜び」を標榜する企業だ。海外参戦のための競技車両輸送を依頼したり、過去にもイベントを共同開催している経緯など様々な縁もあって、今回の運びとなった。
新型レヴォーグは次世代スバルを担うトップバッター
冒頭のあいさつで、株式会社SUBARUの中村 和美 代表取締役社長 兼 CEOは、「スバルが持ちうる技術の全てを結集したクルマ」と新型レヴォーグを紹介。スバルにとってのマザーマーケットである日本市場を引き続き重視し「最新の技術は日本のレヴォーグから投入する」「次世代スバルを担うトップバッター」と宣言した。
続いて新型レヴォーグの開発責任者、商品開発本部 プロジェクトゼネラルマネージャーの五島 賢氏が登壇。「“継承”と“超・革新” SUBARUの未来が、ここから始まる。」をキーワードに、航空機メーカーのDNA、人を中心としたクルマづくり、安心と愉しさといったスバルの伝統の継承と、そのための技術革新が息づいていることをアピールした。
なお五島氏の祖父は中島飛行機に、そして父親は富士重工にそれぞれ勤務し、五島 賢氏と合わせ3世代に渡るスバル関係者。五島氏はこれをスバルのロゴである六連星のブルーと重ね、“蒼きDNA”と表現していた。
人の移動を支えるJALとスバルが共に目指すこととは
スバル関係者以外では世界初の新型レヴォーグ公道試乗を実施
車両の説明に続き、日本航空株式会社 取締役常務執行役員 整備本部長にして、株式会社JALエンジニアリング 代表取締役社長の北田 裕一氏が、“蒼きDNA”のスバル 新型レヴォーグ開発責任者、五島 賢氏と共にトークセッションを行った。
JALの北田氏は、事前に新型レヴォーグを試乗済み。実は新型レヴォーグの公道での試乗体験は、スバルの開発関係者以外で初めてのことだそう。
東京・羽田から県境の神奈川・川崎までの数キロ区間だったが、新型レヴォーグのアイサイトXを体感し「本当に楽しく感動的な試乗」「時間が許せば1日中乗っていたかった」と、かなり好印象だった様子。スバルの五島氏も「我々エンジニアも、新型レヴォーグの真価は公道でこそ発揮されると考えていたので、お褒めの声は自信につながる」と頬を緩めた。
新型レヴォーグで注目の新機能は、との問いに北田氏は「やはりアイサイトXだと思う」と明言。スムーズで自然な加速、減速、そして快適なレーンキーピングの様子に「守られている」という感覚を得たという。「運転者や同乗者が運転中に安心を得られる、素晴らしい機能」だと北田氏は絶賛した。
航空機をイメージした新型レヴォーグのデジタルコックピット
新型レヴォーグのアイサイトX装着車には、11.6インチの縦型大画面センターインフォメーションディスプレイや、12.6インチの大型フル液晶メーターを国内向けスバル車としては初めて装備する。スバルでは10月15日の発表に合わせ、この名称を「デジタルコックピット」とすることが明らかにされた。
五島氏は「まさに航空機の、モニターがフラットに並ぶコックピットをイメージした」と話す。これに対し北田氏も「本当に狙い通りで(航空機のように)必要な情報が的確かつコンパクトにまとめられていた」と共感した。
「高度運転支援技術は、クルマがどのような制御を行っているかを、わかりやすくドライバーに伝えなければならない。それはまさにオートパイロットを行う航空機が、操縦者に必要な情報を正確に与えるのと同じだと考え設計した」と五島氏が返すと、北田氏はまさにその通りといった様子で大きくうなずいていたのが印象的だった。
より遠くまで、より速く、より快適に、より安全に
人の移動を支える企業という点でJALもスバルも共通している。しかしこのコロナ禍の中で「移動」はどう変わっているか、そんな司会者の問いに対し、JALの北田氏は「人間の本質的欲求である“誰かに会いたい”“どこかに行きたい”という気持ちは決してなくなることはないと思う。ならば、より安全で安心な移動が出来る手段を提供する責任がある」と発言。感染予防対策の強化など様々な対策をとり、安心・安全な旅を提供したいとした。
これに対し五島氏は「スバルには(1989年の初代レガシィツーリングワゴンの時代から受け継がれた)より遠くまで、より速く、より快適に、より安全にという“グランドツーリング思想”がある。」と説明。「コロナの時代になって、移動は貴重な価値を持つようになった」とし「その貴重な移動を愉しいもの、安全なものに出来るお供がNEWレヴォーグであったら嬉しい」と話す。また、自身のクルマの運転ではまだ行ったことがない九州まで、NEWレヴォーグで行ってみたいとも語ると「クルマもいいですが、九州なら飛行機もぜひご利用して頂きたい(笑)」と北田氏に見事に切り返される場面も…。
スバルの“人を中心としたクルマづくり”に感銘
JALの北田氏は、新型レヴォーグの資料に目を通した際、スバルの安全に対する取り組みについて「“これは自動運転ではなくて、運転を支援するシステムなんだ”」という言葉が印象的だったと話す。「技術の中心には必ず人がいて、その人が技術を使うことで、安全を高めていく、快適性を高めていくんだという、人を中心とした考え方に感銘を受けた」と補足する。
五島氏も「我々のアイサイトXは自動運転ではなく、(ユーザーを守るための)運転支援システムだという確固たる思想を持って開発している」とし、スバルが主張する“人を中心としたクルマづくり”に対する理解の深さを喜んでいた。
[レポート:トクダ トオル(MOTA編集部)/Photo:SUBARU]
【スバル レヴォーグ 新型】事前受注8920台…93%がアイサイトXを装着
SUBARU(スバル)は10月15日、全面改良した『レヴォーグ』を発売した。中村知美社長は同日のオンライン発表会で事前受注が8920台に達し、このうちの93%が新開発の運転支援システム『アイサイトX』装着モデルになっていることを明らかにした。
中村社長は「新型レヴォーグはスバルの考えるクルマの未来、誰もが自分の意志で運転を楽しめる未来に向けて、1989年に発売した『レガシィ』以来の、より遠くへより早く、より快適により安全に、というスバルのツーリング思想を継承するとともに、スバルが現在持ちうるすべての技術を結集したクルマ」とした上で、「私たちのマザーマーケットである日本は引き続き重要な市場と捉えており、最新の技術は日本のレヴォーグから投入する、このような思いで、レヴォーグを造り上げてきた」と述べた。
その最新技術のひとつがアイサイトXと名付けた新開発の運転支援システムになる。新型レヴォーグには360度センシングを実現した新世代アイサイトが全車に標準装備されるが、アイサイトXはGPSや準天頂衛星からの情報と車両に搭載した3D高精細地図データをもとに、一定条件を満たした自動車専用道上でのカーブ前や料金所前減速、レーンチェンジアシスト、渋滞時ハンズオフを実現する、より高度な運転支援システム。
中村社長は「運転支援技術は各社力を入れている領域だが、アイサイトXはリアルワールドで本当に使える技術として一人でも多くのお客様にお乗り頂けるようお求めやすい価格で提供することを目指して開発してきた」と説明。
ちなみにアイサイトXは、ナビゲーションシステムやスバル国内初のコネクテッドサービス『スバルスターリンク』を組み合わせたパッケージが全グレードに設定され、プラス38万5000円で装着することができる。
さらに中村社長は「8月20日の先行予約開始から昨日までに8290台と私たちの期待を超えるご注文を頂いている。さらにアイサイトXの装着率は93%と大半のお客様にお選び頂いている」と明かした。
新型レヴォーグの消費税込み価格は310万2000円からとなっている。初年度の販売計画台数は月2000台としている。
スバル NEW「レヴォーグ」発表 走りも愉しいが「自動」もスゴイ! 別次元に進化した「アイサイト」
スバル社長が語った新型「レヴォーグ」3つのポイント
スバルは2020年10月15日(木)、新型「レヴォーグ」の発表会を、成田空港にあるJAL(日本航空)の格納庫で行いました。
「レヴォーグ」は、初代が2014(平成26)年に登場した国産ステーションワゴンで、今回が2代目になります。発表会に先立ち、2019年10月に開催された第46回東京モーターショーでプロトタイプが初公開されたほか、2020年8月20日からは専用サイトでもプロトタイプの外観や内装が披露されていました。
発表会でスバルの中村社長が語っていたのは、「先進安全」「スポーティ」「ワゴン価値」の3つです。
「先進安全」は運転支援システム「アイサイト」の刷新であり、さらに進化した「アイサイトX」のことを指します。また「スポーティ」は、フルインナーフレーム構造を採用したことや、新開発の1.8L直噴ターボエンジンを搭載し、次元が違う走りを目指したことです。
最後の「ワゴン価値」に関しては、「レヴォーグ」の前型である「レガシィ ツーリングワゴン」以来のツーリング思想を継承して、広い荷室と、先進的なデジタルコクピットを実現するとともに、同乗者も含めて乗る人すべてが快適で愉しい移動時間になることだといいます。
なお、新型の車体サイズは、全長4755mm、全幅1795mm、全高1500mm、ホイールベースは2670mmです。先代より全長で65mm、全幅で15mm、ホイールベースで20mm、それぞれ大きくなっています。
全然違うぞ! 「アイサイト」進化版「アイサイトX」
新型の大きな特徴といえるのがエンジンと、「アイサイトX」です。
エンジンは基本構造こそ水平対向4気筒直噴ターボと同じながらも、先代では排気量1.6Lの「FB16」と排気量2.0Lの「FA20」の2種類が用意され、グレードによって異なるものを搭載していました。
新型は全グレード共通で、新開発の1.8L水平対向4気筒直噴ターボ「CB18」が搭載されます。燃料は全グレードがレギュラーガソリン仕様です。また、トランスミッションは「リアトロニック」と呼ばれる無段階変速ですが、8速マニュアルモードを採用しているため、操る愉しさを味わいたいときは切り替えも可能です。
もうひとつのポイントである「アイサイトX」は、新型「レヴォーグ」で初めて採用されたシステムです。
「アイサイト」は、フロントガラス上部に設置されたステレオカメラが前方の対象物との距離を測り、前走車との車間距離が詰まった場合などに、自動的にブレーキをかけてくれるといったアシスト効果があるものです。
「アイサイトX」はこれに加え、準天頂衛星「みちびき」などから取得した高精度な位置情報や地図データ、そしてインテリアパネルに備えられた「ドライバーモニタリングシステム」や、「ステアリングタッチセンサー」などを組み合わせることで、50 /h以下で走る際には完全なハンズフリー走行を実現しています。
さらに「ドライバー異常時対応システム」が組み込まれているため、一定時間ステアリングを保持しない状況が続いたり、ドライバーモニタリングシステムが運転者の異常を検知したりすると、警告音を鳴らしながら自動的にクルマを停止させます。
今回の「レヴォーグ」は装備内容に応じて6種類のグレードがラインナップされますが、なかでも「EX」と付く3タイプに「アイサイトX」が、そのほかには「アイサイト」が装備されます。「X」付きは35万円以上も高くなりますが、先行予約では93%のユーザーがそちらを選んでいるそう。安全性への高い関心がうかがえます。
高度運転支援システム「アイサイトX」を採用した新型「スバル・レヴォーグ」が正式デビュー!
新型「スバル・レヴォーグ」は177ps/300Nmを発揮する新開発の1.8L直噴ターボエンジン搭載
10月15日、スバルはフルモデルチェンジを受けて2代目となった新型「レヴォーグ」を発売した。
●新型「スバル・レヴォーグ」モデルラインアップ
・GT:3,102,000円
・GT EX:3,487,000円
・GT-H:3,322,000円
・GT-H EX:3,707,000円
・STIスポーツ:3,707,000円
・STIスポーツEX:4,092,000円
※価格は消費税込み
新型のボディサイズは全長4755×全幅1795×全高1500mmで、ホイールベースは2670mm。従来型(GT-S)と比べて65mm長く、15mm幅広く、ホイールベースは20mm拡げられたが、扱いやすいと呼べる範疇のサイズを新型でもキープしている。全高は従来型と同じだ。
新型レヴォーグは、スバルに脈々と受け継がれる「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というグランドツーリングのDNAを継承。そのうえでスバルの最新技術を結集し、「先進安全」、「スポーティ」、「ワゴン価値」の3つの価値を革新的に進化させたパフォーマンスワゴンとして生まれ変わった。
「先進安全」では、360度センシングを実現し、リアルワールドにおける安全性を進化させた「新世代アイサイト」を全車に標準装備。さらに、3D高精度地図データと、GPSや準天頂衛星「みちびき」などの情報を活用した高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」を搭載したグレードを新たに設定することで、新次元のストレスフリーなセーフティドライビングを実現している。
なお、アイサイトXは渋滞時ハンズオフアシスト、渋滞時発進アシスト、アクティブレーンチェンジアシスト、カーブ前速度制御、料金所前速度制御、ドライバー異常時対応システムといった機能で構成されている。
「スポーティ」では、177ps/300Nmを発揮する新開発の1.8L直噴ターボ“DIT”エンジン(WLTCモード燃費は最高13.7km/L)や、スバルグローバルプラットフォーム×フルインナーフレーム構造により、走りの質感を飛躍的に向上。また新デザインコンセプト「BOLDER」をスバル量産車で初めて採用し、スポーティさを大胆に表現した。なお、「BOLDER」とはスバルのデザインフィロソフィーである「ダイナミック×ソリッド」を深化させ、それぞれのクルマが持つ価値をより大胆に際立たせる新デザインコンセプトのこと。
「ワゴン価値」では、快適性や積載性を実現するワゴン機能やインテリアに一層の磨きをかけている。荷室は大容量のサブトランクを新たに採用したことで561L(カーゴフロアボード上部492L+サブトランク69L)を実現。
また、大型センターインフォメーションディスプレイや、「アイサイトX」搭載グレードに採用のフル液晶メーターで構成された先進的なデジタルコックピットは、運転に必要な情報の認知から操作を、よりスマートにサポートする。
グレードバリエーションは装備や仕様の違いによって「GT」、「GT-H」、「STIスポーツ」の3グレードを設定。それぞれに「アイサイトX」搭載車(グレード名にEXが付く)が用意されている。
ちなみに、スバルの発表によると、8月20日から10月14日まで実施された先行予約における受注台数は8290台にのぼり、このうち高度運転支援システム「アイサイトX」搭載車が93%を占めたとのことだ。
世の中すべてが「新型レヴォーグ」になれば高齢者の事故もなくなる? アイサイトXの驚くべき機能とは
さらに「ぶつからないクルマ」へと進化
新世代のアイサイトを搭載して10月15日、正式デビューを果たした新型レヴォーグ。その目玉はなんと言っても4世代目ともなる最新版「アイサイト」の搭載に尽きる。先行予約では半数以上がオプションの「アイサイトX」を装備していると伝えられており、ユーザーの新世代アイサイトに対する期待値が極めて高いことがうかがえるだろう。
プリクラッシュブレーキの対応範囲が拡大
新世代アイサイトは基本機能であるプリクラッシュブレーキに対する進化が著しい。プリクラッシュブレーキといえば大半は正面にある障害物への衝突を回避・軽減する機能を指すが、新世代アイサイトではそれに加えて「前側方プリクラッシュブレーキ」と「前側方警戒アシスト」を新たに搭載した。これが交差点をはじめとする出会い頭の衝突を未然に防いでくれるのだ。
この実現は2つの新たな対応によってもたらされた。1つはアイサイトに装着したカメラの視野角拡大で、2つめは左右側方の障害物を捉える77GHzミリ波レーダーの追加による。
この二重のサポートで側方より迫ってくるクルマを早期に捉えて警告。さらに衝突の可能性が高まっているにもかかわらず進行を続けると車両側が危険と判断して自動的にブレーキを作動させるのだ。この結果、交差する車両との衝突回避/軽減を行なうことが可能になる。
斜め前方を横断中の歩行者にも対応
それだけではない。新世代アイサイトでは作動領域が拡大し、自車右左折時に斜め前方を横断中の歩行者に対してもプリクラッシュブレーキを働かせるのだ。例えば交差点で右折待ちして進路を譲ってくれた時、その感謝に応えようと急いでクルマを進めるとその先には横断している歩行者がいたとする。そんな時でも新世代アイサイトはブレーキを作動させて衝突の回避行動に入る。こうした人間の見落としをしっかりとサポートしてくれるのだ。
もちろん、すべてのシーンで対応できるわけではない。対応できるのはあくまでセンサーが人として認識した場合のみ。歩行者は身長が1m未満の子供や腰の曲がった老人などは認識しにくく、もっと言えば傘を差している人も難しいという。
システムに頼りっきりになるのではなく、あくまでドライバーのミスをサポートしてくれるシステムとして利用することが大切なのだ。それでも高齢者はこうした部分で注意が疎かになりがちで、事故につながってしまうことが多い。その意味でも新世代アイサイトは事故防止に打ってつけと言っていいだろう。
そして、「ぶつからないクルマ」としてアイサイトの存在を一躍知らしめた“正面”でのプリクラッシュブレーキも大幅に能力が引き上げられている。なんと新世代アイサイトではぶつからずに停止できる速度域を従来の50km/hから60km/hに引き上げているのだという。
プロトタイプを使った体験会では想定をわずかに超える65km/hとなったが、それでも対象物にぶつかることなく停止できた。もちろん、高速道路では速度域がもっと高い可能性もあるが、仮に間に合わない場合でも衝突被害の軽減につながることは間違いない。
オプションの「アイサイトX」はさらに高機能
スバルは2030年に死亡事故をゼロにするとの目標を立てている。そのために、まず事故につながらないための技術としてアイサイトが実装されたわけだが、第4世代でアイサイトは新たな進化を遂げた。
オプションの「アイサイトX」を搭載した際は、渋滞走行時の「ハンズオフ走行」にも対応し、ドライバーが意識を失ったときの自動停止技術も盛り込んだ。
万一歩行者と衝突した際にその被害軽減を導く歩行者用エアバッグも標準で装備しているのも見逃せないポイントだ。
その安全に対する積極的な姿勢は世界でもトップクラスと言っていい。もし街中のドライバーがすべて新型レヴォーグに乗るようになれば、事故は確実にゼロへと向かっていくだろう。
新型スバル・レヴォーグが正式発表! 新世代アイサイトを全車標準化し310万2000円から
約9割がアイサイトX搭載グレードを選択!
スバルは、先進安全技術とスポーティな走りを高次元で融合させた新型「レヴォーグ」の市販モデルを発表した。発表会の場は、なんと日本航空(JAL)の整備場。スバルにとってJALは、ドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参戦マシンをドイツへ輸送するパートナーでもあるのだ。そして、何よりスバルは、ボーイング社の航空機の中央翼も生産している。そのような関係もあり、今回の発表会における両社のコラボレーションが実現した。
発表会場である整備場には、ボーイング787-8型の航空機が鎮座。その側には3台のレヴォーグが並べられていた。14時に発表会はスタート。まずはスバル代表取締役社長の中村知美さんが登壇。
「移動する楽しさを提供する点で、日本航空とスバルは共通点があります。そして、すべての移動を感動に変えるクルマ、新型レヴォーグをスバルの未来への証として、本日発表しました。1989年に発売した初代レガシィ以来続く、グランドツーリング思想というものがあります。“より遠くへ”“より速く”より快適に”“より安全に”という思いを継承。スバルが今持ち得る技術をすべて結集したクルマです」とコメントした。
また、新型レヴォーグの開発責任者である、スバル 商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー五島 賢さんと、日本航空 取締役常務執行役員の北田裕一さんとのトークセッションも行われた。
北田さんはいち早く、公道にて新型レヴォーグを体感する機会を得たそうで、試乗した感想について、「スムースな走り出しや加速といった走行性能に加え、安全で快適な運転を支援するさまざまな機能が搭載されています。限られた時間ではありましたが、楽しく感動的な時間でした。時間があれば一日中運転していたかったというのが本音ですね」とコメント。
「単に運転が楽になるだけではなく、運転者や同乗者が、本当に運転中に安心を感じることができる、素晴らしい機能だということをあらためて実感しました」と、新型レヴォーグとアイサイトXの実力や魅力を、肌で感じたようだ。
続けて北田さんは、「新しい生活様式が求められる時代、仕事もリモートで行えるようになってきています。ですが、私は人間の本質的な欲求である“誰かに会いたい”ですとか、“どこかに行きたい”という気持ちは決してなくならないと思っています。われわれ日本航空は、より安全で安心な移動手段を提供する責任があると思っています」と語ると、五島さんも「スバルにもグランドツーリング思想があります。新しい生活様式のなかで、移動し、そこで何かを体験するということがもっと貴重な価値、重要なことになっています。その貴重な移動を楽しいもので、より安全なものにしたい。そのときのお供が、新型レヴォーグであってほしいですね」とコメントした。
さらに、発表会では新型レヴォーグをボーイング787の機体に積み込むデモンストレーションも行われた。実際に搭載するには厳重な梱包が必要ということで入り口まで疑似搬入だったが、厳重に機内へ搭載し、大事なクルマを何事もなく安全に目的地へ輸送する。これはスバルが考える運転者や同乗者を安全に、かつ快適に目的地までたどり着けるために取り組むさまざまな技術開発などにも通じているのではないだろうか。
この確実な日本航空による車両輸送が、2019年のドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦したWRX STIのクラス優勝に、大きく貢献したと言っていいだろう。そんな安全について真摯に取り組む、両社の親和性が感じられる発表会であった。
注目はアイサイトX! 運動性能も高める新技術も見逃せない
レヴォーグは360度センシングが可能となったことで、さらに安全性を高めて進化した新世代アイサイトを全車標準装備。見通しの悪い交差点や路地などで、前側方から接近する車両を検知する「前側方プリクラッシュブレーキ」、また、前側方レーダーによって検知した接近車両を、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ・フロントビューモニター表示中にインジケーターで通知する「前側方警戒アシストを採用する。さらに緊急時プリクラッシュステアリング、エマージェンシーレーンキープアシストといった、周囲の車両などとの衝突や異常接近を回避するようなサポートシステムも含まれる。
さらに、一定の条件を満たした自動車専用道路において、GPSや準天頂衛星・みちびきなどから得た情報と3D高精度地図データを組み合わせ、自車位置を正確に把握し運転支援機能をさらに充実させるアイサイトXも設定。渋滞時に完全停止から約50km/hまでの間で条件を満たすと起動できる渋滞時ハンズオフアシストや、自動車専用道路でドライバーが前を向いていることを条件に、渋滞時に特別な操作の必要なく再発進してくれる渋滞時発進アシスト、加えて料金所通過時にETCゲートを安全な速度で通過できるよう減速、通過後は再加速する料金所前速度制御など、さらに快適なドライブを提供してくれるシステムへと進化した。
スイッチひとつで最適な走行モードを選択できる「ドライブモードセレクト」をSTI Sportに設定したほか、低回転時から300N・mを発揮する、力強い走りを味わえる新開発の1.8L直噴ターボエンジン、高剛性と軽量化を実現したスバルグローバルプラットフォーム×フルインナーフレーム構造、よりリニアなステアリングフィールを実現した2ピニオン電動パワーステアリングなど、運動性能も妥協せず進化させた。
そのほか、キー携帯時にリヤの六連星オーナメントへ体の一部を近づけると自動でテールゲートが開くハンズフリーオープンパワーリヤゲート、荷室容量最大561Lの広々としたラゲッジスペース、アイサイトX搭載車には標準装備となる11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテイメントシステム、12.3インチフル液晶メーターなど、機能性も大幅に進化を遂げている。
新型レヴォーグの初年度計画販売台数は2200台/月。ちなみに、8月20日からスタートした先行予約は、10月14日時点で8290台に達した。そのうち、アイサイトX搭載グレードはなんと全体の93%を占めているという。新型レヴォーグのコンセプトが、多くのファンから期待されている証拠である。なお、店頭試乗車は2020年12月より、順次全国のスバル販売店に用意されていく予定だ。各グレードの価格(税込み)は下記の通り。
GT 310万2000円 GT EX 348万7000円 GT-H 332万2000円 GT-H EX 370万7000円 STI Sport 370万7000円 STI Sport EX 409万2000円
SUV人気のなかスバル新型「レヴォーグ」ついに登場! 手放し運転可「アイサイトX」でワゴン市場の再興なるか?
■待望の新型「レヴォーグ」がついに発表!
スバルは、2020年10月15日に新型「レヴォーグ」を発表しました。2020年8月20日から10月14日までおこわれた先行予約台数は8290台(初年度計画台数:2200台/月)を記録するなど、注目度の高さがうかがえます。
新型レヴォーグで注目されるのは、特定条件下で手放し運転が可能になる高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」の搭載です。
GPSや準天頂衛星「みちびき」などからの情報と、車線単位の道路情報を持つ3D高精度地図データを組み合わせることで、自動車専用道路での渋滞走行時(0km/hから約50km/h)での渋滞時ハンズオフアシスト機能(条件を満たした場合のみ可能)や、料金所の手前で減速・加速を自動でおこなう料金所前速度制御などが可能となります。
また、クルマがドライバーの異常を判断した場合に、徐々に減速・停止し、ハザードランプやホーンで異常を周囲に知らせる「ドライバー異常時対応システム」にも対応しました。
一方、近年モデル数が減少傾向にあるステーションワゴンのカテゴリに属するレヴォーグは、積載性と気持ち良い走りを両立するというステーションワゴンならではの特徴にも磨きをかけています。
荷室は、大容量のサブトランクを新たに採用し、荷室総容量を561リッターとして積載性能を向上させたほか、搭載するエンジンには、新開発の1.8リッター直噴ターボ“DIT”エンジンを採用。
低回転域から300Nmの高トルクを発生する新エンジンは、あらゆるユーザーに走る愉しさを提供します。
※ ※ ※
新型レヴォーグの登場で、今後国産ステーションワゴン市場の盛り上がりが期待される一方、スバルは並行してSUVカテゴリの充実にも力を入れてきました。
2020年10月現在、スバルは国内で「XV」「フォレスター」「アウトバック」という3車種のSUVを販売しているほか、北米市場ではスバル史上最大の3列シートSUV「アセント」をラインナップ。
また、現在トヨタと共同で開発しているCセグメント級のピュアEVも、SUVとして登場することが発表されている状況です。
近年、SUVは国を問わず世界的に人気のカテゴリとなっていることから、スバルは今後も開発に力を入れていくと見られます。
それではここでクイズです。
フォレスター、そしてXVの前身ともいえるモデルで、1995年に登場。インプレッサワゴンをベースに、RV風に仕立てられたクロスオーバーモデルの名前は次のうちどれでしょうか。
【1】インプレッサ カサブランカ
【2】インプレッサ グラベルEX
【3】インプレッサ リミックス
【4】インプレッサ クロスオーバー
※ ※ ※
正解は【2】の「インプレッサ グラベルEX」です。
当時、RVブームで本格的なクロスカントリー4WD車がヒットしていたことから、「インプレッサスポーツワゴンWRX」をベースにアウトドア風の外観となるようなパーツを装着。
フロントにはグリルガード、リアにはスペアタイヤが装着され、最低地上高を185mmに設定するなどの変更がおこなわれました。
ちなみに、不正解の選択肢のうち【1】の「インプレッサ カサブランカ」は実在したモデルとなります。
1998年に市販化され、インプレッサのフロントフェイスにクロームメッキのフロントグリルや丸型ランプ類を装着し、内装にはモケットシート&ドアトリム、2トーンの本革巻ステアリングホイールなどを採用するなど、クラシックカー風に仕立てられたモデルでした。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
「アイサイトX」が爆売れ!? スバル新型レヴォーグは最上級モデルが一番人気な訳
■9割超が「アイサイトX」を装着!? 一体なぜ?
スバルのステーションワゴン「レヴォーグ」がフルモデルチェンジし、2020年10月15日に発表されました。
同年8月20日から先行予約を開始していた新型レヴォーグですが、高度運転支援技術である「アイサイトX」の人気が予想以上に高かったようです。
先行予約がおこなわれていた約2か月で、新型レヴォーグは8290台のオーダーを受けました(10月14日時点)。
そのなかで、93%ものユーザーが、「アイサイトX」を装着した「EX」グレードを選択していることが明らかになっています。
新型レヴォーグのグレード構成は、ベーシックな「GT」、装備が充実した「GT-H」、最上級の「STIスポーツ」があり、さらにそれぞれに「アイサイトX」を装着する「EX」系グレードが設定された、全6グレードとなります。
EX系グレードと標準グレードの価格差は、いずれも38万5000円。標準グレードはオーディオレス仕様となっており、オプションでオーディオやナビゲーションを追加することになります。
新型レヴォーグの先進的なコクピットを成形する要素のひとつとなっている11.6インチセンターインフォメーションディスプレイをメーカーオプションで装着することは可能ですが、その価格は27万5000円です(コネクティッドサービス[SUBARU STARLINK]や前側方警戒アシストなども含まれるセットオプション)。
あと10万円を追加で払えば最先端の安全装備も手に入るわけですから、多くの人がEXグレードを選択しているのも納得できます。
なお、スバルの運転支援技術の代名詞ともいえる「アイサイト」を最初に搭載したのは「レガシィ」です。このときも10万円という手頃な価格設定としたことで、アイサイトの普及に大きく貢献したといわれています。
新型レヴォーグから搭載されるアイサイトXは新開発の高度運転支援システムで、一定の条件を満たした自動車専用道路において、安心で快適な運転を支援する仕組みです。
渋滞時(0km/hから約50km/h)に手放し運転を可能とする「渋滞時ハンズオフアシスト」や、停止状態からスイッチ操作をすることなく発進する「渋滞時発進アシスト」、進入するカーブに合わせて適切な速度に制御する「カーブ前速度制御」、料金所の手前で、ETCゲートを安全に通過できる速度まで減速し、通過後はセット車速まで加速する「料金所前速度制御」などを実現。
さらに、自動車専用道路での高速走行時(約70km/hから約120km/h)に、ドライバーが方向指示器を操作するとステアリングを制御して車線変更のアシストをおこなう「アクティブレーンチェンジアシスト」や、ドライバーに異常が発生したと判断されたときに減速・停止し、ハザードランプやホーンで周囲に知らせる「ドライバー異常時対応システム」も搭載されています。
これらの先進安全技術を可能にしているのは、GPSや準天頂衛星「みちびき」などからの情報と、車線単位の道路情報を持つ3D高精度地図データのほかに、乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」があります。
ハンズオフ走行の際はハンドルを保持する必要はありませんが、ドライバーが前方を注視していることが条件となります。
このとき、ドライバーモニタリングシステムがドライバーの状態を観察。また、運転手が意識を失うなどの緊急事態に際しても、ドライバーモニタリングシステムがドライバーを見ていることから、安全にクルマを緊急停止することが可能になりました。
なお、2018年にフルモデルチェンジしたSUVの「フォレスター」にも、ドライバーモニタリングシステムが搭載されています。
フォレスターでは、わき見運転や居眠り運転の警告や、登録してあるドライバーを見分けて、それぞれのシートポジションに合わせるといった用途に使われていますが、すでにアイサイトXの搭載準備ができている状態とも受け取れます。
新型レヴォーグを皮切りに、アイサイトXがほかのスバル車にも順次搭載されることで、事故のないクルマ社会の実現に近づくのではないでしょうか。
※ ※ ※
アイサイトXは、前述のとおり自動車専用道路で使えるシステムですが、「前側方プリクラッシュブレーキ」や「エマージェンシーレーンキープアシスト」などを可能にした「新世代アイサイト」は新型レヴォーグの全車に標準装備されています。
新型レヴォーグは、広角化した新開発のステレオカメラに加えて、前後4つのレーダーを組み合わせることで360度センシングを実現。
ソフトウェアの性能向上や、電動ブレーキブースターを採用することで、これまで以上に幅広いシーンで安全運転をサポートすることが可能になりました。
■高級車からスポーツカーまで、STIスポーツは“キャラ変”できる!?
「スポーティ」をコンセプトのひとつとする新型レヴォーグでは、プラットフォームとエンジンが刷新されました。
「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」にボディ全体の骨格連続性を高める「フルインナーフレーム構造」などを採用し、さらなる高剛性化と軽量化を図った新たなプラットフォームが搭載され、安定性やハンドリング性能が向上しています。
さらにエンジンは、従来モデルの1.6リッターターボ(FB16)に代わりに、新開発の1.8リッター水平対向直噴ターボエンジン(CB18)を搭載。
最高出力は7馬力向上の177馬力ですが、最大トルクは300Nmを低回転から発生する、日常走行での扱いやすさを重視したエンジン特性としました。
また、リーン燃焼といった最新技術を取り入れることで、燃費性能も向上しています。
今回搭載されるエンジンは1機種のみですが、従来モデルの2リッターターボ(FA20)の後継となるハイパワーなエンジンの追加設定にも期待したいところです。
さらなるスポーティな面として、最上級グレードの「STIスポーツ/STIスポーツ EX」に搭載される「ドライブモードセレクト」があります。
これは、スイッチひとつでクルマの特性を変更できるというもので、これまでの「SI-DRIVE」に代わるものです。
SI-DRIVEはエンジン特性の変更のみでしたが、新型レヴォーグ STIスポーツのドライブモードセレクトは、エンジンのみならず、AWDシステムや電子制御ダンパー、パワーステアリング、アイサイトの追従加速度、エアコンなど、さまざまな設定を制御。
高級車のようなしなやかな乗り心地をからスポーツカーのような走りまで、モードを切り替えることにより、1台のクルマで何通りもの乗り味を体感することが可能になりました。
なお、予約受注の段階では、半数以上となる57%の人がSTIスポーツ系のグレードを選択。とくに、アイサイトXを搭載したSTIスポーツ EXは54%もの人がオーダーするなど、優れた走行性能と最新の安全性能を兼ね備えた最上級グレードに人気が集まっているようです。
※ ※ ※
発表当日に成田空港JAL格納庫でおこなわれた発表会において、株式会社SUBARU 代表取締役社長の中村知美氏は、次のようにコメントしました。
「スバルのマザーマーケットである日本は重要な市場ととらえており、最新の技術は日本のレヴォーグから投入するという想いで新型レヴォーグを作り上げてきました。新型レヴォーグこそが次世代スバルのトップバッターを担う車種なのです」
レヴォーグの前身であるレガシィ ツーリングワゴン(5代目)が、スバルにとってのもうひとつの重要な市場であるアメリカで好まれる大きなボディになったことから、日本専用のワゴンとして開発されたのが2014年に登場した初代レヴォーグでした。
現在は欧州などでも販売されているレヴォーグですが、日本を見据えて開発されたこともあり、扱いやすいサイズやスポーティな走行性、アイサイトによる安全性が評価され、いまではスバルの国内販売を支える中心的モデルに成長しました。
昨今はSUV人気に押され気味のステーションワゴンですが、久しぶりにヒット作と呼べるモデルが登場しました。新型レヴォーグのヒットがワゴン人気復活のカギとなるのか、今後の動向に期待したいです。
なんでミニバンやSUVで勝負しない? SUBARUが不人気ジャンルの「ワゴン」に「入魂」するワケ
スバル以外の国産メーカーはミニバンやSUVへの傾注が目立つ
かつて「RVブーム」と呼ばれた時代、ステーションワゴンには、セダンやクーペにはない積載性と、ミニバンやSUVにはない運動性能の高さが得られる万能性が魅力とされ、大人気を博した。ミニバンやSUVには乗りたくないが、高速巡航時や山道などでセダンやクーペに遜色のない走りを楽しみながら、大量の荷物を積みたいという、アクティブなユーザーから絶大な支持を集めていたのである。
日産アベニールやウイングロード、ステージア、トヨタ・カルディナ、ホンダ・アコードワゴンなど、各社自慢のステーションワゴンはそれぞれに独自の魅力があり、高い人気を博し続けていた。90年代の中盤にはSUBARUレガシィツーリングワゴンが280馬力の自主規制いっぱいまで高性能化し、ワゴン人気のピークを迎える。
しかし、やがてミニバンやSUVの走りが良くなったことで、相対的にステーションワゴンの魅力とアドバンテージは薄れてしまう。エコカーブームの到来もあって、燃費の悪いハイパワーワゴンの注目度は下がり、ワゴン全体の人気が低迷。気がつけば、国産のミドルサイズのワゴンでスポーツ性の高さを強く訴求しているのはSUBARUレガシィ/レヴォーグのみとなるほど、ワゴンの市場は冷え込んでしまった。SUBARU以外の国産中型ステーションワゴンにはマツダ・アテンザワゴンもあり、クルマのできはいいが注目度は低い。小型の車格ではトヨタ・カローラワゴンが存続している程度で、各社ともワゴンはとうに諦め、SUVへの傾注が目立つ。
そんななか、SUBARUだけは例外的にレヴォーグというステーションワゴンで高い注目度を維持し続けている。今のSUBARUも現行ラインアップのなかで一番良く売れているのはフォレスター(世界グローバル販売)で、屋台骨を背負っているのは完全にSUVであるわけだが、初代レガシィから続く高性能スポーツワゴンの市場を守り続けている。
レガシィツーリングワゴンの後継にあたるレヴォーグは、初代も新型もデビュー時の話題性はすこぶる高く、新型はコロナ禍にあっても正式発表前の予約受注が8000台を超えた。プロトタイプの試乗動画の注目度もすこぶる高く、自動車ユーチューバーがアップした動画は、いずれも高い視聴数を記録中だ。
ワゴンの魅力を高め続けてきた結果、唯一生き残った貴重な存在だ
SUBARUがいまだに売れるワゴンを生み出し続けられる理由のひとつは、歴史や伝統が醸成したブランド力だろう。SUBARUは1989年登場の初代レガシィで「ツーリングワゴン」というジャンルを新たに切り開き、280馬力化などで空前の大人気を博した2代目モデル以降、国産スポーツワゴンの一人勝ち状態を長らく続け、結果として唯一生き残った。ライバルが居なくなった今、ステーションワゴンは、昔とは違う意味でSUVやミニバンとは異なる価値観を演出できるクールな存在として際立っているように思う。
また、SUBARUはレガシィ時代から「ツーリングワゴンのニューモデルに最先端技術を優先的に盛り込む」姿勢を継続していることも、ワゴンの魅力を維持できている理由のひとつといえる。今回の新型レヴォーグでも先進の運転支援システム「アイサイトX」がデビューしたなど、話題性が高まりやすい飛び道具を常にワゴンに搭載してデビューさせてきた。「ぶつからないクルマ」でブレイクしたアイサイトVer.2も、5代目レガシィの上級グレードからの展開だった。
レガシィ以前のレオーネの時代から実直に続けてきた「業務用版ではないワゴン」づくりで他社にはない個性や存在感を打ち出すことに成功しているので、今の段階で消耗戦市場のミニバン市場に参入するのは得策ではないとの経営判断もあるはず。SUBARU以外のメーカーとしても、逆に今さらステーションワゴン市場で大きなシェアを獲得することは見込めないので、今後も国産スポーツワゴンはSUBARUの一人勝ち状態が続くと予想できる。
「アイサイトX」で注目! スバル新型「レヴォーグ」はフル装備で何百万円? 38万円「EX」の中身とは
■アイサイトXが装備されるEX系グレードの中身とは
スバルは、2020年10月15日に新型「レヴォーグ」を発表しました。2020年現在、スバルがラインナップするスポーツワゴンとして唯一となる新型レヴォーグには、特定条件下で手放し運転が可能になる「アイサイトX(エックス)」が搭載されるなど、先進的な装備が多数設定されています。
そんな新型レヴォーグですが、装着できるオプションをすべて装着すると果たしていくらになるのでしょうか。最上級仕様にメーカーオプションをフル装備した仕様で検証していきます。
全車に予防安全装備「新世代アイサイト」が標準装備される新型レヴォーグですが、グレード構成は、エントリーグレードの「GT」と、充実装備の「GT-H」、そしてスポーティな内外装パーツやZF製の電子制御ダンパー、ドライブモードセレクトなどの専用装備で走行性能に磨きがかかった「STI Sport」の3つです。
そして、それぞれのグレードにアイサイトXなどが装着される「EX」が設定されているかたち(「GT EX」のように、グレード名の後ろにEXがつく)となります。
アイサイトX無しのグレードとアイサイトX有りのEX系グレードの価格(消費税込、以下同様)をそれぞれ比較すると、3グレードすべて価格差は38万5000円です。
そのため、実質的な“オプション装備”としてアイサイトXを38万5000円で装着した仕様が、EX系グレードの実態であると解釈することもできるでしょう。
運転席シート自動後退機能のみ、GT-HとSTI SportはEX系グレードにグレードアップすると新たに装着されるのに対し、GTのみEX系グレードにグレードアップしても装着されませんが、ほかの装備差に関しては3グレードすべて同じです。
価格が38万5000円アップするEX系グレードを選択すると、アイサイトXのほかに、タブレットのような11インチディスプレイのインフォテインメントシステムや、12.3インチフル液晶メーターなどが装備され、新型レヴォーグの先進性を存分に味わうことが可能となります。
今回は、最上級仕様であるSTI SportのEX系グレード「STI Sport EX」(409万2000円)のフル装備仕様を見ていきます。
新型レヴォーグの装備表を見ると、STI Sport EXに設定されるメーカーオプション装備は「スマートリヤビューミラー」の1点です。
スマートリヤビューミラーは、リヤゲートガラスに取り付けられたカメラの映像が、ルームミラーに表示される装備となります。
乗員や荷物で後方視界が遮られてしまう時や、悪天候などで後方が見えにくくなる場合でも、確実に後方を確認できるのがメリット。価格は5万5000円です。
※ ※ ※
今回、新型レヴォーグで選択したメーカーオプションは、前出の装備も含めて全部でふたつです。そして、ディーラーオプションとして定番となるETC2.0車載器とフロアマットを選択すると、装着するオプションの一覧は以下のようになります。
●メーカーオプション(総額:8万8000円)
・有償色:クリスタルホワイト・パール(3万3000円)
・スマートリヤビューミラー(5万5000円)
●ディーラーオプション(総額:6万9520円)
・ETC2.0車載器キット(3万2780円)
・フロアカーペット STI(3万6740円)
以上の装備を装着した新型レヴォーグ STI Sport EXの価格は、424万9520円となりました。
スバルによると、10月14日までおこなわれた新型レヴォーグの先行予約台数は8290台にのぼりましたが、そのうちの93%がアイサイトXを搭載するEX系グレードだったといいます。
EX系グレードにすると40万円近く価格が上昇しますが、それでも多くのユーザーから選ばれるほど、アイサイトXに注目が集まっているといえるでしょう。
Posted at 2020/10/22 00:07:48 | |
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富士重工 | 日記
2020年10月21日

助手席側だけLED
運転席側は純正HID
現在左右共LED化が完了しました♪
新品で買うと左右のライトで8万円
LEDバルブがHiとLoが3万円くらい
うん、全部新品は無理だねw
Posted at 2020/10/21 23:28:52 | |
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G4 2.0i アイサイト | 日記
2020年10月20日
ワゴン衰退でも好調! レヴォーグはなぜ新型に刷新できたのか
2020年10月15日、いよいよ新型レヴォーグが正式発表された。
新型は同車にとって通算2代目のモデル。名門車レガシィツーリングワゴンの実質的な後継車とはいえ、ワゴンが衰退するなかで歴史が浅いレヴォーグが、モデルチェンジできたことは安定した人気の裏付けといえるだろう。
なぜ、レヴォーグは評価されているのか、新型への刷新を可能とした背景にある事情とは。
文/渡辺陽一郎、写真/SUBARU、池之平昌信
【画像ギャラリー】安定の人気に要注目! ワゴン衰退の中、新型への刷新を迎えたスバル レヴォーグ!!
■ワゴン激減のなかで2代目へ移行するレヴォーグ
ワゴンの登録台数が減少する中、着実に契約数を伸ばしている新型レヴォーグ
先行予約は8月20日に開始され、販売店では「10月中旬の発表後に契約した場合、納車は2021年2月から3月になる」という。試乗車は納車が開始される発売日の11月26日以降に配車される。発売スケジュールは複雑で購入しにくいが、レヴォーグに対する市場の関心は高い。
レヴォーグが注目される理由として、まずはワゴン(正確にはステーションワゴン)であることが挙げられる。
スバルに限ったことではないが、デザインを重視するあまり後方視界がよくないのが最近の自動車に共通の短所だ
2000年頃には、カルディナ、アベニール、アコードワゴン、レグナムなど、国産ワゴンが20車種ほど販売されていた。それが今では、従来型を継続生産するカローラフィールダーなどを含めても6車種程度だ。
しかもマツダ6(旧アテンザ)ワゴンの発売は2012年、シャトルも2015年だから、設計が全般的に古い。新しく堅調に売れるワゴンは、レヴォーグと2019年に発売されたカローラツーリングのみだ。このような状況だから、ワゴンの登録台数も大幅に下がった。
■スバルが衰退するワゴン市場で存在感見せる訳
センターモニターは縦型を採用。スマートフォンに慣れ親しんだ現代では違和感なく操作できるという判断だろうか
ワゴンの車種数と売れ行きが減った理由は、日本の場合、1990年代中盤以降に普及を開始したミニバンに、需要を奪われたからだ。ワゴンも荷室の使い勝手が魅力だが、全高は大半が1500mm以下に収まる。全高が1800mmを超えるミニバンに比べると、車内は明らかに狭い。
ミニバンなら多人数乗車が可能で、3列目のシートを畳めば自転車のような大きな荷物も積める。ワゴンにこのような実用性はないから、売れ行きを下げた。
しかし、ミニバンの登場で、ワゴンの魅力まで薄れたわけではない。ワゴンは前述の通り全高が1500mm以下だから、セダンと同様に重心も低い。走行安定性を確保しやすく、左右に振られにくいから乗り心地も良い。立体駐車場も使いやすい。
このワゴンのメリットを高く評価しているのは、日常的に高速走行の機会が多い欧州だ。ワゴンはドライバーと乗員にとって安心感が高く、快適だから疲労も少ない。そうなると安全性をさらに高められる。
そこでメルセデスベンツ、BMW、アウディなどのドイツ車には、日本や北米で廃れたワゴンが今でも豊富に用意されている。
そしてスバルは、欧州の市場やメーカーと同じ考え方で、ワゴンに着目してきた。トヨタや日産に比べてメーカーの規模が小さいから、生き残るには個性的なクルマ造りをする必要があり、古くから水平対向エンジンと4WDに特化した技術指向の商品開発を行っている。
スバルが特に大切なテーマとして掲げているのは安全で、危険回避能力を含めた走行安定性、前後左右の視界、インパネやシートなどの内装まで、すべてにおいて安全にこだわっている。
安全にこだわるスバルの姿勢は一見地味ではあるが、スバリストと呼ばれる熱狂的ファンを魅了する要素のひとつだろう
クルマはひとつ間違えれば人を殺傷するから、安全にこだわるのは当たり前だが、実際には外観をカッコ良く見せるため、側方や後方が満足に見えないクルマも増えた。
スバルのクルマ造りが完璧とはいえないが(最近のスバル車は以前に比べて後方視界も悪化している)、自動車メーカーの中では地道に安全を追求している。そのためにOEM車を除くと、今のスバルに極端に背の高いクルマはなく、安全性の高い低重心のカテゴリーを選んでいる面もある。そのひとつがワゴンだ。
つまり、走行安定性と乗り心地を向上させやすいワゴンは、スバルの目指すクルマ造りと親和性が高い。そのために日本車がワゴン市場から次々と撤退する状況でも、スバルは方針を変えず、レガシィツーリングワゴン、さらにレヴォーグへと進化を続けている。
しかもレヴォーグは、国内市場での使い勝手を重視して開発され、従来型の全幅は1780mm、新型も1795mmだからあまりワイド化していない。運転がしやすく、死角を減らすことも含めて安全性を高めるクルマ造りだ。
■新型への刷新を可能としたレヴォーグの価値
国産ワゴンの車種が減少したことにより、現行型レヴォーグのユーザーが大きく増え、モデルチェンジを促したともいえる
以上のようにレヴォーグは、ワゴンのボディスタイルを採用したことで、スバルが重視する安心と快適を最適なサイズで実現できた。そこに共感を得たユーザーがレヴォーグを購入して、さらに評価が高まる好ましい循環が成り立っている。
また、逆説的な表現になるが、国産ワゴンの車種数が大幅に減ったことも、レヴォーグの購買層を増やしてフルモデルチェンジを促すことに繋がった。
前述の通りワゴンは、走行安定性と乗り心地が優れ、運転感覚も楽しい。外観はスマートで、アクティブな雰囲気もある。ミニバンに押されてワゴンの需要が減ったことは確かだが、ニーズがなくなったわけではない。
レヴォーグといえば「走りのワゴン」だ。新型ももちろん期待以上の走りを見せてくれる
それなのにワゴンの車種数は、2000年以降の約20年間に、需要の減少以上に削減されてしまった。その結果、国産ワゴンに対するニーズは、設計が新しく改良も頻繁に行うレヴォーグとカローラツーリングに集中している。少数精鋭のメリットが生じた。
日本自動車販売協会連合会が集計するカローラの登録台数は、継続生産型のカローラアクシオ&フィールダーやカローラスポーツを含んだ数字だが、このシリーズ全体の約60%をカローラツーリングが占める。
その登録台数は、コロナ禍の影響を受けながら、2020年に月平均で約4500台であった。カローラツーリングは、プリウスやシエンタと同等の台数を登録している。
レヴォーグは2020年5月に従来型の受注を終えたから、現在の登録台数は大幅に少ないが、2019年にはモデル末期ながらも月平均で1000台以上を登録していた。フルモデルチェンジを受けると、再び増加するだろう。
スバルのワゴンは、1981年に発売されたレオーネツーリングワゴンの時代から、メーカーや販売店とユーザーが一緒になって大切に育ててきた。
今後トヨタや日産が新しいワゴンを発売しても、好調に売るのは難しいと思うが、スバルではワゴンが同社のブランドイメージと一体になっている。
もはやスバルのラインナップから、ワゴンを省くことはできない。スバルにとってワゴンは、特別なカテゴリーだから、今後も進化を続けていく。
なぜJAL格納庫で開催? スバル新型「レヴォーグ」発表会 今も続く旅客機とスバルの関係とは
■ボーイング787-8型機の前に新型「レヴォーグ」がずらり
2020年10月15日に、スバルから新型「レヴォーグ」が発表されました。日本にジャストなワゴンとして開発されたレヴォーグは2014年に初代モデルが発売され、新型は初のフルモデルチェンジを受けた2世代目。
実質的に日本におけるスバルのフラッグシップモデルとなり、新型では高速道路の渋滞における手放し運転を実現する「ハンズオフ機能」を設定するのをはじめ、同社の最新技術が多く搭載されているのが注目すべき特徴といえるでしょう。価格は310万2000円から409万2000円(消費税込、以下同様)です。
スバルによると、先行予約期間となる8月20日から10月14日までに受けた予約台数は8290台と好調なスタート。
ハンズオフ機能などを組みこんだ高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」はフル液晶のメーターパネルや11.6インチと特大のセンターインフォメーションディスプレイとセットで「EX」系のグレードに搭載されています。
非装着車に対する価格差は38万5000円。先行予約を受けた車両のうち、じつに93%が選んでいるというからユーザーからの関心も高いようです。
そんな新型レヴォーグの発表会は今回、コロナ禍ということもあり多くのメディア関係者を招待して開催するのではなく、YouTube配信によるオンラインイベントとなりました。
それ自体は昨今増えているパターンですが、異例だったのが会場。なんと飛行機の格納庫でおこなわれたのです。
会場となったのは、成田空港脇にある「JAL成田Aハンガー」。かつて大型機の主力だったボーイング747-400型機が2機収容できることを前提に作られたこともあり、延床面積は1万2583平方メートルと広大な空間です。
当日はボーイング787-8型機の前に3台の新型レヴォーグを置いて発表会が進められました。
ところで、どうしてスバルは新型レヴォーグの発表会場にここを選んだのでしょうか。そこには、新型レヴォーグと航空会社に共通のテーマがあるからといいます。
スバル広報部は「新型レヴォーグは最高水準の安全性を実現するという目標があり、また移動の自由も味わって欲しい。それらは航空会社と共通するテーマです。そこで、JALの協力を得て航空機とのコラボとなったのです」といいます。
また、同社取締役社長の中村知美氏は「移動する楽しみを提供するという意味でも、スバルとJALは共通する」とも説明しました。
■新型コロナ禍での発表会ならではの苦労も
しかし、それだけではありません。
この発表会がオンライン中継され、多くの人が見ることのできるイベントだったことも影響しているようです。
スバル広報担当者は「多くのファンに見ていただけるよう、特別なことをしたいと考えました。一般的な新車発表イベントにはない、興味深く見てもらえるような映像を提供したい。そこで航空機の格納庫での開催としました」と教えてくれました。
さらに、航空機とスバルは切っても切れない関係にあるといえます。
まず、スバルのルーツは1917年に設立された「中島飛行機」という航空機メーカーです。そして現在でも同社には航空機部門である「航空宇宙カンパニー」が存在。
なにを隠そう、発表会場に置かれたボーイング787型機の機体の一部(中央翼と呼ばれる左右の主翼をつなぐ胴体下の部分)は全機体分をスバルが製造しているのですから縁は深いのです。
また、JALとスバルはこれまでもコラボを実施。
そのひとつがドイツのニュルブクリンクでおこなわれる24時間耐久レースの参戦車両をJALが旅客機で運搬したことです。今回もオンライン中継終了後に新型レヴォーグを787に積み込むデモンストレーションもおこなわれました(787型機の貨物室は車両も積載できる構造になっています)。
※ ※ ※
新型コロナウイルスの影響を受け、各自動車メーカーは発表イベントも「ニューノーマル」に対応したスタイルを模索しています。
そのひとつの形として開催された今回のイベントは、空港関係施設というだけあって厳しいセキュリティに加え、場所柄、登壇者以外はすべての人がヘルメット着用を求められるなど取材する側としても異例なものでした。
新型コロナウイルス感染対策として会場へ入れる人数にも制約を受け、現場に入って対応するスタッフの人数も絞られるなど、スバル側も試行錯誤のイベントだったようです。
しかし、スバルファンにとっては非常に興味深い催しとなったのではないでしょうか。発表会の様子は同社の公式YouTubeチャンネル「SUBARU On-Tube」で見ることができます。
【スバル レヴォーグ 新型】JAL役員が乗って感心…守られていることを実感
スバルと日本航空(JAL)は15日、新型『レヴォーグ』の正式発表に関連し、成田空港のJALハンガー内でトークイベントを開催した。イベントでは、スバル代表取締役社長 中村知美氏の挨拶、新型車の紹介、プロジェクトマネージャとJAL役員によるトークセッションが行われた。
中村社長の挨拶は、「スバルが目指す未来について紹介したくこの発表に臨んだ。コロナ禍で旅行などに制約があるこんな世の中だからこそ移動の価値を見直したい」から始まった。その背後には新型レヴォーグとボーイング787の機体が控えている。移動とモビリティという共通点がある自動車と航空機だが、航空機メーカーとして創立したスバルは、現在も787の中央翼の構造部品を作っている。また、JALとはレースカーの空輸でお世話になっている間柄だ。
航空機の整備場である実際のハンガーで行われた新型車発表には、単なる移動に安全や付加価値を提供してきた両者の想いが込められている。
続けて中村社長は、「スバルの主戦場は日本。最新技術は日本から、日本のレヴォーグから投入していく」とも述べ、今回新型に搭載された、アイサイトX、インナーフレーム構造と新型1.8L直噴ターボエンジン、そしてコネクテッド機能も強化されたデジタルコックピットを強調した。これらは、新型レヴォーグの3つの特徴である「先進の安全支援技術」「スポーティ」「ワゴン価値」を体現する機能だ。
8月から先行予約を開始している新型レヴォーグは、すでに8290台もの受注があり、アイサイトX搭載車両はそのうち93%にものぼる。グレード別ではSTI Sport、STI Sport EX(アイサイトX搭載モデル)を合わせると57%とじつに半分以上が上級グレードとなっている。
日本航空取締役常務執行役員の北田裕一氏は、プロジェクトゼネラルマネージャ 五島賢氏とのトークセッションで「私も試乗させてもらったが、アイサイトXは運転が楽なだけでなく、守られているということを実感できる性能だった。デジタルコックピットも航空機のそれと同じで、必要な情報が見やすくまとめられている」と評価する。
これを受けて五島氏は「守られているという感覚は、まさに人間中心設計の狙いどおりでうれしい。パイロットと同様、ドライバーも走行中の車の状況や車が何を認識して何を制御しているかの情報が重要。航空機メーカーのDNAがそうさせたのでは」と応じた。
発表会の後には、ハンガー内のボーイング787に新型レヴォーグを積み込むデモも行われた。
【新型スバル・レヴォーグ】なぜJAL格納庫で発表会見? 舞台は成田空港の整備地区 2社共有、安全の意味
スバル、JALとの関係
text:Kenji Momota(桃田健史)
スバルが新型「レヴォーグ」発表記者会見を、成田空港整備地区日本航空Aハンガー(格納庫)からおこなった。
そう聞いて、多くの人は「なぜ?」と思うだろう。
実は2社には深い繋がりがある。
近年、航空業界では新規導入機種として採用が増えている、ボーイング787。日本航空でも国内線と国際線ですでに運用されている。
その787の機体構造の一部である「中央翼(ちゅうおうよく)」をスバルが提供しているのだ。
スバルは自動車事業と並び、長年に渡り航空宇宙事業を手掛けてきた。民間航空機では、787の他にボーイング社とは767、777、さらに777Xの主要構造に深く関わっている。
そんなスバルが2017年10月、メディア向け取材会「スバルテックツアー」の移動のためにJAL臨時便として787をチャーターするという快挙に出たことがある。
北海道のテストコース視察のため、成田空港と旭川空港を往復。機体外部にはスバルとのジョイント企画を示す表示があり、さらに自動車輸送サービス「Jソルーションホイール」を使って「BRZ」を空輸した。
移動中の機内では、日本航空の担当者が787の中央翼についてプレゼンをおこなった。
あの衝撃的なJAL/スバルのイベントから約3年が経った。
今回の新型レヴォーグでは、スバルはいったいどんなサプライズを用意したのか?
格上の、さらに上
記者会見の副題は、「すべての移動を感動に変えるクルマ」
ライブ映像に切り替わると、日本航空Aハンガーにボーイング787の姿。その前に3台の新型レヴォーグが並んだ。
会見の冒頭、スバルの中村知美社長が、スバルにとっての新型レヴォーグの存在意義について説明した。
その中で、スバルが持つすべての技術を結集して作り上げたクルマであること。
スバルの最新技術を導入したモデルは、日本市場から導入すること。
そして、新型レヴォーグが、次世代スバルのトップバッターであることを主張した。
さらに、より具体的な技術領域としては、先進安全技術の重要性を強調。
アイサイトブランドにおける、衝突回避と運転支援技術は、多くの人が日常の中でのリアルワールドで使える技術として、高い安全性と安心を「お求めやすい価格で提供」することを追求したという。
スポーティ性については、現行インプレッサから採用しているスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)の改良を進めると同時に、フルインナーフレーム構造を採用し、新開発の1.8Lを加えた走りは、「二格上」の出来ばえだと、自信を示した。
自信に満ちたその表情の裏には、好調な販売の出足がある。
アイサイトX装着率93%
スバルによると、新型レヴォーグは2020年8月20日の先行予約以来、10月14日までに累計受注台数は8290台に達した。
これは、導入初年度の計画販売台数である月2200台でみると、約2倍のペースである。
注目されるのは、アイサイトXを搭載する「EXグレード」の選択率が、レヴォーグ全グレードで93%と高いことだ。
新世代アイサイトは全車標準装備なのだが、グレードのGT、GT-H、さらにSTIスポーツそれぞれに+税込み38.5万円でアイサイトXを含む上級パッケージへアップグレードできる。
次世代アイサイトおよびアイサイトXは、これまでのアイサイトVer.3からハードウエアとソフトウェアなどスバルと協業する部品メーカーも含めて刷新した、まったく別物である。
中村社長の次に、新型レヴォーグの開発統括者である商品企画本部PGM(プロジェクト・ゼネラル・マネージャー)の五島賢氏が登壇した。
自身の祖父が、旧中島飛行機に、また父が富士重工業に従事しており、「わたしはスバル3代目。(スバルブルーという)青きDNAがある」と自己紹介した上で、新型レヴォーグに対して「スバルとしての革新魂を未来につなぐ」と熱く語った。
その上で、レヴォーグの設計思想は、継承と超革新だと改めて主張。
スバルが継承してきた価値と先進技術の融合で、「移動を感動にかえる」と言い切った。
JALとスバル、安全に対する考え方
会見の後半、トークショーがおこなわれた。
日本航空からの出席者は、整備本部の統括者である、北田裕一氏だ。
スバルの五島氏が同乗し、羽田から川崎方面に向かい新型レヴォーグを公道試乗した。
感想としては「守られている」という気持ちになったという。
スムーズな加速と減速や、レーンキーピングの安定性など、たんに運転が楽になるだけではなく、運転中に安心を感じることができる機能を持つクルマだと実感したというのだ。
また、五島氏が飛行機をイメージして企画した「デジタルコックピット」と呼ぶ車内装備についても、北田氏は「必要な情報がコンパクトに最適化されている」と飛行機との親和性を感じたともいう。
最後に、コロナ禍で世の中で移動に対する考え方が変わったかについては……。
「新しい生活様式のなかでも、人の本質的な欲求である、どこかにいきたい、誰かに会いたいう思いは変わらない。ならば、安心安全で移動できる移動が必要だ」という北田氏。
対して五島氏は「グランドツーリング思想の中で、移動を安全にしていきたい」とレヴォーグの思想を改めて主張した。
「すべての移動を感動に変える」
日本航空もスバルも、同じ気持ちを抱きながら前に進んでいる。
ライブ会見を観ながら、そう感じた。
先行予約はすでに約8300台 航空機製造のDNA継承で羽ばたけ!! 新型レヴォーグ発表
2020年10月15日、新型レヴォーグが正式発表となった。発表会場はなんと成田空港。しかも航空機が駐機している制限エリアのなか。さらに新型レヴォーグの後方には日本航空のボーイング787まで鎮座している!!
新型レヴォーグの詳細とともに、成田空港でボーイング787を前に発表した経緯などを現場からお伝えしよう。
担当、個人的に「蒼いDNA」というキーワードに惚れました。
【画像ギャラリー】WRブルーも健在だ!! スバリスト大歓喜の新型レヴォーグ全カラー
文/写真:ベストカーWeb編集部
■8290台の先行予約を集めた新型レヴォーグ
日本航空のボーイング787と新型レヴォーグ。ボーイング787の中央翼はスバル製だ
新型レヴォーグがついに正式発表となった。今回の日本航空協力による成田空港A格納庫での発表会は、スバルが航空機メーカーとしての流れを汲む自動車メーカーで、現代でもボーイング787の中央翼を製造していることが発端だ。
「絶対安全」「すべての移動を感動に」という信条もスバルと日本航空の共通するアイデンティティだ。そんな信条が新型レヴォーグには生かされている。
すでに価格以外は発表されていてご存知の人も多いかもしれないが、今回の発表でもっとも驚くべきは2020年8月14日~10月14日までの先行予約台数かもしれない。
なんとその数8290台。もちろんプロモーションの成功もあるのだが、その最たる理由はスバルファン、そしてツーリングワゴンを待っているユーザー層にとって「レヴォーグなら間違いない」という意識が定着していることだろう。
乗り味もさることながらアイサイトXの先進安全性の高さも、大きな購買理由になるはずだ。実際に先行予約では約93%のユーザーがアイサイトX装着グレードを選んでいる。
エンジンは全車水平対向4気筒1.8L直噴ターボを搭載し、6グレードでの販売となる。
カラーはホワイト・パール(有料色)、アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、クールグレーカーキ、ラピスブルーパール、そしてSTIグレード専用色としてWRブルー・パールの全8色が用意される。
また先行予約ではSTI Sport(EX含む)が全体の57%を占めており、走りに期待するファンが多い証だ。
■新型レヴォーグは「蒼きDNA」から生まれた
レヴォーグ開発責任者の五島氏(左)と中村社長
新型レヴォーグの開発責任者である五島賢氏。スバル中村知美社長の次にスピーチを行ったのだが、終始一貫して感じたことは「あふれ出る自信」だった。
「次元が違うレベルの走りになった」と述べ「この走りを一度体験すればお客様の心の導火線に火が点きます」と力強いワードでスピーチを続けた。
新開発の1.8Lエンジン、前述のアイサイトX、新たなプラットフォームの採用など技術的な面で大きな進化は当然ある。それに裏付けられた発言なのはもちろんだが、スピーチの一説でこのようなことを言っていた。
「私の祖父は中島飛行機に務め、父は富士重工、そして私はSUBARUに。航空機メーカーとしてのDNAを継いでいるとともに、私に流れる"蒼きDNA"がこのクルマを作らせてくれたと思います」。
親子3代に渡りスバルに勤務したことで、きっとスバルイズムを徹底的に叩き込まれたであろう五島氏。その集大成が新型レヴォーグかもしれない。
航空機のコックピットを意識したというレヴォーグの運転席。11.6インチ大型モニターの利便性は高そう
「最新技術はマザーマーケットの日本から導入する」という中村社長の言葉からもわかるように、スバルは国内市場を軽視していないことが新型レヴォーグからも伝わってきた。
発売開始は11月頃とみられるが(編集部調べ)、スバル広報部によると「年内納車開始」というのが最新公式情報だ。
前述したようにすでに8000台超のオーダーを抱えており、早く欲しい人はディーラーに急いだほうがいいかもしれない。
スバル、新型「レヴォーグ」発表 年内販売開始 先行予約は8000台超
スバルは15日、新型「レヴォーグ」を発表した。価格は、通常モデルが310万2千~370万7千円、渋滞時のハンズオフ機能などを備える「アイサイトX」搭載グレードは、通常モデルに対して一律38万5千円アップの348万7千~409万2千円(いずれも消費税込み)。8月20日から10月14日までの先行予約台数は8290台だった。発売は年内を予定し、初年度の販売台数は月2200台を計画する。
2014年以来約6年ぶりの全面改良となる。新型は「レガシィ」のツーリング思想を継承するとともに、最新の先進安全技術を搭載して商品価値を高めた。
先進安全の領域では、広角化した新開発のステレオカメラに加え、前後4つのレーダーを組み合わせて安全性を進化させた「新世代アイサイト」を全車標準装備する。
アイサイトXは、3D高精度地図データや準天頂衛星「みちびき」などの情報を駆使し、車線変更アシストやカーブ前の速度制御などを行う。
新開発1・8リットル直噴ターボエンジンや「スバルグローバルプラットフォーム」などを採用し、高い走行性能を実現する。一部グレードではドライブモードセレクトによりスイッチ一つで車のキャラクターの切り替えが可能となる。
15日のオンライン発表会で中村知美社長は「最新の技術は日本のレヴォーグから投入する思いでつくり上げた。ニューレヴォーグこそが次世代スバルのトップバッターを担う車種だ」と期待を述べた。
新型スバル・レヴォーグ登場! なぜJALの格納庫で発表会がおこなわれたのか?
10月15日、スバルは、新型「レヴォーグ」を発表した。お披露目の場所に選ばれたのは成田空港の整備地区にある日本航空(以下、JAL)の格納庫だった! その理由とは? 新型のポイントについても説明する。
初のフルモデルチェンジ
SUBARUが「レヴォーグ」をフルモデルチェンジし、販売開始した。10月15日におこなわれたオンライン発表会は、なんと日本航空成田Aハンガー(格納庫)からの中継だった。
Hiromitsu Yasui6年ぶりのフルモデルチェンジになった新型レヴォーグ。特徴をごくかんたんにあげると、新しいエンジンなどで動的性能が向上し、かつ新しいカメラシステムを得た先進安全技術の「アイサイト」が進化し、安全性能が高まった。
クルマでもっとも大事な、人体でいえば骨格にあたるプラットフォームが一新された。SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)と呼ぶ新世代のもので、構造用接着剤を多用しているのが特徴だ。剛性を上げ、しなやかな走りを実現している。
同時に、サスペンションシステムや、ステアリング・システムも新設計。エンジニアの理想を実現したといってもいいような内容になっている。
「最新技術は日本(専用車種)のレヴォーグから導入します」
成田の格納庫で、ボーイング「787」の前に置かれた3台の新型レヴォーグをしたがえて、SUBARUの中村知美社長はそう語った。
Hiromitsu Yasuiステレオカメラを使ったSUBARU独自のADAS(最新運転支援システム)技術「アイサイト」は、カメラの性能があがり、より広く、より遠くまで検知が可能に。それによって危機回避性能が高まっている。
新型は、新たに前方用レーダーセンサーが組み合わされた。それによって、たとえば交差点では、左右から不意に飛び出してきた車両などを検知するタイミングがうんと早くなった。SUBARUではさきに、ジャーナリストにプロトタイプを試乗させ、新世代のアイサイトの効果を体験させている。自信があるのだ。
Hiromitsu Yasui前側方プリクラッシュブレーキ、緊急時プリクラッシュステアリング(ブレーキだけで止まれないとき操舵を支援する)、エマージェンシー・レーンキープアシスト(後方の死角にいる車両との接触を避けるための操舵支援)など、新しくなったアイサイト(全車標準装備)で、SUBARUはいっきに競合をひき離した感すらある。
同時にオプションで「アイサイトX(エックス)」が設定されたのも、注目していいだろう。こちらは安全技術というより、運転支援技術だ。一定の条件を満たした自動車専用道路での使用を前提としていて、車両がアクセル、ブレーキ、ステアリング・ホイール操作をアシストする。
50km/hまでの渋滞時、ステアリング・ホイールのスウィッチを押すと、車両が加速と減速、そしてステアリング・ホイールの操作をおこなう。さらに停止と再発進までおこなう「渋滞時ハンズオフアシスト」「渋滞時発進アシスト」「カーブ前速度制御」などがアイサイトXに含まれる。
新エンジンを搭載
搭載する1795ccの水平対向4気筒ガソリンターボ・エンジンは新開発。130kW(177ps)の最高出力と、300Nmの最大トルクを発揮する。現行モデルの1599ccエンジンと1998ccエンジンはなくなり、当面、レヴォーグのパワーユニットはこの1.8リッターのみとなる。
これに、SUBARUが得意とするシメトリカルAWDなるフルタイム4輪駆動システムと、無段変速機リニアトロニックを組み合わせる。
Hiromitsu Yasuiサスペンションはストローク量を増やすとともに細部まで手を入れ、車輪が浮かないようにし、接地性を上げる(駆動力を確保する)とともに、乗り心地の快適性を追求。いっぽうで「STI Sport」には専用に電子制御可変ダンパーを採用するという凝りかだ。
STI Sportに搭載されるドライブモードセレクトは、従来の3段階から、5段階へ。名称も「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「スポーツプラス」「インディビデュアル」となった。
中村社長は新型レヴォーグの変更内容をして「2格上の大幅な進化」と、ユニークな表現をした。「2格上」とは、通常のモデルチェンジでは性能向上によって、従来とくらべ1段階上をいくパフォーマンスを手に入れたとうたうことが多いが、そのまた上をいく性能を実現した、ということである。
Hiromitsu YasuiSUBARUとJALの共通点とは
レヴォーグは、たとえば「レガシィ・アウトバック」と比べると、スポーティ嗜好が強めのモデルだ。“スポーツワゴン”というユニークなコンセプトでファンを獲得してきた。新型はキープコンセプト。SUBARUのスポーツモデルのシンボルともいえる、ボンネット上のエアスクープも継承されている。
新型のスタイリング上の特徴は、シャープな印象がより強められた点だ。ヘッドランプのレンズの上下幅が狭くなるとともに、グリルは立体的な造型に。くわえて、エアダムの存在感が増し、いかにも走りがよさそうなアグレッシブさを持つ。
Hiromitsu Yasuiボディサイズは、全長4755(従来型は4690)mm、全幅1795(同1780)mm、全高1500(同1490)mm。ホイールベースは2670(同2650)mmと、すこしずつ大きくなっている。
SUBARUが手がけるプロダクトの価値として、前出の中村社長は「ひとを中心にした製品づくり」とした。
続けて、「ボーイング787型機の中央翼をこれまで1000機以上生産してきたのはSUBARUです。1917年に設立され、航空機も手がけてきたSUBARUのDNAは、使うひとを中心に製品をつくり、それが安心感につながり、ひいては使う楽しさへと結びつけているのでる」と、述べた。
Hiromitsu Yasuiでは、JALの施設で発表会をおこなった理由とは?
SUBARUの広報担当者によれば「新型コロナウィルス感染拡大に伴い、私たちを取り巻く環境は大きく変化しました。“人の移動”に関しても、新たな経験や体験を得るために必要な行為が、その内容や方法について見直されています。こうした状況下に“移動する愉しさ”を追求していく点において、JAL様とSUBARUは共通しております。あらためて“移動する愉しさ”について多くの人に発信したく、JAL様とのイベントを企画しました」とのことだった。
Hiromitsu Yasui会場に、格納庫を選んだ理由は?
「格納庫は空間が広いため、ソーシャル・ディスタンシングを確保でき、新型コロナウィルスにかんする環境変化にも対応しやすい、と、考えたからです。また、普段なかなか入れない格納庫内の様子は、オンライン配信でも視聴者に愉しんでいただけるのではないか? とも考えました。弊社の技術が採用されているボーイング787と新型レヴォーグのツーショットも実現出来ますので」
なるほど。企業のヘリティッジを訴求し、同時に製品づくりの思想を伝えるための、ユニークな演出といえる。
Hiromitsu YasuiHiromitsu YasuiHiromitsu Yasuiちなみに、発表会実現までには多くの苦労があったそうだ。さきほどのSUBARUの広報担当者は「本来格納庫は、イベントをおこなう会場ではないため、JAL様や成田空港様に迷惑が掛からないよう細かい調整をおこない実現にいたりました。たとえば、格納庫内に入れる人数に制限があったため、スタッフを必要最小限にしなければなりませんでした」と、話した。
新型レヴォーグのグレード構成は大きくいうと「GT」系と「STI Sport」系の2本だて。前者は310万2000円から、後者は337万円からだ。
記者会見の席上で、先行予約状況について中村社長は、「2020年8月20日から10月14日までに8290台で、高度運転支援システムのアイサイトX搭載グレードが全体の93%を占めています。また、STI Sport系が全体の57%です」と、発表、レヴォーグを好むひとの嗜好を明らかにしてくれたのだった。
Hiromitsu Yasui文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
新型レヴォーグの試乗車はいつ乗れる? 売れ筋は? 現役スバルディーラー店長に直撃してみた!
2020年10月15日、渋滞時のハンズオフ運転や3D高精度地図データと衛星などの情報を活用する高度運転支援システム「アイサイトX」が話題の新型レヴォーグが正式発表された。価格やグレード構成が明らかになったことで、益々注目が集まっている。そこで、現役のスバルディーラー店長に、売れ筋グレードや試乗車の導入状況などについて直撃してみた。
93%がアイサイトXを、57%がSTIグレードを選択
2020年10月15日スバルは、同年8月20日より先行予約を開始していた2代目レヴォーグを正式に発表。日本航空成田Aハンガーで行われた発表会の模様は、YouTubeでライブ配信された。
発表会では、新型レヴォーグから初搭載された高度運転支援システム「アイサイトX」や、同社初のコネクテッドサービス「スバル スターリンク」などを紹介。また、先行予約ユーザーの93%が「アイサイトX」を装備したEXグレード系を選択し、さらに、トップグレードであるSTI Sportを57%のユーザーが選択していることが発表された。
スバル 新型レヴォーグのグレードおよび価格
■GT:310万2000円
■GT EX:348万7000円
■GT-H:332万2000円
■GT-H EX:370万7000円
■STI Sport:370万7000円
■STI Sport EX:409万2000円
※価格はいずれも消費税込み
9割を超えるユーザーがアイサイトXを選んでいる理由
以上の発表を受け、MOTAではスバルディーラーの現役店長に、現場の状況を話を聞いてみた。すると、千葉県内でも主幹店の1つであるその店舗では、発表会を上回る97%のユーザーがアイサイトXを装備したEXグレードを選択しているという。
今回話を聞いた店舗が、渋滞の多い首都圏にあるディーラーであることも関係しているかもしれないが、ここまでアイサイトXの装着率が高い理由はどこにあるのだろうか。
カーナビをつけるならEXグレードがかなりお買い得
ベースグレードを選択した場合、カーナビやオーディオは装着されないため、純正オプションか社外品を追加で購入することになるが、安く見積もっても20万円~から30万円程度の追加費用が必要だ。
一方、アイサイトXを装備したEXグレードと、標準グレードの差は38万5000円で全グレード共通。11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイとアイサイトXが標準となることを考えると、EXグレードはかなりお買い得感のある価格であることがお分かりいただけるだろう。
店長曰くセールスの現場でも、新型レヴォーグを検討しているユーザーのほとんどがアイサイトXに興味を示していることに加え、高すぎない価格設定が実際の販売に大きく影響していると話す。
展示車はいまだ巡回展示状態…。試乗車の用意は11月後半!?
これまでMOTAでは、メディア向け発表会や試乗会を含め、さまざまな切り口で新型レヴォーグの注目ポイントをご紹介してきた。その前評判の高さはご存じの通りだが、いざ購入するなら、実際に乗ってから決めたいというユーザーも多いはずである。そこで、ディーラーに配車される試乗車と展示車の状況についても聞いてみた。
店長によると展示車は、現状県内に2台しかなく、週末ごとに各店舗を巡回しながら展示しているとのこと。そして、気になる試乗車はというと、各ディーラーで用意できるのは、どんなに早くても11月後半になる見通しで、これは全国共通の状況だという。
正直、もう少し早く用意してもらいたいところだが、「11月最後の週末にはなんとしても間に合わせたい」とのことなので、試乗してから購入を検討したい方は、11月20日過ぎから近所のディーラーに問い合わせてみると良いだろう。
いま見られるのはプロトタイプ
ちなみに、メディア向け試乗会や、今現在見ることのできる展示車はなんなのか?という疑問が生まれるが、そのあたりも店長に聞いてみた。すると「いま見ることのできる展示車はもっとも市販車に近いプロトタイプで、市販車はまだ1台もラインオフしていない」のだという。「試乗車が用意できるまでは、各ディーラーで巡回展示している展示車を見に来て欲しい」とも話していた。
今回のオンライン発表会では、特に納車日の目安などについて言及はなかったため、やきもきしているスバルファンも多いだろう。だが、現場の声を聞く限り、11月下旬から徐々に工場出荷が始まるようなので、まずは焦らずその日を楽しみに待ちたい。
スバル新型「レヴォーグ」を正式発表 年内納車開始
スバルは2020年10月15日、成田にある日本航空の格納庫Aハンガーで新型レヴォーグのオンライン発表会を開催しました。
新型レヴォーグは、これまでメディア向けのプロトタイプ試乗会などを行なうとともに8月20日から10月14日の間に先行予約受注を行なってきました。新型レヴォーグの計画販売台数は2200台/月ですが、先行予約の台数は8290台に達し、そのうちアイサイトXの装着率は93%に達しています。
今回発表された2代目レヴォーグは、日本市場専用モデルですが、スバルのテクニカル フラッグシップとして最新の技術を積極的に導入しています。全車標準装備のアイサイトを刷新し、4個のレーダーを追加するなどして危険回避性能を向上させています。さらに、より高度な運転支援システム「アイサイトX」も導入しています。
「アイサイトX」は、GPS衛星、準天頂衛星による位置情報と、3次元高精度地図を使用することで高速道路上での正確な自車位置を検出し、高精度なクルーズコントロールが可能な運転支援機能を備えています。
搭載エンジンは、新開発された1.8Lのリーンバーン ターボ・エンジンを搭載し、高い熱効率を実現しています。
アイサイトX装備モデルは、アメリカ市場で導入されている縦型の11.6インチの大画面インフォメーションディスプレイ、デジタルメーターパネルを採用。スマートフォンとの接続も実現しています。さらに通信モジュールを搭載することで、緊急自動通報なども採用されています。
ボディは、スバルとしては北米仕様のレガシィに続いて、スバル グローバル プラットフォーム(SGP)+インナーフレーム構造を採用し、ボディ全体の剛性を大幅に向上させています。
デザインはキープ コンセプトが基調で、従来の「ダイナミック×ソリッド」を進化させた「BOLDER(大胆、不適な)」コンセプトを採用。
グレード展開は、エントリーグレードのGT、中間グレードのGT-H、最上級のSTIスポーツの3グレードで、全モデルが新世代アイサイトを装備し、より高度な運転支援システムのアイサイトX装備モデルは各グレード名+「EX」となります。
アイサイトXと基本のアイサイトの価格差は、大型ディスプレイ、ドライバーモニアーシステムなどを含み38万5000円となっています。
スバル レヴォーグ発売。最上級グレードが人気で40万円近いアイサイトXの装着率は9割以上
先行予約は約8000台。アイサイトX装着率が93%
2代目スバル・レヴォーグが正式発表されました。
パワートレインは新世代の「CB18型」水平対向4気筒ガソリン直噴ターボエンジンとCVTを組み合わせたAWDのみというシンプルな構成。
グレードはベーシックなGT、ハイグレード版のGT-H、そして電子制御による“キャラ変”で幅広いニーズを満たすSTI スポーツの3つで、それぞれに最新の先進運転支援システム「アイサイトX」を搭載した「EX」が用意されます。
メーカー希望小売価格はGTが310万2000円、STI スポーツ EXが409万2000円と約100万円の幅に収まりました。
8月20日から10月14日までの先行予約期間の受注台数は8920台で、アイサイトXの選択率は93%とのこと。アイサイトX装着車は11.6インチの縦型センターディスプレイが標準装備となります。五島 賢PGM(プロジェクトゼネラルマネージャー)が「航空機をイメージしたものです」とアピールするデジタルコクピットを、ほとんどのオーナーが選んだことになります。
先行予約で販売上位のグレードは下記の通り。
1:STI スポーツ EX:54%
2:GT-H EX:31%
3:GT EX:8%
総受注の半分以上を最上級グレードのSTI スポーツ EXが占めました。初期受注で上級グレードが人気になる傾向はスバルに限りませんが、ラインナップで唯一400万円を超えるグレードが圧倒的人気というのは、なかなかのものがあります。
エントリーグレードにアイサイトXの組み合わせも悪くない
プロトタイプに試乗した経験でいえば、STI スポーツだけの機能となる、電子制御によってパワートレイン、AWD制御、パワステ、サスペンションといった要素を切り替えることができる「ドライブモードセレクト」のインパクトは大きく、乗り心地重視の走りからスポーティな走りまで、明確にキャラクターが変わります。五島PGMが「キャラ変を味わってください」と言っているのも納得だと感じました。
また、「アイサイトX」は、高速道路における渋滞(50km/h以下)時のハンズオフ機能が話題ですが、それ以外にもカーブや料金所を正確に把握しての速度制御、さらに車両が安全を確認してのレーンチェンジなど高度な運転支援を実現。さらに、ドライバーが気を失うなどした際にクルマを安全に停止させようとする異常時対応システムをスバルとして初採用しています。
そんなわけで、ドライブモードセレクトとアイサイトXの両方を味わえるSTI スポーツ EXが一番人気というのは納得です。
とはいえ、アイサイトXに関してはグレードごとの差異はありません。日本において衝突被害軽減ブレーキを広めたパイオニアといえるスバルの最新の先進運転支援システムは、どのグレードを選んでも同じ内容となっているのです。その意味ではエントリーグレードのEX仕様は新型レヴォーグの旨味を堪能できる選択かもしれません。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
スバル「レヴォーグ」6年ぶりに全面刷新! 手放し運転可となるアイサイトX初採用
■9割以上のユーザーが「アイサイトX」を選択
スバルは、ステーションワゴン「レヴォーグ」をフルモデルチェンジし、2020年10月15日に発表しました。
初代レヴォーグは2014年にデビュー。今回初のフルモデルチェンジをおこない、6年ぶりの新型モデル登場となります。
同年8月20日から先行予約が開始されましたが、10月14日時点で予約が8290台に達し、好調な立ち上がりを見せています(初年度計画台数:2200台/月)。
また、高度運転支援システム「アイサイトX」搭載グレードが全体の93%を占めるなど、新型レヴォーグの先進性が多くのユーザーに支持されているようです。
新型レヴォーグは、スバルに脈々と受け継がれる「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というグランドツーリングのDNAを継承。加えて、最新技術を結集し、「先進安全」「スポーティ」「ワゴン価値」の3つの価値を進化させています。
「先進安全」では、広角化した新開発のステレオカメラに加えて、前後4つのレーダーを組み合わせることで360度センシングを実現。
前側方プリクラッシュブレーキや前側方警戒アシスト、エマージェンシーレーンキープアシストなどを可能にした「新世代アイサイト」を全車標準装備しました。
ソフトウェアの性能向上や、電動ブレーキブースターを採用することで、これまで以上に幅広いシーンで安全運転をサポートします。
さらに、高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」を搭載したグレードを新たに設定。新次元のストレスフリーなセイフティドライビングを実現しました。
アイサイトXでは、一定の条件を満たした自動車専用道路において、GPSや準天頂衛星「みちびき」などからの情報と、車線単位の道路情報を持つ3D高精度地図データを組み合わせることで、自車位置を正確に把握。さまざまなシーンでアクセル・ブレーキ・ステアリング操作のアシストをおこない、快適なロングドライブをサポートします。
具体的には、渋滞時(0km/hから約50km/h)に手放し運転を可能とする「渋滞時ハンズオフアシスト」や、停止状態からスイッチ操作をすることなく発進する「渋滞時発進アシスト」、進入するカーブに合わせて適切な速度に制御する「カーブ前速度制御」、料金所の手前で、ETCゲートを安全に通過できる速度まで減速し、通過後はセット車速まで加速する「料金所前速度制御」などを実現しました。
さらに、自動車専用道路での高速走行時(約70km/hから約120km/h)に、ドライバーが方向指示器を操作するとステアリングを制御して車線変更のアシストをおこなう「アクティブレーンチェンジアシスト」や、ドライバーに異常が発生したと判断されたときに減速・停止し、ハザードランプやホーンで周囲に知らせる「ドライバー異常時対応システム」も搭載されています。
コネクティッドについては、「つながる安全」がさらなる安心感をもたらすサービスとして「SUBARU STARLINK」を採用するなど、最新機能も盛り込まれました。
走行性能においては、新開発の1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載。日常での扱いやすさを重視し、低回転域から300Nmの高トルクを発生させるとともに、リーン燃焼といった最新技術を採用することで優れた環境性能を実現しています。
新型レヴォーグはプラットフォームが一新され、総合安全性能のレベルを引き上げ、ドライバーの意思に忠実なハンドリングや振動・騒音を低減した快適な乗り心地を提供する「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」を採用。
さらに、SGPの高いポテンシャルをベースに、ボディ全体の骨格連続性を高める「フルインナーフレーム構造」や微小な変形を抑える「構造用接着剤」などを採用し、さらなる高剛性化と軽量化を図りました。
また、電動パワーステアリングは、モーターアシスト軸とドライバーのステアリング操作軸を別軸にする「2ピニオン方式」を採用し、より滑らかでリニアなステアリングフィールを実現しています。
最上級グレードの「STIスポーツ/STIスポーツ EX」グレードには、スイッチひとつでクルマのキャラクターを切り替えられるドライブモードセレクトが設定されました。
スポーツカーのような走りから、高級車のようなしなやかな乗り心地を重視した走りまで、さまざまなモードに切り替えることが可能で、さらにAWDシステムや電子制御ダンパー、パワーステアリング、アイサイトの追従加速度、エアコンなど、さまざまなデバイスを緻密に制御することができます。
■スポーティな外観と上質感あふれる先進的な内装を実現
新型レヴォーグは、新たなデザインコンセプトである「BOLDER」をスバル量産車で初めて採用し、個性を際立たせ、「意のままにコントロールする愉しさ」や「先進性」を表現しました。
外観は、立体的でワイドなヘキサゴングリルと、シャープなヘッドランプがスバルらしいフロントフェイスを演出。また、大きく張り出したフェンダーが力強さを感じさせます。
さらに、大胆な前傾姿勢で切れ上がったサイドシルエットと、いまにも走り出しそうな勢いのあるキャラクターラインで、新型レヴォーグが備える走りのパフォーマンスを表現しました。
内装は、素材感や機能性にこだわり、上質な室内が広がります。フロントシートはロングドライブでも疲れにくい快適性と、スポーティな走りにも応えるホールド性を実現し、さらにパッケージングの最適化による後席居住空間の拡大など、パフォーマンスワゴンにふさわしい快適性を身につけました。
また「STIスポーツ」グレードは、ブラックとボルドーの本革インテリアを採用し、スポーティさと上質感を表現しています。
ワゴンの機能も充実しており、従来モデルからの広い荷室スペースに加えて、大容量のサブトランクを新たに採用。荷室総容量561リットルと、積載性能が大幅に向上しました(カーゴフロアボード上部:492リットル/サブトランク:69リットル)。
また、ハンズフリーオープンパワーリアゲートを採用。アクセスキーを携帯し、リアの六連星オーナメントに手や肘など体の一部を近づけるとゲートが自動で開きます。加えて、リアゲートを閉めると同時に全ドアを施錠するロックシステムも採用しました。
インパネには、大型のタブレットのような11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを装備しています。
大型かつ高精細のディスプレイに、ナビゲーションをはじめ、車両やエアコンの設定、SUBARU STARLINK、ラジオやテレビなどさまざまな機能を内蔵。
Apple CarPlayとAndroid Autoに対応し、スマートフォンにインストールされているアプリを大画面に表示して使用できるほか、音声認識による操作も可能です。
また静電容量式タッチパネルを採用しタブレット感覚で操作できる一方、オーディオボリュームやエアコンの温度調整など使用頻度の高い機能については、ディスプレイパネルに備えたハードスイッチでも操作できます。
さらに、アイサイトX搭載グレードには、12.3インチフル液晶メーターが装備されました。スピードメーターとタコメーターやナビゲーション情報と連携する地図画面、さらにアイサイト関連の作動状態など、運転に必要な情報をグラフィカルに表示し、少ない視線移動で瞬時に認識することができます。
新型レヴォーグの価格(消費税込)は、通常モデルが310万2000円から370万7000円、アイサイトX搭載モデルが348万7000円から409万2000円です。
【スバル レヴォーグ 新型】新開発エンジン、最新デジタルコックピット搭載…価格は282万円から
SUBARU(スバル)は10月15日、フルモデルチェンジしたステーションワゴン『レヴォーグ』新型を発表した。価格は282万円から409万2000円。
2代目となる新型レヴォーグは、「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というグランドツーリングのDNAを継承。その上で、最新技術を結集し、「先進安全」、「スポーティ」、「ワゴン価値」を進化させた。
スバルによると、先行予約台数は8月20日から10月14日までの間で8290台に達した。グレードの内訳では、高度運転支援システム「アイサイトX 」搭載グレードが93%と、先進性が支持されているようだ。発売日はあらためて発表される予定。
◆360度センシングで安全運転をサポート
新型レヴォーグは、広角化した新開発のステレオカメラに加えて、前後4つのレーダーを組み合わせることで360度センシングを実現。ソフトウェアの性能向上や、電動ブレーキブースターの採用などにより、幅広いシーンで安全運転をサポートする。
前側方プリクラッシュブレーキでは、見通しの悪い交差点や店舗の駐車場などから出庫する際に、前側方レーダーによって前側方から接近する車両を検知。衝突の危険があるとシステムが判断した場合、警報音やアイサイトアシストモニターなどで注意を喚起。回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、出会い頭の衝突回避をサポートする。また、センターインフォメーションディスプレイにフロントビューモニターを表示させている場合、前側方レーダーによって接近車両を検知すると、映像内にインジケーターで通知する。
さらにプリクラッシュブレーキの制御だけでは衝突回避が困難な場合、システムが周囲に回避スペースがあると判断すると、ステアリング制御もあわせて行い衝突回避をサポート。エマージェンシーレーンキープアシストは、約60km/h以上での走行時、隣接車線の後方車両が接近しているにもかかわらず、車線変更しようとした場合や車線からはみ出しそうになった際、音と表示でドライバーに注意を喚起するとともに、ステアリング操作をアシストして車線からの逸脱を抑制する。
◆先進運転支援システム「アイサイトX」を採用
高精度マップを活用した新開発の先進運転支援システム「アイサイトX」を採用。一定の条件を満たした自動車専用道路にて、GPSや準天頂衛星「みちびき」などからの情報と3D高精度地図データを組み合わせることで、自車位置を正確に把握。運転支援機能を大幅に拡張する。
渋滞停止時(0~約50km/h)には、一定の条件を満たすことでハンズオフやスイッチ操作なしでの発進が可能となる。走行中は、進入するカーブの曲率に合わせて、適切な速度に制御。料金所手前では、ETCゲートを安全に通過できる速度まで減速し、通過後はセット車速まで加速する。高速走行時(約70~約120km/h)での車線変更も、システムが作動可能と判断すると、ステアリングを制御してアシストを行う。
ただし、長時間ステアリングから手を放しているとシステムが判断した場合や、渋滞時ハンズオフアシスト作動中に脇見や居眠りを検出した場合には、ドライバー異常時対応システムが作動。警告後もステアリングを握らないことが続いた場合は、ドライバーに異常が発生したと判断。徐々に減速・停止し、ハザードランプやホーンで周囲に異常を知らせる。
◆コネクティッド機能や衝突安全性能も進化
新型レヴォーグは、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」を採用。11.6インチセンターインフォメーションディスプレイやGPS、車載通信機などを搭載し、24時間365日コールセンターとつながることで、交通事故やトラブルが発生した際に、確かな安心でサポートする。
また、万が一の事故の被害を最小限にする 衝突安全性能も進化。デュアルエアバッグをはじめ、サイドエアバッグ+カーテンエアバッグや、前面衝突時に下肢へのダメージを軽減する運転席ニーエアバッグ、さらにシートベルトによる拘束保護性能を高める助手席シートクッションエアバッグを採用する。加えて、歩行者保護エアバッグも装備。歩行者との衝突を検知した場合、Aピラーやフロントガラス下部といった硬いパーツを覆うようにエアバッグが展開し、歩行者への衝撃を緩和する。
◆新開発1.8リットル直噴ターボやスバルグローバルプラットフォーム×フルインナーフレーム構造を採用
パワートレインは、最高出力177psを発生する新開発1.8リットル水平対向4気筒直噴ターボエンジンとリニアトロニックCVTの組み合わせ。新開発エンジンは日常での扱いやすさを重視し、低回転域から300Nmの高トルクを発生。最新技術リーン燃焼などの採用により、優れた環境性能も実現している。
また、総合安全性能のレベルを引き上げるとともに、意思に忠実なハンドリングや、快適な乗り心地を実現する「スバルグローバルプラットフォーム」をベースに、ボディ全体の骨格連続性を高める「フルインナーフレーム構造」や微小な変形を抑える「構造用接着剤」などを採用。さらなる高剛性化と軽量化を実現している。
「STIスポーツ」および「STIスポーツEX」には、ドライブモードセレクトを搭載。スポーツカーのような走行特性を愉しめる走りから、高級車のようなしなやかな乗り心地を重視した走りまで、スイッチひとつでクルマのキャラクターを大きく変化させる。あらかじめ設定された4つのモードに加えて、各デバイスの設定を自由にカスタマイズできるモードも搭載した。
◆新たなデザインコンセプト「BOLDER」採用
新たなデザインコンセプト「BOLDER」をスバル量産車で初採用。レヴォーグが持つ個性をより大胆に際立たせ、「意のままにコントロールする愉しさ」や「先進性」を表現した。
フロントビューは、立体的でワイドに構えたヘキサゴングリルと、シャープで切れ味の鋭いヘッドランプの精悍な目つきでスバルらしさを表現。大胆に張り出したフェンダーにより、力強さを感じさせるデザインとした。
サイドビューは、大胆な前傾姿勢で切れ上がったスムーズなシルエットと、今にも走り出しそうな勢いのあるキャラクターラインで、走りのパフォーマンスを表現。機能を集約したリヤコンビネーションランプは、コンパクトデザインでシャープな印象を持たせつつ、クルマ全体はワイドで安定感のある佇まいとした。
◆先進的なデジタルコックピット搭載
インテリアは素材感や機能性の表現にこだわり、上質な室内空間を表現。パッケージングの最適化による後席居住空間の拡大など、パフォーマンスワゴンにふさわしい快適性を実現した。
また、従来からの広い荷室スペースに加えて、大容量のサブトランクを新たに採用。荷室総容量を561リットル(カーゴフロアボード上部492リットル、サブトランク69リットル)として積載性能が大幅に向上した。アクセスキーを携帯し、リヤの六連星オーナメントに肘など体の一部を近づけるとリヤゲートが自動で開くハンズフリーオープンパワーリヤゲートも装備する。
コクピットは、タブレットライクな大型センターインフォメーションディスプレイや大型のフル液晶メーターを採用し、HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)を充実させた。縦型11.6インチセンターインフォメーションディスプレイには、ナビゲーションをはじめ、車両やエアコンの設定、SUBARU STARLINK、ラジオやテレビなどさまざまな機能を内蔵。Apple CarPlay/Android Autoに対応し、アプリを大画面に表示できるほか、音声認識による操作も可能だ。
アイサイトX搭載グレードには12.3インチフル液晶メーターを採用。運転に必要な情報をグラフィカルに表示し、少ない視線移動で瞬時に認識できる。スピードメーターとタコメーターの2眼表示をする「ノーマル画面」、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイのナビゲーション情報と連携する「地図画面」、アイサイト関連の作動状態を大きく分かりやすく表示する「アイサイト画面」の3モード表示とした。
Posted at 2020/10/20 21:16:01 | |
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富士重工 | 日記
2020年10月19日
【リコール】ダイハツ 2017年型「ムーヴ」のリヤ コンビネーションランプに不具合
ダイハツは2020年10月5日、軽自動車ハイトワゴンの2017年型「ムーヴ」、OEMモデルの「ステラ」のリヤ コンビネーションランプに不具合があるとしてリコールを届け出ました。
不具合は市場からの314件の報告によるもので、リヤ コンビネーションランプの構成部品の生産管理が不適切であったため、樹脂部品の密度が不足しているものがあるというものです。
そのため、そのままの状態で使用を続けるとランプのボディが熱収縮し、最悪の場合はLED素子が周辺部品と干渉することで破損し、ブレーキランプやリヤランプが点灯しなくなる恐れがあります。
対策は該当車の全車両のリヤ コンビネーションランプを対策品に交換することになります。
該当車両は、2017年7月~12月までの間に生産された「ムーヴ」、スバル「ステラ」で、合計1万3210台です。
【リコール】ダイハツ「ムーヴ」「タント」など19車種35万台超のリヤ ドラムブレーキに不具合
ダイハツは2020年10月15日、2017年〜18年に生産に生産されたムーヴ、キャスト、ミライース、タント、ウエイク、ムーブ・キャンバス、ハイゼット・キャリー、ブーン、トール、OEMモデルのピクシス・ジョイ、ピクシス・メガ、パッソ、ルーミー/タンク、ステラ、プレオプラス、シフォン、ジャスティの合計19車種のリヤ ドラムブレーキに不具合があるとしてリコールを届け出ました。
この不具合は市場からの636件の報告によるものです。不具合の内容は、リヤのドラムブレーキシューとドラムの隙間を自動で調整する機構(ストラットセット)が、部品組立時のグリス塗布設備の管理が不適切であったため、アジャスターボルトのネジ面のグリス塗布量が不足しているものがあるというものです。
そのため、グリス不足のままの状態で使用を続けるとネジ面が錆びて固着し、自動調整機構が作動しなくなる恐れがあります。
対策は、該当車両のリヤ ドラムブレーキを分解してアジャスターボルトを点検し、固着しているものはストラットセットを良品に交換し、固着していないものはネジ面を清掃し、グリスを塗布することになります。
該当車両は2017年10月〜2018年5月の間に生産された19車種で合計35万3578台が対象です。
Posted at 2020/10/19 23:23:45 | |
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リコールなど | 日記