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2011年10月03日

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…トヨタチェイサー編③

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…トヨタチェイサー編③ 偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!! 23弾も引き続きチェイサーの歴史を辿りUP/DOWNを検証します!

初代X30/40の“マークⅡのスポーツバージョン”という精神を引き継いだ先代X60系でしたがユーザー層の受取り方は“スポーティ”というよりは各部意匠の若々しいデザインが『安っぽい』というイメージにとられ30/40に較べ対マークⅡ/対クレスタはもちろんライバルとして照準を当てた日産スカイラインの人気UP度には到底適うモノではなく本来、チェイサーが目指す立位置ではない廉価版ながら装備充実、最上級『アバンテ』の外見を持つお買い得グレード=XGエクストラの存在のみが注目を浴びたという現状、“本家”マークⅡが30/40~60に至って史上最大の人気を誇っていた事もあり言葉悪いながらやや「惰性」的に造られていたチェイサー、さすがにその立場を見直し気合を入れ直してデビューさせたのが84/8にやはりマークⅡ/クレスタと共にFMCした『3代目X70系チェイサー』です!

70系では兄弟のマークⅡ/クレスタを含めて各モデルのオリジナル度を高めたのが特徴、バブルの入り口となる好景気と本家の空前の高い人気と販売という余裕もあり各モデルにコストをかけ丁寧にコンセプトを打ち出しました!!
チェイサーはこれを機会に車種編成を見直しセダンを廃止して4HTのみのボディ設定、代ってクレスタが従来4HTのみだったモノをセダンボディに変更、マークⅡは基幹車種として従来通りセダン/4HT(バン、ワゴン)のワイドバリェーションを維持しています。
デザイン的にはどちらかと言えばマークⅡの方が(4HTと比較)スポーティなデザインとなりチェイサーはフォーマルな出で立ちとなっています。
マークⅡ4HTと共通するのは外板パネルでは前後ドアのみ、インパネはクレスタと共通ながらチェイサー独自のスタイリングを持ち派手さを抑え先代までとは異なり主に年齢層の高いユーザーに支持されていた感じです。


↑フォーマルなスタイリングをまとったX70チェイサー(前期アバンテ)

↓先代までとは異なりスポーティで若々しいスタイリングとなった同マー クⅡ4HT
(前期グランデ)


↓4HT→セダンボディとなった兄弟車クレスタ(前期スーパールーセント)


スラントノーズにS120系クラウンで採用し注目されたクォーターピラーガーニッシュを採用しスポーティで若々しく挑戦的スタイルのマークⅡ4HT、X50系を彷彿させる角目4灯のマスクとロングノーズ/ロングデッキを強調した独自の個性を打ち出すクレスタに対しチェイサーは好評だった30/40系の斜め格子状グリルをモチーフにした彫の深いグリルと派手な演出を避けながらもスクエアな直線美を誇るデザインと兄弟2車より若干切り詰め全長を短くし軽快感をも表しているのが特徴でした!

↓クレスタのベースは4HTとは打って変わって地味なマークⅡセダン、前後ドアが クレスタと共通(後期GRサルーン)


↓マークⅡ4HTはチェイサーのおハコだった派手でスポーティな印象に衣替え! (後期グランデTC24)


尚、チェイサーのイメキャラは草刈正雄、夏木陽介と“国産”のイケメンを起用してきましたが70系では“海外イケメン”を登用、『ジャン・マイケル・ビンセント』氏が務めました~(前期のみ)

↓イメキャラは“舶来”のジャン・マイケル・ビンセント!


それではモデル概要です。

(サイズ)
:全長4630全幅1690高1385 ホイールベース2660(以上mm)
(車重)
1280kg(アバンテTC24)
(定員)
5名
(エンジン)
1S-U型 水冷直4 1800cc OHC ツーバレルシングルキャブ 100ps  
1G-EU型 水冷直6 2000cc OHC EFI 130ps
1G-GEU型 冷直6 2000cc DOHC 24バルブ 160ps
M-TEU型 水冷直6 2000cc OHC 145ps
2L型ディーゼル 水冷直4 2400ccOHC83ps
2L-T型ディーゼル 水冷直4 2400cc OHCターボ 96ps
(以上ps表示はグロス値)

(駆動)
FR
(ミッション)
5MT/4速AT(OD付/同2ウェイ/電子制御ECT-S)
(脚回り)
Fr ストラット/Rr トレーディングリンク(XL系、XG系 )
Frストラット/Rr セミトレーディングアーム(SXL、アバンテ系、GTツインターボ)
(ボディ)
4ドアHT
(バリェーション)
1800 (型式SX70)
XLエクストラ/XGエクストラ
2000EFI (型式GX71)
SXL/アバンテ
2000ターボ(型式MX71)
アバンテターボ
2000DOHC (型式GX71)
アバンテTWIN CAM24
2400 ディーゼル (型式LX70)
XL
2400ディーゼルターボ(型式LX70)
XL/XG/XGエクストラ

シャーシは旧60HTと較べ全長はやや短くなりながらホイールベースは拡大され居住性/取回し面で進展を見せています、とは言いながらも初代から最終100系まで受け継がれた外寸の割に狭い室内は70でもしっかり生きていますw

搭載エンジンは60系後期からほぼキャリーオーバー、変更されたのはディーゼルNAが2200ccL型→2400ccの2L型に換装された位です。

↓1G-GEU/1G-EU/1S-Uと2Lデーゼル/同ターボと全て“LASER”を名乗る新世紀エンジンを搭載!(M-TEUを除く)



70系となりより進化したのはATで60系での電子制御AT=ECTをより発展させたECT-Sが採用されました。
ECT-SはTC24/ターボに設定、“エコノミー”“パワー”“マニユアル”の3モードが選べマニュアルでは雪道に対応した2速発進やL固定が選べマニュアル感覚のドライブを可能としエコノミーとパワーでは走り重視か燃費重視かをマイコン制御、現代では当たり前のATながら当時は革新的なATでもありイージードライブ化が一気に普及、またこのきめ細かい変速パターンの選択が可能になった事により高性能エンジン搭載モデル=MTの図式が崩れATがチョイスされる比率が増大しています。

↓新設定のECT-S(右と左上、右下は2ウェイOD付4AT)


このECT-S、ワタシも 愛車 としてGX71 TC24のATに乗っていましたがメーカーが謳う程、マニュアルモードでもMTのような1G-Gの性能を余すところなく引き出す、というのは無理がありましたが雪道では重宝しましたね~…
エコノミー←→パワーと切り替えてもさほど燃費に違いは出なかった記憶がありますが様々なシチュエーションでも文字通りふんぞり返りながら“イージー”に自分の思いに近いドライブができるのは便利だったかも…まぁ、そういう運転は個人的に好みではなかったのであまり有難みは感じず頑固に「やっぱりクルマはMT」という思いが常に頭の片隅には当然ありましたが(未だに…汗)
尚、この代から今も続くODのON/OFFスイッチがシフトセレクター上に移され劇的な操作性の向上がなされています!

脚廻りは下級が後輪リジット、上級が4独という点も先代同様でしたがやはり上級にはTEMSと呼ばれた電子制御サスを採用、こちらの方もダンパーの減衰力をノーマル←→スポーツをそれぞれ自動/手動で切替設定が可能なモノ、ただこれはスポーツに設定しても物足りない脚で重量に負けていた感じ、TC24程度のパワーなら何とか追いつくも後に追加されたGTツインターボでは完全にプアでワインティング等でも安心した走りはできず強化の必要性を個人的には強く感じました、TC24程度なら脚廻りセッティングもイージーにでいいでしょうがツインターボを選ぶ層はやはり物足りなさを感じたのではないかなぁ と!?!?

↓上級モデル=4独サスの設定はもはや伝統


グレードも基本は60系からの継続ながら編成見直しがなされSGツーリングがカタログ落ち、セダン廃止により最廉価のDXも消滅しています。
60系で人気だったXGエクストラは健在でマークⅡやクレスタにもその後同趣向のモデル設定がなされましたが“元祖”だけありこの種のモデルではチェイサーの率が高かったように感じます。

↓SX60より引き継いだナンチャッテアバンテの『1800XGエクストラ(前期)』は70でも好評!


70系では良くも悪くもバブル入口と60時代から引き継ぐ所謂ハイソカーブームがまだ継続中という部分もあり内装がやたら派手で豪華な仕様となっていた事です。
40代以上には見慣れたこのケバイ“キャバクラ”シート、現代のコストダウンだらけのペキペキ内装を見慣れた若い方みたら信じられないかもしれませんね(笑)
とにかく派手な見かけで座ると沈み込むよなフカフカのルーズクッション、長毛の何とも言えない気持ちのいい肌触りのシート表面にウットリしながらその腰のなさから長距離では腰痛必死で今思えばまだまだBMやベンツと言った一流高級車には程遠い時代、これは何もマークⅡ/チェイサーだけでなく日産も三菱もマツダもこの時期はみんなこんな感じでしたねー…

↓上級の『アバンテTWIN CAM24』㊤と『アバンテ』㊦(共に前期)



それではモデル改歴です。

(85/10)
最高峰『GTツインターボ』及び『GTツインターボS』(GX71)を追加設定。
1G-GTEU型 直6 2000cc DOHC 24バルブ IC付きツインターボ185psをマークⅡ/クレスタ及びソアラ/スープラとほぼ同時に搭載、ps表示がグロス→ネットに変更された時期の新搭載の為、表示は185psながらグロスでは200psオーバーでありライバルのスカイラインがR30時代の84yにFJ20ETで叩き出したグロス205psを上回り更に85y以降のR31、RB20DETのネット180psをも超えこの時期、馬力だけを見れば“最速”エンジンの登場でした!
GTツインターボは従来の1G-Gにツインターボ+インタークーラー(IC)を装備、つい数年前までは4バルブDOHCやシングルターボだけでも狂喜乱舞していたのにメカ少年の夢を一気に叶えインパクト絶大でした。
1G-GTEUは重量からなるややトルク不足なオーバーウエィト感が拭えなかった1G-GEU搭載のGX71をツインターボにより背中がシートに押しつけられるジェット機のような加速を実現、脚はTC24から強化されながらもまだ頼りない直線番長ながらも落ち着いたスタイルのチェイサーやクレスタのツインターボの尻を下げながらの獰猛な加速は見ていても気持ちイイものでした~。

↓85/10に追加された最高峰&最速の『GTツインターボ(前期)』



尚、GTツインターボSはマークⅡ/クレスタには用意されないチェイサー専用グレードでGTツインターボの装備を落とし5MT専用の廉価モデル(GTツインターボにはMT/ATを用意)=この辺はまた“安物”をイメージさせる後ろ向きなイメージもありましたがGTツインターボは上に挙げた車種全てが高額モデルでしたからねー、その中で1G-GTを積む最廉価のチェイサーの『S』の存在意義はある程度あったかと思います(これにしても貧乏人のワタクシにはお呼びでないモデルでしたが(=_=;) )
しかしこれも大した需要はなかったらしく前期モデルのみの設定に終わりました。

↓82y、2バルブの2T-Gを200ccボアアップしターボ装着した『3T-GTEU』でも大騒ぎだったのに僅か3年で24バルブDOHCのIC/ツインターボが実現するとは!!(1G-GTEU型エンジン) 


この1G-GTEU追加と共に初代30/40以来、長きに渡り1G登場以前はメインエンジンであったM型(M-TEU型)は廃版、『アバンテターボ』はGTツインターボに譲りカタログ落ちとなっています、但し次期型80系で89yに3Lの7M型で三度M型はリフレッシュ&改良されてカムバックしますが…しぶといM型でした(笑)
一方の1G-EU(OHC EFI)はEFI-Dと呼ばれる新インジェクションを採用、より燃料噴射量を最適化、吸気系ポートの改良もあり圧縮比を高め燃焼効率を改善して低燃費とレスポンス向上へと進化しています。
また、小ネタ楽屋裏話的ですがこの時に日産がC31ローレルで採用し当時パテントを持っていた電動格納ミラーをパテント買いにより70系も装備しています!

(86/1)
その後チェイサーの特別仕様として認知される『アバンテ・ロードリー』を初めて設定。

(86/8)
MCで後期型となります。
デザイン面では好評な為、外観意匠の激変は避けています。
顔は例の格子状グリルをきめ細かいモノとし印象はよく言えばよりフォーマルに、悪く言えば地味で大人しいイメージになっています。
テールはデザイン的には変更なくレンズ処理の変更やモールの変更程度でした。

↓86/8~後期型の『アバンテTC24』㊤と『アバンテ』㊦



(86/12~88/1)
適宣時期にアバンテとアバンテTC24に特別仕様『ロードリー』を設定しています。

(88/8)
モデルライフのきっちり4年で次期4代目となるX80系にバトンタッチし70系は生産終了となりました。

↓88/8~の4代目X80系チェイサー(前期アバンテG)


バブル真っ只中と車種編成見直し、そしてオリジナルティ度を上げ先代60系より好評だった70チェイサー、その成果が表れ市場でも街中でも60のそれとは比較できない台数が流通、60時代は3兄弟でダントツの最下位ながら70では発売年の84yにはマークⅡの半数以上の登録がなされ(11万台に対する6万台強)クレスタとほぼ同数までシェアを拡大し以前から強かったXGエクストラに加えロードリーなる限定特別仕様も浸透し人気UP!!を果たしました。
しかしこの時期の70マークⅡの人気は異常とも思える程で一時はカローラの販売台数を抜くという偉業まで達成、中古車市場では同じような程度/色/装備/距離のグランデとアバンテでも20万円位の差が付いた時期もありました!
化け物マークⅡ人気のお裾分けもありかなりチェイサーの浸透率も高まった時期での4代目の登場、その奮闘ぶりは如何に!!

(次回4代目LX/SX/GX/MX/JZX80系チェイサーに続く)
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Posted at 2017/08/22 21:20:48

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