
昨日のブログは初代カリーナEDを取り上げましたが、今日はEDの当て馬
マツダ・ペルソナ
を取り上げてみたいと思います。
1985年の初代カリーナED登場後『背の低い4ドアハードトップ(以下HT)』がカーデザインのトレンドとなり、各社がこぞって『第2・第3のED』を狙い始めた時期。しかも時はバブル経済、メーカーの開発資金も潤沢だったのもこの頃。
当時のマツダは主力のファミリアやカペラ、ルーチェ、サバンナRX-7を'85年から相次いでフルモデルチェンジ。日本のメーカーとしては走りにしろスタイリングにしろ欧州車的な造りで独自のポジションを築き上げました。
そんなマツダ車の中にあって突如登場した4ドアHT車が『ペルソナ』(1988年発売)。カペラをベースに1.8&2L直4エンジンを搭載したFFスペシャルティ・サルーン。Bピラーレス4ドアHTのボディ形状やサイズ、そして排気量といい、もろにEDをトレースしたコンセプト。しかしスポーティさも兼ね備えていたEDとは異なり、明らかにラグジュアリーな雰囲気。
EDと決定的に異なるのはインテリア。曲面を多く取り入れたデザインで、とくにリアシートに至ってはリアドアから背もたれがラウンドしソファー調に仕上がっていること。
さらに本革インテリアのグレードも存在し、ベージュ色のインテリアはなんともエロティックな雰囲気(笑)。
事実、ペルソナのカタログも表紙をめくると真っ先にインテリア写真が登場するほど。
今でこそ『モダンリビング』とかいう表現でインテリアをアピールするクルマがありますが、マツダはそれよりもっと前に『インテリアイズム』という言葉を使ってペルソナをアピールしていました。
ピラーレスHTで気になるのは前席シートベルトアンカーがだらしなく垂れ下がってること。しかしペルソナはそれをなんとリアドアに内蔵。そこから前席のガイドにベルトを通すことで開放感を確保したというアイデア賞モノの装備を採用。長い間ピラーレスHTを造っていた日産はどうしてこれを採用しなかったのかと思いましたね~。
このペルソナのコンセプトは後継車アンフィニMS-8(例のクロノス兄弟)へと受け継がれますが、バブル崩壊によるマツダの多チャネル政策失敗により消滅…。これもバブルに浮き足立ったマツダを語る上では忘れることの出来ない逸話ですね。
画像は2月頃に走ってたペルソナで、綺麗な状態でした。
Posted at 2006/06/07 19:26:38 | |
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