
昨シーズンはオーバル初レースが
第6戦のインディ500でしたが、
2016シーズンは第2戦とすぐにやってきました。
ここでは11年ぶりのインディカー開催のようですが、
琢磨らはオフの間事前にここでテストしていたのと
ドラキバーズランキングでトップ10(琢磨は6位)に入っていることにより
使えるタイヤセット数が制限されていたため、
すぐに予選用セッティングで走行に入っていました。
事が起こったのは、その矢先。
たった数周しか走っていないところの1コーナーで
リアが突然抜けてスピン。
琢磨は
78Gという、とてつもないインパクトの超大クラッシュを後ろ向きで受けました。
先日のアロンソの大クラッシュでも
46Gらしいですから、
当たり方や状況が違うとはいえ、次戦アロンソの走行にストップがかかったのに対し
琢磨はマシンが直るとすぐに走ることができましたから、
琢磨の体調も通常のレベルまで回復していなかったとは思いますが
インディカーの安全性がいかに高いかということが伺えます。
それにしても、なぜこんなことになったのかというと、
先ほど説明した冬のテストからホンダのエアロパッケージの作りに変更があり
その計算(式?)に間違いがあったためらしいです。 (←ナントッ!!
それによって、他のホンダドライバーのカルロス・ムニョスとジェームズ・ヒンチクリフにも
同じことが起こってしまったようです。
この3人はマシンの修復が間に合わなかった等の理由で、予選を走ることができませんでした。
しかし、不幸中の幸いと言いますか、
ムニュスにもヒンチにも許されなかった5分間の決勝前の走行琢磨だけを認めてもらえました。
(プラクティスのトータルでムニョスは80周、ヒンチクリフ22周走行できていた)
マシンのインプルーブはできなくても、最低限
なんとか少しでもまともに走れるチェック程度はできたので良かったと思います。
ムニョスもヒンチクリフも予選を走れなかったため、前戦のリザルトが利いて
琢磨のスタート順は後ろから3番目となる
20番手でした。
そして、決勝です。
琢磨はダウンフォースを付けたコンサバなセッティングで臨まざるを得なかったし、
琢磨といえどもあれほどの大クラッシュを受けた後まともに走れないままで
万全の体調ではなかったはずで、最初からフルスロットルはできなかったようです。
そんな中、我慢のレースを走り切り、
20番手スタート→15位完走は上出来としか言えません。
素晴らしい!!
あとは後遺症なく、体調が順調に回復することを願うばかりです。
次はAJフォイトが好調を見せ、
琢磨が2013年インディカー日本人初優勝を飾ったロングビーチ。
期待が膨らみます。
2016 Desert Diamond West Valley Phoenix Grand Prix Highlights
佐藤琢磨(15位)
「チームにとって大変な週末になっていました。クルーが本当にすばらしい働きをしてくれ、壊れたマシンを修復してくれました。予選だけでなく、ファイナルプラクティスも走れなかった我々は、レース前にハイペースで走れたのが数周でしたが、チームがすべてをコントロール下に置いてくれたことで、私たちはレースを戦うことができました。250周の戦いは厳しく、長く、忘れてしまいたい週末となっていましたが、チームの全員が見事な働きをしてくれた点はよかったと感じています。」
<決勝リザルト>
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム
1 9 S.ディクソン シボレー 250 1:49'38.3855
2 22 S.パジェノー シボレー 250 +0.6825
3 12 W.パワー シボレー 250 +1.7264
4 10 T.カナーン シボレー 250 +1.9589
5 15 グレアム・レイホール Honda 250 +2.5272
6 21 J.ニューガーデン シボレー 250 +2.7457
7 8 M.チルトン シボレー 250 +2.9914
8 11 S.ブルデー シボレー 250 +3.9491
9 2 J.P.モントーヤ シボレー 250 +4.4548
10 28 ライアン・ハンターレイ Honda 250 +5.2143
13 27 マルコ・アンドレッティ Honda 250 +10.0918
14 98 アレクサンダー・ロッシ Honda 250 +13.0555
15 14 佐藤琢磨 Honda 249 +1Lap
16 18 コナー・デイリー Honda 249 +1Lap
17 7 ミハイル・アレシン Honda 248 +2Laps
18 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 248 +2Laps
19 41 ジャック・ホークスワース Honda 246 +4Laps
20 19 ルカ・フィリッピ Honda 243 +7Laps
22 26 カルロス・ムニョス Honda 116 +134Laps
それと、インディカーの放送はGAORAでされていますが、
この度スタジオBGMが変更になりました。
その曲が琢磨のフェニックスでのテストシーン未公開映像も入って公開されていましたので、
紹介します。
心地の良い曲です♪
「インディカー・シリーズ 2016」 Music: 飯島玄麒 / Faster than the Fastest