
開幕から
予選2位と
幸先いい琢磨。
決勝リザルトは
8位でした。
期待からすると
結果は残念だったかもしれません。
果たしてどうだったのか。
決勝レースを振り返ってみましょう。
決勝レース:全110周
予想されるフューエルウインドウ:27-30周
(※以下の周回数はおおよそのもの)
琢磨は他の上位陣と同じように
レッド(ソフト)タイヤでスタートします。
周りのシボレー勢の加速が強力だったようで、
のっけからプッシュトゥパス(P2P)を使用し
なんとか凌ぎました。
ダリオのヒットから起こった1回目のフルイエロー中のピット(21周目)まで
2位を守りました。
しかし、ピットで時間がかかり、3位にポジションダウン。
琢磨はブラック(ハード)タイヤへ。
2回目フルイエロー後のリスタート時(33周目)は、琢磨は4位でした。
この時前にいたパワーとエリオの接触時にすぐ後ろの琢磨は行き場がなく、
フロントウイングを引っ掛けてしまいダメージ。
これ以降、琢磨はアンダーが出るようになり、ペースが悪くなってしまいました。
最初はブラックタイヤの影響かと思っていましたが、こんなことがあったんですね。
さらには、これは最初からのようですが、
ドリンクトラブルでマシンのボトルから飲めず
ピット時のみのドリンク供給になっていました。
フロントウイングのダメージはなんとか誤魔化して走れる程度とのことで
大きい修復は先延ばしされますが、
2回目のピット(46周目)ではウイングの調整で6位→12位にポジションダウン。
それでもやはりペースは良くなかったんですが、他車とのピットタイミングのずれで
琢磨は9番手まで復帰。
しかし、今度の3回目ピット(75周目)では
ドリンクを受け取った時にスイッチに当たってしまったみたいで
エンジンストール。
そして、また琢磨は順位を落とし、13番手に。
この時、長いコーションが予想されたので、その後早目にピットに入り
まずフロントウイングを交換。
そのまた直後に、今度は燃料のフラッシュ(継ぎ足し)でピット。
トップと同一周回数で順位は後ろの方ですが、13位をキープできました。
そして、最後のリスタート。(85周目)
3回目ピットで新品レッドタイヤにしていて、さらには他車よりも燃料に余裕があり、
そこから最終スティントの琢磨のオーバーテイクショーが始まりました。
13位からの実に5台抜きで
8位フィニッシュというわけです。
今回の一番のトラブルは、やはり2回目リスタートの接触で
フロントウイングにダメージを負ってしまったことでしょう。
これによってアンダーが出てラップタイムが落ちてしまい、
残念ながら他車のオーバーテイクを許してしまいました。
ストラテジーでもう少し上を望む余地がもしかするとあったかもしれませんが、
それでも冷静にウイング交換のタイミングを遅らせたり
移籍直後の新体制でやったレースとしてはまずまずだったのではないでしょうか。
最後の新品レッドでウイングが直った状態では素晴らしい追い上げでした。
若干、ヒヤッとしたシーンもありましたが^^;
琢磨はジャスティンを抜く、ファイナルラップまで魅せてくれました!
琢磨の“No Attack, No Chance”は今年も健在のようですね。
今シーズンも楽しみです♪
ま、とにかく琢磨はよくやりました!!
2013 IZOD IndyCar series race at St Petersburg Highlights
佐藤琢磨(8位)
「スタートから厳しい戦いになりました。2回目のリスタートで前を走るマシンと接触し、フロントウイングが壊れてしまったので、ダメージを負ったマシンでレースの大半を戦うこととなりました。フロントウイングを交換する前、私たちの順位は15番手まで落ちていました。ウイングを換えてからはペースを上げることができ、何人かライバルをパスすることもできました。レースでは多くの課題が見つかりましたが、ゴールまで戦い抜くことができました。チームのクルーたちのがんばりに感謝したいと思います」
アート・セントシアー|HPD社長
「シーズンのスタートとしては、残念なレース結果であることは明らかです。しかし、私たちは今日のレースから学習し、HPDのスタッフ全員がチームとして一丸となり、表彰台のトップへと戻れるよう全力を尽くします。今日のレースでは、スコット・ディクソンが目覚ましい走りをみせてくれました。彼の奮闘ぶりをたたえたいと思います。また、佐藤琢磨とA.J. Foyt Racingのチームが、週末を通して優れたパフォーマンスを発揮していました。彼らは今シーズンに向けてチームの実力を一段アップさせており、私たちに活気を与えてくれています」
決勝
順位 No. ドライバー チーム エンジン タイム/差
1 27 J.ヒンチクリフ Andretti Autosport シボレー 2:22:12.5502
2 3 H.カストロネベス Team Penske シボレー +1.0982
3 25 M.アンドレッティ Andretti Autosport シボレー +16.3664
4 11 T.カナーン KV Racing Technology シボレー +19.6083
5 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing Honda +20.7627
6 78 S.デ・シルベストロ KV Racing Technology シボレー +20.7890
7 5 E.J.ヴィソ Andretti Autosport シボレー +20.8229
8 14 佐藤琢磨 A.J. Foyt Racing Honda +21.1878
9 19 ジャスティン・ウィルソン Dale Coyne Racing Honda +21.6832
10 98 アレックス・タグリアーニ Barracuda Racing/Bryan Herta Honda +22.5569
12 83 チャーリー・キンボール Chip Ganassi Racing Honda +24.5429
13 15 グレアム・レイホール Rahal Letterman Lanigan Racing Honda +37.5324
15 16 ジェームズ・ジェイクス Rahal Letterman Lanigan Racing Honda +45.7793
21 55 トリスタン・ボーティエ Schmidt Peterson Motorsports Honda DNF
22 18 アナ・ベアトリス Dale Coyne Racing Honda DNF
23 67 ジョセフ・ニューガーデン Sarah Fisher Hartman Racing Honda DNF
24 77 シモン・パジェノー Schmidt Hamilton Motorsports Honda DNF
25 10 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing Honda DNF