
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)の
ロード・コースでインディカー・シリーズ初開催となりました。
インディー500では逆ターンとなり
落ち着かない感じかもしれませんが、
琢磨ファンにとっては思い出深いバックビューですね!
琢磨がF1時代、2004年アメリカGPでB・A・R HONDAを駆り
日本人14年ぶりとなる3位表彰台を獲得しました。
あれから10年の歳月が過ぎ、
インディカーで帰ってきました。
とはいえ、F1と同じなのはターン1から4までで
他はレイアウト変更となっています。
でも、つい意識しますよね^^
インディー500に向けて、ここからABC Supply A.J. Foyt Racingにはマーチン・プローマンが加入し
2台体制となりましたが、思うようにセッティングを煮詰めることができず
プラクティスから苦しむことに。
そして、雨天が絡みました。
結局、
琢磨は
予選16番手。
さらには、変則スケジュールによって決勝前のウォームアップ走行がなく、
このタイミングでのチェックもできませんでした。
決勝レースは、ポールのサベイドラがエンジンストールさせたことによって多重クラッシュが発生。
たくさんのパーツが飛び散り、スタート直後から大混乱。
実は琢磨はこの前日からクラッチトラブルが発生していて直り切っておらず、
上手くミートができなくて出遅れました。
幸いにもこれにより、琢磨はこの場での最悪の状況は回避できたようです。
とは言っても、フロントウィングにダメージを受けるなどで、直後にピットイン。
緊急のタイヤ交換をしたこともあって、この後早いタイミングでのピットインを余儀なくされます。
レース中盤ではラップダウンされつつも、フルイエローとステイアウトが上手くいきラップバック。
後半にかけても度重なるフルイエローでサバイバルレースとなりましたが、
琢磨は粘り強く走りぬき、終わってみれば
9位フィニッシュ。
途中、アンテナにマシンの破片が当たりダメージを受け
燃料等テレメトリーが使えなくなったことも考えると、上出来のリザルトだったと思います。
52周目のリスタート時にモントーヤとレイホールのクラッシュに伴って発生した大きいパーツが
琢磨に向かって飛んできて間一髪でヘルメットへのダメージは避けれたようですが…

ヒンチクリフにはそれが起こってしまって脳震盪になり、
インディ500のプラクティスを走ることができなくなったとのことです。
早い回復を祈るばかりです。
2014 Grand Prix of Indianapolis: Race Highlights
そして、次は
いよいよ
インディ500ですね!
佐藤琢磨(9位)
「本当にいろいろなことが起こったレースでした。最初のスタンディングスタートでは、昨日から悩まされていたクラッチの小さな問題が完全に解決されていなかったようで、うまくダッシュができませんでした。ものすごく大きな後れを取らざるを得ませんでした。しかし、かえってそれがよかったかもしれません。後れたことによって、多重アクシデントに巻き込まれずに済んだのです。ただ、その事故の破片がマシンに刺さっていました。2回目のスタートでもアクシデントが起こり、何かが私に向かって飛んで来ました。右は壁、左隣りにはマシンが並走していたために避けることができない状況でした。なんとか頭を動かして破片を避けることはできました。しかし、それはヘルメットをかすめ、ヘッドレスト部に大きな穴が開きました。危ういところでしたが、幸運にも破片に直撃されることは避けました。右のミラーや、ヘッドプロテクター、アンテナにもダメージを受け、テレメトリーシステムが使えなくもなりました。タイヤの空気圧が下がっているかどうかも、私たちは判断ができなくなっていたんです。そのため、安全を考えてピットに入り、タイヤを交換しました。順位は大きく落ちましたが、コースに戻ってからは全力でプッシュし続け、徐々にですがポジションをばん回していくことができました。特にリスタートがうまくいき、いくつも順位を上げることができました。今日は多くのアクシデントが私の目の前で起こりましたが、なんとかそれらを避けることができました。周回遅れもばん回した上、トップ10にまで食い込んでフィニッシュ。厳しいレースでしたが、いい内容の戦いにできたと思います。これはチームが力を発揮してくれたおかげです。彼らにありがとうと言いたいです。」
アート・セント-シアー|HPD 社長
「シモン・パジェノー、そしてサム・シュミットのチームがすばらしい優勝を飾ってくれました。“レースは人を育てる”という言葉がありますが、今日の場合は、世間で評価を受けているHondaの高い効率性、そして燃費性能の高さが1-2フィニッシュにつながったと思います。ライアン・ハンターレイとAndretti Autosportの、見事な作戦による2位フィニッシュも祝福します。また、ルーキーのジャック・ホークスワース、そして彼を走らせるBryan Herta Autosportのみせた奮闘に対してもおめでとうと言いたいですね。彼らはコミュニケーションのミスがなければ、優勝を飾れていたかもしれません。最後に、アクシデントの破片によって負傷をしたジェームズ・ヒンチクリフが少しでも早く回復してくれることを祈りたいと思います。さぁ、次はシーズン最大のインディアナポリス500マイルレースです。」
<決勝リザルト>
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 77 シモン・パジェノー Honda 82 2:04'24.0261
2 28 ライアン・ハンターレイ Honda 82 +0.8906
3 3 H.カストロネベス シボレー 82 +1.8244
4 11 S.ブルデー シボレー 82 +2.5406
5 83 C.キンボール シボレー 82 +5.3007
6 8 R.ブリスコー シボレー 82 +9.1914
7 98 ジャック・ホークスワース Honda 82 +14.6161
8 12 W.パワー シボレー 82 +18.5958
9 14 佐藤琢磨 Honda 82 +20.9721
10 10 T.カナーン シボレー 82 +21.4539
11 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 82 +26.4750
12 16 オリオール・セルビア Honda 82 +29.6561
13 18 カルロス・ウエルタス Honda 82 +33.0827
14 25 マルコ・アンドレッティ Honda 82 +1'04.2370
17 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 80 +2Laps
18 41 マーティン・プロウマン Honda 80 +2Laps
20 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 56 +26Laps
21 15 グレアム・レイホール Honda 50 +32Laps
22 26 フランク・モンタニー Honda 47 +35Laps
24 34 カルロス・ムニョス Honda 0 +82Laps
25 7 ミハイル・アレシン Honda 0 +82Laps
<ポイントスタンディング>
ドライバー 順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
1 12 W.パワー シボレー 149
2 28 ライアン・ハンターレイ Honda 148
3 77 シモン・パジェノー Honda 143
4 11 S.ブルデー シボレー 125
5 3 H.カストロネベス シボレー 102
6 9 S.ディクソン シボレー 102
7 20 M.コンウェイ シボレー 93
8 25 マルコ・アンドレッティ Honda 89
9 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 87
10 10 T.カナーン シボレー 82
13 14 佐藤琢磨 Honda 75
14 98 ジャック・ホークスワース Honda 71
15 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 71
18 18 カルロス・ウエルタス Honda 63
19 34 カルロス・ムニョス Honda 61
20 7 ミハイル・アレシン Honda 59
21 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 56
22 16 オリオール・セルビア Honda 55
23 15 グレアム・レイホール Honda 55
24 41 マーティン・プロウマン Honda 12
25 26 フランク・モンタニー Honda 8