
伝統の一戦
第98回インディ500が行われました。
琢磨は出だしから上手くいかず、
予選23位と全33台中
やや後方からのスタートとなりました。
決勝スタート後はファースト、セカンドスティトと
派手さは無いものの、徐々に順位を上げるレース運びで
12位くらいまで持ってくることができました。
しかし、その後のピットで時間が掛かったり、レース中の調整が合わせ込められず
再び後方20位くらいまで順位を下げてしまいます。
それでも琢磨は粘り強い走行を重ねました。
そして、ベル、エド、ヒンチクリフが関係するクラッシュ直後には
5位まで順位を上げることに成功しますが、
この日一番の問題となってしまったクラッシュ時の大きなパーツが
マシンの右前アンダーフロアに刺さってしまい、5位からのリスタート後から
ずるずる順位が下がってしまいました。
この破片は実は、5位となる1つ前のフルイエローとなった
ディクソンのクラッシュ時のものでした。

琢磨は16位へ。
さらには、それの撤去、修復のために
最後となる4回目のフルイエロー(最終的にはレッド)後にピットに入ることになり、
琢磨は20位へ。
最終的には1つ順位を上げて、
19位フィニッシュでした。
琢磨は5位まで上がっていたことを考えると、非常に残念でしたね。
しかし、粘り強さを感じるようにもなってきています。
これが必ず良い結果に繋がることを信じ、この調子で続けてほしいと思います。
次は再びロード(ストリート)に戻り、デトロイトでのダブルヘッダーですが、
レースはすぐに1週間後。
頑張れ!!
佐藤琢磨(19位)
「スタートはスムーズに切ることができ、私たちのマシンがなかなかいいセットアップになっていることが感じられました。最初のピットストップを行う前まで、私は30周で12番手にまでポジションを上げていくことができました。ピットで私たちはトラフィック内でのハンドリングをよくするべく、セッティング変更をしたのですが、少々欲張り過ぎだったのか、調整のし過ぎになっていました。マシンは希望していたのとは反対のオーバーステアに変わり、そこからの2スティントではポジションを下げていく結果となりました。しかし、レースが折り返し点を越えたあと、私たちはマシンをスタート時とほぼ同じセッティングに戻し、順位ばん回を目指しました。スピードの戻ってきたマシンによって、私たちは再びトップ12に復帰しました。それにしても、今年は大変長い間イエローフラッグが出ないままでレースが続いていましたね。私のキャリアの中では最も長い149周もグリーンの状態が続きました。非常に残念だったのは、スコット・ディクソン(シボレー)のアクシデントで飛び散ったマシンのカーボンファイバー製の破片が、私たちのマシンに刺さってしまったことです。右サイドポッドの下側にそれは突き刺さり、リスタートでは5番手まで順位を上げたのですが、その破片によってダウンフォースが大幅に減り、スピードも大きく落ちてしまいました。仕方なくピットインして破片の除去、穴の補修、そしてタイヤ交換を行いました。その先はもうばん回するための時間が残されておらず、結果は19位となりました。ミスなくピット作業を行ってくれていたクルーたちのためにも、もっと上位でフィニッシュしたかったですね。それでも、今日のレースで私たちは、チームとして価値ある経験を積むこととなりました。厳しい一日ではありましたが、いい一日ともなっていたと思います。」
<決勝リザルト>
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 28 ライアン・ハンターレイ Honda 200 2:40'48.2305
2 3 H.カストロネベス シボレー 200 +0.0600
3 25 マルコ・アンドレッティ Honda 200 +0.3171
4 34 カルロス・ムニョス Honda 200 +0.7795
5 2 J.P.モントーヤ シボレー 200 +1.3233
6 26 カート・ブッシュ Honda 200 +2.2666
7 11 S.ブルデー シボレー 200 +2.6576
8 12 W.パワー シボレー 200 +2.8507
9 22 S.カラム シボレー 200 +3.2848
10 21 J.R.ヒルデブランド シボレー 200 +3.4704
11 16 オリオール・セルビア Honda 200 +4.1077
12 77 シモン・パジェノー Honda 200 +4.5677
13 68 アレックス・タグリアーニ Honda 200 +7.6179
14 5 ジャック・ヴィルヌーヴ Honda 200 +8.1770
17 18 カルロス・ウエルタス Honda 200 +12.1541
19 14 佐藤琢磨 Honda 200 +13.7950
20 98 ジャック・ホークスワース Honda 200 +13.8391
21 7 ミハイル・アレシン Honda 198 +2Laps
22 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 198 +2Laps
23 41 マーティン・プロウマン Honda 196 +4Laps
24 63 ピッパ・マン Honda 193 +7Laps
28 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 175 +25Laps
30 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 156 +44Laps
33 15 グレアム・レイホール Honda 44 +156Laps
琢磨の総合順位は、13→12位となりました。